JPH05295586A - 種板製造用母板への縁部保護体の取付方法 - Google Patents

種板製造用母板への縁部保護体の取付方法

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JPH05295586A
JPH05295586A JP4099939A JP9993992A JPH05295586A JP H05295586 A JPH05295586 A JP H05295586A JP 4099939 A JP4099939 A JP 4099939A JP 9993992 A JP9993992 A JP 9993992A JP H05295586 A JPH05295586 A JP H05295586A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 嵌合凹所内に締め付け具を容易に装着するこ
とができ、しかも、母板に縁部保護体を円滑にかつ確実
に取り付けることができて、縁部保護体を長期にわたり
健全な状態で使用することができる種板製造用母板への
縁部保護体の取付方法を提供することを目的とする。 【構成】 嵌合凹所25Aの寸法以下に形成された締め
付けロッド40によって、該嵌合凹所25A内に容易に
締め付けロッド40を挿入し、電解槽内において縁部保
護体の嵌合凹所25A及び締め付けロッド40を加熱、
膨張させて、上記縁部保護体の嵌合凹所25Aに締め付
けロッド40を強固に装着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銅などを電解精錬する
のに用いられる種板を製造する際に、母板の縁部を保護
する縁部保護体を円滑に母板に取り付けるための種板製
造用母板への縁部保護体の取付方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、銅を電解精錬する際には、陰極
に0.5〜1.0mmの純銅の薄板(以下種板という)
が用いられる。この種板は、図5及び図6に示すよう
に、粗銅1などからなる陽極と、ステンレス鋼などから
なる母板2を陰極として電解槽に収納して電解を行な
い、母板2表面に純銅を電着させ、これを母板2から剥
離することによって製造されている。この際、母板2の
両面に電着する種板が母板2の縁部において接続するの
を防止し、かつ種板が母板から剥離を容易にし、さらに
陰陽両極が接触しないようにするため、母板2の周縁に
は、絶縁性の縁部保護体3が取り付けられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記縁部保
護体としては、図7(底部用)及び図8(側部用)に示
すような形状のものが考えられている。すなわち、棒状
体10の一側面11に上記母板2を装着する装着溝12
が上記棒状体10の長手方向に沿って形成され、上記棒
状体10の他側面13に締め付けロッド14装着用の嵌
合凹所15が上記棒状体10の長手方向に沿って形成さ
れてなるものである。そして、上記母板2を棒状体10
の装着溝12に装着させる場合には、母板2を上記装着
溝12内に装着した後に、上記嵌合凹所15より大径の
締め付けロッド14を、上記嵌合凹所15内に、その長
手方向に直交する方向から押し込んで、装着溝12を狭
めることにより、装着溝12を母板2にさらに一層押し
付けるようにしている。しかしながら、このように、上
記嵌合凹所15より大径の締め付けロッド14を、上記
嵌合凹所15の内径より小さい開口部から内部に無理に
押し込む場合には、嵌合凹所15内に締め付けロッド1
4を装着しにくいと共に、嵌合凹所15に必要以上の力
がかかり易く、縁部保護体の寿命に悪影響を及ぼすとい
う問題がある。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、嵌合凹所内に締め付け具
を容易に装着することができ、しかも、母板に縁部保護
体を円滑にかつ確実に取り付けることができて、縁部保
護体を長期間にわたり健全な状態で使用することができ
る種板製造用母板への縁部保護体の取付方法を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、棒状体の一側面に母板を装着する装着溝
が上記棒状体の長手方向に沿って形成され、上記棒状体
の他側面に締め付け具装着用の嵌合凹所が上記棒状体の
長手方向に沿って形成されてなる縁部保護体を母板の両
側縁あるいは下縁に取り付ける種板製造用母板への縁部
保護体の取付方法であって、上記母板を上記装着溝に装
着した後、上記嵌合凹所の寸法以下に形成された締め付
け具を嵌合凹所に挿入し、さらに、電解槽に浸漬して上
記縁部保護体及び締め付け具を加熱、膨張させることに
