JPH05299089A - 非水電解質二次電池及びその負極活物質の製造方法 - Google Patents

非水電解質二次電池及びその負極活物質の製造方法

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JPH05299089A
JPH05299089A JP4102965A JP10296592A JPH05299089A JP H05299089 A JPH05299089 A JP H05299089A JP 4102965 A JP4102965 A JP 4102965A JP 10296592 A JP10296592 A JP 10296592A JP H05299089 A JPH05299089 A JP H05299089A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高電圧、高エネルギー密度で充放電特性が優
れ、且つサイクル寿命の長い新規な非水電解質二次電池
及びその負極活物質の製造方法。 【構成】 負極と正極とリチウムイオン導電性の非水電
解質とから少なくとも成る非水電解質二次電池におい
て、負極活物質として、二酸化タングステンWO2とリ
チウムの酸化物又は加熱によりリチウムの酸化物を生成
するリチウム化合物又はリチウムとの混合物を非酸化性
雰囲気中で熱処理して得られる生成物を用いる。 【効果】 負極活物質の電位が低く卑であり、金属リチ
ウムに対して0〜2Vの卑な電位領域における充放電容
量が大きく、かつ充放電時の分極(内部抵抗)が小さい
ため、高電圧高エネルギー密度で且つ大電流充放電特性
に優れると共に、過充電過放電による劣化が小さく、サ
イクル寿命の長い二次電池が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リチウムを吸蔵放出可
能な物質を負極活物質とし、リチウムイオン導電性の非
水電解質を用いる非水電解質二次電池に関するものであ
り、特に、高電圧、高エネルギー密度で且つ充放電特性
が優れ、サイクル寿命の長い新規な二次電池を提供する
新規な負極活物質に関するものである。
【0002】
【従来の技術】負極活物質としてリチウムを用いる非水
電解質電池は、高電圧、高エネルギー密度で、かつ自己
放電が小さく長期信頼性に優れる等々の利点により、一
次電池としてはメモリーバックアップ用、カメラ用等の
電源として既に広く用いられている。しかしながら、近
年携帯型の電子機器、通信機器等の著しい発展に伴い、
電源としての電池に対し大電流出力を要求する機器が多
種多ように出現し、経済性と機器の小型軽量化の観点か
ら、再充放電可能で、かつ高エネルギー密度の二次電池
が強く要望されている。このため、高エネルギー密度を
有する前記非水電解質電池の二次電池化を進める研究開
発が活発に行われ、一部実用化されているが、エネルギ
ー密度、充放電サイクル寿命、信頼性等々まだまだ不十
分である。
【0003】従来、この種の二次電池の正極に用いる正
極活物質としては、充放電反応の形態により下記の3種
のタイプのものが見い出されている。第1のタイプは、
TiS2 、MoS2 、NbSe3 等の金属カルコゲン化
物や、MnO2 、MoO3 、V2 5 、LiX Co
2 、LiX NiO2 、LiX Mn2 4 等の金属酸化
物等々のように、結晶の層間や格子位置又は格子間隙間
にリチウムイオン(カチオン)のみがインターカレーシ
ョン、デインターカレーション反応等により出入りする
タイプ。第2のタイプは、ポリアニリン、ポリピロー
ル、ポリパラフェニレン等の導電性高分子のような、主
としてアニオンのみが安定にドープ、脱ドープ反応によ
り出入りするタイプ。第3のタイプは、グラファイト層
間化合物やポリアセン等の導電性高分子等々のような、
リチウムカチオンとアニオンが共に出入り可能なタイプ
