JPH05294249A - 車両運動制御装置 - Google Patents

車両運動制御装置

Info

Publication number
JPH05294249A
JPH05294249A JP9668392A JP9668392A JPH05294249A JP H05294249 A JPH05294249 A JP H05294249A JP 9668392 A JP9668392 A JP 9668392A JP 9668392 A JP9668392 A JP 9668392A JP H05294249 A JPH05294249 A JP H05294249A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
target
control
steering angle
braking force
yaw rate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9668392A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2789925B2 (ja
Inventor
Hideo Iwamoto
秀男 岩本
Yoshiki Yasuno
芳樹 安野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP9668392A priority Critical patent/JP2789925B2/ja
Publication of JPH05294249A publication Critical patent/JPH05294249A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2789925B2 publication Critical patent/JP2789925B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
  • Hydraulic Control Valves For Brake Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 舵角制御及び制動力差制御により車両運動を
制御し、路面μや外乱入力によるずれをF/B 制御系にて
補償する。 【構成】 コントローラ10はF/F 制御による後輪舵角制
御系の他、目標ホイールシリンダ差圧ΔPFB、目標ホイ
ールシリンダ圧PFLm , PFRm の演算部10c, 10dによる
目標ヨーレイトと発生値との偏差によるF/B 制御系を有
する。該系ではその左右制動力差による制動制御にてF/
B 制御を行うが、かかる制動制御では、与えた制御入力
に対して発生する左右制動力差は路面μが変化してもほ
とんど変化しないため、路面μ変化や外乱入力によって
生じるずれを確実に補償し得て、制御効果や精度の低下
がより少なく、確実に制御効果が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両の運動制御装置、特
に舵角制御と制動力制御とにより車両挙動を制御する装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両の挙動制御装置としては、例えば特
開昭61-67665号公報に記載の如く、車速及び操舵角等か
ら走行状態を判別し、この走行状態から、目標とする車
両モデルに基づき狙いとすべき目標ヨ−レイト (挙動目
標値) を演算し、発生ヨ−レイトをこの目標値となすの
に必要な後輪補助舵角を、車輪コ−ナリングパワ−を含
む車両諸元に基づき運動方程式により算出し、この算出
舵角だけ後輪を補助操舵して車両の挙動を上記車両モデ
ルで狙った通りのものにするようになしたものがある。
これによれば、2WS 車の場合と比較して、操縦性、安定
性に新たな車両性能を付加するのに寄与できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】更に、本出願人は、か
かる舵角制御と制動力制御を組み合わせてなる制御装置
についても提案をしており、これに従えば、特願平2-24
6027号実施例に示されるように、制動時には車輪コ−ナ
リングパワ−変化を推定し、上記の目標後輪補助舵角の
みの入力の場合に生じる目標ヨ−レイトと発生ヨ−レイ
トのずれを、左右輪の制動力差によって補償する装置を
付加することが可能である。補助操舵制御及び左右制動
力差制御を用いる車両運動制御は、従って、制動力差制
御を加味しない補助操舵制御の場合のものに比し、制動
時の車両の操安性向上を更に進めることができる。とこ
ろで、一方、車両の運動制御において、そのヨ−レイト
目標値と実際値とのずれ補償しようとする場合、路面μ
変化等があることに着目すれば、制御系が、フィ−ドフ
ォワ−ド(F/F) 制御系のみで構成されているときは、路
面μ変化や外乱入力が生じた場合には、発生ヨ−レイト
と目標ヨ−レイトの間にそれによってずれが生じてしま
うため、これを補償可能とする制御が必要である。
【0004】なお、目標値と実際値とのずれをなくすた
めにフィ−ドバック(F/B) 制御を適用するという制御手
法自体は公知であるが、補助操舵制御及び左右制動力差
制御を用いる車両運動制御において、フィ−ドフォワ−
ド制御系にて目標ヨ−レイトに対して発生ヨ−レイトが
ほぼ一致するレベルまでに制御し、かつ路面μ変化や外
乱入力による微少なずれ分を補償可能とするためには、
路面μ変化や外乱入力が発生した場合でも制御効果や精
度の低下が少なく、確実に制御効果が得られる制御が望
ましい。また、車両の走行状態や制御状態によって、ず
れ分を補償する制御系をその時の状態に合わせて変更可
能であるのが望ましい。
【0005】本発明は、このような点に鑑みてなされた
もので、補助操舵制御及び左右制動力差制御を用いる車
両運動制御において路面μ変化や外乱入力によって生ず
るずれを適切にかつ確実に補償することのできる車両運
動制御装置を提供することを目的とするものである。他
の目的は、車両の走行状態や制御状態によって、ずれ分
を補償する制御系を適切に使い分けられる車両運動制御
装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、図1,
2に概念を示す如く下記の車両運動制御装置が提供され
る。車両の操舵角を検出する検出手段及び車両の前後方
向速度を検出する検出手段の検出値に基づいて、車両の
目標ヨ−レイトを設定する目標ヨ−レイト設定手段と、
車両の発生ヨ−レイトの検出手段と、前輪及び/ 又は後
輪の舵角を補助的に操舵可能な補助操舵手段と、前記補
助操舵手段の舵角を制御可能な補助操舵制御手段と、前
輪及び/ 又は後輪に対し制動力を左右独立に与えられる
制動手段と、前記制動手段の制動力を制御可能な制動力
制御手段と、前記目標ヨ−レイト設定手段で設定される
目標ヨ−レイトを、制御対象となる車両で実現するため
に必要な制御対象車輪の目標補助操舵角を、予め車両諸
元及び運動方程式によって設定された車両モデルに基づ
く演算により算出する目標補助舵角算出手段と、発生ヨ
−レイトと目標ヨ−レイトが一致するよう、前記目標ヨ
−レイトと前記発生ヨ−レイト検出手段の検出値との偏
差に応じた目標左右制動力差を算出する目標左右制動力
差算出手段とを有し、前記補助操舵制御手段は、目標補
助操舵角と前記補助操舵手段の舵角が一致するよう制御
を行い、かつ前記制動力制御手段は、目標左右制動力差
と前記制動手段の左右輪制動力差が一致するよう制御を
行う車両運動制御装置(図1)、車両の操舵角を検出す
る検出手段及び車両の前後方向速度を検出する検出手段
の検出値に基づいて、車両の目標ヨ−レイトを設定する
目標ヨ−レイト設定手段と、車両の発生ヨ−レイトの検
出手段と、前輪及び/ 又は後輪の舵角を補助的に操舵可
能な補助操舵手段と、前記補助操舵手段の舵角を制御可
能な補助操舵制御手段と、前輪及び/ 又は後輪に対し制
動力を左右独立に与えられる制動手段と、前記制動手段
の制動力を制御可能な制動力制御手段と、前記目標ヨ−
レイト設定手段で設定される目標ヨ−レイトを、制御対
象となる車両で実現するために必要な制御対象車輪の第
1の目標補助操舵角及び第1の目標左右制動力差を、予
め車両諸元及び運動方程式によって設定された車両モデ
ルに基づく演算により算出する手段と、発生ヨ−レイト
と目標ヨ−レイトが一致するよう、前記目標ヨ−レイト
と前記発生ヨ−レイト検出手段の検出値との偏差に応じ
た第2の目標補助操舵角及び第2 の目標左右制動力差を
算出する手段と、前記の第1の目標補助舵角及び第2の
目標補助舵角より第3の目標補助操舵角を算出する第3
の目標補助舵角算出手段と、前記の第1の目標左右制動
力差及び第2の目標左右制動力差より第3の目標左右制
動力差を算出する第3の目標左右制動力差算出手段と、
前記補助操舵制御手段が前記の第3の目標補助操舵角と
前記補助操舵手段の舵角が一致するよう制御を行い、か
つ前記制動力制御手段が前記の第1の目標左右制動力差
と前記制動手段の左右輪制動力差が一致するよう制御を
行う第1の制御状態と、前記補助操舵制御手段が前記の
第1の目標補助操舵角と前記補助操舵手段の舵角が一致
するよう制御を行い、かつ前記制動力制御手段が前記の
第3の目標左右制動力差と前記制動手段の左右輪制動力
差が一致するよう制御を行う第2の制御状態とを切換え
る切換え手段を備える車両運動制御装置、及び上記にお
いて、前記制動力制御手段が、制御対象車輪の左右の制
動圧の一方をマスターシリンダ圧に保ち、他方を目標左
右制動力差分減圧する手段として構成され、制動時にお
ける第3の目標左右制動力差絶対値が、第1の目標左右
制動力差絶対値より大きい場合には、前記第1 の制御状
態で制御を行い、かつ第3の目標左右制動力差絶対値
