JPH05297417A - 複合機能構造体 - Google Patents
複合機能構造体Info
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- JPH05297417A JPH05297417A JP4128296A JP12829692A JPH05297417A JP H05297417 A JPH05297417 A JP H05297417A JP 4128296 A JP4128296 A JP 4128296A JP 12829692 A JP12829692 A JP 12829692A JP H05297417 A JPH05297417 A JP H05297417A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
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- thermochromic
- electrochromic
- light transmittance
- sputtering method
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- Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 着色時と消色時との光透過率の差が大きく、
かつ構成層間の密着性の向上した複合機能構造体を提供
する。 【構成】 サーモクロミック層1とエレクトロクロミッ
ク層2とが積層してなるものであり、積層体の界面付近
にイオン注入によりイオンが注入されてなる複合機能構
造体。
かつ構成層間の密着性の向上した複合機能構造体を提供
する。 【構成】 サーモクロミック層1とエレクトロクロミッ
ク層2とが積層してなるものであり、積層体の界面付近
にイオン注入によりイオンが注入されてなる複合機能構
造体。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サーモクロミズムとエ
レクトロクロミズムとの両方の機能を呈する複合機能構
造体に関するものである。
レクトロクロミズムとの両方の機能を呈する複合機能構
造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱の伝導により色変化を呈するサーモク
ロミック素子、あるいは電圧の印加により色変化を呈す
るエレクトロクロミック素子は、自動車用ガラスや建築
物の窓ガラス等の調光素子としての応用が期待されてい
る。
ロミック素子、あるいは電圧の印加により色変化を呈す
るエレクトロクロミック素子は、自動車用ガラスや建築
物の窓ガラス等の調光素子としての応用が期待されてい
る。
【0003】サーモクロミック素子は、熱により結晶系
が転移したとき電子状態の変化が色となって現れる光学
材料(サーモクロミック材料)をガラス上にコーティン
グした構造であり、温度変化により着消色を行うため、
電力なしである程度の調光が可能である。
が転移したとき電子状態の変化が色となって現れる光学
材料(サーモクロミック材料)をガラス上にコーティン
グした構造であり、温度変化により着消色を行うため、
電力なしである程度の調光が可能である。
【0004】一方、エレクトロクロミック素子は、電解
質との間で電気化学的に酸化還元反応を起こして着消色
する材料(エレクトロクロミック材料)をガラス上にコ
ーティングし、さらにその上に電解質を積層した構造で
ある。このエレクトロクロミック材料を発色させたり消
色させたりして光の透過率を変化させるために駆動力と
して電力が必要となる。
質との間で電気化学的に酸化還元反応を起こして着消色
する材料(エレクトロクロミック材料)をガラス上にコ
ーティングし、さらにその上に電解質を積層した構造で
ある。このエレクトロクロミック材料を発色させたり消
色させたりして光の透過率を変化させるために駆動力と
して電力が必要となる。
【0005】省エネルギーの観点からはサーモクロミッ
ク素子の利用が好ましいが、自動車用ガラス等への適用
を考えた場合、サーモクロミック材料の転移温度は概し
て高く(60℃以上)、しかもその調光能力は充分では
ない。このため、サーモクロミック素子とエレクトロク
ロミック素子とを併用し、サーモクロミック素子が機能
しない温度領域では、エレクトロクロミック素子による
調光能力を向上させる素子が提案されている。
ク素子の利用が好ましいが、自動車用ガラス等への適用
を考えた場合、サーモクロミック材料の転移温度は概し
て高く(60℃以上)、しかもその調光能力は充分では
ない。このため、サーモクロミック素子とエレクトロク
ロミック素子とを併用し、サーモクロミック素子が機能
しない温度領域では、エレクトロクロミック素子による
調光能力を向上させる素子が提案されている。
【0006】しかしながら、サーモクロミック素子とエ
