JPH0528533A - 光記録媒体用基板及び光記録媒体 - Google Patents
光記録媒体用基板及び光記録媒体Info
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- JPH0528533A JPH0528533A JP3184218A JP18421891A JPH0528533A JP H0528533 A JPH0528533 A JP H0528533A JP 3184218 A JP3184218 A JP 3184218A JP 18421891 A JP18421891 A JP 18421891A JP H0528533 A JPH0528533 A JP H0528533A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 基板の上に色素を含有する記録層、金属反
射層及び保護層を順次積層してなる光記録媒体であっ
て、前記基板の最外周部に段差が1つ以上、又は丸みが
設けられていることを特徴とする単板型光記録媒体およ
びこれに使用する基板。 【効果】 本発明の光記録媒体基板上にスピンコート
法等の塗布法により、色素を含有する記録層及び保護層
を形成するに際し、記録面最外周鏡面と外周側面との間
に段差を1つ以上、又は丸みを設けることにより、上記
保護層が外周側面まで容易に回り込み、保護層と基板と
の接着面積を増加させることができ、テープによる剥離
試験等において外周部から保護層がはがれないという作
用効果を有する。
射層及び保護層を順次積層してなる光記録媒体であっ
て、前記基板の最外周部に段差が1つ以上、又は丸みが
設けられていることを特徴とする単板型光記録媒体およ
びこれに使用する基板。 【効果】 本発明の光記録媒体基板上にスピンコート
法等の塗布法により、色素を含有する記録層及び保護層
を形成するに際し、記録面最外周鏡面と外周側面との間
に段差を1つ以上、又は丸みを設けることにより、上記
保護層が外周側面まで容易に回り込み、保護層と基板と
の接着面積を増加させることができ、テープによる剥離
試験等において外周部から保護層がはがれないという作
用効果を有する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光を用いて情報の記
録、再生または、消去を行う単板型光記録媒体を構成す
る光記録媒体用基板及びその基板を用いた単板型光記録
媒体、更に詳しくは色素を含有する記録層、金属反射層
及び保護層を順次積層してなる単板型光記録媒体に関す
るものである。
録、再生または、消去を行う単板型光記録媒体を構成す
る光記録媒体用基板及びその基板を用いた単板型光記録
媒体、更に詳しくは色素を含有する記録層、金属反射層
及び保護層を順次積層してなる単板型光記録媒体に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】透明な樹脂基板の上に記録層、金属反射
層及び保護層を積層してなる高反射の単板型光記録媒体
は、特開平2-132656、特開平2-168446等に提案されてい
る。このような単板型の光記録媒体に於いては保護層に
紫外線硬化樹脂が通常用いられる。しかしながら、紫外
線硬化樹脂は反射層として用いられる金属膜特に金膜と
の密着性が悪く、且つ媒体の最外周の形状は記録面の最
外周鏡面と外周側面がほぼ直角であるため、保護層を例
えばスピンコ−ト法により成膜した場合、外周側面まで
保護層を十分に回り込ませることが難しく、保護層の保
護機能が十分でなく、例えば粘着テ−プ等で剥離テスト
を行うと媒体の最外周部の保護層が金属反射層から剥離
するという欠点を有していることを見出した。
層及び保護層を積層してなる高反射の単板型光記録媒体
は、特開平2-132656、特開平2-168446等に提案されてい
る。このような単板型の光記録媒体に於いては保護層に
紫外線硬化樹脂が通常用いられる。しかしながら、紫外
線硬化樹脂は反射層として用いられる金属膜特に金膜と
の密着性が悪く、且つ媒体の最外周の形状は記録面の最
外周鏡面と外周側面がほぼ直角であるため、保護層を例
えばスピンコ−ト法により成膜した場合、外周側面まで
保護層を十分に回り込ませることが難しく、保護層の保
護機能が十分でなく、例えば粘着テ−プ等で剥離テスト
を行うと媒体の最外周部の保護層が金属反射層から剥離
するという欠点を有していることを見出した。
【0003】一方、特開平2-183442、特開平2-236833に
