JPH05281138A - 試料の物理的化学的性質推定方法 - Google Patents
試料の物理的化学的性質推定方法Info
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- JPH05281138A JPH05281138A JP7808092A JP7808092A JPH05281138A JP H05281138 A JPH05281138 A JP H05281138A JP 7808092 A JP7808092 A JP 7808092A JP 7808092 A JP7808092 A JP 7808092A JP H05281138 A JPH05281138 A JP H05281138A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 近赤外分光分析方法を用いて試料の物理的ま
たは化学的性質を推定する。 【構成】 複数の試料の性質を物理的または化学的に測
定した測定値とこれらの試料を400 〜2500nmの波長域
の近赤外線で照射し、その反射または透過光のスペクト
ルから、測定値との相関に関する計算式をPLS手法を
用いて係数を求め計算式を作る。未知の試料のスペクト
ルを得て、この計算式より物理的または化学的性質を推
定する。
たは化学的性質を推定する。 【構成】 複数の試料の性質を物理的または化学的に測
定した測定値とこれらの試料を400 〜2500nmの波長域
の近赤外線で照射し、その反射または透過光のスペクト
ルから、測定値との相関に関する計算式をPLS手法を
用いて係数を求め計算式を作る。未知の試料のスペクト
ルを得て、この計算式より物理的または化学的性質を推
定する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、試料の物理的性質また
は化学的性質の推定方法に関する。
は化学的性質の推定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近赤外分光分析法は10年程前に食品成分
の非破壊分析方法として紹介され、現在では農産物、食
品加工をはじめ、化学工業、製薬工業等で品質管理、工
程管理等に幅広く利用されている。
の非破壊分析方法として紹介され、現在では農産物、食
品加工をはじめ、化学工業、製薬工業等で品質管理、工
程管理等に幅広く利用されている。
【0003】食品中の成分を求める方法の例を述べる
と、ある食品の水分、でんぷん、たんぱく質の成分を求
めるには次のようにする。まず基準(Reference)用の多
数のサンプルについて、化学的分析方法により水分、で
んぷん、たんぱく質の測定値を求めると共に、これらの
サンプルに近赤外線を照射し、その反射光または透過光
のスペクトルを求める。この測定値とスペクトルのデー
タから両者の相関についての計算を行い、計算結果の推
定値と測定値についてのデータを図8に示すようにプロ
ットし検量線を求める。
と、ある食品の水分、でんぷん、たんぱく質の成分を求
めるには次のようにする。まず基準(Reference)用の多
数のサンプルについて、化学的分析方法により水分、で
んぷん、たんぱく質の測定値を求めると共に、これらの
サンプルに近赤外線を照射し、その反射光または透過光
のスペクトルを求める。この測定値とスペクトルのデー
タから両者の相関についての計算を行い、計算結果の推
定値と測定値についてのデータを図8に示すようにプロ
ットし検量線を求める。
【0004】次に別の個々のサンプルについて、近赤外
線のスペクトルと化学的成分の測定値を同様に求め、基
準用のサンプルの相関から得た係数を用いて計算式によ
って成分を計算すると共に、測定値を図8に示すように
相関図にプロットして検量線を求める。この検量線から
計算推定値の誤差を求めて標準誤差および相関係数を求
めることにより、用いた推定用の計算式の係数の評価を
行う。この評価が満足するものであればこの方法を用い
て、未知のサンプルの成分の推定を行う。
線のスペクトルと化学的成分の測定値を同様に求め、基
準用のサンプルの相関から得た係数を用いて計算式によ
って成分を計算すると共に、測定値を図8に示すように
相関図にプロットして検量線を求める。この検量線から
計算推定値の誤差を求めて標準誤差および相関係数を求
めることにより、用いた推定用の計算式の係数の評価を
行う。この評価が満足するものであればこの方法を用い
て、未知のサンプルの成分の推定を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近赤外分光分析方法
は、上述したように食品などの成分の同定などに有効で
ある。しかし成分のみならず、石油製品を例にとってみ
れば、密度や流動点などの物理点性質、引火点やアニリ
ン点などの化学的性質なども得たい場合が多い。
は、上述したように食品などの成分の同定などに有効で
ある。しかし成分のみならず、石油製品を例にとってみ
れば、密度や流動点などの物理点性質、引火点やアニリ