レクトロクロミック素子とを併用した複合機能構造体
は、サーモクロミック素子の機能とエレクトロクロミッ
ク素子の機能とを両方維持することが困難であるため、
全体的な光学特性を設計することはきわめて難しい。特
に、サーモクロミック/エレクトロクロミック複合素子
をひとつのバルク材料で形成した場合、サーモクロミッ
ク機能において異種元素のカチオンを導入することより
着消色時の光透過率の差を大きくしようとすると、該異
種元素のカチオンがエレクトロクロミック機能を阻害す
るため、エレクトロクロミック機能が低下してしまう。
そのため、素子全体として着消色時の光透過率の差を大
きくすることは困難である。
レクトロクロミック素子とを併用した複合機能構造体
は、サーモクロミック素子の機能とエレクトロクロミッ
ク素子の機能とを両方維持することが困難であるため、
全体的な光学特性を設計することはきわめて難しい。特
に、サーモクロミック/エレクトロクロミック複合素子
をひとつのバルク材料で形成した場合、サーモクロミッ
ク機能において異種元素のカチオンを導入することより
着消色時の光透過率の差を大きくしようとすると、該異
種元素のカチオンがエレクトロクロミック機能を阻害す
るため、エレクトロクロミック機能が低下してしまう。
そのため、素子全体として着消色時の光透過率の差を大
きくすることは困難である。
【0007】このように、複合機能構造体の実現には、
設計に応じて光の透過率を調整する技術が求められてい
る。
設計に応じて光の透過率を調整する技術が求められてい
る。
【0008】従来の複合機能構造体のひとつとして、サ
ーモクロミズムを示す酸化バナジウム(VO2 )膜に異
種元素であるLiイオンを電気化学的手法により導入し
LiX VO2 としてサーモクロミズムとエレクトロクロ
ミズムの両方の特性を有する素子と、LiWO3 のよう
なエレクトロクロミック素子とを電解質層を介して接合
した構造のものがある(J.Appl.Phys.6
9,3231(1991))。
ーモクロミズムを示す酸化バナジウム(VO2 )膜に異
種元素であるLiイオンを電気化学的手法により導入し
LiX VO2 としてサーモクロミズムとエレクトロクロ
ミズムの両方の特性を有する素子と、LiWO3 のよう
なエレクトロクロミック素子とを電解質層を介して接合
した構造のものがある(J.Appl.Phys.6
9,3231(1991))。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この複合機能
構造体も、サーモクロミック材料の転移温度未満と転移
温度以上とにおける光透過率との差はわずかであり、実
用的な材料とすることはできない。また、両素子間の電
解質層の粘着性を利用して両素子を密着しており、該電
解質が吸湿性があり、しかも導電状態において流動性を
持つため、両素子が剥離することがある。
構造体も、サーモクロミック材料の転移温度未満と転移
温度以上とにおける光透過率との差はわずかであり、実
用的な材料とすることはできない。また、両素子間の電
解質層の粘着性を利用して両素子を密着しており、該電
解質が吸湿性があり、しかも導電状態において流動性を
持つため、両素子が剥離することがある。
【0010】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みな
されたものであり、着色時と消色時との光透過率の差が
大きく、かつ素子間の密着性に優れた複合機能構造体材
料を提供することを目的とする。
されたものであり、着色時と消色時との光透過率の差が
大きく、かつ素子間の密着性に優れた複合機能構造体材
料を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の複合機能構造体
は、サーモクロミック層とエレクトロクロミック層とが
積層してなり、該積層体の少なくとも界面付近にイオン
注入によりイオンが注入されてなることを特徴とするも
のである。
は、サーモクロミック層とエレクトロクロミック層とが
積層してなり、該積層体の少なくとも界面付近にイオン
注入によりイオンが注入されてなることを特徴とするも
のである。
【0012】
【作用】サーモクロミック層とエレクトロクロミック層
との界面付近にイオンが注入されることにより、サーモ
クロミック層に照射損傷効果が生じて、着消色時の光透
過率の差が大きくなる。その理由は以下のように考えら
れる。
との界面付近にイオンが注入されることにより、サーモ
クロミック層に照射損傷効果が生じて、着消色時の光透
過率の差が大きくなる。その理由は以下のように考えら
れる。
【0013】サーモクロミック層が転移温度未満の着色
していない状態でもわずかに光の吸収による着色があ
る。この着色現象は、一般に特定波長の光吸収によるも
のである。イオン注入による照射損傷を受けていないサ
ーモクロミック層では、着色現象の支配因子であるエネ
