JPH05282715A - 光ディスク製造方法 - Google Patents

光ディスク製造方法

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JPH05282715A
JPH05282715A JP10572192A JP10572192A JPH05282715A JP H05282715 A JPH05282715 A JP H05282715A JP 10572192 A JP10572192 A JP 10572192A JP 10572192 A JP10572192 A JP 10572192A JP H05282715 A JPH05282715 A JP H05282715A
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protective film
substrate
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一平 並川
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祐一 樋口
Hideki Yubune
英樹 湯舟
Takashi Kosakai
隆 小堺
Masaaki Shimomura
優昭 下村
Hiroshi Nakajima
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光ディスク製造方法において、製造工程中に
ディスク基板の保護膜面検査,レーベル面検査,刻印番
号検査,鏡面検査を行う。 【構成】 信号面2a及び再生面2bを有したディスク
基板2を所定の成形時間で成形し、且つ、信号面2a上
に反射膜3を極薄く膜付けして反射膜面3aを形成し、
反射膜面3a上に保護膜4を膜付けして保護膜面4aを
形成し、保護膜面4aの良否を自動的に検査し、保護膜
面4a上にレーベル5を印刷してレーベル面5aを形成
し、レーベル面5aの良否を自動的に検査すると共に、
同時に刻印番号2dと印刷したレーベル面5aとの合
否を自動的に検査し、反射膜面3a及信号面2aの良否
を自動的に検査し、ディスク基板2の成形時間に対応し
て各工程ごとに所定の処理を施し、且つ、所定の処理を
施したディスク基板2を次工程に順送する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディスク基板成形工
程,反射膜膜付け工程,保護膜膜付け工程の主要工程を
へて光ディスクを製造する光ディスク製造方法におい
て、保護膜面検査,レーベル面検査,刻印番号検査,鏡
面検査などの検査を行うよう構成した光ディスク製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、コンパクトディスク(CD),C
D−ROM(Read 0nly Memory),ビ
デオディスク(VD)などの円盤状の光ディスクは、音
声情報,画像情報,文字情報などの情報信号を複数のピ
ット列に変換して多量に収録している。この光ディスク
のうち、情報信号を複数のピット列に変換して予め収録
しておき再生専用として使用するものと、トラッキング
信号のみを複数のピット列に変換して予め収録しておき
情報信号を後から随時記録する記録可能なものとがあ
る。上記光ディスクを一部断面して図示すると、図11
に示した如くである。 図11に示した如く、上記光デ
ィスク1は、複数のピット列が螺旋状に刻まれた円盤状
のスタンパを用い、複数のピットを転写した円盤状の信
号面2a及び信号面と対向側に平坦に形成した円盤状の
再生面2bを有し、ほぼ透明な樹脂Jで射出成形したデ
ィスク基板2と、信号面2a上に反射膜3を極薄く膜付
けした反射膜面3aと、反射膜面3a上に保護膜4を膜
付けした保護膜面4aと、必要に応じて印刷されるレー
ベル5を保護膜面4a上に印刷したレーベル面5aとで
一体に円盤状に形成されていることは周知である。尚、
ここで、必要に応じて印刷されるレーベル5とは、文
字,絵柄,図形,色塗りなど光ディスク1のディスク識
別機能を備えているものならいかなる印刷内容でも良い
ものである。
【0003】そして、使用者が光ディスク1を図示しな
いディスクプレーヤに装着し、再生面2b側から光ピッ
クアップにより信号面2a(反射膜面3a)を再生する
と、音声情報,画像情報,文字情報などの情報信号を再
生(又は記録)できると共に、迅速に所望の位置にラン
ダムアクセスできるので使用者に大変喜ばれている。
【0004】従来、光ディスク製造方法の一例として、
ディスク基板成形工程,反射膜膜付け工程,保護膜膜付
け工程の主要工程をへて光ディスク1を製造しており、
このうち反射膜膜付け工程では、ディスク基板2の信号
面2a上に反射膜3を膜付けして反射膜面3aを形成す
る際、1ロットごとに多量のディスク基板2を大容量の
スパッタマシン内に入れて長時間真空状態を保ちながら
アルミニユウムなどの反射膜3を膜付けして反射膜面3
aを形成していたが、真空技術の進歩に伴ってスパッタ
マシンの改良が進み、ディスク基板2の成形時間に対応
しながら小型のスパッタマシン内で1枚づづディスク基
板2の信号面2a上に反射膜3を膜付けすることが可能
となり、これに伴って最近、図12に示した光ディスク
製造方法が開発されている。
【0005】即ち、図11及び図12を併用して従来の
光ディスク製造方法を説明すると、円盤状のスタンパを
取り付けたディスク用成形機11(以下、ディスク用射
出成形機11と記す)により信号面2a及び再生面2b
を有した円盤状のディスク基板2が成形され、このディ
スク基板2は直ちに小型のスパッタマシン31内に入れ
られて、ディスク基板2の成形時間に対応させながら信
号面2a上にアルミニユウムなどの反射膜3を膜付けし
た反射膜面3aが形成される。反射膜3を膜付けしたデ
ィスク基板2は直ちスピンコータ41により反射膜面3
a上に紫外線硬化樹脂などのほぼ透明な保護膜4を膜付
けした保護膜面4aが形成される。更に、保護膜面4a
上にレーベル印刷機61によりレーベル5を印刷したレ
ーベル面5aが形成される。レーベル5は必要に応じて
印刷されるものであり、コンパクトディスク(CD)な
どはレーベル5を印刷した後、反射膜3を膜付けした反
射膜面3a及び下地となる信号面2aを鏡面検査機91
により検査して良品,不良品を選別し、良品のみを梱包
している。尚、レーベル5を印刷しない場合には、保護
膜面4aを形成後、直ちに鏡面検査機91により検査し
ている。
【0006】上記した従来の光ディスク1を製造する方
法では、ディスク基板2の成形後の工程において、ディ
スク基板2の成形時間に対応させながら、各工程ごとに
所定の処理を施し、且つ、所定の処理を施したディスク
基板2を次の工程に1枚づつ順送するするよう構成され
ているので、工程の途中でディスク基板2が滞ることが
なく、光ディスク1の製造時間が短縮でき、しかも各工
程は自動化が進んでいるため製造に携わる人員も大巾に
削減できる利点がある。また、少量ロットの光ディスク
1の製造に直ちに対応でき、小回りのきく光ディスク製
造方法であるなどの利点もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した従
来の光ディスク1を製造する方法では、ディスク基板2
の成形時間に対応して所定の処理をしながら光ディスク
1を製造するため、上述したような利点を有するもの
の、光ディスク1を製造中に自動的に検査する工程は鏡
面検査機91により反射膜3を膜付けした反射膜面3a
及び下地となる信号面2aのみを検査しているにすぎ
ず、保護膜面4aの膜付け状態の良否とか、レーベル面
5aの印刷状態の良否とかを検査することなく、出荷さ
れてしまうので、品質及び信頼性の良好な光ディスク1
を使用者に提供するこができない場合もあり、問題とな
っている。また、保護膜面4aの膜付け状態の良否と
か、レーベル面5aの印刷状態の良否とかを目視で検査
する方法もあるものの、この場合に検査する工数がかか
ると共に、人手にたよるため検査のバラッキが発生し易
いなどの問題もある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題に鑑み
てなされたものであり、第1の発明は、複数のピットが
刻まれたピット面を有するスタンパをディスク用成形機
に取り付け、ほぼ透明な樹脂を用いて前記ピット面を円
盤状の信号面として転写すると共に、円盤状のディスク
基板を所定の成形時間で成形し、且つ、前記信号面上に
反射膜を膜付けして反射膜面を形成し、且つ、前記反射
