JPH05279841A - 金属又はセラミックス蒸着フィルムを用いた製品及び金属又はセラミックス蒸着フィルムの製造方法 - Google Patents

金属又はセラミックス蒸着フィルムを用いた製品及び金属又はセラミックス蒸着フィルムの製造方法

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JPH05279841A
JPH05279841A JP4106183A JP10618392A JPH05279841A JP H05279841 A JPH05279841 A JP H05279841A JP 4106183 A JP4106183 A JP 4106183A JP 10618392 A JP10618392 A JP 10618392A JP H05279841 A JPH05279841 A JP H05279841A
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film
metal
vapor deposition
vapor
porous fluororesin
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JP4106183A
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Sunao Fukutake
素直 福武
Kazuhiko Ohashi
和彦 大橋
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Japan Gore Tex Inc
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 多孔質ふっ素樹脂フィルムに金属またはセラ
ミックスを蒸着したフィルムを用いた製品および接着強
度が向上し、均質な金属又はセラミックスを蒸着させる
金属又はセラミックス蒸着法を提供する。 【構成】(1) 多孔質ふっ素樹脂フィルムに金属を蒸
着した回路基板、アンテナ用基板、抗菌性フィルム、フ
ァブリックス用フィルム、集電体用フィルム、電磁シー
ルド用フィルム、耐食性電極用フィルム、ガスセンサー
用電極膜、濡水センサー及び静電気除去エアーフィルタ
ー、およびセラミックスを蒸着した電子回路基板、親水
性フイルター。少なくとも2個所以上の蒸着源より金属
又はセラミックスを蒸着し、フィルムと蒸着源を相対的
に移動させ、蒸着源の長さを多孔質ふっ素樹脂フィルム
幅の1/5以上とし、又は系内圧力が1×10-3Tor
r以下の真空下で蒸着を行う金属又はセラミックス蒸着
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属又はセラミックス
を蒸着した多孔質ふっ素樹脂フィルムからなる製品、金
属蒸着フィルム及び多孔質ふっ素樹脂に対する金属又は
セラミックス蒸着法に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】従来、多孔質ふっ素樹脂フ
ィルムに金属を蒸着した金属蒸着フィルムは知られてい
る(例えば、特開昭64−12406号)。このような
金属蒸着フィルムの場合、その問題の1つは、フィルム
と金属との間の接着強度が不十分である点にあり、フィ
ルム上に均一にかつ強度よく金属を蒸着させる方法が要
望されている。また、このような金属蒸着フィルムの他
の問題は、その用途開発により、その金属蒸着フィルム
の特性を充分に生かした新しい製品の開発が要望されて
いる。さらに、多孔質ふっ素樹脂フィルムと他の物質と
の複合化についても、新しい複合化フィルの開発が要望
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、多孔質ふっ
素樹脂フィルムに金属を蒸着した金属蒸着フィルムを用
いた新しい製品を提供するとともに、多孔質ふっ素樹脂
フィルムにセラミックスを蒸着したセラミックスフィル
ムを用いた新しい製品の開発、多孔質ふっ素樹脂フィル
ムと蒸着金属との間の接着強度が向上した金属蒸着フィ
ルム及び多孔質ふっ素樹脂フィルムに均質な金属又はセ
ラミックスを蒸着させる金属又はセラミックス蒸着法を
