JPH05302935A - 流速測定装置 - Google Patents

流速測定装置

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JPH05302935A
JPH05302935A JP4131372A JP13137292A JPH05302935A JP H05302935 A JPH05302935 A JP H05302935A JP 4131372 A JP4131372 A JP 4131372A JP 13137292 A JP13137292 A JP 13137292A JP H05302935 A JPH05302935 A JP H05302935A
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JP
Japan
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vortex
flow
flow velocity
fluid
measured
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Application number
JP4131372A
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English (en)
Inventor
Shoji Jounten
昭司 上運天
Shigeru Aoshima
滋 青島
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Azbil Corp
Original Assignee
Azbil Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 消費電力も小さく、簡単な測定および信号処
理で幅広い流速レンジにおいて高精度の流速測定を可能
とする。 【構成】 被測定流体1の流れの中にに配置された渦発
生手段2と、この被測定流体1の流れ方向に沿ってある
間隔をあけて配置された渦検出手段41,42と、この渦
検出手段41,42を駆動しその出力信号から渦発生手段
2で作られた渦3が渦検出手段41,42を通過するのに
要する時間を計測することにより被測定流体1の流速を
求める駆動回路5(駆動回路51,駆動回路52)と、渦
中心検出回路6(渦中心検出回路61,渦中心検出回路
2)と、時間差測定回路7と、流速演算回路8とから
構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体の流速を広範囲な
流速レンジにおいて長期にわたり高精度で測定する流速
測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】被測定流体の流速測定方法の一つとして
Tagging法があり、その中でも種々の方式のもの
が発表されている。トレーサー法は、Tagging法
の中でも最も一般的なものであり、基本原理としては、
流体の流れの中にトレーサーとして異種の物質を入れ、
その物質がある一定区間を移動する時間を測定すること
により、流体の流速を求める方法であり、トレーサーと
しては水に対して食塩水,流体に対して加熱流体,冷却
流体,放射性同位元素,染料,気体に対して加熱流体,
冷却流体,放射性同位元素,二酸化炭素,酸化窒素など
が使用される。
【0003】また、他のTagging法の代表的なも
のとして相関法がある。この基本原理としては、先に述
べたようにトレーサー法が極めてはっきりしたパルスに
近い形でトレーサーを注入し、その移動時間を測定する
のに対して相関法はトレーサーの注入を不規則に行った
り、あるいは流れ自体の持っている不規則な性質を検出
してその信号を利用するものであり、具体的には流れ方
向にある間隔を持って離れている二点において時系列的
な流れの不規則性を測定し、その二点の時系列的な測定
値の相関をとるなどして二点における時間差を求め、流
体の流速を求める方法である。
【0004】さらにTagging法以外では、渦を利
用したという点で共通するカルマン渦流量計がある。こ
れは流れの中に置かれた柱状の渦発生体の左右からの交
互に発生する単位時間当たりの渦の個数が流速に比例す
ることを利用したものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の流速測定方法には、種々の問題があった。例え