膜面上に保護膜を膜付けして保護膜面を形成した光ディ
スクを製造する光ディスク製造方法において、前記保護
膜面を形成後、前記保護膜面の良否を検査し、前記反射
膜面を形成後で、且つ、前記反射膜面形成中及び前記保
護膜面形成中を除いて適宜に挿入され、前記反射膜面及
び下地となる前記信号面の良否を検査すると共に、前記
ディスク基板を成形後は、前記ディスク基板の成形時間
に対応して各工程ごとに所定の処理を施し、且つ、所定
の処理を施したディスク基板を次工程に順送するよう構
成したことを特徴とする光ディスク製造方法である。
【0009】また、第2の発明は、複数のピットが刻ま
れたピット面を有するスタンパをディスク用成形機に取
り付け、ほぼ透明な樹脂を用いて前記ピット面を円盤状
の信号面として転写すると共に、円盤状のディスク基板
を所定の成形時間で成形し、且つ、前記信号面上に反射
膜を膜付けして反射膜面を形成し、且つ、前記反射膜面
上に保護膜を膜付けして保護膜面を形成した光ディスク
を製造する光ディスク製造方法において、前記保護膜面
を形成後、前記保護膜面の良否を検査し、前記保護膜面
の検査時に良品と判定された後、前記保護膜面上にレー
ベルを印刷してレーベル面を形成し、前記反射膜面を形
成後で、且つ、前記反射膜面形成中及び前記保護膜面形
成中並びに前記レーベル面形成中を除いて適宜に挿入さ
れ、前記反射膜面及び下地となる前記信号面の良否を検
査すると共に、前記ディスク基板を成形後は、前記ディ
スク基板の成形時間に対応して各工程ごとに所定の処理
を施し、且つ、所定の処理を施したディスク基板を次工
程に順送するよう構成したことを特徴とする光ディスク
製造方法である。
【0010】また、第3の発明は、複数のピットが刻ま
れたピット面を有するスタンパをディスク用成形機に取
り付け、ほぼ透明な樹脂を用いて前記ピット面を円盤状
の信号面として転写すると共に、円盤状のディスク基板
を所定の成形時間で成形し、且つ、前記信号面上に反射
膜を膜付けして反射膜面を形成し、且つ、前記反射膜面
上に保護膜を膜付けして保護膜面を形成した光ディスク
を製造する光ディスク製造方法において、前記保護膜面
を形成後、前記保護膜面上にレーベルを印刷してレーベ
ル面を形成し、前記レーベル面を形成後、前記レーベル
面の良否を検査し、前記反射膜面を形成後で、且つ、前
記反射膜面形成中及び前記保護膜面形成中並びに前記レ
ーベル面形成中を除いて適宜に挿入され、前記反射膜面
及び下地となる前記信号面の良否を検査すると共に、前
記ディスク基板を成形後は、前記ディスク基板の成形時
間に対応して各工程ごとに所定の処理を施し、且つ、所
定の処理を施したディスク基板を次工程に順送するよう
構成したことを特徴とする光ディスク製造方法である。
【0011】また、第4の発明は、複数のピットが刻ま
れたピット面を有するスタンパをディスク用成形機に取
り付け、ほぼ透明な樹脂を用いて前記ピット面を円盤状
の信号面として転写すると共に、円盤状のディスク基板
を所定の成形時間で成形し、且つ、前記信号面上に反射
膜を膜付けして反射膜面を形成し、且つ、前記反射膜面
上に保護膜を膜付けして保護膜面を形成した光ディスク
を製造する光ディスク製造方法において、前記保護膜面
を形成後、前記保護膜面の良否を検査し、前記保護膜面
の検査時に良品と判定された後、前記保護膜面上にレー
ベルを印刷してレーベル面を形成し、前記レーベル面を
形成後、前記レーベル面の良否を検査し、前記反射膜面
を形成後で、且つ、前記反射膜面形成中及び前記保護膜
面形成中並びに前記レーベル面形成中を除いて適宜に挿
入され、前記反射膜面及び下地となる前記信号面の良否
を検査すると共に、前記ディスク基板を成形後は、前記
ディスク基板の成形時間に対応して各工程ごとに所定の
処理を施し、且つ、所定の処理を施したディスク基板を
次工程に順送するよう構成したことを特徴とする光ディ
スク製造方法である。
【0012】更に、第5の発明は、請求項3及び請求項
4において、前記ディスク基板の成形時に、前記スタン
パのスタンパ番号を前記ディスク基板の刻印番号として
転写し、且つ、前記レーベル面検査工程時に、前記刻印
番号と前記レーベル面との合否を検査するよう構成した
ことを特徴とする光ディスク製造方法である。
【0013】
【実施例】以下に本発明に係わる光ディスク製造方法の
一実施例を図1乃至図11を参照して<光ディスク製造
システム及び工程>,<ディスク基板成形手段>,<反
射膜膜付け手段>,<保護膜膜付け手段>,<保護膜面
検査手段>,<レーベル印刷手段>,<レーベル面検査
手段及び刻印番号検査手段>,<鏡面検査手段>につい
て項目順に詳細に説明する。尚、説明の便宜上、先に示
した構成部材と同一構成部材に対しては同一の符号を符
して説明する。
【0014】<光ディスク製造システム及び工程>ここ
では、光ディスク製造方法における光ディスク製造シス
テム及び工程について、図1乃至図3,図11を併用し
て全体を説明する。図1は本発明に係わる光ディスク製
造方法に用いられる光ディスク製造システムを全体的に
示した斜視図、図2は図1に示した光ディスク製造シス
テムを平面的に示した平面図、図3は本発明に係わる光
ディスク製造工程を順に示したフローである。
【0015】図1乃至図3,図11において、本発明に
係わる光ディスク製造方法では、先に図11を用いて説
明した光ディスク1を製造する工程順、即ち、ディスク
基板2を成形するディスク用成形機(以下、ディスク用
射出成形機と記す)11を備えたディスク基板成形手段
10と、ディスク基板2の信号面2a上にアルミニユウ
ムなどの反射膜3を極薄く膜付けして反射膜面3aを形
成するスパッタマシン31を備えた反射膜膜付け手段3
0と、反射膜面3a上に紫外線硬化樹脂などのほぼ透明
な保護膜4を膜付けして保護膜面4aを形成するスピン
コータ41(図6)及び保護膜面硬化機47(図6)を
備えた保護膜膜付け手段40と、保護膜面4aの膜付け
状態の良否を全て自動的に検査する保護膜面検査機51
(図7)を備えた保護膜面検査手段50と、保護膜面4
a上にレーベル5を印刷してレーベル面5aを形成する
レーベル印刷機61及びレーベル面硬化機68(図8)
を備えたレーベル印刷手段60と、レーベル面5aの印
刷状態の良否を全て自動的に検査するレーベル面検査機
71(図9)を備えたレーベル面検査手段70及びディ
スク基板2の刻印番号2dとレーベル面5aとの合否
を全て自動的に検査する刻印番号検査機81(図9)を
備えた刻印番号検査手段80と、反射膜面3aの下地と
なる信号面2aの面形状及び反射膜面3aの膜付け状
態,信号特性などの良否を自動的に検査する鏡面検査機
91(図10)を備えた鏡面検査手段90とが、工程の
上流から下流に向かって上記順序で設置され、更に、各
手段により所定の処理を施したディスク基板2を各手段
間に搬送するロボット,コンベアなどのディスク搬送手
段110が設けられ、且つ、各検査手段で不良となった
ディスク基板2を排出するディスク排出手段120が設
けられている。
【0016】また、実施例では上記各手段を全て備えて
いるが、これに限定されることなく、ディスク基板成形
手段10,反射膜膜付け手段30,保護膜膜付け手段4
0,鏡面検査手段90からなる主要手段を常設し、その
他の各手段を適宜組み合わせて光ディスク製造システム
を構成することも可能である。また、上記各手段のうち
で鏡面検査手段90は、実施例ではレーベル面検査手段
70及び刻印番号検査手段80の後に設置されている
が、これに限定されることなく、反射膜膜付け手段30
により反射膜面3aを形成した後、後述する工程中、又
は工程後に挿入設置することが可能である。
【0017】また、上記各手段は光ディスク製造システ
ムとして一区画の室内にユニット化されて一つのユニッ
トとして設置されており、この光ディスク製造システム
をユニット単位で構成することにより、複数のユニット
を設置する場合に効率良くレイアウトすることも可能と
なるものである。
【0018】次に、図3に示した光ディスク製造方法の
工程では、上記各手段により全ての下記工程が自動的に
処理され、ディスク基板を成形後はディスク基板の成形
時間に対応して各工程ごとに所定の処理を施し、且つ、
所定の処理を施したディスク基板を次工程に順送してい
る。
【0019】まず、工程において、ディスク基板成形
手段10により信号面2a及び再生面2bを有したディ
スク基板2を成形する。
【0020】次に、工程において、反射膜膜付け手段
30により信号面2a上にアルミニユウムなどの反射膜
3を極薄く膜付して反射膜面3aを形成する。
【0021】次に、工程において、保護膜膜付け手段
