JPH05299284A - 分割巻きトロイダルコイル巻線機とその制御方法 - Google Patents
分割巻きトロイダルコイル巻線機とその制御方法Info
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- JPH05299284A JPH05299284A JP10081192A JP10081192A JPH05299284A JP H05299284 A JPH05299284 A JP H05299284A JP 10081192 A JP10081192 A JP 10081192A JP 10081192 A JP10081192 A JP 10081192A JP H05299284 A JPH05299284 A JP H05299284A
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- shuttle ring
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- shuttle
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- Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 仕様変更に対する汎用性をもち、線材の張力
変動をなくして高速の巻線を可能とする。 【構成】 環状コア1の交叉して回転するシャトルリン
グ2の駆動速度を検出する手段9と、蓄線リングの駆動
力を伝達を調整する電磁クラッチ10と、シャトルリン
グモータ8,蓄線リングモータ7,コアモータ6および
電磁クラッチ10を制御する駆動速度制御手段20と、
トロイダルコイル仕様データを入力して所定の巻線パラ
メータを演算する駆動速度演算手段30を備える。 【効果】 様々の仕様のトロイダルコイルに対応でき、
線材の張力変動を抑制して、その断線をなくし、精密な
巻線作業が可能となる。
変動をなくして高速の巻線を可能とする。 【構成】 環状コア1の交叉して回転するシャトルリン
グ2の駆動速度を検出する手段9と、蓄線リングの駆動
力を伝達を調整する電磁クラッチ10と、シャトルリン
グモータ8,蓄線リングモータ7,コアモータ6および
電磁クラッチ10を制御する駆動速度制御手段20と、
トロイダルコイル仕様データを入力して所定の巻線パラ
メータを演算する駆動速度演算手段30を備える。 【効果】 様々の仕様のトロイダルコイルに対応でき、
線材の張力変動を抑制して、その断線をなくし、精密な
巻線作業が可能となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コイル巻線機に係り、
特に環状コアの周方向に巻回密度を異ならせて線材を巻
回してなる分割巻きトロイダルコイルを製造するための
分割巻きトロイダルコイル巻線機とその制御方法に関す
る。
特に環状コアの周方向に巻回密度を異ならせて線材を巻
回してなる分割巻きトロイダルコイルを製造するための
分割巻きトロイダルコイル巻線機とその制御方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】環状コアに線材を巻回したトロイダルコ
イルを製造する巻線機として、線材を供給しながら環状
コアの周囲を回転する巻線機構と、環状コアをその周方
向に回転移動させる環状コア駆動機構と、環状コア駆動
機構による環状コアの駆動速度を制御する制御手段を備
えたものが知られている。
イルを製造する巻線機として、線材を供給しながら環状
コアの周囲を回転する巻線機構と、環状コアをその周方
向に回転移動させる環状コア駆動機構と、環状コア駆動
機構による環状コアの駆動速度を制御する制御手段を備
えたものが知られている。
【0003】このような巻線機によって環状コアに線材
を一様に巻回する場合は巻線機構の回転速度と環状コア
の駆動速度とを共に一定とすればよいが、線材の巻回密
度が環状コアの周方向に異なる,所謂分割巻きトロイダ
ルコイルを製造するためには巻線機構の回転速度と環状
コアの駆動速度のいずれか一方または双方を変化させる
制御を必要とする。
を一様に巻回する場合は巻線機構の回転速度と環状コア
の駆動速度とを共に一定とすればよいが、線材の巻回密
度が環状コアの周方向に異なる,所謂分割巻きトロイダ
ルコイルを製造するためには巻線機構の回転速度と環状
コアの駆動速度のいずれか一方または双方を変化させる
制御を必要とする。
【0004】図10は従来技術による分割巻きトロイダ
ルコイル巻線機およびその制御方法の説明図であって、
1は分割巻きトロイダルコイルを巻線する環状コア、2
はシャトルリング、3はコア送りローラ、3’はコア押
さえローラ、5は巻回する線材を保持する蓄線リング、
6は環状コア1を回転駆動するコアモータ、7は蓄線リ
ング5を回転駆動する蓄線リングモータ、8はシャトル
リング2を回転駆動するシャトルリングモータ、9はシ
ャトルリングモータ8の回転角度を検出するロータリー
エンコーダ、10は蓄線リングモータ7と蓄線リング5
間の駆動力伝達を変化させる電磁クラッチ、11,15
はギヤ、20は制御回路である。
ルコイル巻線機およびその制御方法の説明図であって、
1は分割巻きトロイダルコイルを巻線する環状コア、2
はシャトルリング、3はコア送りローラ、3’はコア押
さえローラ、5は巻回する線材を保持する蓄線リング、
6は環状コア1を回転駆動するコアモータ、7は蓄線リ
ング5を回転駆動する蓄線リングモータ、8はシャトル
リング2を回転駆動するシャトルリングモータ、9はシ
ャトルリングモータ8の回転角度を検出するロータリー
エンコーダ、10は蓄線リングモータ7と蓄線リング5
間の駆動力伝達を変化させる電磁クラッチ、11,15
はギヤ、20は制御回路である。
【0005】環状コア1は、コアモータ6に固定された
駆動ギヤ61とコア送りローラ3の従動ギヤ62により
コア送りローラ3を回転させ、このコア送りローラ3と
コア押さえローラ3’との接触で回転駆動される。制御
回路20は、マイクロコンピユータ21,記憶部22,
インターフェース23,エンコーダインターフェース2
4,モータ駆動回路25,およびコアモータ駆動回路2
6とから構成される。
駆動ギヤ61とコア送りローラ3の従動ギヤ62により
コア送りローラ3を回転させ、このコア送りローラ3と
コア押さえローラ3’との接触で回転駆動される。制御
回路20は、マイクロコンピユータ21,記憶部22,
インターフェース23,エンコーダインターフェース2
4,モータ駆動回路25,およびコアモータ駆動回路2
6とから構成される。
【0006】同図において、環状コア1に線材を巻回す
るに先立ち、蓄線リング5に線材を収納保持させる。こ
の線材の収納は、先ず、線材引っ掛け治具5aに線材を
巻付けて電磁クラッチ10をオンとし、蓄線リングモー
タ7からの回転駆動力を伝達状態として制御回路20か
らの指令で該蓄線リング5が定められた量だけ回転して
コイル巻回に必要とする量の線材を蓄線リング5に収納
する。
るに先立ち、蓄線リング5に線材を収納保持させる。こ
の線材の収納は、先ず、線材引っ掛け治具5aに線材を
巻付けて電磁クラッチ10をオンとし、蓄線リングモー
タ7からの回転駆動力を伝達状態として制御回路20か
らの指令で該蓄線リング5が定められた量だけ回転して
コイル巻回に必要とする量の線材を蓄線リング5に収納
する。
【0007】次に、図示しない線材供給源に延びる線材
を切断し、この終端を環状コア1のスタッド1aに固定
して線材の巻回に適当な張力を与える電流値を電磁クラ
ッチ10に設定する。そして、コアモータ6により環状
コア1を回転させつつ、シャトルリングモータ8により
シャトルリング2を回転させる。シャトルリング2は環
状コア1と交叉されているため、シャトルリング2が1
回転すると環状コア1に線材が1回(1ターン)巻かれ
る。
を切断し、この終端を環状コア1のスタッド1aに固定
して線材の巻回に適当な張力を与える電流値を電磁クラ
ッチ10に設定する。そして、コアモータ6により環状
コア1を回転させつつ、シャトルリングモータ8により
シャトルリング2を回転させる。シャトルリング2は環
状コア1と交叉されているため、シャトルリング2が1
回転すると環状コア1に線材が1回(1ターン)巻かれ
る。
【0008】このとき、環状コア1の回転速度およびシ
ャトルリング2の回転速度を一定にすれば、図11の
(a)に示したように巻回密度が一様なトロイダルコイ
ルが製造できる。しかし、同図(b)に示したように線
材の巻回密度が交互に粗密となる分割巻きトロイダルコ
イルを製造するためには、シャトルリングモータ8とコ
アモータ6の回転速度比(同期比)を線材の巻回途中で
周期的に変更する必要がある。
ャトルリング2の回転速度を一定にすれば、図11の
(a)に示したように巻回密度が一様なトロイダルコイ
ルが製造できる。しかし、同図(b)に示したように線
材の巻回密度が交互に粗密となる分割巻きトロイダルコ
イルを製造するためには、シャトルリングモータ8とコ
アモータ6の回転速度比(同期比)を線材の巻回途中で
周期的に変更する必要がある。
【0009】そのため、制御回路20に、蓄線リングモ
ータ7とシャトルリングモータ8駆動用のモータ駆動回
路25と、パルスモータであるコアモータ6駆動用のコ
アモータ駆動回路26を設ける。また、シャトルリング
モータ8にその回転速度に対応した速度検出パルス列を
取り出すロータリーエンコーダー9を設ける。このロー
タリーエンコーダー9から出力されるパルス列をエンコ
ーダーインターフェース24とマイクロコンピュータの
インターフェース23を介してマイクロコンピユータ2
1に入力し、シャトルリングモータ8とコアモータ6の