は反射層や記録層を越えて保護層で覆った媒体が開示さ
れている。しかし、これらに開示されている媒体でも保
護機能は十分でなく、例えば高温高湿条件下に媒体を放
置した際、保護層が反射層から剥離するという欠点を有
していることをみいだした。又この場合、基板外周側面
部まで保護層で覆えば保護機能はより向上することは予
想される。しかしながら、そうするには、外周側面部に
残存する有機色素記録層を溶剤等により洗浄、除去しな
ければならない。しかして、従来技術では、光記録媒体
の最外周部形状がほぼ直角であるため、記録面最外周鏡
面及び外周側面の洗浄、除去を同時に行うことが難し
く、製造工程上、記録面最外周鏡面の洗浄を行った後、
外周側面の洗浄を行はざるを得ないことをみいだした。
は反射層や記録層を越えて保護層で覆った媒体が開示さ
れている。しかし、これらに開示されている媒体でも保
護機能は十分でなく、例えば高温高湿条件下に媒体を放
置した際、保護層が反射層から剥離するという欠点を有
していることをみいだした。又この場合、基板外周側面
部まで保護層で覆えば保護機能はより向上することは予
想される。しかしながら、そうするには、外周側面部に
残存する有機色素記録層を溶剤等により洗浄、除去しな
ければならない。しかして、従来技術では、光記録媒体
の最外周部形状がほぼ直角であるため、記録面最外周鏡
面及び外周側面の洗浄、除去を同時に行うことが難し
く、製造工程上、記録面最外周鏡面の洗浄を行った後、
外周側面の洗浄を行はざるを得ないことをみいだした。
【0004】特開平2-285535には基板の最外周部に段差
を設けた媒体が開示されている。しかしながら、この特
許には最外周部にスロ−プが設けられた形状の基板しか
開示されていない。このようなスロ−プを設けた基板を
成型しようとした場合、スタンパ−を固定する治具のエ
ッジ部が傷み易く固定治具の寿命が短いという欠点を有
していた。
を設けた媒体が開示されている。しかしながら、この特
許には最外周部にスロ−プが設けられた形状の基板しか
開示されていない。このようなスロ−プを設けた基板を
成型しようとした場合、スタンパ−を固定する治具のエ
ッジ部が傷み易く固定治具の寿命が短いという欠点を有
していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは従来の単
板型光記録媒体の前記したような、保護層の剥離等の欠
点を改良し保護機能の向上させるべく鋭意検討した結
果、基板の外周側面を全面又は部分的に保護層で覆うこ
とにより達成できることを見つけると共に、基板の最外
周部に1つ以上の特定の形状の段差、又は丸みを設ける
事により、基板成形時にスタンパ−固定治具の寿命を犠
牲にせず、スピンコ−ト法により保護層を容易に全面又
は部分的に基板の外周側面に回り込ませることが出来、
保護層の保護機能を改良出来ることを見いだし、本発明
を完成した。
板型光記録媒体の前記したような、保護層の剥離等の欠
点を改良し保護機能の向上させるべく鋭意検討した結
果、基板の外周側面を全面又は部分的に保護層で覆うこ
とにより達成できることを見つけると共に、基板の最外
周部に1つ以上の特定の形状の段差、又は丸みを設ける
事により、基板成形時にスタンパ−固定治具の寿命を犠
牲にせず、スピンコ−ト法により保護層を容易に全面又
は部分的に基板の外周側面に回り込ませることが出来、
保護層の保護機能を改良出来ることを見いだし、本発明
を完成した。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、光を用いて情
報の記録、再生または、消去を行う単板型光記録媒体用
の基板にして、該媒体を構成する上記基板の最外周部に
段差を1つ以上、又は丸みを設けたことを特徴とする光
記録媒体用基板、および、基板の上に色素を含有する記
録層、金属反射層及び保護層を順次積層してなる光記録
媒体であって、前記基板の最外周部に段差が1つ以上、
又は丸みが設けられていることを特徴とする単板型光記
録媒体を要旨とするものである。以下、本発明を詳細に
説明する。
報の記録、再生または、消去を行う単板型光記録媒体用
の基板にして、該媒体を構成する上記基板の最外周部に
段差を1つ以上、又は丸みを設けたことを特徴とする光
記録媒体用基板、および、基板の上に色素を含有する記
録層、金属反射層及び保護層を順次積層してなる光記録
媒体であって、前記基板の最外周部に段差が1つ以上、
又は丸みが設けられていることを特徴とする単板型光記
録媒体を要旨とするものである。以下、本発明を詳細に
