JPH05288250A - 同期動力伝達ベルト等のベルト用自動張力調整装置 - Google Patents
同期動力伝達ベルト等のベルト用自動張力調整装置Info
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- JPH05288250A JPH05288250A JP4312976A JP31297692A JPH05288250A JP H05288250 A JPH05288250 A JP H05288250A JP 4312976 A JP4312976 A JP 4312976A JP 31297692 A JP31297692 A JP 31297692A JP H05288250 A JPH05288250 A JP H05288250A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ベルト用自動張力調整装置であって、従来の
装置に比べて、作動特性が著しく向上され、ベルトの寿
命を大幅に増長することができるとともに、ベルトの歯
飛びを防ぎ、ベルトの張力を調整することのできる張力
調整装置を、容易に且つ安価に提供すること。 【構成】 ベルトと共働するローラーと、アクチュエー
タとを含む張力調整装置において、アクチュエータが、
シリンダに内挿されたピストンと、ピストンの摺動によ
ってシリンダ内に形成される圧力室及び供給室と、ピス
トン内部を貫通して形成され、これら２つの室を接続す
る複数の油路と、ピストンに固定され、その動きをロー
ラーに伝達するプッシュロッドと、ピストンを供給室側
に付勢する圧縮ばねと、圧力室内に配設され、油路を開
閉して、作動油の圧力室と供給室との間の流動を許容及
び禁止する逆止め弁とを含む。油路の開閉は、逆止め弁
の可撓性リップが、曲げや圧縮により変形して、弁座と
接触し、またはそれから離れることによって、行われ
る。
装置に比べて、作動特性が著しく向上され、ベルトの寿
命を大幅に増長することができるとともに、ベルトの歯
飛びを防ぎ、ベルトの張力を調整することのできる張力
調整装置を、容易に且つ安価に提供すること。 【構成】 ベルトと共働するローラーと、アクチュエー
タとを含む張力調整装置において、アクチュエータが、
シリンダに内挿されたピストンと、ピストンの摺動によ
ってシリンダ内に形成される圧力室及び供給室と、ピス
トン内部を貫通して形成され、これら２つの室を接続す
る複数の油路と、ピストンに固定され、その動きをロー
ラーに伝達するプッシュロッドと、ピストンを供給室側
に付勢する圧縮ばねと、圧力室内に配設され、油路を開
閉して、作動油の圧力室と供給室との間の流動を許容及
び禁止する逆止め弁とを含む。油路の開閉は、逆止め弁
の可撓性リップが、曲げや圧縮により変形して、弁座と
接触し、またはそれから離れることによって、行われ
る。
Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【技術分野】本発明は、ベルト用自動張力調整装置（au
tomatic tensioner)に関し、特にピストンエンジンのタ
イミングベルト等の同期動力伝達ベルト用自動張力調整
装置に関する。
tomatic tensioner)に関し、特にピストンエンジンのタ
イミングベルト等の同期動力伝達ベルト用自動張力調整
装置に関する。
【０００２】本発明は、特に、そのような装置に限定さ
れるものではないが、車両エンジン用歯付きタイミング
ベルト等の同期動力伝達システム用ベルトの張力を調整
する装置に関する。この種のベルトは、クランクシャフ
トの駆動力を取り出し、１乃至それ以上のカムシャフ
ト、インジェクションポンプ（ディーゼルエンジンの場
合）等を該クランクシャフトと同期的に駆動するもので
ある。また、本発明は、上記調整装置と共に、該装置を
エンジン上に支持するための手段を含むアセンブリ(ass
embly)と、該アセンブリを含む同期動力伝達システムを
も、その範囲とする。
れるものではないが、車両エンジン用歯付きタイミング
ベルト等の同期動力伝達システム用ベルトの張力を調整
する装置に関する。この種のベルトは、クランクシャフ
トの駆動力を取り出し、１乃至それ以上のカムシャフ
ト、インジェクションポンプ（ディーゼルエンジンの場
合）等を該クランクシャフトと同期的に駆動するもので
ある。また、本発明は、上記調整装置と共に、該装置を
エンジン上に支持するための手段を含むアセンブリ(ass
embly)と、該アセンブリを含む同期動力伝達システムを
も、その範囲とする。
【０００３】
【背景技術】ピストンエンジン用タイミングベルト等の
同期動力伝達ベルトは、充分な張力を有する状態におい
てのみ正常に作動することが知られている。この張力を
ベルトに付与するために、「固定テンショナ」として知
られる張力調整装置が提案されてきた。「固定テンショ
ナ」は、一旦取り付けられると、常時作動状態にロック
（固定）される。従って、ベルトに相当の張力を付与す
ることはできるが、張力の変化を吸収することができな
いので、ベルトに相当の疲労を与え、ベルト自体及びベ
ルトによって駆動される部材の寿命を低下させるという
問題があった。そのため、このような「固定テンショ
ナ」に代わって、エンジンの始動・停止時だけでなく、
ベルトによる被駆動部材の作動開始時においても、ベル
ト張力の変化を補償する「オートマチックテンショナ」
または「ダイナミックテンショナ」が用いられてきた。
このテンショナは、ベルトに押圧されるテンショナホイ
ールに作用するアクチュエータの作動態様によって、
「ロータリー」タイプ（例えば仏国特許第２，６３３，
６８９号）、「回転スラスト」タイプ（例えば米国特許
第４，８８３，４４６号）および「リニア軸スラスト」
タイプ（例えばヨーロッパ特許公開第３３０，３６２号
