JPH05294778A - 単結晶引き上げ装置 - Google Patents

単結晶引き上げ装置

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JPH05294778A
JPH05294778A JP10079092A JP10079092A JPH05294778A JP H05294778 A JPH05294778 A JP H05294778A JP 10079092 A JP10079092 A JP 10079092A JP 10079092 A JP10079092 A JP 10079092A JP H05294778 A JPH05294778 A JP H05294778A
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JP
Japan
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single crystal
crucible
melt
pulling
silicon
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Pending
Application number
JP10079092A
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English (en)
Inventor
Naoki Ikeda
直紀 池田
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
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  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Liquid Deposition Of Substances Of Which Semiconductor Devices Are Composed (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 単結晶原料を溶融させるるつぼ11と、るつ
ぼ11の周囲に配設されたヒータ14と、るつぼ11を
所定の速度で回転させる回転軸13と、るつぼ11内の
溶融液17から単結晶18を成長させながら引き上げる
引き上げ軸15とを備えた単結晶引き上げ装置におい
て、るつぼ11から溶融液17中に溶け出したクラスタ
ー状物質を捕獲するフィルタ19がるつぼ11内に配設
されている単結晶引き上げ装置。 【効果】 高温で安定な酸素析出物の核となるクラスタ
ー状物質が結晶中に取り込まれる量を低減することがで
きる。従って、酸化膜の耐圧特性等が向上した単結晶シ
リコンを得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は単結晶引き上げ装置、よ
り詳しくはLSI等の集積回路素子の基板を形成するた
めに用いられる半導体単結晶を引き上げる単結晶引き上
げ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、LSI等の集積回路素子の基板を
形成するために用いられている単結晶シリコンの大部分
は、石英るつぼ内のシリコン溶融液からの回転引き上げ
法、すなわちチョクラルスキー法(以下、CZ法と称
す)により作製されている。このCZ法を用いた場合、
石英るつぼ自身がシリコン溶融液に溶解して酸素を溶出
するため、引き上げられた結晶中には約1018atoms/cm
3 の酸素不純物が含有されている。
【0003】一方、シリコン中の酸素の固溶度は、例え
ばLSI製造時に行われる熱酸化の代表的温度である1
000℃のとき、約3×1017atoms/cm3 である。従っ
て、LSI製造のための熱処理過程ではシリコン基板に
含有される酸素は常に過飽和状態となっており、シリコ
ン基板内に酸素が析出しやすい状態にある。
【0004】またシリコン単結晶中の酸素の働きは複雑
であり、かつ多岐にわたっている。酸素が結晶格子間に
存在するときは転位を固着する効果があり、熱処理によ
るシリコン基板の反りを抑制する。一方、酸素が析出し
てSiO2 に変化すると体積膨張によりシリコン原子が
放出されて積層欠陥を形成したり、さらに歪みが大きい
場合にはパンチアウト転位等の微小欠陥を形成する。
【0005】シリコン基板においては、これら微小欠陥
が表面から十分にはなれた内部にのみに発生すれば、L
SIを製造する工程でシリコン基板の表面に付着した重
金属等の汚染物質を吸着して素子の活性領域から除去す
る作用、いわゆるゲッタリング作用が働き、高品質のL
SIを製造する上で有用となる。しかし、上記した微小
欠陥が素子の活性領域に存在すると、リーク電流を増大
させる原因となる等、LSIにとって有害となる。
【0006】そこで、LSI製造の前処理として、シリ
コン基板の表面に無欠陥層(Denuded Zone、以下「DZ
層」と記す)を形成し、シリコン基板の内部に欠陥層
(Intrinsic Gettering 、以下「IG層」と記す)を形
