JPH0529462Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、写真や映画等の撮影時に使用される
撮影用照明装置に関するものである。

［従来の技術］ この種の照明装置として、従来、第５図及び第
６図に示すような逆開パラソル状のものが知られ
ている。これは、摺動自在に嵌合する大径パイプ
軸５０と小径パイプ軸５１とを備え、大径パイプ
軸５０上に固定した第１ろくろ５２に、放射状に
位置する複数の主骨５３の基端部を回動自在に枢
着し、小径パイプ軸５１の先端部に固定した第２
ろくろ５４に、上記主骨５３を支持する複数の支
骨５５の基端部を回動自在に枢着し、該小径パイ
プ軸５１の先端に電球５６を装着するためのソケ
ツト５７を取り付けて、該ソケツト５７に連なる
給電線５８を小径パイプ軸５１内を挿通させて該
小径パイプ軸５１の後端部から導出させ、上記主
骨５３上に電球５６の光を乱反射する反射シート
５９を張設してなるもので、小径パイプ軸５１を
大径パイプ軸５０の後端部から突出する方向に引
つ張ることによつてパラソルとは逆向きに開放す
るものである。なお、６０は開放時に主骨５３の
先端部間に必要に応じて張設されるデイフユーザ
スクリーンである。

しかしながら、上記従来の照明装置は、長尺の
小径パイプ軸５１を使用し、第５図に示すよう
に、照明装置を閉じたときにも該小径パイプ軸５
１が大径パイプ軸５０内に嵌入して該大径パイプ
軸５０から後方に突出するように構成していたた
め、第６図に示す照明装置の拡開時には、上記小
径パイプ軸５１が大径パイプ軸５０から後方に大
きく突出することとなり、その上、大きく突出し
た小径パイプ軸５１の後端部から給電線５８が導
出してその位置に垂れ下がつたり、そこから更に
周囲に引き回されるため、これらの小径パイプ軸
５１や給電線５８が各種作業の邪魔になり易いと
いう欠点があつた。

［考案が解決しようとする課題］ 本考案の課題は、拡開時に小径パイプ軸や給電
線が周囲に大きく突出することのないようにした
撮影用照明装置を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 上記課題を解決するため、本考案は、摺動自在
に嵌合する大径パイプ軸と小径パイプ軸とを備
え、大径パイプ軸に固定した第１ろくろに放射状
に位置する複数の主骨の基端部を回動自在に枢着
すると共に、小径パイプ軸の先端に固定した第２
ろくろに上記主骨を支持する複数の支骨の基端部
を回動自在に枢着し、該小径パイプ軸の先端に電
球用のソケツトを取り付けて、該ソケツトに連な
る給電線をパイプ軸内に挿通し、上記主骨上に電
球の光を乱反射する反応シートを張設してなる開
閉自在の照明装置において、上記小径パイプ軸
を、照明装置を閉じたときには大径パイプ軸から
抜脱しているが、照明装置を拡開したときには大
径パイプ軸内に嵌入して端部が該大径パイプ軸か
ら僅かに突出する程度の長さに形成したことを特
徴とするものである。

［作用］ 照明装置を拡開したとき、小径パイプ軸が大径
パイプ軸内に嵌入して端部が大径パイプ軸から僅
かに突出するだけであるため、該小径パイプ軸や
その後端部から導出する給電線が周囲に大きく突
出して作業の邪魔になるようなことがない。

［実施例］ 以下、本考案の照明装置の一実施例を図面を参
照しながら詳細に説明する。

第１図において、１は大径パイプ軸、２は該大
径パイプ軸１内に嵌入可能な小径パイプ軸であつ
て、大径パイプ軸１上に固定された大１ろくろ３
には、放射状に位置する複数の主骨４の基端部が
回動自在に枢着され、小径パイプ軸２の先端に固
定された第２ろくろ５には、上記主骨４の中間部
を支持する複数の支骨６の基端部が回動自在に枢
着されている。

上記小径パイプ軸２の先端部には、電球８（第
２図参照）を取り付けるためのソケツト９が取り
付けられ、該ソケツト９から延びる給電線１０
が、小径パイプ軸２及び大径パイプ軸１の内部を
通つて該大径パイプ軸１の後端部から導出せしめ
られており、上記主骨４上には、電球８の光を乱
反射する反射シート１１が張設されている。

上記小径パイプ軸２は、第１図に示すように、
照明装置を閉じたときには大径パイプ軸１から完
全に抜脱するが、第２図及び第３図に示すよう
に、照明装置を拡開したときには大径パイプ軸１
内に嵌入し、その後端部が該大径パイプ軸１の後
端部から若干突出するような長さに形成されてい
る。

