JPH05292978A - プロテインジスルフィドイソメラーゼの基質およびその製造法 - Google Patents

プロテインジスルフィドイソメラーゼの基質およびその製造法

Info

Publication number
JPH05292978A
JPH05292978A JP9640192A JP9640192A JPH05292978A JP H05292978 A JPH05292978 A JP H05292978A JP 9640192 A JP9640192 A JP 9640192A JP 9640192 A JP9640192 A JP 9640192A JP H05292978 A JPH05292978 A JP H05292978A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
human lysozyme
l79cc81a
mutant human
gene
cysteine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9640192A
Other languages
English (en)
Inventor
Eiko Kanetani
栄子 金谷
Masakazu Kikuchi
正和 菊池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TANPAKU KOGAKU KENKYUSHO KK
Original Assignee
TANPAKU KOGAKU KENKYUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TANPAKU KOGAKU KENKYUSHO KK filed Critical TANPAKU KOGAKU KENKYUSHO KK
Priority to JP9640192A priority Critical patent/JPH05292978A/ja
Publication of JPH05292978A publication Critical patent/JPH05292978A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 天然型ヒトリゾチームのアミノ酸配列の79
位および81位をそれぞれシステインおよびアラニンに
置き換えた変異型ヒトリゾチームをコードする遺伝子、
該遺伝子を利用した変異型ヒトリゾチームの製造法を提
供する。 【効果】 本発明の変異型ヒトリゾチームは、プロテイ
ンジスルフィドイソメラーゼの機能定量に用いる基質と
して有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、天然型ヒトリゾチーム
(以下、単にヒトリゾチームともいう)のアミノ酸配列の
79位のロイシンがシステインで、また81位のシステ
インがアラニンで置き換えられた変異型ヒトリゾチーム
をコードする遺伝子、該遺伝子を発現させるための発現
ベクター、該発現ベクターで形質転換された宿主細胞、
該形質転換体を用いて変異型ヒトリゾチームを製造する
方法、並びにこのようにして製造した変異型ヒトリゾチ
ームに関する。本発明に係る変異型ヒトリゾチームは、
プロテインジスルフィドイソメラーゼ(以下、PDIと
いう)の機能定量に使用する基質として有用である。
【0002】
【従来の技術および発明が解決すべき課題】近年組換え
DNA技術によって多くの異種蛋白質が大腸菌などの宿
主を用いて大量に発現されるようになった。しかし、多
くの蛋白質は大腸菌体内では正しい構造がとれず、不活
性型として蓄積されることが分かってきた。これらの事
実から、現在蛋白質に正しい構造を形成させることの重
要性が広く認識されてきている。生体内には蛋白質の正
しい構造形成を助けるいくつかの蛋白質の存在が知られ
ており、PDIもその一つである。高等生物由来の多く
の蛋白質がその構造の中にジスルフィド結合(S−S結
合)をもっていることは広く知られており、このS−S
結合が蛋白質の正しい構造形成を助け、かつ蛋白質の最
終の高次構造の安定化に寄与している。PDIはこのS
−S結合を形成する酵素として知られ、分子量約55K
のポリペプチド鎖からなるホモダイマーとして機能を発
揮する。PDIは、生体内では主として小胞体(ER)
に局在している。PDIの機能定量は極めて重要である
が、現在の定量法は、還元条件下で変性させたリボヌク
レアーゼの再生を促進する因子がラット肝の小胞体に存
在するという発見(Goldberger,R.F.,Epstein,C.
J.and Anfinsen,C.B.;J.Biol.Chem.,23
,1406(1964))に基づいている。具体的に
は、還元してS−S結合を切断したリボヌクレアーゼ
や、誤ったS−S結合をもったリボヌクレアーゼを基質
とし、PDI存在下でどの程度リボヌクレアーゼ活性が
もどるかを測定するものである。しかし、上記した如き
変性リボヌクレアーゼのかなりの部分が自律的に活性型
にもどるため、この方法には、条件設定が困難なことお
よび再現性のあるデータ収集に苦労するなど、多くの問
題点が存在する。
【0003】本発明者らは、PDIの機能定量に使用さ
れるより優れた基質を求めて鋭意研究を重ねた結果、ヒ
トリゾチームの79位のロイシンをシステインに、81
位のシステインをアラニンに置換することにより得られ
る変異型ヒトリゾチームがPDIの基質として極めて優
れていることを見い出し本発明を完成した。即ち、本発
明に係る変異型ヒトリゾチームは、それ自体が十分安定
であり、PDIの作用によって定量的にS−S結合を有
する反応生成物に変換されるため、信頼度の高いPDI