説明する。
【0007】本発明に於いて、基板に用いられる材質と
しては、半導体レ−ザ−の光を実質的に透過する材料で
あれば良い。例えば、ポリカ−ボネ−ト樹脂、アクリル
樹脂、ポリエステル樹脂、非晶質ポリオレフィン樹脂等
の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化樹脂やガラス
等の無機材料が挙げられる。しかしながら、本発明に於
いては基板の最外周部に特定の形状の段差を1つ以上設
けなければならないが、段差の付与のし易さからは前記
した熱可塑性樹脂が好ましい。これらの基板にはグル−
ブやピットが形成されていても良い。
しては、半導体レ−ザ−の光を実質的に透過する材料で
あれば良い。例えば、ポリカ−ボネ−ト樹脂、アクリル
樹脂、ポリエステル樹脂、非晶質ポリオレフィン樹脂等
の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化樹脂やガラス
等の無機材料が挙げられる。しかしながら、本発明に於
いては基板の最外周部に特定の形状の段差を1つ以上設
けなければならないが、段差の付与のし易さからは前記
した熱可塑性樹脂が好ましい。これらの基板にはグル−
ブやピットが形成されていても良い。
【0008】記録層に用いられる色素としては、半導体
レ−ザ−の波長域に吸収を有するものであればよく、例
えばシアニン系色素、フタロシアニン系色素、ナフタロ
シアニン系色素、スクワリリウム系色素、ピリリウム系
色素、チオピリリウム系色素、アズレニウム系色素、ナ
フトキノン系色素、アントラキノン系色素、メロシアニ
ン系色素、アゾ系色素、ジチオ−ル金属錯体系色素等が
挙げられる。これらの色素は一種類又は二種類以上を混
合して用いてもよい。又この際ニトロセルロ−ス、酢酸
セルロ−スやアクリル樹脂などの結合剤やレベリング
剤、紫外線吸収剤等のその他の添加剤を使用してもよ
い。
レ−ザ−の波長域に吸収を有するものであればよく、例
えばシアニン系色素、フタロシアニン系色素、ナフタロ
シアニン系色素、スクワリリウム系色素、ピリリウム系
色素、チオピリリウム系色素、アズレニウム系色素、ナ
フトキノン系色素、アントラキノン系色素、メロシアニ
ン系色素、アゾ系色素、ジチオ−ル金属錯体系色素等が
挙げられる。これらの色素は一種類又は二種類以上を混
合して用いてもよい。又この際ニトロセルロ−ス、酢酸
セルロ−スやアクリル樹脂などの結合剤やレベリング
剤、紫外線吸収剤等のその他の添加剤を使用してもよ
い。
【0009】基板上に記録層を成膜するには種々の方法
があるが、成膜の容易さから前記した色素を有機溶剤に
溶解してスピンコ−ト等の塗布方法を用いるのが好まし
い。用いる有機溶剤は基板樹脂にダメ−ジを与えないも
のを選択する必要がある。記録層の上に、好ましくは、
金属反射層が設けられているが、金属反射層に用いられ
る材料の具体例としては、Au、Al、Cu、Ag、P
t、Ni等を主成分とする金属又は合金が挙げられる。
更に、本発明の単板型光記録媒体に於いては、記録層や
金属反射層を保護するために反射層の上に保護層が設け
られることも好ましい。保護層にはアルミナ、窒化珪
素、窒化アルミやシリカ等の無機材料も用いることが出
来るが、スピンコ−ト等の塗布方法に依って容易に成膜
することが出来ることからアクリル系樹脂、エポキシ系
樹脂、ポリエステル系樹脂等の樹脂が好ましい。特に紫
外線硬化樹脂が更に好ましい。
があるが、成膜の容易さから前記した色素を有機溶剤に
溶解してスピンコ−ト等の塗布方法を用いるのが好まし
い。用いる有機溶剤は基板樹脂にダメ−ジを与えないも
のを選択する必要がある。記録層の上に、好ましくは、
金属反射層が設けられているが、金属反射層に用いられ
る材料の具体例としては、Au、Al、Cu、Ag、P
t、Ni等を主成分とする金属又は合金が挙げられる。
更に、本発明の単板型光記録媒体に於いては、記録層や
金属反射層を保護するために反射層の上に保護層が設け
られることも好ましい。保護層にはアルミナ、窒化珪
素、窒化アルミやシリカ等の無機材料も用いることが出
来るが、スピンコ−ト等の塗布方法に依って容易に成膜
することが出来ることからアクリル系樹脂、エポキシ系
樹脂、ポリエステル系樹脂等の樹脂が好ましい。特に紫
外線硬化樹脂が更に好ましい。
【0010】本発明に於いては、金属反射層は色素を含
有する記録層を越えて成膜し、更に保護層は金属反射層
を越えて、且つ基板に設けられた段差を越え基板外周の
側面の全面又は一部分にまで成膜するのが保護層の機能