ン点などの化学的性質なども得たい場合が多い。
【0006】本発明は、近赤外分光分析方法を用いて試
料の物理的または化学的性質を得ることのできる方法を
提供することを目的とする。
料の物理的または化学的性質を得ることのできる方法を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、予め物理的または化学的性質のわかっている試料に
近赤外線を400 〜2500nmの波長の範囲で照射してその
反射光または透過光のスペクトルを求め、このスペクト
ルと前記試料の物理的または化学的性質との関係を偏最
小自乗回帰解析(PLS)を用いた回帰分析方法により
関係式を求め、物理的または化学的性質が未知の試料に
近赤外線を400 〜2500nmの波長の範囲で照射しその反
射光または透過光のスペクトルを求め前記関係式を用い
て前記未知の試料の物理的または化学的性質を求める。
め、予め物理的または化学的性質のわかっている試料に
近赤外線を400 〜2500nmの波長の範囲で照射してその
反射光または透過光のスペクトルを求め、このスペクト
ルと前記試料の物理的または化学的性質との関係を偏最
小自乗回帰解析(PLS)を用いた回帰分析方法により
関係式を求め、物理的または化学的性質が未知の試料に
近赤外線を400 〜2500nmの波長の範囲で照射しその反
射光または透過光のスペクトルを求め前記関係式を用い
て前記未知の試料の物理的または化学的性質を求める。
【0008】
【作用】複数の試料の性質を物理的または化学的に測定
した測定値と、これらの試料を400 〜2500nmの波長域
の近赤外線で照射し、その反射光または透過光のスペク
トルから測定値との相関に関する計算式の係数を求めて
計算式を作る。物理的性質または化学的性質の未知の試
料を400 〜2500nmの波長域の近赤外線で照射し、得ら
れたスペクトルを用いて上述の計算式より、その未知の
資料の物理的性質または化学的性質を推定する。
した測定値と、これらの試料を400 〜2500nmの波長域
の近赤外線で照射し、その反射光または透過光のスペク
トルから測定値との相関に関する計算式の係数を求めて
計算式を作る。物理的性質または化学的性質の未知の試
料を400 〜2500nmの波長域の近赤外線で照射し、得ら
れたスペクトルを用いて上述の計算式より、その未知の
資料の物理的性質または化学的性質を推定する。
【0009】この推定値をいかに物理的または化学的測
定値に近づけるかの計算方法として重線形回帰解析(M
LR,Multiple Linear Regression) 、主因子回帰解析
(PCR,Principal Component Regression),偏最小自
乗回帰解析(PLS,PatialLeast Square Regression)
などの方法があるが、偏最小自乗回帰解析(以下PL
Sという)方法が最も精度よく未知の試料の物理的性質
または化学的性質を推定できることがわかった。
定値に近づけるかの計算方法として重線形回帰解析(M
LR,Multiple Linear Regression) 、主因子回帰解析
(PCR,Principal Component Regression),偏最小自
乗回帰解析(PLS,PatialLeast Square Regression)
などの方法があるが、偏最小自乗回帰解析(以下PL
Sという)方法が最も精度よく未知の試料の物理的性質
または化学的性質を推定できることがわかった。
【0010】つまり、被測定物の種類がある範囲に限定
されている、すなわち、構成する成分がある範囲に限定
されている時には、分光分析から得たデータを回帰解析
を用いて処理することにより、物理的性質または化学的
性質を得ることは知られていた。偏最小自乗回帰解析
(PLS)の特色は、従来の他の回帰解析方法では誤差
項にまとめられていた成分相互の作用を順次分離して演
算式の係数を補正することに用いることで、より誤差の
少ない物理的または化学的測定値の推定ができることで
ある。
されている、すなわち、構成する成分がある範囲に限定
されている時には、分光分析から得たデータを回帰解析
を用いて処理することにより、物理的性質または化学的
性質を得ることは知られていた。偏最小自乗回帰解析
(PLS)の特色は、従来の他の回帰解析方法では誤差
項にまとめられていた成分相互の作用を順次分離して演
算式の係数を補正することに用いることで、より誤差の
少ない物理的または化学的測定値の推定ができることで
ある。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。まず物理的または化学的性質推定の算出式につい
て説明する。400 〜2500nmの波長域の近赤外光の照射
によって得られる近赤外データから、物理的または化学
的性質が未知の試料の物理的または化学的性質を推定す
る推定方程式の係数を決定する方法(校正)は、一般に
データ圧縮および校正回帰の段階から成る。なお、以下
の処理はコンピュータを用いて行われる。
する。まず物理的または化学的性質推定の算出式につい