提供することをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、下記の製品及び方法
が提供される。 (1) 多孔質ふっ素樹脂フィルムに金属を蒸着した金
属蒸着フィルムからなる回路基板。 (2) 多孔質ふっ素樹脂フィルムに金属を蒸着した金
属蒸着フィルムからなるアンテナ用基板。 (3) 多孔質ふっ素樹脂フィルムに抗菌性金属を蒸着
した金属蒸着フィルムからなる抗菌性フィルム。 (4) 多孔質ふっ素樹脂フィルムに金属を蒸着した金
属蒸着フィルムからなるファブリックス用フィルム。 (5) 多孔質ふっ素樹脂フィルムに金属を蒸着した金
属蒸着フィルムからなる集電体用フィルム。 (6) 多孔質ふっ素樹脂フィルムに金属を蒸着した金
属蒸着フィルムからなる電磁シールド用フィルム。 (7) 多孔質ふっ素樹脂フィルムに耐食性金属を蒸着
した金属蒸着フィルムからなる耐食性電極用フィルム。 (8) 多孔質ふっ素樹脂フィルムの片面のみに金属を
蒸着した金属蒸着フィルムからなるガスセンサー用電極
膜。 (9) 多孔質ふっ素樹脂フィルムにセラミックスを蒸
着したセラミックス蒸着フィルムからなる電子回路基
板。 (10) 多孔質ふっ素樹脂フィルムにセラミックスを
蒸着したセラミックス蒸着フィルムからなる親水性フィ
ルター。 (11) 親水化処理した多孔質ふっ素樹脂フィルムに
金属を蒸着した金属蒸着フィルム。 (12) 親水化処理した多孔質ふっ素樹脂フィルムに
金属を蒸着した金属蒸着フィルムからなる濡水センサ
ー。 (13) 多孔質ふっ素樹脂フィルムに対し、少なくと
も2個所以上の蒸着源より金属又はセラミックスを蒸着
することを特徴とする多孔質ふっ素樹脂フィルム表面へ
の金属又はセラミックス蒸着法。 (14) 多孔質ふっ素樹脂フィルムに対して蒸着源か
ら金属又はセラミックスを蒸着させるに際し、該フィル
ムと蒸着源を相対的に移動させることを特徴とする多孔
質ふっ素樹脂フィルム表面への金属又はセラミックス蒸
着法。 (15) 蒸着源の長さを多孔質ふっ素樹脂フィルム幅
の1/5以上としたことを特徴とする多孔質ふっ素樹脂
フィルム表面への金属又はセラミックス蒸着法。 (16) 系内圧力が1×10-3Torr以下の真空下
で蒸着を行う多孔質ふっ素樹脂フィルム表面への金属又
はセラミックス蒸着法。 (17) 多孔質ふっ素樹脂フィルムに金属を蒸着した
金属蒸着フィルムからなる静電気除去エアーフィルタ
ー。
【0005】本発明で用いる多孔質ふっ素樹脂フィルム
は、従来公知のものであり、その好ましい樹脂はポリテ
トラフルオロエチレン(PTFE)であるが、その他、
テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共
重合体(FEP)、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニ
リデン等のフィルムも使用し得る。本発明で好ましく用
いる多孔質ふっ素樹脂フィルムは、テトラフルオロエチ
レンの延伸物からなり、平均細孔直径:100μm以
下、好ましくは50μm以下、空孔率:5〜95%、好
ましくは50〜95%を有するものである。このような
ものについては、特公昭56−45773号、特公昭5
6−17216号、米国特許第4187390号に詳述
されている。本発明では、必要に応じて、多孔質ふっ素
樹脂フィルムを親水化して用いることができる。
【0006】本発明により製品素材として用いる金属蒸
着フィルム及びセラミックス蒸着フィルムは、前記した
多孔質ふっ素樹脂フィルム(以下、単にフィルムとも言
う)上に金属又はセラミックスを蒸着させることによっ
て得ることができる。この場合の蒸着法としては、従来
公知の方法を用いることができるが、本発明では、フィ
ルム表面上に均一な蒸着層を形成させるために、2個所
の蒸着源を用いて蒸着する方法や、フィルムと蒸着源を
相対的に移動させて蒸着する方法等により行うのが好ま
しい。また、蒸着法は、イオンプレーティング、スパッ
タリングの他、プラズマをかけながら蒸着を行う方法
や、プラズマ処理を行った後に蒸着を行う方法等、従来
公知の乾式方法、物理的方法、気相法による各種の粒子
付着法を包含する。
【0007】次に、図1を参照して本発明の蒸着性につ
いて説明する。図1は2個所の蒸着源を用いてフィルム
