JPH05300899A - 採血器具のアダプター装置 - Google Patents

採血器具のアダプター装置

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JPH05300899A
JPH05300899A JP4131957A JP13195792A JPH05300899A JP H05300899 A JPH05300899 A JP H05300899A JP 4131957 A JP4131957 A JP 4131957A JP 13195792 A JP13195792 A JP 13195792A JP H05300899 A JPH05300899 A JP H05300899A
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JP
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adapter
blood
syringe
blood collection
needle
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JP4131957A
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Yukinori Enohara
行範 榎原
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Nissho Corp
Original Assignee
Nissho Corp
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Publication date
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  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】シリンジ3の口部16に第1アダプター4が装
着され、、採血筒1内に第2アダプター5が装着され、
第2アダプター5の先端部には、周方向に等配された4
個の可撓部27が形成され、各可撓部27は、傾斜部2
9と保持部30から成る。採血時には、第2アダプター
5内に、第1アダプター4を前方にしてシリンジ3を挿
入し、第1アダプター4の径方向中央部の先端面により
弾性鞘体12を圧縮し、採血針2の基部が弾性鞘体12
を貫通して口部16の貫通孔19内に挿入させる。上記
挿入時に、各可撓部27の傾斜部29が径方向外方に弾
性変形を介して揺動して、第1アダプター4を径方向に
関して採血筒1の中央部に位置決めし、保持部30は、
第1アダプター4を保持する。 【効果】貫通孔19と採血針2との位置合わせを行うこ
となく、採血針2の基端側先端をシリンジ3の口部16
内に、容易且つ正確に挿入することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血液試料を採取する採
血器具のアダプター装置に関する。
【0002】
【従来の技術】臨床検査、例えば、血清検査、血球検査
等を行う際には、通常、採血筒と減圧採血管から成る採
血器具により、血液試料を採取している。減圧採血管と
しては、抗凝固剤の種類等が異なる種々のものが準備さ
れており、検査に応じた減圧採血管が選択され使用され
る。しかし、特殊な検査項目については、減圧採血管が
準備されていない場合が多く、かかる場合、シリンジに
よる採血が行われている。或いは、一般的な血液検査の
検体採取には減圧採血管を用い、特殊な血液検査の検体
採取にはシリンジを用いることができるように、減圧採
血管とシリンジ併用可能な採血筒が使用される。
【0003】この減圧採血管とシリンジ併用可能な採血
筒は、その先端部内面に基端側に突出した筒状部を有し
ており、この筒状部内に、採血筒先端部を貫通すると共
にその基端部が筒状端面より突出する採血針と、採血針
の基部に外嵌されて採血針の基端部開口を開閉可能とす
る弾性鞘体とが設けられている。シリンジによる採血時
には、採血針を血管に穿刺すると共に、採血筒内に、シ
リンジを挿入しする。このシリンジの挿入により、シリ
ンジの先端に突設された口部の端面が、弾性鞘体を軸心
方向に圧縮すると共に、採血針の基端部が、弾性鞘体を
貫通し、口部の内部に形成された貫通孔内に挿入され
る。そして、シリンジの口部の先端部は、採血筒の前記
筒状部に嵌入され、シリンジが固定される。このような