て説明する。400 〜2500nmの波長域の近赤外光の照射
によって得られる近赤外データから、物理的または化学
的性質が未知の試料の物理的または化学的性質を推定す
る推定方程式の係数を決定する方法(校正)は、一般に
データ圧縮および校正回帰の段階から成る。なお、以下
の処理はコンピュータを用いて行われる。
【0012】試料のスペクトルデータ、および試料の物
理的、化学的性質を次のように表す。 X=Ix+TP+E …(1) C=Ic+TQ+f …(2) ここでX={xik}:波長kにおけるサンプルiのスペ
クトルの値のマトリックス I:単位マトリックスx :Xの平均値でk次元の行ベクトル T={tik}:回帰因子行列(評点行列) P={pik}:近赤外荷重行列 E={eik}:誤差 C={cik}:物理的または化学的性質c はCの平均値でk次元の行ベクトル Q={qik}:化学荷重行列 f={fi }:誤差を表す列ベクトル
理的、化学的性質を次のように表す。 X=Ix+TP+E …(1) C=Ic+TQ+f …(2) ここでX={xik}:波長kにおけるサンプルiのスペ
クトルの値のマトリックス I:単位マトリックスx :Xの平均値でk次元の行ベクトル T={tik}:回帰因子行列(評点行列) P={pik}:近赤外荷重行列 E={eik}:誤差 C={cik}:物理的または化学的性質c はCの平均値でk次元の行ベクトル Q={qik}:化学荷重行列 f={fi }:誤差を表す列ベクトル
【0013】データ圧縮により近赤外荷重行列Pと回帰
因子行列Tが定められ、校正回帰によって回帰因子行列
Tを用いて化学荷重q が得られCが求められる。
因子行列Tが定められ、校正回帰によって回帰因子行列
Tを用いて化学荷重q が得られCが求められる。
【0014】次にPLSの基礎アルゴリズムについて説
明する。 1.校正 複数の試料の近赤外スペクトルデータ行列Xと物理的ま
たは化学的性質のベクトルcをまず対称化する。 U=X−Ix …(3) ν=c−Ic …(4) 以下に示す各因子a=1,2…,Aに対して以下の手順
(a),(b),(c),(d)を行う。
明する。 1.校正 複数の試料の近赤外スペクトルデータ行列Xと物理的ま
たは化学的性質のベクトルcをまず対称化する。 U=X−Ix …(3) ν=c−Ic …(4) 以下に示す各因子a=1,2…,Aに対して以下の手順
(a),(b),(c),(d)を行う。
【0015】(a)化学残差νを用い、近赤外荷重ベク
トルpa を U=νPa +E …(5) から最小自乗法(LS,Least Squareres)により推定す
る。解は長さ1に正規化してE pa =kν´U …(6) となる。 Epa はpa の推定値を表し、k は Epa の長
さを1にする尺度因子である。
トルpa を U=νPa +E …(5) から最小自乗法(LS,Least Squareres)により推定す
る。解は長さ1に正規化してE pa =kν´U …(6) となる。 Epa はpa の推定値を表し、k は Epa の長
さを1にする尺度因子である。
【0016】(b)この Epa を用いて U=ta Epa +E …(7) からLSにより回帰因子 Eta を推定する。すなわちE ta =U Ep´a …(8) である。
【0017】(c)この回帰因子行列 ET={ Et1 ,
Et2 ,…, Eta}を用いて化学荷重ベクトルqを ν= ETq+f …(9) からLSにより推定する。 ETはTの推定回帰因子行列
である。すなわちE q=( ET´ ET)-1 ET´ν …(10) を得る。ここで ET´は ETの転置行列、( ET´
ET)-1は( ET´ ET)の逆行列である。
Et2 ,…, Eta}を用いて化学荷重ベクトルqを ν= ETq+f …(9) からLSにより推定する。 ETはTの推定回帰因子行列
である。すなわちE q=( ET´ ET)-1 ET´ν …(10) を得る。ここで ET´は ETの転置行列、( ET´
ET)-1は( ET´ ET)の逆行列である。
【0018】(d)新しい残差 U=X−Ix− ET Ep …(11) ν=c−Ic− ET Eq …(12) を計算し、これに対し手順(a),(b),(c),
(d)により次の Epa , Eta , Eqと新しい残差を
推定し、a=Aまで行う。 Eqは各aに対して計算す
る。因子数Aは未知試料あるいは校正用試料の物理的ま
たは化学的性質の推定の確かさから決定される。
(d)により次の Epa , Eta , Eqと新しい残差を
推定し、a=Aまで行う。 Eqは各aに対して計算す
る。因子数Aは未知試料あるいは校正用試料の物理的ま
たは化学的性質の推定の確かさから決定される。
【0019】 2.未知試料の物理的または化学的性質推定 未知の試料では(3),(8)式からE ti =(xi −x) Ep´ …(13) であり物理的または化学的性質はE ci =c+ Eti Eq …(14) から決定される。この資料の近赤外誤差はE ei =xi −(x+ Eti Ep) …(15) となる。