ば、外部から異種の物質を注入するトレーサー法では、
被測定流体に不純物が混ざることになるため、工業的な
用途ではほとんど使用できず、被測定流体と同一な流体
を加熱あるいは冷却して注入する方法では不純物が混ざ
ることはないが、被測定流体とトレーサーとの浮力の違
いによる誤差は無視できなかった。また、測定流体自体
の一部を加熱あるいは冷却する方法においても、前述し
た被測定流体とトレーサーとの浮力の違いによる誤差の
他に熱の減衰が速いため、発熱体と熱検出器との間ある
いは熱検出器同士の間隔を長くすることができず、測定
精度を上げることが困難であり、また、消費電力が大き
くなるなどの問題があった。
【0006】また、相関法においても、外部からトレー
サーを注入する方式では、前述と同様な問題があり、ま
た、流れ自体の持っている不規則な乱れ,成分のむら,
濃度の違いなどを利用する方式では信号レベルが低く、
曖昧であるため、測定精度を上げるために信号処理が大
がかりとなるなどの問題があった。
【0007】さらにカルマン渦流量計においては、低流
速域において前述した単位時間あたりに発生する渦の個
数と流速との比例関係が成立たたず、渦の発生も不安定
になり、流量測定ができなくなるという問題があった。
【0008】したがって本発明は、前述した従来の課題
を解決するためになされたものであり、その目的は、外
部からトレーサーを注入する必要がなく、被測定流体と
トレーサーとの浮力の違いによる誤差もなく、消費電力
も小さく、簡単な測定および信号処理で幅広い流速レン
ジにおいて高精度の流速測定を可能にした流速測定装置
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本発明による流速測定装置は、被測定流体の流
れの中に配置された渦発生手段と、この被測定流体の流
れ方向にある間隔をあけて配置された複数の渦検出手段
と、この渦発生手段で作られた渦が渦検出手段間を通過
するのに要する時間を計測する計測手段とを有して構成
されている。
【0010】
【作用】本発明においては、渦発生手段で作られた被測
定流体の渦が渦検出手段間を通過するのに要した時間を
計測することにより、被測定流体の流速を求められる。
【0011】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に
説明する。図1は、本発明による流速測定装置の一実施
例による構成を示す図で図1(a)は原理を示す図であ
り、図1(b)はそのブロック図である。図1(a)に
おいて、1は矢印で示す方向Fに流れる被測定流体、2
はこの被測定流体1の流れの中に配置された渦発生手
段、3はこの渦発生手段2により形成された被測定流体
1の渦、41,42は被測定流体1の流れ方向に沿ってあ
る一定の距離をおいて配置された一対の渦検出手段であ
る。
【0012】また、図1(b)において、51,52はそ
れぞれ渦検出手段41,42に接続された駆動回路、
1,62はそれぞれ駆動回路51,52に接続された渦中
心検出回路、7は渦中心検出回路61,62に接続された
時間差測定回路、8は流速演算回路である。なお、これ
らの駆動回路5(駆動回路51,52),渦中心検出回路
6(渦中心検出回路61,62),時間差測定回路7およ
び流速演算回路8は、前述した被測定流体1内に配置さ
れる必要はない。
【0013】ここで渦検出手段41,42は、渦3による
流速変化,流れ方向の変化,圧力変化などの何らかの情
報を検出できるセンサなどで構成され、駆動回路51
2は、渦検出手段41,42を駆動させるとともに渦検
出手段41,42からの信号を出力するための回路であ
り、渦中心検出回路61,62は、駆動回路51,52から
出力された信号波形のピークやゼロクロスポイントなど
から渦3の中心を検出するためのものである。
【0014】また、時間差測定回路7は、渦発生手段2
で発生されたある渦3の中心が第1の渦検出手段41
通過したことを第1の渦中心検出回路61で検出した
後、その同じ渦3が第2の渦検出手段42を通過したこ
とを第2の渦中心検出回路62で検出するまでの時間、
つまりある渦3が第1の渦検出手段41 と第2の渦検出
手段42 との間を通過するのに要した時間を測定するた
めの回路であり、流速演算回路8は、時間差測定回路7
で測定した被測定流体1の渦3が渦検出手段41,42