40により反射膜面3a上に紫外線硬化樹脂などのほぼ
透明な保護膜4を膜付して保護膜面4aを形成すると共
に、保護膜面4aをUV硬化する。
【0022】次に、工程において、保護膜面検査手段
50により保護膜面4aの膜付け状態の良否を検査し、
良品のディスク基板2を工程へ搬送し、不良品のディ
スク基板2を排出する。
【0023】次に、工程において、レーベル印刷手段
60により保護膜面4a上にディスク基板2の刻印番号
2dに対応したレーベル5を印刷してレーベル面5a
を形成すると共に、レーベル面5aをUV硬化する。
尚、レーベル5の印刷は、必要に応じて行われており、
レーベル5の印刷をしないディスク基板2は、保護膜面
4a形成後、例えば工程工程に送れば良い。
【0024】次に、工程において、レーベル面検査手
段70によりレーベル面5aの印刷状態の良否を検査
し、同時に、刻印番号検査手段80により刻印番号2d
とレーベル面5aとの合否を検査し、良品のディスク
基板2を工程へ搬送し、不良品のディスク基板2を排
出する。尚、通常の作業では工程において、ディスク
基板2の刻印番号2dに対応したレーベル5が印刷さ
れているものの、万一の場合、刻印番号2dとレーベ
ル面5aとの不一致を考慮して刻印番号2dの検査が
行われている。尚、刻印番号検査工程を、ディスク基板
2を成形した後で、且つ、工程中及び工程中並びに
工程中を除いて、工程後,工程後,工程後,工
程後,又は工程中,工程中などのいずれかに適宜
挿入することも可能であり、この場合には刻印番号検査
で良品のディスク基板2をそれぞれの次工程へ搬送すれ
ば良い。
【0025】次に、工程において、鏡面検査手段90
により反射膜面3aの下地となる信号面2aの面形状及
び反射膜面3aの膜付け状態,信号特性などの良否を検
査する。この後、実施例のように、工程後の鏡面検査
(工程)を終了したディスク基板2は、光ディスク1
として完成され、次の梱包工程へと搬送されている。
尚、鏡面検査工程を、反射膜面3aを形成した後で、且
つ、工程中及び工程中を除いて、工程後,工程
後,工程後,工程後,又は工程中,工程中など
のいずれかに適宜挿入することも可能であり、この場合
には鏡面検査で良品のディスク基板2をそれぞれの次工
程へ搬送すれば良い。
【0026】また、本発明の光ディスク製造方法では、
上記工程〜中に、実施例では保護膜面検査工程と、
レーベル面検査工程と、ディスク基板2の刻印番号検査
工程と、鏡面検査工程とを全て実施しているので、品質
及び信頼性の良好な光ディスク1を使用者に提供でき
る。尚、上記各検査工程のうちで一部の検査工程を削除
し、上記各検査工程を適宜組み合わせる方法(例えば、
保護膜面検査工程と鏡面検査工程との組み合わせ,レー
ベル面検査工程と鏡面検査工程との組み合わせ,保護膜
面検査工程とレーベル面検査工程と鏡面検査工程との組
み合わせ,更に、レーベル面検査工程を組み合わせた際
に刻印番号検査工程を組み合わせなど)も可能である。
また、上記各検査工程の詳細な手段及び効果は、以下項
目ごとに説明する。
【0027】<ディスク基板成形手段>ここでは、光デ
ィスク1の基板となる円盤状のディスク基板2を成形す
るディスク基板成形手段10について図4及び図11を
併用して説明する。図4はディスク基板成形手段のディ
スク成形用金型を示した縦断面図である。
【0028】図4に示したディスク基板成形手段10で
は、周知のディスク用射出成形機(ディスク用成形機)
11を採用しており、このディスク用射出成形機11内
にはディスク成形用金型12が取り付けられ、ディスク
基板2の所定の成形時間は例えば例えば4〜5秒程度と
設定され、成形されたディスク基板2は所定の成形時間
に対応して1枚づつ、次の工程となる反射膜膜付け工程
へ順送している。
【0029】上記ディスク成形用金型12において、図
中左方の固定コア取り付け台13の中央部には、ポリカ
ーボネート又はアクリルなどのほぼ透明な樹脂J(以
下、ディスク用樹脂材料Jと記す)を流し込むための流
入口14aを備えたスプールブッシュ14が嵌合してい
る。また、固定コア取り付け台13に取り付けられた第
1コア15(以下、固定コア15と記す)には円盤状の
スタンパ16が固定されており、スタンパ16の中央部
を鍔部付きリテーナ17のリング状鍔部17aを介して
支持され、円盤状の最外周部を鍔部付きフランジ18の
リング状鍔部18を介して支持されている。また、スタ
ンパ16のピット面16aには音声情報,画像情報,文
字情報などの情報信号が複数の凹凸状のピット列に変換
されて刻まれており、且つ、これらの複数の凹凸状のピ
ット列が内周部から外周部に亘って螺旋状に多数本刻ま
れている。また、上記鍔部付きリテーナ17は、中心部
にスプールブッシュ14を嵌合させている。
【0030】一方、図中右方の可動コア取り付け台19
の中央部には、スプールブッシュ14と対向して、セン
ター孔明け用ポンチ20が矢印A,A方向に進退自
在に嵌合している。また、可動コア取り付け台19に取
り付けられた第2コア21(以下、可動コア21と記
す)には、中央部にセンター孔明け用ポンチ20を貫通
した内周リテーナ22が嵌合し、外周部に外周リテーナ
23が嵌合している。また、可動コア21の平坦面21
aと内周リテーナ22の平坦面22aとは同一の平坦面
に研磨加工されており、外周リテーナ23の左面は可動
コア21の平坦面21aより突出して鍔部付きフランジ
18に当接している。尚、内周リテーナ22及び外周リ
テーナ23は、可動コア21の平坦面21aを研磨し易
いように分離可能に設けられているものである。
【0031】従って、スタンパ16と、可動コア21の
平坦面21aとの間の空間部がディスク基板2のキャビ
ティ24となっている。そして、スプールブッシュ14
の流入口14aからキャビティ24に溶融したほぼ透明
なディスク用樹脂材料Jを流し込んで、円盤状のディス
ク基板2を成形している。この時、スタンパ16の複数
のピット列が刻まれたピット面16aがディスク基板2
の信号面2aとして凹凸状に転写され、一方、可動コア
21の平坦面21aと内周リテーナ22の平坦面22a
とがディスク基板2の再生面2bとして平坦に転写され
ている。
【0032】また、図11に示したように、ディスク基
板2の信号面2aと同一面側で信号面2aの最内周内側
に鍔部付きリテーナ17のリング状鍔部17aがディス
ク基板2のリング状溝部2cとして凹状に転写され、更
にこのリング状溝部2cの内側にスプールブッシュ14
の先端面がディスク基板2のクランプエリア2dとして
平坦に転写されている。更に、ディスク基板2のクラン
プエリア2dには、スタンパ16に予め刻まれたスタン
パ原盤番号がディスク基板2の刻印番号2dとして転
写されており、この刻印番号2dは例えば英文字,数
字を組み合わせて刻印したと同様な状態に転写されてお
り、且つ、刻印番号2dは信号面2aの情報と対応す
ることは当然のことの他、後述するレーベル5の印刷内
容と合致させる役目を備えている。
【0033】転写後、ディスク成形用金型11内のセン
ター孔明け用ポンチ20を矢印A方向に移動して、デ
ィスク基板2のクランプエリア2dの中央部を貫通して
センター孔2eを穿設し、ディスク基板2が成形されて
いる。
【0034】尚、ディスク基板成形手段となるディスク
用成形機11は、実施例では周知のディスク用射出成形
機を用いて説明したが、これに限ることなく、ディスク
基板2を成形するディスク用成形機11として、周知の
ディスク用圧縮成形機,ディスク用ホトポリーマ成形機
(2P法による成形機)などを用いることも可能であ
る。
【0035】<反射膜膜付け手段>ここでは、射出成形
したディスク基板2の信号面2a上に反射膜3を膜付け
して反射膜面3aを形成する反射膜膜付け手段30につ
いて図5を用いて説明する。図5は反射膜膜付け手段の
スパッタマシンを説明するための図であり、(A)はス
パッタマシンの平面図であり、(B)は(A)に示した
高真空室内を示した縱断面図である。
【0036】ディスク用射出成形機11で射出成形され
たディスク基板2は、図示しないディスク搬送手段とな
るロボットを介して直ちに反射膜膜付け手段30に送ら
れ、且つ、ディスク基板2の成形時間に対応してディス
ク用射出成形機11から1枚づつ順送されている。上記
反射膜膜付け手段30は、真空技術を利用した小型のス
パッタマシン31によってディスク基板2の信号面2a
上にアルミニユウムなどの反射膜3を膜付けして反射膜
面3aを形成している。
【0037】即ち、図5(A)に示したように、小型の
スパッタマシン31内は3室に分離されていて、第1,
第2低真空室31a,31bは予備室の機能を備えて低