の機能定量が可能である。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、天然型
ヒトリゾチームの79位のロイシンがシステインで、8
1位のシステインがアラニンで置換されたポリペプチド
をコードする変異型ヒトリゾチーム遺伝子とその利用方
法を提供するものである。また本発明は、変異型ヒトリ
ゾチーム遺伝子とシグナルペプチドをコードしているヌ
クレオチド配列を含有し、真核生物内で自律的に複製可
能な発現ベクターを提供するものである。
【0005】さらに本発明は、上記発現ベクターで形質
転換され、変異型ヒトリゾチームを産生し、分泌し得る
形質転換体、並びに、該形質転換体を培養し、培養液中
に分泌されたヒトリゾチーム活性を有するタンパク質を
分離し、所望により精製することからなる変異型ヒトリ
ゾチームの製造方法、およびこのようにして製造された
変異型ヒトリゾチームを提供するものである。天然型ヒ
トリゾチームは130個のアミノ酸からなり、そのアミ
ノ酸配列は公知である[日本生化学会編:生化学データ
ブック巻1、189頁(1979)]。また、このアミ
ノ酸配列に基づき、ヒトリゾチームをコードするDNA
が化学合成されている[Ikehara,M.ら、ケミカル・ア
ンド・ファーマシューティカル・ブリテン(Chem.Pha
rm.Bull.)34、2202(1986)]。この天然
型ヒトリゾチームのアミノ酸配列、それをコードするD
NA配列を以下に示す。 配列番号:1 アミノ酸配列 配列番号:2 DNA配列
【0006】本発明の変異型ヒトリゾチーム遺伝子の調
製、該遺伝子を含有する発現ベクターの構築、該発現ベ
クターによる宿主細胞の形質転換、および得られた形質
転換体を用いる変異型ヒトリゾチームの製造は、全て本
出願人の出願に係る特開昭64−86876号および特
開平2−167085号に開示した方法に準じて行うこ
とができる。
【0007】即ち、天然型ヒトリゾチームのアミノ酸配
列をコードしている合成遺伝子を含有する公知のプラス
ミドpGEL125[ヨシムラ(K.Yoshimura)バイオケ
ミカル・バイオフィジカル・リサーチ・コミュニケーシ
ョン(Biochem.Biophys.Res.Commun.)145、71
2(1987)]から、シグナルペプチドの上流にのみXh
oI制限部位を有するプラスミドpERI 8602を得
る。
【0008】次に、pERI 8602に変異操作を加
え、81位のシステインをアラニンに変換した発現プラ
スミドpERI 8724を得る[Y.Taniyamaら:J.
Biol.Chem.,265,7570(1990)]。次
に、PCR法[Landtら:Gene,96,125(19
90)]を用いてpERI 8724に変異操作を加え、
ヒトリゾチームの79位のロイシンをシステインに変換
する(図1参照)。
【0009】即ち、はじめに、XhoIプライマーとL7
9CC81Aプライマーを用いてPCRを行った後、P
CRで増幅されたDNA断片(上記二つのプライマーで
はさまれた部分)を切り出す。次にこのDNA断片とS
maIプライマーを用いてpERI 8724を用いて再度
PCRを行い、XhoIプライマーとSmaIプライマーで
はさまれた領域を回収する。この領域の中に79位と8
1位の変異が含まれる。
【0010】このDNA断片からシグナルペプチドと変
異型ヒトリゾチームをコードしているXhoI−SmaI断
片を切り出し、上記プラスミドpERI 8602の9.
5kbXhoI−SmaI断片とライゲーションし、変異型ヒ
トリゾチーム発現ベクター、プラスミドpERIL79
CC81Aを構築する。プラスミドpERIL79CC
81Aの構築模式図、並びに制限酵素切断地図を図2に
示す。
【0011】以上に概説した一連の操作における個々の
操作は当業者によく知られている。例えば、DNAのク
ローニング等における大腸菌の形質転換は、コーエン
(Cohen)らの方法[Cohen,S.N.ら、プロシージング・
オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス
(Proc.Natl.Acad.Sci.USA)69、2110(19
72)]によって行うことができる。大腸菌宿主としては
E.coli294、E.coliDH1、E.coliW3110、
E.coliC600などを用いることができる。
【0012】また、形質転換体から、所望の遺伝子が挿
入されたプラスミドDNAを単離するには、アルカリ抽
出法[Birnboim,H.C.およびDoly,J.、ヌクレイック
・アシッズ・リサーチ(Nucleic Acids Res.)、1
513(1979)]等を利用することができる。次い
で、プラスミドDNAを適当な制限酵素で処理すること
によって、挿入された該遺伝子を切り出し、たとえばア
ガロースゲル電気泳動あるいはポリアクリルアミド電気
泳動によってこれを単離する。これらの一連の操作は公
知であり、文献、例えば「モレキュラー・クローニング
(Molecular Cloning)(1982),Cold Spring Har
bor Laboratory」に詳しく記載されている。
【0013】DNAの化学合成は、たとえばCreaらの
方法[Crea,R.ら、プロシージング・オブ・ザ・ナショ
ナル・アカデミー・オブ・サイエンス(Proc.Natl.Ac
ad.Sci.USA)75、765(1978)]などに従って
行うことができる。さらに、DNAの所望の部位に、特
異的に変異を起こさせるためには、PCR法が用いら
れ、その配列の確認には、ジデオキシヌクレオチド合成
鎖停止法[Sanger,F.ら、プロシージング・オブ・ザ
・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス(Proc.
