JPH0739844B2 - 流動床燃焼装置 - Google Patents

流動床燃焼装置

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JPH0739844B2
JPH0739844B2 JP12791689A JP12791689A JPH0739844B2 JP H0739844 B2 JPH0739844 B2 JP H0739844B2 JP 12791689 A JP12791689 A JP 12791689A JP 12791689 A JP12791689 A JP 12791689A JP H0739844 B2 JPH0739844 B2 JP H0739844B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、塩化ビニールを含む廃プラスチック類(例え
ば、シュレッダーダストや都市ごみより分別された廃プ
ラスチックなど)や都市ごみなどの廃棄物(被燃焼物)
を燃焼させて熱回収する流動床ボイラなどの流動床燃焼
装置に関するものである。
〔従来の技術〕
従来から廃プラスチック類や都市ごみなどの廃棄物の燃
焼装置として、例えば、ストーカ式、ロータリキルン
式、或いは一段の流動床式などの燃焼装置が知られてい
る。これらの燃焼装置で塩化ビニールを含む廃プラスチ
ック類などの廃棄物を燃焼させるとその燃焼排ガス中に
は塩化水素ガスなどの有害ガスが多量に含まれる。従っ
て、燃焼ガスの大気中への排出に当たっては、公害防止
のため燃焼ガス中の脱塩素などの処理を施さねばならな
いが、従来、この処理は燃焼装置の内部の燃焼ガス通路
で消石灰や生石灰の粉末を噴霧したり、又は、燃焼装置
の排ガス排出口の下流に別途、脱塩素処理装置などを設
けて行われている。
〔発明が解決しようとす課題〕
流動床での燃焼は被燃焼物の水分や発熱量がばらついて
いる場合でも安定して燃焼させることができるが、廃プ
ラスチック類などのように発熱量(カロリー)が高く、
燃焼流動床上方の空筒部(フリーボード)での燃焼割合
が高い被燃焼物は、未燃が発生するという問題点があ
る。また、塩化ビニールを含む廃プラスチック類などの
廃棄物が燃焼したときに発生する塩化水素(HCl)ガス
を公害規制値以下にするために従来行われている消石灰
や生石灰の粉末を噴霧する脱塩素処理方法は消石灰や生
石灰が高価であるのでそのコストが高くなる。また、別
途、脱塩素処理装置などを設けて行う方法は装置が大掛
かりで複雑になり、その装置費がかかるという問題があ
る。さらに、この脱塩素処理のため、燃焼流動床の流動
媒体として安価で入手し易い石灰石を用い、この石灰石
の流動媒体で形成される流動床中で廃棄物の燃焼とその
燃焼ガスの脱塩素反応を同時に行わせることも考えられ
るが、廃棄物の燃焼の度条件と燃焼ガスの脱塩素反応の
温度条件とが重なり合いにくく、効率的な脱塩素反応が
行いにくい。石灰石と塩化水素(HCl)の反応は600℃以
下が適するため、例えば、燃焼温度を燃焼に適した温度
の900〜1000℃に維持すると、石灰石の利用率も悪く、
脱塩素効率も低い。また、燃焼流動床の流動媒体として
石灰石を用いると、石灰石は仮焼され生石灰となり磨滅
するため、補充する石灰石の量が多く、燃焼を主体とす
る流動床の流動媒体としては不向きであるという問題も
ある。なお、石炭焚き流動床ボイラにおいて、石炭燃焼
流動床の下流に石灰石流動床を設け、石炭燃焼流動床か
ら排出される硫黄分を含む燃焼ガスを下流の石灰石流動
床に導いてここで燃焼ガスの脱硫を行わせるものが知ら
れている(特開昭63−294412号)が、このように燃焼流
動床の下流に設けた一段のみの石灰石流動床を脱塩素流
動床とし、この一段のみの石灰石流動床で脱硫反応と脱
塩素反応とを同時に行わせようとするとやはりその温度
条件が合わず脱硫および脱塩素反応が効率的に行われに
くいという問題もある。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたもので
あり、燃焼、脱硫、脱塩素をそれぞれ効率的に行うこと
ができ、また、安価な石灰石等の吸着剤を用い、その利
用率を向上させて燃焼ガスの脱硫処理や脱塩素処理を極
めて効率的に行える流動床燃焼装置を提供することを目
的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明の流動床燃焼装置
