JPH05283814A - 半導体レーザアレイ素子 - Google Patents

半導体レーザアレイ素子

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JPH05283814A
JPH05283814A JP8064092A JP8064092A JPH05283814A JP H05283814 A JPH05283814 A JP H05283814A JP 8064092 A JP8064092 A JP 8064092A JP 8064092 A JP8064092 A JP 8064092A JP H05283814 A JPH05283814 A JP H05283814A
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JP
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semiconductor laser
laser
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semiconductor
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JP8064092A
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English (en)
Inventor
Nobuaki Ueki
伸明 植木
Hideo Nakayama
秀生 中山
Hideki Fukunaga
秀樹 福永
Yasuji Seko
保次 瀬古
Hiroki Otoma
広己 乙間
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 簡便なプロセスで位置合わせ精度の良い、高
性能・高信頼性の半導体レーザアレイ素子を提供するこ
と。 【構成】 エッチングにより平坦部1aと傾斜部1bか
らなるテラス形状が形成された半導体基板1上に、クラ
ッド層2、4で挟まれた活性層3を含む半導体レーザ多
層膜を結晶成長させて、前記半導体レーザ多層膜の膜厚
を傾斜部3bの両側の平坦部3aの膜厚と異ならせるこ
とで、各傾斜部3bをそれぞれレーザ発振部とする半導
体レーザアレイ素子である。平坦部3aの両側の傾斜部
3bに形成される二つのレーザ発振部は互いに偏向方向
が異なるレーザを同一基板で発振できる。平坦部3aと
その両側に形成される二つの傾斜部3bの組み合わせを
複数個、同一基板上に設けても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は独立駆動可能な複数のレ
ーザ発振部を備えた半導体レーザアレイ素子に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】独立駆動可能な複数のレーザ発振部を備
えた半導体レーザアレイ素子はレーザビームプリンター
あるいは光ディスク装置の光源として優れた特徴を持
つ。例えば、レーザビームプリンターに使用した場合、
ビームスキャンに用いられるポリゴンミラーの回転速度
を変えることなく、単一ビームのものに比べ実質的なス
キャン速度をビーム数倍だけ高めることができる。ま
た、光ディスク装置に使用した場合、複数のビームを同
一トラック上に集光して、情報の記録・再生・消去を連
続して同時に処理したり、あるいは情報の転送速度を単
一ビームのものに比べビームの数の倍数だけ高めること
ができる、等の利点がある。
【0003】ところで、半導体レーザアレイ素子から出
射される複数のレーザビームは、装置の構成が簡略で位
置精度が高く、熱などの外乱に対して安定であるために
同一のレンズを通して集光されることが望ましい。とこ
ろが、これに用いられるコリメートレンズの有効視野は
一般に200〜300μmと狭く、レーザ発振部の間隔
が100μm程度の半導体レーザアレイ素子ではビーム
数が2〜3と少ないものしか使用することができない。
そこで近年、レーザ発振部の間隔が10μm以下の半導
体レーザアレイ素子の開発が急がれている。
【0004】図5は特開昭63−197394号公報に
記載されたレーザ発振部の間隔が狭い半導体レーザアレ
イ素子の斜視図である。ストライプ状の複数の溝を形成
したn−GaAs基板11上にn−AlxGa1-XAsク
ラッド層12、n−AluGa1-uAsガイド層13、A
yGa1-yAs活性層14、p−AlzGa1-ZAsクラ
ッド層15、n−GaAsブロック層16を順次液相エ
ピタキシャル成長法により積層する。ここでn−GaA
s基板11に形成されるn−クラッド層12とp−クラ
ッド層15のアルミニウム(Al)組成比x、zは活性
