JPH0529705B2 - - Google Patents

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JPH0529705B2
JPH0529705B2 JP60146852A JP14685285A JPH0529705B2 JP H0529705 B2 JPH0529705 B2 JP H0529705B2 JP 60146852 A JP60146852 A JP 60146852A JP 14685285 A JP14685285 A JP 14685285A JP H0529705 B2 JPH0529705 B2 JP H0529705B2
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Yoshikatsu Ogawa
Hiroshi Kimoto
Masao Kaji
Yasuichi Suga
Toyohisa Takenaka
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MARUBISHI OIL CHEMICAL
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MARUBISHI OIL CHEMICAL
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、繊維製品の風合の優れた防炎加工法
に関する。 近年、寝装品、椅子、衣料、壁紙、自動車及び
航空機の内装材などで、多くの繊維が用いられ、
各用途によつて多様化しているが、いずれも防炎
化が必要となつて来た。そのため従来使用されて
きた塩化ビニル系素材に代わり、繊維素材が多く
なり、特にポリエステル、ナイロン、アセテー
ト、アクリル、レーヨン、綿、絹、麻あるいはこ
れらの混紡、混織布を中心とした素材が多量に使
用されるようになり、これらは非常に燃焼し易い
ため、その防炎化が大きな問題となつている。塩
化ビニル系素材においては塩化ビニル自体燃えに
くく、また必要に応じ塩化ビニルに酸化アンチモ
ン等を添加することにより、比較的簡単に防炎化
されるので広く使用されてきたが、粗剛感、べた
つき感、冷たさ、肌ざわり、硬さなどの欠点か
ら、繊維素材のようなあたたかさのある、肌ざわ
りの良い風合を出すことは困難であつた。そのた
め繊維素材の防炎樹脂加工においては、いかに繊
維素材の風合及び物性を損なわず加工するかが重
要な点となつてくる。ところが従来の防炎樹脂加
工ではアクリル酸エステル、塩化ビニル、塩化ビ
ニリデン、酢酸ビニル、エチレン酢酸ビニル、エ
チレン酢酸ビニル/塩化ビニル、エチレン塩化ビ
ニル、SBR、NBRあるいはこれらの混合樹脂に
燐酸エステル、ハロゲン系燐酸エステル、ハロゲ
ン系有機化合物、アンチモン系化合物、ポリ燐酸
アンモニウム、燐酸グアニジン、硫酸アンモニウ
ム、スルフアミン酸アンモニウム、チオ尿素ある
いはこれらの混合物を配合することにより行われ
てきたが、防炎性、耐光性、耐熱性、風合の硬
さ、べたつき、肌ざわり、弾力性など各種物性に
おいて十分満足できるような防炎繊維製品は得ら
れなかつた。例えばアクリル酸エステル樹脂ベー
スでは、一般的に耐光性、耐熱性及び風合の柔ら
かさは良好であるが、その防炎化のため、多量の
ハロゲン化燐酸エステル、ハロゲン系有機化合物
あるいはアンチモン系化合物を併用する結果、逆
に風合が硬くなりすぎたり、べたついたりし、さ
らに耐光性及び耐熱性の低下を起こす欠点があ
る。また例えば塩化ビニル系又は塩化ビニリデン
系樹脂ベースでは、アンチモン系化合物の添加
で、比較的簡単に防炎化は可能であるが、樹脂自
身の耐光性、耐熱性、(黄変、着色)及び風合の
硬さに欠点がある。その結果、それぞれの樹脂の
欠点を補うため、アクリル酸エステル系樹脂と塩
化ビニル系又は塩化ビニリデン系樹脂の混合物
に、ハロゲン化燐酸エステル、ハロゲン系有機化
合物あるいはアンチモン系化合物を配合するなど
の加工が行われてきたが、前記のような欠点を十
分に補つた防炎繊維製品が得られていないのが現