より、上記縁部保護体の嵌合凹所に締め付け具を装着す
るものである。
【0006】
【作用】本発明の種板製造用母板への縁部保護体の取付
方法にあっては、嵌合凹所の寸法以下に形成された締め
付け具によって、該嵌合凹所内に容易に締め付け具を挿
入し、電解槽内において上記縁部保護体の嵌合凹所及び
締め付け具を加熱、膨張させて、上記縁部保護体の嵌合
凹所に締め付け具を強固に装着する。
【0007】
【実施例】以下、図1〜図4に基づいて本発明の実施例
を説明する。
【0008】図1は底部用の縁部保護体の一例を示す側
面図、図2は側部用の縁部保護体の一例を示す側面図で
ある。これらの図において符号20A,20Bは合成樹
脂(例えば、ポリフェニレンエーテルとハイインパクト
ポリスチレン樹脂を主成分とするもので、市販品として
は三菱瓦斯化学株式会社製、商品名ユピエース等)製の
棒状体であり、これらの棒状体20A,20Bは押出成
形によって成形されたものである。そして、上記各棒状
体20A,20Bの一側面21には、母板を装着する装
着溝22A,22Bが、上記棒状体20A,20Bの長
手方向に沿って形成されており、上記各棒状体20A,
20Bの他側面23には、締め付けロッド40を装着す
る円弧状の嵌合凹所25A,25Bが、上記棒状体20
A,20Bの長手方向に沿って形成されている。また、
上記各装着溝22A,22B及び嵌合凹所25A,25
Bをそれぞれ形成した棒状体20A,20Bの両側面2
1,23に連なる一対の外表面26A,26B間は、上
記嵌合凹所25A,25B側から装着溝22A,22B
側に向かって狭まるように設定されると共に、上記各外
表面26A,26Bの中間部には、円弧状の凹条27A
あるいは平坦な傾斜面27Bが、上記棒状体20A,2
0Bの長手方向に沿って形成されている。さらに、シリ
コンゴム等のゴム弾性体がシール部材30として上記各
装着溝22A,22B内に接着等により付着されてい
る。さらにまた、上記締め付けロッド40の外径は、各
嵌合凹所25A,25Bの内径寸法以下に設定されてお
り、この締め付けロッド40の材質としては、耐食性に
優れ、かつ熱膨張率の大きいもの、例えば、低密度のポ
リエチレン、ポリプロピレン、シリコン樹脂等の合成樹
脂が挙げられる。
【0009】上記のように構成された縁部保護体にあっ
ては、まず、上記各棒状体20A,20Bを押出成形に
より成形する。この場合、各嵌合凹所25A,25B側
から装着溝22A,22B側に向かって狭まるように設
定された一対の外表面26A,26Bと、これらの外表
面26A,26Bの中間部に形成された円弧状の凹条2
7Aあるいは平坦な傾斜面27Bとによって、厚肉部の
肉厚を極力薄くすることにより、押出成形における放熱
特性を向上させ、内部に残留する熱応力を低減させるこ
とができ、従って、製品寿命を大幅に延ばすことができ
る。そして、上記各装着溝22A,22B内にシール部
材30を付着させた状態で、母板を装着した後、上記各
嵌合凹所25A,25Bに、上記締め付けロッド40を
その長手方向に沿って挿入する。この場合、上記締め付
けロッド40の外径が各嵌合凹所25A,25Bの内径
寸法以下に設定されているから、締め付けロッド40が
円滑に各嵌合凹所25A,25Bに装着される。そし
て、この状態で、上記母板を上記縁部保護体とともに電
解槽内に浸漬すると、電解液の温度(60〜70℃)に
よって上記各嵌合凹所25A,25B及び締め付けロッ
ド40がともに加熱されて、膨張するため、母板が各装
着溝22A,22B内に強固にクランプされると共に、
上記シール部材30が各装着溝22A,22Bと母板と
の間に確実に密着され、十分なシール性が確保される。
なお、上記締め付けロッド40は、その長手方向に沿っ
て上記各嵌合凹所25A,25Bに挿入しているが、長
手方向に直交する方向から挿入するようにしてもよい。
この場合にも、上記各嵌合凹所15の内径より大径の締
め付けロッド14を使用している従来例に比べて、締め
付けロッド40の外径が小さくなる分だけ装着し易くな
る。また、上記締め付けロッド40の外径を小さくした
分だけ、常温において締め付けロッド40が各嵌合凹所
25A,25Bから離脱するおそれが増えるため、図3
に示すように、側部用の縁部保護体(棒状体20B)の
下端の下部に底部用の縁部保護体(棒状体20A)両端
が位置するようにして、側部用の縁部保護体(棒状体2
0B)の下端から締め付けロッド40が落下するのを防
ぐようにするとよい。さらに、上記底部用の縁部保護体
(棒状体20A)を母板に装着しない(グルーブ付き母
板の)場合には、上記締め付けロッド40の上端に、上
記各棒状体20A,20Bの上端に係止するフランジ部
を設けるとよい。さらにまた、上記締め付けロッド40
は、形状記憶合金製の本体のまわりに伸縮可能でかつ耐
