JPH0529278B2 - - Google Patents

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JPH0529278B2
JPH0529278B2 JP61258281A JP25828186A JPH0529278B2 JP H0529278 B2 JPH0529278 B2 JP H0529278B2 JP 61258281 A JP61258281 A JP 61258281A JP 25828186 A JP25828186 A JP 25828186A JP H0529278 B2 JPH0529278 B2 JP H0529278B2
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reactor
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Yasuhiro Masuhara
Osamu Yokomizo
Shigeto Murata
Akio Tomyama
Shinichi Kashiwai
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Hitachi Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、原子炉の制御方法及びその制御装置
に係り、特に、沸騰水型原子炉に適用するのに好
適な原子炉の制御方法及びその制御装置に関す
る。
〔従来の技術〕
燃料の有効利用を図るためにスペクトルシフト
運転が提案されている。このスペクトルシフト運
転を行う具体的なものとして、特開昭57−125390
号公報及び特開昭57−125391号公報に示された水
押棒を用いるものがある。この方法は、燃料サイ
クル期間の大部分で水押棒を炉心内に挿入し、燃
料サイクル期間の末期で炉心から水押棒を引抜く
ものである。
また他の方法としては、静的な手段を用いた燃
料集合体が特開昭61−38589号公報に示されてい
る。この燃料集合体は、水ロツド内に低濃縮度で
細径の燃料棒を設置し、この燃料棒のウラン235
の消失前後における水ロツド内のボイド率の変化
を利用するものである。
また水押棒のような新たな操作手段を設ける必
要のない方法として、炉心を流れる冷却水流量
(炉心流量)を調節する方法がある。すなわち、
燃料サイクル期間の最初からその大部分で炉心流
量を少なしく、燃料サイクル期間の末期で炉心流
量を増加させる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
スペクトルシフト運転の利点を第2図に基づい
て説明する。第2図の特性は、沸騰水型原子炉の
場合の特性であつて、実線はボイド率(磁気気泡
体積率)を0%に保持した、スペクトルシフト運
転を実施しない場合の特性であり、破線はボイド
率を5%から0%に変化させたスペクトルシフト
運転の特性である。第2図から明らかなように、
燃料サイクル期間の始めは高ボイド率で途中から
ボイド率を下げた場合の方が、始めから低ボイド
率で燃焼させた場合よりも高燃焼度における中性
子増倍率が高い。これは、ボイド率が高いと中性
子が減速されにくいため、ウラン238の吸収され
る中性子の割合が増えることに基づく。ウラン
238はそのままでは刻分裂を起こさず、燃料とし
て使えないが、中性子を吸収するとプルトニウム
239に変わり、プルトニウム239は刻分裂性であり
燃料として使える。したがつて、ボイド率が高く
なつてウラン238に吸収される中性子の割合が増
えると核分裂性のプルトニウム239が余分にたま
り、中性子増倍率の低下を抑えることになる。
このように、始めボイド率を高くして運転し、
燃焼が進んで中性子増倍率が下がつて来たらボイ
ド率を下げて運転する方が、余分に燃焼させるこ
とができる。
さて、前述した水押棒を用いて炉心内に存在す
る冷却水量を調節する方法は、制御棒駆動装置以
外に水押棒の操作手段を新たに設ける必要があつ
て構造が著しく複雑になる。
水ロツド内に低濃縮の燃料棒を設置する方法で
は、炉心のボイド率の変化幅が大きくできない。
また、炉心流量を変化させる方法について述べ