ルギー準位の幅が狭いため、そのエネルギー準位に対応
した波長の光のほとんどはサーモクロミック層に吸収さ
れ、全体の光透過率は低い。それに対して、イオン注入
による照射損傷を受けた場合、サーモクロミック層にお
いて、サーモクロミック材料の結晶構造全体あるいはそ
の一部が非晶質化する、あるいは注入されたイオンが不
純物元素としてサーモクロミック材料の結晶の格子元素
と置換、あるいは格子間に侵入する、等によりサーモク
ロミック材料を構成する原子の結合距離が変化する。こ
の変化に伴い、着色現象の支配因子であるエネルギー準
位の幅が拡がることから、これまで吸収されていた光が
透過するようになり、全体の光透過率が高くなる。
していない状態でもわずかに光の吸収による着色があ
る。この着色現象は、一般に特定波長の光吸収によるも
のである。イオン注入による照射損傷を受けていないサ
ーモクロミック層では、着色現象の支配因子であるエネ
ルギー準位の幅が狭いため、そのエネルギー準位に対応
した波長の光のほとんどはサーモクロミック層に吸収さ
れ、全体の光透過率は低い。それに対して、イオン注入
による照射損傷を受けた場合、サーモクロミック層にお
いて、サーモクロミック材料の結晶構造全体あるいはそ
の一部が非晶質化する、あるいは注入されたイオンが不
純物元素としてサーモクロミック材料の結晶の格子元素
と置換、あるいは格子間に侵入する、等によりサーモク
ロミック材料を構成する原子の結合距離が変化する。こ
の変化に伴い、着色現象の支配因子であるエネルギー準
位の幅が拡がることから、これまで吸収されていた光が
透過するようになり、全体の光透過率が高くなる。
【0014】一方、サーモクロミック層が転移温度以上
の着色した状態では、結晶構造の転移によりサーモクロ
ミック材料の着色現象の支配因子があるエネルギー準位
が非常に大きく変化する。それに対して、イオン注入に
よるエネルギー準位の幅の拡大は小さいため、この新た
なエネルギー準位はイオン注入の影響を受けない。従っ
て、転移温度以上の着色した状態での光透過率はイオン
未注入のものとほぼ同じになる。
の着色した状態では、結晶構造の転移によりサーモクロ
ミック材料の着色現象の支配因子があるエネルギー準位
が非常に大きく変化する。それに対して、イオン注入に
よるエネルギー準位の幅の拡大は小さいため、この新た
なエネルギー準位はイオン注入の影響を受けない。従っ
て、転移温度以上の着色した状態での光透過率はイオン
未注入のものとほぼ同じになる。
【0015】なお、エレクトロクロミック層では、上記
の変化はほとんど生じない。
の変化はほとんど生じない。
【0016】また、注入イオンの一部がサーモクロミッ
ク層とエレクトロクロミック層の界面をミキシングする
ため、両者の密着性が向上し、両層の剥離および界面か
らの水分等の侵入による腐食を抑制することができる。
ク層とエレクトロクロミック層の界面をミキシングする
ため、両者の密着性が向上し、両層の剥離および界面か
らの水分等の侵入による腐食を抑制することができる。
【0017】
【発明の効果】本発明の複合機能構造体は、着色時と消
色時との光透過率の差が大きく、かつサーモクロミック
層とエレクトロクロミック層との密着性に優れたもので
ある。
色時との光透過率の差が大きく、かつサーモクロミック
層とエレクトロクロミック層との密着性に優れたもので
ある。
【0018】
【実施例】以下、本発明をより具体的にした具体例を説
明する。
明する。
【0019】(具体例)本発明の複合機能構造体は、サ
ーモクロミック層とエレクトロクロミック層とが積層し
てなり、該積層体の少なくとも界面付近にイオン注入に
よりイオンが注入されてなるものである。
ーモクロミック層とエレクトロクロミック層とが積層し
てなり、該積層体の少なくとも界面付近にイオン注入に
よりイオンが注入されてなるものである。
【0020】サーモクロミック層におけるサーモクロミ
ック材料としては、VO、VO2 、Ti2 O3 、NbO
2 等の酸化物、AgS2 、NiS等の硫化物、Ge−T
e−Sb−S等のカルコゲナイド、あるいはCu(Hg
I4 )、Ag2 (HgI4 )等の錯体等のサーモクロミ
ズムを呈する物質であればいずれでもよく、それらのう
ちの少なくとも1種を用いる。
ック材料としては、VO、VO2 、Ti2 O3 、NbO
2 等の酸化物、AgS2 、NiS等の硫化物、Ge−T
e−Sb−S等のカルコゲナイド、あるいはCu(Hg
I4 )、Ag2 (HgI4 )等の錯体等のサーモクロミ
ズムを呈する物質であればいずれでもよく、それらのう
ちの少なくとも1種を用いる。
【0021】該サーモクロミック層の厚さとしては、特
に限定はないが、例えば、サーモクロミック材料がVO
2 であれば、50〜100nmの範囲が望ましい。該厚
さが50nm未満では、着色状態においても光透過率が
充分低下しないことがある。また、100nmを越える