(インターカレーション、デインターカレーション又は
ドープ、脱ドープ等)である。
【0004】一方、この種電池の負極に用いる負極活物
質としては、金属リチウムを単独で用いた場合が電極電
位が最も卑であるため、上記のような正極活物質を用い
た正極と組み合わせた電池としての出力電圧が最も高
く、エネルギー密度も高く好ましいが、充放電に伴い負
極上にデンドライトや不働体化合物が生成し、充放電に
よる劣化が大きく、サイクル寿命が短いという問題があ
った。この問題を解決するため、負極活物質として
(1)リチウムとAl、Zn、Sn、Pb、Bi、Cd
等の他金属との合金、(2)WO2 、MoO2 、Fe2
3 、TiS2 等の無機化合物やグラファイト、有機物
を焼成して得られる炭素質材料等々の骨格構造中にリチ
ウムイオンを吸蔵させた層間化合物あるいは挿入化合
物、(3)リチウムイオンをドープしたポリアセンやポ
リアセチレン等の導電性高分子等々のリチウムイオンを
吸蔵放出可能な物質を用いることが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般
に、負極活物質として上記のような金属リチウム以外の
リチウムイオンを吸蔵放出可能な物質を用いた負極と、
前記のような正極活物質を用いた正極とを組合せて電池
を構成した場合には、これらの負極活物質の電極電位が
金属リチウムの電極電位より貴であるため、電池の作動
電圧が負極活物質として金属リチウムを単独で用いた場
合よりかなり低下するという欠点がある。例えば、リチ
ウムとAl、Zn、Pb、Sn、Bi、Cd等の合金を
用いる場合には0.2〜0.8V、炭素−リチウム層間
化合物では0〜1V、MoO2 やWO 2 等のリチウムイ
オン挿入化合物では0.5〜1.5V作動電圧が低下す
る。
【0006】又、リチウム以外の元素も負極構成要素と
なるため、体積当り及び重量当りの容量及びエネルギー
密度が著しく低下する。更に、上記の(1)のリチウム
と他金属との合金を用いた場合には、充放電時のリチウ
ムの利用効率が低く、且つ充放電の繰り返しにより電極
にクラックが発生し割れを生じる等のためサイクル寿命
が短いという問題があり、(2)のリチウム層間化合物
又は挿入化合物の場合には、過充放電により結晶構造の
崩壊や不可逆物質の生成等の劣化があり、又電極電位が
高い(貴な)ものが多い為、これを用いた電池の出力電
圧が低いという欠点があり、(3)の導電性高分子の場
合には、充放電容量、特に体積当りの充放電容量が小さ
いという問題がある。
【0007】上記の負極活物質の中で、ルチル型の結晶
構造を有する二酸化タングステンWO2 は、リチウムを
吸蔵放出可能な正極活物質に対して(1)式 WO2 +xLi+ +xe- ⇔ Lix WO2 (1) に示す電池反応をし、その電極電位は金属リチウムに対
し0.5〜1.0Vの比較的卑な電位を有し、且つ、充
放電によりWO2 の1等量当り1等量のリチウムイオン
(x=1に相当)がインターカレーション、デインター
カレーション可能であり、1500mAh/cm3 以上
の理論容量密度が期待され、この種の二次電池の負極活
物質として特に有望な物質である。
【0008】しかし乍、このリチウムイオン挿入化合物
WO2 の場合にも、WO2 の1等量あたり0.5等量以
上のリチウムイオンがインターカレーションすると相転
移して構造変化を生じるため、実用的な充放電電圧及び
電流密度において可逆的に充放電できる範囲、即ち有効
充放電容量が小さく、上記の理論容量の50%以下であ
り、且つ電流が大きい程小さくなるという問題がある。
又、理論容量の50%以上の過放電をすると充放電容量
の低下が著しいという問題がある。更に、放電時の分極
による作動電圧の変化が大きいため、これを用いた電池
の出力電圧の低下が大きいという問題がある。なお、こ
のWO2 を用いた電池については、J.J.Auborn and Y.
