JPH05278423A - サスペンション整合機構を備えた車両 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】車輪と車軸の整合を、無段階的に調整できるロ
ード車両のサスペンション整合機構を提供する。 【構成】車両サスペンションの整合機構５４が、相補的
に係合可能な環状リブ６６と溝８２をもつ一対のプレー
ト６０，６２から構成され、両プレートの相対回転を容
易にしている。プレートの一方６０は大きい半円形開口
６８を有し、他方６２は後延アームの枢軸ボルト５６と
同径の小さい円形開口９０を有する。後延アーム２０の
車両フレーム１２に対する整合位置は両プレートの一方
を他方に対し回転することにより調整される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の技術分野】本発明はトレーラー、トラクター及
びその他の車輪付き車両の後方へ延びるアーム（後延ア
ーム）のサスペンションに関するもので、車軸を車両フ
レームに対し前後に調整して車輪の中心を整合させる機
構を有するサスペンション整合機構に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】ロード車両の適切な車軸の整合は不当な
タイヤの摩耗を避けるために重要である。ロード車両に
おける車輪の不整合の或る共通の原因はサスペンション
システムの最初の不適切な設置や事故による損傷、及び
路面の凹みやその他の不規則性によるサスペンション部
品への衝撃荷重である。

【０００３】車両の車軸と車輪を適切な整合に調整する
ことを可能にするため種々の車輪整合調整機構が設けら
れている。商用車両について、これら機構は大体２つの
群に分けられる。（１）サスペンションが車両に取付け
られる時に調整可能であり、以後は溶接等で調整位置に
固定されるものと、（２）設置中も設置後もいつでも調
整可能であるが調整された位置に機械的に固定されるも
の、の２つである。

【０００４】前者の調整機構は米国特許第２，４８１，
８９１号（マッサー）に例示されている。マッサーの機
構においてはスロットの形の細長い開口がフレーム取付
けブラケットに設けられている。この細長い開口と後方
へ延びるアームの端部の開口を通ってボルトが延びる。
スロットは後延アームを車両フレームに対し前後に調整
することを可能にする。ボルトにプレートが支持され、
フレームブラケットの両側の隆起突起に当接する。これ
らプレートは整合の後フレームブラケットに溶接され、
従って調整機構は整合した位置で固定される。一旦溶接
された結合部は少しずつ弛めたり、いじったりすること
はできない。再調整が必要なら溶接部を除去しなければ
ならない。

【０００５】後者のカテゴリーにはより常套的なターン
バックルや調整ネジや偏心ピン等々を利用してフレーム
に対する車軸の整合を調整するサスペンション調整機構
が含まれる。各々の場合に、クランプ又は均等手段が調
整の済んだあと調整機構をロックするために使用され
る。これら常套的機構は、しかし、望ましくない特徴が
ある。すなわち、機械的ロック手段は摩耗や消耗で弛み
やすく、その結果整合が狂うことになる。機械的ロック
手段は、トラック運転手が触ったり、機械に詳しくない
者が小さい工具などで叩いたりして整合の修正をしよう
としてこわしやすい。また、このような機械的ロック手
段は一般に多くの部品を必要とし、サスペンションの複
雑さや重量やコストを増加させる。

【０００６】整合機構の機械的ロック手段の改良例が米
国特許第４，５９５，２１６号（１９８６年６月１７
日、ウェア）に見られる。このウェアの特許では、車両
ハンガーブラケットの両側にある一対のプレートが互い
に係合する歯を有し、前後方向に多数の別個の整合位置
をもたらしている。溶接の必要なしに、しっかり調節さ
れた整合の調整が可能である。しかし、１つの問題は整
合が或るときはきわめて微小な調整を必要とすること
で、これは多数の歯で定められた決まった位置以外であ
ることが多い。

【０００７】望ましいのは、無段階的調整ができて、同
時に必要なら部品の破壊や溶接の除去等々を要しないで
再整合が有効にできる調整機構を実現することである。
このような機構はまた、弛みや摩耗、消耗が少なく、容
易にいじることができず、確実な機械的ロックを生じる
ことができるものであるべきである。