食性に優れた合成樹脂を被覆したものを使用してもよ
い。
【0010】また、図4は、円柱状の締め付けロッド4
2に、互いに平行な一対の平坦面43が形成されたもの
である。そして、上記締め付けロッド42の両平坦面4
3間の間隔(細幅部)44は、上記嵌合凹所25Aの開
口部28Aの幅より小さく設定されており、上記締め付
けロッド42の外径(太幅部)45は、上記嵌合凹所2
5Aの内径寸法以下に設定されている。そして、上記の
ように構成された締め付けロッド42にあっては、図4
に示すように、締め付けロッド42の円周面を上記嵌合
凹所25Aの開口部28Aに向けた状態で、締め付けロ
ッド42を嵌合凹所25A内に挿入した後、締め付けロ
ッド42をその軸線回りに所定角度回転させることによ
り、締め付けロッド42が嵌合凹所25Aに滑らかに装
着される。なお、図4においては底部用の縁部保護体に
ついて説明したが、側部用の縁部保護体についても適用
できることは言うまでもない。また、上記各実施例にお
いては、シール部材30としてシリコンゴム等のゴム弾
性体を用いて説明したが、これに限らず、軟質塩ビ等の
合成樹脂を用いて、上記棒状体20A,20Bを押出成
形により成形する際に一体化するようにしてもよく、さ
らに、ネオプレンゴム等のゴム材料を上記装着溝22
A,22Bの先端部に接着するようにしてもよい。さら
にまた、上記締め付けロッド40は、図1及び図2に示
す円柱状のものや、図4に示す互いに平行な一対の平坦
面を形成した円柱状のものの他に、3角柱状のもの等各
種の形状のものが使用できる。
【0011】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、棒状体
の一側面に母板を装着する装着溝が上記棒状体の長手方
向に沿って形成され、上記棒状体の他側面に締め付け具
装着用の嵌合凹所が上記棒状体の長手方向に沿って形成
されてなる縁部保護体を母板の両側縁あるいは下縁に取
り付ける種板製造用母板への縁部保護体の取付方法であ
って、上記母板を上記装着溝に装着した後、上記嵌合凹
所の寸法以下に形成された締め付け具を嵌合凹所に挿入
し、さらに、電解槽に浸漬して上記縁部保護体及び締め
付け具を加熱、膨張させることにより、上記縁部保護体
の嵌合凹所に締め付け具を装着するものであるから、嵌
合凹所の寸法以下に形成された締め付け具によって、該
嵌合凹所内に容易に締め付け具を挿入することができ、
しかも、電解槽内において上記縁部保護体の嵌合凹所及
び締め付け具を加熱、膨張させることにより、上記縁部
保護体の嵌合凹所に締め付け具を円滑にかつ強固に装着
することができ、従って、母板を装着溝に密着した状態
で確実にクランプさせることができると共に、縁部保護
体を長期にわたり健全な状態で使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】底部用の縁部保護体の一例を示す側面図であ
る。
【図2】側部用の縁部保護体の一例を示す側面図であ
る。
【図3】本発明の縁部保護体を取り付けた母板の正面図
である。
【図4】締め付け具の他の一例を示す側面図である。
【図5】種板製造用電極の側面図である。
【図6】従来の縁部保護体を取り付けた母板の正面図で
ある。
【図7】従来の底部用の縁部保護体を示す側面図であ
る。
【図8】従来の側部用の縁部保護体を示す側面図であ
る。
【符号の説明】
2 母板 20A・20B 棒状体 21 一側面 22A・22B 装着溝 23 他側面 25A・25B 嵌合凹所 40・42 締め付けロッド(締め付け具)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棒状体の一側面に母板を装着する装着溝
    が上記棒状体の長手方向に沿って形成され、上記棒状体
    の他側面に締め付け具装着用の嵌合凹所が上記棒状体の
    長手方向に沿って形成されてなる縁部保護体を母板の両
    側縁あるいは下縁に取り付ける種板製造用母板への縁部
    保護体の取付方法であって、上記母板を上記装着溝に装
    着した後、上記嵌合凹所の寸法以下に形成された締め付
    け具を嵌合凹所に挿入し、さらに、電解槽に浸漬して上
    記縁部保護体及び締め付け具を加熱、膨張させることに
    より、上記縁部保護体の嵌合凹所に締め付け具を装着す
    ることを特徴とする種板製造用母板への縁部保護体の取
    付方法。
JP9993992A 1992-04-20 1992-04-20 種板製造用母板への縁部保護体の取付方法 Expired - Lifetime JP2650565B2 (ja)

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