JPH05296429A - 流動床燃焼装置 - Google Patents
流動床燃焼装置Info
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- JPH05296429A JPH05296429A JP14086392A JP14086392A JPH05296429A JP H05296429 A JPH05296429 A JP H05296429A JP 14086392 A JP14086392 A JP 14086392A JP 14086392 A JP14086392 A JP 14086392A JP H05296429 A JPH05296429 A JP H05296429A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 硫黄分を含有したゴムや塩化ビニール等の廃
プラスチック等の廃棄物を高効率で燃焼させて一酸化炭
素や窒素酸化物の低減化を行い、かつ、燃焼排ガスの脱
硫、脱塩素を行う流動床燃焼装置を得る。 【構成】 流動床燃焼装置1を、被燃焼物としてのゴム
や塩化ビニール等の廃棄物WMを投入し燃焼する1次流
動床11と、その上部に第1にフリーボード12を持つ
1次燃焼室10と、1次燃焼室10内に一部が位置され
下部に2次空気SAによって流動化される2次流動床2
1を有しその上部に第2のフリーボード22を有した2
次燃焼室20とを設け、第2のフリーボードと第1のフ
リーボードとを連通し1次燃焼室10の燃焼排ガス流入
口23を対向させて設け、2次燃焼室20の上方にガス
分散板40を介して排ガスの脱硫、脱塩素用の3次流動
床31とその上部の第3のフリーボード32からなる上
部流動室30を設け、その上方に排ガス排出口35を設
ける。
プラスチック等の廃棄物を高効率で燃焼させて一酸化炭
素や窒素酸化物の低減化を行い、かつ、燃焼排ガスの脱
硫、脱塩素を行う流動床燃焼装置を得る。 【構成】 流動床燃焼装置1を、被燃焼物としてのゴム
や塩化ビニール等の廃棄物WMを投入し燃焼する1次流
動床11と、その上部に第1にフリーボード12を持つ
1次燃焼室10と、1次燃焼室10内に一部が位置され
下部に2次空気SAによって流動化される2次流動床2
1を有しその上部に第2のフリーボード22を有した2
次燃焼室20とを設け、第2のフリーボードと第1のフ
リーボードとを連通し1次燃焼室10の燃焼排ガス流入
口23を対向させて設け、2次燃焼室20の上方にガス
分散板40を介して排ガスの脱硫、脱塩素用の3次流動
床31とその上部の第3のフリーボード32からなる上
部流動室30を設け、その上方に排ガス排出口35を設
ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば硫黄分を含有し
たゴムや塩化ビニール等の廃プラスチック、或いはクロ
ロプレン等の合成ゴム等の廃棄物を燃焼・焼却するのに
好適な流動床燃焼装置に関する。
たゴムや塩化ビニール等の廃プラスチック、或いはクロ
ロプレン等の合成ゴム等の廃棄物を燃焼・焼却するのに
好適な流動床燃焼装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、硫黄分を含んだゴムや塩化ビ
ニール等の廃プラスチック等の廃棄物を燃焼・焼却する
流動床焼却炉等の流動床燃焼装置では、上部に排ガス排
出口を有した燃焼室内で、空気で砂等の流動媒体を流動
化させて高温の流動床を形成させ、この中に該廃棄物を
投入して燃焼させると共に、燃焼室の該流動床より上方
の空間部、即ち、フリーボードにおいて該流動床で熱分
解されて発生され、該流動床から燃焼排ガスと共に排出
される一酸化炭素や例えば、メタン、エタン、エチレン
等からなる炭化水素等の揮発分、及び該流動床から同様
に排出される一部の固形分、等の未燃分を2次空気を供
給することにより燃焼させている。
ニール等の廃プラスチック等の廃棄物を燃焼・焼却する
流動床焼却炉等の流動床燃焼装置では、上部に排ガス排
出口を有した燃焼室内で、空気で砂等の流動媒体を流動
化させて高温の流動床を形成させ、この中に該廃棄物を
投入して燃焼させると共に、燃焼室の該流動床より上方
の空間部、即ち、フリーボードにおいて該流動床で熱分
解されて発生され、該流動床から燃焼排ガスと共に排出
される一酸化炭素や例えば、メタン、エタン、エチレン
等からなる炭化水素等の揮発分、及び該流動床から同様
に排出される一部の固形分、等の未燃分を2次空気を供
給することにより燃焼させている。
【0003】なお、上記フリーボードでの燃焼は2段燃
焼とも言われるが、このような2段燃焼においては、流
動床では燃焼用空気(所謂、1次空気)を減らして酸素
濃度を低くして還元雰囲気で燃焼させると共に、比較的
低い温度で燃焼させて窒素酸化物の生成量を低減するよ
うにし、フリーボードの上方位置で2次空気を投入して
前記流動床で発生する一酸化炭素等の未燃分を燃焼する
ようにしている。
焼とも言われるが、このような2段燃焼においては、流
動床では燃焼用空気(所謂、1次空気)を減らして酸素
濃度を低くして還元雰囲気で燃焼させると共に、比較的
低い温度で燃焼させて窒素酸化物の生成量を低減するよ
うにし、フリーボードの上方位置で2次空気を投入して
前記流動床で発生する一酸化炭素等の未燃分を燃焼する
ようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】硫黄分を含んだゴムや
塩化ビニール等の廃プラスチック類などにおいては、流
動床中での燃焼で熱分解して発生された一酸化炭素や揮
発分等のガス体がフリーボードで燃焼される割合が多
く、かつ、これらの燃焼においては発熱量(カロリー)
が高い。従って、フリーボードではこれらの未燃分を高
燃焼効率で燃焼させて未燃分の燃焼装置からの排出量を
低くして熱を有効に回収すると共に一酸化炭素等の有害
な物質の排出を防いで公害防止を有効に図る必要があ
る。
塩化ビニール等の廃プラスチック類などにおいては、流
動床中での燃焼で熱分解して発生された一酸化炭素や揮
発分等のガス体がフリーボードで燃焼される割合が多
く、かつ、これらの燃焼においては発熱量(カロリー)
が高い。従って、フリーボードではこれらの未燃分を高