表面に蒸着層を形成させる方法の原理説明図である。図
1において、1は蒸着層、2はフィルム、3は蒸着源を
示す。蒸着源3は、金属又はセラミックスを蒸気化する
装置部分である。蒸着源3から蒸発した金属又はセラミ
ックスの蒸気はその蒸着源から方向を変えてフィルム近
傍に入射され、フィルム2表面に析出して蒸着層1が形
成される。このようにして、2個以上の蒸着源を用いる
ことによって、フィルム上に均一な膜厚を持ちかつ接着
強度の高い蒸着層を形成させることができる。蒸着源の
数はできる限り多い方が好ましく、また、その蒸着源
は、蒸着処理すべきフィルムの中心を通る垂線に対し
て、点対称となるように配置することが好ましい。
【0008】図2は、蒸着源として抵抗加熱により加熱
されるタングステンボートを用い、そのタングステンボ
ートの長さを、多孔質ふっ素樹脂フィルム幅の1/5以
上となるように充分に長くとり、縦方向に長く延びたタ
ングステンボートを用いる蒸着法の原理説明図である。
この場合、ボートからは矢印方向に蒸気が放射され、フ
ィルム2上には均一厚みでかつ接着強度の高い蒸着層1
が形成される。
【0009】図3は、フィルムと蒸着源とを相対的に移
動させる蒸着法の原理説明図である。この図において、
2はフィルム、3は蒸着源、4はフィルム保持部材、5
はその保持部材4を回転させる回転軸を示す。この蒸着
法では、フィルム2が保持材料とともに矢印方向に回動
することから、蒸着源3から出た蒸気は入射角度を変え
てフィルム3上に導き、析出させることができる。ま
た、この場合、フィルムを移動させる代りに、蒸着源3
を移動させることによっても図3の場合と同様の効果を
得ることができる。蒸着源3は1個又は複数であること
ができる。
【0010】本発明の蒸着性においては、系内の圧力を
10-3Torr以下の低真空にし、アルゴンガスを入れ
た場合でも、金属粒子等の蒸着粒子がこのアルゴン粒子
とぶつかって散乱を起し、多くの異った入射角度で多孔
質ふっ素樹脂フィルム近傍に入り込むので、前記と同様
の効果を得ることができる。
【0011】前記のようにして得られる金属又はセラミ
ックス蒸着フィルムの説明断面図を図4に示す。図4に
おいて、1は蒸着層、2はフィルム、6はフィブリル部
分、7はノード部分である。前記した蒸着法によれば、
図4に示すように、フィルム表面近傍のフィブリル部分
及びノード部分に蒸着物が回り込んで、これを包むよう
に付着し、さらにこの上に蒸着物が成長し、蒸着層1が
形成される。これにより、下地フィルムと蒸着物との接
着強度が向上し、信頼性の高い複合フィルムが得られ
る。
【0012】次に、本発明による蒸着フィルムを用いた
製品について説明する。図5は金属蒸着フィルムを用い
たフレキシブル回路基板の説明断面図である。この図に
おいて、10はフレキシブル回路基板を示し、11は多
孔質ふっ素樹脂フィルム、12は金属蒸着層、13は耐
熱性樹脂フィルムを示す。このフレキシブル回路基板
は、例えば2枚の多孔質ふっ素樹脂フィルム11を、そ
の間に耐熱性樹脂フィルム13を介して積層接着して形
成した積層物の表面に金属蒸着層12を形成させること
によって製造される。耐熱性樹脂フィルム13として
は、ポリイミドフィルムを用いることができ、金属蒸着
層12における蒸着金属としては、通常、銅(Cu)が
用いられる。ポリイミドフィルム(厚さ25μm)の両
面に多孔質ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フ
ィルム(厚さ50μm、細孔直径0.2μm、空孔率6
0%)を積層接着して積層物を作った。この積層物は、
εr=1.9、tanδ=0.0006(6GHz)の
誘電特性を示した。また、その耐屈曲性(JIS C6
471、R=4.8mm)は、1×106回以上であ
り、良好なフレキシブル性を示した。この積層物の両面
に、図1に示すようにして、蒸着源2個所で、蒸着金属
としてのCuを、真空度1×10-5Torr、の条件
で、厚さ3000Åの金属蒸着層を形成した。このよう
にして形成された金属蒸着層は、接着強度が高く、セロ
ハンテープ剥離試験では剥離を生じなかった。また、そ
の剥離強度は、5mm×5mmの面積当り、2kgであ
った。
【0013】図6は平面アンテナ用基板15の説明断面
図を示す。この図において、15は平面アンテナ用基板
