JPH05288753A - 免疫測定方法および装置 - Google Patents

免疫測定方法および装置

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JPH05288753A
JPH05288753A JP9100992A JP9100992A JPH05288753A JP H05288753 A JPH05288753 A JP H05288753A JP 9100992 A JP9100992 A JP 9100992A JP 9100992 A JP9100992 A JP 9100992A JP H05288753 A JPH05288753 A JP H05288753A
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JP
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reaction
reagent
antigen
antibody
sample
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JP9100992A
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English (en)
Inventor
Akio Takei
亮穂 武井
Kyuji Mutsukawa
玖治 六川
Morihito Inoue
守人 井上
Hideo Oya
英郎 大屋
Masatake Tomimura
真武 冨村
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】検査項目の数あるいはそれらの組み合わせに関
係なく、迅速に測定する。 【構成】本発明の免疫測定方法は、検体14A,14B
…を反応容器11A,11Bに分注し、この反応容器1
1A,11B…に検体14A,14B…にそれぞれ対応
した1次反応用試薬1a,1b…を分注することによ
り、、複数項目の反応を同時に生じさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は免疫測定方法および装置
に係り、特に、複数の抗原抗体反応を測定する免疫測定
方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】血液あるいは体液に含まれる微量の抗原
あるいは抗体の量を、抗原抗体反応を利用して測定する
方法が診断分野で盛んに用いられている。
【0003】このような測定方法には、抗原抗体反応に
よる結合物を散乱光として検出するネフェロメトリー
法、沈降物を濁度の変化として検出する免疫比濁法、抗
原あるいは抗体を担体としてラテックス粒子に固定しこ
の粒子の凝集を検出する粒子イムノアッセイ、抗原抗体
反応による蛍光偏向度の変化を指標とする蛍光偏向イム
ノアッセイ、放射性同位元素を用いるラジオイムノアッ
セイ、蛍光物質を用いる蛍光イムノアッセイ、酵素を用
いるエンザイムイムノアッセイ等がある。
【0004】現在では免疫測定可能な項目が増えてきた
ので、ある症状に対する複数項目の検査を行えば、それ
らの測定結果から被検者の症状を効果的に判断すること
ができるようになってきた。
【0005】このような免疫測定は、被検者の検体が運
ばれてくる順序や検査項目の順序にかかわりなくランダ
ムアクセスに行うことにより、迅速な検査が図られてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た免疫測定方法を用いて複数項目の測定を行うには、ま
ず、検査項目と同数の反応容器を用意し、次に、各反応
容器ごとに所定量の検体を分注し、次に、検体を分注し
た反応容器に各検査項目の測定に必要な試薬を分注する
必要があった。
【0007】したがって、検体すなわち血液や体液が検
査項目の数に対応した量だけ必要となり、採血量を多く
できない老人、重病人、小児等に対しては大きな負担と
なる。
【0008】また、反応容器の数も検査項目の数と同数
だけ必要となるため、反応容器や洗浄液等の消費量が多
くなり、検査費用が高くなる。
【0009】さらに、検査の便宜上、各検査項目ごとに
