JP2004504463A - 発泡熱可塑性ポリウレタン - Google Patents
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Abstract
熱可塑性ポリウレタンの発泡を熱的に膨張可能なミクロスフィアと可塑剤との存在下で行うことを特徴とする、発泡熱可塑性ポリウレタンの製造方法。
Description
【0001】
発明の分野
本発明は発泡熱可塑性ポリウレタンの製造方法、新規な発泡熱可塑性ポリウレタン及び発泡熱可塑性ポリウレタンの製造のための反応系に関する。
発明の背景
熱可塑性ポリウレタン、後にTPUと称するものは、周知の熱可塑性エラストマーである。特に、大変高い伸長性と引裂強度、低温での高い柔軟性、非常に良好な摩耗性及び耐引掻性とを示す。さらに油、脂肪及び多くの溶剤に対する高い安定性と、UV光線に対する安定性を有し、自動車産業や履き物産業などにおいて多くのエンドユーズに用いられる。
【0002】
より軽量な材料に対する要求が高まる結果として、従来の低密度TPUと等しい物理的特性を有する低密度TPUが開発される(これを提供するのは技術的に大きな困難ではあるが)必要がある。
【0003】
液体反応物のポリ付加反応によって弾性固体の成形体を得ることにより、ポリウレタン靴底及び他の部分を製造することは既知である。これまで用いられてきた反応物はポリイソシアネートとOH基を含むポリエステルであった。発泡は、低沸点の液体を加えることにより、あるいはCO2により行い、少なくとも部分的に連続気泡を含む発泡体を得ていた。
【0004】
TPUを発泡させて材料の重量を減じることは、これまで充分満足な結果を得ていない。アゾジカーボンアミド(発熱性)、または炭酸ナトリウム塩(sodiumhydrocarbonate)(吸熱性)ベースの周知の発泡剤製品を用いてTPUを発泡させる試みは、800kg/m3未満の低い密度の成形品を得ることには成功していない。
【0005】
吸熱性発泡剤を用いて、良好な表面仕上げ(surface finish)が得られるが、達成できる最低の密度は約800kg/m3である。さらにプロセスはあまり一関せず、これに伴い成形品の取り出し時間(demoulding time)が長くなる。比較的低い成形温度のために、金型表面ではほとんどあるいは全く発泡体が得られず、これに伴い緻密な、どちらかといえば密な皮膜と、きめの粗い気泡核が得られる。
【0006】
発熱性発泡剤を用いることによって、大変細かい気泡構造を有するより低密度の発泡体(750kg/m3未満)を達成することが可能であるが、ほとんどの用途にとってこれらの表面仕上げは許容できるものではなく、また成形品の取り出し時間も幾分長い。
【0007】
上記のことより、成形品の取り出し時間を短く製造できる、改善された皮膜品質を有する低密度TPUに対する要求は依然として明らかに存在する。
驚くべきことに、熱的に膨張可能なミクロスフィアと可塑剤との存在下でTPUを発泡させると、上記の目的にかなうことが今わかった。成形品の取り出し時間は、有意に減少し、プロセスを低温で行うことができ、これに伴いより良好なバレル安定性が得られる。さらにミクロスフィアと可塑剤との使用によって、皮膜品質と成形品の取り出し時間を維持あるいは向上させつつさらに密度を減少させることも可能になる。
【0008】
したがって本発明は発泡熱可塑性ポリウレタンの製造方法に関し、ここで熱可塑性ポリウレタンの発泡を熱的に膨張可能なミクロスフィアと可塑剤との存在下で行う。
【0009】
こうして得られる低密度熱可塑性ポリウレタン(密度800kg/m3以下)は、細かい気泡構造と、大変良好な表面外観と、比較的薄い皮膜とを有し、そして非常に広範な用途に適している従来のPUに匹敵する物理的特性を示す。
【0010】
本発明は、密度800kg/m3以下において、低温での顕著な動的可撓特性と、成形品の取り出しの時間における顕著な生強度とを有するTPUを提供する。
【0011】
「生強度」の語は、当業者で知られているとおり、成形品の取り出しにおけるTPUの基本的な結着性(integrity)と強度を示す。成形された物品、例えば、靴底及び他の成形製品のポリマー皮膜は、90〜180度の曲げにおいても表面の割れ目を示すことなく耐えることのできる充分な引張強度と伸び及び引裂強度とを有しているべきである。
【0012】
さらに、したがって本発明は、最小の成形品の取り出し時間において有意な改善を提供する。すなわち、成形品の取り出し時間2〜3分を達成できる。
ポリウレタン発泡体におけるミクロスフィアの使用はEP−A 29021及びUS−A 5418257に記載されている。
【0013】
TPUのプロセス中に発泡剤を添加することは広く知られており、例えばWO−A 94/20568を参照されたい。これは発泡TPU、特に膨張可能な粒子TPUの製造を開示しており、EP−A 516024は、TPUを発泡剤と反応させて得る発泡シートの製造および押出機の中での熱加工を記載しており、さらにDE−A 4015714は、TPUを発泡剤と混ぜて射出成形することにより作られるガラス繊維強化TPUに関する。
【0014】
かかる文献にも関わらず、熱的に膨張可能なミクロスフィアと可塑剤とを用いて発泡低密度TPU(密度800kg/m3又はそれ未満)の皮膜品質を向上させることを開示する先行文献はなく、本発明に関連する利益を示唆するものもない。
【0015】
本発明の可塑剤を用いることにより、ミクロスフィアによって得られる密度の減少を改善することが可能になると同時に気泡構造を改善することが可能になることがわかった。さらにより柔軟で可撓性のある、卓越した性能性質を有する末端製品を得ることができる。
詳細な説明
熱可塑性ポリウレタンは、二官能性イソシアネート組成物と少なくとも1の二官能性ポリヒドロキシ化合物と、場合により鎖延長剤とを、イソシアネート価90〜110、好ましくは95〜105、最も好ましくは98〜102になるような量で反応させて得ることができる。
【0016】
ここで用いる「二官能性」の語は、イソシアネート組成物及びポリヒドロキシ化合物の平均官能価が約2であることを意味する。
ここで用いる「イソシアネート価」の語は、配合処方(formulation)に存在するイソシアネート反応性水素に対するイソシアネート基の比であり、百分率で与えられる。別の言葉で言えばイソシアネート価とは、配合処方中で用いられるイソシアネート反応性水素の量と反応するのに理論的に必要なイソシアネートの量に鑑みて、配合処方中で実際に用いられるイソシアネートの百分率を表したものである。
【0017】
ここで用いるイソシアネート価は、イソシアネート成分とイソシアネート反応性成分とを含む実際のポリマー形成プロセスの観点から考慮される。修飾ポリイソシアネート(当業者には擬−またはセミ−プレポリマーと称される、イソシアネート誘導体を含む)を製造する予備段階で消費される任意のイソシアネート基あるいはイソシアネートと反応して修飾ポリオールまたはポリアミンを製造する任意の活性水素は、イソシアネート価の計算においては考慮されない。実際のエラストマー形成過程に存在する遊離イソシアネート及び遊離イソシアネート反応性水素のみが考慮される。
【0018】
二官能性イソシアネート組成物は、任意の脂肪族、脂環族または芳香族イソシアネートを含んでいてよい。好ましいのは、芳香族ジイソシアネートを含むイソシアネート組成物であり、より好ましいのはジフェニルメタンジイソシアネートを含む組成物である。
【0019】
