JPH05298745A - 情報記憶ディスク用原板および情報記憶ディスク用基板の製造方法 - Google Patents
情報記憶ディスク用原板および情報記憶ディスク用基板の製造方法Info
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- JPH05298745A JPH05298745A JP4098399A JP9839992A JPH05298745A JP H05298745 A JPH05298745 A JP H05298745A JP 4098399 A JP4098399 A JP 4098399A JP 9839992 A JP9839992 A JP 9839992A JP H05298745 A JPH05298745 A JP H05298745A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】高密度記憶が可能な磁気ディスク、光ディス
ク、光磁気ディスクに用いられる原板およびこの原板を
用いた情報記録ディスクのガラス基板を少ない工程でし
かも高品質に製造する方法を提供する。 【構成】タングステンカーバイトを主成分とする超硬合
金、あるいはクロムカーバイトを主成分とするサーメッ
トを母材11とし、前記母材上に非晶質ニッケル合金膜
12を形成した後、これを単結晶ダイヤモンドバイトに
よりトラッキングサーボ用の案内溝を入れ、その後にこ
の上にイリジウム合金膜13を形成して情報記憶ディス
ク用原板を作成する。また、この案内溝を有する原板お
よび案内溝を有しない原板を用いてガラス基板を加熱加
圧し、案内溝をガラス基板上に転写情報記憶ディスクを
製造する。
ク、光磁気ディスクに用いられる原板およびこの原板を
用いた情報記録ディスクのガラス基板を少ない工程でし
かも高品質に製造する方法を提供する。 【構成】タングステンカーバイトを主成分とする超硬合
金、あるいはクロムカーバイトを主成分とするサーメッ
トを母材11とし、前記母材上に非晶質ニッケル合金膜
12を形成した後、これを単結晶ダイヤモンドバイトに
よりトラッキングサーボ用の案内溝を入れ、その後にこ
の上にイリジウム合金膜13を形成して情報記憶ディス
ク用原板を作成する。また、この案内溝を有する原板お
よび案内溝を有しない原板を用いてガラス基板を加熱加
圧し、案内溝をガラス基板上に転写情報記憶ディスクを
製造する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高密度記憶が可能な磁気
ディスク、光ディスク、光磁気ディスクに用いられる原
板(スタンパー)およびこの原板(スタンパー)を用い
て情報記録ディスク用基板を製造する方法に関するもの
である。
ディスク、光ディスク、光磁気ディスクに用いられる原
板(スタンパー)およびこの原板(スタンパー)を用い
て情報記録ディスク用基板を製造する方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】光ディスクや磁気ディスクは長期保存に
対するデータの信頼性の確保や、高速書き込み、読み出
しに対する基板の安定性や信頼性の確保が重要点の一つ
であるが、それにはディスク基板として変形のない基板
を用いることが必要であり、ガラス基板を用いることが
望まれる。
対するデータの信頼性の確保や、高速書き込み、読み出
しに対する基板の安定性や信頼性の確保が重要点の一つ
であるが、それにはディスク基板として変形のない基板
を用いることが必要であり、ガラス基板を用いることが
望まれる。
【0003】従来の代表的なガラス基板に案内溝を作成
する方法を以下に説明する。ガラス円板を洗浄した後、
ポジ型レジストをスピンコータで200〜300nmの
厚さに塗布し、プリベークした後、アルゴン(Ar)レ
ーザ光を集光し、円板を一定速度で回転させながらレー
ザ光を円板の半径方向に移動させる方法で、溝幅約80
0nm、ピッチ1600nmの螺旋状の案内溝を記録す
る。次にこれを現像した後、残ったレジストをマスクと
してCHF3 ガスを用いた反応性イオンエッチングを行
ない約70nmの深さまでガラスをエッチングした後、
不要になったレジストは酸素ガスで灰化して除去するこ
とによって光ディスク用ガラス基板に案内溝が作成され
ている。これは、原板(スタンパー)を用いない方法で
あるため生産性が極めて悪いとされている。
する方法を以下に説明する。ガラス円板を洗浄した後、