燃焼効率で燃焼させて未燃分の燃焼装置からの排出量を
低くして熱を有効に回収すると共に一酸化炭素等の有害
な物質の排出を防いで公害防止を有効に図る必要があ
る。
【0005】しかしながら、前記のように流動床の上方
に単に空間として形成されたフリーボードにおいては、
燃焼排ガスは単に上方へ指向されたガスの流れであっ
て、ここに2次空気を供給して未燃分を燃焼させようと
しても2次空気と燃焼排ガスとの混合が良好に行えず、
従って燃焼排ガスに同伴されて持ち上げられる未燃分を
高燃焼効率を保って燃焼させるには限度があった。ま
た、このため、一酸化炭素の低減化や窒素酸化物の低減
化が高燃焼効率を保って有効に行われないという問題が
あった。
に単に空間として形成されたフリーボードにおいては、
燃焼排ガスは単に上方へ指向されたガスの流れであっ
て、ここに2次空気を供給して未燃分を燃焼させようと
しても2次空気と燃焼排ガスとの混合が良好に行えず、
従って燃焼排ガスに同伴されて持ち上げられる未燃分を
高燃焼効率を保って燃焼させるには限度があった。ま
た、このため、一酸化炭素の低減化や窒素酸化物の低減
化が高燃焼効率を保って有効に行われないという問題が
あった。
【0006】一方、加硫したゴム等の硫黄分を含有した
廃ゴムや塩化ビニール等の廃プラスチック等の廃棄物を
燃焼させた場合には燃焼排ガス中には2酸化硫黄等の硫
黄酸化物や塩化水素ガス等の有害ガスが含まれており、
公害防止のため同時にこれらの有害物質をも除去する必
要がある。
廃ゴムや塩化ビニール等の廃プラスチック等の廃棄物を
燃焼させた場合には燃焼排ガス中には2酸化硫黄等の硫
黄酸化物や塩化水素ガス等の有害ガスが含まれており、
公害防止のため同時にこれらの有害物質をも除去する必
要がある。
【0007】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たものであり、硫黄分を含有したゴムや塩化ビニール等
の廃プラスチック等の廃棄物を高効率で燃焼させて一酸
化炭素の低減化や窒素酸化物の低減化を有効に行わせる
ことのでき、かつ、燃焼排ガスの脱硫及び又は脱塩素を
有効に行いうる流動床燃焼装置を得ることを目的として
いる。
たものであり、硫黄分を含有したゴムや塩化ビニール等
の廃プラスチック等の廃棄物を高効率で燃焼させて一酸
化炭素の低減化や窒素酸化物の低減化を有効に行わせる
ことのでき、かつ、燃焼排ガスの脱硫及び又は脱塩素を
有効に行いうる流動床燃焼装置を得ることを目的として
いる。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、 (1)流動媒体を空気で流動化して形成される高温の流
動床で被燃焼物を燃焼する流動床燃焼装置であって、該
流動床燃焼装置を、被燃焼物が投入されて燃焼される1
次流動床及びその上部の第1のフリーボードとからなる
1次燃焼室と、この1次燃焼室内に少なくとも一部が位
置され下部に2次空気によって流動化されて形成される
2次流動床を有しその上部に第2のフリーボードを有し
た2次燃焼室とを設け、この2次燃焼室には第2のフリ
ーボードと第1のフリーボードとを連通し1次燃焼室の
燃焼排ガスが流入する排ガス流入口を対向させて設け、
2次燃焼室の上方にガス分散板を介して燃焼排ガスの脱
硫及び又は脱塩素用の3次流動床とその上部の第3のフ
リーボードからなる上部流動室を設け、上部流動室の上
方に排ガス排出口を設け、て構成した。
に、本発明は、 (1)流動媒体を空気で流動化して形成される高温の流
動床で被燃焼物を燃焼する流動床燃焼装置であって、該
流動床燃焼装置を、被燃焼物が投入されて燃焼される1
次流動床及びその上部の第1のフリーボードとからなる
1次燃焼室と、この1次燃焼室内に少なくとも一部が位
置され下部に2次空気によって流動化されて形成される
2次流動床を有しその上部に第2のフリーボードを有し
た2次燃焼室とを設け、この2次燃焼室には第2のフリ
ーボードと第1のフリーボードとを連通し1次燃焼室の
燃焼排ガスが流入する排ガス流入口を対向させて設け、
2次燃焼室の上方にガス分散板を介して燃焼排ガスの脱
硫及び又は脱塩素用の3次流動床とその上部の第3のフ
リーボードからなる上部流動室を設け、上部流動室の上
方に排ガス排出口を設け、て構成した。
【0009】(2)上記(1)の構成において、2次燃
焼室にはその2次流動床内に伝熱管が埋没させられて設
けられており、この伝熱管を過熱器として用いる構成と
した。
焼室にはその2次流動床内に伝熱管が埋没させられて設
けられており、この伝熱管を過熱器として用いる構成と
した。
【0010】
【作用】(1)の構成では、硫黄分を含有したゴムや塩
化ビニール等の廃プラスチック等の被燃焼物は高温の1
次流動床に投入されて低酸素雰囲気で燃焼されると共に
該流動床からは該流動床で発生した一酸化炭素やメタン
等の炭化水素ガスの揮発分等の未燃分、他を伴って燃焼
排ガスが排出されて第1のフリーボードを上昇する。そ
して、第1のフリーボードを上昇した燃焼排ガスは2次
燃焼室に対向して設けた排ガス流入口から第2のフリー
ボード内へ流入し、ここで燃焼排ガス同士が衝突して混
合されると共に、さらに第2のフリーボードの下部に位
置する2次流動床から排出される2次空気とがぶつかり
合って衝突し、燃焼排ガスと2次空気との混合が極めて
良好に行われる。
化ビニール等の廃プラスチック等の被燃焼物は高温の1
次流動床に投入されて低酸素雰囲気で燃焼されると共に
該流動床からは該流動床で発生した一酸化炭素やメタン
等の炭化水素ガスの揮発分等の未燃分、他を伴って燃焼
排ガスが排出されて第1のフリーボードを上昇する。そ
して、第1のフリーボードを上昇した燃焼排ガスは2次
燃焼室に対向して設けた排ガス流入口から第2のフリー
ボード内へ流入し、ここで燃焼排ガス同士が衝突して混
合されると共に、さらに第2のフリーボードの下部に位
置する2次流動床から排出される2次空気とがぶつかり
合って衝突し、燃焼排ガスと2次空気との混合が極めて
良好に行われる。
【0011】また、第2のフリーボードでの排ガス同士
の衝突により、1次流動床で発生した一部の固形未燃分
及び飛散流動媒体粒子は失速することによって下方の2