が、第1の目標左右制動力差絶対値よりも小さい場合に
は、前記第2 の制御状態で制御を行う車両運動制御装置
である。
【0007】
【作用】本発明車両運動制御装置では、舵角制御及び制
動力差制御により車両運動を制御し、路面μや外乱入力
によるずれをF/B 制御系にて補償する。車両運動制御装
置は請求項1に記載の補助操舵手段及び補助操舵制御手
段、並びに制動手段及び制動力制御手段を有すると共
に、車両の発生ヨーレイトの検出手段を有して、請求項
1の場合は、目標ヨーレイト設定手段が操舵角検出値及
び車両前後方向検出値に基づいて車両の目標ヨーレイト
を設定し、目標補助舵角算出手段は、その目標ヨーレイ
トを制御対象となる車両で実現するために必要な制御対
象車輪の目標補助操舵角を予め車両諸元及び運動方程式
によって設定された車両モデルに基づく演算により算出
する一方、目標左右制動力差算出手段は、発生ヨーレイ
トと目標ヨーレイトが一致するよう、その設定目標ヨー
レイトと発生ヨーレイト検出手段の検出値との偏差に応
じた目標左右制動力差を算出し、補助操舵制御手段が、
算出目標補助操舵角と補助操舵手段の舵角が一致するよ
う制御を行い、制動力制御手段が、算出目標左右制動力
差と制動手段の左右輪制動力差が一致するよう制御を行
う。よって、請求項1の場合は、その左右制動力差によ
る制動制御にてF/B 制御を行うが、かかる制動制御で
は、与えた制御入力に対して発生する左右制動力差は路
面μが変化してもほとんど変化しないため、路面μ変化
や外乱入力によって生じるずれを確実に補償し得て、制
御効果や精度の低下がより少なく、確実に制御効果が得
られる。
【0008】請求項2の場合は、その目標ヨーレイト設
定手段で設定される目標ヨーレイトを制御対象となる車
両で実現するため必要な制御対象車輪の第1の目標補助
操舵角及び第1の目標左右制動力差の夫々が、予め車両
諸元及び運動方程式によって設定された車両モデルに基
づく演算により算出手段で算出される一方、発生ヨーレ
イトと目標ヨーレイトが一致するよう、その設定目標ヨ
ーレイトと発生ヨーレイト検出手段の検出値との偏差に
応じた第2の目標補助操舵角及び第2の目標左右制動力
差の夫々が算出手段で算出されると共に、かく算出され
る第1及び第2の目標補助舵角より第3の目標補助操舵
角が、また第1及び第2の目標左右制動力差より第3の
目標左右制動力差が、夫々第3の目標補助舵角算出手段
及び第3の目標左右制動力差算出手段で算出され、制御
状態切換え手段が、舵角制御につき補助操舵制御手段は
第3の目標補助操舵角と補助操舵手段の舵角が一致する
よう制御を行い、制動力差制御につき制動力制御手段は
第1の目標左右制動力差と制動手段の左右輪制動力差が
一致するよう制御を行う第1の制御状態と、舵角制御に
つき補助操舵制御手段は第1の目標補助操舵角と補助操
舵手段の舵角が一致するように制御を行い、制動力差制
御につき制動力制御手段は第3の目標左右制動力差と制
動手段の左右輪制動力差が一致するよう制御を行う第2
の制御状態とに切換える。これにより、請求項2では、
車両の走行状態や制御状態によって、その第1の制御状
態と第2の制御状態との切換えで、舵角制御及び制動力
差制御のF/F 制御及びF/B 制御の4入力を利用し、ずれ
分を補償する制御系をその時の状態に合わせて変更可能
で、状態に応じて適切に使う分けられ、きめ細かくずれ
分を補償する。請求項3では、更にその場合に、制動力
制御手段として、左右の制動圧の一方をマスタシリンダ
圧に保ち、他方を目標左右制動力差分減圧する構成と
し、制動時における第3の目標左右制動力差絶対値に応
じ、それが第1の目標左右制動力差絶対値より大きいな
らその第1の制御状態をもって、第1の目標左右制動力
差絶対値より小さいならその第2の制御状態をもって、
制御を行うことにより、基本的に制動制御で行い、制動
時はF/F 制御系を用いた場合の制動力を維持しながら制
御を行え、車両減速度の低下を防止する。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図3及び4は夫々本発明の一実施例装置にお
ける挙動制御に用いられる制動力制御システム及び補助
操舵システムを例示する。適用できる車両のその液圧ブ
レ−キシステムは前輪及び/ 又は後輪に対し制動力を左
右独立に与えられる制動手段と、その制動手段の制動力
を制御可能な制動力制御手段を有し、その制動力制御手
段が目標左右輪制動力差と制動手段の左右輪制動力差が
一致するよう、制御を行うシステムによるものとでき、
ここでは前輪左右の制動力に差をつける液圧ブレ−キシ
ステムに適用した場合を示す。また、補助操舵のシステ
ムに関しては、これは前輪及び/ 又は後輪の舵角を補助
的に操舵可能な補助操舵手段と、その補助操舵手段の舵
角を制御可能な補助操舵制御手段を有し、その補助操舵
制御手段が目標補助舵角と補助操舵手段の舵角が一致す
るよう、制御を行うシステムによるものとでき、ここで
は後輪を操舵する舵角制御システムに適用した場合であ
る。
【0010】図3のブレ−キシステムをまず説明する
に、1L,1R は夫々左右前輪ホイ−ルシリンダ、2L,2R は
夫々左右後輪ホイ−ルシリンダで、ブレ−キペダル3の
踏込みにより作動されるマスターシリンダ4の両液圧出
口ポ−トを夫々前輪ホイ−ルシリンダ1L,1R に係る前輪
ブレ−キ液圧系及び後輪ブレ−キ液圧系に接続する。そ
して、これらブレ−キ液圧系に周知の3チャンネルアン
チスキッド制御装置にも用いられる以下のアクチュエ−
タ5 を挿入する。
【0011】このアクチュエ−タ5(本例ではABS アクチ
ュエ−タ) は左右前輪のブレ−キ液圧を個別に制御し、
左右後輪のブレ−キ液圧を共通に制御するもので、左右
前輪用の圧力制御弁6a,6b と、後2輪用の圧力制御弁6c
(いずれも3 位置電磁弁) とを備え、更に圧力制御弁6
a,6b に共通なリザーバ7a、アキュムレータ8a及び循環
ポンプ9aと、圧力制御弁6c用のリザーバ7b、アキュムレ
ータ8b及び循環ポンプ9bとを有し、これらを図示の如く
に配管接続して構成する。アクチュエ−タ5(圧力制御弁
6a,6b,6c及び循環ポンプ9a,9b)はコントローラ10により
制御し、このコントローラにはステアリングホイール操
舵角θを検出する操舵角センサ11からの信号と、ブレ−
キペダル3の踏込み時ONするブレ−キスイッチ(SW)12か
らの信号と、車速 Vx を検出する車速センサ13からの信
号と、マスターシリンダ4 からの圧力 PMCを検出する圧
力センサ14からの信号と、左右前輪ホイ−ルシリンダ1
L,1R へのブレ−キ液圧 PFL,PFRを検出する圧力センサ1
5a,15b からの信号と、車両の発生ヨ−レイト(d/dt)φ
を検出するヨ−レイトセンサ16からの信号とを入力す
る。
【0012】コントローラ10はこれら入力情報を基に、
アクチュエ−タ5 を介しアンチスキッド制御を行う他、
左右前輪ホイ−ルシリンダ1L,1R のブレ−キ液圧( ホイ
−ルシリンダ圧) を個々に制御して本実施例が目的とす
る後述の左右制動力差制御を行う。この左右制動力差制
御の作用を説明するに、圧力制御弁6a,6b をOFF して図
示状態 (増圧位置) にする時、マスターシリンダ4 から
の液圧 PMCはこれら圧力制御弁を素通りしてそのまま左
右前輪ホイ−ルシリンダ1L,1R に供給され、左右前輪ブ
レ−キ液圧 PFL,PFRを共にマスターシリンダ液圧 PMC
同じ値にする。しかして、一方の圧力制御弁6a(6b)をON
にし、循環ポンプ9aをONにすると、圧力制御弁6a(6b)が
電流値に応じ中央図示のポ−ト配置 (保圧位置) または
下側図示のポ−ト配置 (減圧位置) となり、減圧位置で
対応する前輪ブレ−キ液圧 PFL(P FR) を低下させ、保圧
位置で対応する前輪ブレ−キ液圧 PFL(PFR) をこの低下
された値に保つ。よって、左右前輪のブレ−キ液圧間に
差を設定することができ車両に後述の左右制動力差を与
えることが可能である。
【0013】コントローラ10は、制動力制御系による上
記左右制動力差制御の他に、図4の後輪補助操舵系の制
御をも行う。後輪舵角制御系の構成を示す同図におい
て、21L,21R は夫々左右後輪を示す。同図では図示しな
い前輪は、ステアリングホイ−ルによりステアリングギ
ヤを介して転舵可能とする。後輪舵角制御系は、ここで
は、後輪操舵用のアクチュエ−タとしての後輪操舵用油
圧シリンダ22を有し、これにより後輪21L,21R を転舵可
能とする。油圧シリンダ22は、制御弁としての圧力サ−
ボ弁30を介して圧力源に接続する。圧力源には、シリン
ダ22の油圧源としてエンジン23によって駆動されるオイ
ルポンプ (後輪操舵用循環ポンプ)24 を設ける。該ポン
プは、オイルリザ−バ (後輪操舵用リザ−バ)25 の作動
油を吸入して吐出し、吐出油をアンロ−ド弁26により調
圧してアキュムレ−タ (後輪操舵用アキュムレ−タ)27
に蓄圧する。かかる圧力源の油圧供給路28及びドレン路
29と、油圧シリンダ22の室22L,22R との間に前記圧力サ
−ボ弁30を介装接続する。
【0014】圧力サ−ボ弁23は、舵角制御でのサ−ボ系
を構成し、そのため、シリンダ22のストロ−ク、即ち後
輪 (補助)舵角δr ( 実舵角) を検出する補助舵角セン
サ (後輪舵角センサ)31 を設けて、当該センサからのフ
ィ−ドバック信号が示す後輪舵角値が後述の演算値 (目
標後輪舵角) と一致するよう、コントローラ10により制
御する。即ち、圧力サ−ボ30は、そのソレノイドのOFF
時図示の位置となり、シリンダ室22L,22R を供給路28及
びドレン路29から遮断してシリンダ22のストロ−クを禁
じ、後輪舵角を保持する。また、圧力サ−ボ弁30は一方
向の電流でONされる時、上側図示のポ−ト配置となり、
供給路28の圧力をシリンダ室22L に供給して後輪を左転
