JPH052938U - シート状物の接合構造体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゴルフ場やゴルフ練習場、グランドなどに敷
設した人工芝やマットなどのシート状物間を確実に固定
し、敷設固定したシート状物の修正や張替などの容易な
シート状物間の接合構造体を提供することにある。 【構成】 地面などに敷設した隣接シート状物間を、繊
維シート、重合体シートあるいは面フアスナーなどの基
材シートに耐水性粘着剤を付与した粘着シートで接合固
定したシート状物の接合構造体である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ゴルフ場やゴルフ練習場、グランドなどに敷設した人工芝やマット などのシート状物間の接合構造体に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ゴルフ場やゴルフ練習場、グランドなどに敷設した人工芝やマットなど のシート状物間の接合・固定は接着剤や接着剤を塗布した当て布を当てて接着固 定していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、従来の人工芝やマットなどのシート状物の敷設固定方法では、敷設し たシート状物間を接着剤で接着するものであり、この接着作業には多くの時間と 労力を必要としていた。更に、一旦敷設固定したシート状物の修正や補修・張替 などの作業は容易ではない。

【０００４】 本考案の目的は、ゴルフ場やゴルフ練習場、グランドなどに敷設した人工芝や マットなどのシート状物間を確実に固定し、更に、敷設固定したシート状物の修 正や張替などの容易なシート状物の接合構造体を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、敷設した隣接シート状物間を、耐水性粘着剤を付与した粘着シート で接合固定したことを特徴とするシート状物の接合構造体である。

【０００６】

【作用】

本考案は、人工芝やマットなどのシート状物間を耐水性粘着剤を付与した粘着 シートで接合固定することによって、広い面積のシート状物の敷設接合作業が容 易で、敷設固定したシート状物の修正や補修・張替も容易に行うことができる。

【０００７】

【実施例】

次に、本考案のシート状物の接合構造体を図面にて説明する。 図１ないし図３は、敷設シート状物を粘着シートで接合固定した一例の断面模 式図である。図１は、敷設シート状物を突き合わせ接合固定した一例の断面図で 、地面３などに敷設した隣接するシート状物１、１’を、裏面から粘着剤付シー ト２で接合固定し、更に必要に応じて敷設シート状物の接合部をタッカーやホチ キスなどによる打鋲あるいは「コ」の字型固定具打ち込みなどで固定した接合構 造体であり、４は固定具である。図２は、敷設シート状物を重ね合わせ接合固定 した一例の断面図で、地面３などに敷設した隣接するシート状物１、１’の端部 を重ね合わせ、該重ね合わせ部分を裏面から粘着シート２で接合固定し、更に必 要に応じて敷設シート状物の接合部をタッカーやホチキスなどによる打鋲あるい は杭などの打ち込みで固定した接合構造体であり、５は杭状固定具である。図３ は、敷設シート状物を重ね合わせ接合固定した一例の断面図で、地面３などに敷 設した隣接するシート状物１、１’の端部を重ね合わせ、該重ね合わせ部分を両 面粘着シート２で接合固定した接合構造体である。

【０００８】 図４は、敷設シート状物を粘着シートと面フアスナーの併用で接合固定した一 例の断面図であり、地面３などに敷設した隣接するシート状物１、１’を、裏面 から粘着シート２で接合固定し、更に表面から連続的あるいは適当な部分を面フ アスナー６で係合固定した接合構造体である。

【０００９】 図５および図６は、本考案の接合構造体を構成する接合用粘着シートの断面模 式図であり、図５は、基材シート７に布帛や重合体シートなどのシート状物を用 い、その一面に粘着剤層を設けた粘着シートの断面模式図である。また、粘着シ ートは、ロール巻きにしたものまたは粘着面に離型紙を付与したもののいずれで もよい。特に、長尺の粘着シートに付した離型紙は部分的に切れ目を付けておく と施工性の点で好ましい。図６は、列状の係合素子群を有する基材シート７の係 合素子間に粘着剤８を付与した粘着シートの一例の断面模式図で、止水性や連続 性を向上させた粘着シートである。

