JPH05285327A - 気体浄化装置 - Google Patents

気体浄化装置

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JPH05285327A
JPH05285327A JP11688092A JP11688092A JPH05285327A JP H05285327 A JPH05285327 A JP H05285327A JP 11688092 A JP11688092 A JP 11688092A JP 11688092 A JP11688092 A JP 11688092A JP H05285327 A JPH05285327 A JP H05285327A
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Kazunori Koketsu
和範 纐纈
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 浄化効率に優れ、しかも生産コスト、運転コ
ストが安い気体浄化装置1Aを提供する。 【構成】 気体浄化装置1Aは、浄化すべき空気を通す
吸気通路14と、該吸気通路14と連通し、且つ、シャ
ワー状に噴出させることによって霧化された水と前記空
気とを攪拌する攪拌通路15と、空気とそれ以外のもの
との比重差を利用して両者を分離させる分離通路16
と、前記分離通路16で分離した空気を排出する気体排
出通路5及び水や塵等を排出する排出通路10と、を有
することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、汚染された空気や排気
ガス等の気体を浄化する気体浄化装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車の車体を塗装する作業場
では、室内を閉め切って塗料を吹き付ける必要があるた
め、空気中に塗料の粒子が漂う状態となる。この環境下
で作業者が長時間作業を行うと健康を害する虞がある。
かといって、汚染された空気をそのまま大気中に放出す
ることも環境保護の観点から問題がある。かかる問題点
を解消する気体浄化装置として、排気通路の途中に不織
布からなるフィルターを設け、該フィルターに塗料の粒
子や塵等を吸着させるものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記気体浄化
装置は、塗料の粒子や塵等でフィルターが目詰まりを起
こし、使用時間に比例して浄化能力が次第に減少してし
まう。また、フィルターを定期的に交換する必要があっ
てメンテナンスが面倒である、等の問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題点
を解消するべくなされたものであって、浄化すべき空気
や排気ガス等の気体を通す吸気通路と、該吸気通路と連
通し、水その他の液体をシャワー状に噴出させることに
よって霧化された液体と前記気体とを攪拌する攪拌通路
と、気体とそれ以外のものとの比重差を利用して両者を
分離させる分離通路と、前記分離通路で分離した気体を
排出する気体排出通路及びそれ以外のものを排出する排
出通路と、を有する気体浄化装置を提供するものであ
る。
【0005】
【作用】塵や塗料等を含んだ空気や排気ガス等の気体が
吸気通路を通って攪拌通路に至ると、霧化した液体と気
体が混ざり合い、気体中に含まれていた塵等が液体を吸
収して重くなる。そして、攪拌通路を抜けて分離通路に
至ると、重くなった塵等が液体と一緒に落下し、排出通
路から排出される。一方、塵等が取り除かれて浄化され
た気体は気体排出通路から排出される。
【0006】
【実施例1】以下に本発明の実施例を図面を参照しつつ
説明する。なお、図1は気体浄化装置の断面図である。
気体浄化装置1Aは、箱型のケース体2の側面下方に設
けた気体吸入口3と、該ケース体2の反対側の上面に連
通し途中に設けた送風機4によって気体を排出する気体
排出通路5と、ケース体2の内部に斜めに設けられその
上端とケース体2の内壁との間に隙間6を有する傾斜仕
切板7と、該傾斜仕切板7の上端下面に設けられ前記隙
間6側に向けて水を噴出させるシャワーパイプ8と、傾
斜仕切板7の傾斜下端と水槽9とを連結する排出通路1
0と、水槽9の水を汲み上げて前記シャワーパイプ8に
供給するポンプ11とからなる。前記傾斜仕切板7には
シャワーパイプ8の近くにバイパス孔12が穿設されて
いる。また、ケース体2の上面から傾斜仕切板7に向け
て障害板13が垂設されている。而して、ケース体2の
内部は、傾斜仕切板7より下側のスペースが空気が入る
吸気通路14であり、傾斜仕切板7の隙間6から障害板
13までスペースが攪拌通路15であり、該攪拌通路1
5から気体排出通路5に至るスペースが分離通路16で
ある。
【0007】次に、本発明の気体浄化装置1Aの作動に
ついて説明する。先ず、ポンプ11を作動させ、水槽9
の水をシャワーパイプ8から噴出させる。次に、気体排
出通路5の送風機4を作動させてケース体2内を負圧に
する。そうすると、気体吸入口3から汚れた空気が吸い
込まれる。この空気は吸気通路14からシャワーパイプ
8による水の幕を通って攪拌通路15に流入する。攪拌
通路15は、霧化した水を含む空気と、バイパス孔12
から流入する空気とが混ざり合い、さらにその空気が障