を示し、16は多孔質ふっ素樹脂フィルム、17はアン
テナ回路、18は金属板を各示す。この平面アンテナ用
基板は、例えば、厚さ約1mmのアルミニウム板18に
多孔質PTFEフィルム16を積層接着し、その上にア
ルミニウムを蒸着してアンテナ回路17を形成すること
により得ることができる。このものは、εr=1.2、
tanδ=1.5×10-4(6GHz)の良好な誘電特
性を示した。蒸着用金属としては、アルミニウムの他、
銅等の導電性の良い金属が用いられる。
【0014】図7は集電体用フィルム19の説明断面図
を示す。この図において、19は集電体用フィルムを示
し、20は多孔質ふっ素樹脂フィルム、21は金属蒸着
層を示す。この集電体用フィルムは、例えば、空孔率8
0%、厚さ50μm、細孔直径0.2μmの多孔質PT
FEフィルム20上に、2個所の蒸着源から抵抗加熱方
式でニッケルを4000Åの厚さに蒸着し、幅40m
m、長さ2mにスリットすることにより得ることができ
る。この集電体用フィルムは、高い剥離強度を示し、セ
ロハンテープ剥離試験においては剥離しなかった。ま
た、シート抵抗0.5Ω/□、透気度(GNo)7秒を
示した。この集電体用フィルムは、電池集電体用フィル
ムとして利用し得る他、給電体用フィルムとしても使用
できる。蒸着用金属としては、前記ニッケルやアルミニ
ウム等の導電性の良い金属が用いられる。
【0015】図8に耐食性電極用フィルム22の説明断
面図を示す。この図において、22は耐食性電極用フィ
ルムを示し、23は多孔質ふっ素樹脂フィルム、24は
金属蒸着層を示す。この耐食性電極用フィルムは、例え
ば、厚さ100μm、細孔直径0.2μmの多孔質PT
FEフィルム23上に、白金(Pt)をビーム加熱方式
で蒸着することにより得ることができる。この場合、蒸
着源は1個所とし、図3に示すように、多孔質PTFE
フィルムは、これを保持部材に支持させ、保持部材とと
もに回転させながら蒸着を行った。蒸着条件としては、
真空度1×10-5Torr、蒸着速度10Å/sec、
蒸着層厚さ3000Åの条件を用いた。この電極用フィ
ルムは、0.5Ω/□のシート抵抗値を示し、多孔質P
TFEと白金からなるため、耐食性にすぐれたものであ
った。この電極用フィルムは、体内電極としても好適で
ある。蒸着用金属としては、前記白金の他、チタンや金
等の耐食性の良いものが用いられる。
【0016】図9に濡水センサー25の説明断面図を示
す。この図において、25は濡水センサーを示し、26
は親水化多孔質ふっ素樹脂フィルム、27は金属蒸着層
を示す。この濡水センサーは、例えば、厚さ50μm、
細孔直径0.2μmの多孔質PTFEフィルムを、メタ
ノール又はエタノールで希釈したテトラフルオロエチレ
ン/ビニルアルコール共重合体溶液(濃度0.5wt
%)中に漬浸した後、60℃で30分間加熱乾燥し、親
水化された多孔質PTFEフィルム26を得た後、この
フィルムの両面にニッケルを蒸着して金属蒸着層27を
形成することによって得ることができる。この濡水セン
サーは、これに水が付着すると、その親水化多孔質PT
FEフィルム層26にイオンを含んだ水が入り込み、2
つの金属蒸着層27間にリーク電流が流れて濡水を検知
する。蒸着用金属としては、前記ニッケルの他、銅、ア
ルミニウム等の導電性の良い金属が用いられる。
【0017】図10に抗菌性フィルムを素材としたエア
フィルターの説明断面図を示す。この図において、28
は抗菌性フィルターを示し、29は多孔質ふっ素樹脂フ
ィルム、30は抗菌性金属蒸着層を示す。この抗菌性フ
ィルターは、例えば、細孔直径0.2μm、空孔率80
%、厚さ40μm、透気度(GNo)6秒の多孔質PT
FEフィルム29の片面に、銀(Ag)2000Åを蒸
着させることによって得ることができる。このものをエ
アーフィルターとして使用したところ、金属を蒸着して
いない同じ多孔質PTFEフィルムに比べて、透気度は
殆ど変らず良好で、かつフィルム表面及び内部に発生す
るカビの量が大幅に低減できた。蒸着用金属としては、
前記銀の他に、銅、金等の抗菌性金属が用いられる。
【0018】図11に電磁シールド用フィルム31の説
明断面図を示す。この図において、31は電磁シールド
用フィルムを示し、32は多孔質ふっ素樹脂フィルム、