回転速度比(同期比)を線材の巻回途中で周期的に変更
する。
ータ7とシャトルリングモータ8駆動用のモータ駆動回
路25と、パルスモータであるコアモータ6駆動用のコ
アモータ駆動回路26を設ける。また、シャトルリング
モータ8にその回転速度に対応した速度検出パルス列を
取り出すロータリーエンコーダー9を設ける。このロー
タリーエンコーダー9から出力されるパルス列をエンコ
ーダーインターフェース24とマイクロコンピュータの
インターフェース23を介してマイクロコンピユータ2
1に入力し、シャトルリングモータ8とコアモータ6の
回転速度比(同期比)を線材の巻回途中で周期的に変更
する。
【0010】なお、記憶部22には当該トロイダルコイ
ルの仕様に応じたコイルパターンの巻回プログラムが格
納されている。このプログラムには、一定のサンプリン
グ周期毎に出力される巻回数(ターン数)の指令値が記
述されている。この指令値がインターフェース23を介
してモータ駆動回路25に与えられ、シャトルリングモ
ータ8の回転を制御する。一方、このシャトルリングモ
ータ8の回転により、そのシャフトに設置されたロータ
リーエンコーダ9から当該回転速度に応じたパルス列が
出力され、このパルス列がマイクロコンピユータ21に
入力する。なお、エンコーダインターフェース24はカ
ウンター機能をもち、入力したパルス列を一時的に保持
する。
ルの仕様に応じたコイルパターンの巻回プログラムが格
納されている。このプログラムには、一定のサンプリン
グ周期毎に出力される巻回数(ターン数)の指令値が記
述されている。この指令値がインターフェース23を介
してモータ駆動回路25に与えられ、シャトルリングモ
ータ8の回転を制御する。一方、このシャトルリングモ
ータ8の回転により、そのシャフトに設置されたロータ
リーエンコーダ9から当該回転速度に応じたパルス列が
出力され、このパルス列がマイクロコンピユータ21に
入力する。なお、エンコーダインターフェース24はカ
ウンター機能をもち、入力したパルス列を一時的に保持
する。
【0011】マイクロコンピユータ21はエンコーダイ
ンターフェース24に保持された値をサンプリング周期
毎に参照し、前回の参照値との差分を計算する。計算さ
れた差分値を累積した値(シャトルリング位置カウンタ
値)が現在のシャトルリングの回転角に相当し、この累
積値と前記指令値の累積差に比例した値が新たな出力値
としてインターフェース23を介してモータ駆動回路2
5に与えられる。
ンターフェース24に保持された値をサンプリング周期
毎に参照し、前回の参照値との差分を計算する。計算さ
れた差分値を累積した値(シャトルリング位置カウンタ
値)が現在のシャトルリングの回転角に相当し、この累
積値と前記指令値の累積差に比例した値が新たな出力値
としてインターフェース23を介してモータ駆動回路2
5に与えられる。
【0012】したがって、両者の値が一致すると出力値
は零となって、シャトルリングモータ8は停止する。こ
れにより、マイクロコンピユータ21は、シャトルリン
グ2の回転角を管理することが可能となる。一方、記憶
部22には、予めシャトルリングの位置カウンタの値に
応じて、環状コア1を駆動するコアモータ6の回転量に
相当するコアモータの駆動パルス数が記述されている。
なお、ここでは、コアモータ6の駆動パルスの1パルス
の出力に対応するシャトルリング2の位置カウンタの値
を全て記述することはせず、コアモータ6の駆動パルス
の周期を設定する方法をとって、その周期の変化が発生
する時のシャトルリング2の位置カウンタの値と周期の
新しい設定値を記述する。
は零となって、シャトルリングモータ8は停止する。こ
れにより、マイクロコンピユータ21は、シャトルリン
グ2の回転角を管理することが可能となる。一方、記憶
部22には、予めシャトルリングの位置カウンタの値に
応じて、環状コア1を駆動するコアモータ6の回転量に
相当するコアモータの駆動パルス数が記述されている。
なお、ここでは、コアモータ6の駆動パルスの1パルス
の出力に対応するシャトルリング2の位置カウンタの値
を全て記述することはせず、コアモータ6の駆動パルス
の周期を設定する方法をとって、その周期の変化が発生
する時のシャトルリング2の位置カウンタの値と周期の
新しい設定値を記述する。
【0013】また、前記線材を蓄線リング5に収納した
後に電磁クラッチにより当該線材に適当な張力を印加す
るが、この電磁クラッチは、図12に示したように、蓄
線リング5のシャフト16に固定されたクラッチ板10
−1と、蓄線リングモータ7のシャフト18に固定され
たクラッチ板10−2およびクラッチ板10−1とクラ
ッチ板10−2の一方(図ではクラッチ板10−2)に
設置した電磁コイル10−3とからなり、電磁コイル1
0−3に流す電流の大きさによってクラッチ板10−2
とクラッチ板10−1の結合力を制御するものである。
後に電磁クラッチにより当該線材に適当な張力を印加す
るが、この電磁クラッチは、図12に示したように、蓄
線リング5のシャフト16に固定されたクラッチ板10
−1と、蓄線リングモータ7のシャフト18に固定され
たクラッチ板10−2およびクラッチ板10−1とクラ
ッチ板10−2の一方(図ではクラッチ板10−2)に
設置した電磁コイル10−3とからなり、電磁コイル1
0−3に流す電流の大きさによってクラッチ板10−2
とクラッチ板10−1の結合力を制御するものである。
【0014】上記蓄線リング5に線材を収納するとき
は、クラッチ板10−2とクラッチ板10−1の結合力
を最大とし、蓄線リング5から環状コア1に線材を巻回
するときは、蓄線リング5に対するブレーキ力を与える
作用をする。このブレーキ力の大きさは電磁コイル10
−3に流す電流の大きさで制御され、上記ブレーキ力は
微小な値まで制御可能である。この電流の大きさはマイ
クロコンピユータ21により制御される。
は、クラッチ板10−2とクラッチ板10−1の結合力
を最大とし、蓄線リング5から環状コア1に線材を巻回
するときは、蓄線リング5に対するブレーキ力を与える
作用をする。このブレーキ力の大きさは電磁コイル10
−3に流す電流の大きさで制御され、上記ブレーキ力は
微小な値まで制御可能である。この電流の大きさはマイ
クロコンピユータ21により制御される。
【0015】以上の構成と方法により、線材の巻回の任
意の位置においてコアモータの速度を変更することがで
き、任意の位置に巻回されたトロイダルコイルを製作す
ることができる。なお、この種の分割巻きトロイダルコ
イル巻線機とその制御方法に関する従来技術は、特開平
3−208319号公報、実開平3−104717号公
報に開示がある。
意の位置においてコアモータの速度を変更することがで
き、任意の位置に巻回されたトロイダルコイルを製作す
ることができる。なお、この種の分割巻きトロイダルコ
イル巻線機とその制御方法に関する従来技術は、特開平
3−208319号公報、実開平3−104717号公
報に開示がある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術による
分割トロイダルコイル巻線機とその制御方法においては
前記図11の(b)に示したトロイダルコイルを巻回す
るためには、トロイダルコイルの仕様を満足するよう
に、図10におけるシャトルリングモータ8とコアモー
タ6の回転速度を、当該環状コア1の位置を考慮して制
御しなければならず、トロイダルコイルの仕様から計算
した制御データを、記憶部22に格納されている制御プ
ログラムを書き換えることで変更する必要があり、書き
換えたプログラムに基づいてマイクロコンピユータ21
が上記各モータを制御していたため汎用性がなく、仕様
の変更に対して極めて手間のかかる作業が必要であっ
た。
分割トロイダルコイル巻線機とその制御方法においては
前記図11の(b)に示したトロイダルコイルを巻回す
るためには、トロイダルコイルの仕様を満足するよう
に、図10におけるシャトルリングモータ8とコアモー
タ6の回転速度を、当該環状コア1の位置を考慮して制
御しなければならず、トロイダルコイルの仕様から計算
した制御データを、記憶部22に格納されている制御プ
ログラムを書き換えることで変更する必要があり、書き
換えたプログラムに基づいてマイクロコンピユータ21
が上記各モータを制御していたため汎用性がなく、仕様
の変更に対して極めて手間のかかる作業が必要であっ
た。
【0017】また、巻線機の開発段階で制御データの調
整が必要となった場合にも記憶部の制御プログラムを書
き換えることになり、開発効率を上げることができない
という問題があった。さらに、上記従来技術において
は、環状コア1に巻回する線材の張力を電磁クラッチ1
0に流す電流を制御して蓄線リング5に対するブレーキ
力を増減して行うものであるため、環状コア1に交叉す
るシャトルリング2の中心に当該環状コア1の線材巻回
断面が位置されていない限り、蓄線リング5に働くブレ
ーキ力が一定であっても、巻回時に線材にかかる張力は
一定にはならず、環状コア1の線材の巻回される断面が
シャトルリング2の中心から離れる程、またシャトルリ
ング2の回転速度が大きくなる程線材にかかる張力の変
動が大きくなる。
整が必要となった場合にも記憶部の制御プログラムを書
き換えることになり、開発効率を上げることができない
という問題があった。さらに、上記従来技術において
は、環状コア1に巻回する線材の張力を電磁クラッチ1
0に流す電流を制御して蓄線リング5に対するブレーキ
力を増減して行うものであるため、環状コア1に交叉す
るシャトルリング2の中心に当該環状コア1の線材巻回
断面が位置されていない限り、蓄線リング5に働くブレ
ーキ力が一定であっても、巻回時に線材にかかる張力は
一定にはならず、環状コア1の線材の巻回される断面が
