JP3763656B2 - 循環流動床燃焼器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、石炭等の固体燃料を高効率かつ低公害で燃焼してスチームを回収する流動床燃焼器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一番初めに開発されたバブリング型流動床燃焼器(FBC)は、スチームを発生する伝熱管が燃焼の行われる流動層内に配置されるタイプであるが、媒体粒子の飛散防止と伝熱管の摩耗対策のため、流動化速度を低く抑える必要があった。このため、炉床負荷が大きく取れず、大容量化した時に大きな炉床面積を必要とした。また、層内伝熱管の腐食対策上、流動層内を還元雰囲気にできないため、NOx低減に有効な2段燃焼法が行使できなかった。燃焼負荷を変えるため、各種の方法(層温制御、ベロシティーターンダウン、セルスランピング)が考案されたが、いずれの方法にも問題があった。負荷追従速度も3%/min以下と遅かった。
【0003】
バブリング型のこうした課題を解決し、より広範囲な燃料適性を有するものとして開発されたのが外部循環型流動床燃焼器(CFBC)で、ガス速度を媒体粒子の終端速度以上とすることにより粒子とガスの混合を活発化し、燃焼炉からガスと共に排出される大量の固形粒子(燃料供給量の40〜100倍)をサイクロンで捕集した後に炉に戻すタイプである。炉床負荷がバブリング型に比べ大きく取れるため、燃焼器がコンパクト化され、大容量化に有利である。しかも、燃焼効率が高く、脱硫脱硝効率に優れ、石灰石利用効率が大で、難燃焼性燃料や低品位燃料に適用でき、しかも燃料供給ポイントが少なくて済むという特長がある。石炭等の細破砕が必要で使用原料に一部制限があり、また低負荷運転に難点があるものの、石炭燃焼の主流になりつつある。
【0004】
外部循環型流動床燃焼器をさらに改良したものとしては、燃焼炉下部に明確なバブリング流動層を有する中速循環型流動床燃焼器(サーコフルイド)がある。このバブリング流動層には伝熱管は配されない。なお、ここでバブリング流動層と濃厚流動層は同義語として用いている。
【0005】
これに対し、バブリング型を活かす方向で開発されたのが内部循環型流動床燃焼器(ICFB)で、流動層を仕切壁で主燃焼室と熱回収室に区切って流動媒体を循環させ、伝熱管を酸化雰囲気の熱回収室に置いたものである。燃焼負荷を自在にコントロールでき、しかもNOx低減効果が大である等の特長を有する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
外部循環型流動床燃焼器(CFBC)は、循環粒子から熱回収するための外部熱交換器が無い場合と有る場合の二つのタイプに分けられる。外部熱交換器無しのタイプでは、循環粒子からの熱回収は全て燃焼室水冷壁と対流伝熱管で行う。燃焼負荷の変化は空塔速度と粒子濃度の関係を利用して調節するが、低負荷時に燃焼炉からの収熱が多すぎて排ガス温度が下がる欠点を有する。このため、燃焼炉への空気の配分比を変えて炉内温度を保とうとしている。これに対し、外部熱交換器有りのタイプは、低負荷時でも燃焼温度を一定に保てるため、脱硫脱硝の性能が落ちず高い燃焼効率が保てる。ただし、外部熱交換器があるため、設置面積が増えたり複雑な粒子ハンドリングが必要になったりする。
内部熱交換器を有する内部循環型流動床燃焼器(ICFB)は、燃焼負荷の変更には自在に対応できるが、本質的にはバブリング型流動層の範疇に入るため、大容量化した時に炉床の大型化が避けられなかった。