る。第3図に炉心流量とボイド率との関係を示
す。図中には実線でサブクール度が異なる場合の
各特性を示しているが、ボイド率の変化は冷却材
流量には余り依存せず、むしろ、サブクール度に
強く依存することが分る。すなわち、炉心流量の
制御範囲90〜105%の変化に対して、ボイド率の
変化幅は3.2%であり、その効果は小さい。その
ため、冷却材流量の調整でボイド率を変えるため
には、再循環ポンプ等の容量を増大する必要があ
る(90〜105%から80〜130%程度変更できる容量
の大きいポンプが必要)。
また、ボイド率を変える他の方法としては、特
開昭46−13437号公報に示したように給水加熱器
での伝熱量の調整により、炉心入口温度(入口サ
ブクール度)を制御する方法がある。
給水加熱器の出口温度T2、入口温度T1、流量
W1、給水加熱器の2次側の入口温度T1′、流量
W′とすると、給水加熱器の出口温度は、下記の
式で表わされる。
T2=T1+φ(T1′−T1) …(1) すなわち、給水加熱器の一次側、二次側の入口
温度T1′,T1はある一定値なので、給水加熱器の
出口温度の制御はφの関数を制御することと等価
となる。このφは、一次側、二次側の流量、熱通
過率K、伝熱面積F、に依存し、その特性を第4
図に示す。給水加熱器の出口温度の制御幅を大き
くするためには、φを大きく変化させる必要があ
る。しかし、二次側流量W′を倍に変えても
(W/W′を1から0.5に変えても)、φの値は2割
程度しか変化しなく、炉心流量制御と同様に変化
幅が小さい。従つて、タービンから抽気された抽
気蒸気(温度は低い)を用いた給水加熱器での給
水の加熱により、給水の炉心入口温度(入口サブ
クール度)を制御する方法も、ボイド率の変化幅
が小さい。
本発明の目的は、単純な装置で炉心のボイド率
の変化をより大きくできる原子炉の制御方法及び
その制御装置を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的は、燃料サイクルの末期に至るまで
の間は給水を原子炉容器の液相部よりも前記原子
炉容器の気相部に多く供給し、燃料サイクルの末
期は給水を気相部よりも液相部に多く供給するこ
とによつて達成できる。
〔作用〕
1つの燃料サイクルの途中において気相部より
も液相部に多くの冷却材を供給する運転に切替え
ることによつて、液相部のサブクール度を著しく
低下できる。従つて、ボイド率変化の大きなスペ
クトルシフト運転が可能となる。
〔実施例〕
本発明は、以下のような検討に基づいてなされ
たものである。
第5図は、炉心流量を変えた場合の特性を示し
ている。すなわち、炉心内に装荷された燃料集合
体が寿命となる時期(燃焼度が約32.5GWD/T)
に至る間、燃焼度25GWD/Tまでの期間は炉心
流量を低くした運転(高ボイド率運転)、燃焼度
25GWD/Tを越える残りの期間は炉心流量を高
くした運転(低ボイド率運転)を行つたものであ
る。このような炉心流量を途中で増加させるスペ
クトルシフト運転を行つた場合は、実線に示すよ
うに、破線で示すスペクトルシフト運転を行わな
い運転(ボイド率一定:44%)に比べて燃料集合
体の炉心内滞在期間が燃焼度換算で約
0.039GWD/T延びる。
給水加熱器を用いた給水温度制御によるスペク
トルシフト運転も、給水加熱器に給水の加熱を目
的として導入される抽気蒸気温度が低く抽気量も
あまり増加できないので、給水温度の変化幅を大
きくすることができなく、炉心流量によるスペク
トルシフト運転と同程度の燃焼度の延長が可能と
なる。
しかしながら、第3図に示すように制御範囲に
おける炉心流量の変化に対するボイド率の変化の
割合は小さいが、サブクール度(ΔH)の変化に
対するボイド率の変化の割合は大きくなる。給水
加熱器を利用した給水温度制御によるスペクトル
シフト運転ではなく、このようなサブクール度の
大きな変化を利用できるスペクトルシフト運転に
ついて種々の検討を行つた。その結果、抽気蒸気
との間における給水の熱交換ではなく、発生した
蒸気自体との給水の熱交換を行うことによつて、
炉心入口での冷却水のサブクール度を大きく変え
ることができることがわかつた。すなわち、前述
したように所定の期間までは給水を原子炉圧力容
器内の液相部よりも原子炉圧力容器内の気相部に