【００１０】 本考案で敷設するシート状物は、人工芝やマット、パイル面を有するシート状 物など、主としてゴルフ場やゴルフ練習場、グランドなど地面に敷設するいわゆ るグリーンマットである。また該シート状物を接合固定する粘着シートの基材シ ートは、通常使用される合成繊維や複合繊維、再生繊維、天然繊維などから選ば れた繊維の編布、織布、不織布などの布帛あるいは立毛布帛、または該布帛を熱 処理や樹脂加工で繊維間を固定したシート状物などの繊維シート、粘着剤との剥 離強力が被接合シート状物との接合強力と同等以上の接合強力を有する重合体シ ート、例えば、ポリエステルまたは共重合ポリエステル、ポリアミドまたは変性 ポリアミド、エチレン・酢酸ビニル共重合体またはその鹸化物、ポリビニルアル コール系重合体、オレフイン系重合体などの非発泡シート、発泡シートまたは積 層シートなどの重合体シート、基材シートの一面または両面に鈎状、傘状、きの こ状または多列レール状などの素子群を有し、粘着剤や被係合物と係合して係止 固定機能を有する成形面フアスナーまたは編織製面フアスナーなどである。

【００１１】 本考案で用いる粘着剤は、水分の存在した状態、水中あるいは水の存在下でも 十分な粘着性を有し、かつ粘着接合部に１００mmＨ₂Ｏの水圧が掛かった場合で も剥離または通水しない耐水性粘着剤で、例えば、ブチルゴム（イソブチレン・ イソプレン共重合体）、ポリイソブチレンゴムなどの合成ゴムを基剤として調整 された粘着剤である。

【００１２】 隣接するシート状物の固定方法は、図１ないし図４に例示したごとく、敷設し た２枚のシート状物を突き合わせまたはシート状物の端部分を重ね合わせた裏面 から、テープ状の粘着シートを当接して接合固定する方法。敷設した２枚のシー ト状物の端部分を重ね合わせ、その間に両面粘着シートを挿入して接合固定する 方法が一般的である。更に、必要に応じて接合部分をタッカーやホチキスなどに よる打鋲、「コ」の字型固定具または杭などの打ち込みで固定するとか、接合部 やシート状物の適宜の部分を、基材の両面に耐水性粘着剤を付与した粘着シート を用いて、一面の粘着剤層でシート状物の接合を、他の面の粘着剤層でシート状 物の敷設面、例えば、コンクリート、石、木質、金属、プラスチックスなどの面 に接合固定すると敷設シート状物と敷設面との固定が安定して好ましい。また、 粘着シートで接合した部分を面フアスナーで係合固定することも、外力によって 生ずる接合部のずれや引っかけて生ずる捲れなどを防止するのに好ましい。

【００１３】 また、基材シートに面フアスナーを用い、該面フアスナーの係合素子群に粘着 剤を付与した粘着シートは、該面フアスナーの係合素子でシート状物を係合させ ると共に粘着剤で接合させることで、一層安定な固定効果が得られる。なお、シ ート状物が面フアスナーと係合機能を有さない場合には、粘着シートを貼付する シート面に、面フアスナーと係合する、例えば、ループ状パイル面を有する編織 布や面フアスナー、不織布、または相互に係合する成形面フアスナーなどを縫着 、または超音波、高周波、熱あるいは接着剤などの手段でシート状物の係合部に 固定しておく。

【００１４】

【考案の効果】

本考案のシート状物の接合構造体はゴルフ場やゴルフ練習場、グランドなど広 い面積に敷設した人工芝やマットなどのシート状物間を、作業効率良く確実に接 合固定することができ、敷設固定したシート状物の修正や補修・張替などの操作 も容易にできる。更に、耐水性粘着剤によってシート間が接合固定されているた め、雨水などの浸透を抑制することができて、敷設地の損傷を防止することがで きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の敷設シート状物を突き合わせ接合固定
した一例の断面図である。

【図２】本考案の敷設シート状物を重ね合わせ接合固定
した一例の断面図である。

【図３】本考案の敷設シート状物を重ね合わせ接合固定
した一例の断面図である。

【図４】本考案の敷設シート状物を粘着シートと面フア
スナーの併用で接合固定した一例の断面図である。

【図５】本考案の接合用粘着シートの基材に布帛等のシ
ート状物を用いた断面模式図である。

【図６】本考案の接合用粘着シートの基材に面フアスナ
ーを用いた一例の断面模式図である。

【符号の説明】

１、１’ シート状物、 ２ 粘着シート、 ３ 敷設地、 ４ 固定具、 ５ 杭状固定具、 ６ 面フアスナー、 ７ 基材シート、 ８ 粘着剤層、

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 敷設した隣接シート状物間を、耐水性粘
   着剤を付与した粘着シートで接合固定したことを特徴と
   するシート状物の接合構造体。
2. 【請求項２】 粘着シートが係合素子群に耐水性粘着剤
   を付与した面フアスナーである請求項１に記載のシート
   状物の接合構造体。
3. 【請求項３】 粘着シートによる接合固定と面フアスナ
   ーによる係合固定を併用した請求項１または請求項２に
   記載のシート状物の接合構造体。