本発明は上述した外部循環型流動床燃焼器及び内部循環型流動床燃焼器の欠点を解消し、コンパクト性かつ制御性の優れた循環流動床燃焼器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために考案されたものであり、石炭等の固体燃料を燃焼するための上部と下部に異なる流動層を有する流動床燃焼器であって、該流動床燃焼器は、該下部に該上部よりも少ない速度の流動層を持ち、該下部の流動層内には媒体粒子を循環させて該媒体粒子の旋回流を形成し、該下部の流動層内で石炭等の固体燃料を空気比0.4程度で部分燃焼して可燃ガスを生成し、該上部の流動層の断面を該下部の流動層の断面よりも狭くし、該上部に5〜10m/sの空塔速度をもつ流動層を持ち、該上部の流動層にて該下部の流動層で生じた該可燃ガスを完全燃焼し、燃焼によって生じる燃焼排ガスを排出する燃焼排ガスラインを持ち、該燃焼器から排出される排ガスから媒体粒子を捕集して該流動層に戻す捕集装置、とからなることを特徴とする循環流動床燃焼器である。
また、前記下部の流動層の中央部に供給する流動化用空気の質量流量を、前記媒体粒子の最小流動化質量流量(Gmf)の2〜6倍にするとともに、該下部の流動層の周辺部に供給する該流動化用空気の質量流量を該中央部に供給する該流動化用空気の質量流量の1.5〜3倍とすることにより、該中央部で下降し該周辺部で上昇する該媒体粒子の旋回流を形成することを特徴とする。
また、前記下部の流動層に流動化用空気が供給され、前記上部の流動層に二次空気が供給されることを特徴とする。
また、前記下部の流動層は、仕切壁で主燃焼部と熱回収部に区切られ、前記媒体粒子を該主燃焼部と該熱回収部の間を循環させることを特徴とする。
また、前記下部の流動層に、不燃物を排出する不燃物排出シュートを設けたことを特徴とする。
本発明の他の態様は、石炭等の固体燃料を流動床燃焼器を用いて燃焼する燃焼方法であって、該流動床燃焼器の下部の流動層を上部の流動層よりも少ない速度とするとともに、流動層内の媒体粒子を循環させて該媒体粒子の旋回流を形成し、該下部の流動層内で前記石炭等の固体燃料を空気比0.4程度で部分燃焼して可燃ガスを生成し、該上部の流動層の断面を該下部の流動層の断面よりも狭くすることにより該上部の流動層を5〜10m/sの空塔速度とするとともに該下部の流動層で生じた該可燃ガスを完全燃焼し、燃焼によって生じる燃焼排ガスを該流動床燃焼器から排出し、該燃焼器から排出される排ガスから媒体粒子を捕集し、該捕集した媒体粒子を該流動層に戻すことを特徴とする燃焼方法である。
【0008】
本発明の特筆すべき特長は下記の項目である。
(1)媒体粒子からの熱回収を燃焼器下部の層内伝熱管と燃焼器水冷壁と対流伝熱管で行うため、外部熱交換器が不要になり、しかも外部循環型流動床燃焼器に匹敵する大きな炉床負荷を確保できる。このため、燃焼器を含めた燃焼設備全体がコンパクト化される。
なお、下記の特長は中速循環型流動床燃焼器と内部循環型流動床燃焼器に由来するものである。
(2)濃厚流動層の媒体粒子が大量の熱量を保有するため、瀝青炭、無煙炭、高灰分炭、褐炭、石油コークス等の幅広い固体燃料に適用可能である。高水分あるいは大粒径の燃料が投入されても、失火、過熱などの問題は起きない。
(3)空気、可燃ガス、チャー、媒体粒子が活発に混合し、しかも媒体粒子と未燃チャーは燃焼器と捕集装置の間を繰り返し循環するため、99%以上の高い燃焼効率が得られる。捕集灰中の未燃炭素も5%以下に抑えられる。
(4)燃料の分散、混合に優れているため、燃料の供給ポイントは少なくて済む。これにより、燃料供給設備を簡素化できる。
(5)二段燃焼と低温燃焼により排ガス中のNOx低減が可能となる。SOxについても、低等量比の石灰石で高い脱硫効率が得られる。燃焼温度には脱硫に最適の850℃付近を選ぶことができる。これにより、NOxは100ppm(O27%換算)以下、脱硫率はCa/Sモル比2で90%以上が容易に達成できる。
(6)石炭と石灰石の粒度は、バブリング型並の粗さとすることができる。
(7)負荷変化率は5%/minが可能である。
(8)通常、30〜100%の広いターンダウン幅が得られる。
(9)内部熱交換器での燃焼負荷制御は、風量調節に基づく層内伝熱管の伝熱係数変化により自在にできる。
(10)層内伝熱管は流動化状態が穏やかで酸化雰囲気の熱回収室に配置されるため、腐食摩耗を少なくできる。
(11)低負荷運転時に内部熱交換器の収熱量を抑えれば、燃焼温度を一定に保つことができる。
