JPH05281353A - 作業用警報装置 - Google Patents

作業用警報装置

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JPH05281353A
JPH05281353A JP7454892A JP7454892A JPH05281353A JP H05281353 A JPH05281353 A JP H05281353A JP 7454892 A JP7454892 A JP 7454892A JP 7454892 A JP7454892 A JP 7454892A JP H05281353 A JPH05281353 A JP H05281353A
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ultrasonic
signal
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雅行 荒井
Yoshinori Kamiya
吉範 神谷
Isao Takiguchi
功 滝口
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Tokimec Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】親局と子局の間の超音波の送受信により、作業
時の危険を判断する作業用警告装置において、子局から
の送信信号と外来ノイズを親局での信号処理により区別
し、誤警告のない作業用警告装置を提供する。 【構成】親局超音波送信器7、駆動回路14、信号処理
DSP17、A/D変換器16、親局超音受信器8、R
AMメモリ18、時間計測タイマ10、親局警告手段1
3を有して構成される。 【効果】外来ノイズと子局からの送信信号を正確に区別
でき、誤警告の少ない作業用警告装置を提供できる。ま
た、どの子局が、危険状態にあるかを判断し、所定の危
険回避操作を速やかに行うことができることにもなる

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】親局を工事用のパワーショベル等
に搭載し、子局を作業者のヘルメット等に装着して、親
局と子局の間で超音波信号の送受信を行い、親局から所
定距離内に子局が存在するとき、両局に対してそれぞれ
警告情報が与えられ、作業中の作業員の安全の確保をお
こなうための警報装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の作業用警報装置を図2を参照して
説明する。
【0003】親局装置15内の親局側CPU9は、駆動
回路14を駆動し、親局超音波送信器7から、f0なる
周波数の超音波が発信される。また該発信は、CPU9
により一定の周期ごとに行われ、発信と同時に時間計測
タイマ10をオンさる。
【0004】子局装置6が、親局装置15に近ずき、超
音波受信エリア内に侵入すると、子局超音波送受信器1
(図2では、4個設けられている)は超音波を検出し、
該検出レベルがコンパレータ2を超えたとき、子局側C
PU3は、子局側警告装置4を作動せしめ、子局携帯者
に注意を喚起せしめる。
【0005】この時、子局側CPU3は、駆動回路5を
駆動せしめ、親局超音波送信周波数f0とは異なる、f
1なる送信周波数の超音波を、子局超音波送受信器1か
ら親局超音波受信器8へ向けて送信する。
【0006】親局超音波受信器8にて受信された受信レ
ベルは、予めしきい値設定回路12にて設定されたしき
い値を有するコンパレータ11にて比較され、前記しき
い値を超える受信信号が存在する時、時間計測タイマ1
6をオフさせる。
【0007】親局側CPU9は、時間計測タイマ10の
値を読み込み、送受信にかかった時間と、超音波の速度
から、親局装置15と子局装置6の距離を演算し、該演
算値が、例えば、予め設定されている距離より小さけれ
ば、危険状態と判断し、親局警告手段13を駆動せし
め、例えば、親局装置13内に警報をならしめる。
【0008】このような装置において、例えば親局装置
15をパワーショベルに搭載し、子局装置6を作業員が
かぶるヘルメットに装着し、作業員およびパワーショベ
ルの運転者に注意を喚起せしめ、作業の安全性の向上を
図っている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記のような従来例に
よれば、親局装置15は、予め設定されたしきい値を超
える受信信号を受信したときに、これを子局からの受信
信号と判断して警告手段を作動せしめている。
【0010】したがって、外来ノイズが入力されても、
予め設定されたしきい値を超えてしまえば、これを受信
信号と扱うため誤警告が頻繁に発生するという事態が生
ずる。 また、一般に超音波の送受信波の搬送周波数は
20〜30(KHz)であるが、工事用パワーショベル
のキャタピラ等が発生する超音波も、この帯域の周波数
に属するものが多いという事実も存在する。
【0011】このように誤警告が頻発すると、警告に対
する信頼性も薄れ、本装置の商品価値も低下する。
【0012】さらに、警告の都度、操作を中止すること
により作業能率の著しい低下を招く事態も生ずることに
なる。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明を実施するための
手段として、以下に示すものが、考えられる。
【0014】親局と、少なくとも1局の子局から構成さ
れ、前記親局は、ある周波数の超音波を送信する手段
と、送信周波数とは異なった周波数の超音波を受信する
手段と、受信波の周波数成分の分析をする手段と、予め
設定された第一の実験値と受信波のパワースペクトルと
の誤差を計算する手段と、受信波の周波数成分に子局の
送信波の基本周波数が含まれているか否かを判断する手
段と、送信から受信までの時間を計測する手段と、受信