多く供給し、この所定期間経過後の残りの期間は
逆に給水を気相部よりも液相部に多く供給するこ
とによつてサブクール度を調節するものである。
この一例の特性を第6図に示す。第6図におい
て、破線は、ボイド率を44%で一定にしたスペク
トルシフト運転を行わない場合の特性を示す。実
線は、今回新たに見付けたサブクール度を調節す
るスペクトルシフト運転による特性である。燃焼
度25GWD/Tまでの期間では、給水を液相部
(冷却水充填領域)よりも気相部(冷却水液面よ
りも上方の蒸気領域)に多く供給し、燃焼度
25GWD/Tを越えた期間では気相部よりも液相
部に多くの給水を供給したものである。これによ
り、第6図からわかるように燃焼度の増加は
0.186GWD/Tとなり、この増加量は第5図の炉
心流量によつて増加する量と比べて約4.5倍にな
る。
第5図及び第6図は、燃料集合体の寿命期間中
で1回のスペクトルシフト運転を行つた場合を例
示しているが、実際の原子炉の運転では1つの燃
料サイクル期間に1回の割合でスペクトルシフト
運転を実施する。1つの燃料集合体は、普通その
寿命期間に4つの燃料サイクル期間を経験するも
ので、4回のスペクトルシフト運転を経験するこ
とになる。
循騰水型原子炉に適用した本発明の好適な一実
施例である原子炉の制御装置を第1図に基づいて
以下に説明する。
原子炉圧力容器1は、内部に炉心2、気水分離
器3、ドライヤ4及びジエツトポンプ5を有して
いる。気水分離器3及びドライヤ4は、炉心2の
上方に設置される。ジエツトポンプ5は、原子炉
圧力容器1と炉心2との間に配置される。原子炉
圧力容器2内には、冷却水が充填されている。8
が冷却水の液面である。液面8は気水分離器3付
近に位置している。従つて、原子炉圧力容器1内
には、液面8より下方に液相部9及び液面8より
上方に気相部10が形成される。気水分離器3及
びドライヤ4と原子炉圧力容器1との間に、側面
に多数の開口を有する隔離室11が設置される。
この隔離室11は、気相部10と液相部9にまた
がつて配置されている。原子炉圧力容器1に接続
されて再循環ポンプ7を有している再循環配管6
の一端は、ジエツトポンプ5の上方に開口してい
る。
原子炉圧力容器1の上部に接続された主蒸気配
管12は、タービン13に接続される。タービン
13の蒸気排出口は、復水器14に連絡される。
15は、タービン13に連結された発電機であ
る。復水器14は、給水配管18によつて原子炉
圧力容器1内に液相部9に設置された給水ヘツダ
(図示せず)に連絡されている。給水配管18に
は、復水ポンプ(図示せず)、復水濾過脱塩器
(図示せず)、復水脱塩器16、復水昇圧ポンプ
(図示せず)、低圧給水加熱図(図示せず)、給水
ポンプ17及び高圧給水加熱器(図示せず)が復
水器14側から原子炉圧力容器1側に向つて順次
設けられている。第2の給水配管であるスプレイ
配管20が、高圧給水加熱器よりも下流側で給水
配管18に接続されている。スプレイ配管20の
他端は、原子炉圧力容器1を貫通して隔離室11
内に達している。スプレイノズル21が隔離室1
1内でスプレイ配管20の他端に取付けられてい
る。流量制御弁22は、スプレイ配管20に設け
られる。またスプレイ配管20の接続点と原子炉
圧力容器1との間にある給水配管18の部分に、
流量制御弁19が設置されている。
さらに、原子炉圧力容器1内の圧力を測定する
圧力計23、ジエツトポンプ5の出口側における
液相部9(冷却水)の温度を測定する温度計2
4、及びジエツトポンプ5の入口側における液相
部9(冷却水)の温度を測定する温度計25が設
けられる。圧力計23及び温度計24及び25
は、制御装置26の入力端に接続されている。制
御装置26の出力端は、流量制御弁19及び22
に接続される。
冷却水は、再循環ポンプ7の駆動によりジエツ
トポンプ5を介して炉心2に供給される。炉心2
を上昇する間に、冷却水は加熱されて蒸気とな
る。炉心2で発生した蒸気は、気水分離器3及び
ドライヤ4を経て主蒸気配管12を通つてタービ
ン13に送られる。原子炉圧力容器1内の気相部
10は、原子炉の運転中、蒸気が充満している。
タービン13を回転させた蒸気は、復水器14に
て凝縮されて水となる。この凝縮水は、給水とし