【０００８】

【発明の概要】本発明によれば、車両の車軸と車輪を整
合させるための機械的調整機構が設けられる。車両は好
適にフレームを有し、このフレームに枢着された２本の
後延アームにより接地車輪が懸架されていて、両側で実
質的に共軸に揺動垂直運動ができるようになっているタ
イプのものである。車輪を支持する車軸は後延アームの
間に結合されていて、フレームと後延アームの間にはス
プリングが荷重伝達関係で取付けられている。枢着部の
少なくとも１つには第１及び第２プレートが互いに可動
に設けられる。これらプレートは機械的係合をする互い
に相補的形状部分を有し、車軸のフレームに対する相対
位置を調整するための整合した開口を有している。枢着
部はまた、整合した開口に延びるピンを有し、両プレー
トを整合した位置に選択的に保持するようになってい
る。

【０００９】相補的形状部分は両プレート間の相対運動
を軸線周囲の回転運動に限定する形状とされている。こ
の軸線は整合した開口を通じて延び、又は実質的に整合
開口と整合して実質的に水平をなしている。

【００１０】こうして車軸のフレームに対する位置は、
ピンを弛め、第１プレートを第２プレートに対し回転
し、そしてピンを締めることにより調整され得る。

【００１１】本発明の一態様において、互いに相補的形
状をなす部分は、両プレートの一方の環状リブと他方プ
レートの環状溝とから成る。好適に、環状リブは第２プ
レートにあり、環状溝は第１プレートにあって、このリ
ブと溝は断面が台形をなしている。両プレートの回転軸
線は従って環状リブと環状溝との中心に位置づけられて
いる。

【００１２】典型的に、リブと溝の側面の傾斜角度は約
１６°とし、リブと溝は整合位置にある第１プレートと
第２プレートの間の固い接触が側面だけで行われるよう
な寸法とされている。好適に、少なくとも１つの枢着部
が後延アームと車両フレームに固定されたフレームブラ
ケットとの間にある。

【００１３】他の本発明の態様においては、第１プレー
トが前記ピンの径と実質的に同じ径の開口を有し、第２
プレートがこのピンの径より大きい開口を有する。ピン
は第１プレートの開口と第２プレートの開口を通じて延
びている。好適に第２プレートの開口はほゞ半円形とす
る。

【００１４】さらに他の態様においては、ピンが六角頭
ボルトで、第１プレートが環状の六角座部を環状溝と反
対の面に有し、ボルト頭部を受け入れる。さらに他の本
発明の態様において、第１及び第２プレートは、それぞ
れ整合ブロック及び整合プレートと呼ばれる。ボルトの
末端は、整合プレート及び整合ブロックと同一の第２群
のプレートを貫通して延び、ナットにより締結される。
好適に、ボルトの末端は平坦部をもち、相補的な平坦部
をもつロックワッシャがボルト端部に組合わされ、相当
する整合ブロックの座部に座着されて、整合ブロックを
それぞれの整合プレートに対し回転する間ボルトが整合
軸線に直角な位置に維持されるようにしている。

【００１５】

【好適実施例】図１に示す車両１０のフレーム１２から
は接地車輪１４が車軸１６に取付けられてサスペンショ
ン１８により懸架されている。全体として、サスペンシ
ョン１８は車両１０の両側で後方へ延びる調節アーム
（後延アーム）２０がフレームに取付けられたハンガー
ブラケット２４の枢着部２２により取付けられている。
調節アーム２０は実質的に共軸の両枢着部２２の周りに
垂直に揺動する。各調節アーム２０は自由端部２６を有
する。しばしば両自由端部２６は横設ビーム（図示せ
ず）により互いに結合される。各調節アーム２０の自由
端部２６には、ピストン２８が調節アーム又は横設ビー
ムのいずれかに取付けられる。フレーム１２にはピスト
ン２８から上方へ離して取付けプレート３０が設けら
れ、ピストン２８と取付けプレート３０の間には空気バ
ネ３２が荷重伝達関係で設けられる。車軸１６は調節ア
ーム２０の間に車軸ブラケット３４により接続される。