状態で、シリンジ内に予め挿入されているプランジヤー
を引き抜くことより、シリンジ内に所要量の血液試料が
採取される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、上記従来
例では、以下のような問題がある。 シリンジの口部貫通孔内に採血針の基端側先端を挿入
する際、その位置合わせが困難である。即ち、貫通孔の
内径は、採血針の外径より僅かに大きいだけである為、
貫通孔と採血針とを同軸上に正確に一致させなければ採
血針が挿入できず、しかも、針先は、弾性鞘体により外
嵌されている為、針先の位置を肉眼で確認し難い。この
為、針先挿入の際の位置合わせに、手間と時間がかか
り、熟練を要する。 シリンジの口部を採血筒の筒状部に嵌入する際、筒状
部の内径が比較的小さい為、口部の嵌入操作がし難い。
この場合、筒状部の形状、寸法は、シリンジの口部の形
状、寸法に対応したものとしなければならず、このよう
に制約から、口部と筒状部との嵌合部分の設計に自由度
がない。尚、上記問題点を解決できる採血器具のアダプ
ターとして、特開平4−24021があるが、その手段
が採血針の弾性鞘体を覆うだけの軸心方向に長いアダプ
ターによって、達成されているために、シリンジから血
液を採血管内に分注した後、血液溜まり部が広く、アダ
プター内に多くの血液が残存する。そのために、必要血
液量よりも多少多くの量を採血しなくてはならない。そ
れを解消するための一つの方法として、採血終了時に、
アダプターを取り外すことが挙げられる。しかし、その
操作はアダプターの血液溜まり部の外面を把持し、行わ
なければならず、注意深く操作しなければ、手に血液が
付着し、血液による感染の恐れが生じる。その他、血液
溜まりを小さくすることが挙げられる。それは、例え
ば、アダプター全長を短くすることであるが、その場
合、採血筒内にシリンジを挿入すれば弾性鞘体の変形度
合いが大きくなり、それに伴って復元力が大きくなるた
めに、採血筒の内側底部に突出された固定部材内に、ア
ダプターを挿入した際の嵌合力も大きく設定しなければ
ならず、そうした場合、シリンジの挿入時の抵抗も大き
くなってしまう。その他いろんな方法によって、改良す
ることは可能と考えられるが、複雑な諸々の規制が関与
してくるものと推測される。本発明は、上記問題点を解
決し、また、比較的血液溜まりの少なく、容易に且つ血
液の付着しない状態で、アダプターをシリンジから取り
外すことができ、また、アダプターを取り付けた状態で
も、容易に分注することができ得る採血器具のアダプタ
ーを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の特徴とするところは、採血筒の先端部に、
該先端部を貫通する採血針が装着されて、採血針の基部
に外嵌された弾性鞘体により、採血針の基端部開口が開
閉可能とされ、採血時に、採血筒内にシリンジが挿入さ
れて、シリンジの先端に突出形成された口部により、弾
性鞘体が軸心方向に圧縮されると共に、採血針の基端部
が、弾性鞘体を貫通し、シリンジの該口部内に挿入され
て、シリンジ内に血液試料が採取される採血器具におい
て、シリンジの口部に外嵌される第1アダプターと、採
血筒とシリンジ間に介装される第2アダプターとを備え
るアダプター装置であって、第2アダプターは、採血筒
内に挿着される筒状の基部側本体と、本体先端部から軸
心方向前方側に径方向内方に移行する傾斜状とされて突
設され、且つ径方向外方に弾性変形を介して揺動可能
な、複数の先端部側可撓部を有し、第1アダプターは、
径方向中央部には、基部側において、シリンジの口部と
嵌着し、且つ先端側において、採血針の基端部が挿入可
能な、軸心方向に貫通した貫通孔を有し、貫通孔は基部
側から先端部に向かうに従って、径方向内方にテーパー
を有し、径方向外方部には、第2アダプターが装着され
た採血筒内に第1アダプターをシリンジと共に挿入した
際、第2アダプターの先端部側可撓部と当接する当接面
を有している点にある。尚、第2アダプターの先端部側
各可撓部は、基部側の傾斜状に突設された揺動可能な傾
斜部と該傾斜部先端より軸心方向前方側に突設され且つ
シリンジの挿入時に該傾斜部の揺動により軸心方向前方
に向かうに従って径方向外方に移行する傾斜状とされ
て、第1アダプターを保持する先端部側保持部を有する
こともある。又、第2アダプターの先端部側各可撓部
は、周方向に等配され且つ少なくとも3箇所以上に突設
されていることもある。更に、第1アダプターをシリン
ジに装着し、採血針と第2アダプターを装着した採血筒