次流動床に落下して捕らえられ、前記固形未燃分はここ
で燃焼される。そして、2次燃焼室から排出される燃焼
排ガスはその上方にガス分散板を介して設けられた上部
流動室に流入し、そこの3次流動床により脱硫及び又は
脱塩素作用を受ける。なお、3次流動床では流動媒体と
して石灰石、生石灰等の脱硫及び又は脱塩素用の吸着剤
が用いられる。この作用を受けた燃焼排ガスは排ガス排
出口から装置外へ排出される。
の衝突により、1次流動床で発生した一部の固形未燃分
及び飛散流動媒体粒子は失速することによって下方の2
次流動床に落下して捕らえられ、前記固形未燃分はここ
で燃焼される。そして、2次燃焼室から排出される燃焼
排ガスはその上方にガス分散板を介して設けられた上部
流動室に流入し、そこの3次流動床により脱硫及び又は
脱塩素作用を受ける。なお、3次流動床では流動媒体と
して石灰石、生石灰等の脱硫及び又は脱塩素用の吸着剤
が用いられる。この作用を受けた燃焼排ガスは排ガス排
出口から装置外へ排出される。
【0012】しかして、2次燃焼室の第2のフリーボー
ドでは、上記のとおり燃焼排ガスと2次空気との混合が
極めて良好に行われることにより、一酸化炭素やメタン
等の揮発分の未燃分が高効率で燃焼される。また、上部
流動室では燃焼排ガスの脱硫及び又は脱塩素作用が有効
に行われる。このため、一酸化炭素の低減化や窒素酸化
物の低減化が高燃焼率を保って行われ、燃焼効率が高
く、かつ、脱硫及び又は脱塩素をも有効に行え公害防止
を図ることのできる流動床燃焼装置が得られる。
ドでは、上記のとおり燃焼排ガスと2次空気との混合が
極めて良好に行われることにより、一酸化炭素やメタン
等の揮発分の未燃分が高効率で燃焼される。また、上部
流動室では燃焼排ガスの脱硫及び又は脱塩素作用が有効
に行われる。このため、一酸化炭素の低減化や窒素酸化
物の低減化が高燃焼率を保って行われ、燃焼効率が高
く、かつ、脱硫及び又は脱塩素をも有効に行え公害防止
を図ることのできる流動床燃焼装置が得られる。
【0013】(2)の構成では、伝熱管が2次流動床内
に埋没されるように設置され、この伝熱管を過熱器とし
て用いることにより、伝熱管が、2次流動床上方の第2
のフリーボード部の燃焼排ガス中に含まれる塩化水素ガ
ス等の腐食性の排ガスから完全に分離され、過熱器とし
てその管壁温度が500〜600℃と高くなり塩化水素
ガスによる腐食が激しい条件であっても、その腐食作用
が緩和、又は防止され、過熱器としての使用が可能にさ
れ、熱回収が有効に行われる。
に埋没されるように設置され、この伝熱管を過熱器とし
て用いることにより、伝熱管が、2次流動床上方の第2
のフリーボード部の燃焼排ガス中に含まれる塩化水素ガ
ス等の腐食性の排ガスから完全に分離され、過熱器とし
てその管壁温度が500〜600℃と高くなり塩化水素
ガスによる腐食が激しい条件であっても、その腐食作用
が緩和、又は防止され、過熱器としての使用が可能にさ
れ、熱回収が有効に行われる。
【0014】また、この伝熱管により第2のフリーボー
ドの温度調整を行え、発熱量の高い塩化ビニール等の廃
プラスチックを燃焼させたときの燃焼ガスの異常温度上
昇等を防ぐことができ、灰(アッシュ)のクリンカー化
によるガス分散板等、炉の内壁への付着を防止するよう
にすることができる。
ドの温度調整を行え、発熱量の高い塩化ビニール等の廃
プラスチックを燃焼させたときの燃焼ガスの異常温度上
昇等を防ぐことができ、灰(アッシュ)のクリンカー化
によるガス分散板等、炉の内壁への付着を防止するよう
にすることができる。
【0015】
【実施例】次に、図面に基づいて本発明の実施例を詳細
に説明する。図1は本発明に係る流動床燃焼装置の一実
施例を示す縦断面図、図2は図1のII〜II線矢視側
面図(一部側断面図)である。流動床燃焼装置1は、最
下部に空気室2が位置し、その上部に炉壁16で囲まれ
て1次燃焼室10が位置され、この1次燃焼室10内に
少なくともその下部分を位置させて2次燃焼室20が位
置され、さらに、その上部にガス分散板40で画成され
て上部流動室30が位置され、上部流動室30のフリー
ボード(第3のフリーボード)の上方には廃熱回収装置
60が設置され、その下流には排ガス排出口35が設け
られて構成されている。
に説明する。図1は本発明に係る流動床燃焼装置の一実
施例を示す縦断面図、図2は図1のII〜II線矢視側
面図(一部側断面図)である。流動床燃焼装置1は、最
下部に空気室2が位置し、その上部に炉壁16で囲まれ
て1次燃焼室10が位置され、この1次燃焼室10内に
少なくともその下部分を位置させて2次燃焼室20が位
置され、さらに、その上部にガス分散板40で画成され
て上部流動室30が位置され、上部流動室30のフリー
ボード(第3のフリーボード)の上方には廃熱回収装置
60が設置され、その下流には排ガス排出口35が設け
られて構成されている。
【0016】流動床燃焼装置1の構成をさらに詳しく説
明する。1次燃焼室10および空気室2の炉壁16は多
数の冷却管16aが板で互いに連結されて水冷壁として
形成されると共に、この水冷壁の内面には耐火物16b
が張り付けられて構成されている。1次燃焼室10の底
部には中央に向かって低くなるように傾斜された空気分
散板15が取付けられ、最下部の空気室2を隔成してい
る。この空気分散板15には内部に冷却管16aが敷設
されると共に図示していないが多数の空気分散管が上部
を空気分散板15から突出されて取付けられており、こ
の空気分散管には空気噴出穴が図1において燃焼装置1
の中央部に指向されて設けられ、空気室2から高温空気
(1次空気)をこの空気噴出穴を通して1次燃焼室10
内へ分散供給させるように構成されている。
明する。1次燃焼室10および空気室2の炉壁16は多
数の冷却管16aが板で互いに連結されて水冷壁として
形成されると共に、この水冷壁の内面には耐火物16b
が張り付けられて構成されている。1次燃焼室10の底
部には中央に向かって低くなるように傾斜された空気分
散板15が取付けられ、最下部の空気室2を隔成してい
る。この空気分散板15には内部に冷却管16aが敷設
されると共に図示していないが多数の空気分散管が上部
を空気分散板15から突出されて取付けられており、こ
の空気分散管には空気噴出穴が図1において燃焼装置1
