JPH05286824A - リポソーム含有化粧料 - Google Patents

リポソーム含有化粧料

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JPH05286824A
JPH05286824A JP8712392A JP8712392A JPH05286824A JP H05286824 A JPH05286824 A JP H05286824A JP 8712392 A JP8712392 A JP 8712392A JP 8712392 A JP8712392 A JP 8712392A JP H05286824 A JPH05286824 A JP H05286824A
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liposome
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liposomes
phospholipid
cosmetic
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JP8712392A
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Fumiko Kii
史子 紀伊
Hideki Fukuda
秀樹 福田
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 有効物質の吸収性および効果の持続性にすぐ
れた長期間安定である安全な化粧料を提供する。 【構成】 一般式(I) : 【化4】 (式中、R1 、R2 、R3 はそれぞれ水素原子もしくは
低級アルキル基を示す)で示されるリン脂質またはその
誘導体を構成成分とするリポソームを配合したことを特
徴とする化粧料である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は化粧料に関し、さらに詳
細には、保湿効果を有する成分または皮膚に吸収させる
ことを目的とする種々の有効成分を内包したリポソーム
を含有する化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、化粧料に高度な機能を付与する目
的で、ミネラルウォーター、ホルモン類、ビタミン類、
感光素、植物・動物抽出成分、紫外線吸収剤や、その他
皮膚の再生や回復を促す種々の有効物質を化粧料に配合
することが行なわれている。しかしそれらの物質の中に
は、化粧料に混合することが困難なものや非常に不安定
なもの、また、皮膚への吸収性が低いものなど、そのま
まではその効果を充分に発揮できないものが多い。
【0003】一方、生体由来成分であるリン脂質は、界
面活性・乳化性、湿潤・栄養効果といった特性を有し生
体に対する刺激性も低いことから、化粧料においても乳
化剤、分散剤、ゲル化剤、保湿剤、感触向上剤などとし
て広く使用されている。また、リン脂質より形成される
リポソームは、様々な薬物のキャリアーとしての役割が
注目されており、前述した有効物質をリポソーム内部に
封入することによって、その活性や安定性、吸収性を向
上させるだけでなく、持続性を付加させる効果があるこ
とが知られている。
【0004】しかしながら、このようなリポソームを化
粧料に配合するにあたっては、リポソーム自体が温度・
pH・浸透圧変化や種々の生理活性物質に対し不安定で
あるため、多数の化合物が共存する化粧料への配合が困
難であったり、活性成分を封入するばあいの条件が限定
されること、さらには長期の安定性に欠けるなどの多く
の問題点を有し、その利用に関してはきわめて限定され
たものとなっているのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、種々の有効物質を内包し、その活性成分の吸収性お
よび効果の持続性にすぐれ、長期安定性を有するリポソ
ームならびにそれを含有する化粧料を提供することを目
的とする。
【0006】前記課題を解決するために、本発明では、
リポソーム形成材料として、古細菌の細胞膜構成リン脂
質に着目した。一般に、極限環境下に生息する古細菌と
よばれる一群のバクテリア類は、通常生物とは異なり、
アルキル基またはテレペノイド基、ポリイソプレノイド
基などがグリセロール部分にエーテル結合したリン脂質