(12)濃厚流動層全域での旋回流と循環流が発生熱を良好に分散するため、アグロメ(塊状化)の発生を防止できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る循環流動床燃焼器の実施形態を図面を参照して説明する。
図1および図2は、中速循環型流動床燃焼器(サーコフルイド)と内部循環型流動床燃焼器が一体化した実施形態を示し、図4および図5は、外部循環型流動床燃焼器と内部循環型流動床燃焼器が一体化した実施形態を示す。
図1は、本発明の循環流動床燃焼器を組み込んだ燃焼システムのフローである。図にて、1は原炭バンカ、2は粉砕機、3は石灰石バンカ、4は循環流動床燃焼器、5は外部循環型流動床部、6は内部循環型流動床部、7は前部廃熱回収部、8はサイクロン集塵器、9は後部廃熱回収部、10は空気予熱器、11はバグフィルタ、12は誘引送風機、23は煙突、aは石炭、bは石灰石、cは空気、dは捕集灰、eは循環粒子、fは燃焼排ガスである。
【0010】
原炭バンカ1から切り出された石炭aは、粉砕機2を用いて25mm以下に粗破砕される。破砕された石炭aは、3mm以下の石灰石bを添加後、循環流動床燃焼器4の下部の濃厚流動層に供給される。石炭aは内部循環型流動床部6にて850℃で熱分解ガス化され、生成した可燃ガスとチャーは上部の外部循環型流動床部5にて800〜900℃で完全燃焼される。循環流動床燃焼器4から排出された排ガスfと媒体粒子eは、過熱器からなる前部廃熱回収部7を通過し400〜500℃に降温する。続いて、サイクロン8に供給され排ガスfに同伴する媒体粒子eはサイクロン8にて分離捕集される。未燃チャーを含む媒体粒子は、循環粒子eとして図示しないガスシール装置を介して、循環流動床燃焼器4の外部循環型流動床部5に循環返送される。この粒子循環量は石炭供給量の10〜20倍とする。従って、排ガスラインや粒子循環ラインの摩耗は最小限で済む。サイクロン8の使用温度が400〜500℃と低いため、サイクロン8や粒子循環系の配管や機器は耐火構造とする必要がない。粒子循環系におけるアグロメ生成もない。
【0011】
一方、排ガスfは節炭器(エコノマイザー)からなる後部廃熱回収部9に供給され250℃まで降温する。空気予熱器10により150℃に下がった排ガスfは、バグフィルタ11で除塵した後に、誘引送風機12を経て煙突23から大気放出される。空気予熱器10により140℃に予熱された空気cは、循環流動床燃焼器4の内部循環型流動床部6と外部循環型流動床部5に供給される。前部廃熱回収部7、後部廃熱回収部9、バグフィルタ11からの捕集灰dは、コンベヤ等の搬送手段を用いて1カ所に集められた後に外部排出される。捕集灰中のカーボン濃度は5%以下である。
【0012】
図2は、本発明による循環流動床燃焼器本体の断面を示す。図にて、13は主燃焼室、14は熱回収室、15は仕切壁、16は空気分散板、17は中央部空気室、18は周辺部空気室、19は不燃物排出シュート、20は排ガス出口、21は張り出し部(ノーズ)である。cは空気であり、c1は主燃焼室中央部流動化用空気、c2は主燃焼室周辺部流動化用空気、c3は熱回収室流動化用空気、c4は二次燃焼用空気である。また、gは不燃物である。
【0013】
図2に示すように、本発明による循環流動床燃焼器4は、下部が内部循環型流動床部6、上部が外部循環型流動床部5、壁面の大部分はメンブレン水冷壁となっている。内部循環型流動床部6には流動媒体である砂の濃厚流動層が形成されている。濃厚流動層内には垂直の仕切壁15が設けられ、主燃焼室13と熱回収室14を区画している。流動化用空気を空気分散板16を介して主燃焼室13に供給する際に、周辺部空気室18から吹き込む空気c2の質量流量を中央部空気室17から吹き込む空気c1の質量流量(2〜6Gmf)の1.5〜3倍とすることにより、主燃焼室13内に中央部では流動化しつつ下降し周辺部では流動化しつつ上昇する流動媒体の旋回流が形成される。ここで、Gmfは流動媒体である砂の最小流動化質量流量である。