内に挿入した時、該採血針の圧縮された弾性鞘体の反発
力以上の保持力で、第1アダプターが保持されることも
ある。又、第1アダプターの径方向外方部の当接面は、
第1アダプターの軸心方向中央から軸心方向前方側に向
かって、突設されることもある。更に、第1アダプター
の径方向外方部の当接面は、円周状に突設され、第1ア
ダプターは該当接面と貫通孔を連結する連結部を有し、
該連結部の先端側面に凹部を有し、且つ該連結部と該当
接面により、先端部側凹所を形成していることもある。
【0006】
【作用】血液試料を採取するに際し、予め、シリンジの
口部に第1アダプターを装着し、又、採血筒内に第2ア
ダプターを装着する。そして、採血筒内に第2アダプタ
ーが装着された状態で、採血針を血管に穿刺する。この
状態では、採血針の基端部開口は弾性鞘体で閉塞されて
いるので、血液が採血筒内等に漏出することはない。次
に、第2アダプター内に、シリンジを第1アダプターを
前にして挿入するが、この際、第1アダプターに第2ア
ダプターの可撓部の傾斜部を当接させながら、シリンジ
を第2アダプター内に挿入していく。
【0007】これにより、第1アダプターを取り囲む各
可撓部が第1アダプターを案内しながら径方向外方に弾
性変形を介して揺動するのであり、第1アダプターは各
可撓部により径方向に関して第2アダプター、即ち、採
血筒の中央部に位置決めされた状態で挿入され、保持部
で保持される。又、これと共に、採血針の基部に外嵌さ
れた弾性鞘体が第1アダプターの径方向中央部の先端側
端面に当接する。この状態で更に、シリンジを挿入する
と、第1アダプターの径方向中央部端面が弾性鞘体を圧
縮し、採血針の基部が弾性鞘体及び第1アダプターの貫
通孔を貫通して第1アダプターの貫通孔内に挿入され
る。このとき、上記のように、第1アダプターが採血筒
の中央部に位置決めされた状態で挿入されるので、採血
針の基部は、第1アダプターの貫通孔を通って、シリン
ジの口部の貫通孔内に確実に挿入される。従って、シリ
ンジの貫通孔と採血針との位置合わせを行う必要がな
い。こうして、シリンジが採血筒内に装着された後、シ
リンジの本体を把持しつつ、シリンジ内に予め挿入され
ているプランジャーを引き戻す。これにより、採血針を
介して、シリンジ内に所要量の血液試料が流入する。
【0008】尚、第2アダプターの保持部が、シリンジ
の挿入時に、第1アダプターにより軸心方向前方に向か
うに従って、径方向外方に移行する傾斜状となるため、
その復帰力により、保持部で保持された第1アダプター
は前方への力を受けることになり、第1アダプターが保
持部から離脱することが防止される。採血が終了すれ
ば、シリンジを第2アダプターから強制的に引き抜く。
これにより、採血針の基部が弾性鞘体から引き抜かれる
と共に、弾性鞘体も、原体勢に復帰して、採血針の基端
部開口は弾性鞘体で閉塞されるので、血液が採血筒内等
に漏出することはない。採血操作が終了し、検査を行う
ために、採取した血液を採血管に分注を行う。その操作
において、第1アダプターをシリンジに装着したまま行
うことができ、この場合、第1アダプターの当接面と連
結部によって形成された凹所を採血管の開口部に装着す
ることで、血液が洩れることなく行うことができる。
又、第1アダプターの凹所を採血管の開口部に装着した
際、連結部と採血管の開口部端面が当接するが、連結部
に形成された凹部によって、密封性が緩和されるために
容易な操作となる。そして、第1アダプターの径方向中
央部の貫通孔が基端部側から先端部側に向かうに従って
径方向内方側にテ−パーを有しているために、血液を採
血管に分注した後、第1アダプターの貫通孔内に残存す
る血液の量は非常に少なくなる。又、分注操作前に、第
1アダプターをシリンジから取り外す場合において、そ
の操作は、径方向外方の当接面を把持することによって
血液に触れる恐れなく容易に行うことができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図面に基づき説
明すると、図1及び図2は採血器具を示し、採血器具
は、採血筒1と、採血針2と、シリンジ3と、シリンジ
3の先端に外嵌される第1アダプター4と、採血筒1内
に嵌着される第2アダプター5とから成る。採血筒1は
ポリプロピレン等のプラスチックにより一体成形されて
おり、一定径の円筒状とされた本体6と、本体6の先端
部から先細状に突設される先細部7と、本体6の基端部
から径方向外方に突設されたフランジ部8とから成る。
【0010】採血針2は、採血筒1の先細部7に装着さ
れるもので、採血針2の長手方向中央部に位置し且つ採
