JPH0527803A - 補償制御器 - Google Patents

補償制御器

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JPH0527803A
JPH0527803A JP17800591A JP17800591A JPH0527803A JP H0527803 A JPH0527803 A JP H0527803A JP 17800591 A JP17800591 A JP 17800591A JP 17800591 A JP17800591 A JP 17800591A JP H0527803 A JPH0527803 A JP H0527803A
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signal
error
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control
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JP17800591A
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English (en)
Inventor
Keisuke Matsuo
景介 松尾
Makoto Goto
誠 後藤
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の独立した外乱による制御対象の制御状
態量の変動を大幅に低減する補償制御器を提供する。 【構成】 制御状態量の検出信号bは誤差検出部1によ
り基準信号Srefと比較され誤差信号Eとなる。第1の
補償信号作成部3に誤差信号Eを入力し、演算・記憶し
て第1の誤差補償信号V1を得る。第2の補償信号作成
部6に誤差信号Eを入力し、演算・記憶して第2の誤差
補償信号V2を得る。制御信号作成部2は誤差信号Eと
誤差補償信号V1,V2とを1:P1:P2の比率にて加算
合成した制御信号cを出力する。第1の補償信号作成部
3および第2の補償信号作成部4は、誤差信号Eを制御
信号作成部2に入力するための信号路に並列に接続され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の独立した外乱の
混入する環境にある制御対象に対する制御装置に用いる
補償制御器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】制御対象の制御状態量を検出し、その検
出信号によって制御対象への供給電力(駆動信号)を制
御する制御装置は、たとえば、プラントの圧力制御や恒
温槽の温度制御やモータの回転速度制御等に広く利用さ
れている形態である。このような形態の制御装置では、
一般に、制御状態量の検出信号を制御対象へ帰還する帰
還路に検出信号を補償するための補償制御器が設けられ
ている。このような一般的な制御装置の構成図を(図
7)に示す。制御対象100には、外乱信号d(入力換
算)が混入している。制御対象100の制御状態量aを
検出器101によって検出し、制御状態量aに応じた検
出信号bを得ている。検出信号bおよび基準信号Sref
は補償制御器102に入力され、検出信号bと基準信号
refとの差に応じた制御信号cを得ている。制御信号
cは駆動器103に入力され、制御信号cに応じた駆動
信号gを得て、制御対象100に供給する。従って、制
御対象100と検出器101と補償制御器102と駆動
器103によって制御対象100の制御状態量aを一定
に保つ制御ループが構成されている。しかしながら、補
償制御器として、比例・積分・微分制御器のみを用いた
だけでは、外乱による制御量の変動を十分に抑制するこ
とができなかった。
【0003】このような問題を解決するための制御装置
は、例えば、特開昭62−89487号公報に、外乱信
号に対して非常に強くした高性能なモータの速度制御装
置が示されている。すなわち、特開昭62−89487
号公報では、メモリを利用した繰り返し補償器を補償制
御器として用いることによって、高性能な速度制御装置
を実現している。
【0004】以下、このようなメモリを利用した従来の