【0014】
この時、主燃焼室13で流動化された流動媒体の一部が、仕切壁15を越えて熱回収室14へ入り、熱回収室14の下方に供給された空気c3(2Gmf程度)により流動化しつつ層内伝熱管25の間を下降し、仕切壁15の下を通過して主燃焼室13に戻る循環流を形成する。この結果、主燃焼室13で発生した熱は、熱回収室14の層内伝熱管25により効率的に吸収される。熱回収室14における回収熱量は、空気c3の流量の上げ下げにより容易にコントロールできる。空気分散板16の外側には不燃物排出シュート19が設けられ、粗大不燃物gが流動媒体に混じって排出される。
【0015】
主燃焼室13に供給された石炭aは、下降流動層中で流動媒体や空気c1と接触して熱分解ガス化され、可燃ガスとチャーを生成する。可燃ガスは流動層中を上昇する。一方、チャーは流動媒体と共に周辺部の上昇流動層に移動し、同じく空気c2と接触して酸化される。チャーの一部は未燃のまま仕切壁15を越えて熱回収室14に入り、空気c3と接触して燃焼する。熱回収室14は酸化雰囲気となっているため、層内伝熱管25の腐食は抑えられる。内部循環型流動床部6で供給される空気c1〜c3の総量は、空気比で0.4程度とされる。通常空気比0.8程度で運転される内部循環型流動床燃焼器の炉床負荷は1.8×106kcal/m2・hrであるが、本発明では空気比0.4程度の部分燃焼とするため、倍近い3.6×106kcal/m2・hrの炉床負荷を得ることができる。これは、外部循環型流動床燃焼器の炉床負荷である3.0×106〜4.0×106kcal/m2・hrに匹敵する大きさである。
【0016】
図3は図2に示す循環流動床燃焼器の変形例を示す図である。本例においては、主燃焼室13と熱回収室14を区切る仕切壁15は、内側に傾斜させるように配置することにより、主燃焼室内の流動媒体の旋回流を強めるようにしている。他の構成は図2に示す例と同様である。
【0017】
図2および図3において、内部循環型流動床部6の濃厚流動層を飛び出した流動媒体、石灰石、チャー等の固形粒子と可燃ガスは、外部循環型流動床部5の高速(中速)流動層中へ入り、可燃ガスは側面から供給された二次燃焼用空気c4と接触することにより、800〜900℃で完全燃焼される。外部循環型流動床部5におけるガスの空塔速度は4〜5m/secとする。こうして二段燃焼が効果的に行われることにより、燃焼排ガスf中のNOxの低減化が図られる。ここで、二次空気c4の量は空気比にして1.0である。従って、燃焼器全体で供給される空気の量は空気比で1.4ということになる。ここで、二次空気は上下に2分割して供給する方が、脱NOxには効果的である。完全燃焼後の燃焼排ガスfは、外部循環型流動床部5の上部に設けた排ガス出口20から排出される。
なお、前部廃熱回収部7の機能を全て後部廃熱回収部9に移し、サイクロン8を高温タイプとすることも可能である。あるいは、前部廃熱回収部7の熱回収の機能を全て燃焼器の上部フリーボード部に移すことも可能であるが、燃焼器本体は高くなる。
【0018】
図4は、本発明による別の循環流動床燃焼器を組み込んだ燃焼システムのフローである。
原炭バンカ1から切り出された石炭aは、粉砕機2を用いて25mm以下に粗破砕される。破砕された石炭aは、3mm以下の石灰石bを添加後、循環流動床燃焼器4の下部の濃厚流動層に供給される。石炭aは内部循環型流動床部6にて850℃で熱分解ガス化され、生成した可燃ガスとチャーは上部の外部循環型流動床部5にて800〜900℃で完全燃焼される。循環流動床燃焼器4から排出された排ガスfと媒体粒子eはサイクロン8に供給され、ここで媒体粒子eのみが分離捕集される。未燃チャーを含む媒体粒子は、循環粒子eとして図示しないガスシール装置を介して、循環流動床燃焼器4の外部循環型流動床部5にて循環返送される。この粒子循環量は石炭供給量の40〜100倍とする。サイクロン8の使用温度は燃焼温度と同じであるため、サイクロン8や粒子循環系の配管や機器は耐火構造とする必要がある。