検査を行うのが一般的であるため、ある被検者について
予定された複数項目の検査がすべて終了するまでには、
多くの時間が必要になる。
【0010】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、検査項目の数あるいはそれらの組み合わせに
関係なく、複数の抗原抗体反応を同一反応容器でランダ
ムアクセスにかつ同時に測定することができる免疫測定
方法および装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の免疫測定方法は請求項1に記載したよう
に、抗原抗体反応を利用して検体に含まれる抗原あるい
は抗体を測定する免疫測定方法において、検体を反応容
器に分注し、この反応容器に複数の反応用試薬を分注す
ることにより複数項目の反応を同時に生じさせるもので
ある。
【0012】また、本発明の免疫測定方法は請求項3に
記載したように、固相に固定した抗体あるいは抗原から
なる1次反応用試薬との1次反応及び標準試薬を固定し
た2次反応用試薬との2次反応からなる抗原抗体反応を
利用して検体に含まれる抗原あるいは抗体を測定する免
疫測定方法において、検体を反応容器に分注し、この反
応容器に複数の1次反応用試薬を分注し、さらに1次反
応生成物に複数の2次反応用試薬を分注し、生じた2次
生成物により検体に含まれる抗原あるいは抗体を測定す
るものである。
【0013】また、本発明の免疫測定装置は請求項5に
記載したように、抗原抗体反応を利用して検体に含まれ
る抗原あるいは抗体を測定する免疫測定方法において、
検体が収容される反応容器と、この反応容器に複数の反
応用試薬を分注することにより複数項目の反応を同時に
生じさせる試薬分注手段と、生じた生成物により検体に
含まれる抗原あるいは抗体を測定する測定手段とを備え
るものである。
【0014】また、本発明の免疫測定装置は、請求項7
に記載したように、固相に固定した抗体あるいは抗原か
らなる1次反応用試薬との1次反応及び標準試薬を固定
した2次反応用試薬との2次反応からなる抗原抗体反応
を利用して検体に含まれる抗原あるいは抗体を測定する
免疫測定装置において、検体が収容される反応容器と、
この反応容器に複数の1次反応用試薬を同時にあるいは
順次分注しさらに1次反応生成物に複数の2次反応用試
薬を同時にあるいは順次分注する試薬分注手段と、生じ
た2次生成物により検体に含まれる抗原あるいは抗体を
測定する測定手段とを備えるものである。
【0015】
【作用】本発明の免疫測定方法および装置により、検査
項目の数あるいはそれらの組み合わせに関係なく、迅速
に測定することができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の免疫測定方法および装置の実
施例について、添付図面を参照して説明する。
【0017】図1に示すように、本実施例の免疫測定装
置は、検体に含まれる抗原あるいは抗体を、1次反応お
よび2次反応からなる抗原抗体反応を利用してランダム
アクセスに測定できるように構成してある。
【0018】すなわち、本実施例の免疫測定装置は、検
体用容器9A,9B・・に収容した検体14A,14B
・・と1次試薬容器8a,8b・・に収容した1次反応
用試薬1a,1b・・とを反応容器11A,11B・・
に分注して1次反応を行なわせ、次に、2次試薬容器1
0a,10b・・に収容した2次反応用試薬2a,2b
・・を反応容器11A,11B・・に分注して2次反応
を行なわせるように構成してある。
【0019】ここで、A,B・・は被検者に対応し、
a,b・・は検査項目に対応しており、検体14A,B
・・は、検査の対象である抗原a、抗原b・・をそれぞ
れ様々な組み合わせで含んでいる。
【0020】また、1次反応用試薬1a、1b・・は、
それぞれ、抗原aに対する抗体、抗原bに対する抗体・
・を磁性微粒子に固定したものである。
【0021】また、2次反応用試薬2a、2b・・は、
それぞれ異なる蛍光物質を固定した抗原aに対する抗
体、抗原bに対する抗体・・である。
【0022】本実施例の免疫測定装置は、さらに、2次
反応での生成物質に含まれる上述の蛍光物質からの光強
度を測光器6で測光し、次に、測光した値を予め作成し
