JPH05294220A - 後輪制動力制御装置 - Google Patents

後輪制動力制御装置

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JPH05294220A
JPH05294220A JP4099621A JP9962192A JPH05294220A JP H05294220 A JPH05294220 A JP H05294220A JP 4099621 A JP4099621 A JP 4099621A JP 9962192 A JP9962192 A JP 9962192A JP H05294220 A JPH05294220 A JP H05294220A
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JP
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pressure
rear wheel
memory
break point
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Withdrawn
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JP4099621A
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English (en)
Inventor
Takao Morita
隆夫 森田
Tsutomu Matsukawa
勉 松川
Tadao Tanaka
忠夫 田中
Hiromichi Yasunaga
弘道 安永
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
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Priority to US08/036,542 priority patent/US5297861A/en
Priority to EP93104693A priority patent/EP0563740B1/en
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 イグニッションがオフされたときに折れ点圧
力を記憶しているメモリの内容及びタイマの計数値を保
持するようにして、適切な後輪制動力配分制御を行なう
こと。 【構成】 IGスイッチ38によりニグニッションスイ
ッチがオフした時点でメモリm1に第1目標値が記憶され
ている場合にはシステムを遮断し、メモリに第1目標値
以外の目標値が記憶されている場合にはその目標値及び
カウンタの計数値を設定時間だけ保持した後システムを
遮断するように構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は前輪制動力と後輪制動力
との配分を制御する後輪制動力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ブレ−キペダルを踏み込むと、マスタシ
リンダで発生したブレ−キ液圧(以下、マスタシリンダ
圧という)は4輪のホイ−ルシリンダに伝達され、各輪
に制動力が発生する。
【0003】ブレ−キペダルの踏み込みを大きくする
と、各輪に発生する制動力が大きくなるため、車両の減
速度が大きくなる。車両の減速度が大きくなると、後輪
荷重が減少するため、後輪の接地性が低下する。このよ
うに車両の減速度が大きくなるような制動(高G制動)
を発生させる制動状況下において、マスタシリンダ液圧
を前輪と後輪のホイ−ルシリンダにほぼ同じ配分で分配
して伝達すると、後輪の接地性が低下しているため、後
輪が先にロックし、車両の制動安定性が悪くなるという
問題がある。
【0004】このため、制動力が小さいときはマスタシ
リンダ圧をそのまま後輪のホイ−ルシリンダに伝達し、
マスタシリンダ圧が設定圧力以上になると後輪のホイ−
ルシリンダへ伝達される液圧の上昇率を下げるようにし
て後輪の早期ロックを防止する機能するプロポ−ショニ
ングバルブ(PCV)をブレ−キ系統に組み込んでい
る。
【0005】また、このプロポ−ショニングパルプをバ
イパスするバイパス弁を設け、上述した設定圧力までは
バイパス弁を開いておき、設定圧力以上になるとバイパ
ス弁を閉じてプロホ−ショニングバルブを利かせるよう
にして、折れ点圧力を可変設定することにより後輪への
制動力配分を好適に制御するようにした後輪制動力制御