補償制御器について図面を参照しながら説明する。
【0005】(図8)に従来の補償制御器を用いた制御
装置の制御ブロック図を示す。(図8)において、破線
部が補償制御器102の動作に対応する。まず、駆動信
号gから外乱信号dを引いた値(g−d)が正味の駆動
信号となり(加算点90)、伝達関数A(s)を持つ制
御対象100に供給され、制御状態量aを得る(ブロッ
ク91)。なお、ブロック91内のsはラプラス演算子
である。制御状態量aは検出器101によりKv倍され
て検出され検出信号bを得る(ブロック92)。検出信
号bと基準信号Srefとを減算比較し(加算点93)、
その差を利得Rv倍した誤差信号Eを得ている(ブロッ
ク94)。合成値Vと誤差信号Eを加算合成して制御信
号値Yを得る(加算点95)。また、合成値Vと誤差信
号Eを加算合成して更新値を得て、新しいメモリ値Mと
して更新保存する(加算点96)。メモリ値Mと次の新
しい合成値Vとの関係は次の式で表される。
【0006】
【数4】
【0007】ここに、Nは正の整数、Lは4以上の整
数、zは、 z=exp(sTx) であり、Txは検出器の1サンプリング周期に対応して
おり、比率Wnの値は、 0<Wn<2/N (n=1,… ,N) であり、さらに、
【0008】
【数5】
【0009】を満たしている。従って、(数4)にもと
づいて次の新しい合成値Vを計算する(ブロック9
7)。さらに、制御信号値Yは利得Rt倍されて制御信
号cを得る(ブロック98)。制御信号cは駆動器10
3によりKt倍され、駆動信号gを得ている(ブロック
99)。
【0010】(図8)の制御ブロック図の外乱信号dか
ら制御状態量aへの伝達関数G(jω)を計算すると、
【0011】
【数6】
【0012】
【数7】
【0013】となる。特開昭62−89487号公報に
示されているように、(数7)に示したH(jω)は補
償制御器102が制御特性G(jω)に及ぼす影響を表
している。
【0014】(図9)に周波数伝達関数H(jω)の振
幅特性の例を示す。(図9)のグラフ1はN=1,W1
=1とした場合であり、グラフ2はN=2,W1=W2
1/2とした場合である。また、frは fr=1/(L・Tx) である。(図9)のグラフ1,2に示されるように、周
波数fr,2fr,3fr,・・・において周波数伝達関
数は|H(jω)|=0となり、このとき上記従来例の
周波数伝達関数G(jω)も|G(jω)|=0とな
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の構成では、制御対象の制御状態量の変動を大幅に
低減できるのは、外乱信号の周波数が特定の単一周波数
rを基本周波数とする周波数群である場合に限られ
る。
【0016】一般に、制御対象に混入する外乱信号は、
複数の独立した発生源によって励起された混合信号にな
っている。従って、上記の従来の構成では、このような
複数の独立した基本周波数を持つ外乱信号のすべての影
響を小さくすることはできない。
【0017】本発明は、このような点を考慮して、複数
の独立した外乱による制御対象の制御状態量の変動を大
幅に低減するように工夫したものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、制御対象の制御状態量の検出信号に応動し
た誤差信号を得る誤差検出手段と、誤差検出手段の出力
に入力を接続され、誤差検出手段の誤差信号にもとづき
第1から第T(ただし、Tは2以上の整数)の誤差補償
信号を作り出す第1から第Tの補償信号作成手段と、誤
差検出手段の誤差信号と第1から第Tの補償信号作成手
段のT個の誤差補償信号を加算合成して制御信号を作り
出す制御信号作成手段とを具備し、第v(ただし、vは
1からTまでの整数)の補償信号作成手段は、第vの補
償信号作成手段の誤差補償信号と誤差検出手段の誤差信
号とを加算した加算値に実質的に対応した誤差更新信号
を作り出す第vの更新信号作成手段と、第vの更新信号
作成手段の誤差更新信号を(数1)で表される伝達関数
v(z)に従って演算合成した演算合成値に実質的に
対応した第vの補償信号作成手段の誤差補償信号を作り
出す第vの演算手段とを有し、T個の補償信号作成手段
を誤差信号の帰還路に並列に接続して構成したものであ