波のパワースペクトルと前記第一の実験値との差の2乗
の、総和の平方根が、第二の実験値以下であり、さら
に、受信波のパワースペクトルに、前記受信手段にて受
信する異なった周波数成分を有する時にのみ、送信から
受信までの計測時間から危険状態を判断する手段と、危
険と判断されたときに警告する手段とからなり、さら
に、前記子局は、親局からの送信信号を受信する手段
と、親局の送信周波数とは異なる周波数の超音波を送信
する手段と、親局の送信信号の受信レベルが、予め設定
されたしきい値以上の時警告を行う手段とからなる構成
が考えられる。
【0015】また、前記、受信波の周波数成分の分析を
する手段が、しきい値設定手段を有する構成も考えられ
る。
【0016】さらに、子局が複数存在する時、どの子局
が頻繁に、危険領域に侵入するかを認識し、作業開始前
に予め、当該作業員に特に安全指導を行い、作業中の事
故を防止する等のため、子局ごとに異なる送信周波数を
送信する手段を設け、親局も該周波数に対応した受信手
段を有する構成も考えられる。
【0017】なお、親局内の送受信手段を、少なくとも
2方向に配置する構成も考えられる。 もちろん2方向
に限られず、例えば4方向に配置する構成等も考えられ
る。
【0018】さらに、信号とノイズとを識別するため
に、以下のような手段を用いても良い。 親局と、少な
くとも1局の子局からなり、前記親局は、超音波を送信
する手段と、符号化された超音波信号を受信する手段
と、該受信信号の相関関数の演算手段と、送信から符号
化された超音波信号を受信するまでの時間を計測する手
段と、前記相関関数の演算手段による演算結果が、予め
設定されたしきい値以上の時にのみ、送信から受信まで
の計測時間から危険状態を判断する手段と、危険と判断
されたとき警告する手段とからなり、さらに、前記子局
は、親局からの送信信号を受信する手段と、親局の送信
信号の受信レベルが予め設定されたしきい値以上の時警
告を行う手段と、符号化された超音波信号を送信する手
段とからなる構成である。
【0019】
【作用】本発明は、例えば親局を作業用パワーショベル
に、子局を作業員が、かぶるヘルメットに装着し、作業
員およびパワーショベルの運転者に注意を喚起せしめ、
作業の安全性の向上を図る装置である。
【0020】まず、親局は、送信波の駆動回路を駆動
し、親局内に設けられた送信器から、ある周波数(例え
ばf0)の超音波が発信される。
【0021】また該発信と同時に、時間計測タイマをオ
ンさせる。
【0022】子局が、親局に近ずき、超音波受信エリア
内に侵入すると、子局の超音波送受信器(指向性を考慮
し、通常複数個設けられている)は超音波を検出し、該
検出レベルが、あるしきい値を超えたとき、子局は、子
局内の警告装置を作動せしめ、子局携帯者に注意を喚起
せしめる。
【0023】これと同時に、子局は、送信波の駆動回路
を駆動し、f0とは異なる、f1なる送信周波数の超音
波を、子局内の超音波送受信器から親局の超音波受信器
へ向けて送信する。
【0024】親局の超音波受信器にて受信された信号
は、FFT等により周波数分析し、そのパワースペクト
ルを求める。
【0025】この、パワースペクトルの値と、予め実験
等により設定されている第一の実験値との誤差演算を行
い、該演算結果が、予め実験等により設定されている第
二の実験値以内であり、かつ、子局の基本周波数f1を
含む場合には、受信信号は外来ノイズではなく、子局か
らの送信信号と判断し、時間計測タイマをオフする。
【0026】親局は、時間計測タイマの値を、読み込
み、送受信にかかった時間と、超音波の速度から、親局
と子局の距離を演算し、該演算値が例えば、予め設定さ
れている距離より小さければ、危険状態と判断し、親局
警告手段を駆動せしめる。
【0027】例えば、親局内に警報をならしめる。
【0028】本発明によれば、外来ノイズと受信信号を
確実に区別でき、誤警告のない信頼性の高い装置を提供
できる。
【0029】また、本装置による親局内での信号処理
は、受信信号の全てについて行うのではなく、あるしき
い値を超えた受信信号のみを対象として、信号処理の高
速化を図っても良い。
【0030】さらに、子局(作業員)が複数存在する
時、子局の超音波の送信周波数が、子局ごとに異る構成
とし、これに対応した受信器を親局側でも有する構成と
することで、どの子局が頻繁に、危険領域に侵入するか
を認識し、作業開始前に予め、当該作業員に特に安全指
導を行い、作業中の事故の未然防止を一層図ることが可
能となる。
【0031】加えて、親局が子局の送信周波数に対応す
る受信器を、例えば4方向に配置することにより、どの
方向の、どの子局が、危険エリアに侵入しているか否か
を認識でき、親局装置を搭載した車両の運転者は、速や
かに、危険回避を行うことができることにもなる。
【0032】以上は、受信パワースペクトルによる信号
処理を利用したものであるが、以下に符号化信号を利用
した信号とノイズの区別を行なう方法について説明す
る。
【0033】まず、親局は、送信波の駆動回路を駆動
し、親局内に設けられた送信器から、ある周波数(例え
ばf0)の超音波が発信される。
【0034】また該発信と同時に、時間計測タイマをオ
ンさせる。
【0035】子局が、親局に近ずき、超音波受信エリア
内に侵入すると、子局の超音波送受信器(指向性を考慮
し、通常複数個設けられている)は超音波を検出し、該
検出レベルが、あるしきい値を超えたとき、子局は、子
局内の警告装置を作動せしめ、子局携帯者に注意を喚起
せしめる。
【0036】これと同時に、子局は、符号発生回路30
にて符号化された送信波を、駆動回路の駆動により発振
し、符号化された送信周波数の超音波を、子局内の超音
波送受信器から親局の超音波受信器へ向けて送信する。
【0037】ここで、符号化の例としては、例えばM系
列等がある。
【0038】親局の超音波受信器にて受信された信号