て、前述の復水ポンプから高圧給水加熱器までの
各機器を通り、分岐点より下流側では給水配管1
8及びスプレイ配管20の少なくとも一方を通つ
て原子炉圧力容器1内に供給される。
このような原子炉の運転は、通常炉心内の燃料
交換が終了した後の原子炉の起動から次の燃料交
換のために原子炉を停止するまでの期間(1つの
燃料サイクル期間)にわたつて実施される。
本実施例は、制御装置26によつて前述したよ
うな給水の供給状態を制御するものである。
燃料集合体の交換後に新たな1つの燃料サイク
ル期間の原子炉運転が開始された時、制御装置2
6は、流量制御弁19及び流量制御弁22の開度
を炉心2の入口での冷却水のサブクール度が所定
の第1サブクール度になるように制御する。
すなわち、制御装置26は、圧力計23、温度
計24及び25の出力信号を入力して炉心入口で
冷却水のサブクール度を求め、求められたサブク
ール度が第1サブクール度になるように流量制御
弁19及び22の開度を制御する。第1サブクー
ル度は、流量制御弁22の開度を流量制御弁19
の開度よりも大きくする(極端な場合は流量制御
弁22を全開、流量制御弁19を全閉)ことによ
つて達成できる。従つて、給水ポンプ17から吐
出された給水の大部分の量が、給水配管18及び
スプレイ配管20を通り、スプレイノズル21よ
り気相部10、詳細には隔離室11内の気相部1
0にスプレイされる。スプレイされた給水は、気
相部10内の蒸気によつて加熱され、液相部9に
落下して液相部9内に混入される。蒸気は、多数
の開口から隔離室11内に流入する。隔離室11
内にスプレイされた給水は、隔離室11に設けら
れた開口の大きさが小さいので、隔離室11の外
側の気相部10に流出することを防止できる。こ
のため、原子炉圧力容器1から主蒸気管12に流
出する蒸気中の湿度は増加しない。
蒸気により隔離室11内で加熱された高温の給
水は、液相部9内に混入され、ジエツトポンプ5
を介して炉心2内に供給される。すなわち、炉心
2内には、第1サブクール度を満足するサブクー
ル度の低い冷却水が供給される。原子炉出力が
100%に保持された状態で、前述の低サブクール
度の冷却水が供給され、炉心2内のボイド率が大
きくなる(高ボイド率)。1つの燃料サイクル期
間の運転開始からその80%の期間に達した後、制
御装置26は、ある長さの過渡期間を経て求めら
れたサブクール度が所定の第2サブクール度にな
るように流量制御弁19及び22の開度を制御す
る。第2サブクール度は、前述の第1サブクール
度に比べて大きい。この第2サブクール度は、流
量制御弁19の開度を、流量制御弁22の開度よ
りも大きくすることによつて達成できる。極端な
場合は、流量制御弁19を全開、流量制御弁22
を全閉にする。第1及び第2サブクール度は、制
御装置26が記憶している。前述の過渡期間にお
いては、制御装置26は、炉心入口の冷却水のサ
ブクール度を第1サブクール度から第2サブクー
ル度に移行すべく、流量制御弁19の開度を徐徐
に開きながらまた流量制御弁22の開度を徐々に
閉じていく。やがて炉心入口の冷却水のサブクー
ル度が第2サブクール度となりこの制御状態は、
燃料サイクル期間の終了時まで継続される。流量
制御弁19の開度が流量制御弁22の開度よりも
大きくなると、気相部10よりも液相部9に供給
される給水量が増大し、やがて流量制御弁19が
全開となつて液相部9にのみ給水が供給される。
この場合には、気相部10での蒸気による加熱量
が少なくなるので、炉心2の入口における冷却水
のサブクール度が第2サブクール度まで上昇す
る。例えば、流量制御弁22が全閉となり流量制
御弁19が全開となつた時に、炉心2の入口にお
ける冷却水のサブクール度が最も高くなる。冷却
水のサブクール度が高くなると、炉心2内のボイ
ド率が低くなる。このような本実施例は、蒸気に
よる給水の直接加熱量を調節できるので、炉心の
ボイド率を大幅に変化させることができる。
第1サブクール度のまま1つの燃料サイクル期
間の80%を越える運転を実施すると、炉心の平均
余剰反応度が1.0になり炉心の臨界状態が保持で
きなくなる。このため、燃料サイクル期間の80%
を越えた直後において、炉心入口のサブクール度
を第1サブクール度から第2サブクール度に増大