と非着色状態において高い光透過率を維持できないこと
があり、さらにサーモクロミック層側よりイオン注入す
る場合において注入イオンがエレクトロクロミック層と
の界面に到達できないことがある。
に限定はないが、例えば、サーモクロミック材料がVO
2 であれば、50〜100nmの範囲が望ましい。該厚
さが50nm未満では、着色状態においても光透過率が
充分低下しないことがある。また、100nmを越える
と非着色状態において高い光透過率を維持できないこと
があり、さらにサーモクロミック層側よりイオン注入す
る場合において注入イオンがエレクトロクロミック層と
の界面に到達できないことがある。
【0022】また、エレクトロクロミック層におけるエ
レクトロクロミック材料としては、WO3 、MoO3 、
V2 O3 、TiO2 等の酸化物、Fe系の錯体、ヘテロ
ポリ酸、InN、SnN等の窒化物等のエレクトロクロ
ミズムを呈する物質であればいずれでもよく、それらの
うちの少なくとも1種を用いる。
レクトロクロミック材料としては、WO3 、MoO3 、
V2 O3 、TiO2 等の酸化物、Fe系の錯体、ヘテロ
ポリ酸、InN、SnN等の窒化物等のエレクトロクロ
ミズムを呈する物質であればいずれでもよく、それらの
うちの少なくとも1種を用いる。
【0023】該エレクトロクロミック層の厚さとして
は、特に限定はないが、例えば、エレクトロクロミック
材料がWO3 であれば、300〜500nmの範囲が望
ましい。該厚さが300nm未満では、着色状態におい
ても光透過率が充分低下しないことがある。500nm
を越えると非着色状態において高い光透過率を維持でき
ないことがある。
は、特に限定はないが、例えば、エレクトロクロミック
材料がWO3 であれば、300〜500nmの範囲が望
ましい。該厚さが300nm未満では、着色状態におい
ても光透過率が充分低下しないことがある。500nm
を越えると非着色状態において高い光透過率を維持でき
ないことがある。
【0024】サーモクロミック層とエレクトロクロミッ
ク層との界面付近に注入するイオンとしては、Xe、A
u、Ar、F、Li等のイオン注入できるイオンであれ
ばよく、それらのうちの少なくとも1種を用いる。
ク層との界面付近に注入するイオンとしては、Xe、A
u、Ar、F、Li等のイオン注入できるイオンであれ
ばよく、それらのうちの少なくとも1種を用いる。
【0025】注入手段としては、サーモクロミック層と
エレクトロクロミック層との界面付近にまでイオンを導
入することができ、しかも制御性および再現性がよいイ
オン注入とするのがよい。
エレクトロクロミック層との界面付近にまでイオンを導
入することができ、しかも制御性および再現性がよいイ
オン注入とするのがよい。
【0026】イオン注入の注入量としては、1×1014
〜1×1016/cm2 の範囲とするのが望ましい。イオ
ン注入により積層体に与える損傷の度合いはイオン注入
量に依存するため、1×1014/cm2 未満の注入量で
は、積層体に与える損傷が少なく、非着色状態における
光透過率の向上が少ない。一方、1×1016/cm2を
越えると、サーモクロミック材料の構造が大きく乱れ、
サーモクロミズムを発現しなくなることがある。
〜1×1016/cm2 の範囲とするのが望ましい。イオ
ン注入により積層体に与える損傷の度合いはイオン注入
量に依存するため、1×1014/cm2 未満の注入量で
は、積層体に与える損傷が少なく、非着色状態における
光透過率の向上が少ない。一方、1×1016/cm2を
越えると、サーモクロミック材料の構造が大きく乱れ、
サーモクロミズムを発現しなくなることがある。
【0027】本発明の複合機能構造体を製造する方法と
しては、サーモクロミック層とエレクトロクロミック層
とを積層し、この積層体にイオン注入する方法がある。
しては、サーモクロミック層とエレクトロクロミック層
とを積層し、この積層体にイオン注入する方法がある。
【0028】例えば、本発明の複合機能構造体を利用し
て調光素子を作製する場合、以下のような方法で作製す
ることができる。
て調光素子を作製する場合、以下のような方法で作製す
ることができる。
【0029】まず、図1に示すように、第1電極とし
て、ITO(インジウム・スズ・酸化物)等の透明電極
膜41を透明な基板5上にスパッタ法、真空蒸着法等で
形成する。透明な基板5としては、ガラス、アクリル等
を用いる。次に、エレクトロクロミック層に電流を流す
ための電解質層3を上記第1電極41上にスパッタ法、
真空蒸着法等で形成する。該電解質としては、酸化タン
タル(Ta2 O5 )、酸化ジルコニウム(ZrO2 )、
酸化クロム(Cr2 O3 )等の酸化物、あるいはフッ化
リチウム(LiF)、フッ化マグネシウム(MgF)、
フッ化カルシウム(CaF2 )等のフッ化物等を用い
る。上記電解質層3上に、エレクトロクロミック材料を