は、相関関数の計算により、相関関数値を求める。
【0039】該相関関数演算値が、予め実験等により設
定されている基準レベル以上であれば、受信信号は、外
来ノイズではなく子局からの送信信号と判断し、時間計
測タイマをオフする。
【0040】親局は、時間計測タイマの値を、読み込
み、送受信にかかった時間と、超音波の速度から、親局
と子局の距離を演算し、該演算値が例えば、予め設定さ
れている距離より小さければ、危険状態と判断し、親局
警告手段を駆動せしめる。
【0041】親局警告手段の駆動方法としては、例え
ば、親局内に警報をならしめる等が考えられる。
【0042】本発明によっても、外来ノイズと受信信号
を確実に区別でき、誤警告のない信頼性の高い装置を提
供できる。
【0043】
【実施例】以下、本発明の第一実施例を図1、3を参照
して説明する。
【0044】本実施例は子局装置6、および、親局装置
A19を有して構成される。
【0045】また、子局装置6は、一般には、同時に複
数個使用する。
【0046】子局装置6は、子局超音波送受信器1、コ
ンパレータ2、子局側CPU3、子局側警告手段4、お
よび、駆動回路5を有して構成される。
【0047】子局超音波送受信器1は、子局からの超音
波の送受信を行う手段であり、通常1局に複数個設けら
れ、セラミック等の圧電素子にて構成される。
【0048】コンパレータ2は、子局超音波送受信器1
にて受信された、親局からの送信信号の受信レベルが所
定以上か否かを判断する手段であり、オペアンプ等の電
子デバイスにて構成される。
【0049】子局側CPU3は、コンパレータ2の出力
レベルが所定値以上である場合、警告すべきと判断し、
子局側警告手段4を駆動せしめる手段であり、半導体マ
イクロプロセッサ等の電子デバイスで構成される。
【0050】子局側警告手段4は、子局携帯者に危険状
況を知らせるための警告を行う手段であり、LED、チ
ャイム等で構成される。
【0051】駆動回路5は、親局からの送信信号に対応
して、子局装置6が、超音波を送信するため、子局超音
波送受信器1を駆動するための手段であり、トランジス
タ、TTL等の電子デバイスにて構成される。
【0052】親局装置A19は、親局超音波送信器7、
親局超音波受信器8、A/D変換器16、信号処理DS
P17、駆動回路14、RAM18、親局警告手段1
3、時間計測タイマ10を有して構成される。
【0053】親局超音波送信器7、親局超音波受信器8
は、それぞれ親局から超音波を送信する手段、親局から
の超音波の送信に対応して子局装置6が送信した超音波
信号を受信する手段であり、いずれもセラミック等の圧
電素子を用いて構成される。なお、親局超音波送信器
7、親局超音波受信器8は、超音波信号の指向特性を考
慮し、複数個設けても良い。
【0054】A/D変換器16は、親局超音波受信器8
にて受信された信号を、アナログ・デジタル変換する手
段であり、抵抗、TTL等の電子デバイスにて構成され
る。
【0055】時間計測タイマ10は、親局装置Aが親局
超音波送信器7にて超音波を送信してから、該送信信号
に対応して、子局装置6が、送信した超音波を親局超音
波受信器8、A/D変換器16を介して、信号処理DS
P17が受信するまでの時間を計測するための手段であ
り、各種TTLによるクロック回路、分周器、抵抗等の
電子デバイスにて構成される。
【0056】信号処理DSP17は、受信信号をRAM
18に一旦格納し、時間計測タイマ10をオフするとと
もに、受信信号をFFT変換し、パワースペクトルを求
め、所定の演算を施し、受信信号がノイズか否かを判断
し、子局装置6からの信号であると判断した場合、時間
計測タイマ10にて計測された時間、および超音波の速
度から、子局装置6との距離を演算し、該距離が所定値
以下の時、親局警告手段13を駆動する手段であり、半
導体デジタルシグナルプロセッサ(以下「DSP」と記
す)を用いて構成される。
【0057】また、信号処理DSP17内部には、演算
処理プログラム等がROM化されたものが内蔵されてい
る。
【0058】駆動回路14は、親局装置Aから超音波を
送信するため、親局超音波送信器7を駆動するための手
段であり、トランジスタ、TTL等の電子デバイスにて
構成される。
【0059】RAM18は、信号処理DSP17にて行
われるあらゆる演算結果の格納等の手段であり、半導体
メモリ等により構成される。
【0060】親局警告手段13は、信号処理DSP17
からの駆動信号により、親局装置A19を装着している
者に対して、危険状態を警告するための手段であり、L
ED、チャイム等にて構成される。
【0061】図3、4にもとずき第一実施例の動作を説
明する。
【0062】信号処理DSP17からの駆動信号にもと
ずき、駆動回路14は、親局超音波送信器7にトリガ信
号を送る。
【0063】親局超音波送信器7は、周波数f0なる超
音波を送信する(図3(a)参照)。 該送信信号は、
子局超音波送受信器1にて、受信される(図3(b)参
照)。
【0064】該受信信号の受信レベルが、コンパレータ
2にて、あるしきい値と比較され、受信レベルが、該し
きい値より小さなときは、このままの状態を維持する。
【0065】この時、親局装置Aからは、一定の周期T
(例えば、150(msec))にて、次々と、超音波
は送信されている。
【0066】該受信信号の受信レベルが、しきい値より
大きな時は、子局側CPU3は、子局側警告手段4を駆
動せしめ、子局装置6の携帯者に警告を与える。
【0067】警告方法としてはLEDによる発光、チャ
イムの警告等、警告を促す手段であれば良い。
【0068】ところで、子局側CPU3は、受信信号の
レベルが、予め設定されたあるしきい値より大きなとき
には、子局側警告手段4の駆動と同時に、駆動回路5を
駆動し、子局超音波送受信器1にて超音波を送信せしめ
る。
【0069】該超音波の送信は、親局装置A19に向け