または仏国特許第２，６４５，９３１号）に分けられ
る。これらのテンショナのうちで、アクチュエータが
（スライドと回転、あるいは回転のみのものに比べ）ス
ライド運動のみで駆動されるものが有利であるという点
から、本発明は、一般的には、そのようなアクチュエー
タを含むテンショナを改良するものである。
同期動力伝達ベルトは、充分な張力を有する状態におい
てのみ正常に作動することが知られている。この張力を
ベルトに付与するために、「固定テンショナ」として知
られる張力調整装置が提案されてきた。「固定テンショ
ナ」は、一旦取り付けられると、常時作動状態にロック
（固定）される。従って、ベルトに相当の張力を付与す
ることはできるが、張力の変化を吸収することができな
いので、ベルトに相当の疲労を与え、ベルト自体及びベ
ルトによって駆動される部材の寿命を低下させるという
問題があった。そのため、このような「固定テンショ
ナ」に代わって、エンジンの始動・停止時だけでなく、
ベルトによる被駆動部材の作動開始時においても、ベル
ト張力の変化を補償する「オートマチックテンショナ」
または「ダイナミックテンショナ」が用いられてきた。
このテンショナは、ベルトに押圧されるテンショナホイ
ールに作用するアクチュエータの作動態様によって、
「ロータリー」タイプ（例えば仏国特許第２，６３３，
６８９号）、「回転スラスト」タイプ（例えば米国特許
第４，８８３，４４６号）および「リニア軸スラスト」
タイプ（例えばヨーロッパ特許公開第３３０，３６２号
または仏国特許第２，６４５，９３１号）に分けられ
る。これらのテンショナのうちで、アクチュエータが
（スライドと回転、あるいは回転のみのものに比べ）ス
ライド運動のみで駆動されるものが有利であるという点
から、本発明は、一般的には、そのようなアクチュエー
タを含むテンショナを改良するものである。
【０００４】上記テンショナは、内部に摺動可能にピス
トンが設けられ、ピストンの両側に圧力室と供給室とが
形成されるシリンダと、そのピストンを貫通して、それ
ら２つの室を接続する少なくとも１本の油路と、その油
路を開閉するための弁とを含んでいる。それらのテンシ
ョナの作動特性は、ピストンの変位と、その関数として
発生させられる応力の変化との関係によって（換言する
と、装置の硬さによって）特徴づけられる。即ち、動力
伝達システム全体の挙動は、ピストンが逆向きに移動す
る際の装置の硬さを調節することによって最適化され
る。
トンが設けられ、ピストンの両側に圧力室と供給室とが
形成されるシリンダと、そのピストンを貫通して、それ
ら２つの室を接続する少なくとも１本の油路と、その油
路を開閉するための弁とを含んでいる。それらのテンシ
ョナの作動特性は、ピストンの変位と、その関数として
発生させられる応力の変化との関係によって（換言する
と、装置の硬さによって）特徴づけられる。即ち、動力
伝達システム全体の挙動は、ピストンが逆向きに移動す
る際の装置の硬さを調節することによって最適化され
る。
【０００５】
【解決課題】ここにおいて、本発明の全体的な課題は、
ピストンエンジン用タイミングベルト等の同期動力伝達
ベルトの張力調整装置であって、「リニア軸スラスト(l
inear axial thrust) 」タイプのアクチュエータの長所
を有し、従来の装置に比べて発生応力の漸増性等の作動
特性に優れた（特にピストンの移動に対するベルト張力
の増加を緩やかに調整できる）張力調整装置を提供する
ことにある。
ピストンエンジン用タイミングベルト等の同期動力伝達
ベルトの張力調整装置であって、「リニア軸スラスト(l
inear axial thrust) 」タイプのアクチュエータの長所
を有し、従来の装置に比べて発生応力の漸増性等の作動
特性に優れた（特にピストンの移動に対するベルト張力
の増加を緩やかに調整できる）張力調整装置を提供する
ことにある。
【０００６】そして、本発明は、共働するベルトの寿命
を伸ばすことのできる張力調整装置を提供することをそ
の目的とするものである。また、本発明は、車両エンジ
ン用歯付きタイミングベルトと共働する場合に、低温で
のエンジン始動時にベルトの歯とびを防ぎ、エンジンの
全ての稼働条件において、ベルトの張力を安定させるこ
とのできる張力調整装置を提供することを、その目的と
している。さらに、本発明は、形状、その他の特性の異
なる複数のエンジンアセンブリに容易に適用でき、従っ
て同一の基本的な装置に変更を加えて、種々の同期動力
伝達系を装備できる張力調整装置を提供することを、そ
の目的とする。最後に、本発明は、構造が極めて簡易で
あり、従って低コストの張力調整装置を提供すること
を、目的としている。
を伸ばすことのできる張力調整装置を提供することをそ
の目的とするものである。また、本発明は、車両エンジ
ン用歯付きタイミングベルトと共働する場合に、低温で
のエンジン始動時にベルトの歯とびを防ぎ、エンジンの
全ての稼働条件において、ベルトの張力を安定させるこ
とのできる張力調整装置を提供することを、その目的と
している。さらに、本発明は、形状、その他の特性の異
なる複数のエンジンアセンブリに容易に適用でき、従っ
て同一の基本的な装置に変更を加えて、種々の同期動力
伝達系を装備できる張力調整装置を提供することを、そ
の目的とする。最後に、本発明は、構造が極めて簡易で
あり、従って低コストの張力調整装置を提供すること
を、目的としている。
【０００７】
【解決手段】そして、以上の課題乃至は目的を解決乃至
は達成するために、本発明は、ピストンエンジンの「リ
ニア軸スラスト」タイプ歯付きタイミングベルト等の同
期動力伝達ベルト用自動張力調整装置であって、ベルト
と共働するローラーと、該ローラーのためのアクチュエ
ータを含んで成り、そして該アクチュエータが、シリン
ダと；前記シリンダに摺動可能に嵌め合わされ、その両
