JPH05279848A - レーザアブレーションによる薄膜形成方法 - Google Patents

レーザアブレーションによる薄膜形成方法

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JPH05279848A
JPH05279848A JP7761692A JP7761692A JPH05279848A JP H05279848 A JPH05279848 A JP H05279848A JP 7761692 A JP7761692 A JP 7761692A JP 7761692 A JP7761692 A JP 7761692A JP H05279848 A JPH05279848 A JP H05279848A
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JP
Japan
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target
laser
thin film
laser light
clusters
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Withdrawn
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JP7761692A
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Ryoichi Mukai
良一 向井
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーザアブレーション、より詳しくは、パル
ス・レーザ光をターゲット表面に照射して、ターゲット
からの放出物を堆積させる薄膜形成方法に関し、レーザ
アブレーション法で表面に微粒子の無い正常な薄膜を形
成する方法を提供する。 【構成】 堆積しようする材料で構成されたターゲット
6に真空中でパルスレーザ光13を照射して、該材料の
原子ないしクラスターを放出させ、これを同一真空中に
配置した基板7に堆積させて薄膜を形成する方法におい
て、ターゲット6からの放出物に対して別のレーザ光1
4を照射して、クラスターを解離させるように構成す
る。別のレーザ光14にパルス幅が1μsec 以上のパル
スレーザ光あるいは連続波レーザ光を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザアブレーショ
ン、より詳しくは、パルス・レーザ光をターゲット表面
に照射してターゲットからの放出物を堆積させて薄膜を
形成する方法に関する。レーザアブレーション法では、
高融点材料の薄膜形成が可能であり、レーザ装置はター
ゲットや基板とは全く別のところにあって、成膜雰囲気
のコントロールが容易であるなどの利点がある。
【0002】
【従来の技術】半導体装置(集積回路)を製造する際に
は、能動層(半導体層)、配線層(導電層)、絶縁層な
どの薄膜を形成する工程が必須であり、その薄膜堆積技
術には、半導体装置の高性能化が進められる中で、多く
の課題が挙げられている。その課題の中で重要なものは
堆積膜の高純度化であり、それは予期せぬ不純物の混入
によって堆積膜が本来有する特性が阻害されてしまうか
らである。半導体装置の高集積化、微細化が進み、この
ような不純物混入がデバイス特性により強く影響するよ
うになってきている。そこで、雰囲気コントロールの利
点を利用して、高純度化に適する成膜方法としてレーザ
アブレーション法がある。
【0003】また、最近研究開発が進んでいる酸化物高
温超伝導体において、その薄膜を原子層レベルの膜厚制
御して積層する際に、レーザアブレーション法を用いる
ことが試みられている。これらのレーザアブレーション
法では、高真空容器中にターゲットと基板とを配置し、
該容器の入射窓からレーザ光(特に、パルス・レーザ
光)をターゲットに照射してターゲット材料の原子ない
しクラスター(原子団)の放出物を基板上に堆積させて
薄膜を形成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のレーザアブレー
ション法で堆積させて薄膜を形成すると、膜表面に微粒
子をばらまいたように膜と粉体とが共存しているような
薄膜となってしまうことがある。これは、ターゲットか
らのクラスターが固まってそのまま基板に付着して固化
して微粒子となってしまうからである。基板を加熱して
おくことによって、その熱エネルギーで付着した原子お
よびクラスターが再配列されることもあり得るが、加熱
が別の問題を招くことがある。
【0005】本発明の目的は、レーザアブレーション法
で表面に微粒子の無い正常な薄膜を形成する方法を提供
することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的が、堆積しよ
うする材料で構成されたターゲットに真空中でパルスレ
ーザ光を照射して、該材料の原子ないしクラスターを放
出させ、これを同一真空中に配置した基板に堆積させて
薄膜を形成する方法において、ターゲットからの放出物
に対して別のレーザ光を照射して、クラスターを解離さ
せることを特徴とするレーザアブレーションによる薄膜
形成方法によって達成される。
【0007】放出物に対して照射するレーザ光にパルス
幅が1μsec 以上のパルスレーザ光あるいは連続波レー
ザ光を用いることは好ましい。さらに、放出物に対して
照射するレーザ光を、2枚の反射ミラーによってターゲ
ットの表面に沿った方向に繰返し反射するようにするこ
とも好ましい。
【0008】
【作用】ターゲットからのクラスターに別のレーザ光を
照射して、クラスターを解離して原子に分解することに
よって、微粒子発生を防止することができる。クラスタ
ーは0.1〜1μm程度の大きさを有している原子の塊で
あり、ターゲット(バルク)と同じ様なレーザ光に対し
て吸収係数を持つと見なせる。さらに、バルクと異なる
点は、孤立した系なので熱の放出が非常に少なく抑えら
れて急激な温度上昇が起こり、爆発的な解離現象(分
解)が生じることである。
【0009】