層14のAl組成比yより大きく、n−ガイド層13の
Al組成比uは両者の間の大きさを持っている。また、
n−GaAs基板11に溝部11aを設けることで、n
−クラッド層12は前記溝部11aに対応する位置に溝
部12aが形成され、n−ガイド層13の膜厚は溝部1
1a、12aの上方で厚く、その両側の平坦面では薄く
なる。こうして、図5に示す半導体は、いわゆるプレー
ノコンベックスウェーブガイド構造を備えたレーザ発振
部を有する半導体レーザアレイ素子となる。また、前記
溝部11a、12aに対応する位置に上方からn−Ga
Asブロック層16を貫通する深さでp形不純物の亜鉛
(Zn)をストライプ状に選択拡散し、電流狭さく機構
17を形成する。
【0005】このレーザ発振部の上面を金(Au)薄膜
で覆ってプロトンを選択的に照射し、レーザ発振部の間
に少なくとも活性層よりも深く高抵抗領域18を形成す
る。その後、p側電極19を発振部毎に分離して形成す
る。なお、n−GaAs基板11側にはn側電極20を
形成する。
【0006】このようにして作製された半導体レーザア
レイ素子は、複数の発振部がプロトン照射によって形成
された高抵抗領域18で電気的に分離されており、独立
に駆動できる。また、これら高抵抗領域18は10μm
以下の幅に形成でき、発振部の間隔が50μm以下の半
導体レーザアレイ素子が実現できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の方
法では、活性層14の膜厚を基板面内で均一に保ったま
ま、n−ガイド層13の膜厚を溝部11a、12aの上
方で厚くすることによって、活性層14の溝部11a、
12aの上方に位置する領域とその両側との間で、実効
的な屈折率差を生じさせ、レーザ発振の際、横モードが
安定化するように機能させるので、前記実効屈折率差と
しては5×10-4程度の小さな値しかとれない。したが
って、低しきい値電流化のためには別の電流狭さく機構
を設けなければならない。
【0008】そこで溝部11a、12aに対する位置
に、上方からn−GaAsブロック層16を貫通する深
さでp形不純物の亜鉛(Zn)をストライプ状に選択拡
散し、前記屈折率導波構造に加えて利得導波構造である
p形不純物拡散領域17も形成するという手間のかかる
プロセスを行う必要があった。
【0009】また、さらに半導体レーザ多層膜の積層
後、基板面内はほぼ完全な平面となってしまうので、レ
ーザ発振部となる溝部11a、12aを特定するのは非
常に困難で、p形不純物拡散領域17形成のためのZn
拡散並びに高抵抗領域18形成のためのプロトン照射に
際して、それらの位置合わせ精度が低下し、レーザ発振
部の間隔を10μm以下と狭めた場合、半導体レーザ素
子の信頼性に著しい問題があった。
【0010】本発明はかかる問題点を解消するためにな
されたもので、簡便なプロセスで位置合わせ精度の良
い、高性能・高信頼性の半導体レーザアレイ素子を提供
することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は次の
構成によって達成される。すなわち、エッチングにより
平坦部と傾斜部からなるテラス形状を形成した半導体基
板上に、クラッド層で挟まれた活性層を含む半導体レー
ザ多層膜を結晶成長させて、前記半導体レーザ多層膜の
傾斜部の膜厚とその両側の平坦部の膜厚とを異ならせる
ことで、各傾斜部にそれぞれ横モードの安定したレーザ
発振部を設けた半導体レーザアレイ素子、または、エッ
チングにより平坦部と傾斜部からなるテラス形状部を形
成した半導体基板上に、クラッド層で挟まれた活性層を
含む半導体レーザ多層膜を結晶成長させて、前記半導体
レーザ多層膜の傾斜部の膜厚をその両側の平坦部の膜厚
と異ならせることで、各傾斜部にそれぞれ横モードの安
定したレーザ発振部を設け、該各レーザ発振部が前記半
導体レーザ多層膜に高エネルギー粒子を照射して高抵抗
化した高抵抗領域によって互いに電気的に分離された構
造であり、これらレーザ発振部が互いに独立に駆動でき
るようにした半導体レーザアレイ素子である。
【0012】さらに、平坦部の両側の傾斜部に形成され
る二つのレーザ発振部が互いに偏向方向が異なるレーザ
を同一基板上に作製できる。平坦部とその両側に形成さ
れる二つの傾斜部の組み合わせを複数個、同一基板上に
設けても良い。
【0013】半導体基板上に形成される活性層を含む半
導体レーザ多層膜は、例えば、次の構成からなる。すな
わち、n−AlxGa1-xAsクラッド層、AlyGa1-y
As活性層、p−AlxGa1-xAsクラッド層、p−G
aAsキャップ層、n−AlvGa1-vAs電流ブロック
層を順次、GaAs基板上に液相エピタキシャル成長法