本発明のプロセスで用いられるポリイソシアネート組成物は、純粋4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートまたはジイソシアネートと1以上の他の有機ポリイソシアネート、特に他のジフェニルメタンジイソシアネート、例えば、場合により2,2’−異性体と共同した(in conjunction with)2,4’−異性体との混合物から本質的に構成されていてよい。ポリイソシアネート成分は、少なくとも95重量%の4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを含むポリイソシアネート組成物から誘導されたMDIの変種であることもできる。MDI変種は、当業者に周知であり、本発明に従う使用のためには、特にカルボジイミド基をポリイソシアネート組成物に誘導する及び/又は1以上のポリオールと反応させることによって得た液体製品を含む。好ましいポリイソシアネート組成物は、少なくとも80重量%の4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを含有するものである。より好ましいのは、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート含量が少なくとも90、さらに最も好ましいのは少なくとも95重量%であることである。
【0020】
用いられる二官能性ポリヒドロキシ化合物は、分子量500〜20000を有し、ポリエステルアミド、ポリチオエーテル、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリオレフィン、ポリシロキサン、ポリブタジエン、及び特にポリエステル及びポリエーテルまたはこれらの混合物から選択される。他の、ヒドロキシ末端スチレンブロックコポリマー等、例えばSBS、SIS、SEBS等のジヒドロキシ化合物も好適に使用される。
【0021】
かかる化合物または他の官能基を有する化合物(functionalities)の2以上の混合物であって総組成物の平均官能価が約2になるように混合したものも二官能性ポリヒドロキシ化合物として用いることができる。ポリヒドロキシ化合物としては、実際の官能性は、末端不飽和が存在するため、例えば開始剤の平均官能性よりも幾分小さくてもよい。したがって、組成物の所望の平均官能性を達成するために、少量の三官能性ポリヒドロキシ化合物も存在していてよい。
【0022】
用いることができるポリエーテルジオールは、必要であれば二官能性開始剤の存在下で、環状オキシド、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはテトラヒドロフランを重合することにより得られる生成物が挙げられる。適切な開始剤化合物は2の活性水素原子を含み、水、ブタンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ペンタンジオールなどが挙げられる。開始剤及び/又は環状オキシドの混合物も用いることができる。
【0023】
特に有用なポリエーテルジオールは、従来技術に充分記載されているように、エチレンまたはプロピレンオキシドを同時にまたは逐次的に二官能性開始剤に付加させることにより得たポリオキシプロピレンジオール及びポリ(オキシエチレン−オキシプロピレン)ジオールが挙げられる。オキシエチレン含量10〜80%を有するランダムコポリマー、オキシエチレン含量25%までのブロックコポリマー、及びオキシエチレン含量50%までのランダム/ブロックコポリマー(全てオキシエチレン単位の重量に基づく)に言及することができ、特にポリマー鎖の末端に少なくとも一部のオキシエチレン基を有しているものに言及できる。他の有用なポリエーテルジオールは、テトラヒドロフランの重合により得られるポリテトラメチレンジオールが挙げられる。低不飽和レベル(すなわちジオール1グラムあたり0.1ミリグラム当量未満)のポリエーテルジオールも適切である。
【0024】
用いることができる他のジオールは、上述したタイプのジオールの付加重合体または縮合重合体の分散液または溶液を含む。かかる修飾ジオールは、しばしば「ポリマー性」ジオールと称され、従来技術に充分記載されており、1以上のビニルモノマー、例えばスチレン及びアクリロニトリルなどを、ポリマー性ジオール、例えばポリエーテルジオールの中で、その場で重合させるか、あるいはポリイソシアネートとトリエタノールアミンなどのアミノ−及び/又はヒドロキシ官能性化合物とを、ポリマー性ジオールの中でその場で反応させるかして得られる生成物が挙げられる。
【0025】
5〜50%の分散ポリマーを含有するポリオキシアルキレンジオールが大変有用である。分散ポリマーの粒径は50ミクロン未満であることが好ましい。
用いることができるポリエステルジオールは、ジヒドリックアルコール、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−メチルプロパンジオール、3−メチルペンタン−1,5−ジオール、1,6−ヘキサンジオール、またはシクロヘキサンジメタノールまたはこれらジヒドリックアルコールの混合物と、ジカルボキシリック酸又はそれらのエステル形成誘導体、例えばコハク酸、グルタル酸、及びアジピン酸又はこれらのジメチルエステル、セバシン酸、フタル酸無水物、テトラクロロフタル酸無水物、またはテレフタル酸ジメチルまたはこれらの混合物との、ヒドロキシが末端になる反応(hydroxy−terminated reaction)生成物が挙げられる。
【0026】
ポリエステルアミドは、エタノールアミンなどのアミノアルコールをポリエステル化混合物の中に封入することにより得ることができる。
用いることができるポリチオエーテルは、チオジグリコールを単独であるいは他のグリコール、アルキレンオキシド、ジカルボキシリック酸、ホルムアルデヒド、アミノ−アルコールまたはアミノカルボキシリック酸と共に縮合することにより得られる生成物が挙げられる。
【0027】
用いることができるポリカーボネートは、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールまたはヘキサンジオールなどのグリコールをホルムアルデヒドと反応させることにより生成するものが挙げられる。適切なポリアセタールは環状アセタールを重合させることにより生成するものであり得る。
【0028】
適切なポリオレフィンジオールはヒドロキシ末端ブタジエンホモ−及びコポリマーであり、適切なポリシロキサンジオールはポリジメチルシロキサンジオールである。
【0029】
適切な二官能性鎖延長剤は、脂肪族ジオール、例えばエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−プロパンジオール、2−メチルプロパンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、3−メチルペンタン−1,5−ジオール、ジエチレングリコール、字プロピレングリコール、及びトリプロピレングリコール、及びエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミンなどのアミノアルコールが挙げられる。1,4−ブタンジオールが好ましい。
【0030】
本発明に従う加工に適切なTPUは、いわゆるワンショット法、セミ−プレポリマー法またはプレポリマー法により、キャスティング、押出あるいは当業者に知られる他の任意の方法によって製造することができ、一般に顆粒またはペレットとして提供される。
【0031】
場合により、少量、すなわち、ブレンドの総量を基準として30重量%、好ましくは20重量%、そして最も好ましくは10重量%までの他の従来からある熱可塑性エラストマー、例えばPVC、EVA、TRまたはこれらの混合物をTPUとブレンドすることができる。