【００１６】図２を参照すると、各ハンガーブラケット
２４は横に離れた２つのブラケット壁３６，３８を有
し、その間に１本の調節アーム２０の枢着端３９が配置
されている。ブラケット壁３６，３８にはそれぞれ整合
した開口４０，４２が形成されている。調節アーム２０
の枢着端３９は開口４４を有し、その中にゴムなどのよ
うな弾性物質製のトーションハウジング４６がプレス嵌
めされている。ハウジング４６の内表面は貫通穴５０を
有する金属製コアスリーブ４８に接着され、貫通穴５０
は組立てるとハンガーブラケットの開口４０，４２と軸
線上に整合する。ブラケット壁３６，３８の内表面５３
と調節アーム２０の端部の間にはワッシャ５２が開口４
０，４２及び５０と整合して配置される。ハンガーブラ
ケット壁３６，３８の外表面５５に対し一対の整合機構
５４が係合する。枢着部２２の全体はボルト５６の形の
ピンにより固着され、この枢軸ボルト上にはナット５８
が螺合される。ボルトは後述のように整合機構５４を通
じ、軸線上に整合したハンガーブラケット壁の開口４
０，４２及び貫通穴５０を通じて延びる。

【００１７】各整合機構５４は整合プレート６０及び対
応する整合ブロック６２から成る。整合プレート６０は
各ハンガーブラケット壁３６，３８の外表面５５に溶接
部６４により強固に固着される。

【００１８】図２から図４を参照すると、整合プレート
６０は本質的に円板形で、その平坦面の一方に隆起した
リブ６６を有している。整合プレート６０の環状リブ６
６の囲みの中にＤ字形又はラフな言い方をすれば半円形
の開口６８が形成される。この開口６８は円板の中心７
０から偏心している。いい換えれば、中心７０は開口６
８の半分の半径の始点となっている。整合プレート６０
の面内で中心７０を通る仮想線７４の上に一対の焦点７
２が位置する。後に詳しく述べるように、整合プレート
６０は仮想線７４が車輪整合の前後方向と一致するよう
な位置で外表面５５に固着される。好適に各焦点７２は
円板の中心７０から約４分の１インチ離される。開口６
８の半円形でない部分の縁７５はその始点を各焦点７２
に有する半径によって画成され、この半径の長さはボル
ト５６の軸の半径に実質的に等しい。

【００１９】環状リブ６６は断面が台形状で、２つの側
面７６と頂面７８を有する。側面７６の各々は整合プレ
ートの表面に対し約１６°の傾斜角をもつ。

【００２０】次に図５から図７を参照すると、整合ブロ
ック６２は外縁が整合プレート６０と実質的に同じであ
る本質的に円板形をなしている。。整合ブロック６２の
１表面に環状溝８２が形成されている。この溝は断面
（図７）で実質的に台形をなしていて、環状リブ６６と
大体同じ形である。すなわち溝８２は側面８４と底面８
６を有する。側面の表面及び底面８６に対する傾斜角は
約１６°で、傾斜角８０と同一である。

【００２１】整合ブロック６２には円形穴９０が形成さ
れ、環状溝８２の囲いの中にある。円形穴９０は円板の
中心９３を通る軸線から外れた縦軸線９２を有する。好
適にそれは４分の１インチの距離外れている。円形穴９
０の径は実質的にボルト５６の径と同じである。整合ブ
ロック６２の裏面には後述する目的のため円形穴９０の
周りに環状に六角座部９４が形成される。

【００２２】もう一度図２を見ると、整合ブロック６２
は、環状リブ６６が環状溝８２に受け入れられるように
整合プレート６０に対し位置づけられていることが認め
られる。このように位置づけられると、整合ブロック６
２は整合プレート６０の中心７０と整合ブロック６２の
中心９３を通る軸線９５の周りに回転可能であることが
わかるであろう。好適に環状リブ６６は、整合ブロック
６２が整合プレートに取り付けられた時、それが側面７
６，８４だけによって支持されるような寸法とされる。
いい換えると、整合プレート６０と整合ブロック６２と
の表面は接触せずに、頂面７８は底面８６から離されて
いる。傾斜角８０，８８が、軸線方向圧が軸線９５に沿
ってプレート６０とブロック６２を互いに圧迫する方向
に向けられたら整合ブロック６２が整合プレートにロッ
クされるようなロック角度に近いものであることが重要
である。このロック角度は大体１６°と推定される。