の中央部に指向されて設けられ、空気室2から高温空気
(1次空気)をこの空気噴出穴を通して1次燃焼室10
内へ分散供給させるように構成されている。
【0017】上記各々の冷却管16aは図示しないヘッ
ダに集められて蒸気ドラムに連結されている。前記空気
分散板15の最低位置である中央部には溝状の不燃物排
出口3が形成され、この不燃物排出口3は空気室2を図
1において左右に分割している。不燃物排出口3には、
図示していないが流動媒体FMと不燃物とを燃焼装置1
の外部に一緒に取り出し、不燃物はスクリーン装置で分
離除去し、流動媒体FMのみを再度燃焼装置1に流動媒
体供給口25を通して戻すための流動媒体循環輸送装置
が接続されて設置されている。左右の空気室2にはそれ
ぞれ図示していないが高温空気供給管及び助燃バーナが
設置される。
ダに集められて蒸気ドラムに連結されている。前記空気
分散板15の最低位置である中央部には溝状の不燃物排
出口3が形成され、この不燃物排出口3は空気室2を図
1において左右に分割している。不燃物排出口3には、
図示していないが流動媒体FMと不燃物とを燃焼装置1
の外部に一緒に取り出し、不燃物はスクリーン装置で分
離除去し、流動媒体FMのみを再度燃焼装置1に流動媒
体供給口25を通して戻すための流動媒体循環輸送装置
が接続されて設置されている。左右の空気室2にはそれ
ぞれ図示していないが高温空気供給管及び助燃バーナが
設置される。
【0018】1次燃焼室10内には前記空気分散板15
の上で粒径が0.5〜1.0mmの石灰石等の脱硫及び
脱塩素用の吸着剤からなる流動媒体FMが高温空気で流
動化されて形成される1次流動床11が位置され、この
1次流動床11の上部には第1のフリーボード12が位
置されている。1次燃焼室10の頂部炉壁16には廃棄
物供給機14が図1の左右の位置に取付けられ廃棄物供
給口13から加硫したゴムや塩化ビニール等の廃プラス
チック等からなる廃棄物WMが1次燃焼室10内に取り
入れられて1次流動床11に投入される。
の上で粒径が0.5〜1.0mmの石灰石等の脱硫及び
脱塩素用の吸着剤からなる流動媒体FMが高温空気で流
動化されて形成される1次流動床11が位置され、この
1次流動床11の上部には第1のフリーボード12が位
置されている。1次燃焼室10の頂部炉壁16には廃棄
物供給機14が図1の左右の位置に取付けられ廃棄物供
給口13から加硫したゴムや塩化ビニール等の廃プラス
チック等からなる廃棄物WMが1次燃焼室10内に取り
入れられて1次流動床11に投入される。
【0019】そして、1次燃焼室10内には、2次燃焼
室20がその下部の2次流動床21を最低部とし、その
上方に第2のフリーボード22の下部分を位置させて設
けられている。この2次燃焼室20は後記する上部流動
室30の炉壁と一体とされてその炉壁50を縦水冷壁で
構成されており、この縦水冷壁は縦方向に延設された多
数の水冷管50aが横方向に所定の間隔をおいて配置さ
れ、隣合う水冷管50a同士を細幅の板50dで連結す
ることにより形成されている。最低部の2次流動床を支
える底壁26は図1に示すように断面が略V字状に形成
され底部水冷壁の外側を耐火物で覆われて形成されてい
る。50b、50cは水冷管50aのヘッダである。
室20がその下部の2次流動床21を最低部とし、その
上方に第2のフリーボード22の下部分を位置させて設
けられている。この2次燃焼室20は後記する上部流動
室30の炉壁と一体とされてその炉壁50を縦水冷壁で
構成されており、この縦水冷壁は縦方向に延設された多
数の水冷管50aが横方向に所定の間隔をおいて配置さ
れ、隣合う水冷管50a同士を細幅の板50dで連結す
ることにより形成されている。最低部の2次流動床を支
える底壁26は図1に示すように断面が略V字状に形成
され底部水冷壁の外側を耐火物で覆われて形成されてい
る。50b、50cは水冷管50aのヘッダである。
【0020】底壁26の内部には複数本(本実施例では
5本)の2次空気供給用の散気管24が水平状に配置さ
れ、この散気管から2次空気SAが噴出分散され、上部
の流動媒体(石灰石)供給口23から後記する上部流動
室30に供給された後、ガス分散板40を通過して落下
投入された流動媒体FMが流動化されて2次流動床21
が形成される。
5本)の2次空気供給用の散気管24が水平状に配置さ
れ、この散気管から2次空気SAが噴出分散され、上部
の流動媒体(石灰石)供給口23から後記する上部流動
室30に供給された後、ガス分散板40を通過して落下
投入された流動媒体FMが流動化されて2次流動床21
が形成される。
【0021】そして、底壁26の内部で散気管24の上
方には2次流動床21内に位置するように熱回収用の複
数本の伝熱管25が水平状に設置され、この伝熱管25
は過熱器として構成されている。この過熱器は図示して
いない蒸気ドラムに接続されこの蒸気ドラムから飽和蒸
気が過熱器へ供給されてここで過熱蒸気にされる。2次
流動床21の流動媒体FMの一部は流動中に底壁26の
垂直壁の頂部から溢流して下方の1次流動床11に流入
する。
方には2次流動床21内に位置するように熱回収用の複
数本の伝熱管25が水平状に設置され、この伝熱管25
は過熱器として構成されている。この過熱器は図示して
いない蒸気ドラムに接続されこの蒸気ドラムから飽和蒸
気が過熱器へ供給されてここで過熱蒸気にされる。2次
流動床21の流動媒体FMの一部は流動中に底壁26の
垂直壁の頂部から溢流して下方の1次流動床11に流入
する。
【0022】しかして、2次燃焼室20には、図1に示
すように底壁26の垂直壁の頂部と1次燃焼室10の頂
部の水平炉壁16との間の垂直状の側壁(縦水冷壁)部
分において1次燃焼室10の燃焼排ガスが流入される排
ガス流入口23が対向して設けられており、この排ガス
流入口23は第1のフリーボード12と第2のフリーボ
ード22とが境を接した状態で設けられ、第1のフリー
ボード12と第2のフリーボード22とは直に連通され
ている。そして、この排ガス流入口23は、図2に示す
ように、縦水冷管26aとの間に開口23aが形成され
て、ここを排ガスが流入するように形成されている。
すように底壁26の垂直壁の頂部と1次燃焼室10の頂