【0019】
一方、排ガスfは過熱器、節炭器(エコノマイザー)からなる廃熱回収部22に供給され250℃に降温する。空気予熱器10により150℃に下がった排ガスfは、バグフィルタ11で脱塵した後に、誘引送風機12を経て煙突23から大気放出される。空気予熱器10により140℃に予熱された空気cは、循環流動床燃焼器4の内部循環型流動床部6と外部循環型流動床部5に供給される。廃熱回収部22、バグフィルタ11からの捕集灰dは、コンベヤ等の搬送手段を用いて1ヵ所に集められた後に排出される。捕集灰中のカーボン濃度は5%以下である。
【0020】
図5は、本発明による別の循環流動床燃焼器本体の断面図を示す。
図に示すように、本発明による循環流動床燃焼器4は、下部が内部循環型流動床部6、上部が外部循環型流動床部5、壁面の大部分はメンブレン水冷壁になっている。内部循環型流動床部6には流動媒体である砂の濃厚流動層が形成されている。濃厚流動層内には垂直の仕切壁15が設けられ、主燃焼室13と熱回収室14を区画している。主燃焼室13に流動化用空気を空気分散板16を介して供給する際に、周辺部空気室18から吹き込む空気c2を質量流量を、中央部空気室17から吹き込む空気c1の質量流量(2〜6Gmf)の1.5〜3倍とすることにより、主燃焼室13内に中央部では流動化しつつ下降し、周辺部では流動化しつつ上昇する流動媒体の旋回流が形成される。この時、主燃焼室13で流動化された流動媒体の一部が、仕切壁15を越えて熱回収室14へ入り、熱回収室14の下方に供給された空気c3(2Gmf程度)により流動化しつつ層内伝熱管25の間を下降し、仕切壁15の下を通過して主燃焼室13に戻る循環流を形成する。この結果、主燃焼室13で発生した熱は、熱回収室14の層内伝熱管25により効率的に吸収される。熱回収室14における回収熱量は、空気c3の流量の上げ下げにより容易にコントロールできる。空気分散板16の外側には不燃物排出シュート19が設けられ、粗大不燃物gが流動媒体に混じって排出される。
【0021】
主燃焼室13に供給された石炭aは、下降流動層中で流動媒体や空気c1と接触して熱分解ガス化され、可燃ガスとチャーを生成する。可燃ガスは流動層中を上昇する。一方、チャーは流動媒体と共に周辺部の上昇流動層に移動し、同じく空気c2と接触して酸化される。チャーの一部は未燃のまま仕切壁15を越えて熱回収室14に入り、空気c3と接触して燃焼する。熱回収室は酸化雰囲気となっているため、層内伝熱管の腐食は抑えられる。内部循環型流動床部6で供給される空気c1〜c3の総量は、空気比で0.4程度とされる。通常空気比0.8程度で運転される内部循環型流動床燃焼器の炉床負荷は1.8×106kcal/m2・hrであるが、本発明では空気比0.4程度の部分燃焼とするため、倍近い3.6×106kcal/m2・hrの炉床負荷が得られる。これは、外部循環型流動床燃焼器の炉床負荷である3.0×105 〜4.0×106kcal/m2・hrに匹敵する大きさである。
【0022】
内部循環型流動床部6の濃厚流動層を飛び出した流動媒体、石灰石、チャー等の固形粒子と可燃ガスは、外部循環型流動床部5の高速流動層中へ入り、側面から供給された二次燃焼空気c4と接触して、800〜900℃で完全燃焼される。外部循環型流動床部5におけるガスの空塔速度は5〜10m/secとされる。このため、燃焼器の上半部の断面はやや狭くしている。こうして二段燃焼が効果的に行われることにより、燃焼排ガスf中のNOxの低減化が図られる。ここで、二次空気c4の量は空気比にして1.0である。従って、燃焼器全体で供給される空気量は空気比で1.4ということになる。二次空気は上下に2分割して供給する方が、脱NOxには効果的である。完全燃焼後の燃焼排ガスfは、外部循環型流動床部5の上部に設けられた排ガス出口20から排出される。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、外部循環型流動床燃焼器と内部循環型流動床燃焼器を上下に一体化して、媒体粒子からの熱回収を層内伝熱管で行うことにより、コンパクト性かつ制御性の優れた循環流動床燃焼器とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の循環流動床燃焼器を組み込んだ燃焼システムのフロー図である。