は、 (1)燃焼装置の下部に被燃焼物を燃焼させる燃焼流動
床を配し、その燃焼ガスの下流側に第1のガス分散板で
支持された第1の吸着剤流動床を配すると共に、この第
1の吸着剤流動床のガス下流側に第2のガス分散板で支
持された第2の吸着剤流動床を配し、前記第1の吸着剤
流動床を吸着剤の仮焼を主体とした仮焼床とし、前記第
2の吸着剤流動床を燃焼ガスの脱塩素を主体とした脱塩
素床とし、前記仮焼床と前記脱塩素床との間に、仮焼床
で仮焼された吸着剤を脱塩素床へ移送する吸着剤移送装
置を設けたことを特徴とするものである。また、 (2)上記(1)の構成において吸着剤が石灰石である
ことを特徴とするものである。
〔作用〕
下部の燃焼流動床において塩化ビニールを含む廃プラス
チック類などの廃棄物などの被燃焼物が燃焼されると、
その燃焼ガスは下流の第1の吸着剤流動床である仮焼床
へ第1のガス分散板を介して供給され、ここで、高温の
燃焼ガスにより吸着剤が仮焼されて、吸着剤が例えば石
灰石である場合には生石灰(CaO)とされ、この生石灰
で形成される流動床によって燃焼流動床から流入する燃
焼ガスの脱硫作用と一部の脱塩素作用が行われると共
に、燃焼流動床から燃焼ガスに伴われてこの仮焼床に流
入した未燃分が捕捉されて燃焼され完全燃焼が行われ
る。
そして、この第1の吸着剤流動床の仮焼床を通過した燃
焼ガスは第2のガス分散板を介して第2の吸着剤流動床
である脱塩素床へ供給され、ここで燃焼ガスの脱塩素作
用が最終的に行われる。
脱塩素床へは吸着剤移送装置によって前記仮焼床で仮焼
された生石灰や脱硫反応又は一部脱塩素反応した生石灰
が供給され、この生石灰を流動媒体として脱塩素床が形
成され、ここで最終的に燃焼ガスの脱塩素作用が行われ
る。
吸着剤としては、石灰石、生石灰、ドロマイトなどの脱
硫、脱塩素剤が用いられる。
しかして、燃焼流動床、第1の吸着剤流動床(仮焼床)
および第2の吸着剤流動床(脱塩素床)は燃焼ガス流の
上流側から下流側にかけて順次に、且つ、それぞれ独立
させて配されているので、それぞれの床の温度を独立し
て別個の温度に設定(設計)可能であり、燃焼流動床の
温度を例えば1000℃と燃焼に適した温度に、第1の吸着
剤流動床(仮焼床)の温度を例えば850℃と仮焼と脱硫
に適した温度に、第2の吸着剤流動床(脱塩素床)の温
度を例えば600℃というふうに脱塩素作用に適した温度
に設定され、それぞれの床において、それぞれの作用に
適した温度条件が選ばれる。勿論、第1の吸着剤流動床
(仮焼床)では脱硫のみならず一部の脱塩素と未燃分の
燃焼も行われる。従って、燃焼流動床と第1の吸着剤流
動床(仮焼床)とは燃焼機能を相互に補完し合って燃焼
が効率的に行われると共に、第1の吸着剤流動床(仮焼
床)と第2の吸着剤流動床(脱塩素床)とは脱塩素処理
機能を相互に補完し合い、脱塩素効率が向上される。こ
のように、特に、中間床である第1の吸着剤流動床(仮
焼床)の存在によって、燃焼と脱塩素効率が向上が計ら
れ、燃焼装置全体として燃焼、脱硫、脱塩素の各作用が
それぞれ効率的に行われる。そして、燃焼流動床、第1
の吸着剤流動床(仮焼床)および第2の吸着剤流動床
(脱塩素床)を一体の容器の中にそれぞれ組み込んで流
動床燃焼装置として構成することができるので、装置が
コンパクトに構成される。
なお、仮焼床で仮焼された吸着剤(例えば生石灰)がそ
のまま脱塩素床で使用に供されるため、脱塩素反応が極
めて良好に行われ、脱塩素床で仮焼させる必要もなく、
すぐに脱塩素作用をさせることができ、効率良く脱塩素
作用が行われる。また、吸着剤供給装置を両方の床に設
ける必要もなく、装置が簡略化される。このように吸着
剤としての例えば石灰石が仮焼床から脱塩素床へ移送さ
れて両方の床で利用されるので、吸着剤の利用率が向上
すると共に、乾式反応であるため装置が簡略化される。
なお、このように吸着剤を石灰石とした場合には、安価
であるため、経済的に脱硫や脱塩素作用が行われる。
〔実施例〕
以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細に説明す
る。
第1図は本発明の流動床燃焼装置としての多段流動床ボ
イラの実施例を示す概略断面図である。
本図において、多段流動床ボイラ1は、燃焼装置の下部
に燃焼流動床10が、その上方に空筒部(フリーボード)