おこなわれ、その搬送周波数は、親局の送信信号と異な
る(f1)ものとする(図3(c)参照)。
【0070】該子局装置6からの送信信号は、親局超音
波受信器8にて受信され、時間計測タイマ10による時
間の計測は停止する(図3(d)参照)。
【0071】時間計測タイマ10により、親局装置A1
9の超音波の送信から受信までの時間Δtが、計測され
ることになる。
【0072】受信信号が、子局装置6からの信号である
場合、次式1により、 R=(C×Δt)/2 (式1) (但し、Rは親局装置A19と子局装置6との距離;C
は、超音波の速度) 親局装置A19と子局装置6との距離が求められ、RA
M12に格納される。該距離が、所定値以下のとき、信
号処理DSP17は、親局警告手段13に信号を送り、
親局装置A19を搭載している者に警告を与える。
【0073】警告方法としてはLEDによる発光、チャ
イムの警報等、いかなる手段でも良い。
【0074】また、該警告の出力にかかわらず、周期T
(例えば、150(msec))で、新たに親局装置A
からの超音波の送信が始まる(図3(e)参照)。
【0075】ところで、受信信号が真に、子局装置6か
らの送信信号であれば、上述の処理を行っていけばよい
のであるが、外来ノイズが混入する場合、前記警告は、
外来ノイズによる誤警告となり、装置の信頼性が低下す
る。
【0076】したがって、外部からの受信信号を、A/
D変換器16にてデジタル信号に変換した後、外来ノイ
ズか否かを判断する。
【0077】以下、図4を参照して説明する。
【0078】まず、受信信号のデータ(Xn)を、複数
個蓄積し、統計処理により平均(XA)、分散(σx)
を算出し、受信データの分布を正規分布とするための正
規化処理を行い、正規化処理データX(n)が得られる
(ステップ100)。
【0079】次に、正規化されたデータのFFT処理を
行う。
【0080】FFT処理を行うには、まずWINDOW
処理を行う(ステップ110)。
【0081】FFTによる周波数解析は、フーリエ変換
と異なり、無限大の時間軸上に存在する信号のうち、あ
る時間分だけを取り出すことになる。
【0082】この時に、ある時間分だけ取り出したこと
による影響を避けるため、WINDOW関数(窓関数と
も称する)と呼ばれる、重み関数を乗じる必要があり、
これをWINDOW処理と称する。
【0083】前記、窓関数には、矩形窓、ハミング窓、
ガウス窓等各種の窓関数が存在するが、ここでは一般に
良く使用されるハミング窓を使用する。
【0084】ハミング窓関数W(n)は、一般に次式2
にて与えられる。
【0085】 W(n)=0.54−0.46cos(2πn/(N−1)) (式2) (但し、0≦n≦N−1、Nはサンプリングデータ数) 従って、X(n)に窓関数W(n)を乗じたX(n)×
W(n)を新たに、X(n)とする。
【0086】次に、実際にFFT処理を行い、その大き
さである振幅スペクトルを求める。
【0087】X(n)のFFT処理結果は、次式3によ
り、以下のように求められる。
【0088】 X(k)=ΣX(n)exp(−j2πnk/N) (式3) (但し、Σは、nついての、n=0から、N−1までの
総和を、jは虚数単位を、expは、指数関数を表
す。) また、X(k)の絶対値を求めることで、振幅スペクト
ル、|X(k)|が、求まる(ステップ120)。
【0089】次に、ステップ130にて、パワースペク
トラムXiを求める。
【0090】パワースペクトラムXiは、振幅スペクト
ル|X(k)|の2乗により求まる。 次に、ステップ
140にて、ユークリッド距離演算を行う。
【0091】本演算は、予め実験、シミュレーション等
により設定されている、第一の実験値Yiとパワースペ
クトラムXiとの誤差dを求め、受信信号と外来ノイズ
との識別を行うための、前処理演算を行う。
【0092】誤差dは、次式4により求める。
【0093】 d=SQR(Σ(Xi−Yi)2) (式4) (但し、Σは、iついての、i=1から、Nまでの総和
を、SQRは、平方根を求める関数を表す) ステップ150では、上記dと、予め実験、シミュレー
ション等により設定されている第二の実験値である、ス
レッショルドレベルSを比較する。
【0094】dが、Sより大きな場合、外来ノイズと判
断される。
【0095】dが、S以下の場合、子局からの送信信号
の可能性が大きなため、ステップ160へとブランチす
る。
【0096】ステップ160では、dの周波数成分に、
子局の送信周波数成分f1が、存在するか否かを判断す
る。
【0097】存在しない場合は、外来ノイズと判断され
る。
【0098】存在する場合には、子局からの送信信号と
判断する。
【0099】以上の、一連の処理により、受信信号が外
来ノイズか、子局からの送信信号かを正確に区別できる
ことになる。
【0100】以上のような装置を工事現場で使用する場
合、例えば親局装置A19を作業用パワーショベルに搭
載し、子局装置6を作業者のヘルメットに装着する等の
使用方法が考えられる。
【0101】本発明によれば、工事中に発生する各種の
外来ノイズと子局からの信号を、正確に識別することが
でき、親局を搭載したパワーショベルの運転者は、警告
に注意しながら作業を進めればよく、作業能率の向上、
安全性の向上を図ることができる。
【0102】次に、本発明の第二実施例を図5を参照し
て説明する。
【0103】本実施例は子局装置6、および、親局装置
B20を有して構成される。
【0104】また、子局装置6は、一般には、同時に複
数個使用する。
【0105】子局装置6は、子局超音波送受信器1、コ
ンパレータ2、子局側CPU3、子局側警告手段4およ
び駆動回路5を有して構成され、第一実施例と同じもの
を使用することができるため、構成要素の詳細説明は省
略する。
【0106】親局装置B20は、親局超音波送信器7、
親局超音波受信器8、A/D変換器16、信号処理DS