る。
【0019】
【作用】本発明は上記構成によって、制御状態量の検出
信号を補償した制御信号を作り出している。この制御信
号を制御対象に帰還することにより、制御対象に加わる
複数の独立した外乱による影響が制御状態量にほとんど
生じないようにすることができ、その結果、制御状態量
の変動分の合成値を大幅に低減した高性能の制御装置が
実現できる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しながら説明する。(図1)に本発明の一実施例の制御
ブロック図を示す。(図1)において、誤差検出部1
は、制御状態量の検出信号bと基準信号Srefとを減算
比較し(加算点10)、その差を利得Rv倍した誤差信
号Eを得ている(ブロック11)。制御信号作成部2
は、誤差補償信号V1に所定の正の定数P1を掛けて誤差
補償信号V1’を作り出し(ブロック20)、誤差補償
信号V2に所定の正の定数P2を掛けて誤差補償信号
2’を作り出し(ブロック21)、誤差信号Eと誤差
補償信号V1’と誤差補償信号V2’とを加算合成するこ
とにより制御信号Yを得ている(加算点22)。ここ
に、P1,P2は、 0≦P1+P2≦1 を満たすように選定されている。さらに、制御信号Yは
利得Rt倍されて制御信号cを得る(ブロック23)。
第1の補償信号作成部3は、第1の更新信号作成部4と
第1の演算部5とで構成されており、第1の更新信号作
成部4は、誤差補償信号V1と誤差信号Eを加算合成し
て更新信号M1を作成する(加算点40)。第1の演算
部5は、更新信号M1にH1(z)を掛けて誤差補償信号
1を得ている(ブロック50)。ここに、H1(z)
は、
【0021】
【数8】
【0022】で表され、N1は正の整数、L1は4以上の
整数、zは、 z=exp(sTx) であり、Txは誤差検出部1が誤差信号Eを出力する周
期に対応しており、比率W1,nの値は、 0<W1,n<2/N (n=1,… ,N) であり、さらに、
【0023】
【数9】
【0024】を満たすものとする。第2の補償信号作成
部6は、第2の更新信号作成部7と第2の演算部8とで
構成されており、第2の更新信号作成部7は、誤差補償
信号V 2と誤差信号Eを加算合成して更新信号M2を作成
する(加算点70)。第2の演算部8は、更新信号M2
にH2(z)を掛けて誤差補償信号V2を得ている(ブロ
ック80)。ここに、H2(z)は、
【0025】
【数10】
【0026】で表され、N2は正の整数、L2は4以上の
整数であり、比率W2,nの値は、 0<W2,n<2/N (n=1,… ,N) であり、さらに、
【0027】
【数11】
【0028】を満たすものとする。なお、(数8)のL
1と(数10)のL2は互いに約数・倍数の関係にないも
のとする。
【0029】次に、本実施例の補償制御器を用いた制御
装置について説明する。制御装置の全体の構成は(図
7)と同じであるので説明を省略する。本実施例の補償
制御器を用いた制御装置の制御ブロック図を(図2)に
示す。(図2)において、破線部が本実施例の補償制御
器であり、その他の伝達要素は(図7)に示した伝達要
素と同じである。各伝達要素の動作は(図1)および
(図7)と同じであるので、(図1)および(図7)と
同じ番号と記号を付し、説明を省略する。(図2)の制
御ブロック図の外乱信号dから制御状態量aへの伝達関
数Gx(jω)を計算すると、
【0030】
【数12】
【0031】
【数13】
【0032】となる。|KvvttA(jω)|=1
を満たす周波数fをfcとおくと、f<fcを満たす周波
数範囲において、|KvvttA(jω)|>>1で
あるので、この周波数範囲で(数12)は次のように近
似できる。
【0033】
【数14】
【0034】(数14)の第1項は、(図2)において
誤差信号Eをそのまま制御信号Yとした場合の制御特性
を表しており、換言すれば、補償制御器として比例制御
器のみを用いた場合の特性である。従って、(数14)
の第2項、すなわち、(数13)に示したHx(jω)
は、本実施例の補償制御器が制御特性Gx(jω)に及
ぼす影響を表している。
【0035】(図3)に周波数伝達関数Hx(jω)の
振幅特性の例を示す。(図3)のグラフ1はN1=N2
