JPH05301988A - 発泡用熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物および熱可塑性ポリウレタン発泡体の製造方法 - Google Patents

発泡用熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物および熱可塑性ポリウレタン発泡体の製造方法

Info

Publication number
JPH05301988A
JPH05301988A JP13445292A JP13445292A JPH05301988A JP H05301988 A JPH05301988 A JP H05301988A JP 13445292 A JP13445292 A JP 13445292A JP 13445292 A JP13445292 A JP 13445292A JP H05301988 A JPH05301988 A JP H05301988A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermoplastic polyurethane
polyurethane resin
foaming
foaming agent
foam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13445292A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyoshi Yokota
博栄 横田
Junichi Watanuki
純一 綿貫
Akiyoshi Yano
哲祥 矢野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Polyurethane Industry Co Ltd filed Critical Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
Priority to JP13445292A priority Critical patent/JPH05301988A/ja
Publication of JPH05301988A publication Critical patent/JPH05301988A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 環境破壊の原因が少なく、取扱が容易で、か
つリサイクル性の優れた、密度調整の容易な熱可塑性ポ
リウレタン発泡体を製造するための組成物及び方法を提
供する。 【構成】 発泡用熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物は、
(a)熱分解型発泡剤を溶融含有せしめた熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂、(b)発泡促進剤を溶融含有せしめた熱
可塑性ポリウレタン樹脂、及び(c)必要に応じて、熱
可塑性ポリウレタン樹脂から成る。また、熱可塑性ポリ
ウレタン発泡体の製造方法は、(1)熱分解型発泡剤を
熱可塑性ポリウレタン樹脂に溶融含有せしめる工程、
(2)別に、発泡促進剤を熱可塑性ポリウレタン樹脂に
溶融含有せしめる工程、及び(3)前記の熱分解型発泡
剤を溶融含有せしめた熱可塑性ポリウレタン樹脂と、前
記の発泡促進剤を溶融含有せしめた熱可塑性ポリウレタ
ン樹脂と、必要に応じて熱可塑性ポリウレタン樹脂とを
溶融混合して発泡せしめる工程から成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リサイクル可能で優れ
た機械的性質を有する熱可塑性ポリウレタン樹脂を使用
して発泡成形品を製造するに際し、その密度を容易に制
御できる発泡用熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来の
ポリウレタン発泡体は、発泡剤として水やフロンなどの
不活性低沸点溶剤を原料ポリオール中に添加し、ポリイ
ソシアネートとポリオールが反応して樹脂化すると同時
に、イソシアネートと水が反応して二酸化炭素を発生し
発泡化する方法により製造されている。もしくは、ポリ
イソシアネートとポリオールが反応し、樹脂化と同時に
生じる反応熱にて、不活性低沸点溶剤が気化して発泡化
する方法により製造されている。液状の原料を使用し、
ポリウレタン発泡体を製造する技術は、軟質発泡体、硬
質発泡体、インテグラルスキンド発泡体、靴底エラスト
マーなどの製造に多く利用されている。しかしながら、
液状原料を使用するこれらの技術には、原料調整の煩
雑、作業環境の汚濁などの多くの問題が存在する。又、