舵し、他方向の電流でONされる時、下側図示のポ−ト配
置となり、供給路28の圧力をシリンダ室22R に供給して
後輪を右転舵するものとする。かかる転舵により、セン
サ31で検出した後輪舵角が演算値に一致するとき、コン
トローラ10はサ−ボ弁30をOFF して当該後輪舵角を維持
する。
【0015】コントローラは、後述する制御手法に従い
後輪舵角制御及び左右制動力差制御を行うが、後輪舵角
制御のための目標後輪舵角の設定には本実施例では、フ
ィ−ドフォワ−ド(F/F) 制御を用いてその目標後輪舵角
値を算出し設定して、制御を行う。制御ブロック線図と
して表した本実施例の制御系の構成を示す図5におい
て、35は後輪操舵アクチュエ−タで、前記システムでの
油圧シリンダ等を含んで構成される。コントローラ10
は、図示例では、目標ヨ−レイト(d/dt)φrFF 演算部10
a 、及び目標後輪舵角δrmFF演算部10b を有すると共
に、上記目標ヨ−レイト(d/dt)φ rFF とヨ−レイトセン
サ16の検出ヨ−レイト(d/dt)φに基づき目標ホイ−ル
シリンダ差圧Δ PFBを算出する目標ホイ−ルシリンダ差
圧演算部10c 、前2 輪の目標ホイ−ルシリンダ圧
PFLm ,PFRm を算出する目標ホイ−ルシリンダ圧演算部1
0d 、及びABS アクチュエ−タ駆動信号演算部10e を備
える。更に、コントローラ10内には、後輪舵角制御系で
は、後輪操舵アクチュエ−タ駆動信号演算部10p と、駆
動電流送出用の駆動回路10q とが含まれ、また制動力差
制御系ではその駆動電流送出用の駆動回路10r が含まれ
る。
【0016】目標ヨ−レイト演算部10a は、操舵角セン
サ11及び車速センサ13からの検出操舵角θ及び車速 Vx
に基づいて車両の目標ヨ−レイト定常及び過度特性を設
定する。目標後輪舵角演算部10b は、設定された目標ヨ
−レイトを制御対象となる車両で実現するために必要な
後輪の目標補助操舵量を、予め車両諸元及び運動方程式
によって設定された車両モデルに基づく演算により算出
する手段を構成するもので、演算部10p 以下の舵角サ−
ボ系に対する入力目標値としての後輪舵角目標値を得
て、それをセンサ31からの信号が示す後輪実舵角値とと
もに、該演算部10p での後輪舵角アクチュエ−タ駆動信
号の演算に適用する。
【0017】目標ホイ−ルシリンダ差圧演算部10c は、
車両の発生ヨ−レイトと目標ヨ−レイトが一致するよ
う、前記目標ヨ−レイト演算部10a で設定された目標ヨ
−レイトと発生ヨ−レイトとの偏差に応じた目標左右制
動力差を算出する手段を構成し、該演算部10c で得られ
る目標ホイ−ルシリンダ差圧値が、圧力センサ14からの
マスターシリンダ圧値とともに、当該目標左右制動力差
を生成するための目標ホイ−ルシリンダ圧演算部10d で
のホイ−ルシリンダ圧目標値の算出に適用される。演算
部10d で得られる目標ホイ−ルシリンダ圧値は、ブレ−
キSW12からのON,OFF 情報及び圧力センサ15a,15b から
の検出ホイ−ルシリンダ圧値とともに、ABS アクチュエ
−タ駆動信号演算部10e での演算に適用される。
【0018】これら各演算部10c,10d,10e の系は、ヨ−
レイトフィ−ドバック(F/B) 制御系を構成し、本実施例
では、制動時には、路面μ変化や外乱入力によるヨ−レ
イトの目標値と実際値とのずれをかかる制動力差生成に
よるF/B 制御系で補償するべく、ABS アクチュエ−タへ
の制御信号としての前述の 3位置電磁弁に対する増圧、
保圧、減圧指令を決定し、制御対象前車輪の制動力を制
御する。
【0019】以下、図5に示した制御ブロック図におけ
る目標ヨ−レイト(d/dt)φrFF の演算方法及び目標後輪
舵角値δrmFFの算出方法、並びに目標左右ホイ−ルシリ
ンダ差圧Δ PFBの演算方法及び目標左右ホイ−ルシリン
ダ圧 PFLm ,PFRm の算出方法、更にはABS アクチュエ−
タ駆動信号の算出方法について、夫々具体的に述べる
に、これらは下記する如き演算によって行うことができ
る。
【0020】まず、上記の参照符号10a 〜10d のブロッ
ク部分の制御演算についての説明に先立ち、制御演算に
用いる車両運動モデル、即ち図6に示すヨ−イング及び
横運動の2 自由度モデル (図中41L,41R は左右前輪) に
つき車両の運動方程式を論ずる。まず、瞬時(t) のヨ−
イング及び横運動の運動方程式 (時間t の連続系で表現
した場合の運動方程式) は、次式で表せることが知られ
ている。
【数1】 IZ ・(d2/dt2)φ(t) = Cf ・ Lf − Cr ・ Lr + Tf (BFL(t) − BFR(t))/2 ---(1)
【数2】 M・ (d/dt)V y (t)=2( Cf + Cr ) − M・ Vx (t) ・(d/dt)φ ---(2) ただし、 Cf , Cr の各々前輪、後輪のコ−ナリングフ
ォ−スで、次の(3),(4) 式で表される。
【数3】 Cf = Kf ・ (θ(t)/N −(Vy + Lf ・(d/dt)φ)/ Vx (t)) ---(3)
【数4】 Cr = Kr ・ (δr (t) −(Vy − Lr ・(d/dt)φ)/ Vx (t)) ---(4)
【0021】上式における各記号の意味は次の通りであ
る。
【表1】Vx (t) : 車両前後方向速度 (車速) Vy (t) : 車両横方向速度 (横速度) BFL(t) : 左前輪制動力 BFR(t) : 右前
輪制動力 IZ : 車両ヨ−慣性モ−メント Lf : 車両重心〜前車軸間距離 Lr : 車両重心
〜後車軸間距離 Tf : 前輪トレッド M: 車両重量 N: ステアリン
グギヤ比 Kf : 前輪コ−ナリングパワ− Kr : 後輪コ−
ナリングパワ−
【0022】ここで、(3),(4) 式を(1),(2) 式に代入
し、ヨ−レイト(d/dt)φ、横速度 Vyに関する微分方程
式と考えると、次の(5) 、(6) 式のように表現できる。
【数5】 (d2/dt2)φ(t) =a11 (d/dt)φ(t) +a12Vy (t) + bf1θ(t) + br1δr (t) + bP1・Δ Bf (t) ---(5)
【数6】 (d/dt)Vy (t) =a21 (d/dt)φ(t) +a22Vy (t) + bf2θ(t) + br2δr (t) ---(6) ただし、
【数7】 Δ Bf (t) = BFL (t)− BFR(t) ---(7)
【数8】 a11=− 2・ ( Kf ・ Lf 2 + Kr ・ Lr 2 )/(IZ ・ Vx ) ---(8)
【数9】 a12=− 2・ ( Kf ・ Lf − Kr ・ Lr )/(IZ ・ Vx ) ---(9)
【数10】 a21=− 2・ ( Kf ・ Lf − Kr ・ Lr )/(M・ Vx ) − Vx ---(10)
【数11】 a22=− 2・ ( Kf + Kr )/(M・ Vx ) ---(11)
【数12】 bf1= 2・ Kf ・ Lf /( IZ ・ N) ---(12)
【数13】 bf2= 2・ Kf /(M ・ N) ---(13)
【数14】 br1=−2 ・ Kr ・ Lr /( IZ ・ N) ---(14)
【数15】 br2= 2・ Kr /(M ・ N) ---(15)
【数16】 bP1= Tf /(2 ・ IZ ) ---(16) このように、微分方程式として整理すると、上記のよう
に表現できる。
【0023】前記目標ヨ−レイト演算部10a での目標ヨ
−レイトの設定、目標後輪舵角演算部10b での目標後輪
舵角の算出は次のようである。
【0024】「目標ヨ−レイト演算方法 (ブロック10
a)」まず、操舵角入力に対するヨ−レイト及び横速度の
関係について考えるに、先の出願にも述べられているよ
うに、ヨ−レイト及び横速度の過度特性は Vx が大きく
なるほど高応答だが振動的になり、ハンチングを生じて
車両操縦性、安定性が悪化する傾向がみられる。そこ
で、車両の発生ヨ−レイトが運転者にとって望ましい特
性を持つ目標ヨ−レイト(d/dt)φrFF と一致するよう、
後輪舵角を制御することが提案されている。
【0025】例えば、目標ヨ−レイト(d/dt)φrFF (t)
を操舵角入力に大してオ−バ/ アンダシュ−トのない1
次遅れ系とし、かつ定常値をノ−マル(後輪操舵を行わ
ない) の車両と等しく設定すれば、(d/dt)φrFF (t) は
(17)式のように表せる。
【数17】 (d/dt)φrFF (t) = H0 θ(t)/(1+τ1S) ---(17) τ1:時定数 S (=d/dt): 微分演算子 ただし、H0は非制動時の定常ヨ−レイトゲインで、(19)
式で定義されるスタビリティファクタA を用いて、(18)
式により定義される。
【数18】 H0= Vx /((1+A ・ Vx 2)LN) ---(18)
【数19】 A=−M (Lf Kf0− Lr Kr0)/(2L2 Kf0 Kr0) ---(19) ここに、 Kf0, Kr0は、非制動時の前後輪コ−ナリング
パワ−である。また、L はホイールベース長である。
【0026】「目標後輪舵角算出方法 (ブロック10b)」
次に、後輪補助操舵により、(17)式の目標ヨ−レイトを
実現する制御方法について述べるに、これは下記によう
にして目標後輪舵角を求めて入力することにより行うこ
とができる。即ち、更に上記(17)式を変形すれば、その
目標ヨ−レイトの微分値(d2/dt2rFF (t)(ヨ−角加速
度)は、次の(20)式にて求められる。
【数20】 (d2/dt2rFF (t) = H0 θ(t)/τ1 −(d/dt)φrFF (t)/τ1 ---(20) ここで、非制動時と仮定してΔ Bf (t) = 0とし、操舵
角入力θ(t) 、目標後輪舵角入力δrmFF(t) の2 入力に
よる発生ヨ−レイト(d/dt)φ(t) が、目標ヨ−レイト(d
