JPH05294500A - 用紙搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】従動ローラを搬送ローラに押圧する押圧部材の
押圧力を調整することなしにサイズの異なる複数種類の
用紙を搬送路の片側に寄せて搬送することのできる用紙
搬送装置を提供することを目的とする。 【構成】搬送ローラ１４，３４を支持するローラサポー
ト１６，３６を支持板２９，４８により搬送ガイド１の
下側ガイド板２と沿う方向に回動自在に支持したことを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、サイズの異なる複数種
類の券などの用紙を自動的に搬送してデータの読取り処
理または印字処理などを取り扱う機器、例えば自動改札
機、自動発券機等に適用される用紙搬送装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば自動改札機は、乗車券や定期券等
のようにサイズの異なる複数種類の券を取り扱い、これ
らの券に記録されたデータを読取り部で読み取る必要が
あるため、投入口から投入された乗車券等の用紙を搬送
ガイドの片側に寄せてから用紙が変形しないように読取
り部に導入搬送する必要がある。

【０００３】そこで、搬送ガイドの上側と下側に対向配
置された搬送ローラと従動ローラとにより乗車券等の用
紙を搬送ガイドの途中に設けられた幅寄せガイドに当て
て搬送ガイドの片側に寄せるようにしている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、ガイド部材に当接した券などの用紙の先端
を搬送ガイドの片側に向かせるためには、搬送ローラと
従動ローラの挟圧力つまり従動ローラを搬送ローラに押
圧している押圧部材の押圧力を弱める必要がある。しか
しながら、両ローラ間の挟圧力を弱めると、適正な搬送
力と幅寄せ力とのバランス調整が難しくなり、搬送力が
不足して券等の用紙を搬送することができなくなるとい
う問題があった。

【０００５】また、別の方法として、搬送路の両側にそ
れぞれ配設した搬送ローラの一方の周速度を異ならせて
用紙の搬送力に伴い片側に寄せる方法あるいは搬送ロー
ラを用紙の搬送方向に対して斜めの角度に配設して、用
紙を斜め方向に搬送しつつ片側に寄せる方法などが知ら
れている。

【０００６】そこで、前記別の方法によれば、用紙の搬
送力及び幅寄せ力は充分に得られる方法ではあるが、幅
寄せ側の端面に用紙が当接してからは、用紙と各搬送ロ
ーラ間に滑りを生じせしめないと、用紙の損傷が発生す
るという問題があった。

【０００７】本発明は、上記のような問題点に鑑みなさ
れたもので、その目的はサイズの異なる複数種類の用紙
を搬送ガイドの片側に寄せて搬送することができるとと
もに、その際に用紙の先端部が損傷しないようにした用
紙搬送装置を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係る用紙搬送装置は、用紙搬送面を有する搬
送ガイドと、この搬送ガイドの一側部に配設され前記搬
送ガイドの用紙搬送面に沿って回動可能なガイド部材を
有する幅寄せ機構と、この幅寄せ機構の上流側に配設さ
れた用紙サイズ検出手段と、この用紙サイズ検出手段か
らの出力信号に基づいて前記ガイド部材の回動量を制御
する制御手段と、前記用紙サイズ検出手段と前記幅寄せ
機構との間に配設された搬送ローラと、この搬送ガイド
に対向して配設された球状の従動ローラと、この従動ロ
ーラを前記搬送ローラに押圧する付勢部材と、前記搬送
ローラを支持するローラサポートと、このローラサポー
トを前記搬送ガイドの用紙搬送面と沿う方向に回動自在
に支持する支持部材とを具備したものである。

【０００９】

【作用】本発明では、用紙の先端が幅寄せ機構のガイド
部材に当接すると、搬送ローラを支持するローラサポー
トが用紙の回動に伴って搬送ガイドの用紙搬送面と沿う
方向に回動するので、従動ローラを搬送ローラに押圧す
る押圧部材の押圧力を調整することなしにサイズの異な
る複数種類の用紙を搬送ガイドの片側に寄せて搬送する
ことができる。

【００１０】そして、用紙の先端が搬送ガイドのガイド
壁に当接すると、搬送ローラを支持するローラサポート
が用紙の回動に伴って搬送ガイドのガイド壁と対向する
側に回動するので、用紙の先端が搬送ガイドのガイド壁
に当たって損傷するのを防止することができる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の一実施例について図１乃至図
１１を参照して説明する。