Natl.Acad.Sci.)USA,74、5463(1977)]
が用いられる。
【0014】本発明の発現プラスミドは、真核細胞内で
自律的に複製可能な発現ベクター群の内から選択された
ベクターのプロモーターの下流に、シグナルペプチドを
コードしている遺伝子と変異ヒトリゾチーム遺伝子を連
結させて挿入することにより組立てられる。本明細書で
は、GLDプロモーターを用い、天然型ヒトリゾチーム
をコードしている発現プラスミドpERI 8602を使
用して本発明の発現プラスミドの構築例を示したが、そ
の他、プラスミドpPHO17、pcDX[Okayama,H.お
よびBerg,P.、モレキュラー・アンド・セルラー・バ
イオロジー(Mol.Cell.Biol.)、280(198
3)]、pKSV−10(ファルマシア社製)なども利用し
得る。
【0015】酵母宿主の場合には、プロモーターとし
て、たとえばPHO5プロモーター、GLDプロモータ
ー、PGKプロモーター、ADHプロモーター、PHO
81プロモーター、GAL1プロモーター、GAL10
プロモーターなどが、動物細胞宿主を用いた場合には、
プロモーターとして、たとえばSV40初期遺伝子プロ
モーター、メタロチオネインプロモーター、ヒートショ
ックプロモーターなどがそれぞれ利用できる。なお発現
にエンハンサーの利用も効果的である。
【0016】本発明のプラスミドpERIL79CC8
1Aは、酵母宿主内で変異型ヒトリゾチームを発現さ
せ、分泌させるのに好適である。とくに好ましい宿主は
サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevi
siae)AH22R-である。本発明の変異型ヒトリゾチー
ム遺伝子を、動物細胞用ベクターに挿入することによ
り、マウスL細胞、チャイニーズハムスター卵母細胞
(CHO)、さらには他の真核細胞を宿主として用い得
る。
【0017】真核細胞の形質転換方法は当業者既知であ
り、例えば酵母の形質転換は、ヒネン(Hinnen)らの方
法[プロシージングス・オブ・ザ・ナショナル・アカデ
ミー・オブ・サイエンス(Proc.Natl.Acad.Sci.US
A)75、1927(1978)]により、また、真核細胞
の形質転換は、「蛋白質・核酸・酵素・28巻、198
3年、“組み換え遺伝子の細胞への導入と発現"(共立出
版)」記載の方法で行うことができる。形質転換体の培養
も、当業者既知の方法のいずれを用いても行うことがで
きる。
【0018】酵母を使用する場合、培地としては、例え
ばバークホルダー(Burkholder)最小培地[ボスチャン
(Bostian,K.L.)ら、プロシージングス・オブ・ザ・
ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンスUSA,
、4505(1980)]が挙げられる。培養は通常1
5℃〜40℃、好ましくは24℃〜37℃で10〜14
4時間、好ましくは24〜96時間行い、必要に応じて
通気や攪拌を加えてもよい。
【0019】動物細胞などの真核生物細胞を宿主とした
形質転換体を使用する場合には、培地として例えばイー
グル(Eagle)のMEM[H.Eagle、サイエンス(Scienc
e)130、432(1959)]、ダルベッコ(Dulbecco)
の改良イーグル培地(Modified Eagle's Medium)[Or
gad LaubおよびWilliam J.Rutter、ジャーナル・オ
ブ・バイオロジカル・ケミストリー(J.Biol.Chem.)
258、6043(1983)]などが挙げられる。培養
は通常30〜42℃、好ましくは35℃〜37℃で約1
〜10日間行う。
【0020】培養終了後、当業者既知の方法で細胞と上
清とを分離する。本発明の発現ベクターによれば、生成
した変異型ヒトリゾチームは効率良く分泌されるので、
上清から得られるが、細胞内に残存する場合には、当分
野における通常の方法、例えば超音波破砕法、フレンチ
プレスなどを利用した破砕法、摩砕などの機械的破砕
法、細胞溶解酵素による破砕法などにより細胞を破砕し
た後抽出する。さらに必要ならば、トリトン−X10
0、デオキシコーレートなどの界面活性剤を加え、産生
された変異型ヒトリゾチームを抽出する。得られた変異
型ヒトリゾチームは、通常のタンパク質精製法、例えば
塩析、等電点沈澱、ゲル濾過、イオン交換クロマトグラ
フィー、高速液体クロマトグラフィー(HPLC、FP
LC等)などに従って精製することができる。
【0021】以下、実施例を挙げ、本発明をさらに詳し
く説明する。尚、以下の実施例は単なる例示にすぎず、
如何なる意味においても、本発明を制限するものではな
い。
【0022】実施例1 79位のアミノ酸がシステイン
に、又、81位のアミノ酸がアラニンに変換されたヒト
リゾチーム(L79CC81A)の遺伝子の調製 天然型ヒトリゾチームのアミノ酸配列の79位ロイシン
をシステインに又、81位システインをアラニンに変換
するためにランツ(Landt)らの方法[ジーン(G
ene)96,125(1990)]に従って、ポリメラ