【図2】本発明による循環流動床燃焼器本体の断面図である。
【図3】図2に示す循環流動床燃焼器本体の変形例を示す断面図である。
【図4】本発明の別の循環流動床燃焼器を組み込んだ燃焼システムのフロー図である。
【図5】本発明による別の循環流動床燃焼器本体の断面図である。
【符号の説明】
1 原炭バンカ
2 粉砕機
3 石灰石バンカ
4 循環流動床燃焼器
5 外部循環型流動床部
6 内部循環型流動床部
7 前部廃熱回収部
8 サイクロン集塵器
9 後部廃熱回収部
10 空気予熱器
11 バグフィルタ
12 誘引送風機
13 主燃焼室
14 熱回収室
15 仕切壁
16 空気分散板
17 中央部空気室
18 周辺部空気室
19 不燃物排出シュート
20 排ガス出口
21 張り出し部
22 廃熱回収部
23 煙突
25 層内伝熱管
a 石炭
b 石灰石
c 空気
c1 主燃焼室中央部流動化用空気
c2 主燃焼室周辺部流動化用空気
c3 熱回収室流動化用空気
c4 二次空気
d 捕集灰
e 循環粒子
f 燃焼排ガス
g 不燃物

Claims (6)

  1. 石炭等の固体燃料を燃焼するための上部と下部に異なる流動層を有する流動床燃焼器であって、
    該流動床燃焼器は、
    該下部に該上部よりも少ない速度の流動層を持ち、該下部の流動層内には媒体粒子を循環させて該媒体粒子の旋回流を形成し、該下部の流動層内で石炭等の固体燃料を空気比0.4程度で部分燃焼して可燃ガスを生成し、
    該上部の流動層の断面を該下部の流動層の断面よりも狭くし、
    該上部に5〜10m/sの空塔速度をもつ流動層を持ち、該上部の流動層にて該下部の流動層で生じた該可燃ガスを完全燃焼し、
    燃焼によって生じる燃焼排ガスを排出する燃焼排ガスラインを持ち、
    該燃焼器から排出される排ガスから媒体粒子を捕集して該流動層に戻す捕集装置、とからなることを特徴とする循環流動床燃焼器。
  2. 前記下部の流動層の中央部に供給する流動化用空気の質量流量を、前記媒体粒子の最小流動化質量流量(Gmf)の2〜6倍にするとともに、該下部の流動層の周辺部に供給する該流動化用空気の質量流量を該中央部に供給する該流動化用空気の質量流量の1.5〜3倍とすることにより、該中央部で下降し該周辺部で上昇する該媒体粒子の旋回流を形成することを特徴とする請求項1記載の燃焼器。
  3. 前記下部の流動層に流動化用空気が供給され、前記上部の流動層に二次空気が供給されることを特徴とする請求項1記載の燃焼器。
  4. 前記下部の流動層は、仕切壁で主燃焼部と熱回収部に区切られ、前記媒体粒子を該主燃焼部と該熱回収部の間を循環させることを特徴とする請求項1記載の燃焼器。
  5. 前記下部の流動層に、不燃物を排出する不燃物排出シュートを設けたことを特徴とする請求項1記載の燃焼器。
  6. 石炭等の固体燃料を流動床燃焼器を用いて燃焼する燃焼方法であって、
    該流動床燃焼器の下部の流動層を上部の流動層よりも少ない速度とするとともに、流動層内の媒体粒子を循環させて該媒体粒子の旋回流を形成し、該下部の流動層内で前記石炭等の固体燃料を空気比0.4程度で部分燃焼して可燃ガスを生成し、
    該上部の流動層の断面を該下部の流動層の断面よりも狭くすることにより該上部の流動層を5〜10m/sの空塔速度とするとともに該下部の流動層で生じた該可燃ガスを完全燃焼し、
    燃焼によって生じる燃焼排ガスを該流動床燃焼器から排出し、
    該燃焼器から排出される排ガスから媒体粒子を捕集し、
    該捕集した媒体粒子を該流動層に戻すことを特徴とする燃焼方法。
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