装置が考えられている(特願平3−315660)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような後輪制動力
制御装置における折れ点圧力の設定は、後輪の荷重を例
えば、サスペンションの変位を検出することにより予測
し、この後輪荷重から上述したプロポ−ショニングパル
プをバイパスするバイパス弁を閉じる折れ点圧力を設定
している。しかし、路面状況によっては設定された折れ
点圧力に達する前に後輪がスリップを開始してしまうこ
ともあり得る。
【0007】このため、一度設定した折れ点圧力に達す
る前に後輪がロックする前兆が検出された場合には折れ
点圧力を下げるように調整することにより、いかなる路
面状況下においての後輪のロックを発生させることなく
後輪への制動力配分を好適に制御できる後輪制動力制御
装置が考えられている(特願平4−73648)。
【0008】このような後輪制動力制御装置では後輪が
ロックする前兆を検出すると、折れ点圧力を下げるよう
に調整してその折れ点圧力を所定時間だけ保持し、さら
に後輪がロックする前兆を検出すると折れ点圧力を更に
下げてその値を所定時間だけ保持するようにしている。
【0009】また、このような後輪制動力制御装置はイ
グニッションスイッチがオフされると折れ点圧力を保持
していたメモリの内容をクリアすると共に、所定時間を
計数するタイマの計数値をクリアし、再度イグニッショ
ンスイッチがオンされると折れ点圧力の設定を最初から
やり直していた。
【0010】このため、路面状況が変化しない道路で一
旦駐車後、再発進するような場合では、折れ点圧力をニ
グニッションスイッチがオフした時の値と同じに設定し
ておけば、再発進直後に後輪がロックすることはないは
ずである。
【0011】しかし、イグニッションスイッチをオフし
た時の折れ点圧力を保持していないために、再発進後に
適切な後輪制動力配分制御を行なうことができないとい
う問題点があった。
【0012】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、その目的はイグニッションがオフされたときに折れ
点圧力を記憶しているメモリの内容及びタイマの計数値
を保持するようにして、イグニシッションスイッチをオ
ンした時にイグニッションスイッチをオフしたときのメ
モリの内容及びタイマの計数値を使用するようにして、
適切な後輪制動力配分制御を行なうことができる後輪制
動力制御装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項第1項に係わる後
輪制動力制御装置はマスタシリンダ圧を検出するマスタ
シリンダ圧検出手段と、前輪のブレ−キ力に対する後輪
のブレ−キ力の比が低下する折れ点圧力を可変設定可能
な制御弁手段と、後輪のロック傾向を検出するロック傾
向検出手段と、イグニッションスイッチのオン/オフ状
態を検出する操作状態検出手段と、上記折れ点圧力の初
期値として第1目標値をメモリに設定し、上記ロック傾
向検出手段により後輪がロックする前兆を検出すると目
標値を下げて上記メモリに設定し、タイマ管理下により
上記メモリに新たな目標値が設定される毎にその目標値
を所定時間だけ保持する折れ点圧力設定手段と、上記マ
スタシリンダ圧検出手段で検出されたマスタシリンダ圧
が上記メモリに記憶されている目標値以上になると上記
制御弁手段を作動させて前輪のブレ−キ力に対する後輪
のブレ−キ力の比を低下させる制御手段と、上記操作状
態検出手段によりニグニッションスイッチがオフしたこ
とが検出された時点で上記メモリに第1目標値が記憶さ
れている場合にはシステムを遮断し、上記メモリに第1
目標値以外の目標値が記憶されている場合にはその目標
値及びカウンタの計数値を設定時間だけ保持した後シス
テムを遮断するシステム遮断手段とを具備する。とを具
備する。
【0014】
【作用】ニグニッションスイッチがオフした時点で上記
メモリに第1目標値が記憶されている場合にはシステム
を遮断し、その時点で上記メモリに第1目標値以外の目
標値が記憶されている場合には設定時間後にシステムを
遮断するようにしている。そして、設定時間以内にイグ
ニッションスイッチがオンされた場合には、メモリに記
憶されている目標値を使用して後輪制動力配分制御を行
なうようにしている。
【0015】
【実施例】以下図面を参照して本発明の一実施例に係わ
る後輪制動力制御装置について説明する。図1は本発明
の一実施例に係わる後輪制動力制御装置を示すブロック
図、図2及び図3は同実施例の動作を説明するためのフ
ロ−チャ−ト、図4はコントロ−ラの機能手段を説明す
るためのブロック図、図5はプロポ−ショニングバルブ