1,W1,1=W2,1=1,P1=P2=1/4とした場合で
あり、グラフ2はN1=N2=2,W1,1=W1,2=W2,1
=W2,2=1/2,P1=P2=1/4とした場合であ
る。また、f1およびf2は f1=1/(L1・Tx) f2=1/(L2・Tx) である。(図3)のグラフ1,2に示されるように、周
波数f1,2f1,3f1,・・・およびf2,2f2,3
2,・・・において|Hx(jω)|=0となることが
わかった。すなわち、本実施例の補償制御器を用いた制
御装置の制御特性Gx(jω)は、周波数f1,2f1
3f1,・・・およびf2,2f2,3f2,・・・におい
て|Gx(jω)|=0となる。
【0036】次に、P1=P2でP1+P2を変化させた場
合の周波数伝達関数Hx(jω)の振幅特性の例を(図
4)に示す。(図4)の特性例では、N1=N2=1,W
1,1=W2,1=1としており、グラフ1はP1+P2=1/
2(P1=P2=1/4)とした場合を、グラフ2はP1
+P2=1/4(P1=P2=1/8)とした場合を、グ
ラフ3はP1+P2=1(P1=P2=1/2)の場合をそ
れぞれ示している。(図4)のグラフ1,グラフ2,グ
ラフ3に示されるように、いずれの場合も周波数f1
2f1,3f1,・・・およびf2,2f2,3f2,・・
・において|Hx(jω)|=0となる。さらに、同図
のグラフ1,グラフ2とグラフ3を比較すれば理解され
るように、P1+P2=1の場合(グラフ3)に比べて、
1+P2=1/2の場合(グラフ1)およびP1+P2
1/4の場合(グラフ2)には、f 1,2f1,3f1
・・・およびf2,2f2,3f2,・・・以外の周波数
において|Hx(jω)|はほぼ1に等しくなることが
わかった。一般に、P1+P2を小さくすればするほど、
1,2f1,3f1,・・・およびf2,2f2,3f2
・・・以外の周波数において|Hx(jω)|が1に近
づく。しかしながら、P1+P2を小さくしすぎると、f
1,2f1,3f1,・・・およびf2,2f2,3f 2,・
・・近傍の|Hx(jω)|<<1となる周波数範囲が
狭くなることもわかった。すなわち、P1+P2の値には
最適な範囲が存在し、本実施例のように 1/4≦P1+P2≦1/2 とするならば、その周波数伝達関数Gx(jω)は、周
波数f1,2f1,3f1,・・・およびf2,2f2,3
2,・・・およびその近傍の周波数において|Gx(j
ω)|=0および|Gx(jω)|<<1となり、か
つ、それ以外の周波数においては補償制御器として比例
制御器のみを用いた制御装置の制御特性とほぼ等しくな
る。
【0037】次に、P1+P2は一定でP1とP2の値を変
化させた場合の周波数伝達関数Hx(jω)の振幅特性
の例を(図5)に示す。(図5)の特性例では、N1
2=1,W1,1=W2,1=1としており、グラフ1はP1
=1/8,P2=3/8(P1+P2=1/2)とした場
合を、グラフ2はP1=3/8,P2=1/8(P1+P 2
=1/2)とした場合をそれぞれ示している。(図5)
のグラフ1,2に示されるように、P1≠P2とした場合
にも、周波数f1,2f1,3f1,・・・およびf2,2
2,3f2,・・・において|Hx(jω)|=0とす
ることができる。さらに、P1<P2とすることにより、
周波数f2,2f2,3f2,・・・の近傍で|Hx(j
ω)|<<1となる周波数範囲を、周波数f1,2f1
3f1,・・・の近傍で|Hx(jω)|<<1となる周
波数範囲より広くすることができる(グラフ1)。ま
た、逆に、P1>P2とすることにより、周波数f1,2
1,3f1,・・・の近傍で|Hx(jω)|<<1と
なる周波数範囲を、周波数f2,2f2,3f2,・・・
の近傍で|Hx(jω)|<<1となる周波数範囲より
広くすることができる(グラフ2)。
【0038】従って、本実施例の補償制御器を用いて制
御装置を構成するならば、制御対象に混入する基本周期
の異なる2つの独立した外乱に対して制御状態量aがほ
とんど変動しなくなる。すなわち、第1の補償信号作成
部のL1と第2の補償信号作成部とL2によって、第1の
外乱および第2の外乱の両方を同時に低減するように制
御特性の改善効果の現れる周波数を合わせることがで
き、制御状態量の変動を大幅に低減できることがわかっ