により積層する。ここでn形のクラッド層およびp形ク
ラッド層のAl組成比xは活性層のAl組成比yより大
きく、n形電流ブロック層のAl組成比vは0より大き
い値であれば良い。
【0014】
【作用】本発明は半導体基板上にエッチングにより形成
したテラス形状の傾斜部と平坦部では面方位がそれぞれ
(111)面と(100)面と異なるため、異方性によ
り結晶成長速度が異なることを利用する。すなわち、
(111)面での結晶成長速度が(100)面より大き
くなるため、傾斜部の各半導体層の膜厚は平坦部に形成
され対応する各半導体層の膜厚より厚くなる。特に、各
半導体層の形成過程で半導体基板の傾斜部の影響を受け
て、該傾斜部に堆積される活性層および活性層の上下の
クラッド層の膜厚は対応する平坦部の各層の膜厚に比べ
てそれぞれ厚くなる。
【0015】そのため、傾斜部の活性領域の屈折率と該
活性領域の両側の領域の屈折率との間にはテラス形状の
傾斜面に沿った方向において実効的な差を生じ、傾斜部
の活性領域でのレーザ発振の際、横モードが安定化され
る。
【0016】なお、前述したように平坦部での結晶の成
長速度は傾斜部のそれより遅いために、活性層平坦部の
膜厚は比較的薄くなる。この活性層平坦部での膜厚をレ
ーザ光の閉じ込めができない程度の厚みに調整すること
で、活性層傾斜部でのみレーザ発振が可能となる。
【0017】また、半導体レーザ多層膜の傾斜部を同一
基板上に二以上形成してレーザ発振部とし、この二以上
のレーザ発振部を前記半導体レーザ多層膜に高エネルギ
ー粒子を照射して高抵抗化した高抵抗領域によって互い
に電気的に分離すると、これらレーザ発振部が互いに独
立に駆動できる。
【0018】図4(a)はチャネルド・サブストレート
・ブレーナ(CSP)型レーザの概念断面図とその等価
的な屈折率分布を示した図である。CSP型レーザは活
性領域Aを挟む領域Bにおけるn形クラッド層の膜厚を
活性領域Aにおけるそれよりも薄くすることによって、
活性層の水平方向のA領域とB領域の間にも実効的な屈
折率差を生じさせ、活性層から放出される光をA領域内
に効率よく閉じ込めようというものである。ただし通常
のCSP型レーザにおいては活性層の膜厚は両領域にお
いて一定である。この時生ずる実効屈折率差△nは活性
層及びp形、n形クラッド層からなる多層膜によって生
ずるA領域及びB領域における実効屈折率nA及びnB
の差で表される。
【0019】ここで領域Bにおける活性層の膜厚をd、
n形クラッド層の膜厚をtとして実効屈折率差△nを計
算すると、図4(b)に示すような曲線となる。本発明
に係わる半導体レーザアレイ素子においては、上述のよ
うにn形クラッド層の膜厚のみならず活性層の膜厚も両
領域の間で異なるため、CSP型レーザよりもさらに大
きな実効屈折率差を得ることが期待できる。一般に屈折
率導波型レーザにおいて安定横モード動作を得るには、
実効屈折率差として△n=〜1×10E-3程度の値が必
要である。
【0020】
【実施例】本発明の一実施例を図面と共に説明する。図
2、図3は本発明に係る半導体レーザアレイ素子の製造
方法の一実施例を説明するための工程断面図であり、図
1は図2と図3の工程で得られた半導体レーザアレイ素
子の構造図である。まず、図2(a)のようにn−Ga
As基板(Siドープ:n〜1×1018cm-3)1上に
ストライプ幅10μmのフォトレジスト膜21aを形成
する。次に図2(b)のように、この膜をエッチングマ
スクとしてH2SO4・H22・H2O系(H2SO4:H2
2:H2O=1:8:100)エッチャントにより、<
01−1>方向に対して、平行に深さ1μmの溝部22
aを形成し、平坦部1aと傾斜部1bを形成する。
【0021】フォトレジスト膜21aをはく離した後、
図2(c)のようにn−Al0.4Ga0.6Asクラッド層
(n〜1×1018cm-3、厚さ0.5〜1μm)2、ア
ンドープGaAs活性層(厚さ0.1μm)3、p−A
0.4Ga0.6Asクラッド層(p〜1×1018cm-3
厚さ1μm)4、p−GaAsキャップ層(p〜1×1
19cm-3、厚さ0.5μm)5、n−Al0.6Ga0.4
As電流ブロック層(厚さ1μm)6を順次液相エピタ
キシャル成長法により積層する。
【0022】結晶成長の速度はn−GaAs基板1の傾
斜部1aの上部と平坦部1bの上部で大きく異なる。最
初のn−Al0.4Ga0.6Asクラッド層2は平坦部1b
上で膜厚0.5μm以下となるように制御するが、この
時、傾斜部1b上では1μm以上成長する。アンドープ
GaAs活性層3は実際に活性領域となる活性層3の傾
斜部3bで膜厚が0.1μm程度となるように制御する
と、活性層3の平坦部3aでは500Å以下の極薄い層
しか成長しない。従って活性層3として機能するのは、