L.Barberio,J.Electrochem.Soc.,134,638('87);D.W.Mur
phy,F.J.Di Salvo,J.N.Carides,and J.V.Waszczak,Mate
r.Res.Bull.,13,1395('78) 等の先行文献に記載されて
いる。
【0009】このため、高電圧、高エネルギー密度で、
且つ充放電特性が優れ、サイクル寿命の長い二次電池を
得るためには、リチウムに対する電極電位が低く(卑
な)、充放電時のリチウムイオンの吸蔵放出による結晶
構造の崩壊や不可逆物質の生成等の劣化が無く、かつ可
逆的にリチウムイオンを吸蔵放出できる量即ち有効充放
電容量のより大きい負極活物質が必要である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
課題を解決するため、この種の電池の負極活物質とし
て、二酸化タングステンWO2 とリチウムの酸化物又は
加熱によりリチウムの酸化物を生成するリチウム化合物
又はリチウムとの混合物を非酸化性雰囲気中で熱処理し
て得られる生成物を用いることを提起するものである。
【0011】本発明電池の負極活物質は次のようにして
製造することができる。原料として用いられるリチウム
化合物としては、その化合物を単独で不活性雰囲気中、
減圧大気中または真空中等の非酸化性雰囲気中で加熱し
てリチウムの酸化物を生成するものであれば良い。例え
ば、酸化リチウムLi2 O、水酸化リチウムLiOHま
たはその水和物、炭酸リチウムLi2 CO3 や硝酸リチ
ウムLiNO3 等の塩、及びリチウムの有機化合物等々
が上げられる。
【0012】このようなリチウムの酸化物又は加熱によ
りリチウムの酸化物を生成するリチウム化合物又はリチ
ウムと二酸化タングステンWO2 とを混合し、アルゴ
ン、ネオン、ヘリウム、クリプトン、キセノンまたは窒
素等の不活性ガス雰囲気中、真空中、減圧大気中または
二酸化炭素CO2 や希薄水素含有ガス等の弱還元性ガス
雰囲気中等々のような、加熱により二酸化タングステン
WO2 を酸化して三酸化タングステンWO3 を生成しな
い非酸化性雰囲気中で熱処理する。熱処理温度は、出発
原料と熱処理雰囲気に依っても異なるが、200℃以上
の温度、好ましくは300℃以上、より好ましくは50
0〜800℃の温度が良い。200℃以下の温度では、
リチウム化合物中のリチウム及び酸素と二酸化タングス
テンWO2との固溶反応が不十分であり、800℃以上
の温度では、二酸化タングステンWO2 の昇華によるロ
スが有り、生成物の組成が変化する為、この範囲の温度
が好ましい。
【0013】このようなリチウムの酸化物又はリチウム
化合物又はリチウムと二酸化タングステンWO2 との混
合物の熱処理によって得られる生成物は、後述の実施例
で示すように二酸化タングステンWO2 の結晶構造中に
リチウムと酸素が固溶したリチウムとタングステンの複
合酸化物Lix WO2+y を構成している。但し、リチウ
ム量xと酸素量yは出発原料とそれらの混合比及び熱処
理の雰囲気や温度等の選択に依って、0<xかつ0≦y
≦0.5x+0.5が可能である。即ち、yの値には化
学量論組成のものに対し酸素が25%程度まで過剰又は
不足した非化学量論組成のものが可能である。
【0014】このようにして得られた二酸化タングステ
ンWO2 とリチウムの酸化物又はリチウム化合物又はリ
チウムとの混合物の熱処理生成物は、これをそのままも
しくは必要により粉砕整粒や造粒等の加工を施した後に
負極活物質として用いることができるし、又、この熱処
理生成物とリチウムもしくはリチウムを含有する物質と
の電気化学的反応によりこの熱処理生成物に更にリチウ
ムイオンを吸蔵させるか、又は逆にこの熱処理生成物か
らリチウムイオンを放出させることにより、リチウム量
xを増加又は減少させたものを負極活物質として用いて
も良い。
【0015】この熱処理生成物への電気化学的反応によ
るリチウムイオンの吸蔵及び放出は、電池組立後電池内
で、又は電池製造工程の途上において電池内もしくは電
池外で行うことができ、具体的には次のようにして行う
ことができる。 即ち、(1)該熱処理生成物又は該熱処理生成物と導電
剤及び結着剤等との混合合剤を所定形状に成形したもの
を一方の電極(作用極)とし、金属リチウム又はリチウ
ムを含有する物質をもう一方の電極(対極)としてリチ
ウムイオン導電性の非水電解質に接して両電極を対向さ
せて電解セルを構成し、作用極がカソード反応をする方
向に適当な電流及び電圧で通電し電気化学的にリチウム
イオンを該熱処理生成物に吸蔵させる。得られた該作用
極をそのまま負極として又は負極を構成する負極活物質
として用いて非水電解質二次電池を構成する。