シャトルリング2の中心から離れる程、またシャトルリ
ング2の回転速度が大きくなる程線材にかかる張力の変
動が大きくなる。
【0018】この張力変動は、シャトルリング2の半径
をr,環状コア1の半径をd,蓄線リング5の慣性モー
メントをI,蓄線リング5の摩擦力をFf ,シャトルリ
ング2の角速度をωs ,シャトルリング2に固定されて
いる線材引出し具とシャトルリング2の中心を結ぶ直線
と環状コア1の線材巻回断面の中心とシャトルリング2
の中心を結ぶ直線との角度をθとすると、線材にかかる
張力Fは、
をr,環状コア1の半径をd,蓄線リング5の慣性モー
メントをI,蓄線リング5の摩擦力をFf ,シャトルリ
ング2の角速度をωs ,シャトルリング2に固定されて
いる線材引出し具とシャトルリング2の中心を結ぶ直線
と環状コア1の線材巻回断面の中心とシャトルリング2
の中心を結ぶ直線との角度をθとすると、線材にかかる
張力Fは、
【0019】
【数1】
【0020】ここで、
【0021】
【数2】
【0022】である。上式2を図で表すと図13のよう
になる。図13はシャトルリングが100rpmで回転
しているときのシャトルリングの1周期中に線材にかか
る張力の変動を示すグラフ図であって、横軸はシャトル
リングの1周期の時間(sec)を、縦軸は線材にかか
る張力(kgf)示す。
になる。図13はシャトルリングが100rpmで回転
しているときのシャトルリングの1周期中に線材にかか
る張力の変動を示すグラフ図であって、横軸はシャトル
リングの1周期の時間(sec)を、縦軸は線材にかか
る張力(kgf)示す。
【0023】同図に示されたように、張力の最大値はシ
ャトルリング2に固定されている線材引出し具とシャト
ルリング2の中心を結ぶ直線と環状コア1の線材巻回断
面の中心とシャトルリング2の中心を結ぶ直線との角度
θが零のときであり、式2よりこの最大値はシャトルリ
ング2の角速度の2乗に比例していることが分かる。す
なわち、シャトルリング2の回転数が高くなると張力の
変動はより大きくなる。
ャトルリング2に固定されている線材引出し具とシャト
ルリング2の中心を結ぶ直線と環状コア1の線材巻回断
面の中心とシャトルリング2の中心を結ぶ直線との角度
θが零のときであり、式2よりこの最大値はシャトルリ
ング2の角速度の2乗に比例していることが分かる。す
なわち、シャトルリング2の回転数が高くなると張力の
変動はより大きくなる。
【0024】蓄線リング5のブレーキ力が一定の場合、
図13に示されたように、線材にかかる張力は変動して
おり、蓄線リング5にブレーキをかける従来の制御方法
でこの張力変動を抑制するためには、次のような制御手
段をとることができる。例えば、ヒステリシスクラッチ
による蓄線リング5のブレーキ力は上式1におけるFf
を増大または減少させるので、図13の張力が大きいと
ころで電磁クラッチ10の励磁電流を減らし、張力の小
さいところで励磁電流を増すことによって張力の変動を
抑える。
図13に示されたように、線材にかかる張力は変動して
おり、蓄線リング5にブレーキをかける従来の制御方法
でこの張力変動を抑制するためには、次のような制御手
段をとることができる。例えば、ヒステリシスクラッチ
による蓄線リング5のブレーキ力は上式1におけるFf
を増大または減少させるので、図13の張力が大きいと
ころで電磁クラッチ10の励磁電流を減らし、張力の小
さいところで励磁電流を増すことによって張力の変動を
抑える。
【0025】しかしながら、シャトルリング2の回転数
が高いと、励磁電流を零にしても大きな張力が線材にか
かるため、張力の変動を抑えることは不可能となる。そ
のため、張力の小さいところで線材の位置が乱れ、張力
の強いところで線材の切断が発生するという問題があっ
た。本発明はこのような従来技術の諸問題を解消し、第
1に分割巻きトロイダルコイルの仕様が変更されても、
即当該仕様に対応した制御データをセット可能な分割巻
きトロイダル巻線機とその制御方法を提供することにあ
り、第2に環状コアに線材を巻回する動作中に、当該線
材にかかる張力変動をなくし、シャトルリングの回転数
を高くして作業効率を向上させることのできる分割巻き
トロイダルコイル巻線機およびその制御方法を提供する
ことにある。
が高いと、励磁電流を零にしても大きな張力が線材にか
かるため、張力の変動を抑えることは不可能となる。そ
のため、張力の小さいところで線材の位置が乱れ、張力
の強いところで線材の切断が発生するという問題があっ
た。本発明はこのような従来技術の諸問題を解消し、第
1に分割巻きトロイダルコイルの仕様が変更されても、
即当該仕様に対応した制御データをセット可能な分割巻
きトロイダル巻線機とその制御方法を提供することにあ
り、第2に環状コアに線材を巻回する動作中に、当該線
材にかかる張力変動をなくし、シャトルリングの回転数
を高くして作業効率を向上させることのできる分割巻き
トロイダルコイル巻線機およびその制御方法を提供する
ことにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】図1は本発明による分割
巻きトロイダルコイル巻線機の基本構成図であって、1
は環状コア、2はシャトルリング、3はコア送りロー
ラ、5は蓄線リング、6は環状コア駆動手段であるコア
モータ、7は蓄線リング駆動手段である蓄線モータ、8
はシャトルリング駆動手段であるシャトルリングモー
タ、9はシャトルリングの駆動速度検出手段であるロー
タリエンコーダ、10は電磁クラッチ、11,15,6
1,62はギヤ、20は駆動速度制御手段、30は駆動
速度演算手段である。
巻きトロイダルコイル巻線機の基本構成図であって、1
は環状コア、2はシャトルリング、3はコア送りロー
ラ、5は蓄線リング、6は環状コア駆動手段であるコア
モータ、7は蓄線リング駆動手段である蓄線モータ、8
はシャトルリング駆動手段であるシャトルリングモー
タ、9はシャトルリングの駆動速度検出手段であるロー
タリエンコーダ、10は電磁クラッチ、11,15,6
1,62はギヤ、20は駆動速度制御手段、30は駆動
速度演算手段である。
【0027】すなわち、上記目的を達成するために、本
発明による分割巻きトロイダルコイル巻線機は、環状コ
ア1に巻き付ける線材をガイドし、前記環状コア1に交
叉して回転するシャトルリング2と、前記シャトルリン
グ2を回転させるシャトルリング駆動手段8と、前記シ
ャトルリング2の駆動速度を検出するシャトルリング駆
動速度検出手段9と、前記環状コア1を回転させる環状
コア駆動手段6と、前記シャトルリング2の駆動速度,
環状コアの内径と外径,前記線材の径,コイル数および
ターン数に基づいて前記シャトルリング駆動手段8と前
記環状コア駆動手段6の各駆動速度を演算する駆動速度
演算手段30と、前記駆動速度演算手段30の演算結果
にしたがって前記シャトルリング駆動手段8と環状コア
駆動手段6の各駆動速度を制御する駆動速度制御手段2
0と、を有する構成としたことを基本的な特徴とする。
発明による分割巻きトロイダルコイル巻線機は、環状コ
ア1に巻き付ける線材をガイドし、前記環状コア1に交
叉して回転するシャトルリング2と、前記シャトルリン
グ2を回転させるシャトルリング駆動手段8と、前記シ
ャトルリング2の駆動速度を検出するシャトルリング駆
動速度検出手段9と、前記環状コア1を回転させる環状
コア駆動手段6と、前記シャトルリング2の駆動速度,
環状コアの内径と外径,前記線材の径,コイル数および
ターン数に基づいて前記シャトルリング駆動手段8と前
記環状コア駆動手段6の各駆動速度を演算する駆動速度
演算手段30と、前記駆動速度演算手段30の演算結果
にしたがって前記シャトルリング駆動手段8と環状コア
駆動手段6の各駆動速度を制御する駆動速度制御手段2
0と、を有する構成としたことを基本的な特徴とする。
【0028】なお、前記駆動速度制御手段20は、マイ
クロコンピユータ21,プログラムを格納する記憶部2
2,マイクロコンピユータ21との間で各種データを入
出力させるためのインターフェース23,シャトルリン
グモータ8に設置したエンコーダ出力を取り込むための
エンコーダインターフェース24,シャトルリングモー
タ8と蓄線リングモータ7を駆動するモータ駆動回路2
5,およびコアモータ6を駆動するコアモータ駆動回路
26とからなり、蓄線リングモータ7にエンコーダを設
置した場合にはその出力を取り込むエンコーダインター
フェース27を備える。また、駆動速度演算手30は、
巻線仕様データを設定する巻線仕様入力部31,入力さ
れた巻線仕様データに基づいて所定の巻線パラメータを
演算する巻線パラメータ演算部32および演算された巻
線データを駆動速度制御手段20のマイクロコンピユー
タ21に取り込むための仕様データインターフェース3
3とから構成される。
クロコンピユータ21,プログラムを格納する記憶部2
2,マイクロコンピユータ21との間で各種データを入
出力させるためのインターフェース23,シャトルリン
グモータ8に設置したエンコーダ出力を取り込むための
エンコーダインターフェース24,シャトルリングモー
タ8と蓄線リングモータ7を駆動するモータ駆動回路2
5,およびコアモータ6を駆動するコアモータ駆動回路
26とからなり、蓄線リングモータ7にエンコーダを設
置した場合にはその出力を取り込むエンコーダインター
フェース27を備える。また、駆動速度演算手30は、
巻線仕様データを設定する巻線仕様入力部31,入力さ
れた巻線仕様データに基づいて所定の巻線パラメータを
演算する巻線パラメータ演算部32および演算された巻
線データを駆動速度制御手段20のマイクロコンピユー
タ21に取り込むための仕様データインターフェース3
3とから構成される。
【0029】また,本発明による分割巻きトロイダルコ