P17、駆動回路14、RAM18、親局警告手段1
3、時間計測タイマ10、しきい値設定部27を有して
構成される。
【0107】親局超音波送信器7、親局超音波受信器
8、A/D変換器16、信号処理DSP17、駆動回路
14、RAM18、親局警告手段13、時間計測タイマ
10は、第一実施例と同じものが使用されるため、ここ
では詳細説明を省略する。
【0108】なお、しきい値設定部27は、A/D変換
した後の受信信号レベルを信号処理DSP17が検出
し、該レベルに対応して、しきい値を設定した後、ある
しきい値を超えた信号のみを、A/D変換器16に入力
するための手段であり、オペアンプ、抵抗、電源等の電
子デバイスにて構成される。
【0109】本発明は、受信信号すべてについて、第一
実施例にて説明した、FFT処理を施すのではなく、受
信信号のレベルに応じて設定された、しきい値レベルを
超えた受信信号のみを、FFT処理し、信号処理の高速
化を図るようにしたものである。
【0110】親局超音波受信器8にて受信された信号
は、A/D変換器16にてアナログ・デジタル変換さ
れ、信号処理DSP17に送られる。
【0111】本装置の起動とともに、所定時間(例えば
1分間)、一定周期で、親局が送信を継続し、受信レベ
ルのデータを、RAM18に蓄積し、その平均値を信号
処理DSP17にて演算し、例えば、平均値の70%
を、しきい値として採用し、しきい値設定部27の設定
しきい値を、信号処理DSP17にて、自動的に変更せ
しめる方法が考えられる。
【0112】また、該しきい値は、例えば作業前に、所
定距離だけ子局装置6を、親局装置B20から離し、実
験的に受信レベルを求めておき(例えばA/D変換器1
6の入力電圧をオシロスコープ等で観測する)、子局装
置6からの送信信号のみを、コンパレートする、おおよ
その値に、マニュアルで設定する構成にしておく方法も
考えられる。
【0113】A/D変換器16に受信信号が、入力され
てからは、図4に示したフローチャートにそって、外来
ノイズか否かを判断するための、一連の処理が行われる
が、これは第一実施例と全く同じなため、ここでは説明
を省略する。
【0114】本実施例により、より高速に受信信号の処
理を行うことができる装置を、提供することができる。
【0115】次に、本発明の第三実施例を図6を参照し
て説明する。
【0116】本実施例は、子局が複数存在する場合の実
施例であり、説明を簡単にするため子局を2局(第一子
局装置24および第二子局装置25)としているが。2
局以上であってもよい。
【0117】親局装置C21は、親局超音波送信器7、
f1用受信器22、f2用受信器23、A/D変換器1
6A、A/D変換器16B、信号処理DSP17、駆動
回路14、RAM18、親局警告手段13、時間計測タ
イマ10A、時間計測タイマ10B、表示装置26を有
して構成される。
【0118】親局超音波送信器7、A/D変換器16
A、A/D変換器16B、信号処理DSP17、駆動回
路14、RAM18、親局警告手段13、時間計測タイ
マ10A、時間計測タイマ10Bは、第一実施例と同じ
ものを使用しているため、これらに関する詳細説明は省
略する。
【0119】f1用受信器22は、第一子局装置24か
らの送信信号(周波数f1)を受信するための手段であ
る。
【0120】f2用受信器23は、第二子局装置25か
らの送信信号(周波数f2)を受信するための手段であ
る。
【0121】表示装置26は、子局が危険エリアに侵入
した回数等を表示する装置であり、CRT、液晶ディス
プレイ等で構成される。
【0122】なお、A/D変換器16A、A/D変換器
16B、時間計測タイマ10A、時間計測タイマ10B
は、子局の数に対応して2個設けられている。
【0123】第一子局装置24、第二子局装置25はと
もに、子局超音波送受信器1、コンパレータ2、子局側
CPU3、子局側警告手段4および駆動回路5を有して
構成される。
【0124】これらの構成要素は、第一実施例と同じも
のを使用しているため、ここでの説明は避ける。
【0125】だだし、第一子局装置24に内蔵される、
子局超音波送受信器1の送信周波数はf1であり、第二
子局装置25に内蔵される、子局超音波送受信器1の送
信周波数はf2であり、f1とf2は異なる。
【0126】なお、圧電素子であるセラミックの印加電
圧を変化させることにより、子局の送信周波数を、変化
させることが可能となる。
【0127】子局と親局の送受信波のやりとり、およ
び、親局が、子局からの送信波を受信した後の信号処理
は、第一実施例と概ね同じであるが、若干説明する。
【0128】親局装置C21からの、送信信号(周波数
f0)に対応し、第一子局装置24は、周波数f1の超
音波を親局装置C21に送信し、f1用受信器22にて
受信される。
【0129】親局装置C21は、超音波の送受信にかか
った時間を、時間計測タイマ10Aにて計測し、危険エ
リア内に子局が存在するか否かを判断し、危険時には親
局警告手段13により警告せしめる。
【0130】また、この際、信号処理DSP17は、警
告した回数を、RAM18に蓄えるとともに表示装置2
6に、第一子局装置24による警告の回数を表示せしめ
る。
【0131】表示方法としては、単に子局ごとの警告回
数を表示する方法、子局ごとの警告回数を累積度数分布
グラフとして表示する方法等が考えられる。
【0132】また、作業後に、子局ごとの警告回数をプ
リントアウトするためのプリンタをインタフェイスを介
して信号処理DSP17に接続しても良い。
【0133】この場合、信号処理DSP17は、RAM
18に蓄積されているデータを呼出し、プリンタへと該
データを伝送する。
【0134】親局装置C21と、第二子局装置25の間
でも、第二子局装置25から送信された周波数f2の超
音波を利用して、同様の動作が行われる。
【0135】本実施例により、頻繁に危険エリア内に侵