をより発現するのに好ましい。
有する記録層を越えて成膜し、更に保護層は金属反射層
を越えて、且つ基板に設けられた段差を越え基板外周の
側面の全面又は一部分にまで成膜するのが保護層の機能
をより発現するのに好ましい。
【0011】一方、記録層をスピンコ−ト等の塗布法で
成膜した場合、基板の外周側面部にまで記録膜が付着し
易い。そしてこの基板の外周の側面部に付着した記録層
は除去しなければ保護層の保護機能が低下するが、これ
を除去するのは容易でない。しかしながら、本発明の様
に基板の最外周部に特定の形状の段差を1つ以上設ける
か、又は丸みを設けておけば、基板を回転しながら最外
周部に溶剤を滴下すれば容易に除去できるのである。
成膜した場合、基板の外周側面部にまで記録膜が付着し
易い。そしてこの基板の外周の側面部に付着した記録層
は除去しなければ保護層の保護機能が低下するが、これ
を除去するのは容易でない。しかしながら、本発明の様
に基板の最外周部に特定の形状の段差を1つ以上設ける
か、又は丸みを設けておけば、基板を回転しながら最外
周部に溶剤を滴下すれば容易に除去できるのである。
【0012】本発明の基板の外周部に設けられた段差は
図1に示したように、段差の幅(7)は0.2〜0.7
mm、記録層表面からの段差(4)は0.03〜0.4
mm、基板外周側面(6)と段差面(5)の傾斜角
(8)は20〜70度が好ましい。基板の段差の幅
(7)が0.2mm未満の場合は段差を設けた効果がな
く、基板外周側面の記録層の除去が容易でなく、且つ、
基板の側面まで保護コ−トで覆うことも容易でない。一
方、この段差の幅(7)が0.7mmを越える場合は最
外周鏡面の幅が少なくなり、例えば最外周部鏡面部の記
録層の除去が困難になる。基板の段差が0.03mm未
満の場合は成形機のスタンパ−固定治具の寿命が短くな
り好ましくない。このスタンパ−固定治具の寿命の点か
らは基板の段差が0.04mm以上が更に好ましい。
又、この段差が0.4mmを越える場合は保護層樹脂が
基板外周側面(6)へ回り込み難くなり好ましくない。
この保護層樹脂の基板外周側面への回り込み易さの点か
らは基板段差は0.2mm以下が更に好ましい。一方、
傾斜角(8)は保護層樹脂が基板外周側面(6)に回り
込み易くするために必要であり、傾斜角(8)が70度
を越えると保護層樹脂が基板外周側面(6)に回り込み
難くなり好ましくない。一方、傾斜角(8)が20度未
満の場合は基板側面の記録層の除去が容易でなく好まし
くない。
図1に示したように、段差の幅(7)は0.2〜0.7
mm、記録層表面からの段差(4)は0.03〜0.4
mm、基板外周側面(6)と段差面(5)の傾斜角
(8)は20〜70度が好ましい。基板の段差の幅
(7)が0.2mm未満の場合は段差を設けた効果がな
く、基板外周側面の記録層の除去が容易でなく、且つ、
基板の側面まで保護コ−トで覆うことも容易でない。一
方、この段差の幅(7)が0.7mmを越える場合は最
外周鏡面の幅が少なくなり、例えば最外周部鏡面部の記
録層の除去が困難になる。基板の段差が0.03mm未
満の場合は成形機のスタンパ−固定治具の寿命が短くな
り好ましくない。このスタンパ−固定治具の寿命の点か
らは基板の段差が0.04mm以上が更に好ましい。
又、この段差が0.4mmを越える場合は保護層樹脂が
基板外周側面(6)へ回り込み難くなり好ましくない。
この保護層樹脂の基板外周側面への回り込み易さの点か
らは基板段差は0.2mm以下が更に好ましい。一方、
傾斜角(8)は保護層樹脂が基板外周側面(6)に回り
込み易くするために必要であり、傾斜角(8)が70度
を越えると保護層樹脂が基板外周側面(6)に回り込み
難くなり好ましくない。一方、傾斜角(8)が20度未
満の場合は基板側面の記録層の除去が容易でなく好まし
くない。
【0013】一方、基板外周部に設けられた丸みは図5
に示したように、丸み( 曲率 )(51)の半径(53)
は0.2〜1.0mmが好ましい。丸み(51)の半径
(53)が0.2未満の場合は基板側面の記録層の除去
が容易でなく、且つ保護層樹脂が基板外周側面(6)に
回り込み難くなり好ましくない。一方、丸み(51)の
半径(53)が1.0を越える場合は最外周鏡面部が少
なくなり、例えば最外周部の記録層の除去が困難になり
好ましくない。
に示したように、丸み( 曲率 )(51)の半径(53)
は0.2〜1.0mmが好ましい。丸み(51)の半径
(53)が0.2未満の場合は基板側面の記録層の除去
が容易でなく、且つ保護層樹脂が基板外周側面(6)に