イル巻線機は、環状コア1に巻き付ける線材をガイド
し、前記環状コアに交叉して回転するシャトルリング2
と、前記シャトルリング2を回転させるシャトルリング
駆動手段8と、前記シャトルリング2の駆動速度を検出
するシャトルリング駆動速度検出手段9と、前記シャト
ルリング2と平行に配置されて回転する蓄線リング5
と、前記蓄線リング5を回転させる蓄線リング駆動手段
7と、前記蓄線リング駆動手段7から前記蓄線リング5
への回転駆動力の伝達を変化させる電磁クラッチ10
と、前記環状コア1を回転させる環状コア駆動手段6
と、前記シャトルリング2の駆動速度,環状コア1の内
径と外径,前記線材の径,コイル数およびターン数に基
づいて前記シャトルリング駆動手段8と前記環状コア駆
動手段6の各駆動速度を演算する駆動速度演算手段30
と、前記駆動速度演算手段30の演算結果にしたがって
前記シャトルリング駆動手段8と環状コア駆動手段6の
各駆動速度を制御する駆動速度制御手段20と、を有す
る構成としたことを特徴とする。
イル巻線機は、環状コア1に巻き付ける線材をガイド
し、前記環状コアに交叉して回転するシャトルリング2
と、前記シャトルリング2を回転させるシャトルリング
駆動手段8と、前記シャトルリング2の駆動速度を検出
するシャトルリング駆動速度検出手段9と、前記シャト
ルリング2と平行に配置されて回転する蓄線リング5
と、前記蓄線リング5を回転させる蓄線リング駆動手段
7と、前記蓄線リング駆動手段7から前記蓄線リング5
への回転駆動力の伝達を変化させる電磁クラッチ10
と、前記環状コア1を回転させる環状コア駆動手段6
と、前記シャトルリング2の駆動速度,環状コア1の内
径と外径,前記線材の径,コイル数およびターン数に基
づいて前記シャトルリング駆動手段8と前記環状コア駆
動手段6の各駆動速度を演算する駆動速度演算手段30
と、前記駆動速度演算手段30の演算結果にしたがって
前記シャトルリング駆動手段8と環状コア駆動手段6の
各駆動速度を制御する駆動速度制御手段20と、を有す
る構成としたことを特徴とする。
【0030】そして、分割巻きトロイダルコイル巻線機
を用いて仕様の異なる分割巻きトロイダルコイルを混合
生産するための本発明による制御方法が、前記駆動速度
演算手段30に前記分割巻きトロイダルコイルの仕様項
目として入力されるシャトルリング2の回転速度,環状
コアの内径と外径,前記線材の径,コイル数およびター
ン数に基づいて前記シャトルリング2を回転させるシャ
トルリング駆動手段8と前記環状コア駆動手段6の各駆
動速度を演算し、前記演算結果にしたがって前記シャト
ルリング駆動手段8と環状コア駆動手段6の各回転速度
を制御する構成を有し、前記駆動速度演算手段30に入
力される仕様に対応した分割巻きトロイダルコイルを生
産することを特徴とする。
を用いて仕様の異なる分割巻きトロイダルコイルを混合
生産するための本発明による制御方法が、前記駆動速度
演算手段30に前記分割巻きトロイダルコイルの仕様項
目として入力されるシャトルリング2の回転速度,環状
コアの内径と外径,前記線材の径,コイル数およびター
ン数に基づいて前記シャトルリング2を回転させるシャ
トルリング駆動手段8と前記環状コア駆動手段6の各駆
動速度を演算し、前記演算結果にしたがって前記シャト
ルリング駆動手段8と環状コア駆動手段6の各回転速度
を制御する構成を有し、前記駆動速度演算手段30に入
力される仕様に対応した分割巻きトロイダルコイルを生
産することを特徴とする。
【0031】そして、また、分割巻きトロイダルコイル
巻線機に前記蓄線リング駆動手段7の回転角度を検出す
る回転角度検出手段4を備え、前記線材にかかる張力を
略々一定に保持する本発明による制御方法が、予め張力
が略々一定になるように定められた蓄線リング駆動手段
7の基準速度信号と、ある一定時間に回転した前記蓄線
リング駆動手段7の回転角度信号とを比較することによ
って、前記蓄線リング5の回転を制御して、前記環状リ
ング1に巻回する前記線材の張力を略々一定に制御する
構成を有することを特徴とする。
巻線機に前記蓄線リング駆動手段7の回転角度を検出す
る回転角度検出手段4を備え、前記線材にかかる張力を
略々一定に保持する本発明による制御方法が、予め張力
が略々一定になるように定められた蓄線リング駆動手段
7の基準速度信号と、ある一定時間に回転した前記蓄線
リング駆動手段7の回転角度信号とを比較することによ
って、前記蓄線リング5の回転を制御して、前記環状リ
ング1に巻回する前記線材の張力を略々一定に制御する
構成を有することを特徴とする。
【0032】そして、さらに、分割巻きトロイダルコイ
ル巻線機における前記線材にかかる張力を略々一定に保
持する本発明による制御方法が、予め張力が略々一定に
なるように定められたシャトルリング駆動手段8の駆動
速度基準信号と、ある一定の時間に回転したシャトルリ
ング駆動手段8の回転角度とを比較することによって、
前記シャトルリングの回転を制御すると同時に、前記電
磁クラッチ10により前記蓄線リング5の回転駆動力を
変化させることにより、前記環状コア1に巻回する前記
線材の張力を略々一定に制御する構成を有することを特
徴とする。
ル巻線機における前記線材にかかる張力を略々一定に保
持する本発明による制御方法が、予め張力が略々一定に
なるように定められたシャトルリング駆動手段8の駆動
速度基準信号と、ある一定の時間に回転したシャトルリ
ング駆動手段8の回転角度とを比較することによって、
前記シャトルリングの回転を制御すると同時に、前記電
磁クラッチ10により前記蓄線リング5の回転駆動力を
変化させることにより、前記環状コア1に巻回する前記
線材の張力を略々一定に制御する構成を有することを特
徴とする。
【0033】そして、また、さらに、蓄線リング駆動手
段7の回転角度検出手段4と、前記蓄線リング駆動手段
7から前記蓄線リング5への回転駆動力伝達を変化させ
る電磁クラッチ10とを備えた分割巻きトロイダルコイ
ル巻線機における前記線材にかかる張力を略々一定に保
持する本発明による制御方法が、予め張力が略々一定に
なるように定められた蓄線リング駆動手段7の基準速度
信号と、ある一定時間に回転した前記蓄線リング駆動手
段7の回転角度信号とを比較すると共に、予め張力が略
々一定になるように定められたシャトルリング駆動手段
8の駆動速度基準信号と、ある一定の時間に回転したシ
ャトルリング駆動手段8の回転角度とを比較することに
より、前記シャトルリング2の回転を制御すると同時
に、前記電磁クラッチ10により前記蓄線リング5の回
転駆動力を変化させることによって、前記環状コア1に
巻回する前記線材の張力を略々一定に制御する構成を有
することを特徴とする。
段7の回転角度検出手段4と、前記蓄線リング駆動手段
7から前記蓄線リング5への回転駆動力伝達を変化させ
る電磁クラッチ10とを備えた分割巻きトロイダルコイ
ル巻線機における前記線材にかかる張力を略々一定に保
持する本発明による制御方法が、予め張力が略々一定に
なるように定められた蓄線リング駆動手段7の基準速度
信号と、ある一定時間に回転した前記蓄線リング駆動手
段7の回転角度信号とを比較すると共に、予め張力が略
々一定になるように定められたシャトルリング駆動手段
8の駆動速度基準信号と、ある一定の時間に回転したシ
ャトルリング駆動手段8の回転角度とを比較することに
より、前記シャトルリング2の回転を制御すると同時
に、前記電磁クラッチ10により前記蓄線リング5の回
転駆動力を変化させることによって、前記環状コア1に
巻回する前記線材の張力を略々一定に制御する構成を有
することを特徴とする。
【0034】
【作用】上記のように構成した本発明の構成において
は、トロイダルコイルの仕様に変更が生じたとき、駆動
速度演算手段30を構成する上記仕様(巻線仕様)デー
タを入力すると、巻線パラメータ演算部32がシャトル
リング駆動手段であるシャトルリングモータ8と環状コ
ア駆動用の環状コアモータ6とを制御するための巻線パ
ラメータを自動的に演算する。演算された巻線パラメー
タは、仕様データ入力インターフェース33を介して駆
動速度制御手段20を構成するマイクロコンピユータ2
1に与えられる。
は、トロイダルコイルの仕様に変更が生じたとき、駆動
速度演算手段30を構成する上記仕様(巻線仕様)デー
タを入力すると、巻線パラメータ演算部32がシャトル
リング駆動手段であるシャトルリングモータ8と環状コ
ア駆動用の環状コアモータ6とを制御するための巻線パ
ラメータを自動的に演算する。演算された巻線パラメー
タは、仕様データ入力インターフェース33を介して駆
動速度制御手段20を構成するマイクロコンピユータ2
1に与えられる。
【0035】この駆動速度演算手段30を設けることに
より、その巻線仕様入力部31から所望の仕様データを
簡単に入力できるため、同一の分割巻きトロイダルコイ
ル巻線機を用いて様々の巻線仕様に対応することがで
き、1台で多種のトロイダルコイルを混合生産すること
が可能となる。また、このトロイダルコイルの巻線作業
中において、その線材にかかる張力に変動が生じないた
め、線材の切断が発生することがなく、シャトルリング
の回転速度を高くすることができる。
より、その巻線仕様入力部31から所望の仕様データを
簡単に入力できるため、同一の分割巻きトロイダルコイ
ル巻線機を用いて様々の巻線仕様に対応することがで
き、1台で多種のトロイダルコイルを混合生産すること
が可能となる。また、このトロイダルコイルの巻線作業
中において、その線材にかかる張力に変動が生じないた
め、線材の切断が発生することがなく、シャトルリング
の回転速度を高くすることができる。
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例につき、図面を参照し