の入出力特性を示す図である。
【0016】図1において、11はブレ−キペダルであ
る。このブレ−キペダル11の踏力は倍力装置12を介
して増幅された後、タンデムのマスタシリンダ13に伝
達される。
【0017】このマスタシリンダ13はブレ−キペダル
11の踏み込み量に応じてブレ−キ液圧を発生する2つ
の液圧発生部(図示しない)を備えている。一方の液圧
発生部はABS(アンチスキッドブレ−キシステム)1
4が取り付けられた配管15を介して左側前輪のホイ−
ルシリンダ161 に接続されると共に、配管15の途中
から分岐しABSバルブ17及びPCV182 が取り付
けられた配管19を介して右側後輪のホイ−ルシリンダ
164 に接続される。
【0018】また、他方の液圧発生部はABSバルブ2
0が取り付けられた配管21を介して右側前輪のホイ−
ルシリンダ162 に接続されると共に、配管21の途中
から分岐しABSバルブ22及びPCV181 が取り付
けられた配管23を介し左側後輪のホイ−ルシリンダ1
3 に接続される。
【0019】PCV181 及び182 は制動力が小さい
ときはマスタシリンダ圧をそのまま後輪のホイ−ルシリ
ンダに伝達し、マスタシリンダ圧が設定圧力以上になる
と後輪のホイ−ルシリンダへ伝達される液圧の上昇率を
下げるように機能する公知のプロポ−ショニングバルブ
である。
【0020】つまり、PCV181 及び182 の特性曲
線は図5の実線Cで示すように、マスタシリンダ圧が設
定圧力Poより小さい領域では傾きが「1」であり、マ
スタシリンダ圧が設定圧力Poを越えると、マスタシリ
ンダ圧に対する後輪制動力の傾きが小さくなるように変
化する。この設定圧力PoはPCV181 及び182
機械的要件により一義的に決定される。
【0021】PCV181 の上流側と下流側との間には
バイパス管24が設けられ、PCV182 の上流側と下
流側との間にはバイパス管25が設けられている。この
バイパス管24及び25にはそれぞれ常開の電磁開閉弁
であるPCVバイパスバルブ26,27がそれぞれ設け
られている。
【0022】このため、PCVバイパスバルブ26,2
7を閉作動させるマスタシリンダ圧を可変設定すること
により、図5に斜線で示した領域内で後輪制動力が制御
可能となっており、理想制動力曲線Bに示される制動力
よりも高い制動力を後輪に発生させることが可能となっ
ている。
【0023】また、31は左側前輪の車輪速度VFLを検
出する車輪速センサ、32は右側前輪の車輪速度VFRを
検出する車輪速センサ、33は左側後輪の車輪速度VRL
を検出する車輪速センサ、34は右側後輪の車輪速度V
RRを検出する車輪速センサ、35は車速Vを検出する車
速センサである。各車輪速度VFL,VFR,VRL,VRR信
号及び車速V信号はABSコントロ−ラ36に入力され
る。
【0024】このABSコントロ−ラ36はマイクロコ
ンピュ−タ及びその周辺回路により構成されているもの
で、各車輪速度VFL,VFR,VRL,VRR及び車速Vに基
づいて各輪毎のスリップ率をそれぞれ計算し、各車輪毎
に設けられているABSバルブ14,20,22,17
にABS信号a1〜a4をそれぞれ出力する。このAB
S信号a1〜a4は例えばその信号レベルによりホイ−
ルシリンダ161 〜164 にブレ−キ液を込める増圧信
号、ホイ−ルシリンダ161 〜164 に込めたブレ−キ
液を保持する保持信号、ホイ−ルシリンダ161 〜16
4 からブレ−キ液を抜く減圧信号をそれぞれ意味する。
なお、このABSコントロ−ラ36は車輪のスリップ率
が所定値以上になると先ず保持信号を出力し、その後減
圧信号を出力する。
【0025】ABSコントロ−ラ36はABS信号a1
〜a4を例えば、マイクロコンピュ−タ及びその周辺回
路により構成されるコントロ−ラ37に出力する。さら
に、配管15に設けられたマスタシリンダ圧PMを検出
する圧力センサ38から出力されるマスタシリンダ圧P
M信号及びイグニッションスイッチのオン/オフ状態を
検出するIGスイッチ38の検出出力はコントロ−ラ3
7に入力されている。このコントロ−ラ37はPCVバ
イパスバルブ26,27の開閉制御をそれぞれ独立に制
御している。
【0026】このコントロ−ラ37は左側後輪のPCV
181 をバイパスするPCVバイパスバルブ26を閉じ
るマスタシリンダ圧、つまり左側後輪の折れ点圧力PL
を記憶するメモリm1、右側後輪側のPCV182 をバス
パスするPCVバイパスバルブ27を閉じるマスタシリ
ンダ圧、つまり右側後輪の折れ点圧力PR を記憶するメ
モリm2、高μ路で0.6Gの制動を行った場合の折れ点