【0032】
任意の熱的に膨張可能なミクロスフィアを本発明で用いることができる。しかし炭化水素、特に脂肪族または脂環族炭化水素を含有するミクロスフィアが好ましい。
【0033】
ここで用いる「炭化水素」の語は、ハロゲン化されていない、及び一部または完全にハロゲン化された炭化水素を含むと意図される。
(環状)脂肪族炭化水素を含有する熱的に膨張可能なミクロスフィアは、特に本発明で好ましいものは、商業的に入手可能である。膨張した及び膨張していないミクロスフィアを含む。好ましいミクロスフィアは、平均直径が典型的には10〜15ミクロンの小球粒子から成る、膨張していないあるいは一部膨張していないミクロスフィアである。球体はガスを通さないポリマー性シェル(例えばアクリロニトリルまたはPVDCから構成される)から形成され、微小の(環状)脂肪族炭化水素、例えば液体イソブタンなどの滴をカプセル化(encapsulate)している。かかるミクロスフィアを、熱可塑性シェルを柔軟にし、カプセル化された(環状)脂肪族炭化水素が気化するのに充分な高温レベルの熱(例えば150℃〜200℃)に曝すと、得られるガスがシェルを膨張させてミクロスフィアの体積が増大する。膨張するとミクロスフィアは元の直径の3.5〜4倍の直径になり、その結果、膨張した体積は膨張していない状態の最初の体積に比べて50〜60倍になる。このようなミクロスフィアの例としては、スウェーデンのAKZO Nobel IndustriesのEXPANCEL−DUミクロスフィア(EXPANCELはAKZO Nobel Industriesの登録商標である)である。
【0034】
もう一つの必須の成分は可塑剤である。可塑剤は典型的にはTPUの0.1〜60重量%、より好ましくは20重量%存在する。
本発明の組成物の調製に適した可塑剤は、US 5,908,894に記載された可塑剤が挙げられる。好ましい可塑剤はフタレート、例えばベンジルフタレート、及びジオクチルフタレート、及びセバシン酸またはアジピン酸のエステルが挙げられる。特にベンジルブチルフタレートが、非常に好ましい。他の好ましい可塑剤は、アジペートなど、フタレートでないものを含む可塑剤である。
【0035】
好ましい態様では、発泡剤を系に添加し、このとき発熱性または吸熱性あるいは両者の組み合わせの発泡剤であってもよい。最も好ましい発泡剤は、しかしながら、吸熱性発泡剤を添加することである。
【0036】
適切な化学的発泡剤の例としては、窒素または二酸化炭素ガス(すなわちCO2)などのガス状化合物を形成する化合物、例えばアゾジカーボンアミド、カーボネート、バイカーボネート、シトレート、ニトレート、ボロハイドレート、カーバイド、例えばアルカリ土類金属またはアルカリ金属カーボネート及びバイカーボネート、例えば重炭酸ナトリウム、及びナトリウムカーボネート、アンモニウムカーボネート、ジアミノジフェニルスルホン、ヒドラジド、マロン酸、クエン酸、クエン酸1ナトリウム、尿素、アゾジカーボニックメチルエステル、ジアゾビシクロオクテート、及び酸/カーボネート混合物またはこれらの混合物が挙げられる。好ましい吸熱性発泡剤はバイカーボネート及び/又はシトレートを含む。
【0037】
適切な物理的発泡剤の例としては、クロロフルオロカーボン、一部ハロゲン化した炭化水素、または非ハロゲン化炭化水素、例えば、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、及び/又はネオペンタンなどの揮発性液体が挙げられる。
【0038】
好ましい吸熱性発泡剤は、a.o.EP−A 158212及びEP−A 211250に開示される、いわゆる「HYDROCEROL」発泡剤であり、これ自体周知であり商業的に入手可能である(「HYDROCEROL」はClariantの登録商標である。)。
【0039】
アゾジカーボンアミドタイプの発泡剤は好ましい発熱性発泡剤である。
ミクロスフィアは、熱可塑性ポリウレタン100重量部あたり通常0.05〜10.0重量部、好ましくは0.1〜5.0重量部用いられる。熱可塑性ポリウレタン100重量部あたり0.5〜4.0重量部のミクロスフィアが好ましい。最も好ましいのは熱可塑性ポリウレタン100重量部あたり1.0〜3.0重量部のミクロスフィアを加えることである。
【0040】
発泡剤の総量は、熱可塑性ポリウレタン100重量部あたり通常0.01〜15.0重量部、好ましくは0.1〜5.0重量部用いられる。好ましくは、熱可塑性ポリウレタン100重量部あたり0.5〜4.0重量部の発泡剤を加えることである。最も好ましいのは、熱可塑性ポリウレタン100重量部あたり1.0〜3.0重量部の発泡剤を加えることである。
【0041】
熱可塑性プラスチックの加工において従来用いられる添加剤も本発明のプロセスに用いることができる。このような添加剤として、例えば、第3級アミン及びスズ化合物など、界面活性剤及び泡安定剤、例えば、シロキサン−オキシアルキレンコポリマーなど、難燃剤、静電気防止剤、流動補助剤、有機及び無機充填材、顔料、及び内部金型離型剤などが挙げられる。
【0042】
本発明の発泡熱可塑性ポリウレタンは、種々の加工技術、例えば押出法、カレンダー法、熱成形法、流動成形法、または射出成形法などにより作ることができる。しかし射出成形が好ましい製造方法である。熱的に膨張可能なミクロスフィアの存在により加工温度を低下させることが可能となる。典型的には本発明の加工は、150〜175℃で行われる。
【0043】
有利なのは、金型を好ましくは空気で圧縮して、発泡の間は圧縮を解放する。このようなプロセスは知られており、幾つかの加工機製造者により一般的に入手可能であるが、驚くべきことに圧縮された金型で本発明のプロセスを行うと、優れた表面仕上げと物理的特性とを有し、さらに低密度(350kg/m3未満)のTPU製品を得ることができることがわかった。
【0044】
100〜1200kg/m3の任意の密度の熱可塑性ポリウレタンを、本発明の方法により製造することができるが、主として800kg/m3未満、好ましくは700kg/m3、そして最も好ましくは600kg/m3未満の密度を有する発泡熱可塑性ポリウレタンを製造するのに用いられる。
【0045】
熱的に膨張可能なミクロスフィアは、硬度50ショア〜60ショアDのTPUを製造するのにも用いることができる。TPU硬度はイソシアネート及び鎖延長剤(ハードブロック)とポリオール(ソフトブロック)との比及び/又は可塑剤の添加を変化させて調整することができる。
【0046】
熱可塑性ポリウレタンは、慣例上所望の製品への後加工のため、ペレットとして製造される。「ペレット」の語は、ここでは種々の幾何学的形態、例えば、四角、台形、円柱、レンズ形、斜面を有する円柱、塊(chunk)、及び粉体またはより大きなサイズの球体を含む実質的に球体の形状などまで含むと解され、用いられる。熱可塑性ポリウレタンはしばしばペレットとして販売され、用途に適した任意の形状またはサイズのポリウレタンが最終製品の形成に使用されうるであろう。
【0047】
本発明のもう一つの態様に従うと、本発明の熱可塑性ポリウレタンペレットは熱可塑性ポリウレタン本体、熱的に膨張可能なミクロスフィア及び本体とミクロスフィアとを結合する結合剤を含む。結合剤はTPUの溶融加工範囲の開始温度よりも低い溶融加工範囲の開始温度を有するものを含む。ペレットは発泡剤及び/又は着色剤、顔料、流動性補助剤、静電気防止剤、可塑剤、殺微生物剤などの添加剤成分も含有する。
【0048】