ーゼ連鎖反応(PCR)法を行い、ヒトリゾチーム遺伝
子[ヨシムラ(K.Yoshimura),バイオケミカル・バ
イオフィジカル・リサーチ・コミュニケーション(Bio
chem.Biophys.Res.Commun.)145,712(19
87)]の変異を行った。方法の概略を図1に示す。
【0023】i)Leu79をCys79に、又、Cys81をAla
81に変換するための、DNAオリゴマーの合成 常法に従って、以下の3本のオリゴマーを合成した。
【化1】 Ala 81 Cys 79 L79CC81Aプライマー 5' TGA GGC AGA GCA GTG ACA GGC 3' XhoI 認識部位 XhoIプライマー 5' CTC CTC GAG TAT AAA AAC AAT GAG ATC 3' SmaI 認識部位 SmaIプライマー 5' CTCA CCC GGG TCG AGG TAT TAA ACA CC 3'
【0024】ii)ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によ
るヒトリゾチーム遺伝子の変異 BIO−BIK社製500μlサンプリングチューブに
10×リアクションバッファー(PCR用、宝酒造)1
0μl、1.25mMデオキシリボヌクレオタイドトリフ
ォスフェイトミックス(dATP,dCTP,dGTP,
TTP,各1.25mM含)16μl、XhoIプライマー
1μg、L79CC81Aプライマー1μg、鎖型用プラ
スミド[ヒトリゾチームのCys81をAlaに変換するため
の変異をヒトリゾチーム遺伝子上に持っているプラスミ
ド(ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリィ
(J.Biol.Chem.))265,7570(199
0)]50ngをまぜ、滅菌水で全量100μlにあわ
せ、これにタックポリメラーゼ(Taq.DNA polymera
se、宝酒造、5000units/ml)0.5μlを加えて、
混合した。ミネラルオイル(Sigma Cat M−351
6)100μlでサンプルを覆い、チューブのふたをし
て、DNA Thermal Cycler(型名PJ2000Perk
in−Elmer Cetus Instruments)にセットした。取り
扱い説明書p18に記述されているファイル5を用いて
PCRを行った。具体的には、94℃、1分で鎖型プラ
スミドDNAの2本鎖をほどき、37℃、2分で2種の
プライマーを鎖型DNAに相補(アニール)させ、72
℃、3分でタックポリメラーゼによるDNA鎖伸長反応
を行い、このサイクルを25回繰り返した。反応後、オ
イルを除き、水飽和クロロホルム100μlで抽出して
水層(反応液)中のオイルを除き、残りの水溶液をBI
O−BIK社製1500μl用サンプリングチューブに
うつし、常法に従い、エタノール沈澱によりDNAを集
めた。これをNusieve GTGアガロース(FMC Bio
Products)を用いた1.5%のアガロースゲル電気泳
動を行い、PCRで増幅された、XhoIプライマーとL
79CC81Aプライマーではさまれた約0.29kbの
DNA断片を切り出し、フィルター付遠心チューブ(S
UPRECTM−01、宝酒造)を用いて回収した。常法
に従い、エタノール沈澱によりDNAを集めた。この2
90鎖長のDNA断片全量とSmaIプライマー1μg、
上記と同じ鎖型用プラスミド50ngを用いて、上記と同
条件で2回目のPCRを行った。増幅された0.48kb
のDNA断片(79位と81位に変異を持ち、かつ、X
hoIプライマーとSmaIプライマーではさまれた領域が
増幅されている)を上記と同様の方法で回収した。79
位及び81位に変異を持った本発明の変異型ヒトリゾチ
ームの構造遺伝子およびアミノ酸配列を以下に示す。 配列番号:3 配列番号:4
【0025】実施例2 変異型ヒトリゾチームL79C
C81Aの酵母発現用プラスミドの構築 i)0.48kb、9.5kb断片の調製 実施例1で得られた0.48kbのDNA断片(変異型ヒ
トリゾチームL79CC81Aの遺伝子)の沈澱を、制
限酵素SmaI用反応液[20mM Tris,10mM Mg a
cetate,50mM K acetate,1mM DTT]に溶か
し、制限酵素SmaI(8ユニット)を加え、全量10μ
lとし、30℃、1時間反応させた後、制限酵素XhoI
用反応液[50mM Tris,10mM MgCl2,100m
M NaCl,1mM ジチオスレイトール]と、制限酵素
XhoI(10ユニット)を加え、全量100μlとし、
37℃、1時間、制限酵素消化を行い、60℃、15分
間加熱し、反応を停止させた。同様の方法でプラスミド
pERI8602[バイオケミカル・バイオフィジカル
・リサーチ・コミュニケーション(Biochem.Biophys.
Res.Commun.)152,962(1988)]をSma
IとXhoIで消化して9.5kbのXhoI−SmaI断片を
得た。
【0026】ii)0.48kb XhoI−SmaI断片と9.
