JPH05294702A - セメント組成物とセメント押出製品 - Google Patents

セメント組成物とセメント押出製品

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JPH05294702A
JPH05294702A JP10313692A JP10313692A JPH05294702A JP H05294702 A JPH05294702 A JP H05294702A JP 10313692 A JP10313692 A JP 10313692A JP 10313692 A JP10313692 A JP 10313692A JP H05294702 A JPH05294702 A JP H05294702A
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vermiculite
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐火性と防火性に優れ、強度特性、押出成形
性にも優れたセメント押出製品ならびにその製造用に用
いる押出用セメント組成物。 【構成】 バーミキュライトを5〜20重量部およびフュ
ームドシリカをバーミキュライト混入量の1/4以上、
10重量部以下の量で含有し、残部がセメントおよび骨材
(珪砂など) よりなる無機窯業系粉体100 重量部に対し
て、補強繊維を3〜20重量部、成形助剤 (例、メチルセ
ルロース) を 0.2〜5重量部、水を30〜50重量部加えた
均一混合物からなる、押出成形用セメント組成物、なら
びにこの組成物の押出成形体をオートクレーブ養生して
得たセメント押出製品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はビル用の外壁材や間仕切
壁材などの用途に有用なセメント押出製品、特に防火・
耐火性能に優れた軽量セメント押出製品と、その原料と
なるセメント組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】セメントの押出製品は、セメントに骨材
や補強繊維などを配合し、水を加えて均一に混練して得
た材料を、押出成形機に通して成形し、成形体を養生さ
せて硬化させることにより製造される。こうして製造さ
れたセメント押出製品は、主に耐火建材として住宅用あ
るいはビル用の外壁材等に適用されるため、この製品に
は、耐火・防火性の観点より、熱に対する抵抗力が要求
される。
【0003】セメント押出製品の熱抵抗力を高めるた
め、骨材の一部としてマイカを混入することが知られて
いる(特開平2−141184号)。マイカの混入は、セメン
トの熱抵抗力、従って、耐火・防火性能を著しく高める
ことが確認された。しかし、マイカはへき開性の薄層体
であるため、表面積が大きく、同一水量ではマイカを混
入しない場合に比較して材料がぱさつき、材料の流動性
が低下して、押出成形が困難となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者は、
セメント押出製品の熱抵抗力を高める効果を有し、かつ
押出成形性も良好な骨材について種々検討を重ねた結
果、バーミキュライトを用いれば、押出製品の熱抵抗力
を十分に高めることができ、マイカと異なり、押出成形
性も良好であることを見出した。ところが、軽量なバー
ミキュライトを混入したセメント押出製品は、その比重
が低下するため、強度が低下するという別の問題点があ
った。
【0005】本発明は、防火・耐火性能に優れた効果を
発揮するバーミキュライトを混入したセメント押出製品
における問題点、即ち、硬化物の強度低下を解決するこ
とを課題とする。従って、本発明の目的は、耐火性と防
火性に優れ、かつ強度特性、押出成形性にも優れたセメ
ント押出製品ならびにその製造用に用いる押出用セメン
ト組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、かかる目的
を達成すべく、バーミキュライトを混入したセメント押
出材に関し、種々の検討を重ねた結果、フュームドシリ
カを適量さらに配合することにより、バーミキュライト
を混入しても、建材の防火性、耐火性を維持したまま、
その問題点である硬化後の強度低下を解決できることを
見出し、本発明をなすに至った。
【0007】ここに、本発明は、バーミキュライトを5
〜20重量部およびフュームドシリカをバーミキュライト