/dt)φrFF (t) と一致すると仮定すれば、夫々、その微
分値(d2/dt2)φ(t) と(d2/dt2rFF (t) も一致する。
従って、(d/dt)φrFF (t) =(d/dt)φ(t) 、かつ(d2/dt
2rFF (t) =(d2/dt2)φ(t) と仮定し、また上記仮定
が成立する時の Vy (t) を VyFF (t) と定義して、これ
らを(5),(6) 式に代入すれば、下記(21),(22) 式が得ら
れる。
【数21】 (d2/dt2rFF (t) =a11 (d/dt)φrFF (t) +a12VyFF (t) + bf1θ(t) + br1δrmFF(t) ---(21)
【数22】 (d/dt)VyFF (t) =a21 (d/dt)φrFF (t) +a22VyFF (t) + bf2θ(t) + br2δrmFF (t) ---(22)
【0027】しかして、(21),(22) 式より、δrmFF (t)
は次の(23)式で求められる。
【数23】 δrmFF(t) ={(d2/dt2rFF (t) −a11 (d/dt)φrFF (t) −a12VyFF (t) − bf1θ(t) }/br1 ---(23) よって、(23)式に示された後輪舵角制御を前記後輪操舵
システムで行うことにより、車速 Vx の如何にかかわら
ず車両の発生ヨ−レイトは目標ヨ−レイトと一致し、か
つ横速度の振動もなくすことができる。F/F 制御による
目標後輪舵角の算出は、上述のようにして行う。
【0028】一方、目標左右ホイ−ルシリンダ差圧演算
部10c での演算、目標左右ホイ−ルシリンダ圧演算部10
d での演算、ABS アクチュエ−タ駆動信号演算部10e に
よるアクチュエ−タ駆動信号の算出は、次のようであ
る。
【0029】「目標左右ホイ−ルシリンダ差圧演算方
法」演算部10c は、制動時の車両特性変化による発生ヨ
−レイトと目標値とのずれを補償するべく、前記(17)式
による目標値(d/dt)φrFF (t) と発生値(d/dt)φ(t) と
の偏差に応じた目標左右ホイ−ルシリンダ差圧 (制動力
差) Δ PFB(t) を演算する。例えば、F/B 制御手法とし
て一般的なP 制御を適用することにより、ΔPFB(t) を
(24)式にて算出する。
【数24】 Δ PFB(t) = K´FB・{(d/dt)φrFB (t) −(d/dt)φ(t) } ---(24) ただし、 K´FBは定数である。
【0030】「目標ホイ−ルシリンダ圧演算方法」更に
は、(24)式で求められたΔ PFB(t) とマスターシリンダ
圧 PMC(t) より、Δ PFB(t) を生じさせるための左右前
輪の目標ホイ−ルシリンダ圧 PFLm (t) ,P FRm (t) を(2
5),(26) 式にて算出する。
【数25】 (25)式 PFLm (t) = PMC(t) ---( Δ PFB(t) ≧0 時) = PMC(t) +Δ PFB(t)---( Δ PFB(t) <0 、 かつP MC(t) >- Δ PFB(t) 時) =0 ---( Δ PFB(t) <0 、 かつP MC(t) ≦- Δ PFB(t) 時)
【数26】 (26)式 PFRm (t) = PMC(t) ---( Δ PFB(t) <0 時) = PMC(t) −Δ PFB(t)---( Δ PFB(t) ≧0 、 かつP MC(t) >Δ PFB(t) 時) =0 ---( Δ PFB(t) ≧0 、 かつP MC(t) ≦Δ PFB(t) 時) 「ABS アクチュエ−タ駆動信号算出方法」しかして、(2
5),(26) 式で求められた PFLm (t) ,PFRm (t) 、圧力セ
ンサ15a,15b によって検出される前2 輪のホイ−ルシリ
ンダ圧 PFL(t) ,PFR(t) 、及びブレ−キSW信号を基に、
目標圧力と実際の圧力の大小関係に応じて増圧、保持、
減圧信号のいずれかを決定する。
【0031】以上の各式に基づいて説明した後輪舵角制
御及び左右前輪ブレ−キ液圧制御は、コントローラ10が
以下の制御プログラムに従って目標後輪舵角及び目標ホ
イ−ルシリンダ圧を演算し、後輪操舵アクチュエ−タ及
びABS アクチュエ−タを駆動することによって、これら
を行う。図7〜図10のプログラムは、一定時間ΔT 毎に
実行され、かつマイクロコンピュ−タでの処理に対応さ
せるため、これまでの説明に用いた連続系演算 (t)に代
えて、以下のプログラム処理では、離散系演算であるこ
とを示す(n) を付した記号を用いている。ここに、該当
する演算値について (n-1)を付記したものは、今回値
(n) に対する前回値を表す。以下、各フロ−チャ−トで
の処理と、前述した式を対応させつつ説明する。
【0032】図7のメインルーチンにおいて、まず、ス
テップ45では、車速 Vx (n) 、操舵角θ(n) 、マスター
シリンダ圧 PMC(n) 、前2 輪のホイ−ルシリンダ圧 PFL
(n),PFR(n) 、及び発生ヨ−レイト(d/dt)φ(n) を読込
む。次のステップ46において、目標ヨ−レイト(d/dt)φ
rFF (n) 、目標後輪舵角δrmFF(n) を算出する。
【0033】図8がかかる算出サブル−チンを示し、ま
ず、ステップ51では、前記の(8) 〜(15)式に基づく演算
(ただし、 Kf ,Kr は夫々 Kf0 , Kr0) を行い、後のス
テップ53で実行する演算に用いる各種パラメ−タを求
め、ステップ52では、前記の(18),(19) 式に基づく演算
を行い、前述したスタビリティファクタ−A 並びに定常
ヨ−レイトゲインH0を求めると共に、(20)式に相当する
演算により目標ヨ−角加速度(d2/dt2rFF (n) を求め
る。ステップ52では更に、(d2/dt2rFF の積分により
目標ヨ−レイト(d/dt)φrF F (n) を求めるが、コンピュ
ータでは積分が不能な故に、
【数27】(d/dt)φrFF (n) =(d/dt)φrFF (n-1)+(d2/
dt2rFF (n) ・ΔT により目標ヨ−レイト(d/dt)φrFF を演算する( かかる
方法は、以後の同様な処理が必要な場合も、同様の手法
で行う)。
【0034】次のステップ53では、前記の(22)式に基づ
く演算により目標横加速度(d/dt)VyFF (n) を求め、そ
の積分相当の演算
【数28】 VyFF (n) =V yFF (n-1) + (d/dt)VyFF (n) ・ΔT により目標横速度 VyFF (n) を求める。そして、更に前
記(23)式に相当する演算により目標後輪舵角δrmFF(n)
を求める。かく求めたδrmFF(n) に基づき、コントロー
ラ10は前記システムにおいて、センサ31の検出後輪舵角
δr が上記の目標値δrmFF(n) に一致するよう圧力サ−
ボ弁30を制御する。非制動時には、かかる後輪操舵によ
り車両の発生ヨ−レイトを目標値に一致させるようにす
る。図7に戻り、次のステップ47では、図9に示す如
く、ステップ61において前記の(24)式に基づく演算を行
い、F/B 制御による目標左右差圧Δ PFB(n) を算出する
処理が実行される。次に、ステップ48では、前記の(2
5),(26) 式の演算を行い、前輪左右の目標ホイ−ルシリ
ンダ圧 PFLm (n) ,PFRm (n) を算出する。ステップ48
は、ステップ48a 〜48c からなり、ここでは、制動力制
御において、制御対象前輪左右の一方をマスターシリン
ダ圧に保ち、他方を目標差圧分減圧するようになす。即
ち、ステップ48a 〜48c では、上記算出値Δ PFB(n) の
正負に応じ高圧にすべき側の前輪ブレ−キ液圧 P
FL(PFR) をマスターシリンダ液圧 PMCと同じに保ち、他
方の前輪ブレ−キ液圧 PFR(PFL) をΔ PFB(n) だけ低い
値にするようにする。
【0035】続くステップ49において制動力制御用アク
チュエ−タ5 の制御信号を決定するサブル−チンを実行
する。図10は、かかる指令信号決定サブル−チン、即ち
上記した左右前輪ブレ−キ液圧差Δ PFB(n) を得るため
の左右前輪ブレ−キ液圧指令の出力処理プログラムを左
前輪ブレ−キ液圧指令 PFLm につき例示したもので、Δ
T 時間毎に繰り返し実行する。なお、右前輪ブレ−キ液
圧指令 PFRm の処理については、これに準ずるものであ
るので省略する。まず、ステップ71でブレ−キスイッチ
12がOFF か否かにより非制動中か制動ブレ−キペダル踏
込)中かをチェックし、ステップ72で左前輪ブレ−キ液
圧指令PFLm がマスターシリンダ液圧 PMCと同じか否か
をチェックする。制動中で PFL m ≠ PMCなら、ステップ
73,76,83によりカウンタm が設定値m0を0 にされる度
に、つまりm0×ΔT 時間毎にステップ74,75 の処理を行
う。ステップ74では左前輪ブレ−キ液圧の指令値 PFLm
と実測値 PFLとの偏差 Perr を求め、ステップ75では1
回当たりのブレ−キ液圧補正量 P0 に対する偏差 Perr
の比、即ち何回の補正で偏差 Perr がなくなる ( PFL
PFLm になる) かを示す補正回数要求値 TPを求める
(ただし、INT は四捨五入整数値をとることを意味する)
【0036】ステップ77〜82では、 TP による管理のも
と所定回数の増減圧指令を圧力制御弁6aへ出力して左前
輪ブレ−キ液圧 PFLを指令値 PFLm となし、その後保圧
指令を弁6aへ出力して PFL= PFLm を保つ。右前輪ブレ
−キ液圧 PFRも上記と同様にして調圧することにより、
指令値 PFR m となすことで、左右前輪間に前記の通り制
動力差、即ち目標左右差を与えることができ、制動時に
路面μ変化や外乱入力によるずれをF/B 制御によって補
償することができる。なお、図中ステップ71,72 で非制
動中と判別したり、制動中でも PFLm = PMCと判別する