18が配されている。燃焼流動床10の燃焼ガスの流れ方向
の下流側には空筒部18を介して第1の吸着剤流動床とし
ての仮焼床20が第1のガス分散板21によって支持されて
配されており、さらに、この仮焼床20の燃焼ガス流の下
流側である上段には、第2の吸着剤流動床としての脱塩
素床30が第2のガス分散板31によって支持されて配置さ
れている。燃焼流動床10は装置内を横断して配置された
複数本の空気分散管11の斜め下方に空気分散管11に沿っ
て多数設けられた空気噴出孔11aから装置内に噴出され
る空気によって流動媒体10aが流動化されて形成され
る。この流動媒体10aは例えば珪砂などの砂が用いられ
る。空気噴出孔11aは流動媒体10aの粒子によって目詰ま
りしないように空気分散管11の斜め下方位置に設けられ
るものである。燃焼流動床10には水平に配された伝熱管
からなる蒸発器12が流動床10の流動媒体10aと接触可能
に設けられている。また、装置の壁面には燃焼流動床10
内にその先端を位置させて起動用バーナ(砂中バーナ)
17が取り付けられている。この起動用バーナ17で重油が
空気で噴霧されて燃焼流動床10中に送られて燃焼され、
始動時のヒートアップが行われる。この燃焼流動床10部
の空気分散管11には空気ブロア13から空気供給管14を介
して空気供給管15が接続されると共に、空筒部18には空
気供給管14を介して空気供給管16が接続されている。装
置の最下部のホッパ下端には不燃物等の異物と一部未燃
粒子を含んだ流動媒体10aとを装置外へ排出するスクリ
ュフィーダ60が設置され、このスクリュフィーダ60の次
段には分離器61設置され、この分離器61内にはスクリー
ン(篩い)61aが設けられている。スクリーン61aを通過
した流動媒体10aと未燃粒子は分離器61の排出口61bから
器外へ排出されて循環コンベヤ62によってスクリュフィ
ーダ63へ送られ、さらに供給管64を通って燃焼流動床10
へと送られて、流動媒体10aは循環使用されると共に、
未燃粒子は燃焼される。一方、スクリーン61aを通過し
ない大きいサイズの不燃物等の異物は分離器61から器外
へ排出される。装置の空筒部18上方位置には供給口71a
を開口されて被燃焼物である廃棄物のホッパ70を備えた
廃棄物供給用のスクリュフィーダ71が取り付けられてい
る。
そして、第1のガス分散板21によって支持され、燃焼流
動床10からの燃焼ガスによって流動化されて形成される
仮焼床20には吸着剤としての石灰石を供給する石灰石供
給管22が取り付けられている。また、仮焼床20の上方の
脱塩素床30には水平に配された伝熱管からなる過熱器32
が脱塩素床30の流動媒体(生石灰)と接触可能に設けら
れている。この脱塩素床30の上表面付近からは廃生石灰
の排出管33が延在されて取り付けられている。仮焼床20
と脱塩素床30との間には吸着剤移送装置としての生石灰
移送装置40が取り付けられており、この生石灰移送装置
40は開閉弁46を介装した生石灰移送管41と、この生石灰
移送管41の垂直部下部に接続され、開閉弁45を介装した
圧縮空気供給管44から構成されている。なお、圧縮空気
供給管44には、開閉弁45の上部に空気を通して生石灰を
通さないスクリーン47が、さらにその上部に必要に応じ
て生石灰を外部へ取り出す取出管48が設けられている。
生石灰移送管41の下部傾斜部の仮焼床20への開口42は仮
焼床20の上表面位置にあり、所定の流動化高さ位置から
オーバフローした生石灰がこの開口42から生石灰移送管
41内へ流入する位置に設けられている。また、脱塩素床
30への生石灰移送管41の上部水平部の開口43(生石灰流
入口)は脱塩素床30の上表面よりも上部位置に設けられ
ている。
装置の脱塩素床30の下流には排ガス通路34を介して廃熱
回収装置50が設けられている。80は蒸気ドラムであり、
前記蒸発器12や過熱器32とこの蒸気ドラム80が接続され
ており、所定量の蒸気がこの蒸気ドラム80から取り出さ
れて過熱器32を通って使用に供される。
このような構成にされた多段流動床ボイラ1の作動を説
明する。
燃焼流動床10は空気ブロア13から空気供給管14、15を介
して空気分散管11へ供給される空気が空気分散管11の多
数の空気噴出孔11aから噴出されることにより粒径が0.5
〜1mm程度の珪砂の粒子からなる流動媒体10aが流動化さ
れて形成される。始動時には起動用バーナ17が作動さ