血筒1の先細部7の中央部に螺結されたハブ10と、ハ
ブ10に挿通され且つ中空状とされて両端が開口する針
本体11とから成る。針本体11のハブ10よりも基部
側には、針本体11の基端部開口を開閉し且つゴムから
なる弾性鞘体12が外嵌されて、該弾性鞘体12がハブ
10に固着されている。
【0011】シリンジ3は、基端側が開口し且つ先端側
が先細状とされた円筒状本体15と、本体15の先端部
に突設された口部16と、本体15の基端側開口から挿
入されその先端に本体15の内周面に密着しつつ摺動す
るガスケット17を有するプランジャー18とを備え、
前記口部16には、本体15内腔に連通する貫通孔19
が形成されている。
【0012】第1アダプター4は、図3にも示すよう
に、シリンジ3の口部16に装着され且つ採血針2の基
部が貫通可能な、径方向中央部の基端部より先端部にか
けてその径が小さくなるテーパーを有した貫通孔20を
有し、そして、径方向外方部には、当接面21を有して
いる。また、第1アダプター4の当接面21と径方向中
央部の貫通孔20と連結する連結部22を軸心方向中央
部付近に有し、当接面21は連結部22から先端側に向
かって円周状に突設されている。従って、連結部22と
径方向外方部に位置する当接面21によって、連結部2
2より先端側は凹所23を有することになり、また連結
部22の先端側面には凹部24が径方向に対し直線状に
形成されている。この第1アダプター4はポリプロピレ
ン、ポリエチレン等の汎用プラスチックを用い、容易に
射出成形法によって成形できる。
【0013】第2アダプター5は、採血筒1とシリンジ
3間に着脱自在に介装されるもので、可撓性を有するプ
ラスチック、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、
ポリ塩化ビニル、ポリカーボネイト、ポリスチレン等に
より一体成形されている。第2アダプター5は、略一定
径の円筒状とされた本体25と、本体25の基端部から
径方向外方に突設されたフランジ部26と、本体25の
先端部に周方向に等配された複数(実施例では4個)の
可撓部27とから成る。本体25は採血筒1の基部内に
嵌着されて、フランジ部26の突起28は採血筒1のフ
ランジ部8と軸心方向に関して当接し、第2アダプター
5の採血筒1への限界挿入位置を設定している。
【0014】可撓部27は、本体25の先端部から軸心
方向前方に突設されて、シリンジ3の挿入時に、第1ア
ダプター4を取り囲むもので、軸心方向前方に向かうに
従って径方向内方に移行する傾斜状とされ且つシリンジ
3の挿入時に第1アダプター4により径方向外方に弾性
変形を介して揺動する基部側の傾斜部29と、傾斜部2
9の先端部から軸心方向前方に向って突設された保持部
30とから成り、この保持部30の先端部には、径方向
内方に突出する突出部31が形成されている。尚、ここ
で軸心方向前方側とは、採血針2の先端側のことをい
う。前記保持部30は、シリンジ3の挿入時に、傾斜部
29の揺動により軸心方向前方に向かうに従って径方向
外方に移行する傾斜状とされて、第1アダプター4を保
持する。
【0015】上記のように構成した採血器具を用いて、
シリンジ3に血液試料を採取する場合には、予め、図1
に示すように、シリンジ3に第1アダプター4を装着し
ておく。そして、採血筒1内に第2アダプター5を装着
し、この状態で、採血針2を血管に穿刺する。この状態
では、採血針2の基端部開口は弾性鞘体12で閉塞され
ているので、血液が採血筒1内等に漏出して、採血筒
1、第2アダプター5等を汚染することはない。次に、
図2に示すように、第2アダプター5内に、第1アダプ
ター4が装着されたシリンジ3を、第1アダプター4を
前にして挿入する。
【0016】これにより、第1アダプター4の当接面2
1を取り囲む各可撓部27が、第1アダプター4を案内
しながら径方向外方に弾性変形を介して揺動する。この
とき、各可撓部27はその弾性係数が同一である為、第
1アダプター4は、常に第1アダプター4の軸心が採血
筒1の軸心に一致するように、各可撓部27から径方向
内方への復元力を受ける。従って、第1アダプター4
は、各可撓部27により径方向に関して第2アダプター
5、即ち、採血筒1の中央部に位置決めされた状態で挿
入されることになる。そして、挿入された第1アダプタ
ー4は、第2アダプター5の保持部30で保持される。
尚、このとき、保持部30は、軸心方向前方に向かうに
従って径方向外方に移行する傾斜状とされる。
【0017】又、これと共に、採血針2の基部に外嵌さ