場合は、上記のブレ−キ液圧制御が不要であるから、ス
テップ84,85,77,78,80,83 を経由するループにより、圧
力制御弁6aを増圧位置に保ち、左前輪ブレ−キ液圧をマ
スターシリンダ液圧と同じにし、ブレ−キペダル3 の操
作にまかせる。
【0037】以上のような制御によれば、操舵角入力と
車速によって設定される目標ヨ−レイトに対し、実際の
ヨ−レイトが一致するよう、非制動時には後輪舵角のフ
ィ−ドフォワ−ド(F/F) 制御を行い、制動時には更に左
右制動力差のフィ−ドバック(F/B) 制御を行う構成とで
き、このため車両運動制御がF/F 制御のみのものと比較
すると、より適切に制動時においても発生ヨ−レイトを
目標ヨ−レイトに一致させることができる。更に、路面
μ変化や外乱入力が発生した場合にもF/B 制御によりこ
れらに対しする高い補償機能を発揮させる発揮させるこ
とができる。特に、路面μに低下に着目していえば、補
助舵角制御では、かかる路面μに低下に対して発生横力
の低下が大きく、与えた制御入力に対する制御効果が路
面μの変化に伴って大きく変化する (路面μに対する効
果変化分が、制動力差制御の場合に比し、補助舵角制御
の方が相対的に大きい) のに対し、制動制御では、与え
た左右制動液圧差に対して発生する左右制動力差は路面
μが変化してもほとんど変化しない。これがため、かか
る意味でも、路面μ変化や外乱入力によって生じるずれ
を確実に補償し得て、制御効果や精度の低下がより少な
いといえ、確実に制御効果が得られる挙動制御を実現で
きる。
【0038】次に、例をもって示すのは、本発明制御の
他の例である。本実施例は、車両の走行状態や制御状態
によって、ずれ分を補償する制御系をその時の状態に合
わせて変更できる。図11に示す如く、前記図3に対し、
後輪ブレ−キ液圧 (ホイ−ルシリンダ圧)PRRを検出す
る圧力センサ15c 、及び車両前後G を検出する前後G セ
ンサ17が追加され、夫々の信号をコントローラ10に入力
する。後輪舵角制御機構は前記実施例 (図4)と同様で
あってよい。
【0039】コントローラ10内の制御系構成では、図12
に示すように、前記目標ヨ−レイト(d/dt)φrFF 演算部
10a、前記F/F 制御による目標後輪舵角δrmFF演算部10
b(本実施例では第1 の目標後輪舵角演算部) 、F/B 制御
による第2 の目標後輪舵角δrmFB演算部10g 、F/F 制御
による第1 の目標ホイ−ルシリンダ差圧Δ PFF演算部10
f 、前記F/B 制御による目標ホイ−ルシリンダ差圧Δ P
FB演算部10c(本実施例では第2 の目標ホイ−ルシリンダ
差圧演算部) 、及び制御入力切換え演算部10hを有す
る。第2 の目標後輪舵角演算部10g は、発生ヨ−レイト
と目標ヨ−レイトが一致するよう、目標ヨ−レイト演算
部10aで設定された目標ヨ−レイトと発生ヨ−レイトの
偏差に応じた目標補助操舵量を算出する手段を構成す
る。第1 の目標ホイ−ルシリンダ差圧演算部10f は、予
め車両諸元及び運動方程式によって目標左右制動力差を
算出する手段を構成するもので、その演算に検出操舵角
及び車速、目標ヨ−レイト、第1 の目標後輪舵角、並び
に前後G センサ17及び圧力センサ15a 〜15c の検出値が
適用される。
【0040】制御入力切換え演算部10h には、ブレ−キ
SW信号、及び4 つの演算部10b,10c,10f,10g の各出力が
与えられる。本実施例では、このように、後輪舵角、左
右制動力差いずれにもF/F 及びF/B 制御入力を用意し、
計4 入力を走行条件や制御状態により使い分けるように
する。なお、同図中他の構成部分は前記実施例と同様で
あってよい。
【0041】図13は制御入力切換え演算部の詳細を示す
ブロック図で、演算部10b からの第1 の目標後輪舵角δ
rmFFと演算部10g からの第2 の目標後輪舵角δrmFBから
第3の目標後輪舵角δrm3 を求める演算部10i と、演算
部10f からの第1 の目標ホイ−ルシリンダ差圧Δ PFF
演算部10c からの第2 の目標ホイ−ルシリンダ差圧ΔP
FBから第3 の目標ホイ−ルシリンダ差圧Δ P3 を求める
演算部10j と、最終的な目標後輪舵角及び目標ホイ−ル
シリンダ差圧入力の選択部10k を備える。
【0042】制御入力の切換えは、基本的には、次のよ
うである。まず、非制動時は、上記第3 の目標後輪舵角
δrm3 を入力する。左右制動力差入力は、非制動時ゼロ
である。制動時は、第1 の目標後輪舵角δrmFF及び第1
の目標ホイ−ルシリンダ差圧ΔPFFを常時入力する。こ
こで、第1 の目標ホイ−ルシリンダ差圧は前輪への荷重
移動及び路面〜タイヤ間の摩擦力が制動力に使われるこ
とによる前後輪コ−ナリングパワ−変化を、車両前後G
及び各輪のホイ−ルシリンダ圧により推定し、第1 の目
標後輪舵角入力のみの場合に生ずる、発生ヨ−レイトと
目標値とのずれを補償することを狙いとするものであ
る。更に、路面μmax 変化等の外乱に対する補償を狙い
として、第2 の目標後輪舵角δrmFB及び第2 の目標ホイ
−ルシリンダ差圧Δ PFBの2 つのF/B 制御入力のいずれ
か一方を用いる。ここに、両入力の選択には本制御では
種々の方法が適用可能である。本実施例では、車両減速
度の低下を防止するため、最終的な左右輪ホイ−ルシリ
ンダ差圧入力絶対値が小さくなるよう、両F/B 制御入力
の切換えを行う態様のものとする。好ましくは、最終的
な目標ホイ−ルシリンダ差圧Δ Pとしては、第3 の目標
ホイ−ルシリンダ差圧Δ P3 と第1 の目標ホイ−ルシリ
ンダ差圧Δ PFFのうち絶対値の小さい方を選択する。ま
た、最終的な目標後輪舵角δrmは、上記選択において、
第1 の目標ホイ−ルシリンダ差圧Δ PFFが選択された場
合には第3 の目標後輪舵角δrm3 とし、第3 の目標ホイ
−ルシリンダ差圧Δ P3 が選択された場合には第1 の目
標後輪舵角δrmFFとする。
【0043】以下、図12,13 におけるブロック部分10f
〜10k につき制御演算の内容を更に具体的に述べる。な
お、ブロック部分10a 〜10e は、図5中同一符号のもの
と基本的には入出力信号、演算方法は同じであるため省
略する。 「第1の目標ホイ−ルシリンダ差圧演算方法」演算部10
f は、制動に伴う車輪コ−ナリングパワ−の変化に起因
するヨ−レイトの目標値からのずれを制動力差制御で補
償するよう、その目標ホイ−ルシリンダ差圧値を設定す
るものであるが、かかる制動時のコ−ナリングパワ−変
化を推定するために、図14に示す摩擦円の概念を用い
る。同図において、摩擦円半径は、タイヤの出し得る最
大摩擦力を意味し、車両静止時の摩擦円半径F0は(31),
(32) 式で表せる。
【数29】 F0 (前輪) =μmax ・G ・ Mf0 ---(31)
【数30】 F0 (後輪) =μmax ・G ・ Mr0 ---(32) ただし、μmax はタイヤ〜路面間最大摩擦係数 (定数)
、G は重力加速度 (定数) 、 Mf0,Mr0は夫々車両静止
時の1 輪あたりの前輪及び後輪荷重であって、(33),(3
4) 式で定義される量である。
【数31】 Mf0= M・ Lr /(L ・2) ---(33)
【数32】 Mr0= M・ Lf /(L ・2) ---(33)
【0044】また、車両静止状態で、タイヤ摩擦力が全
て制動力に使われる場合の前後輪ホイ−ルシリンダ圧
を、夫々 PLKF0,PLKR0として、これらと前記F0との関係
を考えると、その関係は、車輪の慣性モーメントを無視
すれば、(35),(36) 式にて求められる。
【数33】 PLKF0=μmax ・G ・ Mf0/kp ---(35)
【数34】 PLKR0=μmax ・G ・ Mr0/kp ---(36) ただし、 kp =2 ・μp ・ Ap ・ rp /R μp : ブレ−キパッド及びディスクロータ間の摩擦係数 Ap : ホイ−ルシリンダ面積 rp : ディスクロータ有効面積 R : タイヤ半径 更に、制動時の定常的な1 輪当たりの荷重移動量ΔM
は、h を車両重心高、gを車両減速度として、(37)式で
表せる。
【数35】 ΔM =M ・h ・g/(L・2) ---(37) 以上の PLKF0, PLKR0、ΔM 、及び各輪のホイ−ルシリ
ンダ圧 PFR,PFL , PRRを用いて、先の出願と同様に、制
動時の前後輪コ−ナリングパワ− Kf ,Kr を算出する
と、夫々(38),(39) 式で表せる。
【数36】 Kf =(Kf0/2) {(1+( ΔM/ Mf0))2 −(PFR/PLKF0)21/2 +{(1+( ΔM/ Mf0))2 −(PFL/PLKF0)21/2 ---(38)
【数37】 Kr = Kr0{(1−( ΔM/ Mr0))2 −(PRR/P LKR0)21/2 ---(39)
【0045】上記(38),(39) 式により、制動時の前後輪
コ−ナリングパワ− Kf ,Kr が求められ、(8) 〜(15)式
の各パラメ−タの修正が可能となる。ここで、制動時に
発生ヨ−レイトを目標ヨ−レイトに一致させるための前
輪左右ホイ−ルシリンダ差圧 (制動力差) Δ PFF(t) 求
める。このため、上記制動時の車輪コ−ナリングパワ−
Kf ,Kr を用い(8) 〜(15)式で算出したパラメ−タを夫
々a11,a12,a21,a22, bf1,bf2,br1,br2とし、θ(t),δ
rmFF(t) 及び上記Δ PFF(t) の3 入力による発生ヨ−レ
イト(d/dt)φ(t) が、前記の目標値(d/dt)φrFF(t) に
一致すると仮定すれば、その微分値(d2/dt2)φ(t) と(d
2/dt2rFF (t)も一致する。従って、(d/dt)φrFF (t)
=(d/dt)φ(t) 、かつ(d2/dt2rFF (t) =(d2/dt2)
φ(t) と仮定し、また制動時に(d/dt)φrFF (t) =(d/d
