JPH0530065U - エスカレータ移動手摺の自動清掃装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 移動手摺の清掃において、長期間清掃能力を
良好に維持でき、かつ、清掃具の交換頻度を少なくし、
経済的で、労力の軽減を実現できる移動手摺清掃装置を
提供すること。 【構成】 エスカレータの移動手摺２に接触可能で、柔
軟性を有し、移動手摺表面を清掃する清掃ロール３と、
この清掃ロールより硬い材質からなりこの清掃ロールの
表面を強制的に変形させる絞りローラ４と、清掃ロール
に洗浄剤を供給する供給手段６と絞りローラによって清
掃ロールから絞り出された汚れた液体を収容する容器５
とを具備する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、エスカレータ移動手摺の自動清掃装置に係り、特に清掃能力に優れ メンテナンス性も良好な自動清掃装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のこの種の自動清掃装置として、実開昭４８−６３４８６号公報、実開昭 ４８−１１２０８３号公報に記載のものがある。これらの従来技術は、いずれも 清掃ロールによってエスカレータの移動手摺を清掃するものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上記の方法では、清掃ロール自体の汚れは考慮されていない。その ため経時使用で清掃ロール自体が汚れることによって清掃能力が低下する恐れが あり、またこのため清掃ロールをたびたび取り替えることを余儀なくされた。

【０００４】 本考案の目的は、長期にわたって良好な清掃能力を維持し、また清掃装置の保 守点検及び清掃具の交換作業回数を少なくすることができるエスカレータ移動手 摺の自動清掃装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記目的を達成するために、エスカレータの移動手摺に接触可能で、 柔軟性を有し、移動手摺表面を清掃する清掃ロールと、この清掃ロールより硬い 材質からなり清掃ロールの表面を強制的に変形させる絞りローラと、清掃ロール に洗浄剤を供給する洗浄剤供給手段と、絞りローラによって清掃ロールから絞り 出された汚れた液体を収容する容器とを具備している。

【０００６】

【作用】

本考案による移動手摺の自動清掃装置は、上記のように絞りローラによって清 掃ローラから汚れた液体を強制的に絞り取り、また、清掃ロールに洗浄剤を適宜 補充するようにしてあるので、長期にわたって高い清掃能力を維持でき、また、 清掃装置の保守点検及び清掃具の交換作業回数を少なくする事ができ、経済的で あり、労力の軽減を実現できる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図１、図２を参照して説明する。 図１は本考案の自動清掃装置の一実施例を示す側面図であり、図２は図１に示 す本考案の正面図である。図１において、２は移動手摺、１は本考案に係る自動 清掃装置を示す。自動清掃装置１は、清掃ロール３、絞りローラ４、容器５、洗 浄剤供給手段６と、図示しない清掃ロール回転手段と移動手段、制御手段から成 る。清掃ロール３は円筒状のドラム７とその円筒面に設けられる交換可能なスポ ンジ状の清掃材８、及びドラム７に嵌挿された軸９から成る。清掃ロール３は図 示しない移動手段によって、作動時には移動手摺２と軽く接触する位置に、不作 動時には接触しない位置に移動するようになっており、また図示しない回転手段 によって移動手摺２の進行方向と同方向または逆方向に回転するようになってい る。

【０００８】 また、清掃ロール３には、移動手摺接触面側と反対側において清掃材８を押圧 ・変形させるように絞りローラ４が設けられていて、絞りローラ４は軸１０を中 心に清掃ロール３とは逆方向に回転するようになっている。この絞りローラ４の 下方には、汚れた液を回収する容器５が配設されていて、絞りローラ４で清掃材 ８から絞り取られた汚液がカバー１１を介して落下するようになっている。また 、汚液を絞り取られた後の清掃材８部位には、必要に応じ埃除去ブラシ１２が設 けられ、この埃除去ブラシ１２で除去された埃も前記容器５に掃き落とされるよ うになっている。そしてノズル等からなる前記洗浄剤供給手段６は、清掃材８の 移動手摺接触面の回転方向手前側に洗剤等の洗浄剤を補給するようになっている 。

【０００９】 次にこの清掃装置による清掃方法について説明する。清掃装置１は図示しない 制御手段に予め設定された時間、条件、或いは専用釦等により制御手段に指令を 与えることで作動する。清掃装置は制御手段の作動命令により、まず清掃ロール ３と絞りローラ４が回転を始め、その後、洗浄剤供給手段６がノズルから清掃ロ ール３の清掃材８に洗浄剤を供給する。清掃材８にある程度洗浄剤を浸透させた 後、移動装置を作動し、清掃ロール３を移動手摺２に接触させて、移動手摺２の 表面に付着した汚れを清掃ロール３の清掃材８に転移させることによって清掃を 行う。清掃ロール３の清掃材８は回転手段によって一定速度で回転しているので 、汚れが転移した面は汚れの付着していない面に連続的に更新されるので、汚れ を移動手摺２に逆転移することなく次々に汚れを取り除いていく。しかしこのま までは一回転ごとに清掃材８自体に汚れが堆積し、移動手摺２を逆に汚してしま うことになる。従来方法ではここで清掃材の交換や更新が必要となっていた。そ こで、本考案ではこの清掃材８に汚れが定着しにくい素材を用い、清掃材８自身 を簡単に洗浄できるようにすることによって、劣化による交換が発生するまで繰 り返し使用可能としている。本実施例では、絞りローラ４によって清掃ローラ３ を押圧して汚れを洗浄剤ごと絞り取ることにより汚れの蓄積を防ぎ、汚れによる 清掃材の交換を不要としている。絞り取られた汚れた洗浄液は、下方に設けられ たカバー１３をつたって吸収材の入った容器５に溜められ、保守点検の際に回収 される。

【００１０】 なお上記した本実施例では洗浄剤の供給にノズルを用いているが、他洗浄剤の 清掃材８への供給（補充）手法はこの他にも種々の手法が考えられる。例えば、 前記ドラム７の内容にパイプ等により洗浄剤を供給し、ドラム７の外面に穿設し た小穴から洗浄剤を清掃材８に供給するようにしても良い。この場合は洗浄剤が 内部から補給されるので洗浄剤の飛散がなくなる。また、洗浄剤を含浸した転写 ドラムを、清掃材に接触させ、洗浄剤を清掃材８に供給するようにしても良い。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は以上のように構成したので、長期にわたって良好な清掃能力が維持で き、かつ、清掃装置の保守点検及び清掃具の交換作業回数を少なくする事ができ 、経済的であり、労力の軽減を実現できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の自動清掃装置の一実施例を示す側面図
である。

【図２】図１に示す自動清掃装置の正面図である。

【符号の説明】

１ 自動清掃装置 ２ 移動手摺 ３ 清掃ロール ４ 絞りローラ ５ 容器 ６ 洗浄剤供給手段

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 エスカレータの移動手摺に接触可能で、
   柔軟性を有し、移動手摺表面を清掃する清掃ロールと、
   この清掃ロールより硬い材質からなり清掃ロールの表面
   を強制的に変形させる絞りローラと、清掃ロールに洗浄
   剤を供給する洗浄剤供給手段と、絞りローラによって清
   掃ロールから絞り出された汚れた液体を収容する容器と
   を具備したことを特徴とするエスカレータ移動手摺の自
   動清掃装置。