蒸着源としてエレクトロクロミック層2をスパッタ法、
真空蒸着法等で形成する。さらに、上記エレクトロクロ
ミック層2上に、サーモクロミック材料を蒸着源として
サーモクロミック層1をスパッタ法、真空蒸着法等で形
成して、積層する。その後、上記積層体にイオン注入を
行う。さらに、上記サーモクロミック層1に第2電極と
してITO等の透明電極膜42をスパッタ法、真空蒸着
法等で形成する。また、透明電極膜41、42にエレク
トロクロミック層2を駆動するための電圧印加手段6を
取り付ける。
て、ITO(インジウム・スズ・酸化物)等の透明電極
膜41を透明な基板5上にスパッタ法、真空蒸着法等で
形成する。透明な基板5としては、ガラス、アクリル等
を用いる。次に、エレクトロクロミック層に電流を流す
ための電解質層3を上記第1電極41上にスパッタ法、
真空蒸着法等で形成する。該電解質としては、酸化タン
タル(Ta2 O5 )、酸化ジルコニウム(ZrO2 )、
酸化クロム(Cr2 O3 )等の酸化物、あるいはフッ化
リチウム(LiF)、フッ化マグネシウム(MgF)、
フッ化カルシウム(CaF2 )等のフッ化物等を用い
る。上記電解質層3上に、エレクトロクロミック材料を
蒸着源としてエレクトロクロミック層2をスパッタ法、
真空蒸着法等で形成する。さらに、上記エレクトロクロ
ミック層2上に、サーモクロミック材料を蒸着源として
サーモクロミック層1をスパッタ法、真空蒸着法等で形
成して、積層する。その後、上記積層体にイオン注入を
行う。さらに、上記サーモクロミック層1に第2電極と
してITO等の透明電極膜42をスパッタ法、真空蒸着
法等で形成する。また、透明電極膜41、42にエレク
トロクロミック層2を駆動するための電圧印加手段6を
取り付ける。
【0030】サーモクロミック層とエレクトロクロミッ
ク層との積層体にイオン注入する方法としては、コック
クロフト・ワルトン型、あるいはヴァンデグラフ等の加
速器により加速させたイオンを積層体に注入する方法が
ある。
ク層との積層体にイオン注入する方法としては、コック
クロフト・ワルトン型、あるいはヴァンデグラフ等の加
速器により加速させたイオンを積層体に注入する方法が
ある。
【0031】イオン注入する方向は、上記積層体のいず
れからでもよいが、サーモクロミック層より注入する方
が、エレクトロクロミック層の損傷がきわめて少ないた
めにエレクトロクロミズム機能を維持できるとともにサ
ーモクロミック層の照射損傷効果を向上することができ
る。
れからでもよいが、サーモクロミック層より注入する方
が、エレクトロクロミック層の損傷がきわめて少ないた
めにエレクトロクロミズム機能を維持できるとともにサ
ーモクロミック層の照射損傷効果を向上することができ
る。
【0032】イオン注入の加速エネルギーとしては、イ
オン注入する側の層の厚さをdとしたときイオンの射影
飛程RpがRp=(1/2)d〜(2/3)dとなるよ
うな範囲が望ましい。加速エネルギーがこの範囲であれ
ば、エレクトロクロミック層に損傷を与えずにサーモク
ロミック層のみに損傷を与え、構造を変化させて着色時
と消色時との光透過率の差をより大きくすることができ
る。また、加速器を用いて積層体中に注入されたイオン
の分布は、ガウス分布をとり、その一部が射影飛程Rp
よりもさらに奥深く侵入するために両層の界面に達して
両層のミキシングがより進行する。
オン注入する側の層の厚さをdとしたときイオンの射影
飛程RpがRp=(1/2)d〜(2/3)dとなるよ
うな範囲が望ましい。加速エネルギーがこの範囲であれ
ば、エレクトロクロミック層に損傷を与えずにサーモク
ロミック層のみに損傷を与え、構造を変化させて着色時
と消色時との光透過率の差をより大きくすることができ
る。また、加速器を用いて積層体中に注入されたイオン
の分布は、ガウス分布をとり、その一部が射影飛程Rp
よりもさらに奥深く侵入するために両層の界面に達して
両層のミキシングがより進行する。
【0033】また、イオン注入するイオンとしてF、L
i等の軽元素を使用する場合、サーモクロミック材料の
結晶構造を非晶質化する効果が少ないが、これらの元素
が結晶の格子間に位置することによりエネルギー準位を
変化させることができる。従って、該軽元素を格子間位
置に挿入させるために、積層体に熱処理を施すのがよ
い。該熱処理の条件としては、不活性ガス雰囲気中、2
00〜300℃の範囲とするのが望ましい。
i等の軽元素を使用する場合、サーモクロミック材料の
結晶構造を非晶質化する効果が少ないが、これらの元素
が結晶の格子間に位置することによりエネルギー準位を
変化させることができる。従って、該軽元素を格子間位
置に挿入させるために、積層体に熱処理を施すのがよ
い。該熱処理の条件としては、不活性ガス雰囲気中、2
00〜300℃の範囲とするのが望ましい。
【0034】本発明の複合機能構造体は、上記の特性に
より、自動車用ガラス(前、後、側面、ルーフ部等)、