て詳細に説明する。図2は本発明による分割巻きトロイ
ダルコイル巻線機の第1実施例の構成を示す説明図であ
って、図1と同一符号は同一部分に対応する。そして、
20は駆動速度制御手段で、21はマイクロコンピユー
タ、22はプログラムを格納する記憶部、23はマイク
ロコンピユータ21との間で各種データを入出力させる
ためのインターフェース、24はシャトルリングモータ
8に設置したエンコーダ出力を取り込むためのエンコー
ダインターフェース、25はシャトルリングモータ8と
蓄線リングモータ7を駆動するモータ駆動回路、26は
コアモータ6を駆動するコアモータ駆動回路である。
て詳細に説明する。図2は本発明による分割巻きトロイ
ダルコイル巻線機の第1実施例の構成を示す説明図であ
って、図1と同一符号は同一部分に対応する。そして、
20は駆動速度制御手段で、21はマイクロコンピユー
タ、22はプログラムを格納する記憶部、23はマイク
ロコンピユータ21との間で各種データを入出力させる
ためのインターフェース、24はシャトルリングモータ
8に設置したエンコーダ出力を取り込むためのエンコー
ダインターフェース、25はシャトルリングモータ8と
蓄線リングモータ7を駆動するモータ駆動回路、26は
コアモータ6を駆動するコアモータ駆動回路である。
【0037】また、30は駆動速度演算手段で、31は
巻線仕様データを設定する巻線仕様入力部、31は入力
された巻線仕様データに基づいて所定の巻線パラメータ
を演算する巻線パラメータ演算部、33は演算された巻
線データを駆動速度制御手段20のマイクロコンピユー
タ21に取り込むための仕様データ入力インターフェー
スである。なお、駆動速度演算手段30はパーソナルコ
ンピユータで構成することもでき、その場合、巻線仕様
入力部31はキーボード、巻線パラメータ演算部32は
CPU、仕様データ入力インターフェース33は外部ス
ロットに相当する。
巻線仕様データを設定する巻線仕様入力部、31は入力
された巻線仕様データに基づいて所定の巻線パラメータ
を演算する巻線パラメータ演算部、33は演算された巻
線データを駆動速度制御手段20のマイクロコンピユー
タ21に取り込むための仕様データ入力インターフェー
スである。なお、駆動速度演算手段30はパーソナルコ
ンピユータで構成することもでき、その場合、巻線仕様
入力部31はキーボード、巻線パラメータ演算部32は
CPU、仕様データ入力インターフェース33は外部ス
ロットに相当する。
【0038】同図において、制作すべきトロイダルコイ
ルの巻線仕様を設定する場合、あるいはその仕様を変更
する場合、巻線仕様入力部31から所定の巻線データを
入力する。入力した巻線データを巻線パラメータ演算部
32に記憶させておけば、次に同じ仕様のトロイダルコ
イルを制作するときには記憶されたデータをワンタッチ
で呼び出して利用できる。
ルの巻線仕様を設定する場合、あるいはその仕様を変更
する場合、巻線仕様入力部31から所定の巻線データを
入力する。入力した巻線データを巻線パラメータ演算部
32に記憶させておけば、次に同じ仕様のトロイダルコ
イルを制作するときには記憶されたデータをワンタッチ
で呼び出して利用できる。
【0039】トロイダルコイルの巻線仕様データは次の
5項目である。 環状コアの内径 環状コアの外径 巻回する線材の径 コイル数 1つのコイルのターン数 また、巻線機の仕様として、巻線時間を決定するシャト
ルリング2の駆動速度があり、上記トロイダルコイルの
仕様と併せて、計6項目のトロイダルコイル巻線仕様と
なる。
5項目である。 環状コアの内径 環状コアの外径 巻回する線材の径 コイル数 1つのコイルのターン数 また、巻線機の仕様として、巻線時間を決定するシャト
ルリング2の駆動速度があり、上記トロイダルコイルの
仕様と併せて、計6項目のトロイダルコイル巻線仕様と
なる。
【0040】上記トロイダルコイルの仕様からシャトル
リング2の駆動と環状コアモータ6の駆動の制御を決定
する6つの巻線パラメータを、巻線パラメータ演算部3
2で次のように演算する。 (1)シャトルリング駆動速度(FP PULSE) ある一定のサーボサンプリング周期毎にシャトルリング
モータ8に与える指令パルス値で表し、次の式で計算す
る。 ここで、 N [rpm] :シャトルリング駆動速度 r :減速比 P [pulse/rev ] :エンコーダ分解能 Ts[sec] :サーボサンプリング周期 (2)コイル部コア送りパルス数(IN PULSE) コア送り指令1パルス当たりのコア回転角度,巻線1タ
ーン当たりのコア送り角度,ターン数より求める。 ここで、 Pc[pulse/rev ] :コアモータ6(パルスモータ)
のドライブ分解能(ハイティドライブ分解能) rc :コア送りギア61-62 減速比 Dr[mm] :駆動ローラ(3)径 Do[mm] :環状コア1の外径 Di[mm] :環状コア1の内径 n :ターン数 d [mm] :線材径 (3)ノンコイル部コア送りパルス数(OUT PUL
SE) コア送り1周に必要なパルス数をコイル数で割り、その
値よりコイル部移動パルス量を引くことで得られる。
リング2の駆動と環状コアモータ6の駆動の制御を決定
する6つの巻線パラメータを、巻線パラメータ演算部3
2で次のように演算する。 (1)シャトルリング駆動速度(FP PULSE) ある一定のサーボサンプリング周期毎にシャトルリング
モータ8に与える指令パルス値で表し、次の式で計算す
る。 ここで、 N [rpm] :シャトルリング駆動速度 r :減速比 P [pulse/rev ] :エンコーダ分解能 Ts[sec] :サーボサンプリング周期 (2)コイル部コア送りパルス数(IN PULSE) コア送り指令1パルス当たりのコア回転角度,巻線1タ
ーン当たりのコア送り角度,ターン数より求める。 ここで、 Pc[pulse/rev ] :コアモータ6(パルスモータ)
のドライブ分解能(ハイティドライブ分解能) rc :コア送りギア61-62 減速比 Dr[mm] :駆動ローラ(3)径 Do[mm] :環状コア1の外径 Di[mm] :環状コア1の内径 n :ターン数 d [mm] :線材径 (3)ノンコイル部コア送りパルス数(OUT PUL
SE) コア送り1周に必要なパルス数をコイル数で割り、その
値よりコイル部移動パルス量を引くことで得られる。
【0041】 ここで、 c :コイル数 (4)コイル部コア送り駆動速度(IN SPEED) コア送り駆動速度は、コア送り駆動パルス周期として管
理される。その値はシャトルリング駆動速度,コイル部
コア送りパルス数,コイルのターン数より得られる。
理される。その値はシャトルリング駆動速度,コイル部
コア送りパルス数,コイルのターン数より得られる。
【0042】 (5)ノンコイル部コア送り駆動速度(OUT PUL
SE) ノンコイル部コア送り駆動速度は、シャトルリング駆動
速度,ノンコイル部コア送りパルス数より得られる。
SE) ノンコイル部コア送り駆動速度は、シャトルリング駆動
速度,ノンコイル部コア送りパルス数より得られる。
【0043】 (6)コイル数(COIL NO) 巻線仕様より決定される。
【0044】図11に示した整列分割巻きトロイダルコ
イルを制作するためには、シャトルリングモータ8およ
びコアモータ6を上記6つの巻線パラメータにより図3
に示したタイミングで制御する。図3は巻線パラメータ
を用いた整列分割巻きのタイムチャートである。シャト
ルリング駆動速度は、常に上記(1)のシャトルリング
駆動速度とし、コア送り駆動速度はコイル部1−1では
(4)のコイル部コア送り駆動速度,ノンコイル部1−
2では(5)のノンコイル部コア送り駆動速度とし、こ
のコア送り駆動速度の切り換えは、コア移動パルス量を
カウントすることにより始めにコイル部を巻回していた
コア移動パルス量が(2)のコイル部コア送りパルス量
になったらノンコイル部速度となることを(6)のコイ
ル数だけ繰り返す。
イルを制作するためには、シャトルリングモータ8およ
びコアモータ6を上記6つの巻線パラメータにより図3
に示したタイミングで制御する。図3は巻線パラメータ
を用いた整列分割巻きのタイムチャートである。シャト
ルリング駆動速度は、常に上記(1)のシャトルリング
駆動速度とし、コア送り駆動速度はコイル部1−1では
(4)のコイル部コア送り駆動速度,ノンコイル部1−
2では(5)のノンコイル部コア送り駆動速度とし、こ
のコア送り駆動速度の切り換えは、コア移動パルス量を
カウントすることにより始めにコイル部を巻回していた
コア移動パルス量が(2)のコイル部コア送りパルス量
になったらノンコイル部速度となることを(6)のコイ
ル数だけ繰り返す。
【0045】以上の動作により、様々な仕様に対する巻
線機の制御を簡単に行うことができる。また、本発明に
よる分割巻きトロイダルコイル巻線機は、次のような問
題にも容易に対処できる。すなわち、前記図10に示し
たような分割巻きトロイダルコイル巻線機のコア送り駆
動は、コア送り駆動モータ6の回転に伴い、このモータ
に接続されているギヤ61(アイドラーギヤ)が回転す
ると、該ギヤ61と結合しているコア送りローラ3が回
転し、コア送りローラ3とコア押さえローラ3’の双方
に接触している巻回対象の環状コア1が回転することに
よって行われるので、コア送り駆動速度は環状コア1の
外径とコア送りローラの比によって決定される。
線機の制御を簡単に行うことができる。また、本発明に
よる分割巻きトロイダルコイル巻線機は、次のような問
題にも容易に対処できる。すなわち、前記図10に示し
たような分割巻きトロイダルコイル巻線機のコア送り駆
動は、コア送り駆動モータ6の回転に伴い、このモータ
に接続されているギヤ61(アイドラーギヤ)が回転す