入する子局が、どの子局であるかを把握することがで
き、該子局の携帯者に、作業前の安全説明を十分に行う
事等により、作業者の安全を確保する作業用警告装置
を、提供することができる。
【0136】さらに、図7(子局図示せず)に示すよう
に、親局装置D28に、例えば、f1用受信器22、f
2用受信器23を4方向に4つずつ設けることにより親
局装置D28は、どの方向の、どの子局が危険エリアに
侵入したかを判断することができる。
【0137】すなわち、信号処理DSP17は、A/D
変換された、信号レベルを検出し、どの方向から送信信
号が送られてきたかを、検出するわけである。
【0138】この結果も、表示装置26にて表示される
ことが可能である。
【0139】このように、子局の送信器および受信器
を、所定方向に配置することにより、子局の存在方向を
認識でき、親局装置D28を搭載しているパワーショベ
ルの運転者は、速やかに危険回避を行うことができるこ
とになる。
【0140】また、子局も図11に示すように超音波の
送受信部を4方向に設け、親局からの送信信号を、もれ
なく受信する構成としてもよい。
【0141】次に、符号化された超音波送信信号の相関
関数演算を用いて、信号とノイズを区別する発明につい
て図を参照して説明する。
【0142】図8に本発明の一実施例を示す。
【0143】本実施例は、子局装置6、および、親局装
置E29を有して構成される。
【0144】また、子局装置6は、一般には、同時に複
数個使用する。
【0145】子局装置6は、子局超音波送受信器1、コ
ンパレータ2、子局側CPU3、子局側警告手段4、駆
動回路5、符号発生回路30を有して構成される。
【0146】子局超音波送受信器1は、子局からの超音
波の送受信を行う手段であり、通常1局に複数個設けら
れ、セラミック等の圧電素子にて構成される。
【0147】コンパレータ2は、子局超音波送受信器1
にて受信された、親局からの送信信号の受信レベルが所
定以上か否かを判断する手段であり、オペアンプ等の電
子デバイスにて構成される。
【0148】子局側CPU3は、コンパレータ2の出力
レベルが所定値以上である場合、警告すべきと判断し、
子局側警告手段4を駆動せしめる手段であり、半導体マ
イクロプロセッサ等の電子デバイスで構成される。
【0149】子局側警告手段4は、子局携帯者に危険状
況を知らせるための警告を行う手段であり、LED、チ
ャイム等で構成される。
【0150】符号発生回路30は、親局装置E29から
の送信信号の受信に応じて、符号化された超音波信号を
送信するために、超音波信号を符号化する手段あり、C
PU、各種TTL等の電子デバイスにて構成される。
【0151】駆動回路5は、子局装置6が符号化された
超音波信号を送信するため、子局超音波送受信器1を駆
動するための手段であり、トランジスタ、TTL等の電
子デバイスにて構成される。
【0152】親局装置E29は、親局超音波送信器7、
親局超音波受信器8、A/D変換器16、信号処理DS
P17、駆動回路14、RAM18、親局警告手段1
3、時間計測タイマ10を有して構成される。
【0153】親局超音波送信器7、親局超音波受信器8
は、それぞれ親局から超音波を送信する手段、親局から
の超音波の送信に対応して子局装置6が送信した超音波
信号を受信する手段であり、いずれもセラミック等の圧
電素子を用いて構成される。なお、親局超音波送信器
7、親局超音波受信器8は、超音波信号の指向特性を考
慮し、複数個設けても良い。
【0154】A/D変換器16は、親局超音波受信器8
にて受信された信号を、アナログ・デジタル変換する手
段であり、抵抗、TTL等の電子デバイスにて構成され
る。
【0155】時間計測タイマ10は、親局装置Aが親局
超音波送信器7にて超音波を送信してから、該送信信号
に対応して、子局装置6が、送信した超音波を親局超音
波受信器8、A/D変換器16を介して、信号処理DS
P17が受信するまでの時間を計測するための手段であ
り、各種TTLによるクロック回路、分周器、抵抗等の
電子デバイスにて構成される。
【0156】信号処理DSP17は、受信信号をRAM
18に一旦格納し、時間計測タイマ10をオフするとと
もに、符号化された受信信号の相関関数演算を行ない、
該受信信号が、信号であるかノイズであるかを判断し、
子局装置6からの信号であると判断した場合、時間計測
タイマ10にて計測された時間、および超音波の速度か
ら、子局装置6との距離を演算し、該距離が所定値以下
の時、「危険状態」と判断し、親局警告手段13を駆動
する手段であり、半導体デジタルシグナルプロセッサ
(以下「DSP」と記す)等を用いて構成される。
【0157】また、信号処理DSP17内部には、演算
処理プログラム等がROM化されたものが内蔵されてい
る。
【0158】駆動回路14は、親局装置Aから超音波を
送信するため、親局超音波送信器7を駆動するための手
段であり、トランジスタ、TTL等の電子デバイスにて
構成される。
【0159】RAM18は、信号処理DSP17にて行
われるあらゆる演算結果の格納等の手段であり、半導体
メモリ等により構成される。
【0160】親局警告手段13は、信号処理DSP17
からの駆動信号により、親局装置E29を装着している
者に対して、危険状態を警告するための手段であり、L
ED、チャイム等にて構成される。
【0161】図9、10にもとずき本実施例の動作を説
明する。
【0162】信号処理DSP17からの駆動信号にもと
ずき、駆動回路14は、親局超音波送信器7にトリガ信
号を送る。
【0163】親局超音波送信器7は、周波数f0なる超
音波を送信する(図9(a)参照)。 該送信信号は、
子局超音波送受信器1にて、受信される(図9(b)参
照)。
【0164】該受信信号の受信レベルが、コンパレータ
2にて、所定のしきい値と比較され、受信レベルが、該
しきい値より小さなときは、このままの状態を維持す