側に作動油が封入された圧力室と供給室を有し、それら
２つの室を選択的に接続する複数の油路が内部に形成さ
れたピストンと；前記ピストンに固定され、その動きが
前記ローラーに伝達されるプッシュロッドと；前記ピス
トンを前記供給室側に付勢する圧縮ばねと；前記圧力室
内に設けられ、前記油路を開閉することによって、前記
作動油が前記圧力室と前記供給室との間を流動すること
を、許容及び禁止する逆止め弁とを含み、且つ前記ピス
トンを貫通する油路は、複数個設けられ、また前記逆止
め弁は、曲げや圧縮により変形して弁座と接触し或いは
それから離れることによって油路を開閉する可撓性リッ
プにて成る作用部を含んでいる。
は達成するために、本発明は、ピストンエンジンの「リ
ニア軸スラスト」タイプ歯付きタイミングベルト等の同
期動力伝達ベルト用自動張力調整装置であって、ベルト
と共働するローラーと、該ローラーのためのアクチュエ
ータを含んで成り、そして該アクチュエータが、シリン
ダと；前記シリンダに摺動可能に嵌め合わされ、その両
側に作動油が封入された圧力室と供給室を有し、それら
２つの室を選択的に接続する複数の油路が内部に形成さ
れたピストンと；前記ピストンに固定され、その動きが
前記ローラーに伝達されるプッシュロッドと；前記ピス
トンを前記供給室側に付勢する圧縮ばねと；前記圧力室
内に設けられ、前記油路を開閉することによって、前記
作動油が前記圧力室と前記供給室との間を流動すること
を、許容及び禁止する逆止め弁とを含み、且つ前記ピス
トンを貫通する油路は、複数個設けられ、また前記逆止
め弁は、曲げや圧縮により変形して弁座と接触し或いは
それから離れることによって油路を開閉する可撓性リッ
プにて成る作用部を含んでいる。
【０００８】前記逆止め弁、特にその作用部は、弾性変
形特性に基づいて選択された材料、特に好適には、エラ
ストマあるいはプラストマ材料で構成される。また、該
逆止め弁、特にその作用部を、金属材料で形成するよう
に変更できる。
形特性に基づいて選択された材料、特に好適には、エラ
ストマあるいはプラストマ材料で構成される。また、該
逆止め弁、特にその作用部を、金属材料で形成するよう
に変更できる。
【０００９】ピストンの変位とその関数としての力ない
し応力との関係は、前記逆止め弁の作用部である可撓性
リップの断面形状によって決定される該逆止め弁のばね
定数(stiffness: 硬さ）の選定と、可撓性リップと弁座
の距離の初期調整とにより、調整可能である。
し応力との関係は、前記逆止め弁の作用部である可撓性
リップの断面形状によって決定される該逆止め弁のばね
定数(stiffness: 硬さ）の選定と、可撓性リップと弁座
の距離の初期調整とにより、調整可能である。
【００１０】また、本発明の実施例において、前記圧力
室を前記供給室に接続する前記油路は、前記逆止め弁の
対称軸に平行に形成されている。また、該逆止め弁は、
螺子止め、かしめ止め或いは圧入によって前記ピストン
に固定された弁本体と、前記可撓性リップとを含んでい
る。
室を前記供給室に接続する前記油路は、前記逆止め弁の
対称軸に平行に形成されている。また、該逆止め弁は、
螺子止め、かしめ止め或いは圧入によって前記ピストン
に固定された弁本体と、前記可撓性リップとを含んでい
る。
【００１１】
【実施例】以下に、本発明の構成をより具体的に明らか
にするために、本発明に係る自動張力調整装置の一実施
例について、図面に基づいて、詳細に説明する。
にするために、本発明に係る自動張力調整装置の一実施
例について、図面に基づいて、詳細に説明する。
【００１２】図１は、本発明に従う自動張力調整装置２
０が適用された同期動力伝達系、即ち自動車エンジン用
タイミングシステム等の同期動力伝達システム１０を示
す略図である。本システム１０において、歯付きタイミ
ングベルト１１はクランクシャフト１２によって駆動さ
れ、その駆動力を、カムシャフト１３、インジェクショ
ンポンプ１４（ディーゼルエンジンの場合）、および１
つないし複数のその他の動力伝達軸（補助動力伝達装置
または補助動力取出装置）１５、１５’に伝達する。自
動張力調整装置（以下、単にテンショナと言う）２０
は、エンジンの始動・停止時だけでなく、エンジンおよ
び各部材１３、１４、１５、１５’の通常の稼働中にお
いても、ベルト１１の張力の変化を補償する、即ち、張
力を調整するようになっている。
０が適用された同期動力伝達系、即ち自動車エンジン用
タイミングシステム等の同期動力伝達システム１０を示
す略図である。本システム１０において、歯付きタイミ
ングベルト１１はクランクシャフト１２によって駆動さ
れ、その駆動力を、カムシャフト１３、インジェクショ
ンポンプ１４（ディーゼルエンジンの場合）、および１
つないし複数のその他の動力伝達軸（補助動力伝達装置
または補助動力取出装置）１５、１５’に伝達する。自
動張力調整装置（以下、単にテンショナと言う）２０
は、エンジンの始動・停止時だけでなく、エンジンおよ
び各部材１３、１４、１５、１５’の通常の稼働中にお
いても、ベルト１１の張力の変化を補償する、即ち、張
力を調整するようになっている。
【００１３】また、かかるテンショナ２０は、ベルト１
１の緩み側（ベルト１１の回転方向においてクランクシ
ャフト１２より下流側）に配設され、図３に示すよう
に、軸心２２’周りに回動するベルクランク２２を有
し、その一端には、ベルト１１と係合するローラー２１
が支持されている。ベルクランク２２は、アーム２４を
介して、アクチュエータ２５と作動的に接続されてお
り、アーム２４はアクチュエータ２５によって変位させ
られる。このアクチュエータ２５は、本発明のテンショ
ナ２０の必須の要素を構成するものである。
１の緩み側（ベルト１１の回転方向においてクランクシ
ャフト１２より下流側）に配設され、図３に示すよう