ると、該ギヤ61と結合しているコア送りローラ3が回
転し、コア送りローラ3とコア押さえローラ3’の双方
に接触している巻回対象の環状コア1が回転することに
よって行われるので、コア送り駆動速度は環状コア1の
外径とコア送りローラの比によって決定される。
【0046】しかし、線材を巻回するにしたがって、コ
ア押さえローラ3’には線材が巻かれた部分が接触し、
図4に示したように環状コア1の外径が大きくなる方向
に変化する。そうすると、巻線仕様から求めた前記6つ
のパラメータによる制御方法では、コア外径の変化によ
る誤差が生じ、高精度な位置に線材を巻回することがで
きない。
ア押さえローラ3’には線材が巻かれた部分が接触し、
図4に示したように環状コア1の外径が大きくなる方向
に変化する。そうすると、巻線仕様から求めた前記6つ
のパラメータによる制御方法では、コア外径の変化によ
る誤差が生じ、高精度な位置に線材を巻回することがで
きない。
【0047】このような問題に対して、一つの整列分割
巻きトロイダルコイルを巻回する間に、6つの巻線パラ
メータの内、コアの外径が影響を与えるパラメータを補
正するだけで、容易に対応できる。具体的には、前記6
つの巻線パラメータの、上記(2)のコイル部コア送り
パルス数,(3)のノンコイル部コア送りパルス数を次
に示す式(2’),式(3’)で得られるものと置き換
える。 (2’)コイル部コア送りパルス数(IN PULS
E’) (3’)ノンコイル部コア送りパルス数(OUT PU
LSE’) ここで、wは線材の巻き付けに伴ってコアの外径が増加
する分を補正する変数であり、巻線の途中で予め決めら
れたプログラムに従ってその値が変化されるものであ
る。このとき、上記(2’)と(3’)の2つのパラメ
ータの他、前記(4)と(5)のパラメータも同時に変
化することになる。
巻きトロイダルコイルを巻回する間に、6つの巻線パラ
メータの内、コアの外径が影響を与えるパラメータを補
正するだけで、容易に対応できる。具体的には、前記6
つの巻線パラメータの、上記(2)のコイル部コア送り
パルス数,(3)のノンコイル部コア送りパルス数を次
に示す式(2’),式(3’)で得られるものと置き換
える。 (2’)コイル部コア送りパルス数(IN PULS
E’) (3’)ノンコイル部コア送りパルス数(OUT PU
LSE’) ここで、wは線材の巻き付けに伴ってコアの外径が増加
する分を補正する変数であり、巻線の途中で予め決めら
れたプログラムに従ってその値が変化されるものであ
る。このとき、上記(2’)と(3’)の2つのパラメ
ータの他、前記(4)と(5)のパラメータも同時に変
化することになる。
【0048】その実例として、例えば、図5の(a)
(b)(c)に示すようにコア送りローラ3,3とコア
押さえローラ3’,3’で送られる環状コア1に6つの
コイルを巻回する際の、巻線パラメータの補正を次の3
段階に行った場合について説明する。 〔1〕第1コイルc−1を巻回しているときは、コイル
はコア送りローラに掛からないため、巻線仕様のコア外
径によって計算した巻線パラメータによって制御する。 〔2〕第2コイルc−2,第3コイルc−3および第4
コイルc−4を巻回しているときは、コイルは4つの起
きるローラの上側のローラ(3’,3’)の位置にかか
るため、巻線仕様のコアの外径に線材径を加えたものを
コアの外径として計算した巻線パラメータによって制御
する。 〔3〕第5コイルc−5および第6コイルc−6を巻回
しているときは、コイルは上下のローラ(3,3,3’
3’)に乗る位置に来るため、巻線仕様のコアの外径に
線材径の2倍を加えたものをコアの外径として計算した
巻線パラメータによって制御する。
(b)(c)に示すようにコア送りローラ3,3とコア
押さえローラ3’,3’で送られる環状コア1に6つの
コイルを巻回する際の、巻線パラメータの補正を次の3
段階に行った場合について説明する。 〔1〕第1コイルc−1を巻回しているときは、コイル
はコア送りローラに掛からないため、巻線仕様のコア外
径によって計算した巻線パラメータによって制御する。 〔2〕第2コイルc−2,第3コイルc−3および第4
コイルc−4を巻回しているときは、コイルは4つの起
きるローラの上側のローラ(3’,3’)の位置にかか
るため、巻線仕様のコアの外径に線材径を加えたものを
コアの外径として計算した巻線パラメータによって制御
する。 〔3〕第5コイルc−5および第6コイルc−6を巻回
しているときは、コイルは上下のローラ(3,3,3’
3’)に乗る位置に来るため、巻線仕様のコアの外径に
線材径の2倍を加えたものをコアの外径として計算した
巻線パラメータによって制御する。
【0049】図6は上記の補正を行った場合の巻線結果
を、補正をしなかった場合の巻線結果と比較して示す説
明図であって、横軸は巻回したコイルの順序(コイルN
o.1〜6)を、縦軸は各巻線の巻線位置誤差(°)を
表す。そして、同図(イ)は補正をしなかった場合を、
(ロ)は補正した場合のそれぞれ(a)巻き始め位置、
(b)巻き終わり位置における巻線位置の誤差を示す。
を、補正をしなかった場合の巻線結果と比較して示す説
明図であって、横軸は巻回したコイルの順序(コイルN
o.1〜6)を、縦軸は各巻線の巻線位置誤差(°)を
表す。そして、同図(イ)は補正をしなかった場合を、
(ロ)は補正した場合のそれぞれ(a)巻き始め位置、
(b)巻き終わり位置における巻線位置の誤差を示す。
【0050】また、線材の巻き始め位置,巻き終わり位
置とは、前記図11における1−3,1−4の位置を意
味する。同図(イ)に示されたように、線材を巻回して
コイルを形成して行くに従い、その巻き始め(a),巻
き終わり(b)共にコアの外径が膨らんで行くように誤
差が発生しているのが分かる。
置とは、前記図11における1−3,1−4の位置を意
味する。同図(イ)に示されたように、線材を巻回して
コイルを形成して行くに従い、その巻き始め(a),巻
き終わり(b)共にコアの外径が膨らんで行くように誤
差が発生しているのが分かる。
【0051】これに対し、上記補正を施した(ロ)にお
いては、巻き始め(a),巻き終わり(b)共に巻線位
置誤差は小さく、精度のよいトロイダルコイルが得られ
ることになる。以上では、4つのコア送りローラによっ
て回転される環状コア1に6つのコイルを巻回する場合
に3段階に巻線パラメータを補正する例について説明し
たが、この巻線パラメータの補正の数は3段階に限った
ものではなく、より高度に巻線位置を制御する場合は、
コイル数だけ補正するなど補正の数を調整すればよい。
いては、巻き始め(a),巻き終わり(b)共に巻線位
置誤差は小さく、精度のよいトロイダルコイルが得られ
ることになる。以上では、4つのコア送りローラによっ
て回転される環状コア1に6つのコイルを巻回する場合
に3段階に巻線パラメータを補正する例について説明し
たが、この巻線パラメータの補正の数は3段階に限った
ものではなく、より高度に巻線位置を制御する場合は、
コイル数だけ補正するなど補正の数を調整すればよい。
【0052】これにより、トロイダルコイルの仕様変更
に即対応できる高精度の分割巻きトロイダルコイルコイ
ル巻線機を提供できる。次に、線材の巻回時に当該線材
にかかる張力の変動をなくして、シャトルリングの回転
速度を高くできるようにするための本発明の実施例を説
明する。図7は本発明による分割巻きトロイダルコイル
巻線機の第2実施例の構成を示す説明図であって、図2
と同一符号は同一部分に対応し、4は蓄線リングモータ
7の回転速度を検出するロータリエンコーダ、27はエ
ンコーダインターフェースである。
に即対応できる高精度の分割巻きトロイダルコイルコイ
ル巻線機を提供できる。次に、線材の巻回時に当該線材
にかかる張力の変動をなくして、シャトルリングの回転
速度を高くできるようにするための本発明の実施例を説
明する。図7は本発明による分割巻きトロイダルコイル
巻線機の第2実施例の構成を示す説明図であって、図2
と同一符号は同一部分に対応し、4は蓄線リングモータ
7の回転速度を検出するロータリエンコーダ、27はエ
ンコーダインターフェースである。
【0053】図8はシャトルリングの回転によって引き
出される線材の量が一定になるように計算で求めた蓄線
リングモータの速度パターンの説明図である。線材の張
変動はシャトルリング2の回転によって線材が蓄線リン
グ5から引き出されるとき、その引き出し量が一定でな
いために起こる。本実施例では、蓄線リング5を駆動す
る蓄線リングモータ7にその回転速度を検出するロータ
リエンコーダ4を設け、このロータリエンコーダ4から
出力されるパルス列を駆動速度制御手段20を構成する
エンコーダインターフェース27を介してマイクロコン
ピユータ21のインターフェース23からマイクロコン
ピユータ21に入力する。
出される線材の量が一定になるように計算で求めた蓄線
リングモータの速度パターンの説明図である。線材の張
変動はシャトルリング2の回転によって線材が蓄線リン
グ5から引き出されるとき、その引き出し量が一定でな
いために起こる。本実施例では、蓄線リング5を駆動す
る蓄線リングモータ7にその回転速度を検出するロータ
リエンコーダ4を設け、このロータリエンコーダ4から
出力されるパルス列を駆動速度制御手段20を構成する
エンコーダインターフェース27を介してマイクロコン
ピユータ21のインターフェース23からマイクロコン
ピユータ21に入力する。
【0054】この蓄線リング5の回転速度信号と、エン
コーダインターフェース24から入力したシャトルリン
グモータ8に設けたロータリエンコーダ9のパルス列出
力を比較し、モータ駆動回路25に出力する蓄線リング
モータ7の駆動信号値を図8に示した速度パターンに一