い真空状態に管理され、高真空室31cは反射膜3を膜
付けする機能を備えて高い真空状態に管理されている。
また、各室31a〜31c間にはバルブ32(32a,
32b),33(33a,33b)が開閉自在に設けら
れ、所定のタイミングでそれぞれ別々に開閉されてい
る。
【0038】また、第1,第2低真空室31a,31b
内には、ディスク基板2を載置する第1,第2アーム部
材34,35が回動軸34a,35aを中心に交互に所
定の方向に回動自在に支持されている。即ち、上記第1
アーム部材34は、第1低真空室31aの室外でディス
ク基板2を載置後、第1低真空室31a内に入ってバル
ブ32aを閉じられて低真空状態となり、その後バルブ
32bを開いて高真空室31c内に入り、バルブ32b
を閉じて高真空室31c内を高真空状態にしてディスク
基板2の信号面2aに反射膜3を極薄く膜付けして反射
膜面3aを形成し、再び元の経路をたどってディスク基
板2を室外に排出している。一方、上記第2アーム部材
35は、第2低真空室31b,高真空室31cの経路を
たどる以外は第1アーム部材34と同様にディスク基板
2の信号面2aに反射膜3を極薄く膜付けしている。
【0039】そして、第1アーム部材34と第2アーム
部材35とは、図示の如く、交互に高真空室31c内に
入れ替わって膜付け処理できるようになっており、この
理由は、スパッタマシン31内を真空状態に要する時間
がかかり、反射膜膜付け終了までの時間がディスク基板
2の成形時間より長いため、第1,第2アーム部材3
4,35の2連構成により交互に膜付けすれば、反射膜
膜付け終了したディスク基板2をディスク基板2の成形
時間に対応させながら次の工程に1枚づつ、順送するこ
とが可能となる。
【0040】また、図5(B)に示したように、高真空
室31c内の上方には回転マグネトロン36が回転自在
に設置され、この回転マグネトロン36の下方に反射膜
3の素材となるアルミニユウムなどの円板状ターゲット
部材37が設置され、下方のディスク基板2が図示しな
い持ち上げ手段により上方に持ち上げられ、ディスク基
板2の内周部及び外周部を覆うマスキング板38を介し
て円板状ターゲット部材37の下方に支持される。そし
て、回転マグネトロン36を動作させると、円板状ター
ゲット部材37のアルミニユウムがマスキング板38の
開口部38を通り抜け、ディスク基板2の信号面2a上
に円板状ターゲット部材37が反射膜3として例えばほ
ぼ550オングストローム程度に極薄く膜付けされ、反
射膜面3aを形成できる。
【0041】また、信号面2a上に反射膜3を膜付けし
て形成した反射膜面3aは、極薄く膜付けされているた
め、顕微鏡を介して観察すると信号面2aと同一の凹凸
状のピット列になっているが、再生面2b側及び反射膜
面3a側から全体的に見ると鏡面状態に見える。
【0042】<保護膜膜付け手段>ここでは、ディスク
基板2の反射膜面3a上に保護膜4を膜付けする保護膜
膜付け手段40について図6を用いて説明する。図6は
ディスク基板の反射膜面上に保護膜を膜付する保護膜膜
付け手段を説明するための縦断面図である。
【0043】信号面2aに反射膜3を膜付けして反射膜
面3aを形成したディスク基板2は、ディスク基板2の
成形時間に対応して1枚づつ、保護膜膜付け手段40に
順送されている。上記保護膜膜付け手段40は、反射膜
面3a上に紫外線硬化樹脂などのほぼ透明な保護膜4を
膜付けし、反射膜面3aを保護した保護膜面4aを形成
する2台のスピンコータ41(41A,41B)と、膜
付けした保護膜面4aに紫外線を照射して保護膜面4a
を硬化させる保護膜面硬化機47とを備えて構成されて
いる。
【0044】即ち、図6に示した保護膜膜付け手段40
では、2台のスピンコータ41(41A,41B)が周
囲を遮蔽した遮蔽板42に回転自在に設けられている。
2台のスピンコータ41(41A,41B)のうちで、
先工程となる第1スピンコータ41Aでは反射膜3を膜
付けしたディスク基板2を低速,中速に回転しながら反
射膜面3a上に保護膜4をほぼ均一に膜付けし、その
後、保護膜4をほぼ均一に膜付けしたディスク基板2を
後工程となる第2スピンコータ41Bに搬送し、第2ス
ピンコータ41Bでは第1スピンコータ42より高速に
回転して、保護膜4を完全に均一に膜付けして保護膜面
4aを形成している。
【0045】また、紫外線硬化樹脂などのほぼ透明なコ
ート液43を収納したタンク44からパイプ45aを通
してコート液43が塗布ノズル46に供給されている。
この塗布ノズル46はディスク基板2の上方で、且つ、
リング状溝部2cの近傍外周側に設置され、塗布ノズル
46から所定量のコート液43が反射膜面3aの内周部
に滴化され、第1スピンコータ41Aが低速から中速に
回転することにより、紫外線硬化樹脂などのほぼ透明な
コート液43が反射膜3の外周方向に拡散して保護膜4
としてほぼ均一に膜付けされ、ここで第1段階の保護膜
4の膜付け工程が終了する。尚、第1段階の保護膜4の
膜付け工程では、ディスク基板2のリング状溝部2cよ
り内周側にはコート液43(保護膜4)が飛散しないよ
う塗布ノズル46の設置位置を上述した位置に設定して
いる。
【0046】第1スピンコータ41Aによって第1段階
の保護膜4をほぼ均一に膜付けされたディスク基板2
は、図示しないディスク搬送手段により搬送されて、第
2スピンコータ41Bに装着され、ここで更に第1段階
の保護膜4をほぼ均一に膜付けしたディスク基板2が高
速に回転し、保護膜4はより薄く外周方向に拡散して完
全に均一に例えば5〜6μm程度に膜付けされ、第2段
階の保護膜4の膜付け工程が終了すると、ここで均一な
保護膜面4aが形成される。
【0047】上記したように、第1,第2段階の保護膜
4の膜付けに要する時間は、それぞれディスク基板2の
成形時間内に処理され、両第1,第2段階の工程を終了
して完全に均一な保護膜面4aを形成するまでにはディ
スク基板2の成形時間のほぼ2倍かかっているものの、
次工程となる保護膜4の硬化工程にはディスク基板2の
成形時間に対応して1枚づつ、順送されている。尚、2
台のスピンコータ41A,41Bを用意し、それぞれの
スピンコータ41A,41Bを低速,中速,高速に回転
し、それぞれのスピンコータ41A,41Bで1枚づつ
完全に均一な保護膜面4aを形成し、交互に次工程とな
る保護膜4の硬化工程にディスク基板2の成形時間に対
応して1枚づつ順送する方法も可能である。
【0048】また、コート液43の一部は保護膜4とし
て膜付けされることなく、遮蔽板42内に飛散するもの
の、飛散したコート液43は遮蔽板42内からパイプ4
5bを通してタンク44に戻し、その後コート液43は
図示しないフイルタを介しながら常に循環させて使用し
ている。
【0049】第2段階の保護膜4の膜付けを終了したデ
ィスク基板2は、図示しないディスク搬送手段により搬
送されて、保護膜面硬化機47に挿入される。この保護
膜硬化機47内部には紫外線を照射するUVランプ48
が設置され、UVランプ48の下方に搬送されたディス
ク基板2の保護膜面4aを照射し、保護膜面4aを硬化
している。その後、硬化処理したディスク基板2は、デ
ィスク基板2の成形時間と対応して1枚づつ、次工程へ
順送されている。
【0050】<保護膜面検査手段>ここでは、本発明の
要部の一部となり、ディスク基板2の保護膜面4aの膜
付け状態の良否を検査する保護膜面検査手段50につい
て、図7を用いて説明する。図7はディスク基板の保護
膜面の良否を検査する保護膜面検査手段を示した一部断
面斜視図である。
【0051】保護膜4を膜付けしたディスク基板2は、
ディスク基板2の成形時間に対応して1枚づつ、保護膜
面検査手段50に順送されている。上記保護膜面検査手
段50となる保護膜面検査機51は、保護膜面4aの膜
付け状態の良否を全て自動的に検査するよう構成され、
即ち、保護膜4を膜付けしたディスク基板2を載置する
回転自在なターンテーブル52と、保護膜面4aの凹部
4aを検出する紫外線光源53及び高感度カメラ内の
CCDラインセンサ54並びに凹部選別判定機55と、
保護膜面4の凸部4aを検出する可視光源56及び高
感度カメラ内のCCDラインセンサ57並びに凸部選別
判定機58とを備えて構成されており、反射膜面3aを
確実に保護し、且つ、後述するレーベル5が品位良好に
印刷できるよう予め保護膜面4aの膜付け状態の良否を
検査している。
【0052】ここで、ディスク基板2に保護膜4を膜付
けして保護膜面4aを形成する際には、ピンホール状の
凹部4aが発生したり、あるいは突出した凸部4a
が発生することがある。上記凹部4aは通常、ハジ