ておいた検量線と比較することによって検体に含まれる
抗原あるいは抗体の濃度を測定できるようになってい
る。
【0023】本実施例の免疫測定装置では、さらに、各
被検者A,B・・に必要な複数の検査項目a,b・・の
1次反応が同時に開始するように、検体14A,14B
・・および1次反応用試薬1a,1b・・をそれぞれ反
応容器11A,11B・・に分注可能に構成してある。
【0024】例えば、被検者Aに必要な検査項目がa,
bであるとすると、反応容器11Aには、被検者Aの検
体14Aおよび1次反応用試薬1a,1bが分注される
ことになり、被検者Bに必要な検査項目がb,cである
とすると、反応容器11Bには、被検者Bの検体14B
および1次反応用試薬1b,1cが分注されることにな
る。
【0025】本実施例の免疫測定装置は、例えば反時計
方向に回転するターンテーブル3の上に載せた反応容器
11A,B・・に、所定の組み合わせの1次反応用試薬
1a,b・・を分注し、次いで、例えば時計方向に回転
する検体用テーブル4に載せた検体用容器9A,9B・
・の検体14A,14B・・を検体分注ノズル7によっ
て上述の反応容器11A,11B・・に分注するように
なっている。
【0026】1次反応用試薬1a,1b・・、検体14
A,14B・・は、図示しないポンプにより所望の量を
分注されるようになっている。
【0027】検体を分注する時期は、図1に示すよう
に、1次反応用試薬1a,1b・・を分注した後に分注
するように構成してある。
【0028】この場合、図1に示すように、1次試薬分
注ノズル12の各先端をほぼ同一の位置に配置してお
き、ターンテーブル3が回転するにつれて、各反応容器
11A,11B・・に対応した各所定の組み合わせの1
次反応用試薬1a,1b・・を同時に分注してもよい
し、図示していないが、1次試薬分注ノズル12の先端
を反応容器11A,11B・・の配置間隔に沿ってずら
せて配置しておき、ターンテーブル3が回転するにつれ
て、各反応容器11A,11B・・に対応した各所定の
組み合わせの1次反応用試薬1a,1b・・を順次分注
してもよい。
【0029】また、図に示していないが、検体14A,
14B・・を分注した後で1次反応用試薬1a,1b・
・を分注してもよい。
【0030】ただし、この場合には、1次反応用試薬1
a、1b・・を分注すると同時に1次反応が開始するの
で、1次反応用試薬1a,1b・・を同時に分注する必
要がある。
【0031】本実施例の免疫測定装置は、さらに、各被
検者A,B・・に必要な複数の検査項目a,b・・の2
次反応が同時に開始するように、検体14A,14B・
・および2次反応用試薬2a,2b・・をそれぞれ反応
容器11A,11B・・に分注可能に構成してある。
【0032】例えば、被検者Aに必要な検査項目がa,
bであるとすると、反応容器11Aには、被検者Aの検
体14Aおよび2次反応用試薬2a,2bが分注される
ことになり、被検者Bに必要な検査項目がb,cである
とすると、反応容器11Bには、被検者Bの検体14B
および2次反応用試薬2b,2cが分注されることにな
る。
【0033】本実施例の免疫測定装置は、ターンテーブ
ル3の回転につれて、各反応容器11A,B・・に所定
の組み合わせの2次反応用試薬2a,2b・・を同時に
分注するようになっている。
【0034】2次反応用試薬2a,2b・・は、図示し
ないポンプにより所望の量を分注されるようになってい
る。
【0035】本実施例では、さらに、1次反応終了後お
よび2次反応終了後にB/F(bound/free)分離を行うB
/F分離器15、16を備えてある。
【0036】また、本実施例の免疫測定装置は、検査項
目数にかかわらず反応容器11A,11B・・内の溶液
量が常に一定になるように、所定量のダミー溶液を追加
分注可能に構成してある。
【0037】このような構成としたのは以下の理由によ
る。
【0038】すなわち、1次反応あるいは2次反応にお
ける検査項目の数は被検者によって異なるため、反応容
器内に分注される試薬の量も異なってくる。
【0039】ところが、試薬の量が異なると反応容器の
全体容量も異なってくるため、検体に対する試薬の濃度
が反応容器によって異なり、検査項目の数ごとに検量線