致するように制御する。これにより、線材にかかる張力
を一定に保つことができ、巻線の乱れや線材の断線また
は緩みをなくすことができると共に、シャトルリング2
の回転速度を高くすることが可能となる。
コーダインターフェース24から入力したシャトルリン
グモータ8に設けたロータリエンコーダ9のパルス列出
力を比較し、モータ駆動回路25に出力する蓄線リング
モータ7の駆動信号値を図8に示した速度パターンに一
致するように制御する。これにより、線材にかかる張力
を一定に保つことができ、巻線の乱れや線材の断線また
は緩みをなくすことができると共に、シャトルリング2
の回転速度を高くすることが可能となる。
【0055】なお、その他の構成の動作は前記図2と同
様であるので説明は省略する。図9は本発明による分割
巻きトロイダルコイル巻線機の第3実施例の構成を示す
説明図であって、図2,図8と同一符号は同一部分に対
応する。同図においては、図8の構成に加えて、蓄線リ
ング5とこれを駆動する蓄線リングモータ4との間に電
磁クラッチ10を設けたものである。
様であるので説明は省略する。図9は本発明による分割
巻きトロイダルコイル巻線機の第3実施例の構成を示す
説明図であって、図2,図8と同一符号は同一部分に対
応する。同図においては、図8の構成に加えて、蓄線リ
ング5とこれを駆動する蓄線リングモータ4との間に電
磁クラッチ10を設けたものである。
【0056】この電磁クラッチ10はヒステリシス特性
をもち、巻線を行うときはこの電磁クラッチ10の励磁
電流を最大にして蓄線リングの回転軸と蓄線リングモー
タ7の駆動軸との結合を最大にし、シャトルリング2の
回転と同期させて蓄線リング5の回転を次のように制御
する。予め、蓄線リング5の制御のために、記憶部22
のプログラムに前記図8に示された蓄線リング5の速度
パターンを記述しておき、蓄線リングモータ7に取り付
けたロータリエンコーダ4から出力されるパルス列をエ
ンコーダインターフェース27を介してマイクロコンピ
ユータ21に取り込む。
をもち、巻線を行うときはこの電磁クラッチ10の励磁
電流を最大にして蓄線リングの回転軸と蓄線リングモー
タ7の駆動軸との結合を最大にし、シャトルリング2の
回転と同期させて蓄線リング5の回転を次のように制御
する。予め、蓄線リング5の制御のために、記憶部22
のプログラムに前記図8に示された蓄線リング5の速度
パターンを記述しておき、蓄線リングモータ7に取り付
けたロータリエンコーダ4から出力されるパルス列をエ
ンコーダインターフェース27を介してマイクロコンピ
ユータ21に取り込む。
【0057】このロータリエンコーダ4から出力される
パルス列を上記記憶部22のプログラムに記述された速
度パターンと比較し、両者が一致するように蓄線リング
モータ7に与えるモータ駆動信号を作成する点は上記図
7で説明した実施例と同様である。シャトルリング2に
かかる張力の最大値は、その回転数が高い程大きくな
る。そこで、図13の張力が大きい範囲でシャトルリン
グ2の回転数を落とすと共に電磁クラッチ10の励磁電
流が減少し、張力の小さい範囲ではシャトルリング2の
回転数を上げると共に、電磁クラッチ10の励磁電流が
増加するように、予めシャトルリング2の回転数と電磁
クラッチ10の励磁電流のパターンを記憶部22のプロ
グラムに記述しておき、シャトルリングモータ8のロー
タリエンコーダ9の出力パルス列をマイクロコンピユー
タ21で処理して、モータ駆動回路25に出力するシャ
トルリングモータ8の駆動電圧値を記憶部22に格納さ
れているシャトルリング2の速度パターンと一致するよ
うに制御すると同時に、シャトルリングモータ8のロー
タリエンコーダで検出されたパルス列をカウントしてシ
ャトルリング2の位置を記憶部22に常に記憶してお
き、記憶した位置によって電磁クラッチ10の励磁電流
を前記したように増減させる。
パルス列を上記記憶部22のプログラムに記述された速
度パターンと比較し、両者が一致するように蓄線リング
モータ7に与えるモータ駆動信号を作成する点は上記図
7で説明した実施例と同様である。シャトルリング2に
かかる張力の最大値は、その回転数が高い程大きくな
る。そこで、図13の張力が大きい範囲でシャトルリン
グ2の回転数を落とすと共に電磁クラッチ10の励磁電
流が減少し、張力の小さい範囲ではシャトルリング2の
回転数を上げると共に、電磁クラッチ10の励磁電流が
増加するように、予めシャトルリング2の回転数と電磁
クラッチ10の励磁電流のパターンを記憶部22のプロ
グラムに記述しておき、シャトルリングモータ8のロー
タリエンコーダ9の出力パルス列をマイクロコンピユー
タ21で処理して、モータ駆動回路25に出力するシャ
トルリングモータ8の駆動電圧値を記憶部22に格納さ
れているシャトルリング2の速度パターンと一致するよ
うに制御すると同時に、シャトルリングモータ8のロー
タリエンコーダで検出されたパルス列をカウントしてシ
ャトルリング2の位置を記憶部22に常に記憶してお
き、記憶した位置によって電磁クラッチ10の励磁電流
を前記したように増減させる。
【0058】これにより、前記図13における線材の張
力が大きいところでシャトルリング2の回転数が低くな
って張力が小さくなり、張力が小さいところでは電磁ク
ラッチ10の励磁電流が増加して蓄線リング5のブレー
キ力が大きくなって張力が大きくなることにより、線材
にかかる張力の変動を抑制される。また、図13に示さ
れているように、シャトルリング2の速度を落とす範囲
よりも速度を上げる範囲の方が大きいため、一定のシャ
トルリング速度のときよりも合計で巻線時間を短縮する
ことができる。
力が大きいところでシャトルリング2の回転数が低くな
って張力が小さくなり、張力が小さいところでは電磁ク
ラッチ10の励磁電流が増加して蓄線リング5のブレー
キ力が大きくなって張力が大きくなることにより、線材
にかかる張力の変動を抑制される。また、図13に示さ
れているように、シャトルリング2の速度を落とす範囲
よりも速度を上げる範囲の方が大きいため、一定のシャ
トルリング速度のときよりも合計で巻線時間を短縮する
ことができる。
【0059】なお、前記した蓄線リング5の回転速度を
制御する方法と、シャトルリング2の回転速度を制御す
る方法とを併用することも可能である。
制御する方法と、シャトルリング2の回転速度を制御す
る方法とを併用することも可能である。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
トロイダルコイルの巻線仕様の変更に対して容易に対応
することができるので、多種のトロイダルコイルを製造
するための汎用性を持った巻線機を提供でき、線材径の
影響による環状コア外径の変化を補正することで、高精
度に線材の巻回位置を制御することができる。
トロイダルコイルの巻線仕様の変更に対して容易に対応
することができるので、多種のトロイダルコイルを製造
するための汎用性を持った巻線機を提供でき、線材径の
影響による環状コア外径の変化を補正することで、高精
度に線材の巻回位置を制御することができる。
【0061】また、本発明によれば、線材にかかる張力
の変動を抑制できることから、乱れのない整列な巻線が
可能となり、またシャトルリングの回転速度を上げるこ
とができるので、巻線の巻回時間を短縮して高効率のト
ロイダルコイルを得ることができる。
の変動を抑制できることから、乱れのない整列な巻線が
可能となり、またシャトルリングの回転速度を上げるこ
とができるので、巻線の巻回時間を短縮して高効率のト
ロイダルコイルを得ることができる。
【図1】 本発明による分割巻きトロイダルコイル巻線
機の基本構成図である。
機の基本構成図である。
【図2】 本発明による分割巻きトロイダルコイル巻線
機の第1実施例の構成を示す説明図である。
機の第1実施例の構成を示す説明図である。
【図3】 巻線パラメータを用いた整列分割巻きのタイ
ムチャートである。
ムチャートである。
【図4】 線材の巻回にしたがって環状コア1の外径が
変化する様子を説明するトロイダルコアの要部部分図で
ある。
変化する様子を説明するトロイダルコアの要部部分図で
ある。
【図5】 コア送りローラで送られる環状コアに6つの
コイルを巻回する際の巻線パラメータの補正を説明する
模式図である。
コイルを巻回する際の巻線パラメータの補正を説明する
模式図である。
【図6】 巻線パラメータの補正を行った場合の巻線結
果を、補正をしなかった場合の巻線結果と比較して示す
説明図である。
果を、補正をしなかった場合の巻線結果と比較して示す
説明図である。
【図7】 本発明による分割巻きトロイダルコイル巻線
機の第2実施例の構成を示す説明図である。
機の第2実施例の構成を示す説明図である。
【図8】 シャトルリングの回転によって引き出される
線材の量が一定になるように計算で求めた蓄線リングモ
ータの速度パターンの説明図である。
線材の量が一定になるように計算で求めた蓄線リングモ
ータの速度パターンの説明図である。
【図9】 本発明による分割巻きトロイダルコイル巻線
機の第3実施例の構成を示す説明図である。
機の第3実施例の構成を示す説明図である。
【図10】 従来技術による分割巻きトロイダルコイル
巻線機およびその制御方法の説明図である。
巻線機およびその制御方法の説明図である。
【図11】 トロイダルコイルの説明図であり、(a)
は巻回密度が一様なトロイダルコイル、(b)は巻回密
度が交互に粗密となる分割巻きトロイダルコイルを示
す。
は巻回密度が一様なトロイダルコイル、(b)は巻回密
度が交互に粗密となる分割巻きトロイダルコイルを示
す。
【図12】 電磁クラッチの構造を説明する模式図であ
る。
る。
【図13】 シャトルリングが100rpmで回転して
いるときのシャトルリングの1周期中に線材にかかる張
