JPH0530374Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は移動通信用無線機、携帯無線機等に
適する多層印刷配線板に関するものである。

［従来の技術］ 従来のこの種の無線機では、印刷配線板には無
線機の回路部品等が装着されるが、アンテナは印
刷配線板からは分離されて別の場所に装着され、
印刷配線板の回路部品とアンテナとの間は高周波
の給電線で接続されていた。

［考案が解決しようとする課題］ 以上のような従来の無線機では、装置全体の小
型化、製造と装備工事の容易性、高周波給電線の
接続箇所における信頼性の低下、高周波給電線内
の損失等の点で問題があつた。

この考案は従来のものにおける上述の課題を解
決するためになされたもので、移動通信用無線
機、携帯無線機等を小型化して、その信頼性を向
上することを目的としている。

［課題を解決するための手段］ この考案では多層印刷配線板の最外の層の印刷
配線板の表面にアンテナ導体を印刷し、その裏面
に接地導体を印刷し、他の層の印刷配線板に装着
されている回路部品からアンテナ導体へ直接接続
した。但し、アンテナ用の整合回路などはアンテ
ナが印刷されている印刷配線板の表面へ装着して
もよい。

［作用］ この考案によれば、アンテナを別に製作して、
別の場所に装備する必要がなくなり、装置全体が
小型で製作容易となり、その信頼性も向上する。

［実施例］ 以下、この考案の実施例を図面を用いて説明す
る。第１図、第２図はこの考案の一実施例を示す
斜視図で、第１図は多層印刷配線板の片方の最外
の層の表面を見た図、第２図は第１図の反対側の
表面を見た図である。これらの図において１は印
刷によつて形成されたアンテナ導体、２は印刷に
よつて形成された接地導体、３，４はそれぞれ誘
電体で構成される印刷配線板基板、５は回路部品
と回路パターンである。但し、これらの図におい
て、アンテナ導体１と接地導体２の厚さは寸法比
例を拡大して示してある。

基板４上に無線機を構成する回路部品と回路パ
ターン５を形成する。図に示す実施例ではアンテ
ナとの整合に必要な整合回路も回路部品５に含ま
れているが、設計によつては、整合回路はアンテ
ナ導体１と同一の基板３上に形成してもよい。接
地導体２の中で基板３と４の間にスルーホールが
構成される部分には導体パターンが形成されず、
このスルーホールを通して、基板４の回路部品５
からアンテナ導体１の給電点へ接続される。また
アンテナ導体１上の一点又は数点を接地導体２に
接続する必要があるときは、基板３のスルーホー
ルを経て接続する。接地導体２は回路部品と回路
パターン５とに対する接地としても利用される。

尚、図に示す例では、アンテナ導体１は円形に
形成されているが、これは接地導体２と対応して
高周波の電磁波を放射できるどのような形状のも
のでもよく、また接地導体２は基板３の全表面に
形成したが、これはアンテナ導体１に対しカウン
タポイズを構成出来る形状であればどのような形
状でもよい。

さらにアンテナ導体１と接地導体２とを印刷す
るとしたが、この場合の印刷とは基板上に導体平
板を形成する全ての方法を仮に印刷と称するもの
である。

［考案の効果］ 以上のようにこの考案によれば、アンテナ導体
を多層印刷配線板の一面に形成したので、製作と
装備が容易で、全体が小型になり、接続端子や高
周波給電線を使用しないので、損失も少なく信頼
性も高い無線機を提供することが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図はこの考案のいち実施例を示す
斜視図。 １……アンテナ導体、２……接地導体、３，４
……印刷配線板基板、５……回路部品と回路パタ
ーン。なお、各図中同一符号は同一部分を示すも
のとする。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 多層印刷配線板の最外層の表面にアンテナ導体
   を印刷し、その裏面に接地導体を印刷した多層印
   刷配線板。