5kb XhoI−SmaI断片の連結 i)で得た0.48kb XhoI−SmaI断片と9.5kb断片
をDNAライゲーションキット(DNA ligation ki
t,宝酒造)を用いて、16℃、30分反応させ、DN
Aを結合させた。その1/5量を用いてEcoli HB1
01を形質転換し、変異リゾチームL79CC81Aの
酵母発現用プラスミド(pERIL79CC81A)を
得た。
【0027】実施例3 酵母形質転換体の調製 実施例2で得た発現用プラスミドを用い、ヒネン(Hin
en)らの方法[プロシージングス・オブ・ザ・ナショナ
ル・アカデミー・オブ・サイエンス(Proc.Natl.Aca
d.Sci.USA)75,1927,(1978)]に従
い、S.セレビシエAH22R-/pERIL79CC8
1Aを得た。この形質転換株は通商産業省工学技術院微
生物工学技術研究所に受託番号FERM P−1290
6として寄託されている(受託日:平成4年3月26
日)。
【0028】実施例4 形質転換体S.セレビシエAH
22R-/pERIL79CC81Aの培養 実施例3で得た形質転換体S.セレビシエAH22R-
pERIL79CC81Aを試験管中のバークホルダー
(Burkholder)[アメリカン・ジャーナル・オブ・ボ
タニー(Amer.J.Bot.)30,206,(194
3)]の改変培地III(1L当たりKH2PO4 0.4g、
グルコース10g、アスパラギン5g、シュークロース8
0gを含有)5ml、24本に接種し30℃で72時間培
養した。得られた培養液を、上記培地III20mlを含
む、三角フラスコ24本に移し、30℃、24時間培養
し、さらに上記培地III380mlを含む1リットル三角
フラスコ24本に移し、30℃、72時間、培養した。
【0029】実施例5 変異型ヒトリゾチームL79C
C81A−cの分離、精製 実施例4で得た培養液を遠心分離し、上清と菌体に分離
した。この上清(約9L)を、50mMリン酸ナトリウ
ム緩衝液(pH6.5)で平衡化した陽イオン交換樹脂
(Indion)カラム(0.7cm×15cm)に吸着させ、同
緩衝液1リットルで洗浄後、0.5M NaClを含む同緩
衝液で溶出した。溶出液を1mlずつ分取し、280nmの
吸光度を測定し、ピークを集め、これを限外濾過膜(Y
M5)を用いて濃縮し、50mMリン酸ナトリウム緩衝
液で数回洗って、脱塩した。これを高速液体クロマトグ
ラフィー(Asahi pak ES502C)によりさらに精
製した。50mMリン酸ナトリウム緩衝液を含む、0.6
M硫酸ナトリウム10→60%の直線濃度勾配により5
0分間溶出を行い、保持時間37分に現れる280nmの
吸収ピークを分取し、これをL79CC81A−cとし
た。この溶出パターンを図3に示す。
【0030】実施例6 精製変異型ヒトリゾチームL7
9CC81A−cの分析 i)L79CC81A−cのチオール基の定量 実施例5で精製した変異型ヒトリゾチーム精製標品L7
9CC81A−cのチオール基の定量をエルマンの方法
[アチーブス・オブ・バイオケミストリィ・アンド・バ
イオフィジックス(Arch.Biochem.Biophys.)82
70〜77(1959)]により行った。その結果、L
79CC81A−c 1分子当たり2個のチオール基が存
在することが分かった。
【0031】 ii)L79CC81A−cのカルボシキメチル化 実施例5で精製した変異型ヒトリゾチーム精製標品L7
9CC81A−c100μgを、0.4Mトリス塩酸緩衝
液、2.5mM EDTA、pH8.2に溶かし、ヨード酢
酸(0.29mg/μl,1N NaOH)2μlを加え、遮
光し、室温で30分間、振盪した。これを逆相高速液体
クロマトグラフィー(Aquapore RP300 column,
Brownlee Laboratories(Santa Clara,CA,US
A))にかけ、溶出液A(0.1% TFA,H2O)と
溶出液B(0.05% TFA,CH3CN)を用いて、
B% 20→50%の直線濃度勾配により、75分間溶
出を行い、40分に現れる230nmの吸収ピークを分取
した。
【0032】iii)カルボキシメチル化されたL79C
C81A−c(CM−L79CC81A−c)のトリプシ
ン消化 ii)で得られたCM−L79CC81A−cを0.5Mト
リス塩酸緩衝液pH8.0、500μlに溶かし、トリプ
シン(1mg/ml,10-3NHCl)2μlを加え、37
℃、2時間反応した。これをii)で用いた逆相高速液体
クロマトグラフィーにかけ、B% 5→45%の直線濃
度勾配により、60分間溶出を行い、42分に現れる2
30nmのピークを分取した(図4)。これを、アプライ
ドバイオシステムズ社製、気相自動プロテインシークエ
ンサー(Applied Biosystems model 477A)にか
け、下記に示すペプチドシークエンスを得た。このペプ
チドシークエンスは、ヒトリゾチームの63番から97
番に相当するシークエンスであり、79位のロイシンが
システインに、又、81位のシステインがアラニンに変
換されていることと、65番と77番の2つのシステイ
ンがカルボキシメチル化されていることを確認した。
【0033】
【化2】 カルボキシメチル化 カルボキシメチル化 ↓ ↓ 65 77 79 95 Y-W-C-N-D-G-K-T-P-G-A-V-N-A-C-H-C-S-A-S-A-L-L-Q-D-N-I-A-D-A-V-A-C-A-K
【0034】これは、65番と77番の2つのシステイ
ンがS−S結合を形成せず、SH基を持っていることを
示しており、又、79、95位間に非天然型のS−S結
合が形成されていることを示している(図5)。
【0035】実施例7 L79CC81A−cにおける
生体外S−S結合形成 i)グルタチオン及びプロテインジスルフィドイソメラ
ーゼ(PDI)による酸化 実施例5で精製した変異型ヒトリゾチーム精製標品L7
9CC81A−c、50μgを0.2mM酸化型グルタチオ
ン2mM還元型グルタチオンの存在下、100mMリン酸
ナトリウム緩衝液pH7.5、1mlに溶かし、プロテイン
ジスルフィドイソメラーゼ(Protein disulfide−isome
rase,PDI、宝酒造)20μgを添加した。これを37
℃で反応させ1時間後に、反応液200μlを実施例6
−ii)で使用した逆相高速液体クロマトグラフィーにか
けB%20→50%の直線濃度勾配により75分間溶出
を行ったところ、L79CC81A−c(40分に現れる
230nmのピーク)に加えて、38.5分、39.5分に