力の変動を示すグラフ図である。
いるときのシャトルリングの1周期中に線材にかかる張
力の変動を示すグラフ図である。
1・・・・環状コア、2・・・・シャトルリング、3・
・・・コア送りローラ、3’・・・・コア押さえロー
ラ、5・・・・蓄線リング、6・・・・環状コアモー
タ、7・・・・蓄線モータ、8・・・・シャトルリング
モータ、9・・・・エンコーダ、10・・・・電磁クラ
ッチ、11,15,61,62・・・・ギア、20・・
・・駆動速度制御手段、21・・・・マイクロコンピユ
ータ、22・・・・プログラムを格納する記憶部、23
・・・・マイクロコンピユータ21との間で各種データ
を入出力させるためのインターフェース、24・・・・
シャトルリングモータ8に設置したエンコーダ出力を取
り込むためのエンコーダインターフェース、25・・・
・シャトルリングモータ8と蓄線リングモータ7を駆動
するモータ駆動回路、26・・・・コアモータ6を駆動
するコアモータ駆動回路、30・・・・駆動速度演算手
段、31・・・・巻線仕様データを設定する巻線仕様入
力部、32・・・・入力された巻線仕様データに基づい
て所定の巻線パラメータを演算する巻線パラメータ演算
部、33・・・・演算された巻線データを駆動速度制御
手段20のマイクロコンピユータ21に取り込むための
仕様データ入力インターフェース。
・・・コア送りローラ、3’・・・・コア押さえロー
ラ、5・・・・蓄線リング、6・・・・環状コアモー
タ、7・・・・蓄線モータ、8・・・・シャトルリング
モータ、9・・・・エンコーダ、10・・・・電磁クラ
ッチ、11,15,61,62・・・・ギア、20・・
・・駆動速度制御手段、21・・・・マイクロコンピユ
ータ、22・・・・プログラムを格納する記憶部、23
・・・・マイクロコンピユータ21との間で各種データ
を入出力させるためのインターフェース、24・・・・
シャトルリングモータ8に設置したエンコーダ出力を取
り込むためのエンコーダインターフェース、25・・・
・シャトルリングモータ8と蓄線リングモータ7を駆動
するモータ駆動回路、26・・・・コアモータ6を駆動
するコアモータ駆動回路、30・・・・駆動速度演算手
段、31・・・・巻線仕様データを設定する巻線仕様入
力部、32・・・・入力された巻線仕様データに基づい
て所定の巻線パラメータを演算する巻線パラメータ演算
部、33・・・・演算された巻線データを駆動速度制御
手段20のマイクロコンピユータ21に取り込むための
仕様データ入力インターフェース。
Claims (6)
- 【請求項1】 環状コアに巻き付ける線材をガイドし、
前記環状コアに交叉して回転するシャトルリングと、 前記シャトルリングを回転させるシャトルリング駆動手
段と、 前記シャトルリングの駆動速度を検出するシャトルリン
グ駆動速度検出手段と、 前記環状コアを回転させる環状コア駆動手段と、 前記シャトルリングの駆動速度,環状コアの内径と外
径,線材の径,コイル数およびターン数に基づいて前記
シャトルリング駆動手段と前記環状コア駆動手段の各駆
動速度を演算する駆動速度演算手段と、 前記駆動速度演算手段の演算結果にしたがって前記シャ
トルリング駆動手段と前記環状コア駆動手段の各駆動速
度を制御する駆動速度制御手段と、 を有することを特徴とする分割巻きトロイダルコイル巻
線機。 - 【請求項2】 環状コアに巻き付ける線材をガイドし、
前記環状コアに交叉して回転するシャトルリングと、 前記シャトルリングを回転させるシャトルリング駆動手
段と、 前記シャトルリングの駆動速度を検出するシャトルリン
グ駆動速度検出手段と、 前記シャトルリングと平行に配置されて回転する蓄線リ
ングと、 前記蓄線リングを回転させる蓄線リング駆動手段と、 前記蓄線リング駆動手段から前記蓄線リングへの回転駆
動力の伝達を変化させる電磁クラッチと、 前記環状コアを回転させる環状コア駆動手段と、 前記シャトルリングの駆動速度,環状コアの内径と外
径,線材の径,コイル数およびターン数に基づいて前記
シャトルリング駆動手段と前記環状コア駆動手段の各駆
動速度を演算する駆動速度演算手段と、 前記駆動速度演算手段の演算結果にしたがって前記シャ
トルリング駆動手段と環状コア駆動手段の各駆動速度を
制御する駆動速度制御手段と、 を有することを特徴とする分割巻きトロイダルコイル巻
線機。 - 【請求項3】 請求項1の分割巻きトロイダルコイル巻
線機を用いて仕様の異なる分割巻きトロイダルコイルを
混合生産するための制御方法であって、 前記駆動速度演算手段に前記分割巻きトロイダルコイル
の仕様項目として入力されるシャトルリングの回転速
度,環状コアの内径と外径,線材の径,コイル数および
ターン数に基づいて前記シャトルリングを回転させるシ
ャトルリング駆動手段と前記環状コア駆動手段の各駆動
速度を演算し、 前記演算結果にしたがって前記シャトルリング駆動手段
と環状コア駆動手段の各回転速度を制御することによ
り、 前記駆動速度演算手段に入力される仕様に対応した分割
巻きトロイダルコイルを生産することを特徴とする分割
巻きトロイダルコイルを混合生産する分割巻きトロイダ
ルコイル巻線機の制御方法。 - 【請求項4】 請求項1の分割巻きトロイダルコイル巻
線機に前記蓄線リング駆動手段の回転角度を検出する回
転角度検出手段を備え、前記線材にかかる張力を略々一
定に保持する制御方法であって、 予め張力が略々一定になるように定められた蓄線リング
駆動手段の基準速度信号と、ある一定時間に回転した前
記蓄線リング駆動手段の回転角度信号とを比較すること
によって、前記蓄線リングの回転を制御して、前記環状
リングに巻回する前記線材の張力を略々一定に制御する
ことを特徴とする分割巻きトロイダルコイル巻線機の制
御方法。 - 【請求項5】 請求項2の分割巻きトロイダルコイル巻
線機における前記線材にかかる張力を略々一定に保持す
る制御方法であって、 予め張力が略々一定になるように定められたシャトルリ
ング駆動手段の駆動速度基準信号と、ある一定の時間に
回転したシャトルリング駆動手段の回転角度とを比較す
ることにより前記シャトルリングの回転を制御すると同
時に、前記電磁クラッチにより前記蓄線リングの回転駆
動力を変化させることによって、 前記環状コアに巻回する前記線材の張力を略々一定に制
御することを特徴とする分割巻きトロイダルコイル巻線
機の制御方法。 - 【請求項6】 請求項1の分割巻きトロイダルコイル巻
線機に前記蓄線リング駆動手段の回転角度検出手段と、
蓄線リング駆動手段から前記蓄線リングへの回転駆動力
伝達を変化させる電磁クラッチとを備え、前記線材にか
かる張力を略々一定に保持する制御方法であって、 予め張力が略々一定になるように定められた蓄線リング
駆動手段の基準速度信号と、ある一定時間に回転した前
記蓄線リング駆動手段の回転角度信号とを比較すると共
に、 予め張力が略々一定になるように定められたシャトルリ
ング駆動手段の駆動速度基準信号と、ある一定の時間に
回転したシャトルリング駆動手段の回転角度とを比較す
ることによって、前記シャトルリングの回転を制御する
と同時に、前記電磁クラッチにより前記蓄線リングの回
転駆動力を変化させることによって、前記環状コアに巻
回する前記線材の張力を略々一定に制御することを特徴
とする分割巻きトロイダルコイル巻線機の制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10081192A JPH05299284A (ja) | 1992-04-21 | 1992-04-21 | 分割巻きトロイダルコイル巻線機とその制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10081192A JPH05299284A (ja) | 1992-04-21 | 1992-04-21 | 分割巻きトロイダルコイル巻線機とその制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05299284A true JPH05299284A (ja) | 1993-11-12 |
Family
ID=14283746
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10081192A Pending JPH05299284A (ja) | 1992-04-21 | 1992-04-21 | 分割巻きトロイダルコイル巻線機とその制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05299284A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109637806A (zh) * | 2018-11-12 | 2019-04-16 | 芜湖顺成电子有限公司 | 一种小型磁环绕线装置 |
KR102363608B1 (ko) * | 2020-11-13 | 2022-02-16 | 엘에스일렉트릭(주) | 코일 권선기 및 그 제어 방법 |
-
1992
- 1992-04-21 JP JP10081192A patent/JPH05299284A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109637806A (zh) * | 2018-11-12 | 2019-04-16 | 芜湖顺成电子有限公司 | 一种小型磁环绕线装置 |
KR102363608B1 (ko) * | 2020-11-13 | 2022-02-16 | 엘에스일렉트릭(주) | 코일 권선기 및 그 제어 방법 |
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