を通過するのに要した時間T(s)と予め分かっている
渦検出手段41,42間の距離L(m)とから図1(a)
に示すように矢印F方向に流れる被測定流体1の流速V
(m/s)を、V(m/s)=L(m)/T(s)の関
係式から算出する回路である。
【0015】このような構成によれば、被測定流体1の
流れの中に外部からトレーサーを注入する必要がなく、
また、被測定流体1とトレーサーとの浮力の違いによる
誤差もなく、消費電力も小さく、簡単な測定および信号
処理で低流速から高流速にわたる幅広い流速レンジにお
いて高精度の流速測定ができるようになる。
【0016】図2は、本発明による流速測定装置の他の
実施例による構成を示す断面図であり、前述の図と同一
部分には同一符号を付してある。同図においては、渦発
生手段2および一対の渦検出手段41,42が板状の基台
9上に固定配置される構成となっている。
【0017】このような構成によると、渦発生手段2お
よび渦検出手段41,42の位置が固定されるので、被測
定流体1の流れおよび渦3が安定化され、測定の安定化
が図れる。
【0018】図3は、本発明による流速測定装置のさら
に他の実施例による構成を示す断面図であり、前述の図
と同一部分には同一符号を付してある。同図において、
渦発生手段2および渦検出手段41,42が一対の板状の
基台10(基台101 ,基台102 )間に配置されると
ともに一方の基台101 上に固定配置される構成となっ
ている。
【0019】このような構成においては、渦発生手段2
および渦検出手段41,42が固定配置された基台101
上に他の基台102 を配置したことによって被測定流体
1の流れおよび渦3がさらに安定化され、測定の安定化
をさらに向上させることができる。
【0020】図4は、本発明による流速測定装置の他の
実施例による構成を示す断面図であり、前述の図と同一
部分には同一符号を付してある。同図においては、渦発
生手段2および渦検出手段41,42が上流側および下流
側が開口している筒状の流路11内に配置されて構成さ
れている。
【0021】このような構成においても前述と同様な効
果が得られる。
【0022】図5は、本発明による流速測定装置の他の
実施例による構成を示す断面図であり、前述の図と同一
部分には同一符号を付してある。同図においては、渦発
生手段2および渦検出手段41,42が筒状の流路12内
に配置されるとともにこの流路12の一部、例えば底面
に固定配置されて構成されている。
【0023】このような構成においても前述と同様な効
果が得られるとともにこの流路12内を流れる被測定流
体1の平均流速と、この流路12の断面積とを乗算する
ことによって流量を測定することができる。ただし、本
発明による流速測定装置を含めて一般的に流路内を流れ
る被測定流体の平均流速を1つの流速計で直接求めるこ
とは困難であるため、流路12内を流れる被測定流体1
の流速分布を考慮して本発明の流速測定装置で測定され
た流速と平均流速または流量との対応を付けなければな
らない。
【0024】具体的には、被測定流体1の測定対象が十
分発達した層流または乱流のいずれかに限定されるので
あれば、流路12内の流速分布はほぼ一定と見なせるの
で、予め求めておいた係数(定数)を用いて流量を求
め、測定対象が層流および乱流の両方におよぶ場合、あ
るいは層流または乱流のいずれかに限定されていても、
より高い精度の測定を必要とする場合は、この流速測定
装置で測定された流速の関数として流路12の流速分布
変化に対応する補正式を予め求めておき、それを使用す
ることによって流速分布の変化に対応した高精度の流量
測定が可能となる。
【0025】図6(a),(b)は、前述した流路1
1,12内に配置された渦発生手段2の一実施例による
構成を示す平面図である。同図において、これらの渦発
生手段2は、流路11,12断面の中心Oに対してその
中心O′をずらせて配置されている。
【0026】このように構成された渦発生手段2は、流
路11,12の断面の中心Oに対してその中心O′をず
らせて配置させることによって渦発生周期を不規則化さ
せることができるため、それぞれの渦検出手段で41
2で検出された渦3の間に対応が付けやすくなる。こ
れによって渦3の通過時間を計測する際の渦3の取り違
えによる計測ミスをなくすことができる。
【0027】図7(a)〜(f)は、本発明による流速
測定装置に係わる渦発生手段の他の実施例による構成を