結合剤は少なくとも熱可塑性ポリウレタン本体の一部を被覆する。好ましい態様では、熱可塑性ポリウレタン本体とミクロスフィアは結合剤で実質的にカプセル化されている。「実質的にカプセル化された」の語によって、熱可塑性ポリウレタン本体表面の少なくとも4分の3が被覆されていること、好ましくは樹脂本体の少なくとも約10分の9が被覆されていることを意味する。特に好ましいのは結合剤がポリウレタン本体とミクロスフィアの実質的に全てを被覆していることである。熱可塑性ポリウレタンに対する結合剤の量は、熱可塑性ポリウレタンペレットの重量を基準として典型的には少なくとも約0.1重量%、さらに10重量%までである。好ましくは、結合剤の量は、熱可塑性ポリウレタンペレットの重量を基準として少なくとも約0.5重量%、そして5重量%までである。
【0049】
好ましくは、結合剤は熱可塑性ポリウレタン本体の溶融加工範囲の開始温度よりも低い溶融加工範囲の開始温度を有する。したがって結合剤は熱可塑性ポリウレタン本体組成物に溶融物として加えることができ、このとき熱可塑性ポリウレタン本体組成物は固体か実質的に固体である。結合剤の溶融加工範囲の開始温度は好ましくは約20℃を超え、より好ましくは60℃を超え、さらにより好ましくは少なくとも80℃を超える。ポリマー組成物の被覆の溶融加工範囲の開始温度は、好ましくは少なくとも約20℃、より好ましくは少なくとも約40℃の溶融加工範囲の開始温度を有し、これは熱可塑性ポリウレタン本体の溶融加工範囲の開始温度よりも低い。もし特注の熱可塑性ポリウレタンペレットが乾燥機で乾燥されるべきものであるなら、そのときは結合剤の溶融加工範囲は、好ましくは乾燥機の温度よりも高い。好ましい態様では、結合剤は水の吸収を防止または遅らせるものを選択して、所望の成形品を形成する前の乾燥工程が必要なくなるようにする。
【0050】
結合剤はTPUペレットに様々な異なる方法で添加されることもできる。一つの方法として、ペレットを被覆組成物と共に容器内に置き、ペレットはまだ結合剤の溶融加工範囲の開始温度を超える温度にしておく。この場合、結合剤は既に溶融していてもよく、ペレットの熱で溶融してもよく、あるいは容器の外部から加えられた熱により溶融しても良い。例えば、限定するものではないが、結合剤を粉体として容器に導入することができ、このとき容器内で溶融する。結合剤は熱可塑性ポリウレタン本体とミクロスフィアとを結合することができるいかなる物質であっても良い。好ましくは、結合剤はポリマー性成分を含む。適切なポリマー性成分の例としてはポリイソシアネート及び/又はこれらのプレポリマーが挙げられる。
【0051】
本発明の方法を通じて得られる発泡熱可塑性ポリウレタンは、特に熱可塑性ゴム、例えば、履き物またはハンドルなどの完全な(integral)皮膜用途(skin application)等の任意の用途への使用に適切である。
【0052】
特注の(customized)熱可塑性ポリウレタンは本発明の方法を用いてより効果的に製造することができる。特注の熱可塑性ポリウレタンを成形して、一般に熱可塑性樹脂により作られるいかなる成形品にもすることができる。成形品の例としては自動車内装部品または外装部品、例えばインパネ、バンパー、電化製品のハウジング、例えばテレビ、パソコン、電話、ビデオカメラ、腕時計、ノートブックパソコン;パッケージ用材料;レジャー用品;スポーツ用品及び玩具などが挙げられる。
【0053】
本発明に従う組成物は他のポリマー、PVC、スチレン性ポリマー(スチレンを含むポリマーで、例えばアクリロニトリル−スチレン−アクリレートポリマー(ASA)等)、ポリオレフィン、及びポリアミドとブレンドして、良好な総体特性を呈する組成物を作ることもできる。このようなポリマー組成物は、特に多岐にわたる有用な成形品、例えば断面材、金型、敷布(sheeting)、床張り材、壁カバー、靴下(hose)、ケーブルおよび履き物などの製造に用いることができる。本発明の熱可塑性ポリウレタンは他のポリマーとブレンドして、触感の柔らかいものや熱可塑性プラスチックに対する良好な接着特性を呈する組成物を作ることができ、例えばABS、PMMA、ASA、PC等が挙げられる。このようなブレンドは被覆を含む多岐にわたる用途に用いることができる。
【0054】
もう一つの態様では、本発明はTPUと(b)熱的に膨張可能なミクロスフィアとを含む反応系に関する。
本発明は、制限的でなく、以下の実施例により例示され、全ての部分において百分率及び比率は重量に基づく。
【0055】
【実施例】
実施例1(比較実施例)
TPUペレット(Avalon 65E、”Avalon”はHuntsman ICI Chemicals,LLCの登録商標である。)を2%の熱的に膨張可能なミクロスフィア(Expancel 092 MB120)とドライブレンドした。このドライブレンドを射出成形機(Desma SPE 231)で加工し、サイズ10.5×12.0×1cmのテスト成形品を形成した。
【0056】
全ての実施例における加工温度は、表1に示す。全ての実施例において得られた物理的特性は表2に示す。摩耗性はDIN53516に従い測定した。
実施例2(比較実施例)
TPUペレット(Avalon 65E、”Avalon”はHuntsman ICI Chemicals,LLCの登録商標である。)を発熱性発泡剤(Celogen AZNP130;Uniroyalから入手可能)と2%の熱的に膨張可能なミクロスフィア(Expancel 092 MB120)とドライブレンドした。このドライブレンドを射出成形機(Desma SPE 231)で加工し、サイズ10.5×12.0×1cmのテスト成形品を形成した。
【0057】
全ての実施例における加工温度は、表1に示す。全ての実施例において得られた物理的特性は表2に示す。摩耗性はDIN53516に従い測定した。
実施例3
さらに40%のベンジルブチルフタレートを添加したこと以外は比較実施例1と同様にした。
実施例4
さらに40%のベンジルブチルフタレートを添加したこと以外は比較実施例2と同様にした。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
発明の分野
本発明は発泡熱可塑性ポリウレタンの製造方法、新規な発泡熱可塑性ポリウレタン及び発泡熱可塑性ポリウレタンの製造のための反応系に関する。
発明の背景
熱可塑性ポリウレタン、後にTPUと称するものは、周知の熱可塑性エラストマーである。特に、大変高い伸長性と引裂強度、低温での高い柔軟性、非常に良好な摩耗性及び耐引掻性とを示す。さらに油、脂肪及び多くの溶剤に対する高い安定性と、UV光線に対する安定性を有し、自動車産業や履き物産業などにおいて多くのエンドユーズに用いられる。
【0002】
より軽量な材料に対する要求が高まる結果として、従来の低密度TPUと等しい物理的特性を有する低密度TPUが開発される(これを提供するのは技術的に大きな困難ではあるが)必要がある。
【0003】
液体反応物のポリ付加反応によって弾性固体の成形体を得ることにより、ポリウレタン靴底及び他の部分を製造することは既知である。これまで用いられてきた反応物はポリイソシアネートとOH基を含むポリエステルであった。発泡は、低沸点の液体を加えることにより、あるいはCO2により行い、少なくとも部分的に連続気泡を含む発泡体を得ていた。
【0004】
TPUを発泡させて材料の重量を減じることは、これまで充分満足な結果を得ていない。アゾジカーボンアミド(発熱性)、または炭酸ナトリウム塩(sodiumhydrocarbonate)(吸熱性)ベースの周知の発泡剤製品を用いてTPUを発泡させる試みは、800kg/m3未満の低い密度の成形品を得ることには成功していない。
【0005】