る。
【0165】この時、親局装置Aからは、一定の周期T
(例えば、150(msec))にて、次々と、超音波
は送信されている。
【0166】該受信信号の受信レベルが、しきい値より
大きな時は、子局側CPU3は、子局側警告手段4を駆
動せしめ、子局装置6の携帯者に警告を与える。
【0167】警告方法としてはLEDによる発光、チャ
イムの警告等、警告を促す手段であれば良い。
【0168】ところで、子局側CPU3は、受信信号の
レベルが、あるしきい値より大きなときには、子局側警
告手段4の駆動と同時に、符号発生回路30にて符号化
された送信信号を駆動回路5にて駆動せしめ、子局超音
波送受信器1から符号化超音波信号を送信せしめる。
【0169】図9(c)に、一例として4ビットのM系
列符号「1101」を利用して、送信超音波信号を符号
化した場合について示す。
【0170】「1」の符号が付加された部分には、周波
数f1なる超音波の信号が、キャリアとなっている。
【0171】ビット数を多くすることにより、信号とノ
イズの識別精度は、向上するが、相関関数計算時間と
の、かねあいを考慮し、適当なビット数にて符号化され
ることとなる。
【0172】なお、符号発生回路30は、各種TTL等
の電子デバイスにて構成され、所定の符号、例えば上記
例では「1101」なる、デジタル信号を発生させる。
【0173】該符号が、駆動回路5に送信されると、
「1」の信号に対応して、超音波を送信する構成にして
おけばよい。
【0174】例えば、「1」の信号を、入力トリガ信号
とする単安定マルチバイブレータ等の電子回路にて構成
できる。
【0175】なお、符号化の方法は、M系列に限られず
各種の符号が、考えられる。
【0176】該超音波の送信は、親局装置E29に向け
おこなわれ、その搬送周波数は、親局の送信信号と異な
る(f1)ものとする(図9(c)参照)。
【0177】該子局装置6からの送信信号は、親局超音
波受信器8にて受信され、時間計測タイマ10による時
間の計測は停止する(図9(d)参照)。
【0178】時間計測タイマ10により、親局装置A1
9の超音波の送信から受信までの時間Δtが、計測され
ることになる。
【0179】受信信号が、子局装置6からの信号である
場合、式1により、親局装置E29と、子局装置6との
距離が求められ、該距離データは、RAM12に格納さ
れる。 該距離が、所定値以下のとき、信号処理DSP
17は、親局警告手段13に信号を送り、親局装置A1
9を搭載している者に警告を与える。
【0180】警告方法としてはLEDによる発光、チャ
イムの警報等、いかなる手段でも良い。
【0181】また、該警告の出力にかかわらず、周期T
(例えば、150(msec))で、新たに親局装置A
からの超音波の送信が始まる(図9(e)参照)。
【0182】ところで、受信信号が真に、子局装置6か
らの送信信号であれば、上述の処理を行っていけばよい
のであるが、外来ノイズが混入する場合、前記警告は、
外来ノイズによる誤警告となり、装置の信頼性が低下す
る。
【0183】したがって、外部からの受信信号を、A/
D変換器16にてデジタル信号に変換した後、外来ノイ
ズか否かを判断する。
【0184】以下、図10を参照して説明する。
【0185】まず、受信信号のデータ(Xn)を、複数
個蓄積し、統計処理により平均(XA)、分散(σx)
を算出し、受信データの分布を正規分布とするための正
規化処理を行い、正規化処理データX(n)が得られる
(ステップ200)。
【0186】次に、正規化されたデータのFFT処理を
行う。
【0187】FFT処理を行うには、前述のようにWI
NDOW処理を行う(ステップ210)。
【0188】ここでは、窓関数として、一般に良く使用
されるハミング窓を使用する。
【0189】ハミング窓関数は、前述の式2にて与えら
れる。
【0190】従って、X(n)に窓関数W(n)を乗じ
たX(n)×W(n)を新たに、X(n)とする(ステ
ップ210) 次に、FFT処理を行なう。
【0191】X(n)のFFT処理結果は、式3によ
り、以下のように求められる(ステップ220)。
【0192】 X(k)=ΣX(n)exp(−j2πnk/N) (但し、Σは、nついての、n=0から、N−1までの
総和を、jは虚数単位を、expは、指数関数を表
す。) 次に、ステップ230にて、クロスパワースペクトラム
処理を行なう。
【0193】クロスパワースペクトラムSxy(k)
は、X(k)と、符号化されたデータ列のFFT処理さ
れた結果の共役複素数Y*(k)の積(式5)により求
まる。
【0194】 Sxy(k)=X(k)・Y*(k) (式5) なお、符号化方法が定められておれば、Y*(k)の値
は、予め計算し、信号処理DSP17内のROM領域等
に記憶させておけばよい。
【0195】次に、ステップ240にて、Sxy(k)
の逆FFT処理を行ない、最終的に、相関関数Rxy
(M)を求める(式6)。
【0196】 Rxy(M)=(ΣSxy(k)exp(j2πnk/N))/N (式6) (但し、Σは、nついての、n=0から、N−1までの
総和を、jは虚数単位を、expは、指数関数を表
す。) 最後に、Rxy(M)が、予め設定された相関スレッシ
ョルド値L以上のとき、子局からの信号、それ以外の時
は、外来ノイズと判定する(ステップ250)。
【0197】なお、かかるスレッショルド値Lは、予め
実験、シミュレーション等により求めておく。
【0198】以上の、信号処理DSP17内での一連の
処理によっても、受信信号が外来ノイズか、子局からの
送信信号かを正確に区別できることになる。
【0199】本発明によっても、工事中に発生する各種
の外来ノイズと子局からの信号を、正確に識別すること
ができ、親局を搭載したパワーショベル等の運転者は、
警告に注意しながら作業を進めればよく、作業能率の向
上、安全性の向上を図ることができる
【0200】