【0020】次に測定値、推定計算値の具体例について
説明する。図1は油の近赤外線反射スペクトルの一例を
示す図である。横軸は波長を示し、単位はナノメートル
nm、縦軸は反射光Rのlog (1/R)である。
説明する。図1は油の近赤外線反射スペクトルの一例を
示す図である。横軸は波長を示し、単位はナノメートル
nm、縦軸は反射光Rのlog (1/R)である。
【0021】図2はA重油の未知サンプルの物理的性質
または化学的性質をPLS手法を用いて推定した結果を
示す。それぞれの性質についてサンプル数n=9とした
ものである。ここで、xは未知サンプルの平均値、SE
Pは標準誤差(Standard Error)で次式で表される。 SEP=√(Σ(xp −xL )2 )/√(n−1) …(16) ここでn:サンプル数、xp :計算による推定値、
xL :実験室における測定(ラボ測定) 値である。また
γは相関係数で測定レンジをSEPで除した値である。
または化学的性質をPLS手法を用いて推定した結果を
示す。それぞれの性質についてサンプル数n=9とした
ものである。ここで、xは未知サンプルの平均値、SE
Pは標準誤差(Standard Error)で次式で表される。 SEP=√(Σ(xp −xL )2 )/√(n−1) …(16) ここでn:サンプル数、xp :計算による推定値、
xL :実験室における測定(ラボ測定) 値である。また
γは相関係数で測定レンジをSEPで除した値である。
【0022】図3はポリオールの水酸基価(OH価)の
データを示し、図4がガソリンのオクタン価(F−1)
についの測定値と推定値を示す。測定値については、図
3の水酸基価はJISの化学製品の水酸基価(OH価)
ラボ測定K0070により、図4オクタン価はJISの
石油製品オクタン価およびセタン価ラボ測定K2280
による。
データを示し、図4がガソリンのオクタン価(F−1)
についの測定値と推定値を示す。測定値については、図
3の水酸基価はJISの化学製品の水酸基価(OH価)
ラボ測定K0070により、図4オクタン価はJISの
石油製品オクタン価およびセタン価ラボ測定K2280
による。
【0023】図5,図6は軽油のデータを示し、(a)
は分留性状の初留点(I.B.P.)、(b)は分留性
状の蒸留50%点、(c)は引火点(F.P.)、(d)
は粘度(VISC.)(e)は軽油の目詰まり点(CF
PP)の測定値と推定値を示す。(a)および(b)の
測定値はJISの初留点・蒸留50%点ラボ測定K225
4により、(c)はJISの石油製品引火点ラボ測定K
2265により、(d)はJISの石油製品動粘度およ
び粘度指数ラボ測定K2283により、(e)はJIS
の軽油の目詰まり点(CFPP)ラボ測定K2288に
よる。
は分留性状の初留点(I.B.P.)、(b)は分留性
状の蒸留50%点、(c)は引火点(F.P.)、(d)
は粘度(VISC.)(e)は軽油の目詰まり点(CF
PP)の測定値と推定値を示す。(a)および(b)の
測定値はJISの初留点・蒸留50%点ラボ測定K225
4により、(c)はJISの石油製品引火点ラボ測定K
2265により、(d)はJISの石油製品動粘度およ
び粘度指数ラボ測定K2283により、(e)はJIS
の軽油の目詰まり点(CFPP)ラボ測定K2288に
よる。
【0024】図7は米の官能食味値とこの推定値を示す
図である。推定値には比較のためMLR手法による推定
値も記載した。ここで官能食味値とは、食糧庁によって
全国の食糧事務所で行われる食味試験で出される結果
で、24人のパネラが所定の手順で基準となる試料と複数
の試料を試食して基準米に対する各サンプル米の評価値
を出し、これを統計処理して算出した値である。
図である。推定値には比較のためMLR手法による推定
値も記載した。ここで官能食味値とは、食糧庁によって
全国の食糧事務所で行われる食味試験で出される結果
で、24人のパネラが所定の手順で基準となる試料と複数
の試料を試食して基準米に対する各サンプル米の評価値
を出し、これを統計処理して算出した値である。
【0025】なお、図1に示すようにスペクトルデータ
はサンプルに対する近赤外線の反射または透過光強度R
をlog (1/R)として用いるが普通であるが、最近の
コンピュータのメモリ容量の拡大および演算能力の拡大
により強度Rをそのまま用いてもよい。またR、log
(1/R)を1次微分してノイズを少なくしたり、オフ
セットを消したりするとよい。さらにR,log (1/
R)の2次微分により背景ノイズを除去することも効果
的である。背景ノイズとしては波長に対しリニアな外部
ノイズで、例えば、照明光の変動などで、2次微分はこ
の影響を除去するのに役立つ。また、近赤外線の波長域
は可視光〜近赤外の400 〜2500nmを用いるが、この全
領域を用いることなく、必要な部分の単数または複数の
波長帯のデータを使用してもよい。
はサンプルに対する近赤外線の反射または透過光強度R
をlog (1/R)として用いるが普通であるが、最近の
コンピュータのメモリ容量の拡大および演算能力の拡大
