JPH05295596A - 摺動部材 - Google Patents

摺動部材

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JPH05295596A
JPH05295596A JP4130094A JP13009492A JPH05295596A JP H05295596 A JPH05295596 A JP H05295596A JP 4130094 A JP4130094 A JP 4130094A JP 13009492 A JP13009492 A JP 13009492A JP H05295596 A JPH05295596 A JP H05295596A
Authority
JP
Japan
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particles
sliding member
plating layer
grains
particle size
Prior art date
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Pending
Application number
JP4130094A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Okamoto
秀雄 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Piston Ring Co Ltd
Original Assignee
Nippon Piston Ring Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Piston Ring Co Ltd filed Critical Nippon Piston Ring Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐摩耗性、耐焼付性が向上した安価な複合
メッキ層を有する摺動部材を提供すること 【構成】 ニッケルマトリクス中に、分散率で3〜1
5面積%の平均粒径0.5〜10.0μmの硬質粒子又
は個体潤滑粒子と、該粒子の分散率との合計で3.1〜
30面積%の平均粒径0.5μm未満の粒子をに分散さ
せて、ニッケル複合合金メッキ層とする。このニッケル
複合合金メッキ層を摺動部材の摺動面とする。 【効果】 大粒粒子と小粒粒子との上記割合による混
合により、粒子の脱落が生じることなく安価な摺動面が
提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は摺動面上に硬質粒子が分
散したNi複合合金メッキ層が形成された摺動部材に関す
るものである。
【0002】
【従来技術】高温、高負荷を受ける内燃機関用ピストン
リング等の摺動部材は耐摩耗性を高めるために摺動面に
硬質のクロムメッキが施されることが多い。しかしなが
ら、クロムメッキはその処理に長時間を要するばかりで
なく、環境汚染防止のためメッキ廃液の処理に多額の費
用がかかり、その結果メッキに要するコストが高くなる
とういう問題点があった。また、高鉛ガソリンを使用す
るエンジンや高出力、高負荷のエンジンの構成部品にク
ロムメッキ摺動部材を使用することはその耐摩耗性、耐
食性、耐焼付き性等の観点から問題が生じることがあっ
た。
【0003】この問題を解決する方法として、Ni-P合金
基地中に窒化物、炭化物、酸化物等の硬質粒子を分散さ
せる複合メッキが特公昭56ー18080号公報におい
て提案されている。この公知のメッキによれば分散粒子
の種類、粒径、分散量を適当に選ぶことによって、ある
程度耐摩耗性、耐焼付性、耐食性に優れた皮膜を形成す
ることが可能であり、既にシリンダライナー、ピストン
リング等の摺動部材に使用されている。更に摩擦の低減
を図るため、上記硬質粒子に加えて、固体潤滑剤粒子を
添加したメッキも使用されている。通常このようにメッ
キ層に分散させられる粒子は平均粒径が0.5〜10.
0μmのものが使用されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の硬質粒子を分散
させたNi複合メッキ層におけるNi-P合金基地は高熱高負
荷の影響を受けると、脆くなりやすく、過酷な条件下で
高速運転されるエンジンの摺動部材として使用した場合
その耐摩耗性、耐焼付性等は必ずしも満足できるもので
はなかった。また、Ni複合メッキ層中の硬質粒子等は摺