あるいは建築物の窓ガラス等の調光素子に利用すること
ができる。
より、自動車用ガラス(前、後、側面、ルーフ部等)、
あるいは建築物の窓ガラス等の調光素子に利用すること
ができる。
【0035】以下、本発明の実施例を説明する。
【0036】(実施例) 実施例1 本実施例の複合機能構造体を用いた調光素子を図1に示
す。
す。
【0037】コーニング社製7059ガラス基板5上の
適当な位置に、引き出し電極部411を持つITO膜4
1を形成し、このITO膜41上に、電解質層としての
Ta2 O5 層3をスパッタ法により形成した。次に、エ
レクトロクミック層として厚さ300nmの酸化タング
ステン層2をWO3 を蒸着源としてスパッタ法により形
成し、さらに、サーモクロミック層として厚さ80nm
の酸化バナジウム層1をVO2 を蒸着源としてスパッタ
法により形成した。
適当な位置に、引き出し電極部411を持つITO膜4
1を形成し、このITO膜41上に、電解質層としての
Ta2 O5 層3をスパッタ法により形成した。次に、エ
レクトロクミック層として厚さ300nmの酸化タング
ステン層2をWO3 を蒸着源としてスパッタ法により形
成し、さらに、サーモクロミック層として厚さ80nm
の酸化バナジウム層1をVO2 を蒸着源としてスパッタ
法により形成した。
【0038】ここで、上記積層体のサーモクロミック層
1側より130keVで加速したAu+ イオンを1×1
014〜1×1017/cm2 の範囲でイオン注入装置によ
り注入した。その後、サーモクロミック層1上にITO
膜42をスパッタ法により積層した。
1側より130keVで加速したAu+ イオンを1×1
014〜1×1017/cm2 の範囲でイオン注入装置によ
り注入した。その後、サーモクロミック層1上にITO
膜42をスパッタ法により積層した。
【0039】得られた調光素子について分析したとこ
ろ、サーモクロミック層とエレクトロクミック層との界
面付近に注入したイオンが存在していた。
ろ、サーモクロミック層とエレクトロクミック層との界
面付近に注入したイオンが存在していた。
【0040】さらに、ITO膜41の引き出し電極部4
11とITO膜42とにエレクトロクロミック層を駆動
させるための電圧印加手段6を設けた。
11とITO膜42とにエレクトロクロミック層を駆動
させるための電圧印加手段6を設けた。
【0041】次に、得られた調光素子、および比較例と
してイオン注入せず、その他は上記と同様な構造の調光
素子の光学特性を図2に示す装置を用いて測定した。こ
の測定装置は、調光素子を加熱するためのヒーター71
と調光素子の温度を測定するための熱電対72とよりな
る構造である。この測定装置に調光素子を配置し、電圧
印加手段6より所定の電圧を印加することによりエレク
トロクミック特性を測定し、また、ヒーター71によっ
て調光素子を加熱することによりサーモクロミック特性
を測定した。
してイオン注入せず、その他は上記と同様な構造の調光
素子の光学特性を図2に示す装置を用いて測定した。こ
の測定装置は、調光素子を加熱するためのヒーター71
と調光素子の温度を測定するための熱電対72とよりな
る構造である。この測定装置に調光素子を配置し、電圧
印加手段6より所定の電圧を印加することによりエレク
トロクミック特性を測定し、また、ヒーター71によっ
て調光素子を加熱することによりサーモクロミック特性
を測定した。
【0042】その結果を図3および図4に示す。図3よ
り明らかなように、室温、電圧未印加の状態における光
透過率は、イオン注入の注入量が1×1014〜1×10
16/cm2 の範囲では、注入量が多くなるに従って上昇
し、可視光の波長領域の上限である0.8μmの波長で
は、最大60%の値が得られた。さらに、注入量が1×
1017/cm2 になると光透過率は約20%になるが、
イオン注入していない素子よりも高い値である。また、
図4より明らかなように、サーモクロミック層を100
℃、電圧未印加とした場合、本実施例の光透過率はいず
れも20%以下と低い値となった。従って、イオン注入
した本実施例は、着色状態と非着色状態との光透過率の
差が大きい光学素子であることが分かる。
り明らかなように、室温、電圧未印加の状態における光
透過率は、イオン注入の注入量が1×1014〜1×10
16/cm2 の範囲では、注入量が多くなるに従って上昇
し、可視光の波長領域の上限である0.8μmの波長で
は、最大60%の値が得られた。さらに、注入量が1×
1017/cm2 になると光透過率は約20%になるが、
イオン注入していない素子よりも高い値である。また、
図4より明らかなように、サーモクロミック層を100
℃、電圧未印加とした場合、本実施例の光透過率はいず
れも20%以下と低い値となった。従って、イオン注入
した本実施例は、着色状態と非着色状態との光透過率の
差が大きい光学素子であることが分かる。
【0043】これに対して、J.Appl.Phys.