示す横断面図である。これらの図において、流路12内
に配置される渦発生手段2は、図7(a)に示すように
円柱体2a,図7(b)に示すように半円柱体2b,図
7(c)に示すように四角柱体2c,図7(d)に示す
ように三角柱体2d,図7(e)に示すように台形柱体
2e,図7(f)に示すようにT型角柱体2fなどの形
状でそれぞれ形成しても良い。
【0028】このように構成された渦発生手段によれ
ば、流路12内に流れる被測定流体1の圧力損失を少な
くすることができるとともに流路12内への固定配置お
よび被測定流体1の圧力に対する機械的強度を向上させ
ることができる。
【0029】図8(a)〜(c)は、本発明による流速
測定装置に係わる渦発生手段のさらに他の実施例による
構成を示す平面図である。これらの図において、流路1
2内に配置される渦発生手段2は、図8(a)に示すよ
うに矩形状の板2g,図8(b)に示すように三角形の
板2hまたは図8(c)に示すように半円の板2iでそ
れぞれ形成しても良い。
【0030】このように構成された板状の渦発生手段に
よれば、前述した柱状の渦発生体よりも強力な渦を発生
させることができる。
【0031】図9(a)〜(d)は、本発明による流速
測定装置に係わる渦発生手段の他の実施例による構成を
示す横断面図である。これらの図において、流路12内
に配置されるこれらの渦発生手段2は、その断面形状が
被測定流体1の流れるF方向の中心線に対して非対称に
形成されている。
【0032】このように構成された渦発生手段2によれ
ば、流路12内に流れる被測定流体1の渦3の発生周期
を不規則化させることができるため、それぞれの渦検出
手段で41,42で検出された渦3の間に対応が付けやす
くなる。これによって渦3の通過時間を計測する際の渦
3の取り違えによる計測ミスをなくすことができる。。
【0033】図10(a)〜(e)は、本発明による流
速測定装置の他の実施例による構成を示す縦断面図であ
る。図10(a)において、渦発生手段2Aは、被測定
流体1の下流側方向に向かって矢印方向に開閉する渦発
生体21 を有し、この渦発生体21がその支点部22を流
路12の底面に取り付けられて構成されている。また、
図10(b)において、渦発生手段2Bは、図10
(a)の構造とは逆に被測定流体1の上流側方向に向か
って矢印方向に開閉する構造を有して構成されている。
また、図10(c)において、渦発生手段2Cは、その
渦発生体21 が流路12の底面を貫通し、矢印方向に向
かって自在に可動する構造を有して構成されている。
【0034】また、図10(d)に示すように渦発生手
段2Dは、その渦発生体21 が流路12の中央において
支点22 を中心として矢印方向に向かって自在に可動す
る構造を有して構成されている。また、図10(e)に
流路12と直交する断面図で示すように渦発生手段2E
は、その渦発生体21 が流路12の底面を貫通し、支点
2 を中心として矢印方向に向かって自在に可動する構
造を有して構成されている。なお、渦発生体2A〜2E
は、電磁石,形状記憶合金,金属,プラスチックなどの
熱膨張,バイメタル,圧電素子,ピエゾ素子,などで作
動させることができる。
【0035】このような構成によれば、外部信号により
各渦発生手段2A,2B、2C、2D、2Eを適宜作動
させることによって所望のときに所望の大きさ,所望の
形状の渦3を発生させることができるため、渦3を1つ
ずつ発生させたり、発生パターンを変えてそれぞれの渦
に特徴をつけたり、不規則に渦3を発生させたりするこ
とができる。これによって渦の識別が容易となり、渦3
の通過時間を計測する際の渦3の取り違えによる計測ミ
スをなくすことができる。
【0036】また、流路12内の被測定流体1の流れに
対して各渦発生手段2A,2B、2C、2D、2Eの後
ろ側に固定渦が付着することがなくなり、低流速域にお
いても、確実に渦3を放出することができる。さらに渦
発生手段21 を閉じたときには被測定流体1の圧力損失
を低く抑えることができる。また、必要以上に渦を発生
させないので、低圧損で流れに乱れも少なくなる。
【0037】図11,図12は、本発明による流速測定
装置の他の実施例による構成を示す縦断面図であり、前
述の図と同一部分に同一符号を付してある。図11にお
いて、渦発生手段2Fは、音圧発生体23 により構成さ
れており、音圧により流れを乱し、渦3を形成する。ま
た、図12において、渦発生手段2Gは、発熱体24