状である。そのためインテリア性及び風合が重要
視されるこのような分野では、表面の風合を中心
とした物性をいかに損なわわいように加工するか
が防炎性付与とともに重要な問題となつてくる。
しかしこれらの問題を完全に解消した防炎加工法
は未だ出ていない。本発明者らは、前記の欠点、
問題を解消するため、長年の防炎技術の研究の結
果、特定の化合物の組み合せが繊維素材に対し、
各用途の要求に応じた非常に良好な防炎性かつ諸
物性付与に役立つことを見出し、本発明に到達し
た。 本発明は、ウレタン樹脂水性分散液100重量部
(固形分)及び燐含有率が5.0%以上の(塩素化)
燐酸エステル(オルゴマー)及び/又は(塩素
化)ホスホン酸エステル(オリゴマー)の1〜
300重量部を混合して得られる水性加工液を、繊
維製品に対して固形分で3〜100%付着させるこ
とを特徴とする、風合の優れた繊維製品の防炎加
工法である。 本発明方法は、風合を非常に大切にし、柔軟性
及び弾力性の要求される製品に適している。本発
明方法によれば経時的な風合変化がなく、染色物
の変色がなく、製品の表面を損なわず、織物の目
づれがなく、寸法安定性が良い、防炎繊維製品を
得ることができる。例えばポリエステル、ナイロ
ン、ポリエステル/ナイロンあるいは人工皮革布
を素材にした織物状、編物状、モノケツト状、植
毛状の自動車座席布において、その表面の品位を
損なうことなく、自動車内装材料の防炎規制、
JIS D−1201及び米国規格のFMVSS−302法に
合格する防炎性を付与し、さらにカーシート布と
しての良好な物性を提供することができる。また
衣料、寝装品などに使用されるアセテート織物に
おいて、その風合、光沢、染色の華やかさ、肌ざ
わりなどを損なうことなく、防炎加工でき耐水性
にも優れている。さらにポリエステルレースカー
テンなどにおいては、模様を付着する場合にレー
スの目づまりがなく、防炎性及び風合良好なプリ
ント及び捺染加工に利用できる。 本発明に用いられるウレタン樹脂としては、イ
ソシアネート成分とポリヒドロキシ化合物から得
られる
【式】結合を有する樹脂を意 味し、これらの樹脂は変性されていてもよい。ま
たウエタン樹脂は、水分散型(エマルジヨン型)
のものが用いられる。 本発明に用いられる燐含有率5.0%以上の(塩
素化)燐酸エステル(オルゴマー)及び(塩素
化)ホスホン酸エステル(オリゴマー)として
は、燐酸エステル、燐酸エステルオリゴマー、塩
素化燐酸エステル、塩素化燐酸エステルオリゴマ
ー、ホスホン酸エステル、ホスホン酸エステルオ
リゴマー、塩素化ホスホン酸エステル又は塩素化
ホスホン酸エステルオルゴマーがあげられる。こ
れらの化合物の例を下記に示す。なお式中のmは
2〜6の整数、nは1〜10の整数、xは0又は1
を示す。 O=P(OCH2CHClCH2Cl)3 (A) O=P(OCH2CH2Cl)3 (B) 本発明を実施するに際しては、ウレタン樹脂水
性分散液100重量部(固形分)及び燐含有率が5.0
以上の燐化合物を1〜300重量部混合して水性加
工液を調製する。燐化合物の量がこれより少ない
と、防炎効果が充分でなく、また燐化合物の量を
これより多くしても効果に格別の向上がみられ
ず、繊維製品の風合が低下する。 この加工液は例えば水分散型ウレタン樹脂を撹
拌しながら、これに前記の燐化合物を添加するこ
とにより容易に得られる。燐化合物が沈降する場
合は、増粘剤例えばポリアクリル酸ソーダ、
CMC、HEC、ポバール、ポリウレタン等を添加
して粘度調整すると、均一な加工液が得られる。
加工液には撥水剤、撥油剤、帯電防止剤、着色
剤、柔軟剤、防炎助剤例えばアンチモン系化合
物、硬仕上げ用樹脂例えばメラミン、エポキシ樹
脂などの各種助剤を添加してもよい。 次いでこの加工液を用いて繊維製品を加工処理
し、繊維製品に対して加工液の固形分を3〜100
%、好ましくは10〜70%付着させる。固形分の付
着量が3%より少ないと充分な防炎効果が得られ
ない。加工法としては従来より行われる浸漬法、
はり塗り法、コーテイング法、スプレー法などが
用いられる。 実施例 1 自動車内装椅子張り布として使用される試布