れた弾性鞘体12の基端部が第1アダプター4の径方向
中央部の先端面に当接する。この状態で更に、シリンジ
3を挿入すると、第1アダプター4の径方向中央部の先
端面が弾性鞘体12を圧縮し、採血針2の基部が弾性鞘
体12及び第1アダプターの貫通孔20を貫通してシリ
ンジの貫通孔19内に挿入される。このとき、上記のよ
うに、第1アダプター4が採血筒1の中央部に位置決め
された状態で挿入されるので、採血針2の基部はシリン
ジ3の貫通孔19内に確実に挿入される。従って、シリ
ンジ3の貫通孔19と採血針2の基部との位置合わせを
行う必要がない。
【0018】そして、上記のように、採血針2の基部が
口部16の貫通孔19内に挿入された後、シリンジ3の
本体15を把持しつつ、プランジャー18を引き戻す。
これにより、採血針2を介して、シリンジ3内に所要量
の血液試料が流入する。ところで、シリンジ3の口部1
6に採血針2を挿入させた状態では、弾性鞘体12が軸
心方向に圧縮されているので、弾性鞘体12の反発力に
より、第1アダプター4、従ってシリンジ3が後退し
て、シリンジ3の口部16から採血針2が抜けるという
キックバック現象が生じ易い。
【0019】然しながら、実施例では、第2アダプター
5の保持部30が、シリンジ3の挿入時に、第1アダプ
ター4により、軸心方向前方に向かうに従って、径方向
外方に移行する傾斜状となるため、その復帰力により、
第1アダプター4は前方への力を受けることとなる。従
って、キックバック現象が防止できる。
【0020】そして、シリンジ3に所要量の血液試料が
採取されると、採血が終了する。採血が終了すれば、図
1に示すように、シリンジ3を第2アダプター5から強
制的に引き抜く。これにより、採血針2の基部が第1ア
ダプター4及び弾性鞘体12から引き抜かれると共に、
弾性鞘体12も、図1に示す原体勢に復帰して、採血針
2の基端部開口は弾性鞘体12で閉塞されるので、血液
が採血筒1内等に漏出することはない。尚、第1アダプ
ター4とシリンジ3との嵌合力は、第2アダプター5と
採血筒1との嵌合力よりも大となるように設定されてお
り、この為、シリンジ3を抜く際、第1アダプター4が
採血筒1内に残るという問題はない。
【0021】前述の実施例では、第2アダプターを採血
筒に嵌合しただけであるが、採血筒の本体の内周面及び
第2アダプターの本体の外周面に、周溝と、この周溝に
係合する周突起を設けて、第2アダプターを採血筒に強
固に固定するようにしてもよい。又、第2アダプターを
採血筒に螺子や接着剤で固定してもよい。又、同様に、
第1アダプターも前述の実施例では、シリンジの口部に
嵌合しただけであるが、第1アダプターの本体の内周面
及びシリンジの口部の外周面に、周溝と、この周溝に係
合する周突起を設けて、第1アダプターをシリンジに強
固に固定するようにしてもよい。又、第1アダプターを
シリンジに螺子や接着剤で固定してもよい。
【0022】次に、シリンジ3によって採血された血液
を採血管32に分注する際には、図4にも示すように、
第1アダプター4をシリンジ3の口部16に装着した状
態のまま、第1アダプター4の当接面21と連結部22
によって形成された凹所23を採血管32の開口部33
に装着させ、シリンジ3のプランジャー18を押すこと
によって行う。このとき、採血管32の開口部33は第
1アダプター4の凹所23によって、密封される為に、
血液が採血管32から洩れる恐れがない。そして第1ア
ダプター4の連結部22の先端側面に形成されている凹
部24によって採血管32内部の気密性が緩和されるた
めに、容易にその操作を行うことができる。尚、採血管
32への分注操作は、第1アダプター4を取り外した後
に行うことも可能で、その際は、第1アダプターの当接
面21を把持して取り外す。このとき、第1アダプター
4内の血液が手に付着する心配もない。
【0023】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
シリンジの口部と採血針との位置合わせを行うことな
く、採血針の基端側先端をシリンジの口部内に、容易且
つ正確に挿入することができる。又、本発明では、シリ
ンジは、第1及び第2アダプターを介して採血筒内に固
定されるものであり、従来のようにシリンジの口部を採
血筒の筒状部に嵌入するという方式でない為、シリンジ
の口部の形状、寸法につき、特に制約を受けることはな
い。
【0024】更に、請求項2に示すように、第2アダプ
ターに保持部を形成すれば、採血時に、弾性鞘体の反発
力により、第1アダプターを介してシリンジが後退し