回り込み難くなり好ましくない。一方、丸み(51)の
半径(53)が1.0を越える場合は最外周鏡面部が少
なくなり、例えば最外周部の記録層の除去が困難になり
好ましくない。
【0014】以上のように本発明に於いては基板の記録
面の最外周鏡面と外周側面との間に段差を1つ以上、又
は丸みを設けることにより、基板上にスピンコ−ト法等
の塗布法によって記録層及び保護層を形成した場合、最
外周鏡面部及び外周側面部の記録層の除去を容易に行う
ことができ、且つ保護層が容易に基板側面に回り込むた
め保護層と基板との接着面積を大きく出来、媒体を高温
・高湿条件下に放置した後剥離試験を行っても保護層が
基板外周部から剥離することがなく、信頼性に優れた媒
体を供することが出来る。
面の最外周鏡面と外周側面との間に段差を1つ以上、又
は丸みを設けることにより、基板上にスピンコ−ト法等
の塗布法によって記録層及び保護層を形成した場合、最
外周鏡面部及び外周側面部の記録層の除去を容易に行う
ことができ、且つ保護層が容易に基板側面に回り込むた
め保護層と基板との接着面積を大きく出来、媒体を高温
・高湿条件下に放置した後剥離試験を行っても保護層が
基板外周部から剥離することがなく、信頼性に優れた媒
体を供することが出来る。
【0015】以下本発明についての好ましい実施の態様
を更に図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係わ
る光記録媒体用の基板の1例で、段差を設けた場合の基
板外周部の断面図である。ここで、基板最外周側面
(6)と傾斜面(5)の傾斜角(8)は、20〜70度
であることが好ましい。又、段差(4)は、0.03〜
0.4mmであることが好ましく、0.04〜0.2m
mであることが更に好ましい。又、段差の幅(7)は、
0.2〜0.7mmが好ましい。
を更に図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係わ
る光記録媒体用の基板の1例で、段差を設けた場合の基
板外周部の断面図である。ここで、基板最外周側面
(6)と傾斜面(5)の傾斜角(8)は、20〜70度
であることが好ましい。又、段差(4)は、0.03〜
0.4mmであることが好ましく、0.04〜0.2m
mであることが更に好ましい。又、段差の幅(7)は、
0.2〜0.7mmが好ましい。
【0016】図2は、図1の基板の製造に用いた金型の
拡大断面図である。図示したように、金型は、可動金型
(21)とスタンパ−(22)を固定する外周リング
(23)と固定金型(24)から構成される。この外周
リング(23)のスタンパ−側の形状を(25)の様に
することにより、基板(1)の最外周部に本発明の形状
の段差を容易に射出成形に依って設けることができる。
拡大断面図である。図示したように、金型は、可動金型
(21)とスタンパ−(22)を固定する外周リング
(23)と固定金型(24)から構成される。この外周
リング(23)のスタンパ−側の形状を(25)の様に
することにより、基板(1)の最外周部に本発明の形状
の段差を容易に射出成形に依って設けることができる。
【0017】図3は本発明の光記録媒体用基板(1)の
上に有機色素をスピンコ−ト法により記録層(32)を
成膜し、その後記録面外周鏡面部(31)の記録層を溶
剤により洗浄除去し、その上に金属反射層(33)をス
パッタ−法により形成し、更に紫外線硬化樹脂を保護層
(34)としてスピンコートした後硬化して設けた光記
録媒体の断面図である。
上に有機色素をスピンコ−ト法により記録層(32)を
成膜し、その後記録面外周鏡面部(31)の記録層を溶
剤により洗浄除去し、その上に金属反射層(33)をス
パッタ−法により形成し、更に紫外線硬化樹脂を保護層
(34)としてスピンコートした後硬化して設けた光記
録媒体の断面図である。
【0018】
実施例1
図3に示した光記録媒体において、後記のごとく、テー
プによる剥離試験を行った。テ−プによる剥離試験にお
いて外周部から保護層(34)が剥がれることはなかっ
た。これは、基板(1)の外周部が段差を有する形状に
なっているため、溶剤等による記録面最外周鏡面(3
1)及び基板外周側面(6)の残存記録層を容易に洗浄
除去することが出来、又、保護層(34)が基板外周側
面(6)まで容易に回り込み、保護層と基板との接着面
積が増加することによるものと考えられる。更に、媒体
を80℃、90%RHの条件下に1000時間放置した
後テ−プによる剥離試験を同様に行っても、外周部から