33は熱硬化性樹脂層、34は金属蒸着層を示す。この
電磁シールド用フィルムは、例えば、厚さ40μm、空
孔率80%の多孔質PTFEフィルム32の片面に厚さ
5000Åのニッケル蒸着層34を形成し、他方の片面
に厚さ20μmの半硬化(Bステージ)エポキシ樹脂層
を形成することによって得ることができる。このもの
は、その半硬化エポキシ樹脂層を介して、他の基板やフ
ィルムの上に容易に熱圧着させることができ、これによ
り電磁シールド効果を付与することができる。蒸着用金
属としては、前記ニッケルの他、銅、アルミニウム等の
導電性金属が使用される。また、熱硬化性樹脂として
は、前記エポキシ樹脂の他、フェノール樹脂、ウレタン
樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の各種のものが使用可
能である。
【0019】図12に、本発明のガスセンサー用膜フィ
ルターを用いたガスセンサー51の説明断面図を示す。
この図において、35はガスセンサー用膜フィルター、
36は多孔質ふっ素樹脂フィルム、37は金属蒸着層、
38は集電体、39はアノード、40は電解質を各示
す。このガスセンサーは、アノード39を有し、電解質
40を収容した筒状容器の上端開口部に電解質40に接
触する集電体(例えば白金ネット)38を介して、膜フ
ィルター35を配設することによって得ることができ
る。膜フィルター35は、例えば、厚さ100μm、空
孔率80%の多孔質PTFEフィルム36の片面に白金
を蒸着せて金属蒸着層37を形成することにより得るこ
とができる。この膜は、透気度が大きく、かつ電気伝導
性及び耐食性にすぐれたものである。蒸着用金属として
は、前記白金の他、チタン、金等の耐食性金属が用いら
れる。
【0020】図13に親水性フィルター41の説明断面
図を示す。この親水性フィルターは、例えば、厚さ20
μm、細孔直径3μmの多孔質PTFEフィルムに、S
iO2を蒸着速度2Å/secでゆっくりと蒸着し、フ
ィルム内部にまでSiO2を蒸着させることによって得
ることができる。このSiO2蒸着フィルムは、その内
部まで親水性を示す。また、このものは、耐熱性にすぐ
れ、300℃で加熱した後でも良好な親水性を示した。
蒸着用セラミックスとしては、前記シリカの他、アルミ
ナ、マグネシウム、カルシア、ジルコニア、チタニア等
の各種の金属酸化物や金属窒化物等が用いられる。
【0021】図14にファブリック用シート42の説明
断面図を示す。この図において、42はファブリック用
シートを示し、43は多孔質ふっ素樹脂フィルム、44
は金属蒸着層、45は接着剤層、46は布地を各示す。
このファブリック用シートは、例えば、多孔質PTFE
フィルム43を接着剤層45を介して布地上にラミネー
トし、このラミネート体のフィルム上にアルミニウムを
2000Å厚に蒸着させることによって得ることができ
る。このものは、透気性にすぐれ、金属アルミニウムの
熱反射作用により保温特性にもすぐれている。さらに屈
曲によっても蒸着金属が剥離するようなこともない。蒸
着用金属としては、前記アルミニウムの他、チタン、ニ
ッケル等の熱反射作用にすぐれたものが使用される。
【0022】図15にセラミックス蒸着フィルムを用い
た電子回路基板の説明断面図を示す。この図において、
47は電子回路基板を示し、48は多孔質ふっ素樹脂フ
ィルム、49は導体回路、50はセラミックス蒸着層を
示す。この電子回路基板は、例えば、多孔質PTFEフ
ィルム48の片面にAl23を蒸着して厚さ8000Å
のセラミックス蒸着層50を形成し、他方の面に導体回
路49を形成することにより得ることができる。このよ
うな基板は、薄型、軽量で誘電特性にすぐれるととも
に、寸法安定性においてもすぐれている。また、このも
のの線膨脹係数は、縦、横とも10×10-6deg-1と非
常にすぐれ、微細線のパターンの形成が容易である。蒸
着用セラミックスとしては、前記アルミナの他、シリ
カ、チタニア、ジルコニア、マグネシア等の金属酸化物
を用いることができる。
【0023】図16に他の電子回路基板47を示す。こ
の電子回路基板は、多孔質PTFEフィルム48の片面
に導体回路49を設けるとともに、他の面にセラミック
ス蒸着層50を介して導体回路49を設けたものであ
る。このような基板は、そのセラミックス蒸着層にSi