【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明の実施態
様例および比較例によって本発明を詳細に説明する。図
1は本発明に係るパルス・レーザアブレーション法の概
略断面図であり、レーザ蒸着装置としては、真空ポンプ
に繋がりかつレーザ光透過の入射窓1を備えた真空容器
2と、第1レーザ発振器(パルス・レーザ)3と、第2
レーザ発振器(パルス・レーザまたは連続発振レーザ
光)4とからなる。
【0010】真空容器2内にターゲット6および基板7
を配置する。例えば、アルミニウムターゲット6の下方
に熱酸化SiO2膜を有するシリコン基板7を配置する。そ
して、真空容器2内の真空度を10-11Torr 程度にす
る。従来のレーザアブレーションによると、第1レーザ
発振器3のパルスレーザ光13を集光してターゲット6
に照射する。例えば、ArFエキシマレーザ(パルス・
レーザ)3からパルス幅数十ナノ秒のレーザ光14をス
ポット径1mm程度でパルスエネルギー密度を20J/cm2
に集光レンズ8で集光して、アルミニウムターゲット6
に照射する。その結果として、レーザ照射部分のアルミ
ニウムが放出され、その放出物が基板7の上に飛着して
堆積膜(薄膜)を形成する。得られた薄膜はその表面に
微粒子がふりまかれた様な感じの凹凸が生じていた。
【0011】本発明によると、図1に示すように、第2
レーザ発振器4を上述した第1レーザ発振器3の使用に
併用して、第2レーザ光14をターゲット6の表面近く
をターゲットとほぼ平行に、かつ第1レーザ光13の照
射位置をカバーするように照射する。例えば、第2レー
ザ光14を、幅2mmとして、ターゲット6の表面との距
離dを1mmとして、ターゲットと平行に通過させる。
【0012】ターゲット6から放出物であるクラスター
は、約2×1014cm/secの速度を有しているので、第2
レーザ光の照射地点(ターゲット表面より1mm)に達す
るのには、約5μsec の時間がかかる。したがって、第
1レーザ光照射と同期させて第2レーザ光照射を行うに
は、約5μsec よりも長いパルス幅のレーザ光あるいは
連続波のレーザ光を用いる必要がある。例えば、第2レ
ーザ発振器4をパルスレーザとするならば、YAGレー
ザ(パルス幅10μsec で約50J/cm2集光による)を
用い、連続レーザ光ならば、Arイオンレーザを用い
る。この第2レーザ発振器4からの第2レーザ光によっ
て、未だ固まらないクラスターを解離することができ
る。このようにして飛着するクラスターがなくなるの
で、基板7上に形成される堆積膜はその表面が平坦かつ
スムースなもので、膜質が向上している。
【0013】図2には、第2レーザ光14を有効に用い
るために、ターゲット6のレベルで2枚の反射ミラー1
6A、16Bを設置した場合のレーザ蒸着装置を示す。
この場合には、真空容器2に第2レーザ発振器4とは反
対側で透過窓17が備えられている。反射ミラーを真空
容器内に設置することも可能であるが、簡単に反射角度
制御するには、真空容器外に設けたほうがよい。ミラー
を設けることによって、第2レーザ光14を多数回繰り
返して反射させて、クラスターを解離するレーザ照射領
域を拡大できかつクラスターの加熱にも寄与する。した
がって、クラスターの解離効率が向上する。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るレー
ザアブレーションの薄膜形成方法では、ターゲットから
のクラスターを基板に飛着する前に解離(分解)して無
くすので、基板上に堆積するクラスターの微粒子が無く
なり得られる薄膜はその膜質が良いものとなる。半導体
装置や酸化物高温超伝導体での薄膜形成に本発明の方法
を応用することによって性能の良いものが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するレーザアブレーション装
置の概略断面図である。
【図2】反射ミラーを備えたレーザアブレーション装置
の概略断面図である。
【符号の説明】
1…透過窓 2…真空容器 3…第1レーザ発振器 4…第2レーザ発振器 6…ターゲット 7…基板 13…第1レーザ光 14…第2レーザ光 16A、16B…反射ミラー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 堆積しようする材料で構成されたターゲ
    ットに真空中でパルスレーザ光を照射して、該材料の原
    子ないしクラスターを放出させ、これを同一真空中に配
    置した基板に堆積させて薄膜を形成する方法において、
    前記ターゲット(6)からの放出物に対して別のレーザ
    光(14)を照射して、前記クラスターを解離させるこ
    とを特徴とするレーザアブレーションによる薄膜形成方
    法。
  2. 【請求項2】 前記放出物に対して照射する前記レーザ
    光(14)にパルス幅が1μsec 以上のパルスレーザ光
    を用いることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記放出物に対して照射する前記レーザ
    光(14)に連続波レーザ光を用いることを特徴とする
    請求項1記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記放出物に対して照射する前記レーザ
    光(14)を、2枚の反射ミラー(16A、16B)に
    よって前記ターゲット(6)の表面に沿った方向に繰返
    し反射することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
    記載の製造方法。
JP7761692A 1992-03-31 1992-03-31 レーザアブレーションによる薄膜形成方法 Withdrawn JPH05279848A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2009091613A (ja) * 2007-10-05 2009-04-30 Nagasaki Univ 成膜方法及び成膜装置

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