69,3231(1991)に記載の複合機能構造体を
用いた調光素子では、電圧未印加の条件で、サーモクロ
ミック層の温度が室温と80℃とにおける光透過率はそ
れぞれ約60%、約50%であり、その差はわずかに約
10%しかなかった。
69,3231(1991)に記載の複合機能構造体を
用いた調光素子では、電圧未印加の条件で、サーモクロ
ミック層の温度が室温と80℃とにおける光透過率はそ
れぞれ約60%、約50%であり、その差はわずかに約
10%しかなかった。
【0044】また、室温において、本実施例の電極間に
1.6Vの電圧を印加し、エレクトロクミック特性を測
定したところ、光透過率は約20%となった。室温、電
圧未印加時の光透過率が最大60%を得ていることか
ら、その差は大きく、エレクトロクミック素子としても
充分機能していることが分かる。
1.6Vの電圧を印加し、エレクトロクミック特性を測
定したところ、光透過率は約20%となった。室温、電
圧未印加時の光透過率が最大60%を得ていることか
ら、その差は大きく、エレクトロクミック素子としても
充分機能していることが分かる。
【0045】次に、本実施例のサーモクロミック層/エ
レクトロクミック層の積層体の両表面に粘着テープを貼
り付け、引きはがす方法により層間の密着性を検査した
が、損傷の兆しは見られなかった。
レクトロクミック層の積層体の両表面に粘着テープを貼
り付け、引きはがす方法により層間の密着性を検査した
が、損傷の兆しは見られなかった。
【0046】それに対して、J.Appl.Phys.
69,3231(1991)に記載の複合機能構造体の
場合、両層間の電解質層の粘着性を利用して両層を密着
しており、しかも該電解質層が導電状態において流動性
を持つことから、密着性がきわめて低いことが容易に分
かる。
69,3231(1991)に記載の複合機能構造体の
場合、両層間の電解質層の粘着性を利用して両層を密着
しており、しかも該電解質層が導電状態において流動性
を持つことから、密着性がきわめて低いことが容易に分
かる。
【0047】実施例2 実施例1におけるAu+ 注入の代わりに、Xe+ を加速
エネルギー100keVで注入し、その他は実施例1と
同様にして複合機能構造体を用いた調光素子を作製し、
さらに光透過率の測定および層の剥離試験を行った。な
お、得られた調光素子は、サーモクロミック層とエレク
トロクロミック層との界面付近に注入したイオンが存在
していた。
エネルギー100keVで注入し、その他は実施例1と
同様にして複合機能構造体を用いた調光素子を作製し、
さらに光透過率の測定および層の剥離試験を行った。な
お、得られた調光素子は、サーモクロミック層とエレク
トロクロミック層との界面付近に注入したイオンが存在
していた。
【0048】上記測定の結果、室温、電圧未印加時の光
透過率は0.8μmの波長で約60%の値であり、サー
モクロミック層の温度が100℃、電圧未印加時の光透
過率は0.8μmの波長で20%以下であり、その差が
非常に大きかった。
透過率は0.8μmの波長で約60%の値であり、サー
モクロミック層の温度が100℃、電圧未印加時の光透
過率は0.8μmの波長で20%以下であり、その差が
非常に大きかった。
【0049】また、層間の密着性を、粘着テープを用い
た試験で検査したが、損傷の兆しは見られなかった。
た試験で検査したが、損傷の兆しは見られなかった。
【0050】実施例3 実施例1におけるAu+ 注入の代わりに、F+ を加速エ
ネルギー30keV、注入量2×1017/cm2 で注入
し、その後Fイオンをサーモクロミック材料の格子間位
置に挿入するための熱処理をArガス雰囲気中、300
℃で行い、その他は実施例1と同様にして複合機能構造
体を用いた調光素子を作製し、さらに光透過率の測定お
よび層の剥離試験を行った。なお、得られた調光素子
は、サーモクロミック層とエレクトロクロミック層との
界面付近に注入したイオンが存在していた。
ネルギー30keV、注入量2×1017/cm2 で注入
し、その後Fイオンをサーモクロミック材料の格子間位
置に挿入するための熱処理をArガス雰囲気中、300
℃で行い、その他は実施例1と同様にして複合機能構造
体を用いた調光素子を作製し、さらに光透過率の測定お
よび層の剥離試験を行った。なお、得られた調光素子
は、サーモクロミック層とエレクトロクロミック層との
界面付近に注入したイオンが存在していた。
【0051】上記測定の結果、室温、電圧未印加時の光
透過率は0.8μmの波長で約60%の値であり、サー
モクロミック層の温度が100℃、電圧未印加時の光透
過率は0.8μmの波長で20%以下であり、その差が
非常に大きかった。
透過率は0.8μmの波長で約60%の値であり、サー
モクロミック層の温度が100℃、電圧未印加時の光透
過率は0.8μmの波長で20%以下であり、その差が
非常に大きかった。
【0052】また、層間の密着性を、粘着テープを用い
た試験で検査したが、損傷の兆しは見られなかった。
た試験で検査したが、損傷の兆しは見られなかった。
【図1】実施例における複合機能構造体を用いた調光素
子を示す斜視図
子を示す斜視図
【図2】調光素子の光透過率を測定するための装置を示
す斜視図
す斜視図
【図3】実施例における複合機能構造体を用いた調光素
子の光透過率を示す線図
子の光透過率を示す線図
【図4】実施例における複合機能構造体を用いた調光素
子の光透過率を示す線図
子の光透過率を示す線図
1 サーモクロミック層 2 エレクトロクロミック層 3 電解質層 41 透明導電膜 42 透明導電膜 5 基板 6 電圧印加手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥村 公平 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 サーモクロミック層とエレクトロクロミ
ック層とが積層してなり、該積層体の少なくとも界面付
近にイオン注入によりイオンが注入されてなることを特
徴とする複合機能構造体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4128296A JPH05297417A (ja) | 1992-04-20 | 1992-04-20 | 複合機能構造体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4128296A JPH05297417A (ja) | 1992-04-20 | 1992-04-20 | 複合機能構造体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05297417A true JPH05297417A (ja) | 1993-11-12 |