【0016】(2)該熱処理生成物又は該熱処理生成物
と導電剤及び結着剤等との混合合剤を所定形状に成形
し、これにリチウムもしくはリチウムの合金等を圧着し
てもしくは接触させて積層電極としたものを負極として
非水電解質二次電池に組み込む。電池内でこの積層電極
が電解質に触れることにより自己放電し電気化学的にリ
チウムが該熱処理生成物に吸蔵される方法。
【0017】(3)該熱処理生成物を負極活物質とし、
リチウムを含有しリチウムイオンを吸蔵放出可能な物質
を正極活物質として用いた非水電解質二次電池を構成す
る。電池として使用時に充電を行うことにより正極から
放出されたリチウムイオンが該熱処理生成物に吸蔵され
る方法。 なお、該熱処理生成物からリチウムを放出する場合に
は、これら(1)または(3)の方法において通電する
電流を逆向きに流せばよい。
【0018】このようにして得られる二酸化タングステ
ンWO2 とリチウムの酸化物又は加熱によりリチウムの
酸化物を生成するリチウム化合物又はリチウムとの混合
物の熱処理生成物もしくは該熱処理生成物の電気化学的
反応によりリチウムを更に吸蔵または放出したものを負
極活物質として用いる。一方正極活物質としては、前述
のようにTiS2 、MoS2 、NbSe3 等の金属カル
コゲン化物や、MnO2 、MoO3 、V2 5 、Lix
CoO2 、Li x NiO2 、Lix Mn2 4 等の金属
酸化物、ポリアニリン、ポリピロール、ポリパラフェニ
レンポリアセン等の導電性高分子、及びグラファイト層
間化合物等々のリチウムイオン及び/又はアニオンを吸
蔵放出可能な各種の物質を用いることができる。特に、
本発明によるリチウムの酸化物又はリチウム化合物又は
リチウムと二酸化タングステンWO2 との混合物の熱処
理生成物を負極活物質とする負極は、金属リチウムに対
する電極電位が低く(卑)且つ2V以下の卑な領域の充
放電容量が著しく大きいという利点を有している為、前
述の金属酸化物等のような金属リチウムに対する電極電
位が3V以上、より好ましくはV2 5 、MnO2 、L
x CoO2 、Lix NiO2 やLix Mn2 4 等々
のような3.5Vもしくは4V以上の高電位を有する
(貴な)活物質を用いた正極と組み合わせることにより
高電圧高エネルギー密度でかつ充放電特性の優れた二次
電池が得られるので、特に好ましい。
【0019】又、電解質としては、γ−ブチロラクト
ン、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、
ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチ
ルカーボネート、メチルフォーメイト、1、2−ジメト
キシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジメ
チルフォルムアミド等の有機溶媒の単独又は混合溶媒に
支持電解質としてLiClO4 、LiPF6 、LiBF
4 、LiCF3 SO3 等のリチウムイオン解離性塩を溶
解した有機電解液、ポリエチレンオキシドやポリフォス
ファゼン架橋体等の高分子に前記リチウム塩を固溶させ
た高分子固体電解質あるいはLi3 N、LiI等の無機
固体電解質等々のリチウムイオン導電性の非水電解質で
あれば良い。
【0020】
【作用】本発明による二酸化タングステンWO2 とリチ
ウムの酸化物又は加熱によりリチウムの酸化物を生成す
るリチウム化合物又はリチウムとの混合物の熱処理生成
物を負極活物質とする負極は、非水電解質中においてリ
チウム基準極(金属リチウム)に対し少なくとも0〜3
Vの電極電位の範囲で安定に繰り返しリチウムイオンを
吸蔵放出することができ、このような電極反応により繰
り返し充放電可能な二次電池の負極として用いることが
できる。特にリチウム基準極(金属リチウム)に対し0
〜2Vの卑な電位領域において、安定にリチウムイオン
を吸蔵放出し繰り返し充放電できる高容量の充放電領域
を有する。又、従来この種の電池の負極活物質として用
いられてきた二酸化タングステンWO2 や二酸化モリブ
デンMO2 等と比べ可逆的にリチウムイオンを吸蔵放出
できる量即ち有効充放電容量が著しく大きく、かつ充放
電の分極が小さいため、大電流での充放電が可能であ
り、更に過充電過放電による不可逆物質の生成等の劣化
が殆ど見られず、極めて安定でサイクル寿命の長い二次
電池を得ることができる。
【0021】このように優れた充放電特性が得られる理
由は必ずしも明らかではないが、次のように推定され
る。即ち、本発明による新規な負極活物質である二酸化
タングステンWO2 とリチウムの酸化物又は加熱により
リチウムの酸化物を生成するリチウム化合物又はリチウ