ポジ型レジストをスピンコータで200〜300nmの
厚さに塗布し、プリベークした後、アルゴン(Ar)レ
ーザ光を集光し、円板を一定速度で回転させながらレー
ザ光を円板の半径方向に移動させる方法で、溝幅約80
0nm、ピッチ1600nmの螺旋状の案内溝を記録す
る。次にこれを現像した後、残ったレジストをマスクと
してCHF3 ガスを用いた反応性イオンエッチングを行
ない約70nmの深さまでガラスをエッチングした後、
不要になったレジストは酸素ガスで灰化して除去するこ
とによって光ディスク用ガラス基板に案内溝が作成され
ている。これは、原板(スタンパー)を用いない方法で
あるため生産性が極めて悪いとされている。
【0004】たとえば、基板にガラスを用いる場合、従
来ではフォトポリマー法により案内溝を設けることが一
般的であった(たとえば、金丸斉 光学式ビデオディス
クシステム、テレビジョン学会誌 32巻1号 197
8年 15pp.)。しかし、光ディスク用原板(スタ
ンバー)に、ニッケル(Ni)製の原板を用いる場合、
ガラスなどのような耐熱性のたかい物質に案内溝を転写
することができないのが一般的であった。また、最近で
はこれをさらに改善した反応性イオンエッチング法によ
りガラス基板に直接凹凸の案内溝を設ける方法も開発さ
れている(太田賢司他 真空,28(2) 77(19
85))。
来ではフォトポリマー法により案内溝を設けることが一
般的であった(たとえば、金丸斉 光学式ビデオディス
クシステム、テレビジョン学会誌 32巻1号 197
8年 15pp.)。しかし、光ディスク用原板(スタ
ンバー)に、ニッケル(Ni)製の原板を用いる場合、
ガラスなどのような耐熱性のたかい物質に案内溝を転写
することができないのが一般的であった。また、最近で
はこれをさらに改善した反応性イオンエッチング法によ
りガラス基板に直接凹凸の案内溝を設ける方法も開発さ
れている(太田賢司他 真空,28(2) 77(19
85))。
【0005】一方、耐熱性のあるスタンパーを用いてガ
ラス製のディスク基板を作成する方法も考案されている
(たとえば、特開平2−56749号)。この方法は、
タングステンカーバイト(WC)を主成分とする超硬合
金、あるいはクロムカーバイト(Cr3 C2 )を主成分
とするサーメットを母材とし、前記母材上にイリジウム
合金膜を形成した後、レジストを塗布し、トラッキング
サーボ用の案内溝をパターニングし、前記レジストをマ
スクとし、エッチングによりイリジウム合金膜上にトラ
ッキングサーボ用の案内溝となる凹凸を形成する。この
後、レジストを除去し、原板(スタンパー)とする。次
にこの原板を用いてガラス基板を成形して、上記原板の
凹凸の溝形状を転写している。
ラス製のディスク基板を作成する方法も考案されている
(たとえば、特開平2−56749号)。この方法は、
タングステンカーバイト(WC)を主成分とする超硬合
金、あるいはクロムカーバイト(Cr3 C2 )を主成分
とするサーメットを母材とし、前記母材上にイリジウム
合金膜を形成した後、レジストを塗布し、トラッキング
サーボ用の案内溝をパターニングし、前記レジストをマ
スクとし、エッチングによりイリジウム合金膜上にトラ
ッキングサーボ用の案内溝となる凹凸を形成する。この
後、レジストを除去し、原板(スタンパー)とする。次
にこの原板を用いてガラス基板を成形して、上記原板の
凹凸の溝形状を転写している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のフォトポリマー
法においては、ある程度生産性良く光ディスク用基板を
製造できるが、光ディスク用の原板(スタンパー)がニ
ッケル製であるため、フォトポリマー法やインジェクシ
ョン法によって作製される光ディスク基板は樹脂製のも
のであった。しかしニッケルスタンパーを用いる場合、
耐熱性および信頼性により優れたガラスに案内溝を付け
ることはできないという欠点があった。また反応性イオ
ンエッチング法によりガラス基板に直接凹凸の案内溝を
設ける方法は、ガラス基板一枚一枚にレジストを塗布し
レジスト上の案内溝パターンの現像工程や反応性イオン
エッチング工程など複雑な工程を含んでおり、極めて生
産性が悪く、しかも案内溝の品質も良くないという欠点
を有していた。
法においては、ある程度生産性良く光ディスク用基板を
製造できるが、光ディスク用の原板(スタンパー)がニ
ッケル製であるため、フォトポリマー法やインジェクシ
ョン法によって作製される光ディスク基板は樹脂製のも