Family
ID=14981295
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4128296A Pending JPH05297417A (ja) | 1992-04-20 | 1992-04-20 | 複合機能構造体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05297417A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000077559A1 (en) * | 1999-06-11 | 2000-12-21 | Ppg Industries Ohio, Inc. | Electro-optical device and variable transparent article with such device |
US6690495B1 (en) | 2000-10-03 | 2004-02-10 | Alphamicron, Inc. | Device exhibiting photo-induced dichroism for adaptive anti-glare vision protection |
JP2007102197A (ja) * | 2005-09-12 | 2007-04-19 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 全固体型反射調光エレクトロクロミック素子及びそれを用いた調光部材 |
WO2010026125A1 (en) | 2008-09-02 | 2010-03-11 | Chromogenics Ab | Combined thermochromic and electrochromic optical device |
CN105840060A (zh) * | 2016-03-19 | 2016-08-10 | 上海大学 | 电致变色-热致变色双响应智能节能器件及其制备方法 |
CN111505880A (zh) * | 2020-05-25 | 2020-08-07 | 哈尔滨工程大学 | 一种热响应电解质材料及其制备方法和应用 |
CN114137773A (zh) * | 2021-11-05 | 2022-03-04 | 哈尔滨工业大学(深圳) | 一种热电双响应智能变色器件及其制备方法 |
CN114647122A (zh) * | 2020-12-17 | 2022-06-21 | 中国科学院上海硅酸盐研究所 | 一种高性能可见红外独立调控电致变色器件及其制备方法和应用 |
-
1992
- 1992-04-20 JP JP4128296A patent/JPH05297417A/ja active Pending
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000077559A1 (en) * | 1999-06-11 | 2000-12-21 | Ppg Industries Ohio, Inc. | Electro-optical device and variable transparent article with such device |
US6690495B1 (en) | 2000-10-03 | 2004-02-10 | Alphamicron, Inc. | Device exhibiting photo-induced dichroism for adaptive anti-glare vision protection |
US6999220B2 (en) | 2000-10-03 | 2006-02-14 | Alphamicron, Inc. | Device exhibiting photo-induced dichroism for adaptive anti-glare vision protection |
JP2007102197A (ja) * | 2005-09-12 | 2007-04-19 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 全固体型反射調光エレクトロクロミック素子及びそれを用いた調光部材 |
US8355194B2 (en) | 2008-09-02 | 2013-01-15 | Chromogenics Ab | Combined thermochromic and electrochromic optical device |
US20110216388A1 (en) * | 2008-09-02 | 2011-09-08 | Chromogenics Ab | Combined thermochromic and electrochromic optical device |
WO2010026125A1 (en) | 2008-09-02 | 2010-03-11 | Chromogenics Ab | Combined thermochromic and electrochromic optical device |
CN105840060A (zh) * | 2016-03-19 | 2016-08-10 | 上海大学 | 电致变色-热致变色双响应智能节能器件及其制备方法 |
CN111505880A (zh) * | 2020-05-25 | 2020-08-07 | 哈尔滨工程大学 | 一种热响应电解质材料及其制备方法和应用 |
CN114647122A (zh) * | 2020-12-17 | 2022-06-21 | 中国科学院上海硅酸盐研究所 | 一种高性能可见红外独立调控电致变色器件及其制备方法和应用 |
CN114647122B (zh) * | 2020-12-17 | 2023-10-13 | 中国科学院上海硅酸盐研究所 | 一种高性能可见红外独立调控电致变色器件及其制备方法和应用 |
CN114137773A (zh) * | 2021-11-05 | 2022-03-04 | 哈尔滨工业大学(深圳) | 一种热电双响应智能变色器件及其制备方法 |
CN114137773B (zh) * | 2021-11-05 | 2024-03-08 | 哈尔滨工业大学(深圳) | 一种热电双响应智能变色器件及其制备方法 |
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