混入量の1/4以上、10重量部以下の量で含有し、残部
がセメントおよび骨材よりなる無機窯業系粉体100 重量
部に対して、補強繊維を3〜20重量部、成形助剤を0.5
〜5重量部、水を30〜50重量部加えた均一混合物からな
る、押出成形用セメント組成物、および上記組成物の押
出成形体をオートクレーブ養生してなるセメント押出製
品、を要旨とする。
【0008】
【作用】以下、本発明の構成をその作用と共に詳述す
る。本発明のセメント押出製品は、骨材の一部としてバ
ーミキュライトとフュームドシリカとを配合した窯業系
粉体に、補強繊維、成形助剤および水を配合し、均一に
混練した組成物から形成される。
【0009】窯業系粉体はセメントと骨材からなるが、
本発明で用いるものは、骨材の一部として、バーミキュ
ライトとフュームドシリカを上記範囲内の量で配合した
点を除いて、従来のものと同様でよい。
【0010】セメントとしては、従来品と同様に、普通
ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、高
炉セメント等の各種のものが使用可能である。骨材のう
ち、バーミキュライト、フュームドシリカを除く他の骨
材は、珪砂、フライアッシュ、水滓などの通常の各種骨
材でよい。これらは粉体として配合されるが、その粒度
は特に制限されない。
【0011】骨材の一部として本発明で用いるバーミキ
ュライトは、原鉱を 600〜1000℃で加熱し、膨張させた
ものを粉砕した材料であり、一般に軽量骨材として使用
される。バーミキュライトは融点が1400〜1500℃と高い
ため、上述したようにセメント押出製品の熱抵抗力を高
める目的で配合する。バーミキュライトの粒度等につい
ては特に制限されないが、押出成形性および成形体の表
面性状を良好にするためには、50μm以下のものを20重
量%以上、300 μm以上のものを10重量%以下の割合で
含むことが好ましい。50μm以下のものが20重量%未満
であると、他の粉体との分散が不十分となり、300 μm
以上のものを10重量%より多く含有すると、成形体の表
面平滑性を損なうことになるので、好ましくない。
【0012】押出成形時に、セメント組成物は1〜50 k
g/cm2 程度の圧力を受けるため、水分が粉体や繊維から
分離し、流動性の不均一や表面の平滑性を損なうことが
考えられるが、本発明で骨材の一部として配合するバー
ミキュライトは、気孔率が大きく、水分の吸収性・保持
性に富む材料であるため、上記の熱抵抗力を高める効果
に加えて、水分の分離を防いで押出成形性を大きく向上
させる効果もある。
【0013】フュームドシリカは、平均粒径が1μm以
下 (例、0.1 μm) と非常に微細な、SiO2を主成分とす
る乾式コロイドのことである。フュームドシリカは、四
塩化珪素などの珪素化合物の熱分解により製造され、ま
たシリコンやフェロシリコンなどのケイ素合金を電気炉
で製造する際に排ガスに浮遊する副産物としても得られ
る。
【0014】フュームドシリカは活性度が高いことか
ら、セメントへの混入が強度発現に有効なことは従来か
ら知られているが、本発明にあっては、バーミキュライ
トとの併用添加により、セメント組成物の押出成形性が
顕著に向上する。バーミキュライトが上述のように成形
時の水分分離を防止する一方、フュームドシリカは粘性
を付与する。この粘性は、微粉であるフュームドシリカ
が他の粒子間に入り込み、ベアリング効果によって粒子
が動き易くなるために生ずると考えられる。この二つの
作用は、押出成形によるセメント製品の製造において成
形助剤として不可欠の添加剤であるメチルセルロース等
の役割と同じであるため、このような高価な添加剤の使
用量を低減することができるという経済効果も達成され
る。
【0015】補強繊維は、セメント押出製品の強度改善
と、成形直後の材料の保型性確保のために配合される。
補強繊維としては、炭素繊維、スチール繊維、鉱物繊維
であるセピオライト等の無機質繊維の他に、セルロース
繊維、ポリプロピレン繊維等、オートクレーブ養生に耐
えられるものであれば有機質繊維も使用できる。補強繊
維は1種類を単独で使用しても良いし、複数種を混用し
ても良い。
【0016】成形助剤は、水を加えた後の材料に適度の
粘性を付与すると共に、水の分離を防ぐ保水作用を発揮
させるために添加する。増粘剤として知られているもの