させる必要が生じる。第2サブクール度に炉心入
口のサブクール度を向上させることによつて、原
子炉の運転をさらに継続して行うことができる。
スペクトルシフト運転を実施しない場合の燃料サ
イクル期間は本実施例の燃料サイクル期間の80%
に相当する。このように本実施例の燃料サイクル
期間は、スペクトルシフト運転を実施しない場合
に比べて著しく長くなる。また本実施例における
燃料サイクル期間の延長分、すなわち本実施例の
燃料サイクルの20%の期間は、前述の炉心流量等
によるスペクトルシフト運転における燃料サイク
ル期間の延長分の約4.5倍となる。
また本実施例では、水押棒及びその駆動装置を
新たに設ける必要はなく、構成が単純である。
本発明の他の実施例を第7図に示す。本実施例
の原子炉の制御装置は、第1図の実施例における
圧力計23、温度計24及び25を設置せず制御
装置26の代りに制御装置27を設けたものであ
る。本実施例の制御装置27は、前述した第1及
び第2サブクール度の代りに燃料サイクル期間の
80%までの期間における流量制御弁19の所定の
第1開度及び流量制御弁22の所定の第2開度、
及び燃料サイクル期間の80%を越えた残りの期間
での流量制御弁19の所定の第3開度及び流量制
御弁22の所定の第4開度を設定している。第1
開度は第2開度に比べて小さく、第3開度は第4
開度に比べて大きい。
制御装置27は、燃料サイクル期間の80%まで
の期間では流量制御弁19を第1開度に流量制御
弁22を第2開度に制御して液相部9よりも気相
部10に多くの給水が供給されるようにし、燃料
サイクル期間の80%を越える残りの期間では流量
制御弁19を第3開度に流量制御弁22を第4開
度に制御して気相部10よりも液相部9に多くの
給水を供給する。このようにして前述の実施例と
同様なスペクトルシフト運転を達成できる。流量
制御弁19及び22の各々の開度を測定し、これ
らの測定値をフイードバツク信号として制御装置
27に入力させる。前述の開度の所定値、例えば
第1及び第4開度を全閉にし、第2及び第3開度
を全開にしてもよい。
前述した各々の実施例における隔離室11を気
水分離器3及びドライヤ4を取囲むリング状に
し、しかもその中に設置されるスプレイノズル2
1をリング状のスパージヤタイプにすることも可
能である。本実施例においても第1図及び第7図
の実施例と同様な効果を得ることができる。さら
に、スプレイ配管20への給水供給流量が100%
の時における炉心入口での冷却水温度を確実に飽
和温度にすることができる。
本発明の他の実施例を第8図に示す。本実施例
は、第1図及び第7図の隔離室11に代つてエジ
エクタ27を配置したものであり、エジエクタ2
7はドライヤ4の外側に設置される。スプレイ配
管20の出口は、エジエクタ27の入口部に開口
している。本実施例の流量制御弁19及び22も
前述した各実施例と同様に開度調節され、第1図
及び第7図と同様なスペクトルシフト運転が実施
可能となる。本実施例は、それらの効果と同じ効
果を得ることができる。
第9図は、本発明のさらに他の一実施例を示す
ものである。本実施例では、高転換バーナー炉
(特開昭61−129594号公報参照)に適用した例で
ある。高転換バーナー炉は、原子炉圧力容器31
に内蔵された炉心32の中央部に稠密格子の燃料
集合体33が、炉心32の周辺部に粗格子の燃料
集合体34が、それぞれ配列されている。この燃
料集合体33は、高稠密格子のために水/ウラン
比が小さく、中性子スペクトルが硬くなつて、
Puの生産に適している。一方、周辺部に配置さ
れた燃料集合体34は、燃料集合体33で生産さ
れたPuを燃やすためのものであり、そのために
燃料棒の間隔が広く中性子スペクトルが軟らかく
なつている。したがつて、燃料集合体34ではボ
イド率を下げ、また燃料集合体33ではボイド率
を下げて運転すると、燃料集合体33でのPuの
生産効率が増し、燃料集合体34でのPuの燃焼
度が増大するので、原子炉の経済性がさらに向上
する。40はインターナルポンプである。
本実施例では、給水配管18に前述の各実施例
と同様にスプレイ配管20を接続するほかに、配
管35を給水配管18に接続する。流量制御弁3
6が配管35に設けられる。配管20は炉心入口