ケ,塗余しと呼称され、保護膜面4aの下のアルミニユ
ウムなどの反射膜3が露出している不良である。一方、
上記凸部4aは、ブツと呼ばれる樹脂や塵埃などの異
物が核となってできる突起不良である。
【0053】即ち、図7に示した保護膜面検査機51で
は、保護膜4を膜付けして保護膜面4aを形成したディ
スク基板2をターンテーブル52上に載置し、少なくと
も1回転以上ディスク基板2を回転をさせている。
【0054】また、ディスク基板2の保護膜面4aの上
方には、凹部4aを検出するハロゲンランプなどを利
用した紫外線光源53及び高感度カメラ内のCCDライ
ンセンサ54が設置されており、紫外線光源53から例
えば365nmを中心とした分布のある光束が保護膜面
4aに照射されると、凹部4aが発生している部分で
主として365nmの光束が露出した反射膜面3aによ
り反射されて例えば440nmを中心とした2次光束と
してラインセンサ54に検出され、凹部4aが発生し
てない部分では2次光束が検出されないので、2次光束
の有無により凹部4aの有無を検査している。また、
CCDラインセンサ54は、保護膜面4aの径方向,即
ち、内周部から外周部に亘って複数の検出素子が一直線
上に連ねて配設され、一度に保護膜面4aの径方向一直
線上を検出でき、ディスク基板2の1回転により保護膜
面4aの全ての凹部4aの有無を検出でき、且つ、一
の検出素子の分解能は例えば100μm程度に設定され
ているので、CCDラインセンサ54から出力された信
号を凹部選別判定機55を介して、保護膜面4aの凹部
4aの有無を例えばほぼ100μm単位で判定し、所
定の設定値より大きい凹部4aがある時には保護膜面
不良として排出している。
【0055】また、ディスク基板2の保護膜面4aの上
方には、凸部4aを検出する可視光源56及びCCD
ラインセンサ57が設置されており、可視光源56から
の光束が保護膜面4aに照射されると、凸部4aが発
生している部分ではラインセンサ57に影が検出され、
CCDラインセンサ57から出力された信号を凸部選別
判定機58を介して、凸部4aの有無を例えばほぼ1
00μm単位で判定し、所定の設定値より大きい凸部4
がある時には保護膜面不良として排出している。
【0056】尚、上記実施例では2本のCCDラインセ
ンサ54,57を用いているが、紫外線光源53,可視
光源56をそれぞれ適宜に設置して1本のCCDライン
センサ(54)を凹部選別判定機55及び凸部選別判定
機58に接続し、例えばディスク基板2を2回転させ、
凹部4a,凸部4aを検出することも可能である。
上記した保護膜面検査工程は、ディスク基板2の成形
時間内に処理されており、良品のディスク基板2は、デ
ィスク基板2の成形時間と対応して1枚づつ、次工程へ
順送されている。
【0057】この保護膜面検査工程により良品と判定さ
れたディスク基板2は、反射膜面3aを確実に保護する
ことができるので、人手は勿論のこと、使用環境に十分
耐え、光ディスク1の品質及び信頼性の向上に寄与で
き、且つ、次工程となるレーベル印刷工程においてもレ
ーベル5を高品位に印刷することができる。
【0058】<レーベル印刷手段>ここでは、保護膜面
4aの検査を終了した良品のディスク基板2の保護膜面
4a上にレーベル5を印刷するレーベル印刷手段60に
ついて、図8を用いて説明する。図8はディスク基板の
保護膜面上にレーベルを印刷するレーベル印刷手段を説
明するための図であり、(A)はレーベル印刷機を示し
た一部断面斜視図、(B)はレーベル面硬化機を示した
縦断面図である。
【0059】保護膜面4aの検査を終了し、良品と判定
され且つレーベル5を印刷する必要があるディスク基板
2は、ディスク成形2の時間に対応して1枚づつ、レー
ベル印刷手段60に順送されている。上記レーベル印刷
手段60は、ディスク基板2の保護膜面4a上にレーベ
ル5を印刷してレーベル面5aを形成するレーベル印刷
機61と、レーベル面5aを硬化するレーベル面硬化機
68とを備えて構成されている。
【0060】即ち、図8(A)に示したレーベル印刷機
61に、保護膜4の検査を終了し、良品と判定されたデ
ィスク基板2が図示しない搬送手段により送られ、レー
ベル印刷機61内の載置台62上に載置される。この載
置台62はディスク基板2全体を挿入してディスク基板
2の再生面2b側を載置する凹状の載置部62aが形成
され、載置部62aの中央部から上方に突出形成した突
出部62bにディスク基板2のセンター孔2eが嵌合し
てディスク基板2が載置部62aに位置決め載置され、
更に、載置部62aに穿設された複数の孔62aを介
してディスク基板2の周囲の空気が下方に引き抜かれ、
ディスク基板2が真空状態で載置部62aにしっかりと
位置決め固定されている。
【0061】また、ディスク基板2の保護膜面4aの上
方には、周囲を矩形状に枠組みした枠体63の底面側に
レーベル5の版下となるスクリーン印刷版64が固定さ
れている。この際、スクリーン印刷版64は、先に説明
したディスク基板2のクランプエリア2dに転写した刻
印番号(スタンパ原盤番号)2dと対応したものが取
り付けられているので、当然信号面2aの情報信号と合
致している。また、枠体63内部でスクリーン印刷版6
4の上面64aには、紫外線硬化樹脂などを用いたイン
ク65が適時供給されている。また、枠体63内部には
インク65をスクリーン印刷版64の上面64aに均一
に塗る塗布板66と、スクリーン印刷版64の上面64
aを押圧するゴム製スキージ67との両者66,67が
一体となって矢印X,X方向に往復直線移動自在に
設けられている。
【0062】そして、枠体63を下降(矢印Y方向)し
てスクリーン印刷版64の下面64bをディスク基板2
の保護膜面4aに当接し、ゴム製スキージ67に所定の
印圧をかけながら所定のストロークスピードでスクリー
ン印刷版64の上面64aを矢印X方向に移動させる
と、図示のようにスクリーン印刷版64の内容がレーベ
ル5として印刷され、レーベル面5aが形成される。
【0063】尚、上記レーベル印刷機61に用いられる
インク65は通常単色であるので、レーベル5を複数の
色を用いて印刷したい場合には、複数台のレーベル印刷
機61を図1に示したように設置し、各機ごとにインク
65の色を設定すれば良く、この際、印刷ずれをなくす
ため、1色目の印刷時に載置台62にしっかりと位置決
め固定された状態のままディスク基板2を回転型ディス
ク搬送手段などにより移動して2色目以降の印刷を行え
ば良い。
【0064】また、保護膜面4a上にはレーベル5を印
刷しない部分もあり、この部分ではほぼ透明な保護膜面
4aがそのまま表面となって下方の反射膜面3aの鏡面
状態が見えている。
【0065】次に、図8(B)に示した如く、レーベル
5を印刷したディスク基板2は、図示しないディスク搬
送手段により搬送されて、レーベル面硬化機68に挿入
される。このレーベル面硬化機68内部には紫外線を照
射するUVランプ69が設置され、UVランプ49の下
方に搬送されたディスク基板2のレーベル面5aを硬化
している。尚、次工程で説明するようにレーベル面5a
の検査時にディスク基板2の位置決めが必要であるの
で、レーベル面5aを硬化する時にも1色目の印刷をし
た載置台62にしっかりと位置決め固定された状態のま
まディスク基板2をレーベル面硬化機68内に移動して
いる。
【0066】上記したディスク基板2のレーベル5の印
刷工程と、レーベル面5aの硬化工程とは、それぞれデ
ィスク基板2の成形時間内に処理されており、その後硬
化処理したディスク基板2は、ディスク基板2の成形時
間と対応して1枚づつ、次工程へ順送されている。
【0067】<レーベル面検査手段及び刻印番号検査手
段>ここでは、本発明の要部の一部となり、ディスク基
板2のレーベル面5aの印刷状態の良否を検査するレー
ベル面検査手段70と、ディスク基板2の刻印番号2d
とレーベル面5aとの合否を検査する刻印番号検査手
段80について、図9を用いて説明する。図9はディス
ク基板のレーベル面の良否を検査するレーベル面検査手
段及び刻印番号とレーベル面との合否を検査する刻印番
号検査手段を示した一部断面斜視図である。
【0068】図9において、レーベル5を印刷したディ
スク基板2は、上述したよう1色目の印刷状態のまま載
置台62にしっかりと位置決め固定され、ディスク基板
2の成形時間に対応して1枚づつ、レーベル面検査手段
70及び刻印番号検査手段80に順送されている。そし
て、レーベル面検査手段70及び刻印番号検査手段80
により検査する際、載置台62に位置決めされたディス
ク基板2は、載置部62aに穿設された複数の孔62a