製造されたポリウレタン発泡体が熱硬化性のものである
場合には、リサイクルが出来難いことも大きな欠点であ
る。従来の熱可塑性発泡樹脂としては、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、A
BS、EVA、ゴムなどが知られている。オレフィン系
やスチレン系の樹脂をビーズ発泡する場合は、低沸点炭
化水素が使用され、また、射出成形、押出し成形、プレ
ス成形においては、熱分解型の発泡剤も使用されてい
る。塩化ビニル系樹脂発泡体を得る成形方法としては、
カレンダー成形、押出し成形、射出成形、プレス成形な
ど多くの成形方法があり、熱分解型の発泡剤が使用され
ている。塩化ビニル系樹脂発泡体の製造において熱分解
安定剤が使用され、その際ソフト感を出すためにフタル
酸系、リン酸系、脂肪酸系などの低分子量化合物が可塑
剤として使用されている。しかしながら、これらの可塑
剤は、表面に移行したり、可塑剤の飛散によって成形品
のソフト感が低下するなどの問題がある。一方、発泡樹
脂製造のための熱分解安定剤を、熱分解型発泡剤の発泡
促進剤として使用するためには、通常200℃程度の温
度で分解する発泡剤を制御することや気泡セルの大きさ
を均一化する点に、多くの問題が残されている。熱可塑
性樹脂発泡体として最も重要なポイントは、気泡セルの
大きさと数量そしてその均一性である。つまり、発泡が
生じる際の温度における発泡剤の分解挙動、樹脂の溶融
挙動及び粘度挙動、発生ガス量に微妙に影響される。現
在、環境問題が重要視されており、オゾン層破壊物質と
してフロン使用の規制がクローズアップされている。オ
レフィン系やスチレン系樹脂発泡体の製造に使用されて
いる低沸点炭化水素には引火性があるため、その取扱い
には危険が伴ない作業性に問題がある。壁紙などに多く
使用されている塩化ビニル系樹脂は燃焼すると、分解し
て塩化水素ガスを発生するため、人体に対する悪影響が
大きく、また塩化水素ガスは酸性雨の原因のひとつと考
えられており、塩化ビニル系樹脂の代替品が今日要求さ
れている。本発明は、環境破壊の原因が少なく、取扱が
容易で、かつリサイクル性の優れた、密度調整の容易な
熱可塑性ポリウレタン発泡体、特に軟質発泡体を製造す
るための組成物及び方法を提供することを目的とする。
【0003】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明の発泡用熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物
は、下記成分(a)、(b)及び(c)から成ることを
特徴とする。 (a)熱分解型発泡剤を溶融含有せしめた熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂。 (b)発泡促進剤を溶融含有せしめた熱可塑性ポリウレ
タン樹脂。 (c)必要に応じて、熱可塑性ポリウレタン樹脂。 また本発明の熱可塑性ポリウレタン発泡体の製造方法
は、熱可塑性ポリウレタン樹脂、熱分解型発泡剤及び発
泡促進剤から熱可塑性ポリウレタン発泡体を製造する方
法であって、(1)熱分解型発泡剤を熱可塑性ポリウレ
タン樹脂に溶融含有せしめる工程、(2)別に、発泡促
進剤を熱可塑性ポリウレタン樹脂に溶融含有せしめる工
程、及び(3)前記の熱分解型発泡剤を溶融含有せしめ
た熱可塑性ポリウレタン樹脂と、前記の発泡促進剤を溶
融含有せしめた熱可塑性ポリウレタン樹脂と、必要に応
じて熱可塑性ポリウレタン樹脂とを溶融混合して発泡せ
しめる工程を含むことを特徴とする。
【0004】本発明に係る熱可塑性ポリウレタン樹脂
は、通常使用されている有機ジイソシアネート、ポリオ
ール及び鎖長延長剤を反応して合成されるものである。
本発明に使用する熱可塑性ポリウレタン樹脂を形成する
有機ジイソシアネートとしては、例えば、ジフェニルメ
タンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネ
ート、2,6−トリレンジイソシアネート、フェニレン
ジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネー
ト等の芳香族イソシアネートや、ヘキサメチレンジイソ
シアネート、イソホロンジイソシアネート、水添キシレ
ンジイソシアネート等の脂環式または脂肪族イソシアネ
ートなどが挙げられる。本発明に使用する熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂を形成するポリオールとしては、エステル
系、エーテル系、ラクトン系、カーボネート系のポリオ
ールを使用することができる。エステル系のポリオール
としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリ
コール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオ
ール、1,4−ブテンジオール、1,3−ブテンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−
ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−
ペンタンジオールなどの多価アルコールと、例えばアジ
ピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、マレイン酸などの脂肪酸、もしくは芳香族
カルボン酸から得られるポリエステルジオールが挙げら
れる。エーテル系のポリオールとしては、例えばポリエ
チレングリコール、ポリプロピレンエーテルグリコー
ル、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリヘキ
サメチレンエーテルグリコールなどのポリアルキレンエ
ーテルジオールが挙げられる。ラクトン系のポリオール
としては、例えばポリカプロラクトングリコール、ポリ
プロピオラクトングリコール、ポリバレロラクトングリ
コールなどが挙げられる。カーボネート系のポリオール
としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリ
コール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオ
ール、1,5−ペンタンジオール、メチルペンタンジオ
ール、メチルオクタンジオール、1,9−ノナンジオー
ルなどの多価アルコールと、例えばジエチレンカーボネ
ート、ジプロピレンカーボネートなどとの脱アルコール
反応により得られるポリカーボネートジオールが挙げら
れる。本発明に係る熱可塑性ポリウレタン樹脂を形成す
る鎖長延長剤は、例えばエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−
1,5−ペンタンジオール、1,4−ビス(β−ヒドロ
キシエトキシ)ベンゼン、ネオペンチルグリコール、メ
チルオクタンジオール、1,9−ノナンジオールなどが
挙げられる。本発明に係る熱可塑性ポリウレタン樹脂の
製造は、押出機を使用する連続合成方法または混練り槽
を有するニーダーの様なバッチ合成方法など、通常使用
される製造用機械を使用して行なわれる。
【0005】本発明に使用するアゾジカーボンアミドH
2 NCON=NCONH2 等の熱分解型発泡剤を溶融含
有する熱可塑性ポリウレタン樹脂を調製する方法として
は、ワーナー型ニーダー、バンバンリーミキサー、ミキ
シングロール、単軸押出機、二軸押出機等の混練り機を
使用することができ、熱可塑性ポリウレタン樹脂と発泡
剤をドライブレンドし、混練機に原料を供給し、ペレッ
トや粉末の形状のコンパウンドとして得ることができ
る。熱分解型発泡剤含有熱可塑性ポリウレタン樹脂中の
熱分解型発泡剤の含有量は、0.05〜70wt%の範
囲であることが好ましい。このような方法により得られ
るコンパウンドの調製に使用する熱可塑性ポリウレタン
樹脂は、比較的溶融粘度の低いものが好ましく、コンパ
ウンド時の温度は120〜230℃好ましくは140〜
170℃である。すなわち、使用する熱可塑性ポリウレ
タン樹脂は、軟化温度170℃以下のものが好ましい。
熱可塑性ポリウレタン樹脂と共に混練り機中に存在す
る、アゾジカーボンアミド等の熱分解型発泡剤の分解挙
動は、大気中での分解挙動とは異なり、170℃を越え
る温度で分解を開始するため、コンパウンドペレットを
調整する際の工程制御には高度な技術が必要である。比
較的溶融粘度が高く、170℃を越える温度でないとコ
ンパウンド化が困難な熱可塑性ポリウレタン樹脂の場
合、押出機のホッパーより、熱可塑性ポリウレタン樹脂
のみを供給し、溶融状態に達したシリンダーの途中よ
り、熱分解型発泡剤のみを供給して、コンパウンドペレ
ットを得る方法が可能である。発泡促進剤を溶融含有す
る熱可塑性ポリウレタン樹脂においても、熱分解型発泡
剤を溶融含有する熱可塑性ポリウレタン樹脂を調製する
場合と同様の混練り機を使用することにより、調製する
ことができる。
【0006】発泡促進剤は、例えばカルボン酸の金属
塩、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸化合物であ
り、前記化合物の金属がマグネシウム、アルミニウム、
カルシウム、鉄、亜鉛、チタン、銅、スズ、鉛、から選
ばれる少なくとも一個である。カルボン酸の金属塩とし
ては、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシ
ウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシ
ウム、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸マグネシウム、
ラウリン酸亜鉛、ラウリン酸カルシウム、ラウリン酸
鉄、ラウリン酸チタン、ラウリン酸銅、ラウリン酸ス
ズ、ラウリン酸鉛などが挙げられる。金属酸化物として
は例えば、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化チタン、
酸化マグネシウム、酸化カルシウムなどが挙げられる。
金属水酸化物としては例えば、水酸化亜鉛、水酸化アル
ミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなど
が挙げられる。金属炭酸化合物としては例えば、炭酸亜
鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどが挙げられ
る。発泡促進剤含有熱可塑性ポリウレタン樹脂中の発泡
促進剤の含有量は、0.05〜20wt%の範囲である
ことが好ましい。必要により、同時に使用する熱可塑性
ポリウレタン樹脂組成物と共に、必要に応じて各種添加
剤を加えることが出来る。例えば、成形品の着色を目的
とした染料、顔料、成形品の保型性、および曲げ強さの
向上を目的としたガラス繊維などの無機フィラー、その
他、難燃性向上剤、電気絶縁性向上剤、防カビ剤、架橋
剤、香料などである。これらの添加剤は、必要に応じ
て、その発泡成形品の使用目的により選択することが好
ましい。前記の、熱分解型発泡剤を溶融含有せしめた熱
可塑性ポリウレタン樹脂と、発泡促進剤を溶融含有せし
めた熱可塑性ポリウレタン樹脂と、必要に応じて熱可塑
性ポリウレタン樹脂とは、溶融混合させて、例えば押出
し成形、カレンダー成形、射出成形、プレス成形、ブロ
ー成形により、熱可塑性ポリウレタン発泡体成形品を製
造することができる。
【0007】
【実施例】以下に実施例、参考例及び比較例を挙げ、本
発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらにより何
ら限定されるものではない。実施例、参考例及び比較例
において、「部」は全て「重量部」を、「%」は全て
「重量%」を意味する。実施例、参考例及び比較例で使
用した熱可塑性ポリウレタン樹脂及び試薬は、以下の通
りである。 熱可塑性ポリウレタン樹脂A:P−22S(ポリエステ
ル系、日本ポリウレタン工業株式会社製、硬度HsA:
81) 熱可塑性ポリウレタン樹脂B:P−433(ポリテトラ
メチレングリコール系、日本ポリウレタン工業株式会社
製、硬度HsA:85) 熱可塑性ポリウレタン樹脂C:P−598(ポリカプロ
ラクトングリコール系、日本ポリウレタン工業株式会社
製、硬度HsA:98) 熱分解型発泡剤:アゾジカーボンアミド(大塚化学製、
ユニホームAZ−L) 発泡促進剤A :酸化亜鉛 発泡促進剤B :ステアリン酸亜鉛
【0008】〔熱分解型発泡剤を溶融含有する熱可塑性
ポリウレタン樹脂の調製〕参考例1 熱可塑性ポリウレタン樹脂A100部に熱分解型発泡剤
20部をドライブレンドし、二軸押出機のホッパーより
供給して、シリンダー温度を、ホッパー付近150℃、
中間部160℃、先端部及びノズル付近150℃に設定
し、スクリュー回転数150rpmにてコンパウンド化
した。吐出したストランドの状態は良好で、かつ、ペレ
ット切断面の発泡剤の分散状態も均一なものであった。参考例2 参考例1の熱分解型発泡剤を溶融含有する熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂の調製と同様の方法にて、熱分解型発泡剤
含有量28.6%のコンパウンドペレットを調製した。
熱分解型発泡剤の分散状態は均一で形状の良いペレット
を得た。参考例3 二軸押出機のシリンダーの途中にサイドフィーダーを取
りつけ、押出機のホッパー部より熱可塑性ポリウレタン
Bのみを供給し、シリンダー温度を、ホッパー付近20
0℃、中間部180℃、先端部及びノズル付近160℃
に設定し、スクリュー回転数100rpmにて、サイド
フィーダーより熱分解型発泡剤のみを供給し、熱分解型
発泡剤含量16.7%のコンパウンドペレットを調製し
た。熱分解型発泡剤の分散状態は均一で形状の良いペレ
ットを得た。
【0009】〔発泡促進剤を溶融含有する熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂の調製〕参考例4 熱可塑性ポリウレタン樹脂B100部に発泡促進剤A2
部をドライブレンドし、二軸押出機のホッパーより供給