動時に相手材と接触することにより該メッキ層の耐摩耗
性、耐焼付性を向上させるものである。このためNi複合
メッキ層に分散されている硬質粒子、固体潤滑粒子等の
粒子数を増加させるとそれだけ粒子の分散面積が増大
し、該メッキ層の耐摩耗性、耐焼付性は向上することと
なる。
【0005】しかし、これら粒子の分散率が一定値以上
となるとメッキ層中の基材の割合が下り、メッキ層が上
記粒子等を保持する保持力が低下する。このためメッキ
層から上記粒子が脱落しやすくなるためメッキ層が脆く
なり、結果的に耐摩耗性、耐焼付性が低下することとな
る。このため上記粒子の分散率を増加させることによる
耐摩耗性、耐焼付性の向上には一定の限界があった。
【0006】一方、微細な粒子を使用すれば粒子のメッ
キ層に対する分散率(面積パーセント)を著しく上げる
ことなく、粒子分散面積を増加させることが可能となる
ものでありその結果メッキ層の脆弱性を増大させること
なく、耐摩耗性を向上させることができる、しかし、微
細な粒子は高価でありこれを使用した製品はそののコス
トが上昇するという問題がある。
【0007】本発明は上記の問題点に鑑み摺動面上のメ
ッキ層に平均粒径の異なる2種類の硬質粒子等を所定の
割合で分散させることによりメッキ層の耐摩耗性、耐焼
付性の向上を図ったメッキ皮膜を有しかつその製品コス
トも低廉である摺動部材を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、金属の窒化物、炭化物、酸化物等からなり
粒径が10μm以下の硬質粒子及び金属の硫化物、ホウ
化物あるいはフッ化物等からなり粒径が10μm以下の
固体潤滑粒子の中から選ばれた1又は2以上の粒子が分
散されたNi複合合金メッキ層を少なくともその摺動面上
に有する摺動部材であって、上記Ni複合合金メッキ層中
に分散される平均粒径0.5〜10.0μmの粒子の分
散率が3〜15面積パーセントであり、更に上記Ni複合
メッキ層中に分散される平均粒径が0.5μm未満の粒
子の分散率が上記平均粒径0.5〜10.0μmの粒子
の分散率との合計で3.1〜30面積パーセントとなる
ような分散率であることを特徴とする摺動部材を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【作用】本発明による摺動部材はその摺動面上のNi複合
合金メッキに含まれる平均粒径0.5〜10.0μmの
粒子と平均粒径0.5μm未満の粒子との割合を所定範
囲内としているため、その摺動面の耐摩耗性、耐焼付性
は優れる。その結果、該摺動部材を高鉛ガソリンを使用
するエンジンや高出力、高負荷のエンジンに使用した場
合であってもよい結果が得られるものである。
【0010】
【実施例】以下、エンジンのピストンリング等として使
用される本発明の摺動部材について詳細に説明する。
【0011】本発明の摺動部材の母材としての材料に
は、例えば、0.16〜1.30%の炭素、12〜19
%のクロムを含有する鋼材、あるいはこれにモリブデン
及びバナジウムを含有させた鋼材が使用例としてあげら
れる。
【0012】本発明の摺動部材の摺動面には金属窒化物
粒子、金属炭化物粒子、金属酸化物粒子等の硬質粒子及
び金属の硫化物粒子、ホウ化物粒子等の固体潤滑粒子の
中から選ばれた一または二以上の粒子が分散されたNi複
合合金メッキ層が形成されている。ここで、硬質粒子、
固体潤滑剤粒子の例としては以下のようなものがある。
硬質粒子としては、Si34、SiC、WC、Al
23、ZrO2、Cr23等の金属窒化物、金属炭化
物、金属酸化物粒子等であり、固体潤滑剤粒子としては
例えばMoS2(二硫化モリブデン)、BN(ボロンナ
イトライド)、ポリテトラフルオロエチレン等の金属の
硫化物、ホウ化物あるいはフッ化物等である。
【0013】又、上記Ni複合合金メッキ層中には平均粒
径が0.5〜10.0μm(大粒粒子)の上記粒子がメ
ッキ層に対し3〜15面積パーセントの割合で、更に従
来使用されていた粒子より微細な平均粒径が0.5μm
未満の粒子(小粒粒子)が上記平均粒径が0.5〜1
0.0μmの上記大粒粒子との合計でメッキ層における
3.1〜30面積パーセントの割合となるように分散さ
れている。
【0014】ここで、上記大粒粒子の分散率下限を3面
積パーセントとしたのは、これ以下の分散率とすると耐
摩耗性改善の効果が不充分であるためであり、15面積
パーセント以上の分散率とすると摺動相手材を摩耗させ
ることが多くなるうえ、小粒粒子を併せて分散させた効
果が生ぜず、大粒粒子のみを分散させた場合と同様の効