ムとの混合物の熱処理生成物は、二酸化タングステンW
2 の骨格構造中にリチウムと酸素が固溶し、予め結晶
構造中にリチウムイオンを含有するWO2 に類似の3次
元構造を形成しており、この構造中でのリチウムイオン
の移動度が高く、且つ、リチウムイオンを吸蔵できるサ
イトが非常に多いためリチウムイオンの吸蔵放出が容易
であり、相変化を生じにくいためと推定される。
【0022】以下、実施例により本発明を更に詳細に説
明する。
【0023】
【実施例】
(実施例1)図1は、本発明による非水電解質二次電池
の負極活物質の性能評価に用いたテストセルの一例を示
すコイン型電池の断面図である。図において、1は対極
端子を兼ねる対極ケースであり、外側片面をNiメッキ
したステンレス鋼製の板を絞り加工したものである。2
はステンレス鋼製のネットから成る対極集電体であり対
極ケース1にスポット溶接されている。対極3は、所定
厚みのアルミニウム板を直径15mmに打ち抜き、対極
集電体2に固着し、その上に所定厚みのリチウムフォイ
ルを直径14mmに打ち抜いたものを圧着したものであ
る。7は外側片面をNiメッキしたステンレス鋼製の作
用極ケースであり、作用極端子を兼ねている。
【0024】5は後述の本発明による負極活物質又は従
来法による比較活物質を用いて構成された作用極であ
り、ステンレス鋼製のネットからなる作用極集電体6と
一体に加圧成形されている。4はポリプロピレンの多孔
質フィルムからなるセパレータであり、電解液が含浸さ
れている。8はポリプロピレンを主体とするガスケット
であり、対極ケース1と作用極ケース7の間に介在し、
対極と作用極との間の電気的絶縁性を保つと同時に、作
用極ケース開口縁が内側に折り曲げられカシメられるこ
とに依って、電池内容物を密封、封止している。電解質
はプロピレンカーボネートと1、2−ジメトキシエタン
の体積比1:1混合溶媒に過塩素酸リチウムLiClO
4 を1モル/l溶解したものを用いた。電池の大きさ
は、外径20mm、厚さ1.6mmであった。
【0025】作用極5は次のようにして作製した。水酸
化リチウムLiOH・H2 Oと市販の純度99.9%の
二酸化タングステンWO2 とをLi:W=1:1のモル
比で乳鉢を用いて十分混合した後、この混合物を窒素ガ
ス気流中700℃の温度で12時間熱処理し、冷却後、
粒径53μm以下に粉砕整粒した。このようにして得ら
れた生成物を本発明による活物質aとし、これに導電剤
としてグラファイトを、結着剤として架橋型アクリル酸
樹脂等を重量比30:65:5の割合で混合して作用極
合剤とし、次にこの作用極合剤をステンレス鋼製のネッ
トからなる作用極集電対6と共に2ton/cm2 で直
径15mm厚さ0.5mmのペレットに加圧成形した
後、200℃で10時間減圧加熱乾燥したものを作用極
とした。
【0026】又、比較のため、上記の本発明による活物
質aの代わりに、上記の市販の二酸化タングステンWO
2 をそのまま活物質dとして、また導電剤に用いたと同
じグラファイトを活物質eとしてそれぞれ作用極の活物
質として用いた他は、上記の本発明の作用極の場合と同
様にして、同様な電極(比較用作用極)を作成した。こ
のようにして作製された電池は、室温で1週間放置エー
ジングされた後、後述の充放電試験が行われた。このエ
ージングによって、対極のリチウム−アルミニウム積層
電極は電池内で非水電解液に触れることにより十分合金
化が進行し、リチウムフォイルは実質的に全てLi−A
l合金となるため、電池電圧は、対極として金属リチウ
ムを単独で用いた場合に比べて約0.4V低下した値と
なって安定した。
【0027】このようにして作製した電池を、以下、そ
れぞれの使用した作用極の活物質a、d及びeに対応
し、それぞれ電池A、D及びEと略記する。図2及び図
3にそれぞれ、従来法による比較活物質d及び上記のよ
うにして作製した本発明による活物質aのCuKα線を
用いたX線回折図を示す。図2から明かなように、比較
活物質dの回折パターンはJCPDSカードNo.50
431に記載されているルチル型構造を有する二酸化タ
ングステンWO2 と良く一致している。一方、本発明に
よる活物質aの回折パターンは、比較活物質dの回折パ
ターンと類似の回折ピークを有するが、多くの新たな回
折ピークが現れており、二酸化タングステンWO2 の結
晶構造中にリチウムと酸素が固溶し新規なリチウムとタ
ングステンの複合酸化物を形成している。
【0028】これらの電池A、D及びEを0.4mAの
定電流で、充電(電解質中から作用極にリチウムイオン
が吸蔵される電池反応をする電流方向)の終止電圧−
0.4V、放電(作用極から電解質中へリチウムイオン
が放出される電池反応をする電流方向)の終止電圧2.