を有していることが知られている。その構造の特異性
が、古細菌が高温・高圧・高塩濃度といった極限環境下
で生息できる一因と考えられてきたが、従来、古細菌脂
質を抽出あるいは合成によっても大量にえることは難し
く、その特性もあまり明らかにされていなかった。その
ため、現在、古細菌脂質の応用、および工業的利用はほ
とんどなされていない。しかし、古細菌脂質の一形態
で、式(I) :
【0007】
【化2】
【0008】(式中、R1 、R2 、R3 はそれぞれ水素
原子もしくは低級アルキル基を示す)で示されるジフィ
タニルグリセロリン脂質の大量合成および工業的生産が
可能となった(特願平3−262142)ことから、本
発明者はその特性および応用分野について種々検討を行
ない、このリン脂質によって構成されるリポソームが非
常に安定であり、化粧料用途としてこのジフィタニルグ
リセロリン脂質からなるリポソームを用いることによっ
て前記課題が解決できることを見出し、本発明を完成す
るにいたった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(I) :
【0010】
【化3】
【0011】(式中、R1 、R2 、R3 はそれぞれ水素
原子もしくは低級アルキル基を示す)で示されるリン脂
質またはその誘導体を構成成分とするリポソームを配合
したことを特徴とする化粧料に関する。
【0012】
【実施例】本発明の化粧料では含有するリポソームの構
成成分として、前記した式(I) および/またはその誘導
体で示される古細菌膜脂質を用いる。このリン脂質は、
フィタニル基がグリセロール部分にエーテル結合したジ
アルキル型リン脂質であり、極性基部分の異なる様々な
形態のものがある。式(I) におけるR1 、R2 、R
3 は、水素原子または炭素数1〜6、好ましくは1〜4
の直鎖状または分岐鎖状の低級アルキル基である。リン
脂質の具体例としては、1,2−ジ−O−フィタニル−
グリセロ−ホスホコリン(一般式(I) においてR1 =R
2 =R3 =CH3)、1,2−ジ−O−フィタニル−グ
リセロ−N−メチル−ホスホエタノールアミン(一般式
(I) においてR1 =R2 =H、R3 =CH3 )、1,2
−ジ−O−フィタニル−グリセロ−N,N−ジメチル−
ホスホエタノールアミン(一般式(I) においてR1
H、R2 =R3 =CH3 )、1,2−ジ−O−フィタニ
ル−グリセロ−N−エチル−ホスホエタノールアミン
(一般式(I) においてR1 =R2=H、R3 =CH3
2 )、1,2−ジ−O−フィタニル−グリセロ−ホス
ホエタノールアミン(一般式(I) においてR1 =R2
3 =H)などがあげられる。また、これらリン脂質よ
り酵素反応もしくは化学合成の手法を用いて誘導され
る、ジフィタニルグリセロホスファチジン酸、ジフィタ
ニルグリセロホスファチジルグリセロール、ジフィタニ
ルグリセロホスファチジルセリン、ジフィタニルグリセ
ロホスファチジルイノシトール、ジフィタニルグリセロ
ホスファチジルスフィンゴミエリン、リゾフィタニルグ
リセロホスホコリンなどを用いることもできる。本発明
の化粧料においては、これらを単独で用いてもよいし、
2種以上を同時に用いてもよい。なお、これらのリン脂
質は、特願平3−262142に開示された方法、もし
くはそれを応用することによって合成することができ
る。
【0013】これらのリン脂質を構成成分とするリポソ
ームは、通常一般式に用いられているジアシル型リン脂
質からなるリポソームと比べ、熱安定性・保存安定性に
すぐれ、かつ、pH・浸透圧変化、生理活性物質などに
対しても安定であり、共存する種々の化合物に対する安
定性および長期保存安定性が要求される化粧料材料とし
て非常に有用なものである。また、この古細菌脂質はそ
れだけで安定なリポソームを形成しうるだけでなく、こ
のジアルキル型リン脂質と通常のジアシル型リン脂質と
の混合物からなるリポソームも同様に高い安定性を示す
ことから、膜構造強化の働きも有している。これらの安
定なリポソームは従来のリポソームと同様、皮膚への吸
収効果および効果の持続性を有し、その構成要素である
リン脂質は生体膜由来であるため生体適合性も高い。
【0014】本発明のリポソーム含有化粧量には、種々
の有効物質を配合することができ、またその有効物質は
リポソーム内に封入させることもできる。リポソーム内
に封入されうる物質は、とくに限定されず、たとえば、