れ、この燃焼流動床10中に重油が空気によって噴霧され
て燃焼され、流動媒体10aが予熱される。そして、所定
温度になると、被燃焼物としての塩化ビニールを含む廃
プラスチック類(シュレッダーーダストや都市ごみより
分別された廃プラスチックなど)である廃棄物が廃棄物
ホッパ70を介してスクリュフィーダ71により開口71aか
ら空筒部18内へ連続して供給され、そこを落下して燃焼
流動床10内へ投入されて流動燃焼される。この燃焼によ
り加熱された燃焼流動床10の流動媒体10aは蒸発器12と
接触して熱を与え、ここの水が蒸発され、蒸気ドラム80
へ送られる。この作用などにより燃焼流動床10の温度は
例えば1000℃に保たれる。燃焼流動床10で燃焼中にはそ
の流動媒体10aは廃棄物中の不燃物や未燃物と共に装置
下部のスクリュフィーダ60により装置外へ取り出され
て、分離器61へ投入され、スクリーン61aを通過した所
定の粒径の流動媒体10aや未燃物は排出口61bから取り出
されて循環コンベヤ62に乗せられスクリュフィーダ63、
供給管64を通って再度燃焼流動床10へ戻され、ここで流
動媒体10aは循環使用され、未燃物は再度の燃焼の機会
が与えられる。スクリーン61a上に残った廃棄物中の粗
大な不燃物は分離器61の排出口61cから器外へ取り出さ
れて処理される。燃焼流動床10から排出された燃焼ガス
(例えばこの燃焼ガスの温度は1000〜1050℃である。な
お、空筒部18では燃焼ガスに伴われて流れる未燃粒子の
一部が燃焼される。)は空筒部18を通って上昇し、第1
のガス分散板21を通過し、第1のガス分散板21上で仮焼
床20が形成される。仮焼床20には石灰石供給管22から流
動媒体としての粒径が例えば3mm以下の石灰石が連続し
て供給され、ここでこの石灰石(CaCO3)は高温の燃焼
ガスによって流動化されつつ次式に示すような反応によ
って仮焼され、生石灰(CaO)が生成される。
CaCO3→CaO+CO2↑ この仮焼床20の温度は仮焼に適した温度の例えば850℃
に設定される。なお、この仮焼床20の温度は空気ブロア
13から空気供給管14、16を介して空筒部18の上方である
仮焼床20のすぐ上流に供給される二次空気によっても調
節可能である。そして、この仮焼された生石灰によって
燃焼ガスの脱硫が次式に示すような反応によって脱硫に
適したこの温度(850℃)もとで行われると共に、一部
の脱塩素が行われる。
SO+CaO→CaSO また、燃焼流動床10から排出され燃焼ガスと共に仮焼床
20に導入された未燃分もここで燃焼され完全燃焼が達成
される。そして、仮焼床20から排出された燃焼ガス(例
えば温度850℃)は上昇して第2のガス分散板31を通過
し、第2のガス分散板31上で脱塩素床30が形成される。
この脱塩素床30には前述の仮焼床20で仮焼された生石灰
(CaO)や脱硫反応、一部脱塩素反応に供された生石灰
が生石灰移送装置40によって送給され、脱塩素床30の流
動媒体として使用される。生石灰移送装置40では、仮焼
床20で仮焼された生石灰(CaO)が仮焼床20の上部から
溢流して開口42から生石灰移送装置40の移送管41の傾斜
部へと流入して下降し、圧縮空気供給管44から移送管41
の垂直部内部に供給される圧縮空気によって移送管41内
を上方へと送られて上部開口43から脱塩素床30へ送給さ
れる。この脱塩素床30では流動媒体としての生石灰は過
熱器32と接触して熱を与え、この蒸気が過熱されて過熱
蒸気にされ、使用個所へ送られる。
この作用などにより脱塩素床30の温度は例えば600℃に
保たれ、脱塩素作用に適した温度条件下で次式に示すよ
うな反応によって脱塩素作用が行われる。
2HCl+CaO→CaCl2+H2O↑ このように、石灰石が仮焼床20から脱塩素床30へと移送
されて両方の床20、30とで使用されるので、石灰石の利
用率が向上する。脱塩素作用に供された生石灰は廃石灰
石として排出管33から装置外へ排出される。脱塩素床30
から排出された燃焼ガスは排ガス通路34を通過して廃熱
回収部50へ流入され、この伝熱管で最終的に燃焼ガスが
保有熱が吸収され、蒸気ドラム80へ回収される。ここを
通過した燃焼ガスは温度を降下されてダクト34aを通っ
て装置から排出され、図示していない集塵装置などの排
ガス処理装置に供給される。
なお、前記脱塩素床30の排出管33から排出される反応に