害板13に衝突して乱流状態で攪拌され、空気中の塵や
塗料の粒子と霧化した水とが混ざり合う。そして、攪拌
通路15から空気が出て分離通路16に到達する頃に
は、水に混ざって重くなった塵や塗料の粒子が傾斜仕切
板7の上面に落ち、水と一緒に水槽9に送り込まれて水
面上に浮遊する。一方、軽い空気のみが気体排出通路5
に吸引されて大気中に放出される。
【0008】
【実施例2】次に、実施例2の気体浄化装置1Bについ
て図2,3を参照しつつ説明する。この実施例2は、前
記実施例1の気体浄化装置1Aを三段に積み重ねると共
に、ケース体2の側面に沿って縦型分離通路17を増設
したものである。各隙間6の上部には、庇状の攪拌片1
8が突設されており、攪拌通路15での攪拌効率が高ま
るようになっている。一方、縦型分離通路16は流路が
U字形状に屈曲しており、その屈曲部分が水槽9に連通
している。而して、前記実施例1の気体浄化装置1Aと
同様な浄化工程を経て最上段の分離通路16を通過した
気体は、縦型分離通路17に入り、先ず下向きに勢いよ
く流下する。このとき、気体中に残留している水分等、
比重の重い物は慣性力によって水槽9の水の中に突入す
る。一方、気体は、縦型分離通路17のU字形に沿って
上向きに方向転換し、気体排出通路5から排出される。
なお、この気体浄化装置1Bは、排出通路10として、
ケース体2を支える角パイプ状の脚19が利用される。
また、ポンプ11は2台使用し、下側2本のシャワーパ
イプ8,8を1台目のポンプ11に、最上段のシャワー
パイプ8をもう1台のポンプ11に接続している。この
実施例2は、実施例1の気体浄化装置1Aを三段に積み
重ねたものであるため、気体の浄化率が高く、且つ、縦
型分離通路17によって気体中の水分や塵等がより確実
に除去される特徴がある。
【0009】
【実施例3】実施例3の気体浄化装置Cは、前記実施例
2の気体浄化装置1Bの下に焼却炉20を設置したもの
であり、気体吸入口3が焼却炉20の排気口になってい
る。この実施例3の気体浄化装置1Cは、焼却時の排気
ガスを通すことによって煤や臭い等を除去することがで
きる。因に、図4に示すような焼却炉20と気体浄化装
置1Cの組合せを試作して合成樹脂の廃材を焼却したと
ころ、従来煙突から排出されていた黒煙が白煙に変わ
り、さらに合成樹脂の焼却時に発生する特有な臭いも無
くなった。なお、回収された煤等は、水槽9の水面に浮
遊するため、水槽9の底から水を吸い込むことによっ
て、長時間使用しても水の交換が不要である。
【0010】以上本発明の実施例について説明したが、
もちろん本発明は上記実施例に限定されるものではな
い。例えば、除去する物に応じて液体を選択すれば、気
体に含まれる様々な不純物を除去することができる。ま
た、気体浄化装置を実施例2のように多段に積み重ね、
各階層ごとに液体を異ならせるようにすることも可能で
ある。また、攪拌効果を高める目的で、攪拌通路15に
スクリュー状のプロペラを設けたり、或いは、攪拌通路
15にコンプレッサーでエアを噴射する、等して乱流を
起こさせてもよい。また、3本のシャワーパイプ8のう
ちの下2本にポンプ11を接続すると共に、最上段のシ
ャワーパイプ8に水道を直結し、この最上段のシャワー
パイプ8で新しい水を供給しながら水槽9の水を徐々に
交換してもよい。また、実施例では送風機4を気体排出
通路5に設けてケース体2内に気体を吸い込むようにし
たが、送風機4を気体吸入口3側に設けて気体をケース
体2内に強制的に送り込むようにしてもよい。
【0011】
【発明の効果】以上のように本発明の気体浄化装置は、
極めて簡単な構造でありながら優れた浄化効率を達成す
ることができる。そして、液体を循環させて塵や塗料等
を除去するものであるため、従来の不織布のフィルター
を使った気体浄化装置に比べてメンテナンスが容易で、
しかも、不織布のフィルターのように「目詰まりを起こ
すことにより、使用時間に比例して浄化効率が次第に低
下する」といったことがなく、常に安定した気体の浄化
が可能である。さらにまた、液体を循環させて繰り返し
使用できるため運転コストも安い、等優れた効果を発揮
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1を示す気体浄化装置の断面正面図であ
る。
【図2】実施例2を示す気体浄化装置の断面正面図であ
る。
【図3】実施例2を示す気体浄化装置の横断平面図であ
る。
【図4】実施例3を示す気体浄化装置の断面正面図であ
る。
【符号の説明】
1A,1B,1C…気体浄化装置、5…気体排出通路、
10…排出通路、14…吸気通路、15…攪拌通路、1
6…分離通路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浄化すべき空気や排気ガス等の気体を通
    す吸気通路と、 該吸気通路と連通し、水その他の液体をシャワー状に噴
    出させることによって霧化された液体と前記気体とを攪
    拌する攪拌通路と、 気体とそれ以外のものとの比重差を利用して両者を分離
    させる分離通路と、 前記分離通路で分離した気体を排出する気体排出通路及
    びそれ以外のものを排出する排出通路と、 を有することを特徴とする気体浄化装置。
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