【００２３】整合ブロック６２をこのように整合プレー
ト６０に位置づけると円形穴９０とＤ字形開口６８はボ
ルト５６を受け入れ得ることが認められる。ボルトの頭
９６は六角座部９４内に据付けられる形状をしている。
ボルト５６は、ハンガーアーム３６の開口４０を通り、
貫通穴５０を通り、他方の開口４２を通り、そしてＤ字
形開口６８と他の整合プレート６０と整合ブロック６２
の開口とを通って延びる。

【００２４】図４から認められるように、ボルト頭９６
を支持している整合ブロック６２が整合プレートと整合
ブロックの中心７０，９３と一致している縦軸線９５の
周りに回転すると、ボルト５６は半円弧９８に沿って両
焦点７２の間で運動する。ボルト５６の円弧に沿う運動
は、ボルトの他の方向への運動がＤ字形開口６８の平坦
縁７５で禁じられているから、半円に制限される。図２
を見ると明らかなようにボルト５６の縦軸線９９は、円
形穴９０の中心９２と一致していて、ボルトが両焦点７
２の間のどこかにある時は軸線９５から偏位している。
この回転運動は後延アーム端３９のフレーム１０に対す
るわずかな垂直変位を生じるが、その大きさは４分の１
インチより大きくはなく、車両においては無視し得る。

【００２５】ボルト５６の他の端部１００が実質的にボ
ルト頭部９６と同じ通路に沿って動くことを保証するた
め、ロックワッシャ１０２が整合ブロック６２の六角座
部９４内に座着するようにされる。一実施例においてロ
ックワッシャ１０２はボルト５６の端部１００のキー溝
（図示せず）に受入れられるようにしたタブ１０４を有
する。好適にロックワッシャ１０２の平坦部１０６はボ
ルト５６の端部１００の対応する平坦部１０８に当接す
るようにされる。ボルト５６の端部１００に螺合された
ナット５８はロックワッシャ１０２を定位置に保持す
る。

【００２６】車軸と車輪の整合はボルト５６とナット５
８を、整合ブロック６２がそれぞれの整合プレート６０
に対し回転運動できるよう十分弛めることにより調整可
能であることは明らかであろう。レンチその他のトルク
装置をボルト頭部９６に当てて整合ブロック６２にトル
クを加えればよい。このトルクは整合ブロック６２を縦
軸線９５の周りに回転させ、従ってボルト５６を両焦点
７２で半円９８に沿って動かすことになる。両焦点７２
間の前後距離は好適に半インチで、これは完全な整合の
ため十分な範囲であると認められている。ボルト５６の
両焦点７２に対する位置のきわめてわずかな調整で車輪
の整合に対する非常に大きな効果が生じるのである。

【００２７】本発明はフレームブラケットと後延アーム
の間の整合取付けについて説明したが、同様な整合は後
延アームと車軸ブラケット３４との間でもなし得るもの
である。この変形例において、整合プレートは車軸ブラ
ケット又は後延アームのいずれかに溶接され得る。

【００２８】本発明の範囲を逸脱することなく、多少の
変形がなされ得る。例えば、ブラケット壁３６，３８の
開口４０，４２は整合プレート６０のＤ字形開口６８と
同じ形、同じ寸法であることが好ましいことがある。さ
もなければ、整合プレートの開口を円形とし、又はハン
ガーブラケットの開口を円形とし、少なくとも１つのこ
のような開口をＤ字形開口とすることができる。Ｄ字形
開口は、整合ブロック６２が回転する時のボルト５６の
円弧経路と一致する半環状スロットに縮めてもよい。同
様に、隆起リブ６６と環状溝８２はどのような断面形状
としてもよいが相補的であるべきである。これら及びそ
の他の合理的な変形及び修正は本発明の特許請求の範囲
内に含まれるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明を具体化した車両サスペンション
の側面図である。