が使用でき、具体例としてはメチルセルロース、エチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース等が挙げられ
る。
【0017】次に、本発明の押出成形用セメント組成物
の組成を上記のように限定した理由を説明する。
【0018】バーミキュライトは、セメントと、バーミ
キュライトおよびフュームドシリカを含む骨材とを合わ
せた無機窯業系粉体の全重量を100 重量部とした場合
(以下同じ)、5〜20重量部の量で配合する。バーミキ
ュライトの混入量が5重量部未満では、建材の耐火試験
あるいは防火試験などで 800〜1000℃の高温にさらされ
た場合に、セメント製品の変形量が大きく、建材として
の耐火性が不十分となる。一方、バーミキュライトの配
合量が20重量部を越えると、バーミキュライトが軽量骨
材であることから、比重低下が大きく、フュームドシリ
カを添加しても強度低下を補うことができなくなり、建
材に要求される強度が得られない。
【0019】図1に、従来の押出成形用セメント組成物
に、追加の骨材としてバーミキュライトのみを混入した
場合の、バーミキュライト混入量と、耐火性の指標とな
る硬化後の材料の熱膨張係数の変化を調べた実験結果を
示す。使用したセメント組成物は、普通ポルトランドセ
メント40重量部、骨材としてバーミキュライトと珪砂を
合わせて60重量部からなる、合計100 重量部の無機窯業
系粉体に対して、補強繊維としてセルロース繊維5重量
部と成形助剤(メチルセルロース)1.5 重量部とを加
え、押出成形に適した粘性が得られる量の水を加えて、
ミキサーにより均一に混練したものである。具体的に
は、水の添加量は35〜50重量部の範囲であった。この混
練物を、後述する実施例と同様に押出成形および養生さ
せることにより得た硬化セメントの押出成形体の試験片
について、熱膨張係数を測定した。
【0020】なお、図2に例示するように、一般にセメ
ント硬化物の熱膨張係数は温度により変化する。低温で
は膨張するが、温度の上昇とともにセメント硬化物に含
まれる自由水あるいは結晶水が蒸発するため乾燥収縮す
るようになり、 800〜900 ℃で最も大きな収縮率とな
る。この 800〜900 ℃で観測された最大収縮率の値を熱
膨張係数を代表値とした。バーミキュライトを混入した
材料について、こうして求めた熱膨張係数を、建材の2
時間耐火試験における最高温度である840 ℃まで加熱し
たときの材料の状況を対応させると、上記の熱膨張係数
が−7×10-5-1より小さい、即ち、収縮率が7×10-5
-1より大きくなると、加熱により、材料には有害な変
形を生じた。この加熱時の有害な変形を避けるために、
熱膨張係数を−7×10-5-1より大きく、即ち、収縮率
を7×10-5-1より小さくするためには、図1より、バ
ーミキュライトを5重量部以上の量で混入する必要があ
ることがわかった。
【0021】図3は、図1と同じ組成物の硬化後の材料
の曲げ強度を示した結果である。追加骨材としてバーミ
キュライトのみを添加した場合、バーミキュライト混入
量が増えるほど直線的に曲げ強度が低下した。これは、
バーミキュライトが気孔の多い骨材であること、バーミ
キュライトの混入により、押出成形に必要な水分が増加
したことの2点により、成形体の比重が低くなったこと
に起因する。
【0022】本発明では、耐火性確保のために必要な5
重量部以上、20重量部以下のバーミキュライトの混入に
よる強度低下を、フュームドシリカの配合により防止す
るのである。フュームドシリカは、バーミキュライト混
入量の1/4以上、10重量部以下の量で配合する。
【0023】図4および図5に、図1に関して説明した
セメント組成物において、骨材の珪砂の一部をフューム
ドシリカで置換した場合の、フュームドシリカ配合量に
よる硬化後の材料の曲げ強度および熱膨張係数の変化を
それぞれ示す。なお、試験した組成物の骨材60重量部の
うち、バーミキュライトは5重量部または20重量部と
し、残りを珪砂およびフュームドシリカとした。
【0024】図4から分かるように、フュームドシリカ
を配合すると、添加量が10重量部までは曲げ強度がほぼ
直線的に増大し、フュームドシリカの配合がバーミキュ
ライト配合による強度低下の防止に効果的であることが
分かる。しかし、この効果は、フュームドシリカの量が
10重量部で飽和点に達し、それを超えると強度がゆるや
かに低下し始めた。
【0025】また、図5から、フュームドシリカの混入
量が10重量部を越えると、熱膨張係数が変化 (熱膨張係