平坦部3aに挟まれ、均一な膜厚をもった傾斜部3bの
みとなる。傾斜部3bと平坦部3aでの結晶成長の速度
の相違は全体の膜厚が増えるにつれて、徐々に緩和さ
れ、この後の成長では膜厚はほとんど変わらなくなる。
p−Al0.4Ga0.6Asクラッド層4、p−GaAsキ
ャップ層5およびn−Al0.6Ga0.4As電流ブロック
層6の膜厚はそれぞれ1μm、0.5μm、1μmであ
る。
【0023】結晶成長に続いて、図2(d)のように平
坦部3aの上方中央に、フォトリソグラフィによってス
トライプ幅3μmの窓を持つフォトレジスト膜21bを
形成する。そしてこの膜21をマスクとしてプロトンを
選択的に照射し、少なくともGaAs活性層3より深く
高抵抗領域8を形成する。この高抵抗領域8の深さの調
整は予め予備実験を行い、GaAs活性層3より深くな
るようにプロトン照射エネルギーの大きさで調節する。
【0024】ついで、フォトレジスト膜21bをはく離
した後、今度は図3(a)のように活性層3の傾斜部3
bに対応する位置にストライプ幅3μmの窓を持つフォ
トレジスト膜21cを形成する。そして図3(b)のよ
うに、このフォトレジスト膜21cをエッチングマスク
として前記H2SO4・H22・H2O系エッチャントに
よりn−Al0.6Ga0.4As電流ブロック層6をエッチ
ング除去する。ここで電流ブロック層6とキャップ層5
のAl組成比の違いからn−Al0.6Ga0.4As電流ブ
ロック層6のエッチング速度はp−GaAsキャップ層
5のそれに比べ二倍程度速く、容易に選択除去できる。
【0025】この後、図3(c)のように高抵抗領域8
上にストライプ幅5μmのフォトレジスト膜21dを形
成し、この膜21dをマスクとして半導体レーザ基板1
の主表面上に対して垂直方向に電極蒸着を行えば、フォ
トレジスト膜21dの直下を除く全面に、一様な電極用
金属膜が堆積する。最後にフォトレジスト膜21dをは
く離すると、図3(d)のようにフォトレジスト膜21
d上の電極用金属膜はいわゆるリフトオフによってフォ
トレジスト膜21dと共に除去され、活性層3の傾斜部
3bのレーザ発振部が互いに独立に駆動できるように、
レーザ発振部ごとに電極9が分離形成されることにな
る。
【0026】前記プロトン照射(図2(d))、電流ブ
ロック層6のエッチング除去(図3(b))および電極
用金属膜9のリフトオフ(図3(d))に際し、フォト
リソグラフィによって所望の位置にフォトレジスト膜2
1を配置するが、その位置合わせにおいてテラス形状を
もつ半導体基板1上に積層された半導体多層膜は有用で
ある。すなわち、液相エピタキシャル法によってテラス
形状をもつ半導体基板1上に結晶成長を行うと、最終的
な基板1面はほぼ平坦になるものの、傾斜部1bの形状
に応じた凹みがわずかながら生じ、これを位置合わせの
際、利用できるからである。
【0027】次に動作について説明する。図1において
注入された電流は電流ブロック層6によって狭さくさ
れ、活性層3の傾斜部3bに流れ込む。ここで傾斜部3
bの上方及び下方の平坦部3aに広がろうとする電流
は、上方及び下方の平坦部3aの膜厚が傾斜部3bの膜
厚に比べ薄いため、十分なキャリアおよび光の閉じ込め
ができず、活性領域は傾斜部3bに限定される。さら
に、活性層3の平坦部3aの膜厚d及びn形クラッド層
2の平坦部2aの膜厚tは傾斜部3b、2bでの膜厚に
比べて薄いので、活性層3の水平方向では傾斜部と平坦
部の間に実効的な屈折率差が生ずる。
【0028】本実施例において作製した半導体レーザア
レイ素子について実効屈折率差△nを求めると、平坦部
でd=0.05μm、t=0.5μmに対して、傾斜部
でのd=0.1μm、t=1.0μmとなるから、△n
=5×10E-3を越える大きな値となって十分な光の閉
じ込めが可能となる。したがって、横モードは安定化さ
れ、基本モードで発振する特性の良い半導体レーザが実
現できる。
【0029】また、各レーザ発振部(傾斜部)3bの間
はプロトンを選択的に照射することで得られた高抵抗領
域8によって分離されているため、レーザ発振部3bの
間隔が10μm以下と近接していても電気的な分離性は
良好であり、電気的低クロストーク(cross talk)特性
が容易に得られる。
【0030】さらに、一つの平坦部3aの両側に形成さ
れるテラス形状の活性層3bは平坦部3aに対してある
角度の傾きをもっており、それは一つの平坦部3aの両
側で基板1の鉛直方向に対称となるから、2つのレーザ
発振部3aは各々偏向方向が異なることになる。従って
一つの素子から異なる偏向方向をもつレーザビームを、
独立に駆動して利用可能な半導体レーザアレイ素子を実
現できる。
【0031】上記の実施例においてはレーザ発振部3b
の数を2として説明したが、テラス形状の数に応じて3