圧力P1 を記憶しているメモリm3を備えている。なお、
このメモリm3はROM(リ−ド・オンリ・メモリ)によ
り構成されている。このコントロ−ラ37は入力される
ABS信号a1〜a4に基づいてメモリm1及びm2に折れ
点圧力PL ,PR をそれぞれ設定する制御プログラムを
記憶しているもので、コントロ−ラ36は所定サンプリ
ング時間毎にマスタシリンダPとメモリm1及びm2にそれ
ぞれ設定された折れ点圧力PL ,PR とを比較し、「P
≧PL 」となると左側後輪のPCV181 をバイパスす
るPCVバイパスバルブ26を閉制御し、「P≧PR 」
となると右側後輪のPCV182 をバイパスするPCV
バイパスバルブ27を閉制御する。
【0027】例えば、図5に示すように折れ点圧力PL
(PR )が設定圧力Poより高い圧力P1が設定された
場合には、PCVバイパスバルブ26(27)はマスタ
シリンダ圧がP1 になるまで開けられているので、後輪
制動力はAで示すように変化し、後輪制動力が増加す
る。
【0028】なお、図2及び図3のフロ−チャ−トは後
輪の一方の車輪側、例えば左後輪のPCV181 をバイ
パスするPCVバイパスバルブ26を閉じる折れ点圧力
PLを設定する制御プログラムの内容を示しているもの
で、右後輪のPCV182 をバイパスするPCVバイパ
スバルブ27を閉じる折れ点圧力PR を設定するフロ−
チャ−トも同様な内容であるので、その記載については
省略する。
【0029】次ぎに、上記のように構成された本発明の
一実施例の動作する。まず、左後輪のPCV181 をバ
イパスするPCVバイパスバルブ26を閉じる折れ点圧
力PL を記憶するメモリm1に初期値としてメモリm3に記
憶されている圧力P1 を第1目標値として設定する(ス
テップS1)。そして、左側後輪のABSバルブ22に
出力されるABS信号a3を判定し、その信号が保持信
号であるか判断する(ステップS2)。このステップS
2の判定で「YES」と判定された場合には、左側前輪
のABSバルブ14に出力されるABS信号a1を判定
し、その装置14は作動しているか、つまり、装置14
に保持信号あるいは減圧信号が出力されているか判定さ
れる(ステップS3)。このステップS3の判定で、左
側前輪のABSバルブ14が作動していないと判定され
るとステップS4以降の処理によりステップS1でメモ
リm1に設定した折れ点圧力PL を更新する処理が行われ
る。つまり、左側前輪より左側後輪の方が早くスリップ
が発生していると判定されると、左側後輪の折れ点圧力
PL を下げるように補正する処理がなされる。具体的に
は、ステップS3において「NO」と判定された時点で
圧力センサ38で検出したマスタシリンダ圧PMを読み
込み、メモリm1を更新し、第2目標値として設定する
(ステップS4,S5)。そして、タイマ1の計時動作
をスタ−トさせ、タイマ1に所定時間が計数されるまで
に左側後輪のABSバルブ22に出力されるABS信号
a3として減圧信号が検出された場合には(ステップS
6〜S8)、ステップS9以降の処理に進んで更に左側
後輪の折れ点圧力PL を下げるように補正する処理が行
われる。
【0030】ところで、上述したステップS5において
メモリm1の内容が更新されてからタイマ1で計数される
所定時間以内に左側後輪のABSバルブ22に出力され
るABSバルブ信号a3として減圧信号が出力されない
場合にはステップS8からステップS7に戻って、処理
が繰り返されタイマ1が所定時間を計数するまでメモリ
m1に設定される折れ点圧力PL はステップS5で更新さ
れた値に保持される。つまり、後輪のスリップが進行し
ていれば、左側後輪のABSバルブ22に出力されるA
BS信号a3は保持信号から減圧信号へと切替わってい
くわけであるが、保持信号が出力されてから減圧信号が
所定時間以内に発生しないということは、後輪のスリッ
プが進行していないと判断し、後輪への制動力配分が適
切であると判定されて折れ点圧力PLが所定時間保持され
る。なお、ステップS7においてタイマ1が所定時間の
計数を終了すると上述のステップS1に戻り同様の処理
が繰り返される。
【0031】ところで、上記ステップS8の判定で「Y
ES」、つまりタイマ1に所定時間が計数されるまでに
左側後輪のABSバルブ22に出力されるABS信号a
3として減圧信号が検出された場合には、メモリm1に設
定する折れ点圧力PL をマップ(図示しない)により更
に下げる方向に更新する処理がなされ、第3目標値が設
定される(ステップS9)。そして、タイマ2の計時動
作を開始させ、タイマ2に所定時間が計数されるまでに
左側前輪のABSバルブ14に出力されるABS信号a