吸熱性発泡剤を用いて、良好な表面仕上げ(surface finish)が得られるが、達成できる最低の密度は約800kg/m3である。さらにプロセスはあまり一関せず、これに伴い成形品の取り出し時間(demoulding time)が長くなる。比較的低い成形温度のために、金型表面ではほとんどあるいは全く発泡体が得られず、これに伴い緻密な、どちらかといえば密な皮膜と、きめの粗い気泡核が得られる。
【0006】
発熱性発泡剤を用いることによって、大変細かい気泡構造を有するより低密度の発泡体(750kg/m3未満)を達成することが可能であるが、ほとんどの用途にとってこれらの表面仕上げは許容できるものではなく、また成形品の取り出し時間も幾分長い。
【0007】
上記のことより、成形品の取り出し時間を短く製造できる、改善された皮膜品質を有する低密度TPUに対する要求は依然として明らかに存在する。
驚くべきことに、熱的に膨張可能なミクロスフィアと可塑剤との存在下でTPUを発泡させると、上記の目的にかなうことが今わかった。成形品の取り出し時間は、有意に減少し、プロセスを低温で行うことができ、これに伴いより良好なバレル安定性が得られる。さらにミクロスフィアと可塑剤との使用によって、皮膜品質と成形品の取り出し時間を維持あるいは向上させつつさらに密度を減少させることも可能になる。
【0008】
したがって本発明は発泡熱可塑性ポリウレタンの製造方法に関し、ここで熱可塑性ポリウレタンの発泡を熱的に膨張可能なミクロスフィアと可塑剤との存在下で行う。
【0009】
こうして得られる低密度熱可塑性ポリウレタン(密度800kg/m3以下)は、細かい気泡構造と、大変良好な表面外観と、比較的薄い皮膜とを有し、そして非常に広範な用途に適している従来のPUに匹敵する物理的特性を示す。
【0010】
本発明は、密度800kg/m3以下において、低温での顕著な動的可撓特性と、成形品の取り出しの時間における顕著な生強度とを有するTPUを提供する。
【0011】
「生強度」の語は、当業者で知られているとおり、成形品の取り出しにおけるTPUの基本的な結着性(integrity)と強度を示す。成形された物品、例えば、靴底及び他の成形製品のポリマー皮膜は、90〜180度の曲げにおいても表面の割れ目を示すことなく耐えることのできる充分な引張強度と伸び及び引裂強度とを有しているべきである。
【0012】
さらに、したがって本発明は、最小の成形品の取り出し時間において有意な改善を提供する。すなわち、成形品の取り出し時間2〜3分を達成できる。
ポリウレタン発泡体におけるミクロスフィアの使用はEP−A 29021及びUS−A 5418257に記載されている。
【0013】
TPUのプロセス中に発泡剤を添加することは広く知られており、例えばWO−A 94/20568を参照されたい。これは発泡TPU、特に膨張可能な粒子TPUの製造を開示しており、EP−A 516024は、TPUを発泡剤と反応させて得る発泡シートの製造および押出機の中での熱加工を記載しており、さらにDE−A 4015714は、TPUを発泡剤と混ぜて射出成形することにより作られるガラス繊維強化TPUに関する。
【0014】
かかる文献にも関わらず、熱的に膨張可能なミクロスフィアと可塑剤とを用いて発泡低密度TPU(密度800kg/m3又はそれ未満)の皮膜品質を向上させることを開示する先行文献はなく、本発明に関連する利益を示唆するものもない。
【0015】
本発明の可塑剤を用いることにより、ミクロスフィアによって得られる密度の減少を改善することが可能になると同時に気泡構造を改善することが可能になることがわかった。さらにより柔軟で可撓性のある、卓越した性能性質を有する末端製品を得ることができる。
詳細な説明
熱可塑性ポリウレタンは、二官能性イソシアネート組成物と少なくとも1の二官能性ポリヒドロキシ化合物と、場合により鎖延長剤とを、イソシアネート価90〜110、好ましくは95〜105、最も好ましくは98〜102になるような量で反応させて得ることができる。
【0016】
ここで用いる「二官能性」の語は、イソシアネート組成物及びポリヒドロキシ化合物の平均官能価が約2であることを意味する。
ここで用いる「イソシアネート価」の語は、配合処方(formulation)に存在するイソシアネート反応性水素に対するイソシアネート基の比であり、百分率で与えられる。別の言葉で言えばイソシアネート価とは、配合処方中で用いられるイソシアネート反応性水素の量と反応するのに理論的に必要なイソシアネートの量に鑑みて、配合処方中で実際に用いられるイソシアネートの百分率を表したものである。
【0017】
ここで用いるイソシアネート価は、イソシアネート成分とイソシアネート反応性成分とを含む実際のポリマー形成プロセスの観点から考慮される。修飾ポリイソシアネート(当業者には擬−またはセミ−プレポリマーと称される、イソシアネート誘導体を含む)を製造する予備段階で消費される任意のイソシアネート基あるいはイソシアネートと反応して修飾ポリオールまたはポリアミンを製造する任意の活性水素は、イソシアネート価の計算においては考慮されない。実際のエラストマー形成過程に存在する遊離イソシアネート及び遊離イソシアネート反応性水素のみが考慮される。
【0018】
二官能性イソシアネート組成物は、任意の脂肪族、脂環族または芳香族イソシアネートを含んでいてよい。好ましいのは、芳香族ジイソシアネートを含むイソシアネート組成物であり、より好ましいのはジフェニルメタンジイソシアネートを含む組成物である。
【0019】
本発明のプロセスで用いられるポリイソシアネート組成物は、純粋4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートまたはジイソシアネートと1以上の他の有機ポリイソシアネート、特に他のジフェニルメタンジイソシアネート、例えば、場合により2,2’−異性体と共同した(in conjunction with)2,4’−異性体との混合物から本質的に構成されていてよい。ポリイソシアネート成分は、少なくとも95重量%の4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを含むポリイソシアネート組成物から誘導されたMDIの変種であることもできる。MDI変種は、当業者に周知であり、本発明に従う使用のためには、特にカルボジイミド基をポリイソシアネート組成物に誘導する及び/又は1以上のポリオールと反応させることによって得た液体製品を含む。好ましいポリイソシアネート組成物は、少なくとも80重量%の4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを含有するものである。より好ましいのは、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート含量が少なくとも90、さらに最も好ましいのは少なくとも95重量%であることである。
【0020】
用いられる二官能性ポリヒドロキシ化合物は、分子量500〜20000を有し、ポリエステルアミド、ポリチオエーテル、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリオレフィン、ポリシロキサン、ポリブタジエン、及び特にポリエステル及びポリエーテルまたはこれらの混合物から選択される。他の、ヒドロキシ末端スチレンブロックコポリマー等、例えばSBS、SIS、SEBS等のジヒドロキシ化合物も好適に使用される。
【0021】
かかる化合物または他の官能基を有する化合物(functionalities)の2以上の混合物であって総組成物の平均官能価が約2になるように混合したものも二官能性ポリヒドロキシ化合物として用いることができる。ポリヒドロキシ化合物としては、実際の官能性は、末端不飽和が存在するため、例えば開始剤の平均官能性よりも幾分小さくてもよい。したがって、組成物の所望の平均官能性を達成するために、少量の三官能性ポリヒドロキシ化合物も存在していてよい。