t)φ(t) が成り立つ時の横速度 Vy (t) をその目標値 V
yFF ´(t) とすれば、(40),(41) 式が得られる。
【数38】 (d2/dt2rFF (t) =a11 (d/dt)φrFF (t) +a12VyFF ´(t) + bf1θ(t) + br1δrmFF(t) + bp1 kp Δ PFF(t) ---(40)
【数39】 (d/dt)VyFF ´(t) =a21 (d/dt)φrFF (t) +a22VyFF ´(t) + bf2θ(t) + br2δrmFF (t) ---(41)
【0046】しかして、(40),(41) 式より、Δ PFF(t)
は次式で求められる。
【数40】 Δ PFF(t) ={(d2/dt2rFF (t) −a11 (d/dt)φrFF (t) −a12VyFF ´(t) − bf1θ(t) − br1δrmFF(t) }/br1 kp ---(42) 上記(42)式で定義される左右ホイ−ルシリンダ差圧を入
力することにより、制動時の発生ヨ−レイトを目標ヨ−
レイトに一致させることができ、かつ横速度の振動もな
くすことができる。
【0047】「第2 の目標後輪舵角演算方法」ここで
は、F/B 制御手法として、演算部10c での第2 の目標ホ
イ−ルシリンダ差圧の場合の手法と同様、一般的なP 制
御を適用し、第2 の目標後輪舵角δrmFB(t) を(43)式に
て算出する。
【数41】 δrmFB(t) = KFB・{(d/dt)φrFF (t) −(d/dt)φ(t) } ---(43) ただし、 KFBは定数である。
【0048】「制御入力切換え演算部での演算方法」第
3 の目標後輪舵角δrm3(t)の算出にあったては、演算部
10i において、前記(23)式によるF/F 制御の第1 の目標
後輪舵角δrmFF(t) と上記(43)式のF/B 制御による第2
の目標後輪舵角δrmFB(t) との和を求めることによって
これを行う。即ち、
【数42】 δrm3(t)=δrmFF(t) +δrmFB(t) ---(44) により算出する。同様に、第3 の目標ホイ−ルシリンダ
差圧Δ P3(t)については、演算部10j において、前記の
(42)式で求められるF/F 制御の第1 の目標ホイ−ルシリ
ンダ差圧値Δ PFF(t) と前記(24)式によるF/B 制御の第
2 の目標ホイ−ルシリンダ差圧値Δ PFB(t) の和として
下記(45)式でこれを算出する。
【数43】 Δ P3(t)=Δ PFF(t) +Δ PFB(t) ---(45) により算出する。
【0049】最終的な目標後輪舵角δrm(t) 、目標ホイ
−ルシリンダ差圧Δ P(t) は、第1の目標ホイ−ルシリ
ンダ差圧Δ PFFと上記の第3 の目標ホイ−ルシリンダ差
圧ΔP3 の夫々の絶対値の大小関係に応じて、切換えを
行い (選択部10k)、下記の(46),(47) 式の如くに決定す
る。 |Δ P3(t)|<|Δ PFF(t) |の場合
【数44】(46)式 δrm(t) =δrmFF(t) Δ P(t) =Δ P3(t) |Δ P3(t)|≧|Δ PFF(t) |の場合
【数45】(47)式 δrm(t) =δrm3(t) Δ P(t) =Δ PFF(t)
【0050】図15乃至図17は、本実施例においてコント
ローラ10が実行する制御プログラムであり、以下要部を
説明する。図15のメインルーチンにおいて、ステップ45
B では前記図7のステップ45の読込み処理に加え、更に
後輪のホイ−ルシリンダ圧 PRR(n) 及び車両前後加速度
g(n)をも読込み、次のステップ46で前記実施例と同様、
図8のフロ−チャ−トによる演算を実行し、これに基づ
き目標ヨ−レイト(d/dt)φrFF (n) 、及びF/F 制御によ
る目標後輪舵角 (第1の目標後輪舵角) δrmFF(n) 値を
算出する。
【0051】続くステップ47B において、F/F 制御によ
る目標左右ホイ−ルシリンダ差圧(第1の目標ホイ−ル
シリンダ差圧) Δ PFF(n) を算出する。図16がかかるF/
F 制御による目標左右差圧算出サブル−チンを示し、ス
テップ91で(37)式の演算を行い、検出された前後G より
制動時の荷重移動量ΔM を算出し、対でステップ92で(3
8),(39) 式の演算を行い、制動時の前輪及び後輪のコ−
ナリングパワ− Kf , Kr を算出する。ここに、 Kf ,
Kr 値の算出 (推定) には、前輪への荷重移動も考慮さ
れることとなる( 上記算出において、 MfO=M ・Lr /(2
・L), MrO=M ・ Lf /(2 ・L),PLKFO= FO /kP ,P
LKRO= FO /kP は、定数) 。次のステップ93では、上記
ステップ92による算出前後輪コ−ナリングパワ−値Kf ,
Kr を用いて、前記(8) 〜(15)式の演算を行い、制動
時の各パラメ−タを求める。しかして、ステップ94にお
いて、(40),(42) 式に相当する演算により、第1 の目標
ホイ−ルシリンダ差圧としてのF/F 制御による目標ホイ
−ルシリンダ差圧Δ PFF(n) 値を算出する。
【0052】図15に戻り、ステップ47C では、F/B 制御
による目標後輪舵角 (第2 の目標後輪舵角) δrmFB(n)
と、F/B 制御による目標左右ホイ−ルシリンダ差圧( 第
2の目標ホイ−ルシリンダ差圧) Δ PFB (n)を演算し、
最終的な目標後輪舵角δrm(n) と目標ホイ−ルシリンダ
差圧Δ P(n) の算出を実行する。図17がそのサブル−チ
ンを示し、ステップ101 で(24),(43) 式の演算を行い、
第2の目標後輪舵角としてのF/B 制御による目標後輪舵
角δrmFB(n) 値、及び第2の目標ホイ−ルシリンダ差圧
としてのF/B 制御による目標左右ホイ−ルシリンダ差圧
Δ PFB (n)値を算出し、更にステップ102 で(44),(45)
式の演算を行い、第3の目標後輪舵角δrm3(n)値及び第
3 の目標ホイ−ルシリンダ差圧Δ P3(n)値を算出し、次
いで、制御系を使い分けるべく、ステップ103 以下の処
理を実行する。
【0053】ステップ103 ではブレ−キスイッチ12がON
か否かにより制動中か非制動中かをチェックし、ステッ
プ105 では第3 の目標ホイ−ルシリンダ差圧絶対値|Δ
P3(n)|が前記ステップ92で求めた第1 の目標ホイ−ル
シリンダ差圧の絶対値|Δ PFF(n) |より小さいか否か
をチェックする。非制動中なら、また制動中でも|Δ P
3(n)|<|Δ PFF(n) |でないと判別する場合には、ス
テップ104 で前記(46)式に基づき最終的な目標後輪舵角
δrm(n)値は第3の目標後輪舵角δrm3(n)値と、かつ最
終的な目標ホイ−ルシリンダ差圧Δ P(n) 値は第1 の目
標左右ホイ−ルシリンダ差圧Δ PFB (n)値と設定し、一
方、制動中で|Δ P3(n)|<|Δ PFF(n) |なら、ステ
ップ106 で前記(47)式に基づき最終的な目標後輪舵角δ
rm(n) 値は第1 の目標後輪舵角δrmFF(n) 値と、かつ最
終的な目標ホイ−ルシリンダ差圧Δ P(n) 値は第3の目
標左右ホイ−ルシリンダ差圧Δ PFB (n)値と設定する。
【0054】上記サブル−チン実行後は、図15に示す如
く、前記実施例と同様にして、(24),(25) 式に準じた前
輪左右の目標ホイ−ルシリンダ圧 PFLm ,PFRm 算出処理
をステップ48B で実行し (本例でも、左右のブレ−キ液
圧の一方をマスターシリンダ圧に保ち、他方を目標差圧
分減圧する方法とする) 、次いで前記図11で説明したの
と同様のアクチュエ−タ制御信号決定処理 (ステップ4
9) を実行してその制御信号を決定する。
【0055】かくして、本制御の場合は、後輪舵角制御
系においては第3 の目標後輪舵角δ rm3 を目標値として
後輪舵角がこれに一致するよう制御を行い、かつ制動力
制御系においては第1の目標左右ホイ−ルシリンダ差圧
Δ PFBをその目標左右差として左右前輪間の差圧が一致
するよう制御を行う第1 の制御状態と、後輪舵角制御系
は第1の目標後輪舵角δrmFFを目標値として後輪舵角が
これに一致するよう制御を行い、かつ制動力制御系は第
3の目標左右ホイ−ルシリンダ差圧Δ P3 をその目標左
右差として左右前輪間の差圧が一致するよう制御を行う
第2の制御状態との、それら第1の制御状態と第2 の制
御状態とを切換えることができる。路面μ変化や外乱入
力によるずれについてもそれを目標ヨ−レイトと発生ヨ
−レイトとの偏差によるF/B 制御系にて補償できると共
に、走行状態や制御状態によって、ずれ分を補償する制
御系をその時の状態に合わせて変更可能で、状態に応じ
て適切に使う分けられる。
【0056】先にも触れたように後輪舵角、左右制動力
差の夫々のF/F 及びF/B 制御入力の計4入力が用意さ
れ、非制動時 (図17のステップ103 の答がNOのとき)
は、第3の目標後輪舵角δrm3(=δrmFF+δrmFB) が設
定される (ステップ104)結果、非制動時でも、それに
も、F/B 制御入力 (第2の目標後輪舵角δrmFBによるF/
B 制御入力) は含まれる。実施例においてブレ−キペダ
ル踏込みによる制動時 (図17のステップ103 の答がYES
のとき) は、更に制動力制御が加味されるが、その後輪
舵角、左右制動力差の目標値の組合せの選択 (ステップ
105)において第3 の目標後輪舵角δrm3 または第3の目
標左右ホイ−ルシリンダ差圧Δ P3(=Δ PFF+Δ PFB)
が設定される (ステップ104 ,106) 結果、常に、該制動
時は、それらF/B 制御入力のうちのいずれか (第2の目
標後輪舵角δrmFBによるF/B 制御入力または第2の目標
ホイ−ルシリンダ差圧Δ PFBによるF/B 制御入力) を含
み、また、制動力差制御についての前述した「第1の目
標ホイ−ルシリンダ差圧演算方法」に従う第1の目標ホ