以上のものも作製できる。また上記実施例ではAlGa
As系について示したが、AlGaInP系やInGa
AsP系材料よりなる半導体レーザアレイ素子について
も適用でき、同様の効果を得ることができる。
【0032】
【発明の効果】本発明により、簡便なプロセスで位置合
わせ精度の良い、高性能・高信頼性の独立駆動型半導体
レーザアレイ素子を提供することができる。また、一つ
のテラス形状の両側に形成されるレーザ発振部の間で偏
向方向が異なることから、一つの素子から異なった偏向
方向をもつレーザビームを独立に駆動して利用できる半
導体レーザアレイ素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る半導体レーザアレイ素子の一実
施例を示す斜視図である。
【図2】 図1の半導体レーザアレイ素子の製造方法を
説明するための工程断面図である。
【図3】 図1の半導体レーザアレイ素子の製造方法を
説明するための工程断面図である。
【図4】 (a)はCSP型レーザの断面図とその等価
的な屈折率分布を示す図であり、(b)は活性層膜厚d
とクラッド層膜厚tの関数として計算した実効屈折率差
の変化を示す図である。
【図5】 従来の半導体レーザアレイ素子を示す斜視図
である。
【符号の説明】
1…n−GaAs基板、2…n−Al0.4Ga0.6Asク
ラッド層、3…GaAs活性層、3a…平坦部、3b…
傾斜部(レーザ発振部)、4…p−Al0.4Ga0.6Asク
ラッド層、5…p−GaAsキャップ層、6…n−Al
0.6Ga0.4As電流ブロック層、8…高抵抗領域、9…
p側電極、10…n側電極、11…n−GaAs基板、
12…n−Al0.4Ga0.6Asクラッド層、13…n−
AluGa1-uAsガイド層、14…AlyGa1-yAs活
性層、15…p−AlzGa1-zAsクラッド層、16
…n−GaAs電流ブロック層、17…p形不純物拡散
領域、18…高抵抗領域、19…p形電極、20…n側
電極、21…フォトレジスト膜、22…エッチング溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬古 保次 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 乙間 広己 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エッチングにより平坦部と傾斜部からな
    るテラス形状を形成した半導体基板上に、クラッド層で
    挟まれた活性層を含む半導体レーザ多層膜を結晶成長さ
    せて、前記半導体レーザ多層膜の傾斜部の膜厚をその両
    側の平坦部の膜厚と異ならせることで、各傾斜部にそれ
    ぞれ横モードの安定したレーザ発振部を設けたことを特
    徴とする半導体レーザアレイ素子。
  2. 【請求項2】 エッチングにより平坦部と傾斜部からな
    るテラス形状を形成した半導体基板上に、クラッド層で
    挟まれた活性層を含む半導体レーザ多層膜を結晶成長さ
    せて、前記半導体レーザ多層膜の傾斜部の膜厚をその両
    側の平坦部の膜厚と異ならせることで、各傾斜部にそれ
    ぞれ横モードの安定したレーザ発振部を設け、該各レー
    ザ発振部が前記半導体レーザ多層膜に高エネルギー粒子
    を照射して高抵抗化した高抵抗領域によって互いに電気
    的に分離された構造であり、これらレーザ発振部が互い
    に独立に駆動できるようにしたことを特徴とする半導体
    レーザアレイ素子。
  3. 【請求項3】 平坦部の両側の傾斜部に形成される二つ
    のレーザ発振部が互いに偏向方向が異なることを特徴と
    する請求項1または2記載の半導体レーザアレイ素子。
JP8064092A 1992-04-02 1992-04-02 半導体レーザアレイ素子 Pending JPH05283814A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013197168A (ja) * 2012-03-16 2013-09-30 Mitsubishi Electric Corp 半導体レーザ素子、半導体レーザ素子の製造方法、半導体レーザアレイ

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JP2013197168A (ja) * 2012-03-16 2013-09-30 Mitsubishi Electric Corp 半導体レーザ素子、半導体レーザ素子の製造方法、半導体レーザアレイ

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