た。さらに、制御信号作成手段のP1とP2によって、第
1の外乱の周波数の近傍で制御特性の改善効果の現れる
周波数範囲と第2の外乱の周波数の近傍で制御特性の改
善効果の現れる周波数範囲とを変えることができるの
で、一方の外乱の基本周波数が時間的に微少な変動を持
つ場合にも、制御特性の改善効果の現れる周波数範囲を
広げることにより制御状態量の変動を抑えることができ
る。
【0039】一般に制御状態量の検出信号に応動した誤
差信号を得る誤差検出手段と、誤差検出手段の出力に入
力を接続され、誤差検出手段の誤差信号にもとづき第1
から第T(ただし、Tは2以上の整数)の誤差補償信号
を作り出す第1から第Tの補償信号作成手段(合計でT
個の補償信号作成手段)と、誤差検出手段の誤差信号と
第1から第Tの補償信号作成手段のT個の誤差補償信号
を加算合成して制御信号を作り出す制御信号作成手段と
を具備し、第v(ただし、vは1からTまでの整数)の
補償信号作成手段は、第vの補償信号作成手段の誤差補
償信号と誤差検出手段の誤差信号とを加算した加算値に
実質的に対応した誤差更新信号を作り出す第vの更新信
号作成手段(合計でT個の更新信号作成手段)と、第v
の更新信号作成手段の誤差更新信号を(数1)で表され
る伝達関数Hv(z)に従って演算合成した演算合成値
に実質的に対応した第vの補償信号作成手段の誤差補償
信号を作り出す第vの演算手段(合計でT個の演算手
段)とを有し、T個の補償信号作成手段を誤差信号の帰
還路に並列に接続するように補償制御器を構成し、この
補償制御器を用いて(図7)に示すように制御装置を構
成すれば、T個の独立した外乱に対して、その影響をほ
とんどなくすことができる。これにより、制御状態量を
極めて安定に制御する制御装置を得ることができる。
【0040】本実施例について制御系全体の安定性を考
慮にいれた場合の制御ブロック図を(図6)に示す。こ
こでは、第1および第2の更新信号作成部における誤差
更新信号の計算の仕方と、第1および第2の演算部にお
ける誤差補償信号の計算の仕方を改良している。次に、
その動作についてに説明する。(図6)において、誤差
検出部1は、制御状態量の検出信号bと基準信号Sref
とを減算比較し(加算点10)、その差を利得Rv倍し
た誤差信号Eを得ている(ブロック11)。制御信号作
成部2は、誤差補償信号V1に所定の正の定数P1を掛け
て誤差補償信号V1’を作り出し(ブロック20)、誤
差補償信号V2に所定の正の定数P2を掛けて誤差補償信
号V2’を作り出し(ブロック21)、誤差信号Eと誤
差補償信号V1’と誤差補償信号V2’とを加算合成する
ことにより制御信号Yを得ている(加算点22)。ここ
に、P1,P2は、 1/4≦P1+P2≦1/2 を満たすように選定されている。さらに、制御信号Yは
利得Rt倍されて制御信号cを得る(ブロック23)。
第1の補償信号作成部3は、第1の更新信号作成部4と
第1の演算部5とで構成されており、第1の更新信号作
成部4は、誤差補償信号V1
【0041】
【数15】
【0042】で表されるH3(z)(ここに、α1は1以
上6以下の整数であり、α1=3が好ましい)を掛け
(ブロック41)、この積信号と誤差信号Eを加算合成
し(加算点40)、この値に
【0043】
【数16】
【0044】で表されるH4(z)を掛けて更新信号M1
を作成する(ブロック42)。ここに、K1は正の整数
であり、K1=3が好ましく、比率C1,m(m=0,1,
・・・,2K1)には次の関係がある。
【0045】
【数17】
【0046】
【数18】
【0047】第1の演算部5は、更新信号M1に(数
8)で示されるH1(z)を掛け(ブロック50)、こ
の積信号に
【0048】
【数19】
【0049】で表されるH5(z)を掛けて誤差補償信
号V1を作成する(ブロック51)。第2の補償信号作
成部6は、第2の更新信号作成部7と第2の演算部8と
で構成されており、第2の更新信号作成部7は、誤差補
償信号V2に、
【0050】
【数20】
【0051】で表されるH6(z)(ここに、α2は1以
上6以下の整数であり、α2=3が好ましい)を掛け
(ブロック71)、この積信号と誤差信号Eを加算合成
し(加算点70)、この値に
【0052】
【数21】