より構成されており、熱を与えることにより流れに圧力
勾配を付けたり、対流を起こしたりして渦3を形成す
る。
【0038】このような構成においても前述と同様に外
部信号により任意の時に任意の大きさ,任意の形状の渦
3を発生させることができるので、渦の識別が容易とな
り、渦の通過時間を計測する際の渦の取り違えによる計
測ミスをなくすことができる。また、必要以上の渦を発
生させないので、被測定流体1の圧力損失を低く抑える
ことができるとともに被測定流体1の流れの乱れも少な
くなる。また、前述のした実施例よりも構造的に信頼性
の高いものとなっている。
【0039】なお、図10,図11,図12に示した実
施例において、渦発生手段2A〜2Gを1回作動させ、
1つの渦3を発生させた後、渦検出手段41、42間に
おける渦3の通過に要した時間計測が終わるまで次の渦
発生を行わないようにすると、計測ミスのない信頼性の
高い測定が可能となる。
【0040】図13は本発明による流速測定装置の他の
実施例による構成を示す縦断面図であり、前述の図と同
一部分に同一符号を付してある。同図に示すように被測
定流体1が流れる流路12において、渦発生手段2の下
流側の流路壁に第1の超音波送受信装置からなる第1の
渦検出手段4A1 と第2の超音波送受信装置からなる渦
検出手段4A2 とがある距離を持たせて配置され、この
第1の渦検出手段4A1 は第1の超音波発振素子131
と第1の超音波受信素子141 とを流路12を介して対
向させて組み合わされ、また、第2の渦検出手段4A2
は第2の超音波発振素子132 と第2の超音波受信素子
142 とを流路12を介して対向させて組み合わされて
構成されている。
【0041】このように構成される渦検出手段4A1
4A2によれば、渦3による超音波ビームの振幅,周波
数または位相の変調を利用することによって渦3の検出
を行うことができる。また、渦検出手段4A1,4A2
流路12の外壁に配置することにより、被測定流体1と
非接触で渦3を検出することもできるので、被測定流体
1の圧力損失もなく、信頼性の高い測定が可能となる。
【0042】図14(a),(b)は、本発明による流
速測定装置の他の実施例による構成を示す縦断面図であ
り、前述の図と同一部分に同一符号を付してある。図1
4(a)に示すように被測定流体1が流れる流路12に
おいて、渦発生手段2の下流側に第1の圧力センサから
なる第1の渦検出手段4B1 と第2の圧力センサからな
る第2の渦検出手段4B2 とが一定の距離をおいて配置
されている。なお、これらの圧力センサからなる渦検出
手段4B1 ,4B2 は、流路12にそれぞれ貫通するパ
イプPを介して被測定流体1と接触する構成となってい
る。また、図14(b)においては、流路12と並列に
パイプPを介して圧力センサからなる渦検出手段4C1
が接続されて構成されている。
【0043】このように構成される渦検出手段4B1
4B2 および渦検出手段4C1 によれば、渦3による被
測定流体1の圧力変化を利用することによって渦3の検
出ができるので、被測定流体1の圧力損失もなく、信頼
性の高い測定が可能となる。また、流路12にパイプP
を介して外部から装着脱が可能となるので、取扱いも容
易となる。
【0044】図15は、本発明による流速測定装置の他
の実施例による構成を示す縦断面図であり、前述の図と
同一部分に同一符号を付してある。同図に示すように被
測定流体1が流れる流路12において、渦発生手段2の
下流側に第1の熱式流速センサからなる第1の渦検出手
段4D1 と第2の熱式流速センサからなる第2の渦検出
手段4D2 とが一定の距離をおいて配置されている。
【0045】このような構成によれば、渦3による熱式
流速センサからなる渦検出手段4D1 ,4D2 の発熱体
からの冷却率の変化を利用することによって渦3の検出
ができるので、被測定流体1の圧力損失も少なく、高感
度,高速応答度の測定が可能となる。
【0046】図16(a)〜(c)は、渦検出手段の他
の実施例による構成を示す平面図であり、これらの渦検
出手段4Eは、基台4a上に中央部分に発熱体4bが形
成され、さらにその両側に温度センサ4c,4dが形成
されて流れの方向が検出できるように構成されており、
図16(b)に示すように基台4aの形状を変えて形成
しても良く、また、図16(c)に示すように図16
(a)の形状に加えて上下方向に温度センサ4c,4d
を形成する構成でも良い。