を、下記の加工液でコーテイング処理したのち、
FMVSS−302評価及び諸物性について試験した。
その結果を第1表に示す。 試布:ポリエステル織物(目付300g/m2) ナイロン織物(目付300g/m2) ポリエステル/ナイロン織物(目付300g/m2) ポリエステル編物(目付250g/m2) ナイロン編物(目付250g/m2) ポリエステル/ナイロン編物(目付250g/m2) 人工皮革(ポリエステル又はナイロンにウレタ
ンを含浸(目付300g/m2) 加工液:固形分33%のウレタン樹脂エマルジヨン
100部に対し、防燃剤として下記の化合物15部、
ポリアクリル酸ナトリウム系増粘剤1部及び25
%アンモニア水1部を加え、粘度を約25000cps
に調整した。 加工液1:トリスジクロロプロピリホスフエート 加工液2:塩素化ホスホネート化合物(化合物
G) 処理方法:ドクターナイフ法でコーテイングし
た。加工液の固形分の付着量は、織物品で70
g/m2、編物品及び人工皮革で40g/m2とし
た。乾燥はブレンドライが80℃で5分間、キユ
アリングは150℃で1分間とした。 試験方法: 防炎性はFMVSS−302法で行い、NBは標線以
下で自己消火したことを示す。耐光性はフエドメ
ーターを用い83℃で200時間紫外線に試料を暴露
して調べた。耐熱性はギヤーオープン乾燥機中で
150℃、60分間処理したのち調べた。風合は手で
触れた感触で判定した。
【表】 実施例 2 バインダーとしての樹脂性能を調べるため、樹
脂の種類の異なる加工液でカーシート布を処理し
たのち、防炎性及び物性について比較試験した。
樹脂としては、固形分33%のウレタン樹脂エマル
ジヨン(加工液1)並びに比較例として固形分45
%のアクリル酸エステル樹脂エマルジヨン(加工
液2)及び固形分50%の塩化ビニルデン/アクリ
ル系樹脂エマルジヨン(加工液3)を用いた。前
記の樹脂エマルジヨン100部に対し、難燃剤とし
てトリスジクロロプロピルホスフエート25部、ポ
リアクリル酸ナトリウム系増粘剤1部及び25%ア
ンモニア水1部を加えて加工液を調製した。この
加工液を用いてポリエステル100%織物カーシー
ト布(目付300g/m2)をドクターナイフ法でコ
ーテイング処理し、加工液を100g/m2の割合で
付着させた。次いでこの織物を80℃で5分間プレ
ドライし、150℃で1分間キユアリングしたのち、
実施例1と同様の方法で試験した。その結果を第
2表に示す。なお表中のNBは標線以下で自己消
化、SEは5cm以下でかつ、60秒以内に自己消火。
【表】 実施例 3 固形分33%の初期縮合ウレタン樹脂エマルジヨ
ン20部に、式Fの燐化合物10部、トリメチロール
メラミン樹脂1部、有機アミン系架橋剤0.3部、
25%アンモニア水1部及び水74.7部を加えて処理
液を調製した。この処理液を用い、アセテート
100%カーテン布(目付250g/m2)を処理し、処
理液を90%付着させた。次いでこの布を80℃で5
分間プレドライし、150℃で1分間キユアリング
したのち防炎試験を行つた。その結果を第3〜5
表に示す。なお第3表は消防法カーテン試験、第
4表はFMVSS−302法試験、第5表はJIS−
1091A−4法垂直試験の結果である。
【表】
【表】
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ウレタン樹脂水性分散液100重量部(固形分)
    及び燐含有率が5.0%以上の(塩素化)燐酸エス
    テル(オリゴマー)及び/又は(塩素化)ホスホ
    ン酸エステル(オリゴマー)の1〜300重量部を
    混合して得られる水性加工液を、繊維製品に対し
    て固形分で3〜100%付着させることを特徴とす
    る、風合の優れた繊維製品の防炎加工法。
JP14685285A 1985-07-05 1985-07-05 風合の優れた繊維製品の防炎加工法 Granted JPS6215387A (ja)

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