JPH05278Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、無限軌道式連続鋳造機の鋳型に関す
るものである。

［従来の技術］ 一般の無限軌道式鋳造機の第２図により説明す
ると、多数のブロツク鋳型１を無限軌道状に連ね
て形成された鋳型２を上下に組合わせて鋳型空間
３が形成され、該鋳型空間３の一方の開口部に
は、タンデイツシユ４下部前方に突出させたタン
デイツシユノズル５が挿入されている。図中６は
駆動ロール、７はアイドルロール、８は鋳片であ
る。

上記連続鋳造機では、タンデイツシユ４に注入
された溶湯は、タンデイツシユノズル５より、駆
動ロール６とアイドルロール７により移動してい
る上下の鋳型２，２間に形成された鋳型空間３に
供給され、ブロツク鋳型１により冷却、凝固され
て鋳片８として機外に取出される。

而して、上記無限軌道式連続鋳造機の鋳型にお
いては、鋳造される鋳片８が広幅の場合、各ブロ
ツク鋳型１の幅方向への反りを小さく押えるた
め、第３図及び第４図に示すように、ブロツク鋳
型１は幅方向へ複数に分割する必要がある。

なお、第３図及び第４図中、９は幅方向へ複数
に分割されたブロツク鋳型１が取付けられ車輪１
０を介して架構１１のレール面１２を移動し得る
ようにしたフレーム、１３はフレーム９の幅方向
中間部に設けられレール面１４を転動し得るよう
にした中間サポート車輪、１５はブロツク鋳型１
の外側面及び上面或は下面に接触し得るよう配設
されたダムブロツク、１６はダムブロツク１５と
ブロツク鋳型１間及びブロツク鋳型１，１間を密
着させるための弾撥体１７を備えた押付け装置、
１８はダムブロツク１５下面或は上面を相対峙す
る鋳型ブロツク１に密着させるための、弾撥体１
９を備えた押付け装置、２０はブロツク鋳型１の
幅方向分割面である。

［考案が解決しようとする問題点］ しかしながら、上記無限軌道式連続鋳造機の鋳
型では、第４図に示すように、鋳造方向Ｄに対し
て前後のブロツク鋳型１の幅方向分割面２０が同
じ位置の場合、鋳造時に熱膨張差により隣り合う
ブロツク鋳型１のうち一方が他方を引掛けて膨張
し、その結果、ブロツク鋳型１，１間に第５図に
示すように隙間２１が生じる虞れがある。

本考案は、上述の実情に鑑み、熱膨張差により
隣り合うブロツク鋳型に引掛けによる隙間が生じ
ないようにすることを目的としてなしたものであ
る。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は、無限軌道式連続鋳造機の鋳型におい
て、ブロツク鋳型を幅方向に複数に分割すると共
に鋳造方向前後方向のブロツク鋳型の分割面位置
を互いにブロツク鋳型幅方向へずらした構成を備
えている。

［作用］ 鋳型方向前後方向のブロツク鋳型の分割面はブ
ロツク鋳型幅方向へずれているため、ブロツク鋳
型の熱膨張差による引掛けが生じることがなく、
従つてブロツク鋳型間に隙間が生じることがな
い。

［実施例］ 以下、本考案の実施例を添付図面に基いて説明
する。

第１図は本考案の一実施例で、鋳造方向Ｄに対
して前後のブロツク鋳型１の幅方向分割面２０は
互いにずれており、同一位置にならないように構
成されている。

斯かる構成とすると隣り合う鋳型ブロツク１同
志に熱膨張差があつても、一方が他方を引掛ける
ことがなく、鋳型ブロツク１，１間に隙間が生じ
ることがない。

なお、本考案は、上述の実施例に限定されるも
のではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲内で
種々変更を加え得ることは勿論である。

［考案の効果］ 本考案の無限軌道式連続鋳造機の鋳型によれ
ば、隣り合うブロツク鋳型に熱膨張差による引掛
けが生じず、ブロツク鋳型間に隙間が生じること
がないため、溶湯の漏洩を防止でき、安全性が向
上する、等種々の優れた効果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の無限軌道式連続鋳造機の鋳型
の説明図、第２図は無限軌道式連続鋳造機の一般
的な説明図、第３図は第２図の連続鋳造機のブロ
ツク鋳型を幅方向に複数に分割する場合の説明
図、第４図は第３図の−方向矢視図、第５図
は第３図及び第４図に示すブロツク鋳型間に生じ
る隙間の説明図である。 図中１はブロツク鋳型、２は鋳型、３は鋳型空
間、４はタンデイツシユ、５はタンデイツシユノ
ズル、８は鋳片、２０は幅方向分割面を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 無限軌道式連続鋳造機の鋳型において、ブロツ
   ク鋳型を幅方向に複数に分割すると共に鋳造方向
   前後方向のブロツク鋳型の分割面位置を互いにブ
   ロツク鋳型幅方向へずらしたことを特徴とする鋳
   型。