して、シリンダー温度を、ホッパー付近200℃、中間
部180℃、先端部及びノズル付近160℃に設定し、
スクリュー回転数100rpmにてコンパウンド化し
た。形状の良い発泡促進剤を含有するペレットを得た。参考例5 参考例4の発泡促進剤を溶融含有する熱可塑性ポリウレ
タン樹脂の調製と同様の方法にて、発泡促進剤Aの代わ
りに発泡促進剤Bを使用し、コンパウンド化した。発泡
促進剤を含有する形状の良いペレットを得た。参考例6 参考例4の発泡促進剤を含有する熱可塑性ポリウレタン
樹脂の調製と同様の方法にて、熱可塑性ポリウレタン樹
脂Bの代わりに熱可塑性ポリウレタン樹脂Cを使用し、
発泡促進剤Aの代わりに発泡促進剤Bを使用し、コンパ
ウンド化した。発泡促進剤を含有する形状の良いペレッ
トを得た。
【0010】実施例1 参考例1の熱分解型発泡剤を溶融含有する熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂10部、参考例4の発泡促進剤を溶融含有
する熱可塑性ポリウレタン樹脂20部及び熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂B70部を混合し、射出成型機(東洋機械
金属株式会社製、TM−130G2)を使用して、シリ
ンダー温度170℃、射出圧力60kgf/cm2
て、寸法が直径3mm×高さ17mmの円柱状の熱可塑
性ポリウレタン発泡体成形品を製造した。成形品の密度
および気泡セルの大きさ等の結果を表1に示す。実施例2 参考例3の熱分解型発泡剤を溶融含有する熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂10部、参考例4の発泡促進剤を溶融含有
する熱可塑性ポリウレタン樹脂20部および熱可塑性ポ
リウレタン樹脂B70部を混合し、実施例1と同様の方
法にて熱可塑性ポリウレタン発泡体成形品を製造した。
成形品の密度および気泡セルの大きさ等の結果を表1に
示す。実施例3 参考例2の熱分解型発泡剤を溶融含有する熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂5.84部、参考例5の発泡促進剤を溶融
含有する熱可塑性ポリウレタン樹脂20部、熱可塑性ポ
リウレタン樹脂B74.16部を混合し、実施例1と同
様の方法にて熱可塑性ポリウレタン発泡体成形品を製造
した。成形品の密度および気泡セルの大きさ等の結果を
表1に示す。実施例4 参考例1の熱分解型発泡剤を溶融含有する熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂10部、参考例5の発泡促進剤を溶融含有
する熱可塑性ポリウレタン樹脂20部、熱可塑性ポリウ
レタン樹脂B70部を混合し、実施例1と同様の方法に
て熱可塑性ポリウレタン発泡体成形品を製造した。成形
品の密度および気泡セルの大きさ等の結果を表1に示
す。
【0011】比較例1 熱可塑性ポリウレタン樹脂B98.33部に熱分解型発
泡剤1.67部をドライブレンドし、実施例1と同様の
方法にて熱可塑性ポリウレタン発泡体成形品を製造し
た。成形品の密度および気泡セルの大きさ等の結果を表
1に示す。比較例2 熱可塑性ポリウレタン樹脂B97.94部に熱分解型発
泡剤1.67部、発泡促進剤B0.39部をドライブレ
ンドし、実施例1と同様の方法にて熱可塑性ポリウレタ
ン発泡体成形品を製造した。成形品の密度および気泡セ
ルの大きさ等の結果を表1に示す。 <評価方法>実施例1〜4および比較例1〜2により得
られた成形品の発泡状態を確認するため、成形品の密度
を測定し、切断面を目視観察および顕微鏡観察にて、気
泡セルの数とその大きさを相対的に評価した。
【0012】
【表1】 実施例5 参考例1の熱分解型発泡剤を溶融含有する熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂10部、参考例5の発泡促進剤を溶融含有
する熱可塑性ポリウレタン樹脂20部及び熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂B70部を混合し、実施例1と同様のイン
ジェクション成形機を使用し、シリンダー温度170
℃、射出圧力100kgf/cm2 にて寸法が縦100
mm×横100mm×厚さ5mmの熱可塑性ポリウレタ
ン発泡体成形品を製造した。成形品のスキン層の状態及
び硬度、密度等について、結果を表2に示す。比較例3 熱可塑性ポリウレタン樹脂B97.94部、熱分解型発
泡剤1.67部及び発泡促進剤B0.39部をドライブ
レンドし、実施例5と同様の方法にて熱可塑性ポリウレ
タン発泡体成形品を製造した。成形品のスキン層の状態