【0022】
用いることができるポリエーテルジオールは、必要であれば二官能性開始剤の存在下で、環状オキシド、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはテトラヒドロフランを重合することにより得られる生成物が挙げられる。適切な開始剤化合物は2の活性水素原子を含み、水、ブタンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ペンタンジオールなどが挙げられる。開始剤及び/又は環状オキシドの混合物も用いることができる。
【0023】
特に有用なポリエーテルジオールは、従来技術に充分記載されているように、エチレンまたはプロピレンオキシドを同時にまたは逐次的に二官能性開始剤に付加させることにより得たポリオキシプロピレンジオール及びポリ(オキシエチレン−オキシプロピレン)ジオールが挙げられる。オキシエチレン含量10〜80%を有するランダムコポリマー、オキシエチレン含量25%までのブロックコポリマー、及びオキシエチレン含量50%までのランダム/ブロックコポリマー(全てオキシエチレン単位の重量に基づく)に言及することができ、特にポリマー鎖の末端に少なくとも一部のオキシエチレン基を有しているものに言及できる。他の有用なポリエーテルジオールは、テトラヒドロフランの重合により得られるポリテトラメチレンジオールが挙げられる。低不飽和レベル(すなわちジオール1グラムあたり0.1ミリグラム当量未満)のポリエーテルジオールも適切である。
【0024】
用いることができる他のジオールは、上述したタイプのジオールの付加重合体または縮合重合体の分散液または溶液を含む。かかる修飾ジオールは、しばしば「ポリマー性」ジオールと称され、従来技術に充分記載されており、1以上のビニルモノマー、例えばスチレン及びアクリロニトリルなどを、ポリマー性ジオール、例えばポリエーテルジオールの中で、その場で重合させるか、あるいはポリイソシアネートとトリエタノールアミンなどのアミノ−及び/又はヒドロキシ官能性化合物とを、ポリマー性ジオールの中でその場で反応させるかして得られる生成物が挙げられる。
【0025】
5〜50%の分散ポリマーを含有するポリオキシアルキレンジオールが大変有用である。分散ポリマーの粒径は50ミクロン未満であることが好ましい。
用いることができるポリエステルジオールは、ジヒドリックアルコール、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−メチルプロパンジオール、3−メチルペンタン−1,5−ジオール、1,6−ヘキサンジオール、またはシクロヘキサンジメタノールまたはこれらジヒドリックアルコールの混合物と、ジカルボキシリック酸又はそれらのエステル形成誘導体、例えばコハク酸、グルタル酸、及びアジピン酸又はこれらのジメチルエステル、セバシン酸、フタル酸無水物、テトラクロロフタル酸無水物、またはテレフタル酸ジメチルまたはこれらの混合物との、ヒドロキシが末端になる反応(hydroxy−terminated reaction)生成物が挙げられる。
【0026】
ポリエステルアミドは、エタノールアミンなどのアミノアルコールをポリエステル化混合物の中に封入することにより得ることができる。
用いることができるポリチオエーテルは、チオジグリコールを単独であるいは他のグリコール、アルキレンオキシド、ジカルボキシリック酸、ホルムアルデヒド、アミノ−アルコールまたはアミノカルボキシリック酸と共に縮合することにより得られる生成物が挙げられる。
【0027】
用いることができるポリカーボネートは、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールまたはヘキサンジオールなどのグリコールをホルムアルデヒドと反応させることにより生成するものが挙げられる。適切なポリアセタールは環状アセタールを重合させることにより生成するものであり得る。
【0028】
適切なポリオレフィンジオールはヒドロキシ末端ブタジエンホモ−及びコポリマーであり、適切なポリシロキサンジオールはポリジメチルシロキサンジオールである。
【0029】
適切な二官能性鎖延長剤は、脂肪族ジオール、例えばエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−プロパンジオール、2−メチルプロパンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、3−メチルペンタン−1,5−ジオール、ジエチレングリコール、字プロピレングリコール、及びトリプロピレングリコール、及びエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミンなどのアミノアルコールが挙げられる。1,4−ブタンジオールが好ましい。
【0030】
本発明に従う加工に適切なTPUは、いわゆるワンショット法、セミ−プレポリマー法またはプレポリマー法により、キャスティング、押出あるいは当業者に知られる他の任意の方法によって製造することができ、一般に顆粒またはペレットとして提供される。
【0031】
場合により、少量、すなわち、ブレンドの総量を基準として30重量%、好ましくは20重量%、そして最も好ましくは10重量%までの他の従来からある熱可塑性エラストマー、例えばPVC、EVA、TRまたはこれらの混合物をTPUとブレンドすることができる。
【0032】
任意の熱的に膨張可能なミクロスフィアを本発明で用いることができる。しかし炭化水素、特に脂肪族または脂環族炭化水素を含有するミクロスフィアが好ましい。
【0033】
ここで用いる「炭化水素」の語は、ハロゲン化されていない、及び一部または完全にハロゲン化された炭化水素を含むと意図される。
(環状)脂肪族炭化水素を含有する熱的に膨張可能なミクロスフィアは、特に本発明で好ましいものは、商業的に入手可能である。膨張した及び膨張していないミクロスフィアを含む。好ましいミクロスフィアは、平均直径が典型的には10〜15ミクロンの小球粒子から成る、膨張していないあるいは一部膨張していないミクロスフィアである。球体はガスを通さないポリマー性シェル(例えばアクリロニトリルまたはPVDCから構成される)から形成され、微小の(環状)脂肪族炭化水素、例えば液体イソブタンなどの滴をカプセル化(encapsulate)している。かかるミクロスフィアを、熱可塑性シェルを柔軟にし、カプセル化された(環状)脂肪族炭化水素が気化するのに充分な高温レベルの熱(例えば150℃〜200℃)に曝すと、得られるガスがシェルを膨張させてミクロスフィアの体積が増大する。膨張するとミクロスフィアは元の直径の3.5〜4倍の直径になり、その結果、膨張した体積は膨張していない状態の最初の体積に比べて50〜60倍になる。このようなミクロスフィアの例としては、スウェーデンのAKZO Nobel IndustriesのEXPANCEL−DUミクロスフィア(EXPANCELはAKZO Nobel Industriesの登録商標である)である。
【0034】
もう一つの必須の成分は可塑剤である。可塑剤は典型的にはTPUの0.1〜60重量%、より好ましくは20重量%存在する。
本発明の組成物の調製に適した可塑剤は、US 5,908,894に記載された可塑剤が挙げられる。好ましい可塑剤はフタレート、例えばベンジルフタレート、及びジオクチルフタレート、及びセバシン酸またはアジピン酸のエステルが挙げられる。特にベンジルブチルフタレートが、非常に好ましい。他の好ましい可塑剤は、アジペートなど、フタレートでないものを含む可塑剤である。