新しいピークが現れた。38.5分のピーク由来の産物
をL79CC81A−a、39.5分のピーク由来産物
をL79CC81A−bとした(図6)。各ピークの割
合の時間変化を調べた。38.5分のピークの割合の時
間変化を図7に示す(−・−)。又、PDI非存在下で同
様の反応を行い38.5分のピークの時間変化も図7に
示した(−▲−)。グルタチオンやPDIの存在下ではL
79CC81A−cから主にL79CC81A−aが生成
した。
【0036】ii)空気酸化 L79CC81A−c10μgを100mMリン酸ナトリ
ウム緩衝液pH7.5、又は、100mM酢酸ナトリウム
緩衝液pH6.0、200μlに溶かし、30℃で2日間
放置した。反応液を実施例7−i)と同様の逆高速液体ク
ロマトグラフィーにかけ、L79CC81A−a、b、c
の割合を調べたところ、pH7.5ではa:b:c=22:
71:7の割合で、又、pH6.0ではa:b:c=39:
11:49の割合になっており、空気酸化の場合は溶媒
のpHが高い方がL79CC81A−bが多く生成するこ
とが判明した。
【0037】実施例8 L79CC81A−a、L79
CC81A−b及びL79CC81A−cのアミノ酸分
析 実施例7−i)、ii)の方法に従い、L79CC81A−a
とL79CC81A−bを生成させ逆相高速液体クロマ
トグラフィーを行い、相当するピークを分取し、乾固し
た。L79CC81A−cも実施例5の方法に従って調
製し、上記と同様に、逆相高速液体クロマトグラフィー
で最終精製を行った。L79CC81A−a、L79C
C81A−b、L79CC81A−c及び天然型ヒトリ
ゾチームを各10μgずつ用意しピコタグ ワークステー
ション(PICO TAG Work Station,Waters)を用
いて塩酸加水分解を行った後、アミノ酸分析機(Beckma
n,6300E)を用いてアミノ酸分析を行った。その結
果、L79CC81A−a、L79CC81A−b、L7
9CC81A−c共にアミノ酸組成に差はなく、天然型
リゾチームに比べて、アラニンが1残基増え、ロイシン
が1残基減少していることがわかり、L79CC81A
−a、b、c共に目的とする変異型リゾチームであること
を確認した。
【0038】実施例9 L79CC81A−a及びL7
9CC81A−bのS−S結合の位置の決定 i)トリプシ消化物の同定 実施例8と同条件でL79CC81A−a及びL79C
C81A−bを精製し、各々、約100μlずつを実施例
6−iii)と同条件でトリプシン分解した。L79CC8
1A−a由来のトリプシン消化物を逆相高速液体クロマ
トグラフィーにかけB%5→45%の直線濃度勾配によ
り60分間溶出を行った(図8−a)。各ピークを分取
し、ペプチドシークエンスを行った。L79CC81A
−aは図9に示すようにトリプシンにより17個のペプ
チドに分断されるはずであるが、これらのうちT4、T
6、T8、T13、6位と128位のS−S結合を含む
T2+T17、30位と116位のS−S結合を含むT
5+T15 65、77、79、95位間にかかる2本
のS−S結合を含むT9+T10の各ペプチドを同定し
た。L79CC81A−b由来のトリプシン消化物はB
%5→45%の直線濃度勾配により、90分間溶出を行
い各ピーク分取し、上述と同様に同定した(図8−b)。
L79CC81A−a由来のペプチドT9+T10とL
79CC81A−b由来のペプチドT9+T10のアミ
ノ酸分析を実施例8と同じ方法で行ったが、両者にアミ
ノ酸組成の差は見られなかった。
【0039】ii)S−S結合の位置決定 島津プロテインシークエンサー(PSQ−1)を用いると
シスチン由来のシステインを検出することが可能であ
り、これによりS−S結合の位置を決定することができ
る。L79CC81A−a由来のトリプシン消化ペプチ
ドT9+T10とL79CC81A−b由来のT9+T
10を本シークエンサーで分析し、L79CC81A−
a由来のT9+T10では8段目と26段目に又、L7
9CC81A−b由来のT9+T10では10段目と2
6段目にS−S結合由来のシステインを検出した。この
結果よりL79CC81A−aは65−77位間と79
−95位間にS−S結合が形成されており又、L79C
C81A−bは65−79位間と77−95位間にS−
S結合が形成されていることが判明した(図9)。
【0040】実施例10 精製変異型ヒトリゾチームL
79CC81A−a、L79CC81A−bおよびL79
CC81A−cの活性測定 実施例5及び7で精製した変異型ヒトリゾチーム精製標
品、L79CC81A−a、L79CC81A−b及びL
79CC81A−cについて比活性を測定した。タンパ
ク質の定量は280nmでの吸光度を用いて行い、変異型
ヒトリゾチームについては天然型ヒトリゾチームの吸光
度定数を代用した。その結果、市販の天然型ヒトリゾチ
ームの比活性を100としたとき、変異型ヒトリゾチー
ムL79CC81A−a、L79CC81A−b、L79
CC81A−cの比活性はそれぞれ5%、84%、86
%であることがわかった。
【0041】
【配列表】配列番号:1 配列の長さ:130 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列: Lys Val Phe Glu Arg Cys Glu Leu Ala Arg Thr Leu Lys Arg Leu Gly 5 10 15 Met Asp Gly Tyr Arg Gly Ile Ser Leu Ala Asn Trp Met Cys Leu Ala 20 25 30 Lys Trp Glu Ser Gly Tyr Asn Thr Arg Ala Thr Asn Tyr Asn Ala Gly 35 40 45 Asp Arg Ser Thr Asp Tyr Gly Ile Phe Gln Ile Asn Ser Arg Tyr Trp 50 55 60 Cys Asn Asp Gly Lys Thr Pro Gly Ala Val Asn Ala Cys His Leu Ser 65 70 75 80 Cys Ser Ala Leu Leu Gln Asp Asn Ile Ala Asp Ala Val Ala Cys Ala 85 90 95 Lys Arg Val Val Arg Asp Pro Gln Gly Ile Arg Ala Trp Val Ala Trp 100 105 110 Arg Asn Arg Cys Gln Asn Arg Asp Val Arg Gln Tyr Val Gln Gly Cys 115 120 125 Gly Val 130