を介してディスク基板2の周囲の空気が下方に引き抜
かれながら、載置台62と一体になって少なくとも1回
転以上回転できるようになっている。
【0069】また、レーベル面検査手段70となるレー
ベル面検査機71は、レーベル面5aの印刷状態の良否
を全て自動的に検査するよう構成され、即ち、ディスク
基板2のレーベル面5aの上方に設置した高感度カメラ
内のCCDラインセンサ72と、比較見本レーベル面画
像記憶回路73,検査レーベル面画像形成回路74,レ
ーベル面選別判定回路75とが主要構成部材となってい
る。上記構成部材のうちで、CCDラインセンサ72
は、ディスク基板2のレーベル面5aの径方向,即ち、
内周部から外周部に亘って複数の検出素子が一直線上に
連ねて配設され、一度にレーベル面5aの径方向一直線
上を検出でき、ディスク基板2の1回転により全てのレ
ーベル面5aを検査できるものである。
【0070】一方、刻印番号検査手段80となる刻印番
号検査機81は、刻印番号(スタンパ原盤番号)2d
とレーベル面5aとの合否を全て自動的に検査するよう
構成され、即ち、ディスク基板2のクランプエリア2d
に転写した刻印番号2dの上方に対応設置した高感度
カメラ82と、比較見本刻印番号画像記憶回路83,検
査刻印番号画像形成回路84,刻印番号判定回路85と
が主要構成部材となっている。上記構成部材のうちで、
高感度カメラ82は内部にCCDセンサを内臓している
ものである。
【0071】更に、ディスク基板2のレーベル面5aの
上方には、レーベル面5aの全面を照射し、且つ、クラ
ンプエリア2dを照射する光源88が設置されている。
【0072】ここでまず、ディスク基板2のレーベル面
5a及び刻印番号2dを検査する前に、比較見本用デ
ィスク基板(2)を用意する。この比較見本用ディスク
基板(2)には、刻印番号(2d)と対応したレーベ
ル(5)を印刷したレーベル面(5a)が予め形成され
ている。そして、比較見本用ディスク基板(2)として
は、レーベル面(5a)及び刻印番号(2d)が例え
ば最良状態を維持しているもの用意し、この比較見本用
ディスク基板(2)を最良基準とし、各種の検査項目に
ついて許容値を設定し、検査対象となるディスク基板2
が許容値を越えたら不良品とみなしている。尚、比較見
本用ディスク基板(2)として、レーベル面(5a)及
び刻印番号(2d)が不良限界値にあるものを設定す
る方法もあり、この場合には、検査対象となるディスク
基板2が不良限界値外ならば全て不良品とみなせば良い
ものである。尚、( )内符号は検査対象となるディス
ク基板2と対応する符号を付している。
【0073】上記比較見本用ディスク基板(2)を用意
し、この比較見本用ディスク基板(2)をレーベル面
(5a)のレーベル面基準位置から1回転させて、レー
ベル面(5a)をCCDラインセンサ72で読み込んで
比較見本レーベル面画像記憶回路73にレーベル面(5
a)の画像パターンを予め記憶させ、且つ、同時に刻印
番号(2d)を高感度カメラ82で読み込んで比較見
本刻印番号画像記憶回路83に刻印番号(2d)の画
像パターンを予め記憶させておく。
【0074】次に、検査対象となる生産途中のレーベル
5を印刷したディスク基板2が載置台62と一体となっ
てCCDラインセンサ72の下方に到達すると、レーベ
ル面5aのレーベル面基準位置からディスク基板2を1
回転させ、レーベル面5aをCCDラインセンサ72で
読み込んで検査レーベル面画像形成回路74にレーベル
面5aの画像パターンを電気的に形成し、且つ、同時に
刻印番号2dを高感度カメラ82で読み込んで検査刻
印番号画像形成回路84に刻印番号2dの画像パター
ンを電気的に形成する。
【0075】そして、予め記憶した比較見本レーベル面
画像記憶回路73の出力信号と、検査レーベル面画像形
成回路74の出力信号とをレーベル面選別判定回路75
に入力し、レーベル面選別判定回路75内で両出力信号
を画像パターン認識手法により比較して判定している。
上記レーベル面選別判定回路75内で比較,照合する項
目は、レーベル面5aの色抜け,色欠け,色ズレなどを
比較見本用ディスク基板(2)と比較して例えば分解能
としてほぼ100μm単位で判定し、検査項目別の所定
の設定値より大きい場合はレーベル面不良として排出し
ている。
【0076】一方、予め記憶した比較見本刻印番号画像
記憶回路83の出力信号と、検査刻印番号画像形成回路
84の出力信号とを刻印番号判定回路85に入力し、刻
印番号判定回路85内で両出力信号を上記と同様に画像
パターン認識手法により比較,照合して刻印番号の合否
を判定している。ここで、刻印番号不一致と判定される
と、比較見本用ディスク基板(2)の刻印番号(2
)はレーベル(5)を印刷したレーベル面(5a)
と予め対応しているので、検査刻印番号画像形成回路8
4の出力信号はレーベル面5aと対応していないと判定
できる。上記刻印番号判定回路85により、ディスク基
板2の刻印番号(スタンパ原盤番号)2dと対応した
レーベル5が印刷されている否かを検査し、万一、誤っ
たレーベル5が印刷されている時には刻印番号不一致と
して排出している。
【0077】また、比較見本レーベル面画像記憶回路7
3の出力信号と、検査レーベル面画像形成回路74の出
力信号とは、切り換えスッチ76を介してモニタTV7
7でも随時観察できるように構成されている。同様に、
比較見本刻印番号画像記憶回路83の出力信号と、検査
刻印番号画像形成回路84の出力信号とは、切り換えス
ッチ76を介してモニタTV77でも随時観察できるよ
うに構成されている。
【0078】上記したレーベル面検査工程と、刻印番号
検査工程とは、同時にディスク基板2の成形時間内に処
理されており、良品のディスク基板2は、ディスク基板
2の成形時間と対応して1枚づつ、次工程へ順送されて
いる。
【0079】このレーベル面検査工程により良品と判定
されたディスク基板2は、品位の良いレーベル5を使用
者に提供でき、且つ、刻印番号検査工程により良品と判
定されたディスク基板2は、信号面2aと対応したレー
ベル5が印刷されたことを確認できるので、誤ったレー
ベル5を印刷した光ディスク1が出荷されることなく、
工場出荷時の光ディスク1の品質及び信頼性向上に寄与
できる。また、レーベル面検査工程と、刻印番号検査工
程とを同時に行っているので、一部の検査構成部材が共
用でき、例えば載置台62とか、載置台62を回転する
機構とか、光源88などを共用できる利点がある。尚、
刻印番号検査工程をレーベル面検査工程と同時に実施す
ることにより上記した利点が生じるが、これに限ること
なく、刻印番号検査工程はディスク基板2を成形した後
で、且つ、反射膜膜付け工程中及び保護膜膜付け工程中
並びにレーベル印刷工程中を除いて、独自に適宜行うこ
とも可能である。
【0080】<鏡面検査手段>ここでは、本発明の要部
の一部となり、反射膜面3aの下地となる信号面2a及
び反射膜面3aの良否を検査する鏡面検査手段90につ
いて、図10(A),(B)を用いて説明する。図10
は反射膜面の下地となる信号面及び反射膜面を検査する
鏡面検査手段を説明するための図であり、(A)は鏡面
検査状態を示した一部断面斜視図であり、(B)は
(A)に示したレーザ光照射構成部材を説明するための
縦断面図である。
【0081】鏡面検査手段90は、先に説明したように
ディスク基板2の再生面2b側及び反射膜面3a側から
見ると鏡面状態に見え、この鏡面状態を検査するもので
あり、即ち、ディスク基板2の成形時に信号面2aが良
好に転写されているか否かの面形状を極薄く膜付けした
反射膜面3aを代用して検査し、且つ、反射膜面3aが
良好に膜付けされているか否かの膜付け状態を検査し、
更に信号特性などを検査する手段である。また、鏡面検
査工程は、実施例ではレーベル面検査工程及び刻印番号
検査工程が終了した後に実施しており、上記工程からデ
ィスク基板2がディスク基板2の成形時間に対応して1
枚づつ、鏡面検査手段90に順送されている。尚、鏡面
検査手段90による鏡面検査工程は、前述したようにデ
ィスク基板2の信号面2aに反射膜3を膜付した後で、
且つ、反射膜面形成中及び保護膜面形成中並びに印刷面
形成中を除いて、適宜に挿入可能となるものである。
【0082】図10(A)に示した鏡面検査手段90と
なる鏡面検査機91は、信号面2aの面形状及び反射膜
面3aの膜付け状態,信号特性などを全て自動的に検査
するよう構成され、即ち、ディスク基板2を装着するタ
ーンテーブル92aを備えたモータ92と、ディスク基
板2の再生面2bの下方に設置され、再生面2b側から
入射して反射膜面3a(信号面2a)にレーザ光を照射
するレーザ光照射構成部材93と、ディスク基板2の再