2蒸着層を用いることにより、低誘電率、寸法安定化
基板として好適なもので、また、Al23蒸着層を用い
ることにより、高誘電率、寸法安定化基板として好適な
ものである。
【0024】図17にさらに他の電子回路基板47の説
明断面図を示す。この電子回路基板は、多孔質PTFE
フィルム48の片面の一部分にAl23蒸着層50を設
け、その上に導体回路49を設けるとともに、フィルム
48表面の残りの部分及び他の面に導体回路49を設け
たものである。このものは、同一基板上に高誘電率部分
と低誘電率部分を持つ複合基板として用いられる。
【0025】図18に静電気除去エアーフィルターの説
明断面図を示す。この図において、52は静電気除去エ
アーフィルターを示し、53は多孔質ふっ素樹脂フィル
ム、54は金属蒸着層を示す。この静電気除去エアーフ
ィルターは、例えば、細孔直径0.2μm、空孔率80
%、厚さ20μm、透気度(GNe)5秒の多孔質PT
FEフィルム53の片面に、Niを蒸着することで得る
ことができる。Niの蒸着厚さは4000Åとした。こ
のものをエアーフィルターとして使用したところ、金属
を蒸着していない同じ多孔質PTFEフィルムと比べ
て、透気度は殆ど変らず良好で、かつフィルムに発生す
る静電気を大幅に低減できた。これは、防爆用エアーフ
ィルターとしても使用できる。蒸着金属としては、前記
Niの他に、Al、Ti等の金属が用いられる。
【0026】
【発明の効果】本発明の蒸着法によれば、多孔質ふっ素
樹脂フィルム上に均一でかつ接着強度の高い蒸着層を形
成させることができる。本発明の金属蒸着フィルムを用
いた各製品は、多孔質ふっ素樹脂フィルムの特性を十分
に生かしたもので、産業上有利に用いられる。本発明の
セラミックス蒸着フィルムを用いた各製品は、その多孔
質ふっ素樹脂フィルムの特性を十分に生かしたもので、
産業上有利に用いられる。本発明の親水化処理した多孔
質ふっ素樹脂フィルムに金属蒸着した金属蒸着フィルム
は各種用途に供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による2個所以上の蒸着源を用いる蒸着
法の原理説明図を示す。
【図2】本発明による長く延びたタングステンボートを
蒸着源として用いる蒸着法の原理説明図を示す。
【図3】本発明による多孔質ふっ素樹脂フィルムを蒸着
源を相対的に移動させる蒸着法の原理説明図を示す。
【図4】本発明の蒸着法により得られる金属蒸着フィル
ムの説明断面図を示す。
【図5】本発明による金属蒸着フィルム含有フレキシブ
ル回路基板の説明断面図を示す。
【図6】本発明による金属蒸着フィルム含有平面アンテ
ナ基板の説明断面図を示す。
【図7】本発明による金属蒸着フィルム含有集電体フィ
ルムの説明断面図を示す。
【図8】本発明による金属蒸着フィルム含有耐食性電極
フィルムの説明断面図を示す。
【図9】本発明による金属蒸着フィルム含有濡水センサ
ーの説明断面図を示す。
【図10】本発明による金属蒸着フィルム含有抗菌性フ
ィルターの説明断面図を示す。
【図11】本発明による金属蒸着フィルム含有電磁シー
ルドフィルムの説明断面図を示す。
【図12】本発明によるガスセンサー用膜フィルターを
含むガスセンサーの説明断面図を示す。
【図13】本発明によるセラミックス蒸着フィルムから
なる親水性フィルター説明図を示す。
【図14】本発明による金属蒸着フィルム含有ファブリ
ック用シートの説明断面図を示す。
【図15】本発明によるセラミックス蒸着フィルム含有
電子回路基板の説明断面図を示す。
【図16】本発明によるセラミックス蒸着フィルム含有
電子回路基板の変形例についての説明断面図を示す。
【図17】本発明によるセラミックス蒸着フィルム含有
電子回路基板の他の変形例についての説明断面図を示
す。
【図18】本発明による金属蒸着フィルム含有静電気除
去エアーフィルターの説明断面図を示す。
【符号の説明】
1 蒸着層 2 多孔質ふっ素樹脂フィルム 3 蒸着源 10 フレキシブル回路基板 15 平面アンテナ用基板 19 集電体用フィルム 22 耐食性電極用フィルム 25 濡水センサー 28 抗菌性エアーフィルター 31 電磁シールド用フィルム 35 ガスセンサー用膜フィルター 41 親水性フィルター 42 ファブリック用シート 47 電子回路基板 51 ガスセンサー 52 静電気除去エアーフィルター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01B 5/16 H01M 4/66 H01P 3/08 H05K 1/03 B 7011−4E 9/00 W 7128−4E // H01Q 13/00 8940−5J