【0047】このように構成される渦検出手段4Eを2
個用いて例えば図5のように渦発生体2の下流側の適当
な位置に適当な向きで配置することにより、渦3が通過
する際の流れ方向の変化を利用して渦3の検出ができる
ので、被測定流体1の圧力損失も少なく、高感度,高速
応答での測定が可能となる。
【0048】図17(a),(b)は、本発明による流
速測定装置の他の実施例による構成を示す図であり、前
述の図と同一部分に同一符号を付してある。図17
(a)に示すように被測定流体1が流れる流路12内の
渦発生手段2の下流側に第1の流れ方向センサからなる
第1の渦検出手段4E1 と第2の流れ方向センサからな
る第2の渦検出手段4E2 とが一定の距離をおいて配置
されて構成されている。この流れ方向センサからなる渦
検出手段4E1 ,4E2 は、図17(b)に平面図で示
すように基台4a上にその中央部分に発熱体4bが形成
され、さらにその両側に温度センサ4c,4dが形成さ
れて構成されている。そしてこれらの流れ方向センサか
らなる渦検出手段4E1 ,4E2 は、その温度センサ4
c,発熱体4b,温度センサ4dの配列方向の中心を結
ぶ直線Mが被測定流体1の流れ方向Fと直交する方向に
向けて流路12内に配置されている。
【0049】このような構成によれば、渦検出手段4E
は、温度センサ4c,発熱体4b,温度センサ4dの順
次配列方向の中心を結ぶ直線Mを被測定流体1の流れ方
向Fと直交させて配置することにより、渦3による流れ
方向が逆になるときを渦3の中心として検出することが
できるので、渦3の中心の検出が容易となり、精度の高
い測定が可能となる。
【0050】図18(a),(b)は、本発明による流
速測定装置の他の実施例による構成を示す断面図であ
り、前述の図と同一部分に同一符号を付してある。図1
8において、被測定流体1が流れる流路12内には、渦
発生手段2Hとして被測定流体1の流れの一部を被測定
流体1の流れ方向Fと平行な軸を中心として回転させる
固定ねじれ翼2jが固定配置されて構成されている。ま
た、図19(a),(b)に同様に示すように渦発生手
段2Iとして流路12の被測定流体1の主流方向と垂直
に近い角度で被測定流体1を吹き出させる分流路2kが
設けられて構成されている。
【0051】このように渦発生手段2H,2Iとしてそ
れぞれ固定ねじれ翼2j,分流路2kを用いることによ
って図20(a)に示す一般的な渦3に対して図20
(b)に示すような被測定流体1の流れ方向Fに平行な
軸を中心とした渦3′を発生させることができる。この
ような渦3′を用いることによって渦3′の回転方向と
被測定流体1の主流の方向とがぶつかり合わないため、
渦発生手段2H,2Iで作られた渦3′が被測定流体1
の流れによって変形または減衰されたり、進行方向を曲
げられたりし難くなる。これによって高精度の測定が安
定して行えるようになる。
【0052】図21は、本発明による流速測定装置の他
の実施例による構成を示す断面図であり、前述の図と同
一部分に同一符号を付してあり、同図において、被測定
流体1が流れる流路12内には、3個の渦検出手段4
1 ,42 ,43 が被測定流体1の流れ方向に沿ってそれ
ぞれ間隔を変えて配置されている。つまり第1の渦検出
手段41 と第2の渦検出手段42 との間の距離がL1
第2の渦検出手段42 と第3の渦検出手段43 との間の
距離がL2 (L2 >L1 )の間隔を持たせて配置されて
いる。
【0053】このような構成によれば、流路12内を流
れる被測定流体1が流速の遅い時は間隔の短い第1の渦
検出手段41 と第2の渦検出手段42 との間での測定値
を採用し、流速の速い時は間隔の長い第2の渦検出手段
2 と第3の渦検出手段43との間での測定値を採用す
ることができる。また、流速に応じて(流速の遅い方か
ら順に)第1の渦検出手段41 と第2の渦検出手段42
との間(距離L1 ),第2の渦検出手段42 と第3の渦
検出手段43 との間(距離L2 ),第1の渦検出手段4
1 と第3の渦検出手段43 との間(距離L1 +L2 )の
3種類の測定を選択することができる。したがって幅広
い流速レンジにおいて高精度の測定が可能となる。
【0054】前述した図5に示す流速測定装置における
上流側の渦検出手段41 の出力をX(t),下流側の第
2の渦検出手段42 の出力をY(t)として2つの出力
の経時的変化を同じ時間軸上で表わすと、図22(a)