部の水平炉壁16との間の垂直状の側壁(縦水冷壁)部
分において1次燃焼室10の燃焼排ガスが流入される排
ガス流入口23が対向して設けられており、この排ガス
流入口23は第1のフリーボード12と第2のフリーボ
ード22とが境を接した状態で設けられ、第1のフリー
ボード12と第2のフリーボード22とは直に連通され
ている。そして、この排ガス流入口23は、図2に示す
ように、縦水冷管26aとの間に開口23aが形成され
て、ここを排ガスが流入するように形成されている。
【0023】2次燃焼室20の第2のフリーボード22
の上方には、ガス分散板40が炉を横断して設けられ、
その上部には上部流動室30が形成されている。ガス分
散板40は直管のガス分散管41が垂直状に多数設けら
れると共に、底部には多数の水冷管42が敷設されて構
成されている。上部流動室30には脱硫及び又は脱塩素
剤としての石灰石FMが2次燃焼室20から前記ガス分
散板40によって流入分散される燃焼排ガスによって流
動化されて形成される3次流動床31が位置され、その
上方には第3のフリーボード32が位置されている。3
次流動床31が形成される部分の炉壁50の内面には耐
火物が張られている。
の上方には、ガス分散板40が炉を横断して設けられ、
その上部には上部流動室30が形成されている。ガス分
散板40は直管のガス分散管41が垂直状に多数設けら
れると共に、底部には多数の水冷管42が敷設されて構
成されている。上部流動室30には脱硫及び又は脱塩素
剤としての石灰石FMが2次燃焼室20から前記ガス分
散板40によって流入分散される燃焼排ガスによって流
動化されて形成される3次流動床31が位置され、その
上方には第3のフリーボード32が位置されている。3
次流動床31が形成される部分の炉壁50の内面には耐
火物が張られている。
【0024】第3のフリーボード32に開口を位置させ
て炉壁(水冷壁)50には前記した流動媒体(石灰石)
供給口33が設けられており、さらにその上方の排ガス
流通路には伝熱管からなる排熱回収装置60が設置され
ている。また、その下流位置には排ガス排出口35が設
けられている。
て炉壁(水冷壁)50には前記した流動媒体(石灰石)
供給口33が設けられており、さらにその上方の排ガス
流通路には伝熱管からなる排熱回収装置60が設置され
ている。また、その下流位置には排ガス排出口35が設
けられている。
【0025】次に、このような構成の本発明装置の実施
例の作動を説明する。1次燃焼室10の最下部において
空気室2から空気分散板15を介して供給される1次空
気PAによって石灰石の流動媒体FMが流動化されて1
次流動床11が形成され、1次流動床11は高温の1次
空気PAと燃焼熱によって流動媒体FMが加熱されて8
00〜850℃の高温に保たれる。この1次流動床11
は、図示していない空気分散管の空気噴出穴が燃焼装置
1の中央部に指向されて設けられていることにより1次
空気PAが中央部に向かって噴出されることにより、図
1において右側の1次流動床11は右方向に旋回されて
流動し、左側の1次流動床11は左方向に旋回する。こ
のとき、左右の1次流動床11はそれぞれ2次流動床2
1の中央部から上方に傾いて形成された部分の底壁26
にガイドされて旋回が円滑に行われる。
例の作動を説明する。1次燃焼室10の最下部において
空気室2から空気分散板15を介して供給される1次空
気PAによって石灰石の流動媒体FMが流動化されて1
次流動床11が形成され、1次流動床11は高温の1次
空気PAと燃焼熱によって流動媒体FMが加熱されて8
00〜850℃の高温に保たれる。この1次流動床11
は、図示していない空気分散管の空気噴出穴が燃焼装置
1の中央部に指向されて設けられていることにより1次
空気PAが中央部に向かって噴出されることにより、図
1において右側の1次流動床11は右方向に旋回されて
流動し、左側の1次流動床11は左方向に旋回する。こ
のとき、左右の1次流動床11はそれぞれ2次流動床2
1の中央部から上方に傾いて形成された部分の底壁26
にガイドされて旋回が円滑に行われる。
【0026】このようにして形成された1次流動床11
には廃棄物供給機14によって廃棄物WMとしての加硫
したゴムや塩化ビニール等の廃プラスチックが供給口1
3から左右両側の1次流動床11に落とされて投入され
燃焼される。この燃焼に際して1次流動床11が中央部
に指向する方向に旋回していることにより、流動媒体F
Mと廃棄物WMが良好に攪拌、混合されて効率良く燃焼
されると共に、廃棄物中に含まれた鉄屑や塊状の不燃物
は、この旋回作用により、また、空気分散板15が中央
部に向かって低くなるように傾斜されていることによ
り、該中央部に集められて不燃物排出口3から一部の流
動媒体FMとともに落下し、外部の図示しない流動媒体
循環輸送装置に乗せられて、そのスクリーン装置によっ
て除去され、流動媒体FMは流動媒体供給口25から再
度、燃焼装置1内の2次流動床21に供給されて循環使
用される。
には廃棄物供給機14によって廃棄物WMとしての加硫
したゴムや塩化ビニール等の廃プラスチックが供給口1
3から左右両側の1次流動床11に落とされて投入され
燃焼される。この燃焼に際して1次流動床11が中央部
に指向する方向に旋回していることにより、流動媒体F
Mと廃棄物WMが良好に攪拌、混合されて効率良く燃焼
されると共に、廃棄物中に含まれた鉄屑や塊状の不燃物
は、この旋回作用により、また、空気分散板15が中央
部に向かって低くなるように傾斜されていることによ
り、該中央部に集められて不燃物排出口3から一部の流
動媒体FMとともに落下し、外部の図示しない流動媒体
循環輸送装置に乗せられて、そのスクリーン装置によっ
て除去され、流動媒体FMは流動媒体供給口25から再
度、燃焼装置1内の2次流動床21に供給されて循環使
用される。
【0027】1次流動床11では、1次空気PAの量を
比較的少なくした、所謂、還元雰囲気において、かつ、
燃焼温度を比較的低くした状態で燃焼が行われ、低NO
x化が図られる。1次流動床11の燃焼排ガスは、1次
流動床11でゴムや塩化ビニール等の廃プラスチックか
ら低酸素濃度燃焼によって発生した一酸化炭素(CO)
や該廃プラスチック等が熱分解されて発生した例えば、