5Vの条件で充放電サイクルを行ったときの3サイクル
目の放電特性を図5に、充電特性を図6に示した。な
お、充放電サイクルは充電からスタートした。図5及び
図6から明らかなように、本発明による電池Aは比較電
池D、Eに比べ、充放電容量が著しく大きく、充放電の
可逆領域が著しく拡大することが分かる。又、全充放電
領域に渡って充電と放電の作動電圧の差が著しく小さく
なっており、電池の分極(内部抵抗)が著しく小さく、
大電流充放電が容易なことが分かる。
【0029】更に、充放電の繰り返しによる放電容量の
低下(サイクル劣化)が著しく小さい。即ち、充電に依
って対極のLi−Al合金から電解質中にリチウムイオ
ンが放出され、このリチウムイオンが電解質中を移動し
て本発明のリチウムとタングステンの複合酸化物から成
る活物質aと電極反応し、活物質a中に電気化学的にリ
チウムイオンが吸蔵される。次に放電に際しては、この
複合酸化物からリチウムイオンが電解質中に放出され、
電解質中を移動して対極のLi−Al合金中に吸蔵され
ることにより安定に繰り返し充放電できる。 (実施例2)本実施例は、負極活物質の合成に際し原料
であるリチウム化合物と二酸化タングステンWO2 の混
合を種々の組成比で行い比較した場合である。作用極5
を構成する活物質以外は、全て実施例1と同様にして同
様な電池を作製した。
【0030】本実施例の作用極に用いた活物質を次のよ
うにして作製した。水酸化リチウムLiOH・H2 Oと
市販の純度99.9%の二酸化タングステンWO2 とを
Li:Wが所定のモル比となるように秤量し、乳鉢を用
いて十分混合した後、この混合物を窒素ガス気流中70
0℃の温度で12時間熱処理し、冷却後、粒径53μm
以下に粉砕整粒した。但し、熱処理時の窒素ガス流量は
実施例1の3倍の流量とした。このようにして得られた
生成物を本発明による活物質として用いた。本実施例で
は、Li:Wのモル比が(b1)0.25:1、(b
2)0.5:1、(b3)1:1、(b4)2:1の4
種類のものを作製した。又、比較のため、予めリチウム
を含有していない従来法による活物質として実施例1で
用いたと同じ活物質d及び活物質eを用いた。
【0031】このようにして作製した電池を、以下各々
の作用極に使用した活物質b1、b2、b3、b4、d
及びeに対応し、電池B1、B2、B3、B4、D及び
Eと略記する。上記のようにして作製した本実施例の活
物質b3のCuKα線を用いたX線回折図を図4に示し
た。図から明かなように本実施例の活物質b3の回折パ
ターンは、実施例1の本発明による活物質aの回折パタ
ーン(図3)と極めて良く類似しており、各回折ピーク
の相対強度が異なる他は明確な差は見られない。即ち、
活物質b3は、活物質aと微細構造は異なるが、ほぼ同
一の基本構造を有するリチウムとタングステンの複合酸
化物であると推定される。
【0032】このようにして得られた電池B1、B2、
B3、B4、D及びEについても実施例1と同様な充放
電サイクル試験を行った。この時の各サイクル毎の放電
容量(サイクル特性)を図7に示した。図7から明らか
なように、本発明による電池B1、B2、B3及びB4
は比較電池D及びEに比べ、放電容量が著しく大きく、
充放電の可逆領域が著しく拡大することが分かる。又、
充放電の繰り返しによる放電容量の低下(サイクル劣
化)が著しく小さい。更に、本実施例の電池B1〜B4
においても、実施例1の本発明による電池Aと同様に全
充放電領域に渡って充電と放電の作動電圧の差が著しく
小さくなっており、電池の分極(内部抵抗)が著しく小
さく、大電流充放電が容易な結果が得られた。
【0033】このように優れた充放電特性を有する理由
は、必ずしも明らかではないが、次のように推定され
る。即ち、上述のように本発明による電池B1〜B4の
作用極の活物質である二酸化タングステンとリチウム化
合物との混合物の熱処理生成物においては、二酸化タン
グステンの結晶構造中に予めリチウムと酸素が固溶し、
リチウムとタングステンの複合酸化物を形成し、結晶構
造が変化しているため、この構造中でのリチウムイオン