のであった。しかしニッケルスタンパーを用いる場合、
耐熱性および信頼性により優れたガラスに案内溝を付け
ることはできないという欠点があった。また反応性イオ
ンエッチング法によりガラス基板に直接凹凸の案内溝を
設ける方法は、ガラス基板一枚一枚にレジストを塗布し
レジスト上の案内溝パターンの現像工程や反応性イオン
エッチング工程など複雑な工程を含んでおり、極めて生
産性が悪く、しかも案内溝の品質も良くないという欠点
を有していた。
【0007】またタングステンカーバイト(WC)を主
成分とする超硬合金、あるいはクロムカーバイト(Cr
3 C2 )を主成分とするサーメットを母材とし、前記母
材上にイリジウム合金膜を形成した後、このイリジウム
合金膜をフォトリン工程とイオンエッチング方法により
案内溝パターンを形成する方法も、生産性が悪く、しか
も合金膜のためエッチング時の各種合金属のエッチング
速度の違いから均一で高精度なエッチングがしにくく、
案内溝パターンの品質が良くないという欠点を有してい
た。
成分とする超硬合金、あるいはクロムカーバイト(Cr
3 C2 )を主成分とするサーメットを母材とし、前記母
材上にイリジウム合金膜を形成した後、このイリジウム
合金膜をフォトリン工程とイオンエッチング方法により
案内溝パターンを形成する方法も、生産性が悪く、しか
も合金膜のためエッチング時の各種合金属のエッチング
速度の違いから均一で高精度なエッチングがしにくく、
案内溝パターンの品質が良くないという欠点を有してい
た。
【0008】本発明は、このような問題を克服すべくな
されたものであり、極めて優れた耐熱性を有し、かつガ
ラスとの反応性に乏しく、しかも優れた溝形状精度と優
れた量産性を有する情報記憶ディスク用原板、およびこ
れを用いて、極めて少ない工程でしかも高品質の光ディ
スク、光磁気ディスクおよび磁気ディスク用のガラス基
板を製造する方法を提供することを目的とするものであ
る。
されたものであり、極めて優れた耐熱性を有し、かつガ
ラスとの反応性に乏しく、しかも優れた溝形状精度と優
れた量産性を有する情報記憶ディスク用原板、およびこ
れを用いて、極めて少ない工程でしかも高品質の光ディ
スク、光磁気ディスクおよび磁気ディスク用のガラス基
板を製造する方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、タングステンカーバイト(WC)を主成分
とする超硬合金、あるいはクロムカーバイト(Cr3 C
2 )を主成分とするサーメットを母材とし、前記母材上
に非晶質のニッケル(Ni)合金膜を形成した後、前記
合金膜を単結晶ダイヤモンドバイトにより案内溝入れ加
工を行い、その後スパッタリング法によってイリジウム
(Ir)合金膜を形成して、高精度な情報記憶ディスク
用原板(スタンパー)を簡単に作成するとともに、さら
に前記の方法で作成した案内溝を有する情報ディスク用
原板と案内溝を有しない原板との一対の原板の間にガラ
スをはさみ込んだ後、加熱し、加圧成形して上記原板の
案内溝形状をガラス上に転写して情報記憶ディスク基板
を作製するものである。
に本発明は、タングステンカーバイト(WC)を主成分
とする超硬合金、あるいはクロムカーバイト(Cr3 C
2 )を主成分とするサーメットを母材とし、前記母材上
に非晶質のニッケル(Ni)合金膜を形成した後、前記
合金膜を単結晶ダイヤモンドバイトにより案内溝入れ加
工を行い、その後スパッタリング法によってイリジウム
(Ir)合金膜を形成して、高精度な情報記憶ディスク
用原板(スタンパー)を簡単に作成するとともに、さら
に前記の方法で作成した案内溝を有する情報ディスク用
原板と案内溝を有しない原板との一対の原板の間にガラ
スをはさみ込んだ後、加熱し、加圧成形して上記原板の
案内溝形状をガラス上に転写して情報記憶ディスク基板
を作製するものである。
【0010】
【作用】本発明に係る情報記憶ディスク用原板およびこ
の原板を用いて作成するガラス製情報ディスク基板の製
造方法は、前記のように、超硬合金、あるいはサーメッ
ト上に非晶質のニッケル合金膜を形成し、単結晶ダイヤ
モンドバイトによって精度良く案内溝形状を切削し、こ
の上にイリジウム合金膜を形成して、情報記憶ディスク
用原板とし、次に、この案内溝を有する情報記憶ディス
ク用原板と案内溝を有しない原板との一対の原板の間に
ガラス基板をはさみ込んで加熱加圧し、案内溝形状をガ
ラス基板に転写する。本発明が従来例より優れた作用を