成するために、単結晶シリコンのインゴットをスライス
して得たシリコン基板を窒素雰囲気中で、例えば110
0℃程度の高温で加熱し、基板表面近傍の酸素を外方へ
拡散させて酸素濃度を低下させ、次いで、例えば700
℃程度の低温で熱処理を施してシリコン基板内に酸素の
析出核を形成する処理が行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、CZ法
で作製した単結晶シリコン中には、結晶引き上げ時にす
でに高温で安定な酸素の析出物が形成されており、この
ような場合DZ層を形成するための例えば1100℃程
度の熱処理では酸素の析出物が完全には溶解せず、これ
が半導体基板素子の活性領域となるウエハ表面層に存在
すると、酸化膜の耐圧特性を劣化させるなどといった課
題があった。
【0008】本発明はこのような課題に鑑み発明された
ものであって、素子の活性領域となる部分に高温で安定
な酸素の析出物が存在しない単結晶を引き上げることが
できる単結晶引き上げ装置を提供することを目的として
いる。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る単結晶引き上げ装置は、単結晶原料を溶
融させるるつぼと、該るつぼの周囲に配設された加熱手
段と、前記るつぼを所定の速度で回転させる回転手段
と、前記るつぼ内の溶融液から単結晶を成長させながら
引き上げる引き上げ手段とを備えた単結晶引き上げ装置
において、前記るつぼから溶融液中に溶け出したクラス
ター状物質を捕獲するフィルタが前記るつぼ内に配設さ
れていることを特徴とし、また上記記載の単結晶引き上
げ装置において、前記フィルタの目の大きさが直径10
00Å以下であることを特徴としている。
【0010】
【作用】上記した装置によれば、るつぼから溶融液中に
溶け出したクラスター状物質を捕獲するフィルタが前記
るつぼ内に配設されているので、高温で安定な酸素析出
物の核となる前記クラスター状物質が結晶中に取り込ま
れる量を低減することができる。従って酸化膜の耐圧特
性等を劣化させる要因である前記クラスター状物質の含
有量が低減した単結晶シリコンが得られる。
【0011】また従来の方法により引き上げた結晶中の
SiOx の評価を光散乱トモグラフ、透過電子顕微鏡に
より行った結果、結晶中のSiOx は5×106cm-3
密度で直径1100〜1700Åであることが観察され
た。この結果よりフィルタの目の大きさとしては直径1
000Å以下が望ましいことが判明した。
【0012】よって上記記載の単結晶引き上げ装置にお
いて、前記フィルタの目の大きさが直径1000Å以下
である場合、前記フィルタによってSiOx クラスター
が効率よく捕獲され、結晶中に取り込まれるSiOx
が低減する。
【0013】
【実施例及び比較例】以下、本発明に係る単結晶引き上
げ装置の実施例を図面に基づいて説明する。
【0014】図1は実施例におけるCZ法で使用される
単結晶引き上げ装置の要部を示した模式的断面図であ
り、図中11はるつぼを示しており、るつぼ11は有底
円筒状の石英製の内層容器11aと、この内層容器11
aの外側に嵌合された同じく有底円筒状の黒鉛製の外層
保持容器11bとから構成され、るつぼ11は回転軸1
3を中心に回転させられるように構成されている。また
るつぼ11の外側にはヒータ14が同心円筒状に配設さ
れている。またるつぼ11内にはヒータ14により溶融
された原料となる溶融液17が充填されており、この溶
融液17の上層に浸されたフィルタ19がるつぼ11の
上部に配設されている。このフィルタ19は厚さ1mmの
石英板をリソグラフィー技術を用い、電子線による露光
により直径1000Åの目を多数開けた構成となってい
る。さらに石英るつぼ11の中心軸上に引き上げ軸15
が吊設されており、引き上げ軸15先端には種結晶16
が取り付けられ、単結晶18を成長させるようになって
いる。
【0015】この単結晶引き上げ装置を用いて単結晶1
8を成長させる場合、るつぼ11にポリシリコンを入
れ、回転軸13を回転させながらヒータ14により前記
ポリシリコンを溶融させて溶融液17にし、溶融液17
に種結晶16を浸して引き上げ軸15を回転させながら
引き上げ冷却を行なう。このとき、内層容器11aから
溶融液17中に溶け出すクラスター状SiOX が結晶中
に取り込まれないように溶融液17をフィルタ19に通
しながら引き上げる。なお単結晶18の直径は6インチ
になるよう成長させた。
【0016】上記した単結晶引き上げ装置を用いて得ら
れたシリコン単結晶18中のSiOx クラスター量と、
比較例としてフィルタ19が配設されていない従来の装
置を用いて得られたシリコン単結晶中のSiOx クラス
ター量とを下記の方法により確認した。本実施例に係る
単結晶18及び比較例に係る単結晶により共に厚さ2mm
のウエハを切り出し、両面鏡面研磨を施したものを試料
とした。
【0017】この2種のウエハの赤外吸収スペクトルを
フーリエ変換型赤外分光装置で測定し、スペクトルより
1107cm-1の格子間酸素の吸収を引き去り、SiOx
による吸収の大小を比較した。このときの本実施例及び