に、軸心２２’周りに回動するベルクランク２２を有
し、その一端には、ベルト１１と係合するローラー２１
が支持されている。ベルクランク２２は、アーム２４を
介して、アクチュエータ２５と作動的に接続されてお
り、アーム２４はアクチュエータ２５によって変位させ
られる。このアクチュエータ２５は、本発明のテンショ
ナ２０の必須の要素を構成するものである。
【００１４】図２に、作動油によって満たされていない
空の状態で、且つテンショナ２０に取付られていない状
態のアクチュエータ２５を示す。ここにおいて、鋼鉄製
等のシリンダ３０は、自動車用エンジンまたはエンジン
の一部に、直接的に或いはプレートを介して取り付けら
れる。シリンダ３０とそれを支持するアセンブリとの連
結は、剛的であっても、或いは捩じり撓み性のあるヒン
ジを介して行われてもよい。
空の状態で、且つテンショナ２０に取付られていない状
態のアクチュエータ２５を示す。ここにおいて、鋼鉄製
等のシリンダ３０は、自動車用エンジンまたはエンジン
の一部に、直接的に或いはプレートを介して取り付けら
れる。シリンダ３０とそれを支持するアセンブリとの連
結は、剛的であっても、或いは捩じり撓み性のあるヒン
ジを介して行われてもよい。
【００１５】シリンダ３０には、図４及び図５に示され
ているように、銅合金（ブロンズ）あるいは磨耗性金属
からなるピストン３１が、摺動可能に嵌合されている。
ピストン３１の両側には、オイル等の作動油が封入され
る圧力室３２と供給室３３が形成され、これら２つの室
３２，３３は複数の油路３４によって相互に接続可能で
ある。ピストン３１に接続されたプッシュロッド３５の
動きは、直接、或いは捩じり撓み性を有する１つないし
複数の接続部材（ヒンジ）を介して、アーム２４の動き
を調節する。
ているように、銅合金（ブロンズ）あるいは磨耗性金属
からなるピストン３１が、摺動可能に嵌合されている。
ピストン３１の両側には、オイル等の作動油が封入され
る圧力室３２と供給室３３が形成され、これら２つの室
３２，３３は複数の油路３４によって相互に接続可能で
ある。ピストン３１に接続されたプッシュロッド３５の
動きは、直接、或いは捩じり撓み性を有する１つないし
複数の接続部材（ヒンジ）を介して、アーム２４の動き
を調節する。
【００１６】図２に示されているように、シリンダ３０
の底部３７とピストン３１の円環状当接面３８との間に
は、ピストン３１を供給室３３側（図２中、矢印ｆの方
向）に付勢する圧縮ばね３６が設けられている。圧力室
３２内には、油路３４を開閉するための逆止め弁４０が
設けられ、圧力室３２と供給室３３との間の作動油の流
動を以下の態様で許容及び禁止する。なお、アクチュエ
ータ２５は、上記シリンダ３０、ピストン３１、プッシ
ュロッド３５、圧縮ばね３６、逆止め弁４０を含んでい
る。
の底部３７とピストン３１の円環状当接面３８との間に
は、ピストン３１を供給室３３側（図２中、矢印ｆの方
向）に付勢する圧縮ばね３６が設けられている。圧力室
３２内には、油路３４を開閉するための逆止め弁４０が
設けられ、圧力室３２と供給室３３との間の作動油の流
動を以下の態様で許容及び禁止する。なお、アクチュエ
ータ２５は、上記シリンダ３０、ピストン３１、プッシ
ュロッド３５、圧縮ばね３６、逆止め弁４０を含んでい
る。
【００１７】シリンダ３０の供給室３３は、より詳細に
は、図２及び図３に示されているように、シリンダ３０
のアーム２４側開口部がゴム等の弾性材料から成る可撓
性部材４１にて流体密に覆蓋されることにより、形成さ
れている。この可撓性部材４１は、その一端がプッシュ
ロッド３５の外周面を覆い、他端が、リング４２等の部
材をその他端及びシリンダ３０に対してかしめることに
より、シリンダ３０に取り付けられている。
は、図２及び図３に示されているように、シリンダ３０
のアーム２４側開口部がゴム等の弾性材料から成る可撓
性部材４１にて流体密に覆蓋されることにより、形成さ
れている。この可撓性部材４１は、その一端がプッシュ
ロッド３５の外周面を覆い、他端が、リング４２等の部
材をその他端及びシリンダ３０に対してかしめることに
より、シリンダ３０に取り付けられている。
【００１８】逆止め弁４０は、ピストン３１の下端に形
成された内孔５１にピストン３１と同心的に内挿された
弁本体５０と、テーパ形状を有し、その軸方向断面が略
三角形である可撓性リップ５３から成る作用部とを含
む。この可撓性リップ５３は、曲げ変形して、ピストン
３１の内孔５１の端部に形成されたテーパ状弁座５４に
接触し或いはそれから離れる。なお、逆止め弁４０は、
螺子止め、かしめ止め或いは圧入等によって、ピストン
３１に固定される。この逆止め弁４０を形成する材料
は、全体としては弾性変形特性を考慮して選択された材
料、特にエラストマまたはプラストマ材料が好適に採用
される。また、この逆止め弁４０、または少なくともそ
の可撓性リップ５３（作用部）を、金属様材料で形成す
るように変更することも可能である。
成された内孔５１にピストン３１と同心的に内挿された
弁本体５０と、テーパ形状を有し、その軸方向断面が略
三角形である可撓性リップ５３から成る作用部とを含
む。この可撓性リップ５３は、曲げ変形して、ピストン
３１の内孔５１の端部に形成されたテーパ状弁座５４に
接触し或いはそれから離れる。なお、逆止め弁４０は、
螺子止め、かしめ止め或いは圧入等によって、ピストン
３１に固定される。この逆止め弁４０を形成する材料
は、全体としては弾性変形特性を考慮して選択された材
料、特にエラストマまたはプラストマ材料が好適に採用
される。また、この逆止め弁４０、または少なくともそ
の可撓性リップ５３（作用部）を、金属様材料で形成す
るように変更することも可能である。
【００１９】かかる逆止め弁４０が如何なる材料で形成
されたものであっても、上記の材料で形成されれば、シ