のようになる。同図から明かなように出力X(t)のグ
ラフをある時間τm だけ後ろにずらすと、出力Y(t)
のグラフとほぼ重なることが分かる。計算では、下記数
1に示す相互相関関数が最大値をとるときの時間τが時
間τm となる(図22(b))。
【0055】
【数1】 このような測定方法によれば、渦3の識別が明確とな
り、より高精度の測定が可能となる。
【0056】図23は、本発明による流速測定装置によ
る流速測定方法の一実施例を説明する流速測定装置の横
断面図であり、前述の図と同一部分に同一符号を付して
あり、同図において、渦発生手段2を構成する渦発生体
としての円柱体2aがカルマン渦(互いに回転方向が逆
である渦31 ,32 を交互に発生)を発生させるように
すれば、渦検出手段41,42における渦の識別が容易と
なる。
【0057】図24〜26は、本発明による流速測定装
置による渦検出方法の実施例を説明したものであり、前
述の図と同一部分に同一符号を付してあり、同図におい
て、渦検出手段4として2方向、つまりA−A′方向に
流速検出方向を持つ熱式流速センサ4Fを使用し、渦発
生手段2との位置関係を図24(a)〜26(a)に示
すように配置すると、渦3の通過に伴い、それぞれ図2
4(b)〜26(b)に示すような出力波形が得られ、
この出力波形のピークやゼロクロスポイントで渦3の中
心を判断することができる。したがって渦3が減衰した
り、変形しても精度の良い測定ができる。
【0058】図27は、前述した図16,17で説明し
た渦検出手段4Eとして用いた熱式流速センサの一実施
例を示したものであり、図27(a)は斜視図,図27
(b)はその要部断面図である。同図において、例えば
シリコンからなる基台41に異方性エッチング技術およ
び薄膜技術により白金やパーマロイの抵抗体パターンか
らなるヒータ42およびその両側に温度センサ43がス
リット44を形成したメンブレン45により空洞部46
上に空中保持された構成で形成されている。
【0059】このような構成において、ヒータ42およ
びその両側の温度センサ43が基台41から熱的に絶縁
されるので、高感度,高速応答,低消費電力の測定が実
現可能となる。なお、47は基台41上のメンブレン4
5でない部分に設けられた周囲温度センサ、48は電極
パッドである。
【0060】図28は、本発明による流速測定装置の他
の実施例による構成を示す縦断面図であり、前述の図と
同一部分に同一符号を付してある。図28は、被測定流
体1が流れる流路12に曲がった部分を設け、これを渦
発生手段2Jとして構成している。
【0061】このように流路12の曲がった部分を渦発
生体とすることにより、流路12内に渦発生体を配置す
る必要がないので、構成部品が少なくなり、被測定流体
1の圧力損失も少なくすることができる。
【0062】
【発明の効果】以上、説明したように本発明による流速
測定装置は、被測定流体の流れの中に配置された渦発生
手段と、この被測定流体の流れ方向に沿ってある間隔を
あけて配置された複数の渦検出手段と、この渦発生手段
で作られた渦が渦検出手段間を通過するのに要する時間
を計測する計測手段とを有して構成され、渦発生手段で
作られた被測定流体の渦が渦検出手段間を通過するのに
要した時間を計測することにより、被測定流体の流速を
求めることができるので、外部からトレーサを注入する
必要がなく、被測定流体とトレーサとの浮力の違いによ
る誤差もなく、消費電力も小さく、簡単な測定および信
号処理で低流速から高流速にわたる幅広い流速レンジに
おいて高精度の流速測定ができるという極めて優れた効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による流速測定装置の一実施例による構
成を示す図である。
【図2】本発明による流速測定装置の他の実施例による
構成を示す断面図である。
【図3】本発明による流速測定装置のさらに他の実施例
による構成を示す断面図である。
【図4】本発明による流速測定装置のさらに他の実施例
による構成を示す断面図である。
【図5】本発明による流速測定装置のさらに他の実施例
による構成を示す断面図である。
【図6】本発明による流速測定装置に係わる渦発生手段
の一実施例による構成を示す平面図である。
【図7】本発明による流速測定装置に係わる渦発生手段
の他の実施例による構成を示す断面図である。
【図8】本発明による流速測定装置に係わる渦発生手段