比較例における試料の赤外吸収スペクトルを図2に示し
た。この図2の縦軸は吸光度を、横軸は波数を示してい
る。
【0018】図2より明らかなように、実施例に係るウ
エハの方が比較例に係るウエハよりSiOx による10
50〜1200cm-1における吸収量が小さく、結晶引き
上げ中に取り込まれたSiOx クラスター量がフィルタ
19を通すことによって減少したことがわかる。
【0019】次に、酸化膜の耐圧特性の向上を下記の方
法により確認した。実施例及び比較例に係る単結晶より
厚さ0.8mmのウエハを切り出し、片面鏡面研磨を施し
た。前記ウエハを洗浄後、拡散炉で酸素雰囲気中950
℃の熱処理で250Åの酸化膜を形成した。
【0020】次にLPCVD(Low Pressure Chemical
Vapor Deposition)装置でHeをベースとした濃度20
%のSiH4 ガスを流しながら630℃で電極となる多
結晶シリコンを4000Å形成し、次にPOCl3 、O
2 及びN2 ガスを流しながら900℃で熱処理を施し、
電極となる多結晶シリコンにPを拡散させた。さらにウ
エハ裏面の多結晶シリコン層上に形成されたPを含む酸
化膜を除去するためにHF(50%):H2 O=1:1
0の溶液を用い、10秒間のエッチング処理を行った。
その後、フォトリソグラフィにより8mm2 の多結晶シリ
コンの電極をウエハ全面に254個作製した。
【0021】このようにして実施例及び比較例に係るウ
エハに作製した酸化膜耐圧評価素子の特性をそれぞれ図
3及び図4に示す。
【0022】図3、図4では1mmAの電流が電極間に流
れた時をブレークダウンとし、その時の電界強度が0〜
2MV/cmのとき黒塗りし、2〜5MV/cmのとき×印
を、5〜8MV/cmのとき/印を付け、8MV/cm以上
のとき無印とした。
【0023】図3より明らかなように、実施例に係る場
合、8MV/cmの電界強度でもブレークダウンしない素
子数は254素子中216素子であり、良品率は85%
という結果が得られた。
【0024】これに対して比較例に係る場合、図4より
明らかなように、8MV/cmの電界強度でもブレークダ
ウンしない素子数は254素子中106素子であり、良
品率は42%という結果となった。
【0025】このように上記実施例に係る単結晶引き上
げ装置においては、石英るつぼ11から融液中に溶けだ
すSiOx クラスターが結晶中に取り込まれないよう
に、石英るつぼ11内にフィルタ19が配設されてお
り、しかもSiOx クラスターの直径は1100〜17
00Åであり、フィルタ19の目の大きさを直径100
0Å以下に形成しているので、単結晶中に取り込まれる
SiOx 量を少なくすることができる。従って、酸化膜
の耐圧特性がよい単結晶シリコンを提供することができ
る。またフィルタの材質としては、例えば石英が使用さ
れる。
【0026】
【発明の効果】以上詳述したように本発明に係る単結晶
引き上げ装置にあっては、るつぼから溶融液中に溶け出
したクラスター状物質を捕獲するフィルタが前記るつぼ
内に配設されているので、高温で安定な酸素析出物の核
となる前記クラスター状物質が結晶中に取り込まれる量
を低減することができる。
【0027】また上記記載の単結晶引き上げ装置におい
て、フィルタの目の大きさが直径1000Å以下である
場合、SiOx クラスターは通常直径が1100〜17
00Åであることから、前記フィルタによってSiOx
クラスターをほぼ完全に捕獲することができる。
【0028】従って酸化膜の耐圧特性等を劣化させる要
因である前記クラスター状物質の含有量が低減した単結
晶シリコンを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る単結晶引き上げ装置の実施例の要
部を模式的に示した断面図である。
【図2】実施例及び比較例に係る単結晶シリコンの赤外
吸収スペクトルを示すグラフである。
【図3】実施例に係る単結晶シリコンの酸化膜耐圧特性
のウエハ面内分布を示す図である。
【図4】比較例に係る単結晶シリコンの酸化膜耐圧特性
のウエハ面内分布を示す図である。
【符号の説明】
11 るつぼ 13 回転軸(回転手段) 14 ヒータ(加熱手段) 15 引き上げ軸(引き上げ手段) 17 溶融液 18 単結晶 19 フィルタ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単結晶原料を溶融させるるつぼと、該る
    つぼの周囲に配設された加熱手段と、前記るつぼを所定
    の速度で回転させる回転手段と、前記るつぼ内の溶融液
    から単結晶を成長させながら引き上げる引き上げ手段と
    を備えた単結晶引き上げ装置において、前記るつぼから
    溶融液中に溶け出したクラスター状物質を捕獲するフィ
    ルタが前記るつぼ内に配設されていることを特徴とする
    単結晶引き上げ装置。
JP10079092A 1992-04-21 1992-04-21 単結晶引き上げ装置 Pending JPH05294778A (ja)

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