1として作動信号が出力されていない状態、つまり保持
信号も減圧信号も出力されていない状態でしかも左側後
輪のABSバルブ22に出力されるABS信号a3とし
て作動信号、つまり保持信号あるいは減圧信号が出力さ
れている場合には、後述するステップS14以降の処理
に進んでメモリm1に設定する折れ点圧力PL をゼロに設
定する処理に移行する。
【0032】つまり、折れ点圧力PL をゼロに設定する
ケ−スとしては、前述したステップS9で折れ点圧力P
L が下げるように設定されてから、所定時間内に左側後
輪のみに作動信号が出力されるのみである。このような
場合には、左側後輪の制動力が高すぎるので、左側後輪
がスリップしていると判断され、後輪の制動力を更に下
げるべく折れ点圧力PL がゼロに下げられる。
【0033】なお、ステップS9においてメモリm1の内
容が更新されてからタイマ2で計数される所定時間以内
に左側前輪のABSバルブ14に出力されるABS信号
a1として作動信号(保持信号あるいは減圧信号)が出
力された場合、あるいは左側前輪のABSバルブ14に
出力されるABS信号a1として作動信号(保持信号あ
るいは減圧信号)が出力されていない場合でしかも左側
後輪のABSバルブ22に出力されるABS信号a3と
して作動信号が出力されていない場合には、上述したス
テップS11に戻って処理が繰り返されタイマ2が所定
時間を計数するまでメモリm1に設定する折れ点圧力PL
がステップS9で設定された値に保持される。つまり、
所定時間以内に左側前輪のABSバルブ14が作動した
場合には、折れ点圧力PL を所定時間保持しながらAB
Sコントロ−ラ36の制御により前輪のスリップを防止
する処理を行なっている。
【0034】ところで、ステップS13で「YES」と
判定された場合にはメモリm1に設定する折れ点圧力PL
に第4目標値としてゼロが設定され、タイマ3の計時動
作が開始される。このタイマ3により所定時間が計数さ
れるまで、メモリm1に設定される折れ点圧力PL がゼロ
に保持される。
【0035】つまり、メモリm1に設定する折れ点圧力P
L をゼロに設定することは、「P≧PL 」の条件が常に
満足されるので、コントロ−ラ37はPCVバイパスバ
ルブ26を常時閉じられる。このため、PCV181
常時作動することになり、PCV181 の特性により図
5中に実線Cで示す制動力配分がなされ折れ点圧力が図
5に示したPoに所定時間保持されて後輪のスリップ率
が効果的に抑制される。
【0036】なお、タイマ3が所定時間を計数してステ
ップS16の判定で「YES」と判定された場合にはス
テップS1の処理に戻ってメモリm1に折れ点圧力PL の
初期値P1 が設定される。
【0037】つまり、折れ点圧力PL として図に示すよ
うな圧力P1 を設定した後、ABS信号により後輪がス
リップしていることが検出されると、折れ点圧力を順次
下げるようにしたので、一旦折れ点圧力を設定した後で
も折れ点圧力を下げて後輪にスリップが発生しない範囲
で後輪制動力を上げるように調整することができる。
【0038】さらに、左右のPCVバイパスバルブ2
6,27を閉じる折れ点圧力PL ,PR を独立に設定
し、開閉制御するようにしたので、左右輪に対する路面
の摩擦係数が異なる路面、つまりスプリット路での制動
時や、旋回制動時にも最適な制動力を得ることができ
る。
【0039】また、折れ点圧力を設定した後、タイマ管
理により一定時間その値を保持するようにしたので、目
標値の設定変更を少なくすることができ、制動フィ−リ
ングの変化を防止することができる。
【0040】ところで、コントロ−ラ37の機能をブロ
ック図で示すと図4に示すようになる。図4において、
左側後輪の保持信号MAI (RL)はABSコントロ−ラ3
6からABSバルブ22に出力されるABS信号a3が
保持信号であればHレベルとなり、それ以外の信号であ
ればLレベルとなる論理信号、左側前輪の減圧信号REL
(FL)はABSコントロ−ラ36からABSバルブ14
に出力されるABS信号a1が減圧信号であればHレベ
ルとなり、それ以外の信号であればLレベルとなる論理
信号、MAI (FL)はABSコントロ−ラ36からABS
バルブ14に出力されるABS信号a1が保持信号であ
ればHレベルとなり、それ以外の信号であればLレベル
となる論理信号、左側後輪の減圧信号REL (FL)はAB
Sコントロ−ラ36からABSバルブ14に出力される
ABS信号a1が保持信号であればHレベルとなり、そ
れ以外の信号であればLレベルとなる論理信号である。
【0041】保持信号MAI (RL)はアンド回路41の一