のさらに他の実施例による構成を示す平面図である。
【図9】本発明による流速測定装置に係わる渦発生手段
の他の実施例による構成を示す断面図である。
【図10】本発明による流速測定装置の他の実施例によ
る構成を示す断面図である。
【図11】本発明による流速測定装置の他の実施例によ
る構成を示す断面図である。
【図12】本発明による流速測定装置の他の実施例によ
る構成を示す断面図である。
【図13】本発明による流速測定装置の他の実施例によ
る構成を示す断面図である。
【図14】本発明による流速測定装置の他の実施例によ
る構成を示す断面図である。
【図15】本発明による流速測定装置の他の実施例によ
る構成を示す断面図である。
【図16】本発明による流速測定装置に係わる渦検出手
段の他の実施例による構成を示す図である。
【図17】本発明による流速測定装置の他の実施例によ
る構成を示す図である。
【図18】本発明による流速測定装置の他の実施例によ
る構成を示す断面図である。
【図19】本発明による流速測定装置の他の実施例によ
る構成を示す断面図である。
【図20】渦発生手段により得られる渦の種類を示す図
である。
【図21】本発明による流速測定装置の他の実施例によ
る構成を示す断面図である。
【図22】図5に示す流速測定装置の渦検出手段の出力
波形およびその相互相関関数を示す図である。
【図23】本発明による流速測定装置による流速測定方
法の一実施例を説明する流速測定装置の断面図である。
【図24】本発明による流速測定装置に係わる渦中心検
出方法の一実施例を説明する図である。
【図25】本発明による流速測定装置に係わる渦中心検
出方法の他の実施例を説明する図である。
【図26】本発明による流速測定装置に係わる渦中心検
出方法の他の実施例を説明する図である。
【図27】本発明による流速測定装置に係わる渦検出手
段として用いた熱式流速センサの構成を示す図である。
【図28】本発明による流速測定装置の他の実施例によ
る構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 被測定流体 2 渦発生手段 2A 渦発生手段 2B 渦発生手段 2C 渦発生手段 2D 渦発生手段 2E 渦発生手段 2F 渦発生手段 2G 渦発生手段 2H 渦発生手段 2I 渦発生手段 2J 渦発生手段 3 渦 3′ 渦 31 渦 32 渦 4A1 超音波送受装置からなる渦検出手段 4A2 超音波送受装置からなる渦検出手段 4B1 圧力センサからなる渦検出手段 4B2 圧力センサからなる渦検出手段 4C1 圧力センサからなる渦検出手段 4D1 熱式流速センサからなる渦検出手段 4D2 熱式流速センサからなる渦検出手段 4E 渦検出手段 4E1 流れ方向センサからなる渦検出手段 4E2 流れ方向センサからなる渦検出手段 41 渦検出手段 42 渦検出手段 51 駆動回路 52 駆動回路 61 渦中心検出回路 62 渦中心検出回路 7 時間差測定回路 8 流速演算回路 9 基台 10 基台 101 基台 102 基台 11 流路 12 流路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定流体の流れの中に配置された渦発
    生手段と、前記被測定流体の流れ方向にある間隔をあけ
    て配置された複数の渦検出手段と、前記渦発生手段で作
    られた渦が渦検出手段間を通過するのに要する時間を計
    測する計測手段とを備えたことを特徴とする流速測定装
    置。
JP4131372A 1992-04-27 1992-04-27 流速測定装置 Pending JPH05302935A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003028692A (ja) * 2001-07-18 2003-01-29 Nikkiso Co Ltd 流量測定方法および装置
JP2009168688A (ja) * 2008-01-17 2009-07-30 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 流体計測装置
CN106771341A (zh) * 2016-12-13 2017-05-31 中国地质大学(武汉) 流速传感器、流速流向测定装置及方法

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