【0042】配列番号:2 配列の長さ:396 配列の型:核酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列: AAGGTTTTCG AGAGATGCGA ATTAGCCAGA ACTTTGAAGA GATTGGGTAT GGACGGCTAC 60 CGTGGTATTT CTTTAGCCAA CTGGATGTGT CTTGCTAAGT GGGAATCCGG CTATAACACT 120 AGAGCTACCA ATTACAACGC TGGCGACCGT TCTACAGACT ATGGTATTTT CCAAATTAAC 180 TCTAGATATT GGTGTAACGA TGGCAAGACT CCAGGTGCCG TCAACGCCTG TCACTTATCT 240 TGCTCAGCTT TGCTTCAGGA CAACATTGCT GATGCTGTTG CCTGCGCTAA GAGAGTTGTC 300 CGTGACCCAC AGGGTATTAG AGCCTGGGTC GCTTGGAGAA ACAGATGCCA AAATAGAGAT 360 GTCAGACAAT ACGTTCAAGG TTGTGGTGTT TAATAG 396
【0043】配列番号:3 配列の長さ:396 配列の型:核酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列: AAGGTTTTCG AGAGATGCGA ATTAGCCAGA ACTTTGAAGA GATTGGGTAT GGACGGCTAC 60 CGTGGTATTT CTTTAGCCAA CTGGATGTGT CTTGCTAAGT GGGAATCCGG CTATAACACT 120 AGAGCTACCA ATTACAACGC TGGCGACCGT TCTACAGACT ATGGTATTTT CCAAATTAAC 180 TCTAGATATT GGTGTAACGA TGGCAAGACT CCAGGTGCCG TCAACGCCTG TCACTGCTCT 240 GCCTCAGCTT TGCTTCAGGA CAACATTGCT GATGCTGTTG CCTGCGCTAA GAGAGTTGTC 300 CGTGACCCAC AGGGTATTAG AGCCTGGGTC GCTTGGAGAA ACAGATGCCA AAATAGAGAT 360 GTCAGACAAT ACGTTCAAGG TTGTGGTGTT TAATAG 396
【0044】配列番号:4 配列の長さ:130 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列: Lys Val Phe Glu Arg Cys Glu Leu Ala Arg Thr Leu Lys Arg Leu Gly 5 10 15 Met Asp Gly Tyr Arg Gly Ile Ser Leu Ala Asn Trp Met Cys Leu Ala 20 25 30 Lys Trp Glu Ser Gly Tyr Asn Thr Arg Ala Thr Asn Tyr Asn Ala Gly 35 40 45 Asp Arg Ser Thr Asp Tyr Gly Ile Phe Gln Ile Asn Ser Arg Tyr Trp 50 55 60 Cys Asn Asp Gly Lys Thr Pro Gly Ala Val Asn Ala Cys His Cys Ser 65 70 75 80 Ala Ser Ala Leu Leu Gln Asp Asn Ile Ala Asp Ala Val Ala Cys Ala 85 90 95 Lys Arg Val Val Arg Asp Pro Gln Gly Ile Arg Ala Trp Val Ala Trp 100 105 110 Arg Asn Arg Cys Gln Asn Arg Asp Val Arg Gln Tyr Val Gln Gly Cys 115 120 125 Gly Val 130
【図面の簡単な説明】
【図1】 ヒトリゾチーム遺伝子の変異を行うための模
式図。
【図2】 プラスミドpERIL79CC81Aの構築
模式図並びに制限酵素地図。
【図3】 変異型ヒトリゾチームL79CC81Aの高
速液体クロマトグラフィーによる精製を示す図。
【図4】 カルボキシメチル化したL79CC81A−
cのトリプシン消化物の逆相高速液体クロマトグラフィ
ーの結果を示すグラフ。
【図5】 L79CC81A−cの一次構造を示す模式
図。
【図6】 L79CC81A−cのS−S結合形成にお
よぼすPDIの効果を逆相高速液体クロマトグラフィー
で調べたグラフ。
【図7】 図6に於ける38.5分に出現するピークの
割合の時間変化を示すグラフ。
【図8】 L79CC81A−aおよび−bのトリプシン
消化物の逆相高速液体クロマトグラフィーのグラフ。
【図9】 ヒトリゾチームL79CC81Aの一次構造
およびトリプシン消化ペプチドを示す模式図。
【図10】 プロテインシークエンサーを用いたジスル
フィド結合の位置決定を示す模式図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12N 1/19 C12R 1:865) (C12N 9/36 C12R 1:865)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然型ヒトリゾチームのアミノ酸配列の
    第79位のロイシンがシステインで、81位のシステイ
    ンがアラニンで置き換えられたポリペプチドをコードし
    ている変異型ヒトリゾチーム遺伝子。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の変異型ヒトリゾチーム
    遺伝子を含有し、真核生物内で自律的に複製可能な発現
    ベクター。
  3. 【請求項3】 プラスミドpERIL79CC81Aで
    ある請求項2に記載の発現ベクター。
  4. 【請求項4】 請求項2または3に記載の発現ベクター
    で形質転換されており、変異型ヒトリゾチームを産生
    し、分泌し得る宿主細胞。
  5. 【請求項5】 形質転換体サッカロマイセス・セレビシ
    エAH22R-/pERIL79CC81Aである請求項
    4に記載の宿主細胞。
  6. 【請求項6】 請求項4または5に記載の形質転換体を
    培養し、培養液中に分泌されたタンパク質を分離し、所