生面2bの下方に設置され、反射膜面3aから直接反射
された直接反射レーザ光を検出する第1ホトマルチプラ
イヤ105と、ディスク基板2の再生面2bの下方に設
置され、反射膜面3aから乱反射された乱反射レーザ光
を検出する第2ホトマルチプライヤ106と、ディスク
基板2の反射膜面3aの上方に設置され、反射膜面3a
の反射膜抜け孔3aを通り抜けた透過レーザ光を検出
する第3ホトマルチプライヤ107と、第1〜第3ホト
マルチプライヤ105〜107からの出力信号をディフ
エクトマトリック回路108を経由して信号面2a及び
反射膜面3aの良否を判定するディフエクト判定回路1
09とから構成されている。
【0083】また、上記構成部材のうちで、レーザ光照
射構成部材93は、図10(B)に示した如く、He−
Neレーザ光源94からのレーザ光が、対物レンズ9
5,レーザシャッタ96,シリンドリカルレンズ97,
色消しレンズ(アクロマティックレンズ)98を直進
し、第1,第2平板レンズ99,100により方向転換
され、ハーフミラー機能を備えた第3平板レンズ101
及び球状凹面レンズ102を透過して複数の反射面10
3a〜103nを形成した回転自在なポリゴンミラー1
03で反射され、反射されたレーザ光は球状凹面レンズ
102を透過して平板レンズ101で球状凹面レンズ1
02に方向反射され、更に、このレーザ光は球状凹面レ
ンズ102からディスク基板2の再生面2bに径方向に
走査しながら再生面2bから入射している。そして、複
数の反射面103a〜103nを形成したポリゴンミラ
ー103を回転することにより、レーザ光がディスク基
板2の反射膜面3aの径方向一直線上を走査し、ディス
ク基板2の1回転により全ての反射膜面3aを照射でき
るものである。
【0084】また、上記構成部材のうちで、第1〜第3
ホトマルチプライヤ105〜107は、光を電気信号に
変換する機能を備えており、ディスク基板2の反射膜面
3aの径方向、即ち、内周部から外周部に亘って複数の
検出素子が一直線上に連ねて配設され、一度に反射膜面
3aの径方向一直線上を検出でき、ディスク基板2の1
回転で全ての反射膜面3aを検査できるものである。更
に、ここで使用する第1〜第3ホトマルチプライヤ10
5〜107は分解能の性能が良く、例えば分解能50μ
m程度を採用している。
【0085】ここで、上記構成による鏡面検査機91を
用いて、ディスク基板2の反射膜面3a及び下地となる
信号面2aを検査する方法について説明する。
【0086】まず、レーベル面検査工程及びディスク基
板の刻印番号検査工程を終了したディスク基板2の再生
面2b側は、ターンテーブル92a上に装着される。ま
た、He−Neレーザ光源93からレーザ光は、ポリゴ
ンミラー103の複数の反射面103a〜103nを介
して、再生面2b側から径方向に走査しながら入射して
反射膜面3aを照射し、照射したレーザ光の一部は、そ
のまま反射膜面3aを直接反射して直接反射レーザ光と
なって第1ホトマルチプライヤ105で検出される。こ
の第1ホトマルチプライヤ105では、信号面2a及び
反射膜面3aのキズ,スジ,反射膜ヌケ孔3aなどの
面形状検査と、EFM,C1エラーなどの信号特性とを
検査している。
【0087】また、照射したレーザ光の一部は、反射膜
面3aから乱反射して乱反射レーザ光となって第2ホト
マルチプライヤ106で検出される。この第2ホトマル
チプライヤ106では、工程中なんらかの要因で信号面
2a及び反射膜面3aに付着した異物,グリスなどの有
無を検査している。
【0088】また、照射したレーザ光の一部は、反射膜
面3aの反射膜抜け孔3aがある場合に透過して透過
レーザ光となって第3ホトマルチプライヤ107で検出
される。この第3ホトマルチプライヤ107では、レー
ベル5を印刷する前の工程で検査した場合、反射膜面3
aの反射膜ヌケ孔3aが全て検出でき、一方、実施例
のようにレーベル5を印刷した後では、レーベル5を印
刷していない部分の反射膜面3aの反射膜ヌケ孔3a
は検出でき、レーベル5によって透過しない反射膜面3
aの反射膜ヌケ孔3aに対しては第1ホトマルチプラ
イヤ105で検査している。
【0089】この後、第1〜第3ホトマルチプライヤ1
05〜107からの出力信号は、ディフエクトマトリッ
ク回路108を経由してディフエクト判定回路109に
より例えば分解能50μm単位で判定し、検査項目別に
所定の設定値より大きい場合に信号面不良として排出し
ている。
【0090】上記した鏡面検査工程は、ディスク基板2
の成形時間内に処理されており、鏡面検査工程をレーベ
ル面検査工程及びディスク基板の刻印番号検査工程後に
行った場合には、鏡面検査工程で良品と判定されたディ
スク基板2が梱包工程へと搬送されている。尚、鏡面検
査工程を反射膜膜付け工程後で、且つレーベル面検査工
程及び刻印番号検査工程前の間で行う場合には、鏡面検
査工程で良品と判定されたディスク基板2がディスク基
板2の成形時間と対応して1枚づつ、次工程へ順送され
ている。 この鏡面検査工程により良品と判定されたデ
ィスク基板2は、工場出荷時に光ディスク1の主要特性
を品質及び信頼性良く保証できるので、例えば使用者が
ディスクプレーヤ(図示せず)を用いて光ディスク1を
再生した際に良好な再生性能を得ることができる。
【0091】
【発明の効果】以上詳述した本発明に係わる光ディスク
製造方法によると、請求項1記載においては、ディスク
基板に反射膜,保護膜を膜付けした光ディスクを製造す
る工程中に、保護膜面の良否を自動的に検査する保護膜
面検査工程と、反射膜面及び下地となる信号面の良否を
自動的に検査する鏡面検査工程とを実施しているので、
保護膜面検査工程により良品と判定されたディスク基
板は、反射膜面を確実に保護することができ、且つ、人
手は勿論のこと、使用環境に十分耐え、光ディスクの品
質及び信頼性の向上に寄与でき、鏡面検査工程により
良品と判定されたディスク基板は、工場出荷時に光ディ
スクの主要特性を品質及び信頼性良く保証でき、且つ、
例えば使用者がディスクプレーヤを用いて光ディスクを
再生した際に良好な再生性能を得ることができる利点を
有する。
【0092】また、請求項2記載においては、ディスク
基板に反射膜,保護膜を膜付けし、且つ、レーベルを印
刷した光ディスクを製造する工程中に、上記保護膜面検
査工程と、上記鏡面検査工程とを実施しているので、請
求項1記載と同様な効果を得ると共に、レーベル印刷工
程においてレーベルを高品位に印刷することができる利
点を有する。
【0093】また、請求項3記載においては、ディスク
基板に反射膜,保護膜を膜付けし、且つ、レーベルを印
刷した光ディスクを製造する工程中に、レーベル面の良
否を自動的に検査するレーベル面検査工程と、上記鏡面
検査工程とを実施しているので、レーベル面検査工程
により良品と判定されたディスク基板は、品位の良いレ
ーベルを使用者に提供でき、鏡面検査工程により良品
と判定されたディスク基板は、工場出荷時に光ディスク
の主要特性を品質及び信頼性良く保証でき、且つ、例え
ば使用者がディスクプレーヤを用いて光ディスクを再生
した際に良好な再生性能を得ることができる利点を有す
る。
【0094】また、請求項4記載においては、ディスク
基板に反射膜,保護膜を膜付けし、且つ、レーベルを印
刷した光ディスクを製造する工程中に、上記保護膜面検
査工程と、上記レーベル面検査工程と、上記鏡面検査工
程とを実施しているので、保護膜面検査工程により良
品と判定されたディスク基板は、反射膜面を確実に保護
することができ、且つ、人手は勿論のこと、使用環境に
十分耐え、光ディスクの品質及び信頼性の向上に寄与で
き、且つ、レーベル印刷工程においてもレーベルを高品
位に印刷することができ、レーベル面検査工程により
良品と判定されたディスク基板は、品位の良いレーベル
を使用者に提供でき、鏡面検査工程により良品と判定
されたディスク基板は、工場出荷時に光ディスクの主要
特性を品質及び信頼性良く保証でき、且つ、例えば使用
者がディスクプレーヤを用いて光ディスクを再生した際
に良好な再生性能を得ることができる利点を有する。
【0095】更に、請求項5記載では、レーベル面検査
工程を実施する請求項3及び請求項4おける光ディスク
製造工程中、刻印番号とレーベル面との合否を自動的に
検査する刻印番号検査工程を実施しているので、刻印番
号検査工程により良品と判定されたディスク基板は、信
号面と対応したレーベルが印刷されたことを確認でき、
且つ、誤ったレーベルを印刷した光ディスクが出荷され
ることなく、工場出荷時の光ディスクの品質及び信頼性
向上に寄与できる。また、レーベル面検査工程と、刻印