方の入力端子に入力され、減圧信号REL (FL)あるいは
保持信号MAI (FL)はインバ−タ42を介してアンド回
路41の他方の入力端子に入力される。
【0042】アンド回路41の出力はタイマ1の入力端
子に入力される。タイマ1はアンド回路41の出力がH
レベルに立ち上がってから所定時間だけHレベル状態を
保持する。
【0043】タイマ1の出力はアンド回路43の一方の
入力端子に入力される。このアンド回路43の他方の入
力端子には減圧信号REL (RL)が入力されている。アン
ド回路43の出力はタイマ2に入力される。このタイマ
2はアンド回路43の出力がHレベルに立ち上がってか
ら所定時間だけHレベル状態を保持する。
【0044】また、タイマ1の出力は折れ点圧力の第2
の目標値P2を保持する保持部44に入力される。この
保持部44は圧力センサ38から出力されるマスタシリ
ンダ圧PMが入力されている。この保持部44はタイマ
1の出力がHレベル状態である間だけマスタシリンダ圧
PMを保持する。
【0045】この保持部44の出力は保持部45に入力
される。この保持部45は折れ点圧力の第3目標値P3
を保持する保持部45に入力される。この保持部45に
は上述したタイマ2の出力が入力されており、タイマ2
の出力がHレベル状態である間、保持部44から出力さ
れる折れ点圧力PMを「0.7倍」した値を保持する。
【0046】保持部44に保持されている第2目標値P
2及び保持部45に保持されている第3目標値P3は最
小値選択部46に入力される。この最小値選択部46に
はメモリm1に設定されている折れ点圧力の初期値P1が
入力されている。
【0047】また、REL (FL)信号はインバ−タ47を
介してアンド回路48の第1の入力端子に入力され、RE
L (RL)信号及びタイマ2の出力はそれぞれアンド回路
48の第2及び第3の入力端子に入力される。
【0048】アンド回路48の出力はタイマ3に入力さ
れる。タイマ3はアンド回路48の出力がHレベルとな
ってから所定時間Hレベル状態を保持する。タイマ3の
出力は折れ点圧力の第4目標値P4を保持する保持部4
9に入力される。この保持部49はメモリm3に記憶され
ている折れ点圧力の初期値P1が入力されており、この
保持部49は初期値P1を0.01倍した値を第4目標
値P4として保持する。この保持部49の出力は最小値
選択部46に入力される。このように初期値P1を0.
01倍すると図5の設定圧力Poより小さくなることが
予め判明しているため、0.01倍を乗算したが、第4
目標値P4として前述したフロ−チャ−トと同様にして
ゼロを設定しておいても良いし、Poより小さい値であ
れば良い。なお、折れ点圧力P1 〜P4 は図5に示して
おく。
【0049】さらに、保持部45で折れ点圧力PMを
「0.7倍」するようにしたが、前述したフロ−チャ−
トの処理のようにマップで求めても良い。また、逆のこ
とが前述したフロ−チャ−トの処理についても言えるこ
とは言うまでもない。
【0050】最小値選択部46は入力される第1乃至第
4目標値P1〜P4のうち最小値を選択し目標圧力PL
として比較部50に出力する。比較部50は圧力センサ
37から出力されるマスタシリンダ圧PMと最小選択部
46から出力される目標圧力PL とを比較し、「PM≧
PL 」であれば、PCVバイパスバルブ26を閉じる制
御開始信号を図示しない駆動回路に出力する。
【0051】ところで、イグニションスイッチ(図示し
ない)をオフするとIGスイッチ38からの検出信号が
コントロ−ラ37に入力され、図6のフロ−チャ−トに
示す処理が行われる。まず、メモリm1に記憶されている
折れ点圧力PL がメモリm3に記憶されている第1目標値
P1と等しいか判定する(ステップS21)。このステ
ップS21において「YES」と判定された場合にはコ
ントロ−ラ37ヘの電源の供給を停止するシステム遮断
処理が行われる。
【0052】このステップS21で「NO」と判定され
た場合には、タイマ1〜タイマ3の計数値及びメモリm
1,m2にそれぞれ記憶されている折れ点圧力PL ,PR
が保持され、IGオフタイマを設定する(ステップS2
1)。そして、IGオフタイマに設定時間経過されたか
判定される(ステップS24)、前述したステップS2
2に進んでシステムが遮断される。
【0053】また、前述したIGオフタイマに設定時間
が計数される前に、再度ニグニッションスイッチがオン
されると、タイマ1〜タイマ3の計数値及びメモリm1,
m2に保持されていた折れ点圧力PL ,PR に基づいて後
輪制動力配分制御が行われる。
【0054】このため、一旦イグニッションスイッチを