保湿作用、美白作用、老化防止作用、皮膚細胞賦活作
用、紫外線吸収または遮蔽作用など化粧料としての効果
を有する物質、またはこれらの混合物を用いることがで
きる。具体例としては、ビタミンB群、ビタミンC、ア
ミノ酸、糖類、植物エキス、ウロカニン酸、オロチン
酸、グルコサミン、シクロデキストリン、ピロリドンカ
ルボン酸、アルブチン、コウジ酸、アズレン、グリセリ
ン、グリチルレチン酸、グルタチオン、ε−アミノカプ
ロン酸、アラントイン、アルギン酸、ルチン、シコニ
ン、ビオチン、タンニン酸、尿素およびパントテニルア
ルコールなどの水溶性物質;コラーゲン、ヒアルロン
酸、DNA、RNA、コンドロイチン硫酸、キチンおよ
びキトサンなどの高分子物質;酵素、ペプチドホルモ
ン、細胞増殖因子、プラセンタエキス、ATP、サイク
リックヌクレオチド、インターフェロン、トコフェロー
ル、カロチン、セラミド、スフィンゴ脂質、ロイヤルゼ
リー、菌代謝物、感光素、プロスタグランディン、ビタ
ミンA群、ビタミンD、Kなどの生理活性物質;アミノ
ベンゾエート誘導体、サリシレート誘導体、ベンゾトリ
アゾール誘導体、ベンゾフェノン誘導体、シンナメート
誘導体、イミダゾール誘導体、インダン誘導体、ジベン
ゾイルメタン誘導体、二酸化チタン、酸化亜鉛などの紫
外線吸収剤または遮蔽剤などのほか、グリセリンおよび
その誘導体、多価アルコール類、多不飽和脂肪酸および
その誘導体やミネラルウォーターなどがあげられる。
【0015】本発明の化粧料においては、これらの有効
物質を内包するリポソームの構成成分として、構造式
(I) で表される古細菌リン脂質を単独で、または、ホス
ファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、
ホスファチジル酸、ホスファチジルセリン、ホスファチ
ジルイノシトール、ホスファチジルグリセロール、スフ
ィンゴミエリン、カルジオリピンなどといったほかのリ
ン脂質との混合物として用いる。ほかのリン脂質との混
合物として用いるばあい、リポソームに用いるジフィタ
ニルグリセロリン脂質とそのほかのリン脂質との使用比
は限定されるものではなく、さらに、本発明の化粧料に
おいて、有効成分をリポソームに内包させるばあいの、
有効成分とリン脂質の配合比も特に限定されない。
【0016】なお、ジフィタニルグリセロリン脂質は、
R−またはS−立体異性形態、ラセミ形態のいずれであ
ってもよい。また、ばあいによっては、有効成分の皮膚
への放出・吸収を制御する目的で、光感応性・pH応答
性リン脂質と共に用いたり、膜安定化材としてコレステ
ロールなどを、酸化防止剤としてはα−トコフェロール
などを、また荷電物質としてジセチルフォスフェート、
ステアリルアミンなどを添加することもできる。
【0017】本発明においては、リポソームの調製方法
はとくに限定されるものではなく、その目的に応じて、
ボルテックス法、超音波法、逆相蒸発法、界面活性剤除
去法、エタノール注入法、エーテル注入法、プレーベシ
クル法、アニーリング法、フレンチプレス法などの通常
用いられるいずれの方法も用いることができる。たとえ
ば超音波法を用いるばあいには、具体的には、ジフィタ
ニルグリセロリン脂質、またはその混合物をクロロホル
ムに溶解したのちに溶媒を蒸発させ、えられた薄膜に封
入したい物質を含有する水溶液または緩衝液を加え、激
しく撹拌したのちに超音波処理することで有効物質を内
包するリポソームをえる。
【0018】えられたリポソームはそのまま、あるいは
精製・洗浄、粒径の均一化などの操作を行なったのち
に、通常の化粧品製造法において水溶性成分とともに添
加され、本発明のリポソーム含有化粧料を完成する。こ
のばあい、化粧料におけるリポソームの含有量は、とく
に限定されないが、0.1 〜20重量%程度が好ましい。な
お、ほかの配合成分としては通常、化粧品原料として使
用されているものであればいずれも用いることができ
る。
【0019】以下、実施例に基づいて本発明を具体的に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない 実施例1 リポソームの調製(PhyPC) まず、フィトールおよびイソプロピリデングリセロール
を出発原料とし、古細菌リン脂質1,2−ジ−フィタニ
ル−グリセロ−3−ホスホコリン(式(I) においてR1
=R2 =R3 =CH3 、以下、PhyPCと称する)を
特願平3−262142の方法に基づいて合成した。す