リンダ３０と磨耗接触する部分がないので、アクチュエ
ータ２５の耐磨耗性は著しく増大する。なお、図５及び
図６の（Ａ）、（Ｂ）、（Ｃ）に、可撓性リップ５３の
変形に伴い、油路３４が圧力室３２側に開閉する様子を
示す。
されたものであっても、上記の材料で形成されれば、シ
リンダ３０と磨耗接触する部分がないので、アクチュエ
ータ２５の耐磨耗性は著しく増大する。なお、図５及び
図６の（Ａ）、（Ｂ）、（Ｃ）に、可撓性リップ５３の
変形に伴い、油路３４が圧力室３２側に開閉する様子を
示す。
【００２０】可撓性リップ５３の断面形状を適宜に選択
することにより、例えば略三角形でなく、図７に示すよ
うな不等辺四角形状とすることにより、逆止め弁４０の
ばね定数（硬さ）を変更することが可能である。つま
り、バルブ４０に作用する応力は、アクチュエータ２５
作動時のピストン３１の変位の関数として変化し、応力
と変位関数との関係は、バルブ４０のばね定数を適宜に
選択すること、及びリップ５３と弁座５４の初期設定距
離を調整することによって、調整可能となる。
することにより、例えば略三角形でなく、図７に示すよ
うな不等辺四角形状とすることにより、逆止め弁４０の
ばね定数（硬さ）を変更することが可能である。つま
り、バルブ４０に作用する応力は、アクチュエータ２５
作動時のピストン３１の変位の関数として変化し、応力
と変位関数との関係は、バルブ４０のばね定数を適宜に
選択すること、及びリップ５３と弁座５４の初期設定距
離を調整することによって、調整可能となる。
【００２１】より詳細には、アクチュエータ２５が図２
に示されるような非取付状態にある時、ピストン３１
は、供給室３３の底部付近に取り付けられた止め輪６１
に当接している。この時、圧力室３２の容積は最大とな
り、反対に供給室３３の容積は最小となる。そして、供
給室３３の容積変化に応じて変形する（供給室３３の容
積を補償する）可撓性部材４１は、非負荷状態（非変形
状態）にある。アクチュエータ２５が所定の作動位置に
取り付けられると、図３に示されるように、テンショナ
２０のローラー２１がベルト１０に係合される状態とさ
れ、圧縮ばね３６（ばねの強さは適当に選択される）の
静的付勢力がベルト１０に伝達される状態となる。つま
り、圧縮ばね３６の付勢力が、ピストン３１、プッシュ
ロッド３５を経て、ベルクランク２２に伝達され、それ
によってベルクランク２２が軸心２２’周りに図３中矢
印ｇの方向に回動してローラー２１がベルト１１と共に
移動する。なお、アクチュエータ２５の作動位置におけ
る圧縮ばね３６の付勢力は、全ての作動状態において充
分であるように決定されている。
に示されるような非取付状態にある時、ピストン３１
は、供給室３３の底部付近に取り付けられた止め輪６１
に当接している。この時、圧力室３２の容積は最大とな
り、反対に供給室３３の容積は最小となる。そして、供
給室３３の容積変化に応じて変形する（供給室３３の容
積を補償する）可撓性部材４１は、非負荷状態（非変形
状態）にある。アクチュエータ２５が所定の作動位置に
取り付けられると、図３に示されるように、テンショナ
２０のローラー２１がベルト１０に係合される状態とさ
れ、圧縮ばね３６（ばねの強さは適当に選択される）の
静的付勢力がベルト１０に伝達される状態となる。つま
り、圧縮ばね３６の付勢力が、ピストン３１、プッシュ
ロッド３５を経て、ベルクランク２２に伝達され、それ
によってベルクランク２２が軸心２２’周りに図３中矢
印ｇの方向に回動してローラー２１がベルト１１と共に
移動する。なお、アクチュエータ２５の作動位置におけ
る圧縮ばね３６の付勢力は、全ての作動状態において充
分であるように決定されている。
【００２２】この状態から、補助動力伝達装置１５から
急に動力が取り出されたり、ベルト１１が取り付けられ
たエンジンが始動させられたりして、ベルト１１の張り
側の張力が増加し、同時にベルト１１の緩み側の張力が
減少すると、ローラー２１が受けるベルト１１の張力は
小さくなる。すると、圧縮ばね３６の付勢力により、ピ
ストン３１とプッシュロッド３５が矢印ｆの方向に移動
させられることから、ベルクランク２２が矢印ｇの方向
に回動させられる。ピストン３１が、このように、矢印
ｆ方向に移動すると、逆止め弁４０の可撓性リップ５３
は、図６の（Ｃ）に示すように、弁座５４から離れるた
め、作動油が油路３４を通じて、供給室３３から圧力室
３２内に急速に流動する。ここで、作動油は、たとえば
−４０℃から＋１４０℃までの温度範囲で、適度な流動
特性を示すものが好適に選択される。
急に動力が取り出されたり、ベルト１１が取り付けられ
たエンジンが始動させられたりして、ベルト１１の張り
側の張力が増加し、同時にベルト１１の緩み側の張力が
減少すると、ローラー２１が受けるベルト１１の張力は
小さくなる。すると、圧縮ばね３６の付勢力により、ピ
ストン３１とプッシュロッド３５が矢印ｆの方向に移動
させられることから、ベルクランク２２が矢印ｇの方向
に回動させられる。ピストン３１が、このように、矢印
ｆ方向に移動すると、逆止め弁４０の可撓性リップ５３
は、図６の（Ｃ）に示すように、弁座５４から離れるた
め、作動油が油路３４を通じて、供給室３３から圧力室
３２内に急速に流動する。ここで、作動油は、たとえば
−４０℃から＋１４０℃までの温度範囲で、適度な流動
特性を示すものが好適に選択される。
【００２３】反対に、ベルト１１の緩み側の張力が増加
した場合、たとえば、カムシャフト１３が作動して、ベ
ルト１１からローラー２１に、より大きな力が伝達され
た場合には、ベルクランク２２は、矢印ｇ’の方向（矢
印ｇと反対方向）に回動させられる。そして、ベルクラ
ンク２２のアーム２４が、プッシュロッド３５を押すこ
とによって、ピストン３１が矢印ｆ’の方向（矢印ｆと
反対方向）に移動させられる。従って、図６の（Ｂ）に