【図２】図２は図１の２−２線における縦断面拡大図で
ある。

【図３】図３は図１及び図２の整合機構に使用される整
合プレートの斜視図である。

【図４】図４は図３の整合プレートの平面図である。

【図５】図５は図１及び図２の整合機構に利用される整
合ブロックの斜視図である。

【図６】図６は図５の整合ブロックの平面図である。

【図７】図７は図６の７−７線における断面図である。

【図８】図８は図７の８−８線方向に見た整合ブロック
の平面図である。

【図９】図９は図１及び図２の整合機構に使用されるロ
ックワッシャの第１実施例の平面図である。

【図１０】図１０は同じくロックワッシャの第２実施例
の平面図である。

【符号の説明】

１２…フレーム ２０…後延（調節）アーム ２２…枢着部 ２４…ハンガーブラケット ３６，３８…ハンガー壁 ５６…枢軸ボルト（ピン） ６０…整合プレート ６２…整合ブロック ６６…隆起リブ ６８…半円形開口（Ｄ字形開口） ８２…環状溝 ９０…円形穴（円形開口）

Claims (14)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 フレームの両側に枢着した２本の後延ア
   ームによって接地車輪を懸架して実質的に共軸に垂直揺
   動するようにし、車輪を支持する車軸を後延アーム間に
   結合し、フレームと後延アーム間に荷重伝達関係でバネ
   を取付け、前記枢着部の少なくとも一方に第１及び第２
   プレートを互いに可動に設け、これらプレートは機械的
   に噛み合う相補的形状の表面を有し且つ車軸のフレーム
   に対する相対位置の調整のための整合した開口を有して
   おり、前記少なくとも一方の枢着部は前記開口を通じて
   延びるピンを有し、前記両プレートを整合した位置に選
   択的に保持するようになっている車両において、 前記相補的形状の表面部分が、両プレート間の相対運動
   を、整合した開口に実質的に水平に整合して延びる軸線
   周囲の回転運動に制限する形状とされ、 それによりピンを弛めた時、第２プレートに対する第１
   プレートの回転と、ついでピンの締めつけとでフレーム
   に対する車軸の位置が調整され得るようにしたことを特
   徴とする整合機構を備えた車両。
2. 【請求項２】 前記相補的形状の表面部分が、両プレー
   トの一方の環状リブと、両プレートの他方の環状溝とか
   ら成る請求項１に記載の車両。
3. 【請求項３】 前記環状リブが前記第２プレートにあ
   り、環状溝が前記第１プレートにある請求項２に記載の
   車両。
4. 【請求項４】 前記リブと溝は断面が台形状で、前記リ
   ブと溝の各々は傾斜した側面をもち、リブは頂面を、溝
   は底面をもつ請求項２又は３に記載の車両。
5. 【請求項５】 それぞれのプレートに垂直をなす線に対
   する前記側面の傾斜の角度が約１６°である請求項４に
   記載の車両。
6. 【請求項６】 第１プレートと第２プレートとの整合位
   置における固い接触は前記側面においてだけである請求
   項４又は５に記載の車両。
7. 【請求項７】 第１プレートは前記ピンの径と実質的に
   等しい径の開口をもち、第２プレートはピンの径より大
   きい開口をもち、これら開口を貫いてピンが延びている
   請求項１又は４に記載の車両。
8. 【請求項８】 前記ピンが六角頭ボルトであり、第１プ
   レートがこれを受け入れるため環状溝と反対面に環状の
   六角形座部を有している請求項７又は９に記載の車両。
9. 【請求項９】 少なくとも１つの枢着部が後延アームと
   フレームの間にある請求項１に記載の車両。
10. 【請求項１０】 車両フレームを接地車輪上に支持する
    ためのサスペンションであって、 内表面で向き合った一対のブラケット壁を有し、反対側
    に外表面を有し、各々開口を有し、対にした時これら開
    口が整合する、車両フレームに強固に取付けられるよう