なわち、フィトールをエタノール溶媒中、ラネーニッケ
ルによって水素添加してえられたジヒドロフィトールを
臭化水素酸で処理してフィタニルブロマイドとした。こ
れと、常法によってイソプロピリデングリセロールより
誘導されるベンジルグリセロールとを水素化ナトリウム
存在下に反応させ、1,2−ジ−O−フィタニル−3−
ベンジルグリセロールをえた。さらに、この1,2−ジ
−O−フィタニル−3−ベンジルグリセロールをパラジ
ウム/炭素触媒で脱ベンジル化し、1,2−ジ−O−フ
ィタニル−グリセロールとしたのちに、2−ブロモエチ
ルホスホロ2塩化物、つづいてトリメチルアミンで処理
し、古細菌脂質1,2−ジ−O−フィタニル−グリセロ
−ホスホコリンをえた。
【0020】このようにしてえられたPhyPC32.7mg
(40μmol)を30mlナスフラスコ中でクロロホルム2mlに
溶解し、ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を留去
した。えられた脂質薄膜に10mMのビタミンCを含む緩衝
液(20mMトリス塩酸、pH7.5)を4ml加えてボルテッ
クスミキサーで激しく撹拌したのち、プローブ型超音波
発振装置(日本精機製作所製、US−300)を用いて
10℃で10分間超音波処理し、ほぼ透明なリポソーム溶液
をえた。さらに、このリポソーム溶液をセファデックス
G−25(商品名、ファルマシア社製)カラムで精製
(同緩衝液で溶出)した。
【0021】えられたPhyPCリポソームの粒径をN
ICOMP MODEL 370(商品名、パシフィッ
ク サイエンティフィック(Pacific Scientific)社製)
で測定したところ、その大きさは平均23.5nmであり、透
過型電子顕微鏡によっても25nm前後の均一な球状小胞体
が形成されていることが確認された。また、常法により
測定したこのリポソームの保持容積は、0.469ml /mmol
であった。
【0022】実施例2 リポソームの調製(DPPC−
PhyPC) ジパルミトイルホスファチジルコリン(シグマ(Sigma)
社製、以下DPPCと称する)14.7mg (20μmol)、およ
びPhyPC16.4mg (20μmol)の混合脂質をクロロホル
ム2mlに溶解し、実施例1と同じ処方でリポソームを作
製した。ただし超音波処理は55℃で行なった。えられた
リポソームの平均粒径は、27.7nmであった。
【0023】比較例1 リポソームの調製(DPPC) DPPC29.4mg (40μmol)を材料とし、実施例1と同じ
処方でリポソームを作製した。ただし超音波処理は55℃
で行なった。えられたリポソームの平均粒径は、20.5nm
であり、また、保持容積はPhyPCに比べるとかなり
低く0.148ml /mmmol であった。
【0024】実施例3 保存安定性の評価 実施例1および比較例1でえられたPhyPCリポソー
ムおよびDPPCリポソーム溶液(2〜3mol PC/
1、pH7.5 )を室温下に放置し、その外観変化ならび
に粒径変化を観察することで、保存安定性の評価を行な
った。表1がその結果である。
【0025】
【表1】
【0026】以下の結果に示すとおり、従来よく用いら
れてきたアシル型リン脂質DPPCからなるリポソーム
は非常に不安定であり、3日足らずで凝集・融合を起こ
し、最終的には沈殿物を生じた。一方、本発明の提示す
るPhyPCリポソームは、1カ月室温で放置しても粒
径には大きな変化はなく、さらに3カ月放置したものに
ついても外観はほぼ透明で変化はとくに見られなかっ
た。このように、古細菌リン脂質からなるリポソームは
経時的に安定であることが判った。
【0027】実施例4 濃度勾配に対する安定性の評価 実施例1、2および比較例1でえられたPhyPCリポ
ソーム、DPPC−PhyPC混合リポソームおよびD
PPCリポソームのリポソーム内外における濃度勾配に
対する安定性の評価を行なった。各リポソーム溶液を、
種々の濃度の異なる塩化ナトリウム溶液で希釈し、その
際の濃度勾配によってリポソーム外に流出するビタミン
Cの量をHPLCで定量した。100 %放出の基準とし
て、同リポソーム希釈溶液に10%デオキシコール酸ナト
リウムを添加してリポソームを完全に破壊し、そのとき
のビタミンCの量を測定した。
【0028】えられた、リポソーム外部の塩濃度とビタ
ミンCの放出量との関係を図1に示す。
【0029】これより、PhyPCリポソームおよびD