メタン(CH4)、エタン(C2H6)、エチレン(C
2H4)等の揮発分、或いは一部の固形粒子等からなる
未燃分、及び飛散流動媒体FMを伴って第1のフリーボ
ード12を上昇し、これらの未燃分の一部はこの第1の
フリーボード12を上昇する途中でも燃焼される。
比較的少なくした、所謂、還元雰囲気において、かつ、
燃焼温度を比較的低くした状態で燃焼が行われ、低NO
x化が図られる。1次流動床11の燃焼排ガスは、1次
流動床11でゴムや塩化ビニール等の廃プラスチックか
ら低酸素濃度燃焼によって発生した一酸化炭素(CO)
や該廃プラスチック等が熱分解されて発生した例えば、
メタン(CH4)、エタン(C2H6)、エチレン(C
2H4)等の揮発分、或いは一部の固形粒子等からなる
未燃分、及び飛散流動媒体FMを伴って第1のフリーボ
ード12を上昇し、これらの未燃分の一部はこの第1の
フリーボード12を上昇する途中でも燃焼される。
【0028】そして、第1のフリーボード12を通過し
た上記燃焼排ガスは第1のフリーボード12から排ガス
流入口23を介して第1のフリーボード12と境を接し
て設けられている部分の2次燃焼室20の第2のフリー
ボード22に流入される。そして、この排ガスの流入
は、図1において1次燃焼室10の両側の第1のフリー
ボード12から2次燃焼室20に対向して設けられた両
側の排ガス流入口23から行われることにより、図中、
左側の流入口23から流入した排ガスC1と右側の流入
口23から流入した排ガスC2が第2のフリーボード2
2において衝突して混合されると共に、さらに下方の2
次流動床から上方へ排出される2次空気SAとが合流さ
れることにより、3者が極めて良好に混合される。
た上記燃焼排ガスは第1のフリーボード12から排ガス
流入口23を介して第1のフリーボード12と境を接し
て設けられている部分の2次燃焼室20の第2のフリー
ボード22に流入される。そして、この排ガスの流入
は、図1において1次燃焼室10の両側の第1のフリー
ボード12から2次燃焼室20に対向して設けられた両
側の排ガス流入口23から行われることにより、図中、
左側の流入口23から流入した排ガスC1と右側の流入
口23から流入した排ガスC2が第2のフリーボード2
2において衝突して混合されると共に、さらに下方の2
次流動床から上方へ排出される2次空気SAとが合流さ
れることにより、3者が極めて良好に混合される。
【0029】この排ガスC1、排ガスC2、および2次
空気SAとの衝突による良好な混合によって上記一酸化
炭素や揮発分等のガス状の未燃分は極めて効率良く燃焼
されてほぼ完全燃焼が遂行される。第2のフリーボード
22ではこの燃焼によって温度が900〜950℃にさ
れる。そして、上記燃焼排ガスに含まれた一部の固形粒
子等からなる未燃分、及び飛散流動媒体FMは上記の衝
突により失速して2次流動床21に落下し固形未燃粒子
はここで燃焼されると共に流動媒体FMはここで流動媒
体として使用される。
空気SAとの衝突による良好な混合によって上記一酸化
炭素や揮発分等のガス状の未燃分は極めて効率良く燃焼
されてほぼ完全燃焼が遂行される。第2のフリーボード
22ではこの燃焼によって温度が900〜950℃にさ
れる。そして、上記燃焼排ガスに含まれた一部の固形粒
子等からなる未燃分、及び飛散流動媒体FMは上記の衝
突により失速して2次流動床21に落下し固形未燃粒子
はここで燃焼されると共に流動媒体FMはここで流動媒
体として使用される。
【0030】2次流動床21は散気管24から供給され
る2次空気SAによって流動媒体FMが流動化されて形
成され、3次流動床31で加熱された流動媒体自体がガ
ス分散板40のガス分散管41を通過して落下すること
により、また、上記第2のフリーボード22での燃焼に
よる輻射熱や上記一部の少量の固形未燃粒子の燃焼によ
って所定温度(例えば800℃程度)に加熱される。そ
して、2次流動床21の流動媒体FMの一部は前記の通
り溢流(オーバーフロー)して1次流動床11へ落下し
て1次流動床11の流動媒体として使用される。
る2次空気SAによって流動媒体FMが流動化されて形
成され、3次流動床31で加熱された流動媒体自体がガ
ス分散板40のガス分散管41を通過して落下すること
により、また、上記第2のフリーボード22での燃焼に
よる輻射熱や上記一部の少量の固形未燃粒子の燃焼によ
って所定温度(例えば800℃程度)に加熱される。そ
して、2次流動床21の流動媒体FMの一部は前記の通
り溢流(オーバーフロー)して1次流動床11へ落下し
て1次流動床11の流動媒体として使用される。
【0031】2次流動床21では過熱器としての伝熱管
25により2次流動床21の熱が回収され、特に第2の
フリーボード22の過度の温度上昇を防ぐなどして2次
燃焼室20の温度調整が行われると共に、過熱器として
使用されることにより熱が有効に回収される。伝熱管2
5は2次流動床21に埋没されて設置されているので、
上部の第2のフリーボード22部の塩化水素ガス等の腐
食性ガスを多く含んだ燃焼排ガスと完全に分離されてい
るため、伝熱管の管壁温度が500〜600℃となる過
熱器であっても、該腐食性ガスによって腐食されること
が防がれる。
25により2次流動床21の熱が回収され、特に第2の
フリーボード22の過度の温度上昇を防ぐなどして2次
燃焼室20の温度調整が行われると共に、過熱器として
使用されることにより熱が有効に回収される。伝熱管2
5は2次流動床21に埋没されて設置されているので、
上部の第2のフリーボード22部の塩化水素ガス等の腐
食性ガスを多く含んだ燃焼排ガスと完全に分離されてい
るため、伝熱管の管壁温度が500〜600℃となる過
熱器であっても、該腐食性ガスによって腐食されること
が防がれる。
【0032】なお、本実施例では、過熱器としての伝熱
管25は図示の位置の代わりに、2次流動床21の上面
の直上の第2のフリーボード22に位置させて設けるこ
とにより、2次空気SAの濃度が高く塩化水素ガスの濃
度が希釈された部分に設けて腐食を防ぐようにして熱回
収させることもできる。
管25は図示の位置の代わりに、2次流動床21の上面
の直上の第2のフリーボード22に位置させて設けるこ
とにより、2次空気SAの濃度が高く塩化水素ガスの濃