果しか生じなくなるためである。
【0015】又、大粒粒子、小粒粒子の合計した分散率
を30面積パーセント以下としたのはNi複合合金メッキ
層の脆弱化を防止するためであり、3.1面積パーセン
ト以上としたのはこれ以下ではこれら粒子を分散させた
効果が生じないためである。
【0016】分散せる粒子の粒径が10μm以上になる
と相手攻撃性が強くなり、粒子の脱落が生じメッキ膜の
耐摩耗性が損なわれることとなる。また、硬質粒子、ま
たは固体潤滑剤粒子の分散量は上記の範囲でその目的等
を考慮の上適宜選択されるものである。更に、上記硬質
粒子、固体潤滑剤粒子を分散させたメッキ皮膜は熱処理
を施されると硬度の上昇及び靱性の強化が図れる。硬度
の上昇率は処理温度に依存するため、処理温度を適宜選
択することによってNi複合合金メッキ層の硬度を一定範
囲内で変化させ、使用条件に適合した硬度を得ることが
できる。
【0017】本発明のNi複合合金メッキ皮膜の厚さは5
μm〜250μm程度であり、摺動部材の外周摺動面の
材質、表面処理等に応じ厚さを選択する。本発明にかか
る摺動部材は良好な耐焼付き性を具備し、また耐摩耗
性、相手攻撃性の場合と同様に本発明にかかる摺動部材
の中でも熱処理を施したものが、熱処理を施さないもの
に比し優れているものである。本発明においては摺動部
材の母材上に直接本発明に係るNi複合合金メッキ層を設
けることができる。また本発明はこれに限定されるもの
ではなく、摺動部材の母材上に窒化処理層を設けその上
に本発明にかかるNi複合合金メッキ層を設けても良い。
【0018】
【発明の効果】本発明による摺動部材はその摺動面に所
定の割合の硬質粒子、固体潤滑粒子を含有し、耐摩耗
性、耐焼付性に優れるNi複合合金メッキ皮膜を有するの
で、高鉛ガソリンを使用するエンジンや高出力、高負荷
のエンジンに使用した場合であってもよい結果が得られ
るものである。更に、高価な小粒粒子を比較的安価な大
粒粒子と混合又は組合わせて使用するため、優れた耐摩
耗性、耐焼付性を維持しつつ高価な小粒粒子の使用量を
抑えることができ製品コストのダウンをも図れるもので
ある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属の窒化物、炭化物、酸化物等からな
    り粒径が10μm以下の硬質粒子及び金属の硫化物、ホ
    ウ化物あるいはフッ化物等からなり粒径が10μm以下
    の固体潤滑粒子の中から選ばれた1又は2以上の粒子が
    分散されたNi複合合金メッキ層を少なくともその摺動面
    上に有する摺動部材であって、 上記Ni複合合金メッキ層中に分散される平均粒径0.5
    〜10.0μmの粒子の分散率が3〜15面積パーセン
    トであり、 更に上記Ni複合メッキ層中に分散される平均粒径が0.
    5μm未満の粒子の分散率が上記平均粒径0.5〜1
    0.0μmの粒子の分散率との合計で3.1〜30面積
    パーセントとなるような分散率であることを特徴とする
    摺動部材。
  2. 【請求項2】 Ni複合合金メッキ層の硬度がHv800
    以上であることを特徴とする請求項1記載の摺動部材。
JP4130094A 1992-04-23 1992-04-23 摺動部材 Pending JPH05295596A (ja)

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JP4130094A JPH05295596A (ja) 1992-04-23 1992-04-23 摺動部材

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JPH05295596A true JPH05295596A (ja) 1993-11-09

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007154245A (ja) * 2005-12-02 2007-06-21 Takasago Tekko Kk 非金属無機質分散物質が分散されためっき金属材料

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007154245A (ja) * 2005-12-02 2007-06-21 Takasago Tekko Kk 非金属無機質分散物質が分散されためっき金属材料

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