【0035】
好ましい態様では、発泡剤を系に添加し、このとき発熱性または吸熱性あるいは両者の組み合わせの発泡剤であってもよい。最も好ましい発泡剤は、しかしながら、吸熱性発泡剤を添加することである。
【0036】
適切な化学的発泡剤の例としては、窒素または二酸化炭素ガス(すなわちCO2)などのガス状化合物を形成する化合物、例えばアゾジカーボンアミド、カーボネート、バイカーボネート、シトレート、ニトレート、ボロハイドレート、カーバイド、例えばアルカリ土類金属またはアルカリ金属カーボネート及びバイカーボネート、例えば重炭酸ナトリウム、及びナトリウムカーボネート、アンモニウムカーボネート、ジアミノジフェニルスルホン、ヒドラジド、マロン酸、クエン酸、クエン酸1ナトリウム、尿素、アゾジカーボニックメチルエステル、ジアゾビシクロオクテート、及び酸/カーボネート混合物またはこれらの混合物が挙げられる。好ましい吸熱性発泡剤はバイカーボネート及び/又はシトレートを含む。
【0037】
適切な物理的発泡剤の例としては、クロロフルオロカーボン、一部ハロゲン化した炭化水素、または非ハロゲン化炭化水素、例えば、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、及び/又はネオペンタンなどの揮発性液体が挙げられる。
【0038】
好ましい吸熱性発泡剤は、a.o.EP−A 158212及びEP−A 211250に開示される、いわゆる「HYDROCEROL」発泡剤であり、これ自体周知であり商業的に入手可能である(「HYDROCEROL」はClariantの登録商標である。)。
【0039】
アゾジカーボンアミドタイプの発泡剤は好ましい発熱性発泡剤である。
ミクロスフィアは、熱可塑性ポリウレタン100重量部あたり通常0.05〜10.0重量部、好ましくは0.1〜5.0重量部用いられる。熱可塑性ポリウレタン100重量部あたり0.5〜4.0重量部のミクロスフィアが好ましい。最も好ましいのは熱可塑性ポリウレタン100重量部あたり1.0〜3.0重量部のミクロスフィアを加えることである。
【0040】
発泡剤の総量は、熱可塑性ポリウレタン100重量部あたり通常0.01〜15.0重量部、好ましくは0.1〜5.0重量部用いられる。好ましくは、熱可塑性ポリウレタン100重量部あたり0.5〜4.0重量部の発泡剤を加えることである。最も好ましいのは、熱可塑性ポリウレタン100重量部あたり1.0〜3.0重量部の発泡剤を加えることである。
【0041】
熱可塑性プラスチックの加工において従来用いられる添加剤も本発明のプロセスに用いることができる。このような添加剤として、例えば、第3級アミン及びスズ化合物など、界面活性剤及び泡安定剤、例えば、シロキサン−オキシアルキレンコポリマーなど、難燃剤、静電気防止剤、流動補助剤、有機及び無機充填材、顔料、及び内部金型離型剤などが挙げられる。
【0042】
本発明の発泡熱可塑性ポリウレタンは、種々の加工技術、例えば押出法、カレンダー法、熱成形法、流動成形法、または射出成形法などにより作ることができる。しかし射出成形が好ましい製造方法である。熱的に膨張可能なミクロスフィアの存在により加工温度を低下させることが可能となる。典型的には本発明の加工は、150〜175℃で行われる。
【0043】
有利なのは、金型を好ましくは空気で圧縮して、発泡の間は圧縮を解放する。このようなプロセスは知られており、幾つかの加工機製造者により一般的に入手可能であるが、驚くべきことに圧縮された金型で本発明のプロセスを行うと、優れた表面仕上げと物理的特性とを有し、さらに低密度(350kg/m3未満)のTPU製品を得ることができることがわかった。
【0044】
100〜1200kg/m3の任意の密度の熱可塑性ポリウレタンを、本発明の方法により製造することができるが、主として800kg/m3未満、好ましくは700kg/m3、そして最も好ましくは600kg/m3未満の密度を有する発泡熱可塑性ポリウレタンを製造するのに用いられる。
【0045】
熱的に膨張可能なミクロスフィアは、硬度50ショア〜60ショアDのTPUを製造するのにも用いることができる。TPU硬度はイソシアネート及び鎖延長剤(ハードブロック)とポリオール(ソフトブロック)との比及び/又は可塑剤の添加を変化させて調整することができる。
【0046】
熱可塑性ポリウレタンは、慣例上所望の製品への後加工のため、ペレットとして製造される。「ペレット」の語は、ここでは種々の幾何学的形態、例えば、四角、台形、円柱、レンズ形、斜面を有する円柱、塊(chunk)、及び粉体またはより大きなサイズの球体を含む実質的に球体の形状などまで含むと解され、用いられる。熱可塑性ポリウレタンはしばしばペレットとして販売され、用途に適した任意の形状またはサイズのポリウレタンが最終製品の形成に使用されうるであろう。
【0047】
本発明のもう一つの態様に従うと、本発明の熱可塑性ポリウレタンペレットは熱可塑性ポリウレタン本体、熱的に膨張可能なミクロスフィア及び本体とミクロスフィアとを結合する結合剤を含む。結合剤はTPUの溶融加工範囲の開始温度よりも低い溶融加工範囲の開始温度を有するものを含む。ペレットは発泡剤及び/又は着色剤、顔料、流動性補助剤、静電気防止剤、可塑剤、殺微生物剤などの添加剤成分も含有する。
【0048】
結合剤は少なくとも熱可塑性ポリウレタン本体の一部を被覆する。好ましい態様では、熱可塑性ポリウレタン本体とミクロスフィアは結合剤で実質的にカプセル化されている。「実質的にカプセル化された」の語によって、熱可塑性ポリウレタン本体表面の少なくとも4分の3が被覆されていること、好ましくは樹脂本体の少なくとも約10分の9が被覆されていることを意味する。特に好ましいのは結合剤がポリウレタン本体とミクロスフィアの実質的に全てを被覆していることである。熱可塑性ポリウレタンに対する結合剤の量は、熱可塑性ポリウレタンペレットの重量を基準として典型的には少なくとも約0.1重量%、さらに10重量%までである。好ましくは、結合剤の量は、熱可塑性ポリウレタンペレットの重量を基準として少なくとも約0.5重量%、そして5重量%までである。
【0049】
好ましくは、結合剤は熱可塑性ポリウレタン本体の溶融加工範囲の開始温度よりも低い溶融加工範囲の開始温度を有する。したがって結合剤は熱可塑性ポリウレタン本体組成物に溶融物として加えることができ、このとき熱可塑性ポリウレタン本体組成物は固体か実質的に固体である。結合剤の溶融加工範囲の開始温度は好ましくは約20℃を超え、より好ましくは60℃を超え、さらにより好ましくは少なくとも80℃を超える。ポリマー組成物の被覆の溶融加工範囲の開始温度は、好ましくは少なくとも約20℃、より好ましくは少なくとも約40℃の溶融加工範囲の開始温度を有し、これは熱可塑性ポリウレタン本体の溶融加工範囲の開始温度よりも低い。もし特注の熱可塑性ポリウレタンペレットが乾燥機で乾燥されるべきものであるなら、そのときは結合剤の溶融加工範囲は、好ましくは乾燥機の温度よりも高い。好ましい態様では、結合剤は水の吸収を防止または遅らせるものを選択して、所望の成形品を形成する前の乾燥工程が必要なくなるようにする。
【0050】
結合剤はTPUペレットに様々な異なる方法で添加されることもできる。一つの方法として、ペレットを被覆組成物と共に容器内に置き、ペレットはまだ結合剤の溶融加工範囲の開始温度を超える温度にしておく。この場合、結合剤は既に溶融していてもよく、ペレットの熱で溶融してもよく、あるいは容器の外部から加えられた熱により溶融しても良い。例えば、限定するものではないが、結合剤を粉体として容器に導入することができ、このとき容器内で溶融する。結合剤は熱可塑性ポリウレタン本体とミクロスフィアとを結合することができるいかなる物質であっても良い。好ましくは、結合剤はポリマー性成分を含む。適切なポリマー性成分の例としてはポリイソシアネート及び/又はこれらのプレポリマーが挙げられる。
