JPH0529513Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本案は、屈曲変形の自在な変形線材を用いた広
告、標識類の保持器に係るもので、主としては店
舗内における各種商品の陳列展示に使用される
が、例えば集会場の案内標識などのように他の用
途にも使用することができる。

〔従来の技術〕

自在に屈曲変形できる適宜な長さの線材の先端
部に広告、標識類を保持させ、この変形線材の他
端部を例えば陳列棚などの任意の位置に着脱自在
に固定して取り付けるようにした保持器は、これ
まで提供されていない。

本案は、任意の角度、方向に自由に屈曲可能で
ある変形線材の先端部に所要の広告、標識類を挾
着保持させ、これをどのような個所にも確実に固
定させて取り付けることができる広告、標識類の
保持器を提供しようとするものである。

〔本案の構成〕

本案は、下面を開放させた金属製カバーの内部
に永久磁石を装着し、このカバーの上面には常時
閉方向に弾発されるクリツプの一方の押え板を固
着するとともに、他方の押え板には合成樹脂製の
チユーブ内にわずかな隙間を有して針金を挿通さ
せた適宜な長さの変形線材の下端を固着し、変形
線材の先端はチユーブのみを延出させ、このチユ
ーブ内に鍔部を有する栓体を着脱自在に挿入して
所要の広告、標識類を挾着保持させることを要旨
としている。

〔作用〕

この保持器は、まず、栓体を取り外し、広告、
標識類に設けた透孔にこの栓体を挿通して再び先
端のチユーブ内に差し込むと、広告、標識類はチ
ユーブの先端面と栓体の鍔部内面との間で確実に
挾着されて容易には離脱しない。この場合、広
告、標識類の表面には小円形の鍔部が露出するの
みであるから、外観はなんら損なわれない。

変形線材は、チユーブの内部にわずかな隙間を
有して針金を挿通してあるので、深い角度に屈曲
してもチユーブと内部の針金はそれぞれ別個に屈
曲してその間でスライドする。このため180°の方
向は勿論、あらゆる任意の方向、角度に屈曲させ
変形させることができる。

取付け部は永久磁石とクリツプで構成されてい
るから、取り付け個所が鉄などの磁力感応部材で
あるときは永久磁石の吸着力により、また、合成
樹脂、ガラスなどの非感応部材であるときはクリ
ツプによつて固定的に取り付けることができる。

〔実施例〕

以下、本考の一実施例を示す図面について具体
的にこれを説明する。

この保持器は、第１図及び第２図にみられるよ
うに、適当な長さの変形線材１の下部が取付け部
２に一体に固着されている。

取付け部２は、第６図に示すように、下面を開
放した金属製のケース３内に永久磁石４が装着さ
れ、永久磁石４の中央に穿設した段孔５と、この
段孔５の小径孔に連続してケース３に穿つた貫通
孔６と、クリツプ７の一方の押え板７ａに設けた
透孔８に止軸９を挿通してカシメ付けることによ
り、ケース３の内部に永久磁石４を、ケース３の
上面にクリツプ７を一体に固着させてある。

クリツプ７は一対の押え板７ａ，７ｂが枢着軸
１０で開閉自在に枢着され、この枢着軸１０にコ
イルバネ１１を巻装して先端の押え片７ｃ，７ｄ
が常時閉方向に圧接するよう作用させた公知の構
成であり、その他方の押え板７ｂには透孔１２が
穿設され、この透孔１２の周囲に変形線材１の下
部１ａを巻き回し、透孔１２にビス状の止軸１３
を挿通してカシメ付けることにより、変形線材１
とクリツプの一方の押え板７ｂを一体に固着して
ある。

なお、本実施例で述べた上記の固着手段は、適
宜な他の固着手段、例えば接着剤による接着又は
熔着などで行つてもよい。

変形線材１は、適宜な太さの針金１４を合成樹
脂製のチユーブ１５内に挿通して形成されてお
り、第８図に示すように、針金１４の外径とチユ
ーブ１５の内径は直径方向において約0.2mmの隙
間を有するようにしてある。また、その先端は、
第７図示のように内部の針金１４をカツトしてチ
ユーブ１５のみを延出させ、鍔部１６ａを有する
栓体１６をこの部分のチユーブ内に着脱自在に挿
入できるようにしてある。

第１０図はこの保持器の使用状態を示してい
る。まず、栓体１６を取り外し、広告、標識類１
７に設けた透孔１８にこの栓体１６を挿通して再
び先端のチユーブ１５内に差し込むと、第９図に
みられるように、広告、標識類１７はチユーブ１
５の先端面と栓体の鍔部１６ａの内面で確実に挾
着されて容易には離脱せず、広告、標識類１７の
表面には小円形の鍔部１６ａが露出するのみであ
るからスマートであり、外観を損なうことがな
い。

また、変形線材１は、チユーブ１５の内部に針
金１４がわずかな隙間を有して挿通されているか
ら、深い角度に屈曲してもチユーブ１５と内部の
針金１４はそれぞれ別個に屈曲してその間でスラ
イドするため、180°方向は勿論、あらゆる任意の
方向、角度に屈曲変形させることができる。

さらに、取付け部２は永久磁石４とクリツプ７
で構成されているので、取り付け個所が鉄などの
磁力感応部材であるときは永久磁石４の吸着力で
固定して取り付けられ、合成樹脂、ガラスなどの
非感応部材であるときはクリツプ７によつて固定
的に取り付けることができる。

〔効果〕

上記のごとく、本案の保持器は、永久磁石とク
リツプで取付け部を構成し、この取付け部に固着
した変形線材は合成樹脂製のチユーブ内にわずか
な隙間を有して針金を挿通させ、その先端はチユ
ーブのみを延出させて鍔部を有する栓体を着脱自
在に挿入し広告、標識類を挾着保持させるから、
広告、標識類の保持が確実且つ美麗で外観を少し
も損なうことなく、また、変形線材はあらゆる任
意の方向、角度に自由に屈曲変形させることがで
き、しかも、取り付け個所の性質を問わずいかな
る個所にも固定的に取り付けることができるもの
で、商品の陳列展示などにおいて優れた広告効果
を発揮できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の保持器の一実施例の正面図、第
２図は側面図、第３図は他方側の側面図、第４図
は平面図、第５図は底面図、第６図は取付け部の
中央縦断側面図、第７図は栓体を分離したチユー
ブ先端の断面図、第８図は第７図Ａ−Ａ線の断面
図、第９図は広告、標識類の装着状態のチユーブ
先端の一部断面図、第１０図は使用状態の斜面図
である。 １……変形線材、２……取付け部、３……カバ
ー、４……永久磁石、７……クリツプ、７ａ……
一方の押え板、７ｂ……他方の押え板、１４……
針金、１５……チユーブ、１６……栓体、１６ａ
……鍔部、１７……広告、標識類。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下面を開放させた金属製カバーの内部に永久磁
   石を装着し、このカバーの上面には常時閉方向に
   弾発されるクリツプの一方の押え板を固着すると
   ともに、他方の押え板には合成樹脂製のチユーブ
   内にわずかな隙間を有して針金を挿通させた適宜
   な長さの変形線材の下端を固着し、変形線材の先
   端はチユーブのみを延出させ、このチユーブ内に
   鍔部を有する栓体を着脱自在に挿入して所要の広
   告、標識類を挾着保持させることを特徴とする広
   告、標識類の保持器。