するのは、非晶質のニッケル合金膜が単結晶ダイヤモン
ドバイトによって簡単にしかも精度良く案内溝形状を切
削できる特徴を有することと、非晶質ニッケル合金膜は
単独では耐熱性がなくガラスを成形できなかったが、切
削したニッケル合金膜上に耐熱性の高いイリジウム合金
膜を形成することによってガラス成形が可能になったこ
ととによる。
の原板を用いて作成するガラス製情報ディスク基板の製
造方法は、前記のように、超硬合金、あるいはサーメッ
ト上に非晶質のニッケル合金膜を形成し、単結晶ダイヤ
モンドバイトによって精度良く案内溝形状を切削し、こ
の上にイリジウム合金膜を形成して、情報記憶ディスク
用原板とし、次に、この案内溝を有する情報記憶ディス
ク用原板と案内溝を有しない原板との一対の原板の間に
ガラス基板をはさみ込んで加熱加圧し、案内溝形状をガ
ラス基板に転写する。本発明が従来例より優れた作用を
するのは、非晶質のニッケル合金膜が単結晶ダイヤモン
ドバイトによって簡単にしかも精度良く案内溝形状を切
削できる特徴を有することと、非晶質ニッケル合金膜は
単独では耐熱性がなくガラスを成形できなかったが、切
削したニッケル合金膜上に耐熱性の高いイリジウム合金
膜を形成することによってガラス成形が可能になったこ
ととによる。
【0011】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明の一実施例の情報記憶ディスク用原
板の作成工程の断面図、図2はこの原板を用いた光ディ
スク用基板の製造工程の断面図である。
する。図1は本発明の一実施例の情報記憶ディスク用原
板の作成工程の断面図、図2はこの原板を用いた光ディ
スク用基板の製造工程の断面図である。
【0012】図1(a) に示すように、まず直径90mm
φ、厚さ5mmのWCを主成分とする超硬合金母材11
を鏡面研摩して、その表面粗度をRMS=8〜10オン
グストロームに仕上げた後、図1(b) に示すように、無
電解メッキ法でニッケル(Ni)−銅(Cu)−リン
(P)よりなる非晶質のニッケル合金膜(厚み50μ
m,Ni75重量%,Cu10重量%,P15重量%)
12を形成する。そして、この非晶質のニッケル合金膜
12の表面をその表面粗度RMS=20オングストロー
ム以下に研摩した後、単結晶ダイヤモンドバイト(先端
形状が2μmのバイト)を用いて、図1(c) に示すよう
に、ニッケル合金膜12に案内溝または情報溝(溝の幅
0.9μm、深さ0.1μm、溝ピッチ1.6μm)の
溝入れ加工を行った。次に図(d) に示すように、この上
にイリジウム(Ir)−白金(Pt)よりなるイリジウ
ム合金膜(Ir70重量%,Pt30重量%)13を
0.06μmスパッタリング法にて形成し情報記憶ディ
スク用原板とした。これにより光ディスクのピット形状
として、幅0.8μm、ピッチ16μm、深さ0.9μ
mのらせん状の案内溝または情報溝を有する原板が作成
できた。
φ、厚さ5mmのWCを主成分とする超硬合金母材11
を鏡面研摩して、その表面粗度をRMS=8〜10オン
グストロームに仕上げた後、図1(b) に示すように、無
電解メッキ法でニッケル(Ni)−銅(Cu)−リン
(P)よりなる非晶質のニッケル合金膜(厚み50μ
m,Ni75重量%,Cu10重量%,P15重量%)
12を形成する。そして、この非晶質のニッケル合金膜
12の表面をその表面粗度RMS=20オングストロー
ム以下に研摩した後、単結晶ダイヤモンドバイト(先端
形状が2μmのバイト)を用いて、図1(c) に示すよう
に、ニッケル合金膜12に案内溝または情報溝(溝の幅
0.9μm、深さ0.1μm、溝ピッチ1.6μm)の
溝入れ加工を行った。次に図(d) に示すように、この上
にイリジウム(Ir)−白金(Pt)よりなるイリジウ
ム合金膜(Ir70重量%,Pt30重量%)13を
0.06μmスパッタリング法にて形成し情報記憶ディ
スク用原板とした。これにより光ディスクのピット形状
として、幅0.8μm、ピッチ16μm、深さ0.9μ
mのらせん状の案内溝または情報溝を有する原板が作成
できた。
【0013】さらに、図2(a)に示すように、超硬合
金母材11、ニッケル合金膜12、イリジウム合金膜1
3からなる情報記憶用原板(スタンパー)および案内溝
または情報溝のない超硬合金母材21、ニッケル合金膜
22、イリジウム合金膜23からなる原板1枚を用意し
て、組成がSiO2 73重量%、Na2 O16.5重量
%、Al2 O3 l重量%、CaO5重量%、MgO3.