度が希釈された部分に設けて腐食を防ぐようにして熱回
収させることもできる。
【0033】第2のフリーボード22で未燃物が燃焼さ
れた後の高温の排ガスは、ガス分散板40の多数のガス
分散管41に流入してその上方から上部流動室30内に
供給される。ガス分散板40上では、石灰石である流動
媒体がこの燃焼排ガスにより流動化されて3次流動床3
1が形成され、ここで燃焼排ガスの2酸化硫黄等の硫黄
酸化物や塩化水素ガスが、石灰石が仮焼されて生成され
た生石灰(CaO)と反応することにより脱硫作用及び
又は脱塩素作用が行われる。
れた後の高温の排ガスは、ガス分散板40の多数のガス
分散管41に流入してその上方から上部流動室30内に
供給される。ガス分散板40上では、石灰石である流動
媒体がこの燃焼排ガスにより流動化されて3次流動床3
1が形成され、ここで燃焼排ガスの2酸化硫黄等の硫黄
酸化物や塩化水素ガスが、石灰石が仮焼されて生成され
た生石灰(CaO)と反応することにより脱硫作用及び
又は脱塩素作用が行われる。
【0034】なお、この上部流動室30を設けることに
より、たとえ2次燃焼室20で未燃物が残ったとしても
この3次流動床31でこれを捕らえて燃焼させることが
でき、完全燃焼化を有効に行うことができる。
より、たとえ2次燃焼室20で未燃物が残ったとしても
この3次流動床31でこれを捕らえて燃焼させることが
でき、完全燃焼化を有効に行うことができる。
【0035】3次流動床31を通過した燃焼排ガスは、
第3のフリーボード32を上昇して排熱回収装置60に
流入し、ここでその保有熱を回収されて排ガス排出口3
5から装置外へ排出され、図示しない空気予熱器等の別
の排熱回収装置でさらに熱回収されると共に集塵作用等
に供される。
第3のフリーボード32を上昇して排熱回収装置60に
流入し、ここでその保有熱を回収されて排ガス排出口3
5から装置外へ排出され、図示しない空気予熱器等の別
の排熱回収装置でさらに熱回収されると共に集塵作用等
に供される。
【0036】2次燃焼室20や上部流動室30の炉壁5
0は縦水冷壁構造とされて内面がガス通過面に露出して
おり、また、ガス分散板40には水冷管42が2次燃焼
室20に臨んで設けられていることにより排熱回収能力
が増大されて熱を有効に回収できるように構成されてい
る。なお、これにより上部に設けた排熱回収装置60等
の排熱回収部は小さいものとされる。そして、炉壁50
の縦水冷壁が1次流動床11と対面しないので1次流動
床11の輻射熱が該縦水冷壁によって吸収されることが
なく1次流動床11の温度が有効に維持される。また、
縦水冷壁構造にすることにより、構成が簡素化される自
然循環型ボイラとすることができる。
0は縦水冷壁構造とされて内面がガス通過面に露出して
おり、また、ガス分散板40には水冷管42が2次燃焼
室20に臨んで設けられていることにより排熱回収能力
が増大されて熱を有効に回収できるように構成されてい
る。なお、これにより上部に設けた排熱回収装置60等
の排熱回収部は小さいものとされる。そして、炉壁50
の縦水冷壁が1次流動床11と対面しないので1次流動
床11の輻射熱が該縦水冷壁によって吸収されることが
なく1次流動床11の温度が有効に維持される。また、
縦水冷壁構造にすることにより、構成が簡素化される自
然循環型ボイラとすることができる。
【0037】そして、本実施例では、1次燃焼室10、
2次燃焼室20、上部流動室30がそれぞれ分離されて
設けられているので、それぞれ最適温度条件の運転が可
能となる。例えば、1次燃焼室10では窒素酸化物の低
減を図るために1次流動床11の温度を低く抑える運転
をし、2次燃焼室20では1酸化炭素等の未燃物を燃焼
させるため高温度に維持し、上部流動室30では脱硫及
び又は脱塩素に適した温度設定をさせるようにすること
ができる。
2次燃焼室20、上部流動室30がそれぞれ分離されて
設けられているので、それぞれ最適温度条件の運転が可
能となる。例えば、1次燃焼室10では窒素酸化物の低
減を図るために1次流動床11の温度を低く抑える運転
をし、2次燃焼室20では1酸化炭素等の未燃物を燃焼
させるため高温度に維持し、上部流動室30では脱硫及
び又は脱塩素に適した温度設定をさせるようにすること
ができる。
【0038】また、本実施例では、1次燃焼室10、空
気室2の炉壁16を水冷壁とし、2次燃焼室20の炉壁
50も水冷壁とすることにより、各壁間の温度差が殆ど
無くなるため各室間の熱伸び差を生じない。従って、堅
固な炉壁を構成することができる。
気室2の炉壁16を水冷壁とし、2次燃焼室20の炉壁
50も水冷壁とすることにより、各壁間の温度差が殆ど
無くなるため各室間の熱伸び差を生じない。従って、堅
固な炉壁を構成することができる。
【0039】さらに、本実施例装置では、図1において
例えば右側の空気室2のみから1次空気を供給すること
により右側のみの1次流動床11を形成させて半面運転
することにより、流動状態を変えることなくハーフロー
ドを行わせることができる。即ち、この半面運転は、左
側の流動媒体FMは静置して高さが低い状態であり、右
側の流動化した流動床11は膨張して高さが高くなった
状態であり、それぞれの層全体の見掛け密度と該高さの
積、即ち層圧をほぼ等しくすることにより、行うことが
できる。このような半面運転をすれば、空気量は半分に
絞ることができ経済的である。
例えば右側の空気室2のみから1次空気を供給すること
により右側のみの1次流動床11を形成させて半面運転
することにより、流動状態を変えることなくハーフロー
ドを行わせることができる。即ち、この半面運転は、左
側の流動媒体FMは静置して高さが低い状態であり、右
側の流動化した流動床11は膨張して高さが高くなった
状態であり、それぞれの層全体の見掛け密度と該高さの
積、即ち層圧をほぼ等しくすることにより、行うことが
できる。このような半面運転をすれば、空気量は半分に
絞ることができ経済的である。
【0040】以上のとおり、本実施例装置では、硫黄分
を含んだゴムや塩化ビニール等の廃プラスチックを高効
率で燃焼させて一酸化炭素等の未燃分や窒素酸化物、お
よび硫黄酸化物や塩化水素ガス等の有害物質の装置外へ
の排出を防いで公害防止を有効に図ることができると共
