JPH0530387Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案はフレキシブル配線基板の装着装置の改
良に関するものである。

〔考案の背景〕

従来のフレキシブル配線基板の装着装置に於い
て、フレキシブル配線基板を支持物に装着させる
には、両面テープによる付着か、又は螺子による
螺合が一般的であつた。しかし、いずれの場合も
装着にかなりの時間を要していたために、短時間
で装着できない欠点があつた。

〔考案の目的〕

本考案はこれらの欠点を解決し、短時間で支持
物に装着させることができるフレキシブル配線基
板の装着装置を得ることを目的とする。

〔考案の概要〕

本考案は上記目的を達成するために、 第１と第２の突起部２，３を間隙をもつて配設
した支持物１と；第１と第２の突起部にそれぞれ
嵌合される第１と第２の孔５，６が穿設されたフ
レキシブル配線基板４と；からなり、両突起部が
両孔に嵌合することにより、配線基板が支持物に
装着されるフレキシブル配線基板の装着装置に於
いて、 第１の孔の周辺に弾性変形し易い変形部５ａ，
５ｂと、弾性変形し難い非変形部５ｃとを有し、 第１の孔５は、第１の突起部２が嵌入すること
により、変形部５ａ，５ｂが弾性変形して発生す
る復元力によつて、第１の突起部を非変形部５ｃ
に押圧し、 第２の孔６は、第２の突起部３が嵌入すること
により、第１の突起部を中心としたフレキシブル
配線基板の回転を抑制するフレキシブル配線基板
の装着装置を提供する。

〔実施例〕

以下、本考案の第１実施例を第１図ないし第３
図に基づいて説明する。

第１図に於いて、支持物１には第１と第２の嵌
合用突起部すなわち第１のボス２、第２のボス３
が間隔をもつて突設されている。フレキシブル配
線基板４には前記第１のボス２に嵌合されるＴ字
型の第１の孔５及び前記第２のボス３に嵌合され
る長円状の第２の孔６が設けられている。

次に、前記第１の孔５の形状について、第２図
に基づき説明する。この第２図において、前記第
１の孔５は横の孔部の幅W₁が第１のボス２の径
Ｄよりも小さく、また縦の孔部の幅W₂が前記の
ボス２の径Ｄよりも一層小さくなつている。前記
孔５の周辺のうち、部分５ａ，５ｂは角度90°の
隅部形状であるために、前記孔５に臨む端面がほ
ぼ直線である部分５ｃに比べて部分５ａ，５ｂは
弾性変形し易く構成されている。従つて部分５
ａ，５ｂを変形部、部分５ｃを非変形部と称す
る。前記変形部５ａ，５ｂと非変形部５ｃとは前
記孔５のうち横の孔部を挟んで互いにほぼ対向し
ており、前記変形部５ａ，５ｂと非変形部５ｃと
の間隔は横の孔部の幅W₁に等しく、前記孔５の
径Ａよりも小さく形成されている。

第３図は、前記第１のボス２が前記第１の孔５
に、又前記第２のボス３が前記第２の孔６に嵌合
することにより、前記基板４が前記支持物１に装
着されたときの状態を示す正面図である。また、
第４図は第３図中の断線−の断面図である。

この第４図において、第１の孔５が第１のボス
２に嵌合される際に、変形部５ａ，５ｂは弾性変
形して、その表面（支持物１側）が第１のボス２
の外周面に沿つて接触する。前記の弾性変形に伴
い、変形部５ａ，５ｂに発生する復元力により、
前記非変形部５ｃの、前記孔５に臨む端面は前記
ボス２ａの外周面に当接し、第１のボス２の外周
面に接触する部分には摩擦力が発生し、この摩擦
力により第１の孔５は第１のボス２に強固に嵌合
する。また、第２の孔６はこの支持物４の回転を
防止している。尚、この第１実施例では一対の変
形部５ａ，５ｂと非変形部５ｃとにより、第１の
孔の上下方向にボス２を挟み込むと共に、一対の
変形部５ａ，５ｂが左右方向にボス２を挟んでい
るために、孔とボスとの相対的変位は上下、左右
方向に拘束され、支持物４は両方向とも強固に装
着される。

以上の第１実施例は、変形部が２個存在した
が、次に変形部を１個とした本考案の第２実施例
を第５図及び第６図に基づき説明する。

この第５図において第１の孔７は逆向きのＵ字
型であり、この孔７の周辺のうち舌片状の変形部
７ａは孔７を挟んで前記の変形部７ａに対向する
非変形部７ｂに比べて弾性変形し易くなつてい
る。第２の孔８の形状は第３図中の第２の孔６と
同様に長円に形成されている。第６図は第１のボ
ス２が第１の孔７に嵌合したときの周辺状態を示
す正面図である。また第６図中、断線−の断
面図は第４図と同様である。従つて、第１のボス
２が第１の孔７に嵌合した際、変形部７ａと非変
形部７ｂとがボス２の上下方向にボス２を挟み込
んでボス２の周面に接触するために、摩擦力によ
り基板４が支持物１に装着される。

〔考案の効果〕

以上のように本考案によれば、前記基板の孔を
前記支持物の前記突起部に単に嵌入することによ
り弾性変形した変形部が突起部に圧接し、この圧
接により非変形部も前記突起部と接触するため
に、しつかりと前記基板を前記支持物に装着する
ことができるので、前記基板の装着作業が極めて
簡単になり、作業性を大幅に向上できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例で、支持物１にフ
レキシブル配線基板４が装着される直前の状態を
示す斜視図である。第２図は第１図中の、第１の
孔５及びその周辺を示す正面図である。第３図は
第１のボス２が第１の孔５に、又第２のボス３が
第２の孔６に嵌合することにより、基板４が支持
物１に装着されたときの状態を示す正面図であ
る。第４図は第３図中の、断線−の断面図で
ある。第５図は本考案の第２実施例で、基板４の
第１の孔７及び第２の孔８の形状を示した正面図
である。第６図は第１の孔７が第１のボス２に嵌
合されたときの周辺状態を示す正面図である。 主要部分の符号の説明、１……支持物、２……
第１のボス、４……フレキシブル配線基板、５，
７……第１の孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 第１と第２の突起部を間隙をもつて配設した支
   持物と； 前記第１と第２の突起部にそれぞれ嵌合される
   第１と第２の孔が穿設されたフレキシブル配線基
   板と； からなり、前記両突起部が前記両孔に嵌合する
   ことにより、前記配線基板が前記 支持物に装着されるフレキシブル配線基板の装
   着装置に於いて、 前記第１の孔の周辺に弾性変形し易い変形部
   と、弾性変形し難い非変形部とを有し、 前記第１の孔は、前記第１の突起部が嵌入する
   ことにより、前記変形部が弾性変形して発生する
   復元力によつて、前記第１の突起部を非変形部に
   押圧し、 前記第２の孔は、前記第２の突起部が嵌入する
   ことにより、前記第１の突起部を中心とした前記
   フレキシブル配線基板の回転を抑制することを特
   徴とするフレキシブル配線基板の装着装置。