を作成しておかねばならないことになる。
【0040】このような煩雑な事態を回避するため、所
定量のダミー溶液を追加分注することにより、検査項目
数にかかわらず反応容器内の溶液量を常に一定にしたも
のである。
【0041】ダミー溶液を収容したダミー溶液容器(図
示せず)は、例えば、図1の1次試薬容器8a,8b・
・および2次試薬容器10a,10b・・と同じテーブ
ル(図示せず)に載せておき、1次反応が開始する前、
すなわち、検体14A,14B・・を分注した後であっ
て複数の1次反応用試薬1a,1b・・を同時に分注す
る前あるいは分注と同時に、あるいは、複数の1次反応
用試薬1a、1b・・を分注した後であって検体14
A,14B・・を分注する前あるいは分注と同時に、所
定量のダミー溶液を分注可能に構成してある。
【0042】さらに、2次反応が開始する前、すなわ
ち、1次反応終了後であって複数の2次反応用試薬2
a,2b・・を同時に分注する前あるいは分注と同時
に、所定量のダミー溶液を分注可能に構成してある。
【0043】本実施例では、1次反応に引き続いて2次
反応を行う場合について述べたが、本発明は、これに限
定されるものでなく、1次反応で終了する場合について
も本発明を適用することができる。
【0044】本実施例の免疫測定方法および装置を用い
て、例えば、被検者A、被検者B、被検者Cの3人につ
いての抗原抗体反応の測定を行う場合について述べる。
【0045】ここで、被検者Aは1つの検査項目aが、
被検者Bは2つの検査項目a,bが、被検者Cは3つの
検査項目a,b,cが必要であるとする。
【0046】この場合、これらの検査項目a,b,cに
対応する1次反応用試薬1a,1b,1cを1次反応用
容器8a,8b,8cに入れておき、2次反応用試薬2
a,2b,2cを2次試薬容器10a,10b,10c
に入れておく。
【0047】また、検体容器9A、9B,9Cには、そ
れぞれ、被検者A、B、Cの血清等の検体14A,14
B,14Cを入れておく。
【0048】次に、ターンテーブル3を回転させて、反
応容器11Aが1次反応用試薬の1次試薬分注ノズル1
2の下にきたとき、反応容器11Aに1次反応用試薬1
aを分注する。
【0049】反応容器11B、11Cについても同様に
1次反応用試薬を分注するが、反応容器11Bには1次
反応用試薬1aおよび1bを、反応容器11Cには1次
反応用試薬1a,1bおよび1cを同時にあるいは順次
分注する。
【0050】図2(a) は、反応容器11Cに例えば1次
反応用試薬1a,1bおよび1cを分注するステップを
示したものである。
【0051】図2(a) に示すように、1次反応用試薬1
a、1b、1cは、それぞれ、抗原aに対する抗体(以
下、抗a抗体のように呼ぶ)、抗b抗体、抗c抗体を磁
性微粒子に固定したものである。
【0052】代わりに、抗a抗体等をラテックス微粒子
に固定したものでもよい。
【0053】次に、ターンテーブル3を回転させて、反
応容器11Aが検体分注ノズル7の下にきたとき、反応
容器11Aに検体14Aを分注する。
【0054】同様に、反応容器11B、11Cが検体分
注ノズル7の下にきたとき、反応容器11B、11Cに
各々検体14B、14Cを分注する。
【0055】図2(b) は、反応容器11Cに例えば検体
14Cを分注するステップを示したものである。
【0056】図2(b) に示すように、検体14Cは、検
査の対象である抗原a、抗原b、抗原cを含んでいる。
【0057】1次反応用試薬を分注した反応容器に検体
を分注すると同時に1次反応が開始する。
【0058】なお、上述したように、まず検体を分注し
ておき、その後で複数の1次反応用試薬を同時に分注し
てもよい。
【0059】この場合には、検体を分注した反応容器
に、複数の1次反応用試薬を分注すると同時に1次反応
が開始する。
【0060】1次反応終了後、ターンテーブル3を回転
させて、反応容器11AがB/F分離器15のところに
きたとき、B/F分離器15によって、1次反応で生成
した1次反応結合物だけを反応容器11Aに残す。
【0061】同様に、反応容器11B、11CがB/F
分離器15のところにきたとき、B/F分離器15によ
って、1次反応で生成した1次反応結合物だけをそれぞ