に、高い発熱量を有する該廃プラスチックの燃焼排ガス
の保有熱の回収を有効に行うことができる。
を含んだゴムや塩化ビニール等の廃プラスチックを高効
率で燃焼させて一酸化炭素等の未燃分や窒素酸化物、お
よび硫黄酸化物や塩化水素ガス等の有害物質の装置外へ
の排出を防いで公害防止を有効に図ることができると共
に、高い発熱量を有する該廃プラスチックの燃焼排ガス
の保有熱の回収を有効に行うことができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、請求
項1の構成とすることにより、2次燃焼室にて燃焼排ガ
スと2次空気との混合を極めて良好に行わせることがで
き、1次燃焼室からの燃焼排ガスに同伴される一酸化炭
素やメタン等の未燃分をほぼ完全に燃焼させるようにす
ることができると共に、上部流動室にて燃焼排ガスの脱
硫及び又は脱塩素作用を有効に行わせることができる。
従って、硫黄分を含有するゴムや塩化ビニール等の廃プ
ラスチック等の廃棄物を高燃焼効率を保って燃焼させて
一酸化炭素や窒素酸化物の低減化や脱硫及び又は脱塩素
を有効に行え公害防止を有効に図ることのできる流動床
燃焼装置を得ることができる。
項1の構成とすることにより、2次燃焼室にて燃焼排ガ
スと2次空気との混合を極めて良好に行わせることがで
き、1次燃焼室からの燃焼排ガスに同伴される一酸化炭
素やメタン等の未燃分をほぼ完全に燃焼させるようにす
ることができると共に、上部流動室にて燃焼排ガスの脱
硫及び又は脱塩素作用を有効に行わせることができる。
従って、硫黄分を含有するゴムや塩化ビニール等の廃プ
ラスチック等の廃棄物を高燃焼効率を保って燃焼させて
一酸化炭素や窒素酸化物の低減化や脱硫及び又は脱塩素
を有効に行え公害防止を有効に図ることのできる流動床
燃焼装置を得ることができる。
【0042】請求項2の構成とすることにより、燃焼に
より塩化水素ガス等の腐食性ガスが発生される廃プラス
チック等の廃棄物を燃焼させる場合でも、その腐食性ガ
スによる腐食環境を緩やかにしたり、又は腐食を防止し
たりすることができ、伝熱管を過熱器として有効に使用
することができ、従って、熱を有効に回収することがで
きる。
より塩化水素ガス等の腐食性ガスが発生される廃プラス
チック等の廃棄物を燃焼させる場合でも、その腐食性ガ
スによる腐食環境を緩やかにしたり、又は腐食を防止し
たりすることができ、伝熱管を過熱器として有効に使用
することができ、従って、熱を有効に回収することがで
きる。
【図1】本発明に係る流動床燃焼装置の一実施例を示す
縦断面図である。
縦断面図である。
【図2】図1のII〜II線矢視断側面図(一部側断面
図)である。
図)である。
1 流動床燃焼装置 10 1次燃焼室 11 1次流動床 12 第1のフリーボード 15 空気分散板 20 2次燃焼室 21 2次流動床 22 第2のフリーボード 23 燃焼排ガス流入口 24 散気管 25 伝熱管(過熱器) 27 排ガス排出口 30 上部流動室 31 3次流動床 32 第3のフリーボード 35 排ガス排出口 60 排熱回収装置 PA 1次空気 SA 2次空気
Claims (2)
- 【請求項1】 流動媒体を空気で流動化して形成される
高温の流動床で被燃焼物を燃焼する流動床燃焼装置であ
って、該流動床燃焼装置を、被燃焼物が投入されて燃焼
される1次流動床及びその上部の第1のフリーボードと
からなる1次燃焼室と、この1次燃焼室内に少なくとも
一部が位置され下部に2次空気によって流動化されて形
成される2次流動床を有しその上部に第2のフリーボー
ドを有した2次燃焼室とを設け、この2次燃焼室には第
2のフリーボードと第1のフリーボードとを連通し1次
燃焼室の燃焼排ガスが流入する排ガス流入口を対向させ
て設け、2次燃焼室の上方にガス分散板を介して燃焼排
ガスの脱硫及び又は脱塩素用の3次流動床とその上部の
第3のフリーボードからなる上部流動室を設け、上部流
動室の上方に排ガス排出口を設け、て構成したことを特
徴とする流動床燃焼装置。 - 【請求項2】 2次燃焼室にはその2次流動床内に伝熱
管が埋没させられて設けられており、この伝熱管を過熱
器として用いることを特徴とする請求項1の流動床燃焼
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14086392A JP2671078B2 (ja) | 1992-04-17 | 1992-04-17 | 流動床燃焼装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14086392A JP2671078B2 (ja) | 1992-04-17 | 1992-04-17 | 流動床燃焼装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05296429A true JPH05296429A (ja) | 1993-11-09 |
JP2671078B2 JP2671078B2 (ja) | 1997-10-29 |
Family
ID=15278498
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109940125A (zh) * | 2019-04-27 | 2019-06-28 | 共享智能铸造产业创新中心有限公司 | 高产能砂热法再生焙烧炉 |
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1992
- 1992-04-17 JP JP14086392A patent/JP2671078B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109940125A (zh) * | 2019-04-27 | 2019-06-28 | 共享智能铸造产业创新中心有限公司 | 高产能砂热法再生焙烧炉 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2671078B2 (ja) | 1997-10-29 |
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