の移動度が高く、且つ、リチウムイオンの吸蔵放出に伴
う構造変化が小さく安定なため、リチウムイオンの吸蔵
放出が容易である為と推定される。
【0034】なお、図7から明かなように、本発明の活
物質の熱処理による合成時のリチウム含有量x(タング
ステン1モルに対するリチウムの含有モル数)は、x>
0であれば上記のような効果を有するが、好ましくはx
≧0.25、より好ましくはx≧0.5において特に充
放電容量が大きいため、この範囲が特に好ましい。更
に、実施例においては、対極としてリチウム−アルミニ
ウム合金の場合のみを示したが、本発明は実施例に限定
されず、前述のように、TiS2 、MoS2、NbSe
3 等の金属カルコゲン化物、MnO2 、MoO3 、V2
5 、LixCoO2 、Lix NiO2 、Lix Mn2
4 等の金属酸化物、ポリアニリン、ポリピロール、ポ
リパラフェニレン、ポリアセン等の導電性高分子、グラ
ファイト層間化合物等々のようなリチウムカチオン及び
/またはアニオンを吸蔵放出可能な物質を活物質とする
正極を対極として、本発明による負極活物質を用いた負
極と組合わせて用いることができることは言うまでもな
い。
【0035】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、非水電
解質二次電池の負極活物質として、二酸化タングステン
WO2 とリチウムの酸化物又は加熱によりリチウムの酸
化物を生成するリチウム化合物又はリチウムとの混合物
を非酸化性雰囲気中で熱処理して得られる生成物から成
る新規な活物質を用いたものであり、該負極活物質はリ
チウム基準極(金属リチウム)に対し0〜2Vの卑な電
位領域において、充放電により可逆的にリチウムイオン
を吸蔵放出できる量即ち充放電容量が著しく大きく、か
つ充放電の分極が小さいため、高電圧・高エネルギー密
度で且つ大電流での充放電特性が優れた二次電池を得る
ことができる。又、充電放電の繰り返しによる放電容量
の減少等の劣化が殆ど見られず、極めて安定でサイクル
寿命の長い二次電池を得ることができる等々優れた効果
を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において実施した電池の構造の一例を示
した説明図である。
【図2】従来法による比較活物質dの粉末X線回折図で
ある。
【図3】本発明による活物質aの粉末X線回折図であ
る。
【図4】本発明による活物質b3の粉末X線回折図であ
る。
【図5】本発明による電池と従来電池の3サイクル目の
放電特性の比較を示した説明図である。
【図6】本発明による電池と従来電池の3サイクル目の
充電特性の比較を示した説明図である。
【図7】本発明による電池と従来電池のサイクル特性の
比較を示した説明図である。
【符号の説明】
1 対極ケース 2 対極集電体 3 対極 4 セパレータ 5 作用極 6 作用極集電体 7 作用極ケース 8 ガスケット

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負極と正極とリチウムイオン導電性の非
    水電解質とから少なくとも成る非水電解質二次電池にお
    いて、負極活物質として、二酸化タングステンWO2
    リチウムの酸化物又は加熱によりリチウムの酸化物を生
    成するリチウム化合物又はリチウムとの混合物を非酸化
    性雰囲気中で熱処理して得られる生成物を用いたことを
    特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 【請求項2】 二酸化タングステンWO2 とリチウムの
    酸化物又は加熱によりリチウムの酸化物を生成するリチ
    ウム化合物又はリチウムとの混合物を窒素、アルゴン、
    ヘリウム、ネオン等の不活性ガス雰囲気中又は減圧空気
    中で、300〜800℃の温度で熱処理することを特徴
    とする請求項1に記載の非水電解質二次電池用負極活物
    質の製造方法。
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