れ反応容器11B、11Cに残す。
【0062】図2(c) は、反応容器11CについてB/
F分離を行っているステップを示したものである。
【0063】1次反応用試薬1a、1b、1cが、それ
ぞれ、抗a抗体、抗b抗体、抗c抗体を磁性微粒子に固
定したものであった場合には、図2(c) に示すように、
1次反応結合物すなわち抗原aと1次反応用試薬1aと
の結合物、抗原bと1次反応用試薬1bとの結合物ある
いは抗原cと1次反応用試薬1cとの結合物を、磁石の
磁力を利用して反応容器11Cの一方に寄せておいて洗
浄することにより、過剰な抗原a,b,cを取り除く。
【0064】1次反応用試薬1a、1b、1cが、それ
ぞれ、抗a抗体、抗b抗体、抗c抗体をラテックス微粒
子に固定したものであった場合には、図示していない
が、1次反応結合物を親水性膜でトラップすることによ
って、過剰な抗原a,b,cを取り除く。
【0065】次に、ターンテーブル3を回転させて、反
応容器11Aが2次試薬分注ノズル13の下にきたと
き、反応容器11Aに2次反応用試薬2aを分注する。
【0066】同様に、反応容器11Bが2次試薬分注ノ
ズル13の下にきたとき、反応容器11Bに2次反応用
試薬2aおよび2bを同時に分注する。
【0067】同様に、反応容器11Cが2次試薬分注ノ
ズル13の下にきたとき、反応容器11Cに2次反応用
試薬2a,2bおよび2cを同時に分注する。
【0068】1次反応試薬の分注とは異なり、2次反応
試薬の分注の場合には、分注と同時に2次反応が開始す
るので、分注を同時に行うことにより反応開始時刻を一
律にする。
【0069】同時分注の方法は、図1に示すように、各
2次試薬分注ノズル13から同時に分注してもよいし、
図3に示すように、必要な2次反応用試薬を空気を挟み
ながら吸い上げておきこれを分注するようにしてもよ
い。
【0070】空気を挟むのは、吸い上げ時に2次反応用
試薬同士が混合しないようにするためである。
【0071】図2(d) は、1次反応結合物が残った反応
容器11Cに2次反応用試薬2a,2bおよび2cを分
注するステップを示したものである。
【0072】図2(d) に示すように、2次反応用試薬2
a、2b、2cは、それぞれ、FITC標識物質を固定
した抗原aに対する抗体(以下、標識a抗体と呼ぶ)、
R-Phcycoerythrin標識物質を固定した抗原bに対する抗
体(以下、標識b抗体と呼ぶ)、RED−613標識物
質を固定した抗原cに対する抗体(以下、標識c抗体と
呼ぶ)である。
【0073】FITC、R-Phcycoerythrin、RED−6
13は、異なる波長の蛍光を発する蛍光物質であり、48
8nm の光を入射すると、それぞれ、525nm,575nm,613nm
の光を放射する。
【0074】このような2次反応用試薬を分注すると同
時に2次反応が開始する。
【0075】2次反応終了後、ターンテーブル3を回転
させて、反応容器11AがB/F分離器16のところに
きたとき、B/F分離器16によって、2次反応で生成
した2次反応結合物だけを反応容器11Aに残す。
【0076】同様に、反応容器11B、11CがB/F
分離器16のところにきたとき、B/F分離器16によ
って、2次反応で生成した2次反応結合物だけをそれぞ
れ反応容器11B、11Cに残す。
【0077】図2(e) は、反応容器11CについてB/
F分離を行っているステップを示したものである。
【0078】1次反応用試薬1a、1b、1cが、それ
ぞれ、抗原a、抗原b、抗原cを磁性微粒子に固定した
ものである場合には、図2(e) に示すように、2次反応
結合物すなわち抗原aを磁性微粒子と標識a抗体とでサ
ンドイッチした結合物、抗原bを磁性微粒子と標識b抗
体とでサンドイッチした結合物、あるいは抗原cを磁性
微粒子と標識c抗体とでサンドイッチした結合物を、磁
石の磁力を利用して反応容器11Cの一方に寄せておい
て洗浄することにより、過剰な標識a抗体、標識b抗体
あるいは標識c抗体を取り除く。
【0079】1次反応用試薬1a、1b、1cが、それ
ぞれ、抗a抗体、抗b抗体、抗c抗体をラテックス微粒
子に固定したものである場合には、2次反応結合物を親
水性膜でトラップすることによって、過剰な標識a抗
体、標識b抗体あるいは標識c抗体を取り除く。