及び硬度、密度等について、結果を表2に示す。 <評価方法>実施例5および比較例3により製造した熱
可塑性ポリウレタン発泡体成形品の発泡状態を確認する
ため、成形品の全平均密度及び低発泡状態にあるスキン
層の密度と、高発泡状態にある内部発泡層の密度を測定
した。また、スキン層の厚さを目視にて相対評価し、成
形品の硬度を測定した。これらの結果を表2に示す。
【0013】
【表2】 実施例6 参考例6の発泡促進剤を溶融含有する熱可塑性ポリウレ
タン樹脂5部と熱可塑性ポリウレタン樹脂C90部とを
ブレンドし、押出機のホッパーより供給し、さらにサイ
ドフィーダーより、参考例1の熱分解型発泡剤を溶融含
有する熱可塑性ポリウレタン樹脂5部を供給し、厚さ1
mm、幅300mmのベルトタイを使用し、熱可塑性ポ
リウレタン発泡体シートを連続的に製造した。そのシー
トの状態は表面平滑で、内部は均一で微細な発泡層を有
するものであった。比較例4 熱可塑性ポリウレタン樹脂C99.07部と発泡促進剤
B0.098部をドライブレンドし、押出機のホッパー
より供給し、さらにサイドフィーダーより熱分解型発泡
剤を0.833部供給して、熱可塑性ポリレタン発泡体
シートの連続的な製造を試みた。しかし、熱分解型発泡
剤は粒子が細かく、凝集しやすいためかつ供給量が少な
いために、連続的な熱可塑性ポリウレタン発泡体シート
の製造は不可能であった。比較例5 熱可塑性ポリウレタン樹脂C99.07部と発泡促進剤
B0.098部と熱分解型発泡剤0.833部とをドラ
イブレンドし、押出機のホッパーより供給して、熱可塑
性ポリウレタン発泡体シートの連続的な製造を試みた。
得られた発泡性シートの切断面は不均一で大小さまざま
な気泡セルを有し、表面が凹凸のシートであった。
【0014】
【発明の効果】以上のように、本発明の組成物及び方法
により、フロン等に基づく環境破壊を生じるおそれがな
く、原料等の取扱いが容易で、かつリサイクル性の優れ
た、密度調整の容易な熱可塑性ポリウレタン発泡体、特
に軟質発泡体を製造することができる。しかも、本発明
により製造される熱可塑性ポリウレタン発泡体は、均一
で微細な気泡セルを有し、衝撃振動吸収性、防音性、断
熱性、各種強度等の諸性能に優れているため、インジェ
クション成形により、インテグラルスキンド発泡体や靴
底エラストマーに代表される微細な気泡セルを有する成
形品、具体的にはテニスラケットやスキー板等、あるい
は押出機による熱間成形により発泡体シート、また衝撃
振動吸収素材等として各種分野に幅広く応用展開が可能
である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記成分(a)、(b)及び(c)から
    成ることを特徴とする発泡用熱可塑性ポリウレタン樹脂
    組成物。 (a)熱分解型発泡剤を溶融含有せしめた熱可塑性ポリ
    ウレタン樹脂。 (b)発泡促進剤を溶融含有せしめた熱可塑性ポリウレ
    タン樹脂。 (c)必要に応じて、熱可塑性ポリウレタン樹脂。
  2. 【請求項2】 熱可塑性ポリウレタン樹脂、熱分解型発
    泡剤および発泡促進剤から熱可塑性ポリウレタン発泡体
    を製造する方法であって、(1)熱分解型発泡剤を熱可
    塑性ポリウレタン樹脂に溶融含有せしめる工程、(2)
    別に、発泡促進剤を熱可塑性ポリウレタン樹脂に溶融含
    有せしめる工程、及び(3)前記の熱分解型発泡剤を溶
    融含有せしめた熱可塑性ポリウレタン樹脂と、前記の発
    泡促進剤を溶融含有せしめた熱可塑性ポリウレタン樹脂
    と、必要に応じて熱可塑性ポリウレタン樹脂とを溶融混
    合して発泡せしめる工程を含むことを特徴とする前記方
    法。
JP13445292A 1992-04-28 1992-04-28 発泡用熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物および熱可塑性ポリウレタン発泡体の製造方法 Pending JPH05301988A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13445292A JPH05301988A (ja) 1992-04-28 1992-04-28 発泡用熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物および熱可塑性ポリウレタン発泡体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13445292A JPH05301988A (ja) 1992-04-28 1992-04-28 発泡用熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物および熱可塑性ポリウレタン発泡体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05301988A true JPH05301988A (ja) 1993-11-16