保護層が剥離することはなかった。
プによる剥離試験を行った。テ−プによる剥離試験にお
いて外周部から保護層(34)が剥がれることはなかっ
た。これは、基板(1)の外周部が段差を有する形状に
なっているため、溶剤等による記録面最外周鏡面(3
1)及び基板外周側面(6)の残存記録層を容易に洗浄
除去することが出来、又、保護層(34)が基板外周側
面(6)まで容易に回り込み、保護層と基板との接着面
積が増加することによるものと考えられる。更に、媒体
を80℃、90%RHの条件下に1000時間放置した
後テ−プによる剥離試験を同様に行っても、外周部から
保護層が剥離することはなかった。
【0019】比較例1
図4は最外周部に段差や丸みが設けられていない従来の
光記録媒体用基板(41)の上に記録層(42)として
有機色素をスピンコ−トし、その後記録層面の外周鏡面
(45)に形成された有機色素膜を溶剤により洗浄除去
し、その上に金属反射層(43)をスパッタ−法により
成膜し、更にその上に光硬化性樹脂を保護層(44)と
してスピンコートした光記録媒体の断面図である。この
場合、図示したように基板外周側面(46)に有機色素
膜(47)が残存し、保護層(44)と基板外周側面
(46)の接着を阻害し保護層(44)が外周から剥が
れ易くなってしまった。また、基板外周側面(46)に
残存する有機色素膜(47)を別途洗浄、除去したが、
保護層(44)の基板外周側面(46)への回り込みが
少なく接着力が弱くなり保護層(44)が基板から剥が
れ易かった。この媒体について、側面洗浄のある場合と
無い場合について、後記のごとく剥離試験を行なった。
光記録媒体用基板(41)の上に記録層(42)として
有機色素をスピンコ−トし、その後記録層面の外周鏡面
(45)に形成された有機色素膜を溶剤により洗浄除去
し、その上に金属反射層(43)をスパッタ−法により
成膜し、更にその上に光硬化性樹脂を保護層(44)と
してスピンコートした光記録媒体の断面図である。この
場合、図示したように基板外周側面(46)に有機色素
膜(47)が残存し、保護層(44)と基板外周側面
(46)の接着を阻害し保護層(44)が外周から剥が
れ易くなってしまった。また、基板外周側面(46)に
残存する有機色素膜(47)を別途洗浄、除去したが、
保護層(44)の基板外周側面(46)への回り込みが
少なく接着力が弱くなり保護層(44)が基板から剥が
れ易かった。この媒体について、側面洗浄のある場合と
無い場合について、後記のごとく剥離試験を行なった。
【0020】実施例2
図5は、本発明に係わる光記録媒体用基板の1例で、基
板の最外周部に丸みを設けた場合の基板外周部の断面図
である。ここで、丸み(51)の半径(53)として
は、0.2〜1.0mm程度である。この場合も図1で
示した基板(1)と同様の効果がある。この媒体につい
て、後記のごとく、テープによる剥離試験を行った。
板の最外周部に丸みを設けた場合の基板外周部の断面図
である。ここで、丸み(51)の半径(53)として
は、0.2〜1.0mm程度である。この場合も図1で
示した基板(1)と同様の効果がある。この媒体につい
て、後記のごとく、テープによる剥離試験を行った。
【0021】以上の実施例及び比較例で示した基板を用
いて製造した光記録媒体について保護膜のテープによる
剥離試験を10回行い、その剥離回数を表1に示す。こ
れからも明かなように、本発明の基板を用いることによ
り保護膜の密着性の非常に良好な光記録媒体が製造でき
ることが確認された。上述のごとく、本発明をいくつか
の実施例及び比較例を用いて説明したが、本発明は、そ
れら実施例に限定されるものではなく、洗浄溶剤及び光
硬化性樹脂の基板外周側面への回り込み易さという本発
明の主旨を逸脱しない限り種々の変更は可能である。
いて製造した光記録媒体について保護膜のテープによる
剥離試験を10回行い、その剥離回数を表1に示す。こ
れからも明かなように、本発明の基板を用いることによ
り保護膜の密着性の非常に良好な光記録媒体が製造でき
ることが確認された。上述のごとく、本発明をいくつか
の実施例及び比較例を用いて説明したが、本発明は、そ
れら実施例に限定されるものではなく、洗浄溶剤及び光
硬化性樹脂の基板外周側面への回り込み易さという本発
明の主旨を逸脱しない限り種々の変更は可能である。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】本発明の光記録媒体基板上にスピンコー
ト法等の塗布法により、色素を含有する記録層及び保護