1の外周部37まで達している。スプレイノズル
38が配管35の先端に設けられる。その結果、
周辺部の燃料集合体34にサブクール度の大きい
冷却水を、また、中央部の燃料集合体33にサブ
クール度の小さい冷却水を供給することができ
る。従つて、燃料集合体33ではPuの生産性が
増し、一方、周辺部の燃料集合体34ではPu燃
焼度が増大し、原子炉の経済性がさらに向上す
る。
〔発明の効果〕
本発明によれば、単純な構造で炉心のボイド率
を大幅に変化できるスペクトルシフト運転が可能
になり、原子炉の経済性が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の好適な一実施例である原子炉
の制御装置の構成図、第2図はスペクトルシフト
運転の効果を示す特性図、第3図は炉心流量と炉
心平均ボイド率との関係をサブクール度をパラメ
ータにして示した特性図、第4図AはKF/W(並
流形のφ(KF/W<4))とφとの関係を示す特
性図、第4図BはKF/W(向流形のφ(KF/W<
4))とφとの関係を示す特性図、第5図は炉心
流量の変化によるスペクトルシフト運転の効果を
示す特性図、第6図は本発明の一例によるスペク
トル運転の効果を示す特性図、第7図、第8図、
第9図は本発明の他の実施例である原子炉の制御
装置の構成図である。 1…原子炉圧力容器、2…炉心、9…液相部、
10…気相部、11…隔離室、18…給水配管、
19,20…流量制御弁、20…スプレイ配管、
21…スプレイノズル、2…圧力計、24,25
…温度計、26,27…制御装置。
【特許請求の範囲】
1 軽水型原子炉設備の原子炉圧力容器を内包す
る鋼製の原子炉格納容器において、前記原子炉格
納容器壁内側に複数個の突起部を前記原子炉圧力
容器を内包するドライウエル空間部及びプール水
を内包するサプレツシヨンチエンバ内の気相部に
限定して設置し、前記サプレツシヨンチエンバの
外周囲に前記原子炉格納容器の鋼製壁に接して外
周プールを装備したことを特徴とする自然放熱型
原子炉格納容器。 2 特許請求の範囲第1項において、突起部は、
下方への傾斜面を備えている個とを特徴とする自
然放熱型原子炉格納容器。

Claims (1)

  1. 御弁と、前記第2給水配管に設置された第2制御
    弁と、燃料サイクルの末期に至るまでの間は前記
    第1制御弁の開度を前記第2制御弁の開度よりも
    大きくし、前記燃料サイクルの末期は前記第2制
    御弁の開度を前記第1制御弁の開度よりも大きく
    する制御手段とを備えたことを特徴とする原子炉
    の制御装置。 4 前記制御手段は、前記燃料サイクルの最初か
    ら前記燃料サイクルの80%までの間は前記第1制
    御弁の開度を前記第2制御弁の開度よりも大きく
    し、前記燃料サイクルの80%経過後は前記第2制
    御弁の開度を前記第1制御弁の開度よりも大きく
    する制御手段である特許請求の範囲第3項記載の
    原子炉の制御装置。 5 内部に気相部及び液相部を有し、前記液相部
    内に設けられた炉心を内蔵する原子炉容器と、前
    記原子炉容器の前記気相部に給水を供給する第1
    給水配管と、前記原子炉の液相部に給水を供給す
    る第2給水配管とを有する原子炉を制御する装置
    であつて、前記第1給水配管に設置された第1制
    御弁と、前記第2給水配管に設置された第2制御
    弁と、前記原子炉容器内の圧力を検出する圧力検
    出手段と、前記原子炉容器内の液相部の温度を検
    出する手段と、前記圧力及び前記温度に基づいて
    前記液相部のサブクール度を求め、燃料サイクル
    の末期に至るまでの間は求められたサブクール度
    が所定の第1サブクール度になるように前記第1
    及び前記第2制御弁の開度を調節し、前記燃料サ
    イクルの末期は前記求められたサブクール度が前
    記第1サブクール度よりも大きな所定の第2サブ
    クール度になるように前記第1及び前記第2制御
    弁の開度を調節する制御手段とを備えたことを特
    徴とする原子炉の制御装置。
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