オフさせた駐車後に設定時間後に再発進させるような場
合には、イグニッションスイッチをオフさせた時のデ−
タが保持されているので、再発進時に後輪制動力が高す
ぎて後輪がロックしてABSが作動されることを防止す
ることができる。
【0055】また、イグニッションスイッチをオフした
ときにメモリm1に記憶されている折れ点圧力PL がメモ
リm3に記憶されている第1目標値P1と等しければ、す
ぐにシステムを遮断するようにしたので、省エネルギ−
を計ることができる。つまり、この場合には、第1目標
値P1はメモリm3に記憶されているものであるために、
保持しておく必要がないためである。
【0056】なお、上記実施例ではABSコントロ−ラ
36から出力されるABS信号a1〜a4に基づいて折
れ点圧力を調整するようにしたが、ABSコントロ−ラ
36で計算された各輪のスリップ率をコントロ−ラ37
に入力し、ステップS2の処理に換えてスリップ率が所
定値を越えた場合には、同様の処理を行うようにしても
良い。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、イ
グニッションがオフされたときに折れ点圧力を記憶して
いるメモリの内容及びタイマの計数値を保持するように
して、イグニシッションスイッチをオンした時にイグニ
ッションスイッチをオフしたときのメモリの内容及びタ
イマの計数値を使用するようにして、適切な後輪制動力
配分制御を行なうことができる後輪制動力制御装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わる後輪制動力制御装置
を示すブロック図。
【図2】同実施例の動作を説明するためのフロ−チャ−
トの一部。
【図3】同実施例の動作を説明するためのフロ−チャ−
トの一部。
【図4】コントロ−ラの機能手段を説明するためのブロ
ック図。
【図5】プロポ−ショニングバルブの入出力特性を示す
図。
【図6】イグニッションスイッチがオフしたときの動作
を示すフロ−チャ−ト。
【符号の説明】
12…倍力装置、14,17,20,22…ABSバル
ブ、161 〜164 …ホイ−ルシリンダ、181 ,18
2 …PCV、26,27…PCVバイパスバルブ、36
…ABSコントロ−ラ、37…コントロ−ラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安永 弘道 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスタシリンダ圧を検出するマスタシリ
    ンダ圧検出手段と、 前輪のブレ−キ力に対する後輪のブレ−キ力の比が低下
    する折れ点圧力を可変設定可能な制御弁手段と、 後輪のロック傾向を検出するロック傾向検出手段と、 イグニッションスイッチのオン/オフ状態を検出する操
    作状態検出手段と、 上記折れ点圧力の初期値として第1目標値をメモリに設
    定し、上記ロック傾向検出手段により後輪がロックする
    前兆を検出すると目標値を下げて上記メモリに設定し、
    タイマ管理下により上記メモリに新たな目標値が設定さ
    れる毎にその目標値を所定時間だけ保持する折れ点圧力
    設定手段と、 上記マスタシリンダ圧検出手段で検出されたマスタシリ
    ンダ圧が上記メモリに記憶されている目標値以上になる
    と上記制御弁手段を作動させて前輪のブレ−キ力に対す
    る後輪のブレ−キ力の比を低下させる制御手段と、 上記操作状態検出手段によりニグニッションスイッチが
    オフしたことが検出された時点で上記メモリに第1目標
    値が記憶されている場合にはシステムを遮断し、上記メ
    モリに第1目標値以外の目標値が記憶されている場合に
    はその目標値及びカウンタの計数値を設定時間だけ保持
    した後システムを遮断するシステム遮断手段とを具備し
    たことを特徴とする後輪制動力制御装置。
JP4099621A 1992-03-30 1992-04-20 後輪制動力制御装置 Withdrawn JPH05294220A (ja)

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US08/036,542 US5297861A (en) 1992-03-30 1993-03-22 Rear wheel braking force control apparatus and control method therefor
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