【００１２】図１及び図２において、１は例えば自動読
取機の内部機構を示しており投入口から投入された乗車
券等の用紙を読取り部等に案内する搬送ガイドである。
この搬送ガイド１は、用紙搬送面を形成する下側ガイド
板２と、この下側ガイド板２に対向して配設された上側
ガイド板３とを有しており、これらガイド板２，３の左
右両側部には、搬送ガイド１の両側にガイド壁を形成す
る側板５，６が設けられている。これら側板５，６のう
ち例えば側板５には、開口７が上側ガイド板３と下側ガ
イド板２とで挟まれた位置に形成されており、この開口
７の外側には幅寄せ機構８が配設されている。

【００１３】上記幅寄せ機構８は駆動モータ９を備えて
おり、この駆動モータ９の回転軸９ａには、用紙を側板
６側に幅寄せするガイド部材１０が取り付けられてい
る。このガイド部材１０は例えば細長い板状部材で形成
されており、下側ガイド板２に沿って回動するようにな
っている。なお、駆動モータ９はコントローラ１１から
の制御信号に基づいて駆動されるようになっている。

【００１４】上記コントローラ１１はガイド部材１０の
回動量を制御するものであり、このコントローラ１１に
は用紙サイズ検出機構１２からの出力信号が入力される
ようになっている。この用紙サイズ検出機構１２は幅寄
せ機構８の上流側に設けられており、例えば搬送ガイド
１の幅方向に間隔を存して配設された複数個の光センサ
で用紙のサイズを検出するようになっている。

【００１５】また、１３は用紙サイズ検出機構１２の下
流側に配設された第１の用紙搬送機構であり、この第１
の用紙搬送機構１３は、図３及び図５に示すように、搬
送路４の下側に搬送ローラ１４を備えている。この搬送
ローラ１４はローラ軸１５を介してローラサポート１６
に支持されており、ローラ軸１５の一端にはプーリ１７
が取り付けられている。このプーリ１７にはベルト１８
がプーリ１９との間に掛け渡されており、プーリ１９の
回転がベルト１８を介してプーリ１７に伝わるようにな
っている。

【００１６】上記プーリ１９は下側ガイド板２の下方に
水平に配設された回転軸２０に取り付けられており、こ
の回転軸２０の一端にはプーリ２１が取り付けられてい
る。このプーリ２１にはベルト２２が図示しない駆動モ
ータとの間に掛け渡されており、駆動モータの回転がベ
ルト２２を介してプーリ２１に伝わり、これによって搬
送ローラ１４が所定方向に回転するようになっている。

【００１７】また、前記第１の用紙搬送機構１３は、図
３及び図５に示すように、搬送ローラ１４に回転自在に
転接する従動ローラ２３を備えている。この従動ローラ
２３は球状に形成されており、上側ガイド板３の上面に
設置された円筒状のローラホルダ２４に上下動可能に保
持されている。このローラホルダ２４内には押圧部材と
してのスプリング２５が圧縮した状態で収納されてお
り、従動ローラ２３はスプリング２５のばね力で搬送ロ
ーラ１４に押圧されている。

【００１８】前記ローラサポート１６は、図３に示すよ
うに、コ字形をなすサポート部材２６の下面に軸２７を
垂直に取り付けて形成されており、この軸２７の回りに
は筒状の軸受け部材２８が摺動自在に被嵌されている。
この軸受け部材２８は下側ガイド板２の下方に配設され
た支持板２９に支持されており、この支持板２９によっ
てローラサポート１６は軸２７を中心軸として水平方向
に回動自在となっている。

【００１９】なお、軸受け部材２８の下端から突出した
軸２７の回りにはコイルばね３０が設けられている。こ
のコイルばね３０の両端部は支持板２９の下面に設けら
れたばね受け部３１とローラサポート１６に設けられた
ばね受け部３２とに係合しており、ローラサポート１６
が水平方向に回動すると、ローラサポート１６を定位置
に復帰させるばね力が発生するようになっている。