イ−ルシリンダ差圧Δ PFFによるF/F 制御入力が、いず
れの切換え状態のときでも含まれることとなる。
【0057】上記の4制御入力の使い分けは、非制動時
にあっては後輪舵角のF/F 制御及びF/B 制御を可能と
し、制動時にあっては、前輪への荷重移動も考慮して、
制動に伴うコ−ナリングパワ−の変化に起因したヨ−レ
イトの目標値からのずれを第1の目標ホイ−ルシリンダ
差圧Δ PFFによるF/F 制御で補償し、更に、第2の目標
後輪舵角δrmFB及び第2の目標ホイ−ルシリンダ差圧Δ
PFBの2 つのF/B 制御のいずれか一方を用いて路面変化
等の外乱に対する補償をも行え、きめ細かくずれ分を補
償する制御系をその時の状態に応じて使い分けることが
できる。
【0058】更には、本例では、上記目標値の組合せの
選択 (ステップ105)につき、基本的に制動制御で行い、
第3の目標ホイ−ルシリンダ差圧Δ P3 と第1の目標ホ
イ−ルシリンダ差圧Δ PFFの絶対値の比較結果に応じた
切換えによって、制動時はF/F 制御系を用いた場合の制
動力を維持しながら制御を行え、車両減速度の低下を防
止することもできる。
【0059】本実施例に従えば、操舵角入力と車速によ
って設定される運動目標値を、非制動時には補助舵角の
F/F 制御により、また制御時には補助舵角と左右制動力
差のF/F 制御により実現させる装置をもつ場合において
適用するときは、、目標ヨ−レイトと発生ヨ−レイトの
偏差に応じて補助舵角または左右制動力差の制御を行う
F/B 制御部を付加し、非制動時には補助舵角のF/F 制御
及びF/B 制御を行い、かつ制御時にはF/F 及びF/B 制御
による左右制動力差絶対値が、F/F 制御のみの左右制動
力差絶対値を下回る場合にのみ、実際に左右制動力差に
よるF/B 制御を行うよう制御系を構成でき、前述したよ
うに、制御系がF/F 制御のみのものと比較すると、路面
μ変化や外乱等が生じても、制動時の減速度低下がより
少なく、かつ発生ヨ−レイトを目標ヨ−レイトに一致さ
せることができる車両運動制御が実現される。
【0060】なお、本発明は、以上に述べた実施例に限
定されるものではない。例えば、2 つの実施例において
は、後輪舵角によりヨ−レイト制御を行っているが、前
輪の操舵機構に舵角の増減を行える機構を追加すること
により、前輪舵角により同様の制御を行うことも可能で
ある。また、前後輪を共に補助操舵する場合も、適用し
得ることは勿論である。更に、左右制動力差を与える場
合、左右前輪間にブレ−キ液圧差を与える代わりに、ま
たはこれと共に他の左右輪間にブレ−キ液圧差を与えて
もよい。更にまた、車速センサ (13) の代わりに、車輪
速度、車両前後方向加速度等を検知して車両前後方向速
度を算出することも可能である。また、第2 実施例で
は、制御入力の選択を減速度に着目して行ったが、これ
に限られず、例えば装置の経時劣化状態やフェール状態
を検知し、これに応じて選択するようにしてもよい。更
に、本発明のいずれの制御態様のものも、制動制御系に
関して、図示したシステムに限られず、例えばマスター
シリンダとは別に油圧ポンプ等の増圧手段を設け、非制
動時 (ブレ−キペダルを踏み込まないとき) にも制動手
段を制御するものであってもよい。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、舵角制御及び制動力差
制御により車両運動を制御できるとともに、路面μや外
乱入力によるずれをフィ−ドバック(F/B) 制御系にて適
切に補償することができる。請求項1では、その左右制
動力差による制動制御にてフィ−ドバック(F/B) 制御を
行うが、かかる制動制御では、与えた制御入力に対して
発生する左右制動力差は路面μが変化してもほとんど変
化しないため、路面μ変化や外乱入力によって生じるず
れを確実に補償し得て、制御効果や精度の低下がより少
なく、確実に制御効果が得られる挙動制御を実現でき
る。請求項2では、車両の走行状態や制御状態によっ
て、ずれ分を補償する制御系をその時の状態に合わせて
変更可能で、状態に応じて適切に使う分けられ、きめ細
かくずれ分を補償する制御が実現できる。請求項3で
は、更にその場合に、基本的に制動制御で行い、制動時
はF/F 制御系を用いた場合の制動力を維持しながら制御
を行え、車両減速度の低下を防止することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明車両運動制御装置の概念図である。
【図2】本発明車両運動制御装置の概念図である。
【図3】本発明の一実施例に係る制動力差制御システム
の構成図である。
【図4】同じく、後輪操舵制御システムの構成図であ
る。
【図5】同例における制御系構成の一例を示すブロック
図である。
【図6】車両の運動方程式を導くにあたって用いたヨ−
イングと横方向の2 自由度をもつ車両運動モデルの説明
図である。
【図7】コントローラにより実行される制御プログラム
にして、後輪目標舵角及び前輪左右の目標ホイ−ルシリ
ンダ圧を算出するメインフロ−チャ−トの一例を示す図
である。
【図8】同プログラム中の目標ヨ−レイト及びF/F 制御
により目標後輪舵角を算出するサブル−チンの一例のフ
ロ−チャ−トである。
【図9】同じく、F/B 制御による目標ホイ−ルシリンダ
差圧を算出するサブル−チンの一例のフロ−チャ−トで
ある。
【図10】同じく、目標ホイ−ルシリンダ圧、ホイ−ル
シリンダ圧、マスターシリンダ圧からアクチュエ−タへ
の指令信号を決定するサブル−チンの一例のフロ−チャ
−トである。
【図11】本発明の他の実施例に係る制動力差制御シス
テムの構成図である。
【図12】同例における制御系構成の一例を示すブロッ
ク図である。
【図13】制御切換え演算部の構成の一例を示す図であ
る。
【図14】摩擦円の概念を示す図である。
【図15】同例でのコントローラにより実行される制御
プログラムのメインフロ−チャ−トの一例を示す図であ
る。
【図16】同プログラム中でのF/F 制御による目標前輪
差圧を算出するサブル−チンの一例のフロ−チャ−トで
ある。
【図17】同じく、F/B 制御による目標後輪舵角と目標
前輪差圧、及び最終的な目標後輪舵角及び目標前輪差圧
を算出するサブル−チンの一例のフロ−チャ−トであ
る。
【符号の説明】
1L,1R 左右前輪ホイ−ルシリンダ 2L,2R 左右後輪ホイ−ルシリンダ 3 ブレ−キペダル 4 マスターシリンダ 5 ブレ−キ液圧制御アクチュエ−タ (ABS アクチュエ
−タ) 6a,6b,6c 圧力制御弁 10 コントローラ 10a 目標値ヨ−レイト演算部 10b 目標後輪舵角演算部 (図12での第1 の目標後輪舵
角演算部) 10c 目標ホイ−ルシリンダ差圧演算部 (図12での第2
の目標ホイ−ルシリンダ差圧演算部) 10d 目標ホイ−ルシリンダ圧演算部 10e ABS アクチュエ−タ駆動信号演算部 10f 第1 の目標ホイ−ルシリンダ差圧演算部 10g 第2 の目標後輪舵角演算部 10h 制御入力切り換え演算部 10i 第3 の目標後輪舵角演算部 10j 第3 の目標ホイ−ルシリンダ差圧演算部 10k 選択部 11 操舵角センサ 12 ブレ−キスイッチ 13 車速センサ 14,15a,15b,15c 圧力センサ 16 ヨ−レイトセンサ 17 前後G センサ 21L,21R 左右後輪 22 油圧シリンダ 30 圧力サ−ボ弁 31 補助舵角センサ 35 後輪操舵アクチュエ−タ 41L,41R 左右前輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B62D 103:00 109:00 113:00 123:00 137:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の操舵角を検出する検出手段及び車
    両の前後方向速度を検出する検出手段の検出値に基づい
    て、車両の目標ヨ−レイトを設定する目標ヨ−レイト設
    定手段と、 車両の発生ヨ−レイトの検出手段と、 前輪及び/ 又は後輪の舵角を補助的に操舵可能な補助操
    舵手段と、 前記補助操舵手段の舵角を制御可能な補助操舵制御手段
    と、 前輪及び/ 又は後輪に対し制動力を左右独立に与えられ
    る制動手段と、 前記制動手段の制動力を制御可能な制動力制御手段と、 前記目標ヨ−レイト設定手段で設定される目標ヨ−レイ
    トを、制御対象となる車両で実現するために必要な制御
    対象車輪の目標補助操舵角を、予め車両諸元及び運動方
    程式によって設定された車両モデルに基づく演算により
    算出する目標補助舵角算出手段と、 発生ヨ−レイトと目標ヨ−レイトが一致するよう、前記
    目標ヨ−レイトと前記発生ヨ−レイト検出手段の検出値
    との偏差に応じた目標左右制動力差を算出する目標左右
    制動力差算出手段とを有し、 前記補助操舵制御手段は、目標補助操舵角と前記補助操
    舵手段の舵角が一致するよう制御を行い、かつ前記制動
    力制御手段は、目標左右制動力差と前記制動手段の左右
    輪制動力差が一致するよう制御を行うことを特徴とする
    車両運動制御装置。
  2. 【請求項2】 車両の操舵角を検出する検出手段及び車
    両の前後方向速度を検出する検出手段の検出値に基づい
    て、車両の目標ヨ−レイトを設定する目標ヨ−レイト設
    定手段と、 車両の発生ヨ−レイトの検出手段と、 前輪及び/ 又は後輪の舵角を補助的に操舵可能な補助操
    舵手段と、 前記補助操舵手段の舵角を制御可能な補助操舵制御手段
    と、 前輪及び/ 又は後輪に対し制動力を左右独立に与えられ
    る制動手段と、 前記制動手段の制動力を制御可能な制動力制御手段と、 前記目標ヨ−レイト設定手段で設定される目標ヨ−レイ