番号検査工程とを同時に行っているので、一部の検査構
成部材が共用できる利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる光ディスク製造方法に用いられ
る光ディスク製造システムを全体的に示した斜視図であ
る。
【図2】図1に示した光ディスク製造システムを平面的
に示した平面図である。
【図3】本発明に係わる光ディスク製造工程を順に示し
たフローである。
【図4】ディスク基板成形手段のディスク成形用金型を
示した縦断面図である。
【図5】反射膜膜付け手段のスパッタマシンを説明する
ための図であり、(A)はスパッタマシンの平面図であ
り、(B)は(A)に示した高真空室内を示した縱断面
図である。
【図6】ディスク基板の反射膜面上に保護膜を膜付する
保護膜膜付け手段を説明するための縱断面図である。
【図7】ディスク基板の保護膜面の良否を検査する保護
膜面検査手段を示した一部断面斜視図である。
【図8】ディスク基板の保護膜面上にレーベルを印刷す
るレーベル印刷手段を説明するための図であり、(A)
はレーベル印刷機を示した一部断面斜視図、(B)はレ
ーベル面硬化機を示した縦断面図である。
【図9】ディスク基板のレーベル面の良否を検査するレ
ーベル面検査手段及び刻印番号とレーベル面との合否を
検査する刻印番号検査手段を示した一部断面斜視図であ
る。
【図10】反射膜面の下地となる信号面及び反射膜面を
検査する鏡面検査手段を説明するための図であり、
(A)は鏡面検査状態を示した一部断面斜視図であり、
(B)は(A)に示したレーザ光照射構成部材を説明す
るための縦断面図である。
【図11】光ディスクを説明するための一部断面斜視図
である。
【図12】従来の光ディスク製造方法に用いられる光デ
ィスク製造システムを全体的に示した構成図である。
【符号の説明】
1…光ディスク、2…ディスク基板、2a…信号面、2
…刻印番号、3…反射膜、3a…反射膜面、4…保
護膜、4a…保護膜面、5…レーベル、5a…レーベル
面、10…ディスク基板成形手段、11…ディスク用成
形機(ディスク用射出成形機)、16…スタンパ、16
a…ピット面、30…反射膜膜付け手段、31…スパッ
タマシン、40…保護膜膜付け手段、41…スピンコー
タ、47…保護膜面硬化機、50…保護膜面検査手段、
51…保護膜面検査機、60…レーベル印刷手段、61
…レーベル印刷機、68…レーベル面硬化機、70…レ
ーベル面検査手段、71…レーベル面検査機、80…刻
印番号検査手段、81…刻印番号検査機、90…鏡面検
査手段、91…鏡面検査機、110…ディスク搬送手
段、120…ディスク排出手段、J…ほぼ透明な樹脂
(ディスク用樹脂材料)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小堺 隆 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地 日本ビクター株式会社内 (72)発明者 下村 優昭 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地 日本ビクター株式会社内 (72)発明者 中島 宏 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地 日本ビクター株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のピットが刻まれたピット面を有する
    スタンパをディスク用成形機に取り付け、ほぼ透明な樹
    脂を用いて前記ピット面を円盤状の信号面として転写す
    ると共に、円盤状のディスク基板を所定の成形時間で成
    形し、且つ、前記信号面上に反射膜を膜付けして反射膜
    面を形成し、且つ、前記反射膜面上に保護膜を膜付けし
    て保護膜面を形成した光ディスクを製造する光ディスク
    製造方法において、 前記保護膜面を形成後、前記保護膜面の良否を検査し、 前記反射膜面を形成後で、且つ、前記反射膜面形成中及
    び前記保護膜面形成中を除いて適宜に挿入され、前記反
    射膜面及び下地となる前記信号面の良否を検査すると共
    に、 前記ディスク基板を成形後は、前記ディスク基板の成形
    時間に対応して各工程ごとに所定の処理を施し、且つ、
    所定の処理を施したディスク基板を次工程に順送するよ
    う構成したことを特徴とする光ディスク製造方法。
  2. 【請求項2】複数のピットが刻まれたピット面を有する
    スタンパをディスク用成形機に取り付け、ほぼ透明な樹
    脂を用いて前記ピット面を円盤状の信号面として転写す
    ると共に、円盤状のディスク基板を所定の成形時間で成
    形し、且つ、前記信号面上に反射膜を膜付けして反射膜
    面を形成し、且つ、前記反射膜面上に保護膜を膜付けし
    て保護膜面を形成した光ディスクを製造する光ディスク
    製造方法において、 前記保護膜面を形成後、前記保護膜面の良否を検査し、 前記保護膜面の検査時に良品と判定された後、前記保護
    膜面上にレーベルを印刷してレーベル面を形成し、 前記反射膜面を形成後で、且つ、前記反射膜面形成中及
    び前記保護膜面形成中並びに前記レーベル面形成中を除
    いて適宜に挿入され、前記反射膜面及び下地となる前記
    信号面の良否を検査すると共に、 前記ディスク基板を成形後は、前記ディスク基板の成形
    時間に対応して各工程ごとに所定の処理を施し、且つ、
    所定の処理を施したディスク基板を次工程に順送するよ
    う構成したことを特徴とする光ディスク製造方法。
  3. 【請求項3】複数のピットが刻まれたピット面を有する
    スタンパをディスク用成形機に取り付け、ほぼ透明な樹
    脂を用いて前記ピット面を円盤状の信号面として転写す
    ると共に、円盤状のディスク基板を所定の成形時間で成
    形し、且つ、前記信号面上に反射膜を膜付けして反射膜
    面を形成し、且つ、前記反射膜面上に保護膜を膜付けし
    て保護膜面を形成した光ディスクを製造する光ディスク
    製造方法において、 前記保護膜面を形成後、前記保護膜面上にレーベルを印
    刷してレーベル面を形成し、 前記レーベル面を形成後、前記レーベル面の良否を検査
    し、 前記反射膜面を形成後で、且つ、前記反射膜面形成中及
    び前記保護膜面形成中並びに前記レーベル面形成中を除
    いて適宜に挿入され、前記反射膜面及び下地となる前記
    信号面の良否を検査すると共に、 前記ディスク基板を成形後は、前記ディスク基板の成形
    時間に対応して各工程ごとに所定の処理を施し、且つ、
    所定の処理を施したディスク基板を次工程に順送するよ
    う構成したことを特徴とする光ディスク製造方法。
  4. 【請求項4】複数のピットが刻まれたピット面を有する
    スタンパをディスク用成形機に取り付け、ほぼ透明な樹
    脂を用いて前記ピット面を円盤状の信号面として転写す
    ると共に、円盤状のディスク基板を所定の成形時間で成
    形し、且つ、前記信号面上に反射膜を膜付けして反射膜
    面を形成し、且つ、前記反射膜面上に保護膜を膜付けし
    て保護膜面を形成した光ディスクを製造する光ディスク
    製造方法において、 前記保護膜面を形成後、前記保護膜面の良否を検査し、 前記保護膜面の検査時に良品と判定された後、前記保護
    膜面上にレーベルを印刷してレーベル面を形成し、 前記レーベル面を形成後、前記レーベル面の良否を検査
    し、 前記反射膜面を形成後で、且つ、前記反射膜面形成中及
    び前記保護膜面形成中並びに前記レーベル面形成中を除
    いて適宜に挿入され、前記反射膜面及び下地となる前記
    信号面の良否を検査すると共に、 前記ディスク基板を成形後は、前記ディスク基板の成形
    時間に対応して各工程ごとに所定の処理を施し、且つ、
    所定の処理を施したディスク基板を次工程に順送するよ
    う構成したことを特徴とする光ディスク製造方法。
  5. 【請求項5】請求項3及び請求項4において、前記ディ
    スク基板の成形時に、前記スタンパのスタンパ番号を前
    記ディスク基板の刻印番号として転写し、且つ、前記レ
    ーベル面検査工程時に、前記刻印番号と前記レーベル面
    との合否を検査するよう構成したことを特徴とする光デ
    ィスク製造方法。
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