5重量%からなるガラス板(形状が円板で直径90mm
φ、厚さ1.2mm)24をスタンパーの間にはさみ込
んで780℃に加熱しながら加圧し(圧力2kg/cm
2 )、冷却後、図2(b)に示すようなガラス基板25
を取り出した。
金母材11、ニッケル合金膜12、イリジウム合金膜1
3からなる情報記憶用原板(スタンパー)および案内溝
または情報溝のない超硬合金母材21、ニッケル合金膜
22、イリジウム合金膜23からなる原板1枚を用意し
て、組成がSiO2 73重量%、Na2 O16.5重量
%、Al2 O3 l重量%、CaO5重量%、MgO3.
5重量%からなるガラス板(形状が円板で直径90mm
φ、厚さ1.2mm)24をスタンパーの間にはさみ込
んで780℃に加熱しながら加圧し(圧力2kg/cm
2 )、冷却後、図2(b)に示すようなガラス基板25
を取り出した。
【0014】その後内径穴を加工し、ガラスディスクの
表面および断面を走査型電子顕微鏡を用いて評価した結
果、原板と同じく幅0.8μm、ピッチ1.6μm、深
さ0.9μmになっており表面荒さも10オングストロ
ーム以下となっていた。
表面および断面を走査型電子顕微鏡を用いて評価した結
果、原板と同じく幅0.8μm、ピッチ1.6μm、深
さ0.9μmになっており表面荒さも10オングストロ
ーム以下となっていた。
【0015】また、このガラス基板を900rpmで回
転させ、光学ヘッドを用いて基板の信号品質(CN比)
を測定した結果、10オングストローム以下の鏡面のガ
ラス基板を回転させなかったときの低周波域でのCN比
を基準(0dB)としたときのCN比の低下は−0.8
dBと低いものであった。
転させ、光学ヘッドを用いて基板の信号品質(CN比)
を測定した結果、10オングストローム以下の鏡面のガ
ラス基板を回転させなかったときの低周波域でのCN比
を基準(0dB)としたときのCN比の低下は−0.8
dBと低いものであった。
【0016】以上の結果を表1の試料番号1に記す。以
下同様にして、Ni−P合金の組成やIr合金の組成を
変えたときの低周波領域のCN比を表1の試料番号2〜
9に示す。なお母材としては、タングステンカーバイト
を主成分とする超硬合金、あるいはクロムカーバイトを
主成分とするサーメットを使用してもよい。
下同様にして、Ni−P合金の組成やIr合金の組成を
変えたときの低周波領域のCN比を表1の試料番号2〜
9に示す。なお母材としては、タングステンカーバイト
を主成分とする超硬合金、あるいはクロムカーバイトを
主成分とするサーメットを使用してもよい。
【0017】
【表1】
【0018】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、高い信
頼性でかつ高精度の情報記憶用原板およびこの原板を使
用して、極めて容易に高精度な案内溝または情報溝をも
った光ディスク、磁気ディスク用の基板の製造が可能と
なり、産業上きわめて有益である。
頼性でかつ高精度の情報記憶用原板およびこの原板を使
用して、極めて容易に高精度な案内溝または情報溝をも
った光ディスク、磁気ディスク用の基板の製造が可能と
なり、産業上きわめて有益である。
【図1】本発明の一実施例の情報記憶用原板(スタンパ
ー)の作成工程の断面図を示し、図1(d)は情報記憶
用原板の断面図である。
ー)の作成工程の断面図を示し、図1(d)は情報記憶
用原板の断面図である。
【図2】本発明の一実施例の情報記憶ディスク用基板の
製造工程の断面図を示し、図2(b)は情報記憶ディス
ク用基板の断面図である。
製造工程の断面図を示し、図2(b)は情報記憶ディス
ク用基板の断面図である。
11 超硬合金(またはサーメット)母材 12 ニッケル(Ni)合金膜 13 イリジウム(Ir)合金膜 21 超硬合金(またはサーメット)母材 22 ニッケル(Ni)合金膜 23 イリジウム(Ir)合金膜 24 ガラス板 25 ガラス基板
Claims (4)
- 【請求項1】 タングステンカーバイト(WC)を主成
分とする超硬合金、あるいはクロムカーバイト(Cr3
C2 )を主成分とするサーメットを母材とし、前記母材
上に形成した非晶質のニッケル(Ni)合金膜をと、前
記ニッケル合金膜を単結晶ダイヤモンドバイトによりト