【００２０】また、３３は第１の用紙搬送機構１３の下
流側に配設された第２の用紙搬送機構であり、この第２
の用紙搬送機構３３は、図４及び図５に示すように、搬
送路４の下側に搬送ローラ３４を備えている。この搬送
ローラ３４はローラ軸３５を介してローラサポート３６
に支持されており、ローラ軸３５の一端にはプーリ３７
が取り付けられている。このプーリ３７にはベルト３８
がプーリ３９との間に掛け渡されており、プーリ３９の
回転がベルト３８を介してプーリ３７に伝わるようにな
っている。

【００２１】上記プーリ３９は下側ガイド板２の下方に
水平に配設された回転軸４０に取り付けられており、こ
の回転軸４０の一端にはプーリ４１が取り付けられてい
る。このプーリ４１にはベルト２２が図示しない駆動モ
ータとの間に掛け渡されており、駆動モータの回転がベ
ルト２２を介してプーリ４１に伝わり、これによって搬
送ローラ３４が所定方向に回転するようになっている。

【００２２】また、前記第２の用紙搬送機構３３は、図
４及び図５に示すように、搬送ローラ３４に回転自在に
転接する従動ローラ４２を備えている。この従動ローラ
４２は球状に形成されており、上側ガイド板３の上面に
設置された円筒状のローラホルダ４３に上下動可能に保
持されている。このローラホルダ４３内には押圧部材と
してのスプリング４４が圧縮した状態で収納されてお
り、従動ローラ４２はスプリング４４のばね力で搬送ロ
ーラ３４に押圧されている。

【００２３】前記ローラサポート３６は、図４に示すよ
うに、コ字形をなすサポート部材４５の下面に軸４６を
垂直に取り付けて形成されており、この軸４６の回りに
は筒状の軸受け部材４７が摺動自在に被嵌されている。
この軸受け部材４７は下側ガイド板２の下方に配設され
た支持板４８に支持されており、この支持板４８によっ
てローラサポート３６は軸４６を中心軸として水平方向
に回動自在となっている。

【００２４】なお、軸受け部材４７の下端から突出した
軸４６の回りにはコイルばね４９が設けられている。こ
のコイルばね４９の両端部は支持板４８の下面に設けら
れた第１のばね受け部５０とローラサポート３６に設け
られた第２のばね受け部５１とに係合しており、ローラ
サポート３６が水平方向に回動すると、ばね力が発生す
るようになっている。

【００２５】また、図６において、５１はローラサポー
ト１６とローラサポート３６とを連結するリンク部材で
あり、このリンク部材５１によってローラサポート１
６，３６は一体的に回動するようになっている。なお、
前記支持板２９，４８には図６に示すようにベルト１
８，３８を通すための開口５２，５３が形成されてい
る。

【００２６】上記のように構成される用紙搬送装置で
は、搬送ガイド１の一端側から搬送された用紙Ｐが用紙
サイズ検出機構１２を通過すると、コントローラ１１か
らの信号により駆動モータ９が所定量回転する。そし
て、駆動モータ９が所定量回転すると、ガイド部材１０
が用紙Ｐのサイズに応じて回動し、図７に示すように搬
送ガイド１に対して斜めに傾斜した状態となる。

【００２７】次に用紙サイズ検出機構１１を通過した用
紙Ｐの先端が図８に示すようにガイド部材１０に当接す
ると、用紙Ｐは先端をガイド部材１０に当接させながら
搬送ガイド１の側板６側に回動する。このとき、搬送ロ
ーラ１４，３４及びローラサポート１６，３６は用紙Ｐ
と共に側板６側に回動し、図９に示すように搬送ガイド
１４に対して斜めに配置された状態となる。

【００２８】次に用紙Ｐが搬送ローラ１４及び従動ロー
ラ２２により搬送され、用紙Ｐの先端が図１０に示すよ
うに搬送ガイド１の側板６に当接すると、搬送ローラ１
４，３４及びローラサポート１６，３６は用紙Ｐと共に
側板５側に回動し、用紙Ｐは先端を側板６に当接させな
がら前記とは逆方向に回動するので、図１１に示すよう
に搬送ガイド１に対して平行に配置された状態となる。
これにより用紙Ｐは図１１に示すように搬送ガイド１の
片側に寄せられた状態となり、搬送ガイド１の片側に寄
せられた用紙Ｐは搬送ローラ３４及び従動ローラ４２に
よりガイド１の他端側へ搬送される。