数が減少=収縮率が増大) しはじめ、耐火性の観点から
は不利となることがわかる。
【0026】以上より、フュームドシリカの混入量の上
限を10重量部とした。一方、フュームドシリカの混入量
の下限値は曲げ強度により決定されるが、図4におい
て、例えば、バーミキュライト混入量が5重量部の時は
フュームドシリカはその1/4の1.25重量部またはそれ
以上、バーミキュライト混入量が20重量部の時はフュー
ムドシリカはその1/4の5重量部またはそれ以上を配
合すると、曲げ強度がビル用建材等で要求される180 kg
/cm2の値を超えることが判明した。従って、フュームド
シリカ混入量の下限値を、バーミキュライト混入量の1
/4倍とした。
【0027】本発明の組成物の無機窯業系粉体は、上記
範囲内の量のバーミキュライトおよびフュームドシリカ
以外に、他の骨材およびセメントを含有し、合計で100
重量部とする。セメントの量は特に制限されないが、得
られた組成物を硬化させるだけの量を配合する必要があ
る。この意味で、一般にセメントは、窯業系粉体100重
量部のうち、約20〜50重量部を占める量で配合すること
が好ましい。
【0028】上記のセメントと骨材を合わせた無機窯業
系粉体100 重量部に対して、補強繊維3〜20重量部、成
形助剤 0.2〜5重量部、および水30〜50重量部を加えて
均一に混練すると、本発明の押出成形用セメント組成物
が得られる。
【0029】補強繊維の混入量は、繊維の種類により適
正範囲が異なるが、いずれの種類でも3重量部未満では
強度改善が不十分であり、20重量部を越えると、均一混
練が困難となり効率的に補強できないばかりか、不経済
である。
【0030】成形助剤が0.2 重量部未満では、押出成形
に必要な粘性が不十分となり、材料の保水性も不十分と
なる。一方、5重量部を越えると、有機物であるため、
不燃性低下を招くと同時に不経済である。成形助剤は可
及的少量配合することが有利である。成形助剤は好まし
くは 0.5〜2重量部の量で配合する。
【0031】特に、本発明にあっては、バーミキュライ
トとフュームドシリカが成形助剤に要求される保水性と
増粘性をそれぞれ付与するため、成形助剤の配合量を少
量に抑えることができる。従って、本発明では一般に成
形助剤の配合量は1重量部以下で十分である。
【0032】上記配合物に最後に水30〜50重量部を加
え、ミキサーなどの手段で均一に混練すると、本発明の
組成物が得られる。水の量が30重量部より少ないと押出
成形が困難となり、一方、50重量部を超えると強度低下
を引き起こす。
【0033】均一混練した本発明の組成物を、公知の適
当な押出成形機を使って成形し、得られた押出成形体を
オートクレーブ養生して硬化させると、建材として有用
なセメント押出製品が得られる。
【0034】押出成形体をオートクレーブ養生するの
は、早期に強度発現させることと、寸法安定性を高める
ことが主目的である。オートクレーブ養生前に、気中養
生や蒸気養生等の前養生を実施してもよい。オートクレ
ーブ養生条件は特に制限されないが、一般には 160〜18
0 ℃×5〜12時間である。
【0035】このようにして得られる本発明にかかるセ
メント押出製品は、以下の実施例からもわかるように、
耐火性、防火性に優れるばかりか、強度特性と成形性に
も優れるものである。
【0036】
【実施例】市販の普通ポルトランドセメント、骨材の珪
砂、バーミキュライトおよびフュームドシリカ、補強繊
維のセルロース繊維、成形助剤のメチルセルロースを、
表1に示した割合で配合し、水35〜45重量部を加えてミ
キサーで混練して均一混合物とすることにより、押出成
形用のセメント組成物を得た。この混合物から、押出成
形機により幅200 mm、厚さ12 mm の平板を成形した。こ
の成形体を24時間気中養生した後、180 ℃×5時間のオ
ートクレーブ養生を実施して成形体を硬化させ、セメン
ト押出製品を得た。
【0037】セメント組成物の押出成形性は、押出成形
時の材料の押出速度により評価した。得られた未硬化の
押出成形体の表面状況を、平滑性が良好なものを○と評
価した。曲げ強度は、硬化した成形体から、押出方向を
長辺方向にして、長さ200 mm×幅50 mm ×厚さ12 mm の
寸法の供試体を切り出し、この供試体を用いて曲げスパ
ン160 mmの中央集中曲げ試験により測定した。
【0038】耐衝撃性は、長さ500 mm×幅200 mm×厚さ
12 mm の寸法の硬化供試体を用い、この供試体の長辺方