示すように、可撓性リップ５３が弁座５４に押し付けら
れるため、逆止め弁４０は速やかに且つ衝撃なく閉じ
て、作動油が油路３４を流動するのを防ぐ。この結果、
圧力室３２の圧力が増加し、圧縮ばね３６の付勢力が増
加するため、ピストン３１の矢印ｆ’方向への移動が抑
制されるので、ベルクランク２２の矢印ｇ’方向への回
動に伴うローラー２１の移動が抑制されて、ベルト１１
の張り側の緩みが防止され、ベルト１１の歯飛びスリッ
プの虞はなくなる。
した場合、たとえば、カムシャフト１３が作動して、ベ
ルト１１からローラー２１に、より大きな力が伝達され
た場合には、ベルクランク２２は、矢印ｇ’の方向（矢
印ｇと反対方向）に回動させられる。そして、ベルクラ
ンク２２のアーム２４が、プッシュロッド３５を押すこ
とによって、ピストン３１が矢印ｆ’の方向（矢印ｆと
反対方向）に移動させられる。従って、図６の（Ｂ）に
示すように、可撓性リップ５３が弁座５４に押し付けら
れるため、逆止め弁４０は速やかに且つ衝撃なく閉じ
て、作動油が油路３４を流動するのを防ぐ。この結果、
圧力室３２の圧力が増加し、圧縮ばね３６の付勢力が増
加するため、ピストン３１の矢印ｆ’方向への移動が抑
制されるので、ベルクランク２２の矢印ｇ’方向への回
動に伴うローラー２１の移動が抑制されて、ベルト１１
の張り側の緩みが防止され、ベルト１１の歯飛びスリッ
プの虞はなくなる。
【００２４】ベルト１１が取り付けられたエンジンが停
止すると、作動油は、円筒体３０の内面とピストン３１
との間を流動して、エンジンの各部材のベルト１１のル
ープ外方への動きを許容する。
止すると、作動油は、円筒体３０の内面とピストン３１
との間を流動して、エンジンの各部材のベルト１１のル
ープ外方への動きを許容する。
【００２５】このように、本発明に係るテンショナ２０
は、従来の装置と比較して、ピストンの変位の関数とし
ての応力の増加が、より緩やかに（漸増的で）且つより
容易に調整することができる態様で得られる。図１０
に、ピストンの変位と応力との関係を表すグラフを示す
が、曲線Ａは、本発明に係るテンショナにおいて得られ
る関係を示し、その勾配は従来装置における曲線Ｃの勾
配よりも緩やかである。
は、従来の装置と比較して、ピストンの変位の関数とし
ての応力の増加が、より緩やかに（漸増的で）且つより
容易に調整することができる態様で得られる。図１０
に、ピストンの変位と応力との関係を表すグラフを示す
が、曲線Ａは、本発明に係るテンショナにおいて得られ
る関係を示し、その勾配は従来装置における曲線Ｃの勾
配よりも緩やかである。
【００２６】さらに、図１０中、曲線Ｂは、逆止め弁の
ばね定数を変えた装置における、ピストンの変位と応力
との関係を表すものである。即ち、曲線Ｂで表される装
置は、図７に示されるように、逆止め弁の可撓性リップ
の断面形状５３ａを、上記の実施例のように三角形では
なく、不等辺四角形とし、逆止め弁のばね定数を変えた
ものである。
ばね定数を変えた装置における、ピストンの変位と応力
との関係を表すものである。即ち、曲線Ｂで表される装
置は、図７に示されるように、逆止め弁の可撓性リップ
の断面形状５３ａを、上記の実施例のように三角形では
なく、不等辺四角形とし、逆止め弁のばね定数を変えた
ものである。
【００２７】また、ピストンの変位に伴う最大圧縮力
（圧縮応力）の変化の規則は、可撓性リップ５３、５３
ａと弁座５４との初期設定距離を適宜に選択することに
よっても測定できる。具体的には、可撓性リップと弁座
の初期距離が予めｅ〔図９の（Ａ）〕と、それよりもΣ
だけ大きいｅ＋Σ〔図９の（Ｂ）〕として与えられた２
つの装置間で、ピストンの変位と圧縮力との関係を測定
すると、それら２つの関係を表す２本の曲線が図８に示
すように原点に対して変位する。
（圧縮応力）の変化の規則は、可撓性リップ５３、５３
ａと弁座５４との初期設定距離を適宜に選択することに
よっても測定できる。具体的には、可撓性リップと弁座
の初期距離が予めｅ〔図９の（Ａ）〕と、それよりもΣ
だけ大きいｅ＋Σ〔図９の（Ｂ）〕として与えられた２
つの装置間で、ピストンの変位と圧縮力との関係を測定
すると、それら２つの関係を表す２本の曲線が図８に示
すように原点に対して変位する。
【００２８】以上、本発明の実施例について詳述してき
たが、これは文字通りの例示であって、本発明は、かか
る具体例にのみ限定して解釈されるものではない。例え
ば、上記のように構成したテンショナに、これをエンジ
ンに支持・装着するための手段を加えたアセンブリとす
ることができる。例えば、図１１に示されるように、ア
クチュエータ２５のシリンダ３０が、プレート６５上に
支持固定され、留め具６５ａ、６５ｂにて、このプレー
ト６５がエンジンに固定される。シリンダ３０のプレー
ト６５への取り付けは、捩じり撓み性を有するヒンジ６
６（例えばゴムリング）を介して行われる。また、プッ
シュロッド３５の自由端とベルクランク２２のアーム２
４との間にも、同様のヒンジ６７が介装されている。
たが、これは文字通りの例示であって、本発明は、かか
る具体例にのみ限定して解釈されるものではない。例え
ば、上記のように構成したテンショナに、これをエンジ
ンに支持・装着するための手段を加えたアセンブリとす
ることができる。例えば、図１１に示されるように、ア
クチュエータ２５のシリンダ３０が、プレート６５上に
支持固定され、留め具６５ａ、６５ｂにて、このプレー
ト６５がエンジンに固定される。シリンダ３０のプレー
ト６５への取り付けは、捩じり撓み性を有するヒンジ６
６（例えばゴムリング）を介して行われる。また、プッ
シュロッド３５の自由端とベルクランク２２のアーム２
４との間にも、同様のヒンジ６７が介装されている。
【００２９】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、またそ