層を形成するに際し、記録面最外周鏡面と外周側面との
間に段差を1つ以上、又は丸みを設けることにより、上
記保護層が外周側面まで容易に回り込み、保護層と基板
との接着面積を増加させることができ、テープによる剥
離試験等において外周部から保護層がはがれないという
効果を有する。
ト法等の塗布法により、色素を含有する記録層及び保護
層を形成するに際し、記録面最外周鏡面と外周側面との
間に段差を1つ以上、又は丸みを設けることにより、上
記保護層が外周側面まで容易に回り込み、保護層と基板
との接着面積を増加させることができ、テープによる剥
離試験等において外周部から保護層がはがれないという
効果を有する。
【0024】また、保護層のコーティング前に記録面最
外周鏡面部及び外周側面部に色素を含有する記録層が残
存する場合、基板最外周部を上記形状とすることによ
り、溶剤等により記録面最外周鏡面部及び外周側面部を
溶剤等で洗浄することにより同時に容易に除去すること
ができるため、従来基板を用いた際のように外周側面部
の洗浄を別途行う必要がなく、光記録媒体の製造作業の
短縮という効果を有するのである。
外周鏡面部及び外周側面部に色素を含有する記録層が残
存する場合、基板最外周部を上記形状とすることによ
り、溶剤等により記録面最外周鏡面部及び外周側面部を
溶剤等で洗浄することにより同時に容易に除去すること
ができるため、従来基板を用いた際のように外周側面部
の洗浄を別途行う必要がなく、光記録媒体の製造作業の
短縮という効果を有するのである。
【図1】段差を設けた場合の光記録媒体用基板の外周部
の断面図。
の断面図。
【図2】基板(1)の製造に用いた金型の拡大断面図。
【図3】基板(1)を用いて製造した光記録媒体の外周
部の断面図。
部の断面図。
【図4】従来の媒体用基板を用いて製造した光記録媒体
の外周部の断面図。
の外周部の断面図。
【図5】丸みを設けた場合の光記録媒体用基板の外周部
の断面図。
の断面図。
1 光記録媒体用基板
2 記録面
3 最外周鏡面部
4 段差
5 段差面
6 外周側面
7 段差の幅
8 傾斜角
21 可動金型
22 スタンパ−
23 外周リング
24 固定金型
25 外周リングのスタンパ−側形状
31 記録層外周鏡面
32 記録層
33 金属反射層
34 保護層
41 光記録媒体基板
42 記録層
43 金属反射層
44 保護層
45 記録層外周鏡面
46 基板外周側面
47 有機色素膜
51 丸み
52 基板外周側面
53 丸みの半径
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 水莖 忠彦
神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井
東圧化学株式会社内
Claims (8)
- 【請求項1】 光を用いて情報の記録、再生または、消
去を行う単板型光記録媒体用の基板にして、該媒体を構
成する上記基板の最外周部に段差を1つ以上、又は丸み
を設けたことを特徴とする光記録媒体用基板。 - 【請求項2】 基板の上に色素を含有する記録層、金属
反射層及び保護層を順次積層してなる光記録媒体であっ
て、前記基板の最外周部に段差が1つ以上、又は丸みが
設けられていることを特徴とする単板型光記録媒体。 - 【請求項3】 1つの段差の大きさが幅0.2〜0.7
mm、記録層表面からの段差が0.03〜0.4mm、
傾斜角が20〜70度である請求項1記載の単板型光記
録媒体用基板。 - 【請求項4】 記録層表面からの段差が0.04〜0.
2mmである請求項3記載の単板型光記録媒体用基板。 - 【請求項5】 請求項3又は4項記載の基板を用いた請
求項2記載の単板型光記録媒体。 - 【請求項6】 丸みの半径が0.2〜1.0mmである
請求項1記載の単板型光記録媒体用基板。 - 【請求項7】 請求項6記載の基板を用いた請求項2記
載の単板型光記録媒体。 - 【請求項8】 色素を含有する記録層及び保護層が塗布
法により成膜され、且つ保護層が紫外線硬化樹脂である
請求項2、5又は7記載の単板型光記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3184218A JPH0528533A (ja) | 1991-07-24 | 1991-07-24 | 光記録媒体用基板及び光記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3184218A JPH0528533A (ja) | 1991-07-24 | 1991-07-24 | 光記録媒体用基板及び光記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0528533A true JPH0528533A (ja) | 1993-02-05 |