向の両端をそれぞれ50 mm 角の角材に釘打ち留めし、中
央に1kgのなす型おもりを高さ1mから落下させること
により評価した。破壊しなかったものを○で示し、破壊
したものを×で示した。
【0039】熱膨張係数の測定では、最高1000℃までの
温度で熱膨張係数を測定した。その結果、 800〜900 ℃
で熱膨張係数が最小 (収縮率が最大) となるので、その
最小値(絶対値では最大値)を代表値として示した。こ
れまでの実験で、バーミキュライトを混入した材料で
は、熱膨張係数が−7×10-5-1より小さい場合に、加
熱時損傷が大となることが分かった。
【0040】加熱時損傷は、硬化した成形体の長さ500
mmの平板(厚さ12 mm)を50 mm 角の角材に釘打ち留め
し、長さ500 mm×幅500 mmの供試体とし、この片面を、
JIS A1304の「建築構造部分の耐火試験方法」に示され
るヒートパターンで、30分間、最高840 ℃まで加熱し、
その時の損傷状況を観察することにより評価した。かけ
落ち等がなかったものを○で示し、それ以外を×で示し
た。
【0041】結果を表1にまとめて示すが、実施例1、
2、3は押出成形性、強度特性、熱的特性とも良好なこ
とがわかる。比較例1はバーミキュライト混入量が少な
いため、熱的特性が悪いと同時に、本実施例のようにメ
チルセルロースの配合量が少量では押出成形性も悪かっ
た。比較例2はバーミキュライト混入量が多いため、比
重が軽くなり、強度特性が大幅に低下した。比較例3は
フュームドシリカ混入量が少ないため、強度特性が低い
と同時に、押出成形性も悪かった。比較例4はフューム
ドシリカ混入量が多いため、熱的特性が低下した。比較
例5はセルロース繊維の配合量が少ないため、強度特
性、特に耐衝撃性が悪くなった。比較例6はセルロース
繊維配合量が多いため、大幅に押出成形性が悪化し、強
度特性および熱的特性も著しく低下した。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】以上に詳述したように、本発明により、
骨材の一部としてバーミキュライトとフュームドシリカ
を適量配合した押出成形用セメント組成物は、この2種
類の材料の相乗作用により、メチルセルロースなどの成
形助剤の配合量を少量に抑えても、流動性が良く、良好
に押出成形することができる。また、この組成物から押
出成形とオートクレーブ養生により得られた本発明のセ
メント押出製品は、バーミキュライト配合による優れた
熱抵抗性 (防火、耐火性能) に加えて、強度特性にも優
れている。従って、このセメント押出製品は、従来の同
種製品に比べて耐火性に一層優れた建材用として特に有
用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】セメント組成物中のバーミキュライト混入量と
セメント硬化物の熱膨張係数との関係を示すグラフであ
る。
【図2】バーミキュライト含有セメント硬化物の熱膨張
係数の材料温度による変化状況を示すグラフである。
【図3】セメント組成物中のバーミキュライト混入量と
セメント硬化物の曲げ強度との関係を示すグラフであ
る。
【図4】バーミキュライトを5または20重量部配合した
セメント硬化物中におけるフュームドシリカ混入量と曲
げ強度との関係を示すグラフである。
【図5】図4と同じセメント硬化物中のフュームドシリ
カ混入量と熱膨張係数との関係を示すグラフである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 16:06) Z 2102−4G

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バーミキュライトを5〜20重量部および
    フュームドシリカをバーミキュライト混入量の1/4以
    上、10重量部以下の量で含有し、残部がセメントおよび
    骨材よりなる無機窯業系粉体100 重量部に対して、補強
    繊維を3〜20重量部、成形助剤を 0.2〜5重量部、水を
    30〜50重量部加えた均一混合物からなる、押出成形用セ
    メント組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の組成物の押出成形体をオ
    ートクレーブ養生してなるセメント押出製品。
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