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質ふっ素樹脂フィルムに金属を蒸着
    した金属蒸着フィルムからなる回路基板。
  2. 【請求項2】 多孔質ふっ素樹脂フィルムに金属を蒸着
    した金属蒸着フィルムからなるアンテナ用基板。
  3. 【請求項3】 多孔質ふっ素樹脂フィルムに抗菌性金属
    を蒸着した金属蒸着フィルムからなる抗菌性フィルム。
  4. 【請求項4】 多孔質ふっ素樹脂フィルムに金属を蒸着
    した金属蒸着フィルムからなるファブリック用フィル
    ム。
  5. 【請求項5】 多孔質ふっ素樹脂フィルムに金属を蒸着
    した金属蒸着フィルムからなる集電体用フィルム。
  6. 【請求項6】 多孔質ふっ素樹脂フィルムに金属を蒸着
    した金属蒸着フィルムからなる電磁シールド用フィル
    ム。
  7. 【請求項7】 多孔質ふっ素樹脂フィルムに耐食性金属
    を蒸着した金属蒸着フィルムからなる耐食性電極用フィ
    ルム。
  8. 【請求項8】 多孔質ふっ素樹脂フィルムの片面のみに
    金属を蒸着した金属蒸着フィルムからなるガスセンサー
    用電極膜。
  9. 【請求項9】 多孔質ふっ素樹脂フィルムにセラミック
    スを蒸着したセラミックス蒸着フィルムからなる電子回
    路基板。
  10. 【請求項10】 多孔質ふっ素樹脂フィルムにセラミッ
    クスを蒸着したセラミックス蒸着フィルムからなる親水
    性フィルター。
  11. 【請求項11】 親水化処理した多孔質ふっ素樹脂フィ
    ルムに金属を蒸着した金属蒸着フィルム。
  12. 【請求項12】 親水化処理した多孔質ふっ素樹脂フィ
    ルムに金属を蒸着した金属蒸着フィルムからなる濡水セ
    ンサー。
  13. 【請求項13】 多孔質ふっ素樹脂フィルムに対し、少
    なくとも2個所以上の蒸着源より金属又はセラミックス
    を蒸着することを特徴とする多孔質ふっ素樹脂フィルム
    表面への金属又はセラミックス蒸着法。
  14. 【請求項14】 多孔質ふっ素樹脂フィルムに対して蒸
    着源から金属又はセラミックスを蒸着させるに際し、該
    フィルムと蒸着源を相対的に移動させることを特徴とす
    る多孔質ふっ素樹脂フィルム表面への金属又はセラミッ
    クス蒸着法。
  15. 【請求項15】 蒸着源の長さを多孔質ふっ素樹脂フィ
    ルム幅の1/5以上としたことを特徴とする多孔質ふっ
    素樹脂フィルム表面への金属又はセラミックス蒸着法。
  16. 【請求項16】 系内圧力が1×10-3Torr以下の
    低真空下で蒸着を行う多孔質ふっ素樹脂フィルム表面へ
    の金属又はセラミックス蒸着法。
  17. 【請求項17】 多孔質ふっ素樹脂フィルムに金属を蒸
    着した金属蒸着フィルムからなる静電気除去エアーフィ
    ルター。
JP4106183A 1992-03-31 1992-03-31 金属又はセラミックス蒸着フィルムを用いた製品及び金属又はセラミックス蒸着フィルムの製造方法 Pending JPH05279841A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003013844A1 (fr) * 2001-08-06 2003-02-20 Daikin Industries, Ltd. Resine moulee, objet en couches, et procedes de production associe
WO2023159372A1 (zh) * 2022-02-23 2023-08-31 宁德时代新能源科技股份有限公司 复合集流体、电极组件、及它们的制造方法、二次电池

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