【００２９】このように本発明の一実施例に係る用紙搬
送装置では、搬送ローラ１４，３４を支持するローラサ
ポート１６，３６が支持板２９，４８によりそれぞれ水
平方向に回動自在に支持されているので、搬送ローラ１
４，３４を用紙Ｐと共に水平方向に回動させることがで
きる。したがって、従来のように従動ローラ２３，４２
を搬送ローラ１４，３４に押圧する押圧部材（スプリン
グ２４，４４）の押圧力を弱めることなしにサイズの異
なる複数種類の用紙を搬送ガイド１の片側に寄せて搬送
することができる。

【００３０】また、用紙Ｐの先端が搬送ガイド１の側板
６に当たっても、従来のように用紙Ｐの先端が搬送ロー
ラ１４，３４の搬送力によって押し潰されることもな
い。

【００３１】なお、上記実施例では第１の用紙搬送機構
１３の下流側に第２の用紙搬送機構３３を配設したが、
用紙Ｐのサイズによっては第２の用紙搬送機構３３を必
ずしも設ける必要はない。また、上記実施例では搬送ロ
ーラ１４，３４を定位置に復帰させるためにコイルばね
２７，４６を軸２７，４６の回りに設けたが、用紙Ｐの
先端が側板６に当接すると、搬送ローラ１４，３４は用
紙Ｐと共に側板５側に回動するので、必ずしもコイルば
ね２７，４６を設ける必要はない。

【００３２】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、搬送ロー
ラを支持するローラサポートを搬送ガイドの用紙搬送面
と沿う方向に回動自在に支持することにより、搬送ロー
ラを用紙の回動に伴って搬送ガイドの片側に向かせるこ
とができる。したがって、従動ローラを搬送ローラに押
圧する押圧部材の押圧力を調整することなしにサイズの
異なる複数種類の用紙を搬送路の片側に寄せて搬送する
ことのできる用紙搬送装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る用紙搬送装置の正面
図。

【図２】同実施例に係る用紙搬送装置の平面図。

【図３】図２のＡ−Ａ線に沿った断面図。

【図４】図２のＢ−Ｂ線に沿った断面図。

【図５】図２のＣ−Ｃ線に沿った断面図。

【図６】図５のＤ−Ｄ線に沿った断面図。

【図７】同実施例に係る用紙搬送装置の作用説明図。

【図８】同実施例に係る用紙搬送装置の作用説明図。

【図９】同実施例に係る用紙搬送装置の作用説明図。

【図１０】同実施例に係る用紙搬送装置の作用説明図。

【図１１】同実施例に係る用紙搬送装置の作用説明図。

【符号の説明】

１…搬送ガイド、２…下側カイド板、３…上側ガイド
板、５，６…側板、７…開口、８…幅寄せ機構、９…駆
動モータ、１０…ガイド部材、１１…コントローラ、１
２…用紙サイズ検出機構、１３…第１の用紙搬送機構、
１４…搬送ローラ、１６…ローラサポート、２３…従動
ローラ、２５…スプリング（押圧部材）、２９…支持
板、３３…第２の用紙搬送機構、３４…搬送ローラ、３
６…ローラサポート、４２…従動ローラ、４４…スプリ
ング（押圧部材）、４８…支持板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 用紙搬送面を有する搬送ガイドと、この
   搬送ガイドの一側部に配設され前記搬送ガイドの用紙搬
   送面に沿って回動可能なガイド部材を有する幅寄せ機構
   と、この幅寄せ機構の上流側に配設された用紙サイズ検
   出手段と、この用紙サイズ検出手段からの出力信号に基
   づいて前記ガイド部材の回動量を制御する制御手段と、
   前記用紙サイズ検出手段と前記幅寄せ機構との間に配設
   された搬送ローラと、この搬送ガイドに対向して配設さ
   れた球状の従動ローラと、この従動ローラを前記搬送ロ
   ーラに押圧する押圧部材と、前記搬送ローラを支持する
   ローラサポートと、このローラサポートを前記搬送ガイ
   ドの用紙搬送面と沿う方向に回動自在に支持する支持部
   材とを具備したことを特徴とする用紙搬送装置。