供された廃生石灰は例えば粒径が3mmのものでは表面1mm
近くの部分だけが反応に供されており内部は未反応で未
利用のままであるため、さらに石灰石の利用効率を上げ
るために、排出管33から取り出した後、粉砕機90で粉砕
して内部の未反応部(CaO)を露出させた状態として再
度、仮焼床20の石灰石供給管22に導入して、仮焼床20と
脱塩素床30で使用するようにできるし、または、このよ
うに粉砕された廃生石灰に、または排出管33から排出さ
れたままの廃生石灰に、水蒸気か水(H2O)を吹きつ
け、水和させることにより未反応部の生石灰(CaO)と
反応させ、消石灰[Ca(OH)]にして、例えば廃熱回
収部50よりも下流のダクト34a内へ噴霧することによ
り、より高度なレベルまでの脱塩素や脱硫をさせるよう
にすることができる。このような消石灰による脱塩素反
応および脱硫反応は次式の通りである。
2HCl+Ca(OH)→CaCl2+2H2O↑ SO+Ca(OH)→CaSO+H2O↑ なお、生石灰移送装置41として、圧縮空気を移送源とし
た空気圧送式とした場合を示したが、これは他の形式の
空気輸送装置や、また、別の機械式コンベヤなどであっ
てもよい。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなように、本発明の流動床燃焼装
置では次のような優れた効果を奏する。
流動床燃焼装置の燃焼流動床、第1の吸着剤流動床であ
る仮焼床および第2の吸着剤流動床である脱塩素床にお
いて、それぞれ、燃焼、仮焼・脱硫、脱塩素を独立した
部位でそれぞれ独立してその反応に適した異なる温度条
件下で行うことができ、それぞれの反応処理を極めて効
率良く行うことができる。
そして、この場合、仮焼床においては、仮焼や脱硫作用
を行うだけでなく一部の脱塩素作用や燃焼流動床での未
燃分の燃焼をも同時に行わせることができるで、燃焼流
動床と仮焼床は燃焼機能を相互に補完し合って燃焼効率
が向上され、また、仮焼床と脱塩素床は脱塩素機能を相
互に補完し合うので脱塩素効率が向上される。従って、
燃焼、脱硫、脱塩素をそれぞれ高効率で行うことのでき
る流動床燃焼装置を得ることができる。
さらに、仮焼床で吸着剤として例えば石灰石を仮焼させ
て生石灰(CaO)としこれを吸着剤移送装置によって下
流の脱塩素床に供給して仮焼床と脱塩素床の両方の床で
用いるので、吸着剤の利用率が向上すると共に、脱塩素
床ではその生石灰をそのまま流動化させて脱塩素作用さ
せることができ脱塩素反応を極めて効率良く行わせるこ
とができる。また、乾式により燃焼ガスの脱硫処理や脱
塩素処理が行えるので、燃焼ガスの脱硫、脱塩素処理を
効率的にかつ経済的に行うことができるとともに、装置
の構成をコンパクトにすることができる。
なお、吸着剤として石灰石を用いる場合は、安価で入手
し易く、かつ、前記のとおり両方の床で利用することが
できることと相まって経済的に脱硫、脱塩素作用を行わ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の流動床燃焼装置としての多段流動床
ボイラの一実施例を示す概略縦断面図である。 1……多段流動床ボイラ、10……燃焼流動床、20……仮
焼床(第1の吸着剤流動床)、21……第1のガス分散
板、30……脱塩素床(第2の吸着剤流動床)、31……第
2のガス分散板、40……生石灰移送装置(吸着剤移送装
置)。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃焼装置の下部に被燃焼物を燃焼させる燃
    焼流動床を配し、その燃焼ガスの下流側に第1のガス分
    散板で支持された第1の吸着剤流動床を配すると共に、
    この第1の吸着剤流動床のガス下流側に第2のガス分散
    板で支持された第2の吸着剤流動床を配し、前記第1の
    吸着剤流動床を吸着剤の仮焼を主体とした仮焼床とし、
    前記第2の吸着剤流動床を燃焼ガスの脱塩素を主体とし
    た脱塩素床とし、前記仮焼床と前記脱塩素床との間に、
    仮焼床で仮焼された吸着剤を脱塩素床へ移送する吸着剤
    移送装置を設けたことを特徴とする流動床燃焼装置。
  2. 【請求項2】吸着剤が石灰石であることを特徴とする請
    求項(1)記載の流動床燃焼装置。
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