【0080】次に、ターンテーブル3を回転させて、反
応容器11Aが測光器6のところにきたとき、反応容器
11Aに残っている2次反応結合物に488nm の光を照射
し、2次反応結合物から放射された光の波長およびその
波長の強度を測定する。
【0081】同様に、反応容器11B,11Cが測光器
6のところにきたとき、反応容器11B,11Cに残っ
ている2次反応結合物に488nm の光を照射し、2次反応
結合物から放射された光の波長およびその波長の強度を
測定する。
【0082】上述したように、FITC、R-Phcycoeryt
hrin、RED−613に488nm の光を入射すると、それ
ぞれ、525nm,575nm,613nm の光を放射するが、波長が異
なるため、これらの光強度を同時に測定することができ
る。
【0083】次に、予め作成しておいた各蛍光物質ごと
の検量線を用いることにより、各波長の光強度から抗体
a,b,cの濃度を求める。
【0084】図4は、例えば、検体が20μl、FIT
C蛍光物質を含んだ試薬が50μlの場合の検量線を示
したものであり、横軸は抗原aの濃度、縦軸は525nm の
光強度を表す。
【0085】ここで、上述したように、検査項目数にか
かわらず反応溶液の容量を一定にし、上述の検量線をど
んな項目数についても使用することができるようにする
ため、ダミー溶液を追加分注して反応溶液の容量を常に
一定に維持しておく。
【0086】例えば、5項目までのランダムアクセスの
場合、検体量20μlと各項目の試薬50μlとを加え
ると、反応溶液全体の容量は、項目数により、70μ
l、120μl、170μl、220μl、270μl
と変化する。
【0087】これらに、各々、200μl、150μ
l、100μl、50μl、0μlのダミー溶液を加え
ておくと、項目数に関係なく反応溶液量は270μlに
統一される。そして、各項目の検量線を反応量270μ
lで求めておけば、項目数に関係なく検量線との整合性
を確保することができる。
【0088】なお、多項目を同一反応容器にて同時に反
応させるには、各項目の反応時間が同じである必要があ
る。微粒子を担体としたサンドイッチ型エンザイムイム
ノアッセイの場合には、微粒子濃度、微粒子への固定化
抗体量、標識抗体濃度を調整することにより反応時間を
統一することができる。
【0089】本実施例では、複数の蛍光物質から放射さ
れる異なる波長の光の強度を測定することによって、複
数の抗原あるいは抗体の濃度を同時測定可能な構成とし
たが、複数の発色酵素を用いて逐次測定することもでき
る。
【0090】例えば、POD,ALP,β−GAL等の
酵素が考えられる。
【0091】この場合には、各々基質反応液が異なるの
で、酵素反応ごとに洗浄と発色液の分注作業を繰り返す
必要がある。
【0092】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の免疫測定方
法および装置によれば、検査項目の数あるいはそれらの
組み合わせに関係なく、迅速に測定することができる。
【0093】このように、本発明の免疫測定方法および
装置によれば、同一の反応容器で多項目の抗原抗体反応
を同時に測定することができるため、検体の量は検査項
目の数が多くなっても所定の量だけですみ、老人、重病
人、小児等の負担が軽減する。
【0094】また、反応容器や洗浄液等の消費量が少な
くてすむので、廃棄物量が低減し、検査費用は低減す
る。
【0095】さらに、個々の被検者についての複数項目
の検査を短時間に終了させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の免疫測定方法および装置の概略構成
図。
【図2】本実施例の免疫測定方法の各ステップを示した
図。
【図3】複数の1次反応試薬あるいは2次反応試薬を同
時に分注する方法を示した図。
【図4】抗原の濃度を求めるための検量線を示すグラ
フ。
【符号の説明】
1 1次反応試薬 2 2次反応試薬 3 ターンテーブル 4 検体容器テーブル 6 測光器 7 検体分注ノズル 8 1次試薬容器 9 検体容器 10 2次試薬容器 11 反応容器 12 1次試薬分注ノズル(試薬分注手段) 13 2次試薬分注ノズル(試薬分注手段) 15 B/F分離器 16 B/F分離器