    トを、制御対象となる車両で実現するために必要な制御
    対象車輪の第1の目標補助操舵角及び第1の目標左右制
    動力差を、予め車両諸元及び運動方程式によって設定さ
    れた車両モデルに基づく演算により算出する手段と、 発生ヨ−レイトと目標ヨ−レイトが一致するよう、前記
    目標ヨ−レイトと前記発生ヨ−レイト検出手段の検出値
    との偏差に応じた第2の目標補助操舵角及び第2の目標
    左右制動力差を算出する手段と、 前記の第1の目標補助舵角及び第2の目標補助舵角より
    第3の目標補助操舵角を算出する第3の目標補助舵角算
    出手段と、 前記の第1の目標左右制動力差及び第2の目標左右制動
    力差より第3の目標左右制動力差を算出する第3の目標
    左右制動力差算出手段と、 前記補助操舵制御手段が前記の第3の目標補助操舵角と
    前記補助操舵手段の舵角が一致するよう制御を行い、か
    つ前記制動力制御手段が前記の第1 の目標左右制動力差
    と前記制動手段の左右輪制動力差が一致するよう制御を
    行う第1の制御状態と、前記補助操舵制御手段が前記の
    第1の目標補助操舵角と前記補助操舵手段の舵角が一致
    するよう制御を行い、かつ前記制動力制御手段が前記の
    第3の目標左右制動力差と前記制動手段の左右輪制動力
    差が一致するよう制御を行う第2の制御状態とを切換え
    る切換え手段とを備えることを特徴とする車両運動制御
    装置。
  3. 【請求項3】 前記制動力制御手段が、制御対象車輪の
    左右の制動圧の一方をマスターシリンダ圧に保ち、他方
    を目標左右制動力差分減圧する手段として構成され、 制動時における第3の目標左右制動力差絶対値が、第1
    の目標左右制動力差絶対値より大きい場合には、前記第
    1の制御状態で制御を行い、かつ第3の目標左右制動力
    差絶対値が、第1の目標左右制動力差絶対値よりも小さ
    い場合には、前記第2の制御状態で制御を行うことを特
    徴とする請求項2記載の車両運動制御装置。
JP9668392A 1992-04-16 1992-04-16 車両運動制御装置 Expired - Lifetime JP2789925B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9668392A JP2789925B2 (ja) 1992-04-16 1992-04-16 車両運動制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9668392A JP2789925B2 (ja) 1992-04-16 1992-04-16 車両運動制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05294249A true JPH05294249A (ja) 1993-11-09
JP2789925B2 JP2789925B2 (ja) 1998-08-27

Family

ID=14171596

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9668392A Expired - Lifetime JP2789925B2 (ja) 1992-04-16 1992-04-16 車両運動制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2789925B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2306592A (en) * 1995-10-19 1997-05-07 Fuji Heavy Ind Ltd Vehicle motion control system
US6131688A (en) * 1997-03-04 2000-10-17 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Driftout control device of four wheel steered vehicle by combination of brake/traction control and rear wheel steering
JP2007514601A (ja) * 2003-12-18 2007-06-07 ルノー・エス・アー・エス 操舵可能な後輪のロックの制御方法及びシステム並びに対応する車両
JP2008515709A (ja) * 2004-10-08 2008-05-15 ルノー・エス・アー・エス 非対称なブレーキのグリップ力状態における自動車の後輪の操舵制御方法
CN116552474A (zh) * 2023-05-23 2023-08-08 南栖仙策(南京)高新技术有限公司 一种基于强化学习的车速控制方法、装置、设备和介质

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004148891A (ja) * 2002-10-29 2004-05-27 Nissan Motor Co Ltd 車両用舵角制御装置
JP3896946B2 (ja) * 2002-10-29 2007-03-22 日産自動車株式会社 車両用舵角制御装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2306592A (en) * 1995-10-19 1997-05-07 Fuji Heavy Ind Ltd Vehicle motion control system
GB2306592B (en) * 1995-10-19 1998-07-29 Fuji Heavy Ind Ltd Vehicle motion control system
DE19643197B4 (de) * 1995-10-19 2006-04-13 Fuji Jukogyo K.K. Vorrichtung zur Regelung einer Fahrzeugbewegung
US6131688A (en) * 1997-03-04 2000-10-17 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Driftout control device of four wheel steered vehicle by combination of brake/traction control and rear wheel steering
JP2007514601A (ja) * 2003-12-18 2007-06-07 ルノー・エス・アー・エス 操舵可能な後輪のロックの制御方法及びシステム並びに対応する車両
JP2008515709A (ja) * 2004-10-08 2008-05-15 ルノー・エス・アー・エス 非対称なブレーキのグリップ力状態における自動車の後輪の操舵制御方法
CN116552474A (zh) * 2023-05-23 2023-08-08 南栖仙策(南京)高新技术有限公司 一种基于强化学习的车速控制方法、装置、设备和介质
CN116552474B (zh) * 2023-05-23 2024-02-06 南栖仙策(南京)高新技术有限公司 一种基于强化学习的车速控制方法、装置、设备和介质

Also Published As

Publication number Publication date
JP2789925B2 (ja) 1998-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2623940B2 (ja) 車両の挙動制御装置
JPH05185801A (ja) 車両の挙動制御装置
JP4942296B2 (ja) 車両の安定性を高める方法
US5228757A (en) System for controlling behavior of vehicle during braking and during a steering maneuver
JPH08216909A (ja) 車両挙動制御装置
US9020699B2 (en) Method and braking system for influencing driving dynamics by means of braking and driving operations
US20010056317A1 (en) Vehicle attitude control apparatus
US6112147A (en) Vehicle yaw rate control with bank angle compensation
JPH0466357A (ja) 車両の旋回挙動制御装置
US7004280B2 (en) Multiplex power steering device
JP2007515347A (ja) 摩擦値が不均一な走路でのブレーキ圧の制御方法
JPH04126670A (ja) 車両の挙動制御装置
JPH0624304A (ja) 制動力制御装置
JP2789925B2 (ja) 車両運動制御装置
JP2789905B2 (ja) 車両の挙動制御装置
JPH06221968A (ja) 路面摩擦係数検出装置
JP3060800B2 (ja) 車両のヨーイング運動量制御装置
JPS60191875A (ja) 車両の操舵制御方法
JP2001233230A (ja) 車両の姿勢制御装置
JP2903784B2 (ja) 制動力制御装置
JP2001233229A (ja) 車両の姿勢制御装置
JP3146718B2 (ja) 制動力制御装置
JP2002137721A (ja) 車両運動制御装置
JP2712786B2 (ja) 制動力制御装置
JP2884893B2 (ja) 制動力制御装置