のような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、
いずれも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもないところである。
当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、またそ
のような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、
いずれも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもないところである。
【図１】本発明に従うテンショナを含むベルト式同期動
力伝達系を示す略図である。
力伝達系を示す略図である。
【図２】図１に示すテンショナのアクチュエータの非取
付状態を示す長手軸方向の断面図である。
付状態を示す長手軸方向の断面図である。
【図３】図２に示すアクチュエータが取付状態にある時
の、テンショナ全体を示す図である。
の、テンショナ全体を示す図である。
【図４】図１に示すテンショナを構成するピストンの底
面図である。
面図である。
【図５】図４におけるＶ−Ｖ断面図である。
【図６】図２に示すアクチュエータの作動を示す説明図
であって、（Ａ）、（Ｂ）及び（Ｃ）はそれぞれ異なる
作動形態を示している。
であって、（Ａ）、（Ｂ）及び（Ｃ）はそれぞれ異なる
作動形態を示している。
【図７】本発明の別の実施例において使用される逆止め
弁を示す図である。
弁を示す図である。
【図８】可撓性リップと弁座との初期設定距離が互いに
異なる２つのアクチュエータにおける、ピストンの変位
と最大圧縮力との関係を表すグラフである。
異なる２つのアクチュエータにおける、ピストンの変位
と最大圧縮力との関係を表すグラフである。
【図９】可撓性リップと弁座との初期設定距離が互いに
異なる２つのアクチュエータを示す説明図であって、
（Ａ）及び（Ｂ）として示されている。
異なる２つのアクチュエータを示す説明図であって、
（Ａ）及び（Ｂ）として示されている。
【図１０】逆止め弁のばね定数が互いに異なる２つの本
発明に従うテンショナと、従来のテンショナの特性を表
すグラフである。
発明に従うテンショナと、従来のテンショナの特性を表
すグラフである。
【図１１】図１に示すテンショナを含むアセンブリが、
自動車用エンジンの同期動力伝達システムに設けられた
例を示す図である。
自動車用エンジンの同期動力伝達システムに設けられた
例を示す図である。
１１ ベルト ２０ テンショナ ２１ ローラー ２２ ベルクランク ２４ アーム ２５ アクチュエータ ３０ シリンダ ３１ ピストン ３２ 圧力室 ３３ 供給室 ３４ 油路 ３５ プッシュロッド ３６ 圧縮ばね ４０ 逆止め弁 ５３ 可撓性リップ ５４ 弁座 ６５ プレート
Claims (8)
- 【請求項１】 ピストンエンジンの「リニア軸スラス
ト」タイプ歯付きタイミングベルト等の同期動力伝達ベ
ルト用自動張力調整装置であって、該ベルトと共働する
ローラーと、該ローラーのためのアクチュエータとを含
んで成り、且つ該アクチュエータが、 シリンダと、 前記シリンダ内に摺動可能に嵌め合わされ、その両側に
作動油が封入された圧力室と供給室を有し、それら２つ
の室を選択的に接続する複数の油路がその内部に形成さ
れたピストンと、 前記ピストンに固定され、その動きが前記ローラーに伝
達されるプッシュロッドと、 前記ピストンを前記供給室側に付勢する圧縮ばねと、 前記圧力室内に設けられ、前記油路を開閉することによ
って、前記作動油が該圧力室と前記供給室との間を流動
することを許容及び禁止する一方、該油路を開閉するた
めに、曲げや圧縮による変形により弁座と接触し、或い
はそれから離れる可撓性リップから成る作用部を有する
逆止め弁とを含むことを特徴とする同期動力伝達ベルト
用自動張力調整装置。 - 【請求項２】 前記逆止め弁、特にその作用部が、弾性
変形特性を考慮して、エストラマまたはプラストマ材料
から選択された材料にて形成された請求項１記載の同期
動力伝達ベルト用自動張力調整装置。 - 【請求項３】 前記逆止め弁、特にその作用部が、金属
材料で形成された請求項１記載の同期動力伝達ベルト用
自動張力調整装置。 - 【請求項４】 前記ピストンの変位と、その関数として
の力乃至応力との関係が、前記作用部を構成する前記可
撓性リップの断面形状によって決定される前記逆止め弁
のばね定数（硬さ）の選定と、該可撓性リップと前記弁
座の距離の初期調整とによって決定される請求項１記載
の同期動力伝達ベルト用自動張力調整装置。 - 【請求項５】 前記圧力室と前記供給室とを接続する前
記油路が、前記逆止め弁の対称軸に平行に形成されると
共に、該逆止め弁が、螺子止め、かしめ止め或いは圧入
によって前記ピストンに固定される弁本体と、テーパ状
を成す前記可撓性リップとを含む請求項１記載の同期動
力伝達ベルト用自動張力調整装置。 - 【請求項６】 同期動力伝達ベルトの張力を調整するア
センブリであって、請求項１記載の自動張力調整装置
と、該装置を車両エンジンまたは該エンジンの一部に、
直接的に、あるいは捩じり撓み性を有するヒンジを介し
て固定するためのプレート部材を含むアセンブリ。 - 【請求項７】 エンドレス歯付きベルトと、請求項１記
載の自動張力調整装置とを含む同期動力伝達システム。 - 【請求項８】 エンドレス歯付きベルトと、請求項６記