    にしたブラケットと、 前記ブラケットに枢着される後延アームと、 前記後延アームに取付けられる、接地車輪を支持する車
    軸と、 前記ブラケットの外表面の一方に固着され、環状リブと
    中央に位置する開口を有し、この開口が前記ブラケット
    壁の開口と整合するように前記外表面上に位置づけられ
    る整合プレートと、 環状溝とこの環状溝の囲いの中で偏心して位置づけられ
    る開口とを有する整合ブロックであって、前記環状リブ
    が整合ブロックの前記環状溝に受入れられて、整合ブロ
    ックが整合プレートに対し回転可能となり、整合ブロッ
    クの開口が整合プレートの開口及びブラケット壁の開口
    と一致するようにされている整合ブロックと、 調節アームを枢着し、整合ブロックを整合プレートに固
    着するため整合ブロックの開口、整合プレートの開口、
    及びアームの開口を貫通するボルトと、から成り、 整合ブロックの開口は実質的にボルトと同径であり、整
    合プレートの開口とブラケット壁の開口は整合ブロック
    の開口より大きく、整合ブロックを整合プレートに対し
    回転させると、ボルトと後延アームのブラケットに対す
    る位置が変えられるようにしたサスペンション。
11. 【請求項１１】 さらに、外表面の他方に第２の整合プ
    レートが固着され、この第２の整合プレートは環状リブ
    と中央に位置する開口とを有し、第２整合プレートはそ
    の開口とアームの開口が整合するように他方の外表面上
    に位置づけられており、 第２整合ブロックが環状溝と偏心した開口を有するもの
    として設けられ、第２整合ブロックが第２整合プレート
    に対し回転可能であるように、そして第２整合ブロック
    の開口が第２整合プレートの開口とアームの開口に一致
    するように前記環状リブが前記環状溝に受入れられ、該
    第２整合ブロックは環状溝と反対側に座部を有し、 前記第２整合ブロックの開口と第２整合プレートの開口
    を貫通する端部を有するボルトが設けられ、 前記ボルト端部にロックワッシャが受入れられて前記座
    部に納まり、該ロックワッシャは第２整合プレートと第
    ２整合ブロックに対するボルトの回転を制限するものと
    し、 これにより整合ブロックを整合プレートに対し回転させ
    ると、第２整合ブロックは自動的にそれと共に回転し、
    ボルトを整合軸線に対し直角な位置に保持するようにし
    た請求項１０に記載のサスペンション。
12. 【請求項１２】 第２プレートの開口がほゞ半円形をな
    している請求項１、８、９、１０又は１１に記載の車
    両。
13. 【請求項１３】 整合ブロックを整合プレートに固着
    し、アームを整合位置に維持するためボルトの端部に螺
    合されるナットが設けられている請求項１０又は１１に
    記載の車両。
14. 【請求項１４】 フレームの両側に枢着した２本の後延
    アームによって接地車輪を懸架して実質的に共軸に垂直
    揺動するようにし、車輪を支持する車軸を後延アーム間
    に結合し、フレームと後延アーム間に荷重伝達関係でバ
    ネを取付け、前記枢着部の少なくとも一方に第１及び第
    ２プレートを互いに可動に設け、これらプレートは機械
    的に噛み合う相補的形状の表面を有し且つ整合した開口
    を有しており、前記少なくとも一方の枢着部は前記開口
    に延びるピンを有し、前記両プレートを整合した位置に
    選択的に保持するようになっている車両において、 前記相補的形状の表面部分が第１及び第２プレートの一
    方の環状リブと、第１及び第２プレートの他方の環状溝
    とから成り、両プレート間の相対運動が環状リブと環状
    溝内の中心に位置する軸線の周りの回転運動に限定さ
    れ、 それによりピンを弛めた時、第１プレートを第２プレー
    トに対し回転させ、ピンを締めるとフレームに対する車
    軸の位置が調整し得ることを特徴とする車両。