【0051】
本発明の方法を通じて得られる発泡熱可塑性ポリウレタンは、特に熱可塑性ゴム、例えば、履き物またはハンドルなどの完全な(integral)皮膜用途(skin application)等の任意の用途への使用に適切である。
【0052】
特注の(customized)熱可塑性ポリウレタンは本発明の方法を用いてより効果的に製造することができる。特注の熱可塑性ポリウレタンを成形して、一般に熱可塑性樹脂により作られるいかなる成形品にもすることができる。成形品の例としては自動車内装部品または外装部品、例えばインパネ、バンパー、電化製品のハウジング、例えばテレビ、パソコン、電話、ビデオカメラ、腕時計、ノートブックパソコン;パッケージ用材料;レジャー用品;スポーツ用品及び玩具などが挙げられる。
【0053】
本発明に従う組成物は他のポリマー、PVC、スチレン性ポリマー(スチレンを含むポリマーで、例えばアクリロニトリル−スチレン−アクリレートポリマー(ASA)等)、ポリオレフィン、及びポリアミドとブレンドして、良好な総体特性を呈する組成物を作ることもできる。このようなポリマー組成物は、特に多岐にわたる有用な成形品、例えば断面材、金型、敷布(sheeting)、床張り材、壁カバー、靴下(hose)、ケーブルおよび履き物などの製造に用いることができる。本発明の熱可塑性ポリウレタンは他のポリマーとブレンドして、触感の柔らかいものや熱可塑性プラスチックに対する良好な接着特性を呈する組成物を作ることができ、例えばABS、PMMA、ASA、PC等が挙げられる。このようなブレンドは被覆を含む多岐にわたる用途に用いることができる。
【0054】
もう一つの態様では、本発明はTPUと(b)熱的に膨張可能なミクロスフィアとを含む反応系に関する。
本発明は、制限的でなく、以下の実施例により例示され、全ての部分において百分率及び比率は重量に基づく。
【0055】
【実施例】
実施例1(比較実施例)
TPUペレット(Avalon 65E、”Avalon”はHuntsman ICI Chemicals,LLCの登録商標である。)を2%の熱的に膨張可能なミクロスフィア(Expancel 092 MB120)とドライブレンドした。このドライブレンドを射出成形機(Desma SPE 231)で加工し、サイズ10.5×12.0×1cmのテスト成形品を形成した。
【0056】
全ての実施例における加工温度は、表1に示す。全ての実施例において得られた物理的特性は表2に示す。摩耗性はDIN53516に従い測定した。
実施例2(比較実施例)
TPUペレット(Avalon 65E、”Avalon”はHuntsman ICI Chemicals,LLCの登録商標である。)を発熱性発泡剤(Celogen AZNP130;Uniroyalから入手可能)と2%の熱的に膨張可能なミクロスフィア(Expancel 092 MB120)とドライブレンドした。このドライブレンドを射出成形機(Desma SPE 231)で加工し、サイズ10.5×12.0×1cmのテスト成形品を形成した。
【0057】
全ての実施例における加工温度は、表1に示す。全ての実施例において得られた物理的特性は表2に示す。摩耗性はDIN53516に従い測定した。
実施例3
さらに40%のベンジルブチルフタレートを添加したこと以外は比較実施例1と同様にした。
実施例4
さらに40%のベンジルブチルフタレートを添加したこと以外は比較実施例2と同様にした。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
Claims (23)
- 熱可塑性ポリウレタンの発泡を、熱的に膨張可能なミクロスフィア、及び可塑剤の存在下で行い、ここで可塑剤の量が熱可塑性ポリウレタンの20重量%を超えることを特徴とする、発泡熱可塑性ポリウレタンの製造方法。
- 熱的に膨張可能なミクロスフィアが、炭化水素を含有する、請求項1に記載の方法。
- 炭化水素が脂肪族または脂環族炭化水素である、請求項2に記載の方法。
- 前記可塑剤がフタレート類である請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 吸熱性発泡剤が存在する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 発熱性発泡剤が存在する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 吸熱性発泡剤がバイカーボネート類またはシトレート類を含む、請求項5または6に記載の方法。
- 発熱性発泡剤がアゾジカーボンアミド型の化合物を含む、請求項6または7に記載の方法。
- 射出成形により行われる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
- 空気で圧縮された金型の中で行われる、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
- 出発熱可塑性ポリウレタンが、芳香族二官能性イソシアネートを含む二官能性イソシアネート組成物を用いて作られる、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
- 芳香族二官能性イソシアネートが、ジフェニルメタンジイソシアネートを含む、請求項11に記載の方法。
- ジフェニルメタンジイソシアネートが、少なくとも80重量%の4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを含む、請求項12に記載の方法。
- 二官能性ポリヒドロキシ化合物が、ポリオキシアルキレンジオールまたはポリエステルジオールを含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
- ポリオキシアルキレンジオールが、オキシエチレン基を含む、請求項14に記載の方法。
- ポリオキシアルキレンジオールが、ポリ(オキシエチレン−オキシプロピレン)ジオールである、請求項15に記載の方法。
- ミクロスフィアの量が、熱可塑性ポリウレタン100重量部あたり0.5〜4.0重量部である、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
- ミクロスフィアの量が、熱可塑性ポリウレタン100重量部あたり1.0〜3.0重量部である、請求項17に記載の方法。
- 発泡剤の量が、熱可塑性ポリウレタン100重量部あたり0.5〜4.0重量部である、請求項5〜18のいずれか1項に記載の方法。
- 発泡剤の量が、熱可塑性ポリウレタン100重量部あたり1.0〜3.0重量部である、請求項19に記載の方法。
- 熱的に膨張可能なミクロスフィアの存在下、及び可塑剤の存在下で、二官能性イソシアネート組成物を少なくとも1の二官能性ポリヒドロキシポリヒドロキシ化合物と反応させることにより得られる発泡熱可塑性ポリウレタンであって、可塑剤の量が熱可塑性ポリウレタンの20重量%を超え、前記ポリウレタンが密度700kg/m3以下であることを特徴とする、前記発泡熱可塑性ポリウレタン。
- 密度が600kg/m3以下である、請求項21に記載の発泡熱可塑性ポリウレタン。
- a)TPU
b)熱的に膨張可能なミクロスフィア
c)TPUの20重量%を超えて存在する可塑剤
を含む、反応系。
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