PPC−PhyPC混合リポソームは、従来用いられて
きたDPPCリポソームに比べリポソーム内外における
濃度勾配に対して安定で、内部物質に対して良好な保持
能力を有することが判った。
【0030】実施例5 熱安定性の評価 実施例1、2および比較例1でえられたPhyPCリポ
ソーム、DPPC−PhyPC混合リポソームおよびD
PPCリポソームの熱安定性の評価を行なった。精製し
てえられた各リポソーム溶液を20mMトリス塩酸緩衝液
(pH7.5 )で10倍に希釈し、これを所定の温度で10分
間撹拌放置したのち、リポソーム外に流出したビタミン
Cの量をHPLCで定量した。100 %放出の基準とし
て、同リポソーム希釈溶液に10%デオキシコール酸ナト
リウムを添加してリポソームを完全に破壊し、そのとき
のビタミンCの量を測定した。
【0031】えられた、温度とリポソームからのビタミ
ンCの放出量との関係を図2に示す。
【0032】これより、PhyPCリポソームおよびD
PPC−PhyPC混合リポソームは、従来用いられて
きたDPPCリポソームに比べて熱安定性においても優
れていることがわかる。
【0033】 実施例6 化粧水 <成 分> <配合量(重量%)> ビタミンC含有リポソーム 0.5 グリセリン 6.0 エタノール 8.0 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.8 パラオキシ安息香酸メチル 0.05 クエン酸 0.05 クエン酸ナトリウム 0.07 香料 適量 精製水 残部 前記成分のうち、リポソームとグリセリン、クエン酸お
よびクエン酸ナトリウムを精製水に懸濁溶解し、別にポ
リオキシエチレン硬化ヒマシ油、パラオキシ安息香酸メ
チル、香料をエタノールに溶解したものを前記水溶液に
可溶化し、ろ過して透明な化粧水とした。なお、リポソ
ームは実施例1のごとく調製したものである。
【0034】 実施例7 クリーム <成 分> <配合量(重量%)> (成分A) ステアリン酸アスコルビル 1.0 酢酸−α−トコフェロール 0.2 サラシミツロウ 4.0 セタノール 2.0 ステアリン酸 1.0 ミリスチン酸イソプロピル 5.0 ラノリン 2.0 流動パラフィン 9.0 自己乳化型モノステアリン酸グリセリル 3.0 モノステアリン酸ポリオキシエチレン 1.5 ソルビタン パラオキシ安息香酸プロピル 0.1 (成分B) コラーゲン含有リポソーム 3.0 パラオキシ安息香酸メチル 0.2 プロピレングリコール 5.0 香料 適量 精製水 残部 成分(A)を80℃で加熱溶解した。別に、香料以外の成
分(B)を加熱溶解して、これに前記成分(A)を撹拌
しながら添加し、充分混合した。さらに撹拌しつつ冷却
して香料を展開し、乳白色のクリーム形態の本発明を化
粧料をえた。なお、リポソームは実施例1において、ビ
タミンCの代りにコラーゲンを用いて調製したものであ
る。
【0035】
【発明の効果】前述のごとく、本発明において提案され
た古細菌リン脂質を構成成分とするリポソームは、長期
安定性など化粧料材料として用いるに非常に有用で、そ
のリポソーム内に種々の有効物質を内包させ、化粧料に
配合することによって、その有効物質の吸収性および効
果の持続性に優れたリポソーム含有化粧料を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はリポソーム外液の塩濃度とビタミンCの
放出量との関係を示すグラフである。
【図2】図2は温度とリポソーム外へのビタミンCの放
出量との関係を示すグラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) : 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 はそれぞれ水素原子もしくは
    低級アルキル基を示す)で示されるリン脂質および/ま
    たはその誘導体を構成成分とするリポソームを配合した
    ことを特徴とする化粧料。
  2. 【請求項2】 リポソームの内部物が保湿作用、美白作
    用、老化防止作用、皮膚細胞賦活作用、紫外線吸収もし
    くは遮蔽作用またはその他の化粧料としての効果を有す
    る物質またはその混合物である請求項1記載の化粧料。
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