て、シリンジから採血針が抜けるというキックバック現
象を確実に防止できる。そして、シリンジにより採血し
た血液を採血管へ分注する際には、第1アダプターを取
り外しても、取り付けたままでも操作可能であり、取り
外す際は血液が付着する恐れがない状態で操作でき、取
り付けたまま分注する際には、血液が採血管から洩れる
恐れなく容易に操作できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す縦側断面図である。
【図2】同縦側断面図である。
【図3】同第1アダプターと第2アダプターの斜視図で
ある。
【図4】同第1アダプターとシリンジと採血管の縦側断
面図である。
【符号の説明】
1 採血筒 2 採血針 3 減圧採血管 4 第1アダプター 5 第2アダプター 12 弾性鞘体 16 シリンジの口部 19 シリンジの口部の貫通孔 20 第1アダプターの貫通孔 21 第1アダプターの当接面 22 第1アダプターの連結部 23 第1アダプターの凹所 24 第1アダプターの凹部 27 第2アダプターの可撓部 29 第2アダプターの傾斜部 30 第2アダプターの保持部 32 採血管 33 採血管の開口部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】採血筒の先端部に、該先端部を貫通する採
    血針が装着されて、採血針の基部に外嵌された弾性鞘体
    により、採血針の基端部開口が開閉可能とされ、採血時
    に、採血筒内にシリンジが挿入されて、シリンジの先端
    に突出形成された口部により、弾性鞘体が軸心方向に圧
    縮されると共に、採血針の基端部が、弾性鞘体を貫通
    し、シリンジの該口部内に挿入されて、シリンジ内に血
    液試料が採取される採血器具において、 シリンジの口部に外嵌される第1アダプターと、採血筒
    とシリンジ間に介装される第2アダプターとを備えるア
    ダプター装置であって、 第2アダプターは、採血筒内に挿着される筒状の基部側
    本体と、本体先端部から軸心方向前方側に径方向内方に
    移行する傾斜状とされて突設され、且つ径方向外方に弾
    性変形を介して揺動可能な、複数の先端部側可撓部を有
    し、 第1アダプターは、径方向中央部には、基部側におい
    て、シリンジの口部と嵌着し、且つ先端側において、採
    血針の基端部が挿入可能な、軸心方向に貫通した貫通孔
    を有し、貫通孔は基部側から先端部に向かうに従って、
    径方向内方にテーパーを有し、径方向外方部には、第2
    アダプターが装着された採血筒内に第1アダプターをシ
    リンジと共に挿入した際、第2アダプターの先端部側可
    撓部と当接する当接面を有していることを特徴とする採
    血器具のアダプター装置。
  2. 【請求項2】第2アダプターの先端部側各可撓部は、基
    部側の傾斜状に突設された揺動可能な傾斜部と該傾斜部
    先端より軸心方向前方側に突設され且つシリンジの挿入
    時に該傾斜部の揺動により軸心方向前方に向かうに従っ
    て径方向外方に移行する傾斜状とされて、第1アダプタ
    ーを保持する先端部側保持部を有する請求項1記載の採
    血器具のアダプター装置。
  3. 【請求項3】第2アダプターの先端部側各可撓部は、周
    方向に等配され且つ少なくとも3箇所以上に突設されて
    いる請求項1又は2記載の採血器具のアダプター装置。
  4. 【請求項4】第1アダプターをシリンジに装着し、採血
    針と第2アダプターを装着した採血筒内に挿入した時、
    該採血針の圧縮された弾性鞘体の反発力以上の保持力
    で、第1アダプターが保持される請求項1乃至3のいず
    れかに記載の採血器具のアダプター装置。
  5. 【請求項5】第1アダプターの径方向外方部の当接面
    は、第1アダプターの軸心方向中央から軸心方向前方側
    に向かって、突設される請求項1乃至4のいずれかに記
    載の採血器具のアダプター装置。
  6. 【請求項6】第1アダプターの径方向外方部の当接面
    は、円周状に突設され、第1アダプターは該当接面と貫
    通孔を連結する連結部を有し、該連結部の先端側面に凹
    部を有し、且つ該連結部と該当接面により、先端部側凹
    所を形成している請求項1乃至5のいずれかに記載の採
    血器具のアダプター装置。
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