ラッキングサーボ用の案内溝または情報溝を溝入れ加工
した後、この上にスパッタリング法にて形成したイリジ
ウム(Ir)合金膜とを有する情報記憶ディスク用原
板。 - 【請求項2】 ニッケル(Ni)合金膜が、ニッケル
(Ni)−銅(Cu)−リン(P),ニッケル(Ni)
−ホウ素(B),ニッケル(Ni)−タングステン
(W),ニッケル(Ni)−リン(P)−タングステン
(W),ニッケル(Ni)−リン(P)−レニウム(R
e),ニッケル(Ni)−リン(P)−モリブデン(M
o),ニッケル(Ni)−リン(P)のいずれか一種で
ある請求項1記載の情報記憶ディスク用原板。 - 【請求項3】 イリジウム(Ir)合金膜が、イリジウ
ム(Ir)−白金(Pt),イリジウム(Ir)−ルテ
ニウム(Ru),イリジウム(Ir)−ロジウム(R
h),イリジウム(Ir)−パラジウム(Pd),イリ
ジウム(Ir)−オスミニウム(Os),イリジウム
(Ir)−レニウム(Re)のいずれか一種である請求
項1記載の情報記憶ディスク用原板。 - 【請求項4】 タングステンカーバイト(WC)を主成
分とする超硬合金、あるいはクロムカーバイト(Cr3
C2 )を主成分とするサーメットを母材とし、前記母材
上に非晶質のニッケル(Ni)合金膜を形成した後、前
記ニッケル合金膜を単結晶ダイヤモンドバイトにより溝
入れ加工を行い、その後、この上にスパッタリング法に
てイリジウム(Ir)合金膜を形成して情報記憶ディス
ク用原板を作成し、この情報記憶ディスク用原板と溝入
れ加工を行わない原板との一対の原板の間にガラス基板
をはさみ、これを加熱加圧成形して上記情報記憶ディス
ク用原板の溝形状をガラス基板上に転写して情報記憶デ
ィスク用基板を製造することを特徴とする情報記憶ディ
スク用基板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4098399A JPH05298745A (ja) | 1992-04-20 | 1992-04-20 | 情報記憶ディスク用原板および情報記憶ディスク用基板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4098399A JPH05298745A (ja) | 1992-04-20 | 1992-04-20 | 情報記憶ディスク用原板および情報記憶ディスク用基板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05298745A true JPH05298745A (ja) | 1993-11-12 |
Family
ID=14218762
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4098399A Pending JPH05298745A (ja) | 1992-04-20 | 1992-04-20 | 情報記憶ディスク用原板および情報記憶ディスク用基板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05298745A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998029226A1 (fr) * | 1996-12-25 | 1998-07-09 | Sony Corporation | Moule metallique pour substrat de disque, procede de fabrication et ensemble moule metallique |
JP2005025822A (ja) * | 2003-06-30 | 2005-01-27 | Sony Corp | 記録媒体基板、記録媒体と、これらの製造方法および記録媒体基板の成型装置 |
-
1992
- 1992-04-20 JP JP4098399A patent/JPH05298745A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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