載のアセンブリとを含む同期動力伝達システム。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| FR9204169A FR2689590B1 (fr) | 1992-04-06 | 1992-04-06 | Tendeur automatique pour courroie, notamment pour courroie de transmission synchrone, comme une courroie de distribution de moteur thermique. |
| FR9204169 | 1992-04-06 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05288250A true JPH05288250A (ja) | 1993-11-02 |
| JP3429330B2 JP3429330B2 (ja) | 2003-07-22 |
Family
ID=9428524
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31297692A Expired - Fee Related JP3429330B2 (ja) | 1992-04-06 | 1992-10-28 | 同期動力伝達ベルト等のベルト用自動張力調整装置 |
Country Status (8)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5273494A (ja) |
| EP (1) | EP0565402B1 (ja) |
| JP (1) | JP3429330B2 (ja) |
| KR (1) | KR100235450B1 (ja) |
| CA (1) | CA2076470A1 (ja) |
| DE (2) | DE69310607T2 (ja) |
| ES (1) | ES2046165T1 (ja) |
| FR (1) | FR2689590B1 (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1997040291A1 (fr) * | 1996-04-24 | 1997-10-30 | Mitsubishi Jidosha Kogyo Kabushiki Kaisha | Appareil d'entrainement a courroie |
| WO2014038385A1 (ja) * | 2012-09-05 | 2014-03-13 | 村田機械株式会社 | 昇降装置 |
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| JP2002138847A (ja) * | 2000-10-31 | 2002-05-17 | Mitsubishi Electric Corp | ベルト伝動装置 |
| US6579199B2 (en) | 2001-08-31 | 2003-06-17 | The Gates Corporation | Linear tensioner |
| JP2005220945A (ja) * | 2004-02-03 | 2005-08-18 | Mitsubishi Fuso Truck & Bus Corp | エンジンのベルト張力調整装置 |
| DE102007047170A1 (de) * | 2006-11-24 | 2008-05-29 | Schaeffler Kg | Plattenventil für Zugmittelspannsysteme |
| DE102007010715A1 (de) * | 2007-03-06 | 2008-09-11 | Schaeffler Kg | Hydraulikventil |
| DE102008057395A1 (de) | 2008-11-14 | 2010-05-20 | Schaeffler Kg | Halbautomatische Spannvorrichtung einer Verbrennungskraftmaschine |
| DE102009024022A1 (de) | 2009-06-05 | 2010-12-09 | Schaeffler Technologies Gmbh & Co. Kg | Riementrieb an einer Brennkraftmaschine mit einer Spannvorrichtung für einen Riemen |
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|---|---|---|---|---|
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| DE1113647B (de) * | 1955-05-09 | 1961-09-07 | Schaefer Industriegesellschaft | Rueckschlagventil fuer Hauptzylinder, insbesondere in hydraulischen Betaetigungs-anlagen fuer Kraftfahrzeugbremsen |
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| JPH02135748U (ja) * | 1989-04-17 | 1990-11-13 | ||
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| US5116284A (en) * | 1991-04-11 | 1992-05-26 | Nakwon Cho | Tensioner for a power transmission belt or the like |
-
1992
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