Family
ID=16149435
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3184218A Pending JPH0528533A (ja) | 1991-07-24 | 1991-07-24 | 光記録媒体用基板及び光記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0528533A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6815029B2 (en) | 2001-03-30 | 2004-11-09 | Tdk Corporation | Stamper, mold system, recording medium substrate, recording medium, optical disc substrate, optical disc, and method for producing stamper |
US7083502B2 (en) | 2002-10-10 | 2006-08-01 | Maxtor Corporation | Method for simultaneous two-disk texturing |
US7083376B2 (en) | 2002-10-10 | 2006-08-01 | Maxtor Corporation | Automated merge nest for pairs of magnetic storage disks |
US7180709B2 (en) * | 2002-05-09 | 2007-02-20 | Maxtor Corporation | Information-storage media with dissimilar outer diameter and/or inner diameter chamfer designs on two sides |
-
1991
- 1991-07-24 JP JP3184218A patent/JPH0528533A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6815029B2 (en) | 2001-03-30 | 2004-11-09 | Tdk Corporation | Stamper, mold system, recording medium substrate, recording medium, optical disc substrate, optical disc, and method for producing stamper |
US6835435B2 (en) | 2001-03-30 | 2004-12-28 | Tdk Corporation | Stamper, mold system, recording medium substrate, recording medium, optical disc substrate, optical disc, and method for producing stamper |
US7180709B2 (en) * | 2002-05-09 | 2007-02-20 | Maxtor Corporation | Information-storage media with dissimilar outer diameter and/or inner diameter chamfer designs on two sides |
US7083502B2 (en) | 2002-10-10 | 2006-08-01 | Maxtor Corporation | Method for simultaneous two-disk texturing |
US7083376B2 (en) | 2002-10-10 | 2006-08-01 | Maxtor Corporation | Automated merge nest for pairs of magnetic storage disks |
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