【発明の効果】親局内での受信波の信号処理により、外
来ノイズと子局からの送信信号を正確に区別でき、誤警
告の少ない作業用警告装置を提供できる。
【0201】また、どの子局が、頻繁に、危険状態にな
るかを把握できるため、予防安全対策を講じることや、
子局の存在方向を認識でき、速やかに危険回避を行うこ
とができることにもなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例の構成の説明図である。
【図2】従来の技術の説明図である。
【図3】本発明の第一実施例の説明図である。
【図4】本発明の第一実施例の機能を説明する工程図で
ある。
【図5】本発明の第二実施例の構成の説明図である。
【図6】本発明の第三実施例の構成の説明図である。
【図7】本発明の実施例の構成の説明図である。
【図8】本発明の実施例の構成の説明図である。
【図9】本発明の実施例の説明図である。
【図10】本発明の実施例の機能を説明する工程図であ
る。
【図11】本発明の実施例の説明図である。
【符号の説明】
1…子局超音波送受信器、2…コンパレータ、3…子局
側CPU、4…子局側警告手段、5…駆動回路、6…子
局装置、7…親局超音波送信器、8…親局超音波受信
器、9…親局側CPU、10…時間計測タイマ、10A
…時間計測タイマ、10B…時間計測タイマ、10C…
時間計測タイマ、10D…時間計測タイマ、10E…時
間計測タイマ、10F…時間計測タイマ、10G…時間
計測タイマ、10H…時間計測タイマ、10I…時間計
測タイマ、10J…時間計測タイマ、11…コンパレー
タ、12…しきい値設定回路、13…親局警告手段、1
4…駆動回路、15…親局装置、16…A/D変換器、
16A…A/D変換器、16B…A/D変換器、16C
…A/D変換器、16D…A/D変換器、16E…A/
D変換器、16F…A/D変換器、16G…A/D変換
器、16H…A/D変換器、16I…A/D変換器、1
6J…A/D変換器、17…信号処理DSP、18…R
AM、19…親局装置A、20…親局装置B、21…親
局装置C、22…f1用受信器、23…f2用受信器、
24…第一子局装置、25…第二子局装置、26…表示
装置、27…しきい値設定部、28…親局装置D、29
…親局装置E、30…符号発生回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】親局と、少なくとも1局の子局から構成さ
    れ、 前記親局は、ある周波数の超音波を送信する手段と、送
    信周波数とは異なった周波数の超音波を受信する手段
    と、受信波の周波数成分の分析をする手段と、予め設定
    された第一の実験値と受信波のパワースペクトルとの誤
    差を計算する手段と、受信波の周波数成分に子局の送信
    波の基本周波数が含まれているか否かを判断する手段
    と、送信から受信までの時間を計測する手段と、受信波
    のパワースペクトルと前記第一の実験値との差の2乗
    の、総和の平方根が、第二の実験値以下であり、さら
    に、受信波のパワースペクトルに、前記受信手段にて受
    信する異なった周波数成分を有する時にのみ、送信から
    受信までの計測時間から危険状態を判断する手段と、危
    険と判断されたときに警告する手段とからなり、 さらに、前記子局は、親局からの送信信号を受信する手
    段と、親局の送信周波数とは異なる周波数の超音波を送
    信する手段と、親局の送信信号の受信レベルが、予め設
    定されたしきい値以上の時警告を行う手段とからなる、
    作業用警報装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載において、受信波の周波数成
    分の分析をする手段が、しきい値設定手段を有すること
    を特徴とする作業用警報装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載において、子局の超
    音波の送信周波数が、子局ごとに異り、親局も該周波数
    に対応した受信手段を有することを特徴とする作業用警
    報装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載において、親局の送信手段お
    よび受信手段を、少なくとも2方向に配置したことを特
    徴とする作業用警報装置。
  5. 【請求項5】親局と、少なくとも1局の子局からなり、 前記親局は、超音波を送信する手段と、符号化された超
    音波信号を受信する手段と、該受信信号の相関関数の演
    算手段と、送信から符号化された超音波信号を受信する
    までの時間を計測する手段と、前記相関関数の演算手段
    による演算結果が、予め設定されたしきい値以上の時に
    のみ、送信から受信までの計測時間から危険状態を判断
    する手段と、危険と判断されたとき警告する手段とから
    なり、 さらに、前記子局は、親局からの送信信号を受信する手
    段と、親局の送信信号の受信レベルが予め設定されたし
    きい値以上の時警告を行う手段と、符号化された超音波
    信号を送信する手段とからなる、作業用警報装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003028717A (ja) * 2001-07-13 2003-01-29 Advantest Corp 光波長測定装置、方法、プログラムおよび該プログラムを記録した記録媒体
JP2008170400A (ja) * 2007-01-15 2008-07-24 Omron Corp 検査装置およびその制御方法、ならびに検査装置制御プログラム

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