フロントページの続き (72)発明者 大屋 英郎 栃木県大田原市下石上1385番地の1 株式 会社東芝那須工場内 (72)発明者 冨村 真武 栃木県大田原市下石上1385番地の1 株式 会社東芝那須工場内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗原抗体反応を利用して検体に含まれる
    抗原あるいは抗体を測定する免疫測定方法において、検
    体を反応容器に分注し、この反応容器に複数の反応用試
    薬を分注することにより複数項目の反応を同時に生じさ
    せることを特徴とする免疫測定方法。
  2. 【請求項2】 前記複数の反応用試薬を分注する前ある
    いは分注と同時に、所定量のダミー溶液を分注し、反応
    開始時における反応容器内の溶液量を検査項目にかかわ
    らず略一定にする請求項1記載の免疫測定方法。
  3. 【請求項3】 固相に固定した抗体あるいは抗原からな
    る1次反応用試薬との1次反応及び標準試薬を固定した
    2次反応用試薬との2次反応からなる抗原抗体反応を利
    用して検体に含まれる抗原あるいは抗体を測定する免疫
    測定方法において、検体を反応容器に分注し、この反応
    容器に複数の1次反応用試薬を分注し、さらに1次反応
    生成物に複数の2次反応用試薬を分注し、生じた2次生
    成物により検体に含まれる抗原あるいは抗体を測定する
    ことを特徴とする免疫測定方法。
  4. 【請求項4】 前記反応用試薬を分注する前あるいは分
    注と同時に、所定量のダミー溶液を分注し、反応開始時
    における反応容器内の溶液量を検査項目数にかかわらず
    略一定にする請求項3記載の免疫測定方法。
  5. 【請求項5】 抗原抗体反応を利用して検体に含まれる
    抗原あるいは抗体を測定する免疫測定方法において、検
    体が収容される反応容器と、この反応容器に複数の反応
    用試薬を分注することにより複数項目の反応を同時に生
    じさせる試薬分注手段と、生じた生成物により検体に含
    まれる抗原あるいは抗体を測定する測定手段とを備える
    ことを特徴とする免疫測定装置。
  6. 【請求項6】 前記試薬分注手段は、前記反応用試薬を
    分注する前あるいは分注と同時に、所定量のダミー溶液
    を分注し、反応開始時における反応容器内の溶液量を検
    査項目にかかわらず略一定にする請求項5記載の免疫測
    定装置。
  7. 【請求項7】 固相に固定した抗体あるいは抗原からな
    る1次反応用試薬との1次反応及び標準試薬を固定した
    2次反応用試薬との2次反応からなる抗原抗体反応を利
    用して検体に含まれる抗原あるいは抗体を測定する免疫
    測定装置において、検体が収容される反応容器と、この
    反応容器に複数の1次反応用試薬を同時にあるいは順次
    分注しさらに1次反応生成物に複数の2次反応用試薬を
    同時にあるいは順次分注する試薬分注手段と、生じた2
    次生成物により検体に含まれる抗原あるいは抗体を測定
    する測定手段とを備えることを特徴とする免疫測定装
    置。
  8. 【請求項8】 前記試薬分注手段は、前記反応用試薬を
    分注する前あるいは分注と同時に、所定量のダミー溶液
    を分注し、反応開始時における反応容器内の溶液量を検
    査項目にかかわらず略一定にする請求項7記載の免疫測
    定装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH11501399A (ja) * 1995-12-14 1999-02-02 アボツト・ラボラトリーズ 流体を処理する流体ハンドラおよび方法
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WO2023243203A1 (ja) * 2022-06-16 2023-12-21 株式会社日立ハイテク 自動分析装置

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