Family

ID=15128677

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13445292A Pending JPH05301988A (ja) 1992-04-28 1992-04-28 発泡用熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物および熱可塑性ポリウレタン発泡体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05301988A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7097908B2 (en) * 2003-10-20 2006-08-29 Arkema Polyamide/polyurethane multilayer structures for decorated articles
JP2023015442A (ja) * 2021-07-20 2023-02-01 株式会社トヨックス 多層管状成形体

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7097908B2 (en) * 2003-10-20 2006-08-29 Arkema Polyamide/polyurethane multilayer structures for decorated articles
JP2023015442A (ja) * 2021-07-20 2023-02-01 株式会社トヨックス 多層管状成形体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2360114C (en) Foamed thermoplastic polyurethanes
US5348984A (en) Expandable composition and process for extruded thermoplastic foams
KR100539131B1 (ko) 우레탄계 열가소성 엘라스토머조성물발포체 및 그 제조방법
US20060235095A1 (en) Method for the production of expanding thermoplastic elastomers
JP2004504463A (ja) 発泡熱可塑性ポリウレタン
JP2007238958A (ja) ウレタン系熱可塑性エラストマー組成物発泡体及びその製造方法
CN109705563B (zh) 阻燃热塑性聚氨酯组合物及其发泡珠粒
KR970005901B1 (ko) 분말 성형용 발포성 염화 비닐 수지 조성물 및 그 제조 방법
CA1188048A (en) Process for the manufacture of foamed structures
JPH05301988A (ja) 発泡用熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物および熱可塑性ポリウレタン発泡体の製造方法
JP3825702B2 (ja) 生分解性ポリエステル樹脂組成物、その製造方法、及びそれより得られる発泡体
JPS6259640A (ja) ブチラ−ル樹脂組成物の発泡方法
JP4807765B2 (ja) 熱可塑性ポリウレタン発泡体の製造方法
JP2003165860A (ja) 難燃性樹脂発泡体
JP2003092926A (ja) 生分解性軽量土壌およびその製造方法
JP3422455B2 (ja) 木質系熱可塑性樹脂組成物および該組成物用フィラー
JPH07330935A (ja) 結晶性ポリオレフィン発泡体
KR101865008B1 (ko) 발포제 마스터 뱃치 조성물 및 발포제 마스터 뱃치
JPS60163939A (ja) 塩化ビニル系樹脂発泡成形体の製造方法
KR20220074306A (ko) 열 흡수제 및 열 방출제를 포함하는 연질폴리우레탄 폼 조성물 및 이를 이용한 폼의 제조방법
KR940007326B1 (ko) Pvc계 수지의 3차원 고배율 발포체 및 그 제조방법
JPS61221238A (ja) 発泡剤組成物
JPS63125535A (ja) 押出成形に用いるペレット状発泡用軟質塩化ビニル系樹脂組成物
JPS6178818A (ja) アスフアルトフオ−ムの溶融処理方法
JP3569789B2 (ja) 発泡体樹脂組成物