により強度Rをそのまま用いてもよい。またR、log
(1/R)を1次微分してノイズを少なくしたり、オフ
セットを消したりするとよい。さらにR,log (1/
R)の2次微分により背景ノイズを除去することも効果
的である。背景ノイズとしては波長に対しリニアな外部
ノイズで、例えば、照明光の変動などで、2次微分はこ
の影響を除去するのに役立つ。また、近赤外線の波長域
は可視光〜近赤外の400 〜2500nmを用いるが、この全
領域を用いることなく、必要な部分の単数または複数の
波長帯のデータを使用してもよい。
【0026】その他の応用例をいくつかあげる。油のよ
う素価の場合には似た品種同志で、例えば、無加工油・
硬化油・調合油・分別油などのように、グループ分けを
して適用する。粉末または粒状の異性体または同位体の
混合割合、無機物または有機物の結晶成分の割合、アル
ミナの水酸基の量の測定など利用例は多い。
う素価の場合には似た品種同志で、例えば、無加工油・
硬化油・調合油・分別油などのように、グループ分けを
して適用する。粉末または粒状の異性体または同位体の
混合割合、無機物または有機物の結晶成分の割合、アル
ミナの水酸基の量の測定など利用例は多い。
【0027】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は近赤外線のスペクトルデータと測定値のデータをPL
S手法を用いて処理して試料の物理的または化学的性質
を推定する式を算出し、未知の試料の物理的または化学
的性質を精度よく推定することができる。
は近赤外線のスペクトルデータと測定値のデータをPL
S手法を用いて処理して試料の物理的または化学的性質
を推定する式を算出し、未知の試料の物理的または化学
的性質を精度よく推定することができる。
【図1】油の近赤外線スペクトルの一例を示す図であ
る。
る。
【図2】A重油の未知サンプルの物理的または化学的性
質を推定した例を示す図である。
質を推定した例を示す図である。
【図3】ポリオールの水酸基価の測定値と推定値を示す
図である。
図である。
【図4】ガソリンのオクタン価の測定値と推定値を示す
図である。
図である。
【図5】軽油の初留点、蒸留50%点、引火点の測定値と
推定値を示す図である。
推定値を示す図である。
【図6】軽油の粘度、目詰まり点の測定値と推定値を示
す図である。
す図である。
【図7】米の官能食味値と推定食味値を示した図であ
る。
る。
【図8】検量線の一例を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 予め物理的または化学的性質のわかって
いる試料に近赤外線を400 〜2500nmの波長の範囲で照
射してその反射光または透過光のスペクトルを求め、こ
のスペクトルと前記試料の物理的または化学的性質との
関係を偏最小自乗回帰解析(PLS)を用いた回帰分析
方法により関係式を求め、物理的または化学的性質が未
知の試料に近赤外線を400 〜2500nmの波長の範囲で照
射しその反射光または透過光のスペクトルを求め前記関
係式を用いて前記未知の試料の物理的または化学的性質
を求めることを特徴とする試料の物理的化学的性質推定
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7808092A JPH05281138A (ja) | 1992-04-01 | 1992-04-01 | 試料の物理的化学的性質推定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7808092A JPH05281138A (ja) | 1992-04-01 | 1992-04-01 | 試料の物理的化学的性質推定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05281138A true JPH05281138A (ja) | 1993-10-29 |
Family
ID=13651870
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7808092A Pending JPH05281138A (ja) | 1992-04-01 | 1992-04-01 | 試料の物理的化学的性質推定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05281138A (ja) |
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JPH0235338A (ja) * | 1988-05-31 | 1990-02-05 | Hercules Inc | 処理される水/セルロース・スラリー中の化学成分の保有量を監視し、制御する方法 |
-
1992
- 1992-04-01 JP JP7808092A patent/JPH05281138A/ja active Pending
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