上記小径パイプ軸２の大径パイプ軸１から突出
する部分２ａの長さは、該突出部２ａを大径パイ
プ軸１内に押し込むことによつて照明装置を閉じ
ることができる程度の大きさであれば良い。即
ち、上記照明装置の拡開時に第２ろくろ５が大径
パイプ軸１の先端に当接する位置は、支骨６が該
第２ろくろ５の軸線に対して直角をなす位置より
も若干第１ろくろ３側に移動した位置であり、こ
のとき小径パイプ軸２には図面上左方向の付勢力
が作用している。従つて、上記突出部２ａの長さ
は、この付勢力が反転する位置、即ち、第２ろく
ろ５の軸線と支骨６とが直角をなす位置を越えて
小径パイプ軸２を押し込むことができる長さであ
れば良い。

また、上記大径パイプ軸１の後端部には、照明
装置をスタンド１５に取り付けるための取付手段
１６が付設されている。この取付手段１６は、第
３図及び第４図に詳細に示してあるように、大径
パイプ軸１に嵌着固定された固定部材１７と、該
固定部材１７に角度調整可能に取り付けられた可
動アーム１８とからなるもので、上記固定部材１
７は、大径パイプ軸１が嵌合する大径孔１９を備
えた第１部分１７ａと、小径パイプ軸２が嵌合す
る小径孔２０を備えた第２部分１７ｂとに分れて
いて、第１部分１７ａの大径孔１９内に大径パイ
プ軸１を先端が第２部分１７ｂに当接する位置ま
で挿入したあと、一側が二つ割されている該第１
部分１７ａをボルト２１で締め付けることによ
り、該大径パイプ軸１に固定されており、第２部
分１７ｂには止ねじ２３が螺着され、照明装置を
第２図の如く拡開したとき、該止ねじ２３により
小径パイプ軸２をその位置に固定できるようにな
つている。一方、上記可動アーム１８は、固定部
材１７から延出して取付孔２６を貫通する螺子棒
２７と、座金２８及び摩擦部材２９を介して該螺
子棒２７に螺着されたハンドル３０とにより固定
部材１７に取り付けられ、該ハンドル３０を緩め
ることにより任意の向きに回動させることがで
き、ハンドル３０を締め付けることによりその向
きに固定されるようになつており、該可動アーム
１８の先端部に、スタンド１５に取り付けるため
の軸棒３１が設けられている。

なお、３２は、拡開時に主骨４の先端部間に必
要に応じて張設されるデイフユーザスクリーンで
あつて、面フアスナー３３によつて着脱し得るよ
うになつている。

上記構成を有する照明装置は、それを第２図の
ように拡開してスタンド１５に支持させ、その前
面に必要に応じてデイフユーザスクリーン３２を
取り付けて使用する。このとき、小径パイプ軸２
は大径パイプ軸１内に嵌入しているが、その後端
部は大径パイプ軸１から僅かに突出する程度で、
大きく突出することがなく、このため、該小径パ
イプ軸２やその後端部から導出する給電線１０が
作業の邪魔になるようなことがない。

照明装置の不使用時には、デイフユーザスクリ
ーン３２と電球８とを取り外して第１図のように
折り畳む。このとき、小径パイプ軸２は大径パイ
プ軸１から完全に抜脱する。

［考案の効果］ このように本考案によれば、小径パイプ軸を、
照明装置を閉じたときには大径パイプ軸から抜脱
しているが、照明装置を拡開したときには大径パ
イプ軸内に嵌入して端部が該大径パイプ軸から僅
かに突出する程度の長さに形成したので、該小径
パイプ軸やその後端部から導出する給電線が周囲
に大きく突出して作業の邪魔になるようなことが
なく、作業性の向上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る照明装置の第１実施例を
示す閉じた状態の側面図、第２図はそれを拡開し
た状態の側面図、第３図は第２図におけるＡ−Ａ
線での拡大断面図、第４図は同Ｂ−Ｂ線での拡大
断面図、第５図は従来の照明装置の閉じた状態の
側面図、第６図は同拡開状態の側面図である。 １……大径パイプ軸、２……小径パイプ軸、３
……第１ろくろ、４……主骨、５……第２ろく
ろ、６……支骨、８……電球、９……ソケツト、
１０……給電線、１１……反射シート。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 摺動自在に嵌合する大径パイプ軸と小径パイプ
   軸とを備え、大径パイプ軸に固定した第１ろくろ
   に放射状に位置する複数の主骨の基端部を回動自
   在に枢着すると共に、小径パイプ軸の先端に固定
   した第２ろくろに上記主骨を支持する複数の支骨
   の基端部を回動自在に枢着し、該小径パイプ軸の
   先端に電球用のソケツトを取り付けて、該ソケツ
   トに連なる給電線をパイプ軸内に挿通し、上記主
   骨上に電球の光を乱反射する反射シートを張設し
   てなる開閉自在の照明装置において、 上記小径パイプ軸を、照明装置を閉じたときに
   は大径パイプ軸から抜脱しているが、照明装置を
   拡開したときには大径パイプ軸内に嵌入して端部
   が該大径パイプ軸から僅かに突出する程度の長さ
   に形成したことを特徴とする撮影用照明装置。