    望により精製することからなる、請求項1に記載の変異
    型ヒトリゾチームの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の方法で製造された請求
    項1に記載の変異型ヒトリゾチーム。
JP9640192A 1992-04-16 1992-04-16 プロテインジスルフィドイソメラーゼの基質およびその製造法 Pending JPH05292978A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9640192A JPH05292978A (ja) 1992-04-16 1992-04-16 プロテインジスルフィドイソメラーゼの基質およびその製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9640192A JPH05292978A (ja) 1992-04-16 1992-04-16 プロテインジスルフィドイソメラーゼの基質およびその製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05292978A true JPH05292978A (ja) 1993-11-09

Family

ID=14163945

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9640192A Pending JPH05292978A (ja) 1992-04-16 1992-04-16 プロテインジスルフィドイソメラーゼの基質およびその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05292978A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7730973B2 (en) 2004-10-07 2010-06-08 Atlas Copco Rock Drills Ab Housing arrangement for a drill rig

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7730973B2 (en) 2004-10-07 2010-06-08 Atlas Copco Rock Drills Ab Housing arrangement for a drill rig

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0136489B1 (en) Analogs of human interleukin ii and their preparation
EP0205475B2 (en) Recombinant methods for production of serine protease inhibitors and dna sequences useful for same
JPS61275223A (ja) ヒト血清アルブミンの微生物学的調製法
JPS63267292A (ja) 新規ポリペプチド
KR20000019788A (ko) 대장균 엔테로톡신ⅱ 신호펩티드의 변형체와 인체성장호르몬의융합단백질을 발현하는 재조합 미생물 및 그를 이용한 인체성장호르몬의 제조방법
KR100858833B1 (ko) 효모에 의해 분비되는 재조합 단백질의 제조를 위한,n-말단 부분이 히루딘 유도체인 융합 단백질의 용도
PT871718E (pt) Produção de carboxipeptidase b recombinante, activa sob o ponto de vista enzimático.
Kadonookuda et al. Baculovirus-mediated production of the human growth hormone in larvae of the silkworm, Bombyx mori
AU2002250903A1 (en) Use of fusion proteins whose N-termial parts is a hirudin derivative for the production of recombinant proteins via secretion by yeasts
EP0129073B1 (en) Hybrid dna synthesis of mature growth hormone releasing factor
YAGUCHI et al. The 5S RNA binding protein from yeast (Saccharomyces cerevisiae) ribosomes: An RNA binding sequence in the carboxyl‐terminal region
EP0251730A2 (en) Production of human lysozyme
JPH05292978A (ja) プロテインジスルフィドイソメラーゼの基質およびその製造法
EP0300459A2 (en) Human pancreatic secretory trypsin inhibitor
JPH02190193A (ja) アミド化ペプチドの製造方法
KR950010817B1 (ko) 사카로미세스 세레비시아에에서 재조합 인간 psti의 제법
JPH07231790A (ja) 新規インターフェロン−γ−ポリペプチドをコードするDNA
JPH05501651A (ja) P.クリソゲナムから得られるオキシドリダクターゼ酵素系、それをコードする遺伝子のセットと、抗生物質を増産するためのオキシドリダクターゼ酵素系あるいはそれをコードする遺伝子の使用
JP2598061B2 (ja) シグナルペプチドをコードしているdna
JP2564536B2 (ja) 改良されたタンパク質分泌促進能を有するシグナルペプチドをコ−ドしているdna配列
JP2591713B2 (ja) アシネトバクター・カルコアセチカスからの酵素ムタロターゼの製造のためのdna配列、組換えdna分子および方法
CN115261363B (zh) Apobec3a的rna脱氨酶活性测定方法及rna高活性的apobec3a变体
JP2774803B2 (ja) D−ヘリックス欠失型ホスホリパーゼa▲下2▼
JP2598024B2 (ja) シグナルペプチドをコードしているdna
JP3335194B2 (ja) 植物の病害抵抗性特異的リポキシゲナ−ゼ遺伝子