【0053】で表されるH7(z)を掛けて更新信号M2
を作成する(ブロック72)。ここに、K2は正の整数
であり、K2=3が好ましく、比率C2,m(m=0,1,
・・・,2K2)には次の関係がある。
【0054】
【数22】
【0055】
【数23】
【0056】第2の演算部8は、更新信号M2に(数1
0)で示されるH2(z)を掛け(ブロック80)、こ
の積信号に
【0057】
【数24】
【0058】で表されるH8(z)を掛けて誤差補償信
号V2を計算する(ブロック81)。上記構成による補
償制御器を用いて制御装置を構成するならば、前述のご
とき良好な制御特性が得られると共に、制御系全体の動
作も安定になる(ナイキストの安定条件を満足する)。
【0059】なお、前述の各実施例では、制御ブロック
図を用いて補償制御器の構成およびその動作を説明した
が、このような補償制御器は、A/D変換器とソフトウ
ェアプログラムで動作する演算器とメモリとD/A変換
器を用いて容易に実現が可能である。すなわち、検出信
号bと基準信号Srefとの差をA/D変換器によりディ
ジタル値に変換して誤差信号Eとし、TxをA/D変換
器の1サンプリング周期とすれば、前述の各実施例の制
御ブロック図に従った演算・記憶動作を演算器およびメ
モリを用いて実現するソフトウェアプログラムは容易に
作成することができる。しかし、本発明はそのような場
合に限定されるものではなく、補償制御器を完全なハー
ドウェアによって構成し、前述の制御ブロック図に従っ
た動作を行わせるようにしてもよい。その他、本発明の
主旨を変えずして種々の変更が可能である。
【0060】
【発明の効果】本発明の補償制御器は、制御対象の制御
状態量の検出信号を補償するように用いれば、制御対象
に混入する複数の独立した基本周波数を持つ外乱による
制御状態量の変動を大幅に低減し、かつ、その他の周波
数においても従来の制御特性とほぼ同じである制御装置
を構成することができる。従って、本発明の補償制御器
を用いて、プラントの圧力制御装置や恒温槽の温度制御
装置やモータの速度制御装置を構成するならば、制御特
性の優れた高性能の制御機器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を表す制御ブロック線図
【図2】(図1)の実施例を用いて構成した制御装置の
制御ブロック線図
【図3】周波数伝達関数|Hx(jω)|の特性例を表
す特性図
【図4】P1+P2を変化させた場合の周波数伝達関数|
x(jω)|の特性例を表す特性図
【図5】P1≠P2とした場合の周波数伝達関数|H
x(jω)|の特性例を表す特性図
【図6】本発明の他の実施例を表す制御ブロック線図
【図7】制御装置の一般的な構成図
【図8】従来の補償制御器を用いて構成した制御装置の
制御ブロック線図
【図9】(図8)の従来例における周波数伝達関数|H
(jω)|の特性例を表す特性図
【符号の説明】
1 誤差検出部 2 制御信号作成部 3 第1の補償信号作成部 4 第1の更新信号作成部 5 第1の演算部 6 第2の補償信号作成部 7 第2の更新信号作成部 8 第2の演算部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御対象の制御状態量の検出信号に応動
    した誤差信号を得る誤差検出手段と、前記誤差検出手段
    の出力に入力を接続され、前記誤差検出手段の誤差信号
    にもとづき第1から第T(ただし、Tは2以上の整数)
    の誤差補償信号を作り出す第1乃至第Tの補償信号作成
    手段と、前記誤差検出手段の誤差信号と前記第1乃至第
    Tの補償信号作成手段のT個の誤差補償信号を加算合成
    して制御信号を作り出す制御信号作成手段とを具備し、
    前記第v(ただし、vは1からTまでの整数)の補償信
    号作成手段は、前記第vの補償信号作成手段の誤差補償
    信号と前記誤差検出手段の誤差信号とを加算した加算値
    に実質的に対応した誤差更新信号を作り出す第vの更新
    信号作成手段と、前記第vの更新信号作成手段の誤差更
    新信号を伝達関数Hv(z)に従って演算合成した演算
    合成値に実質的に対応した前記第vの補償信号作成手段
    の誤差補償信号を作り出し、前記伝達関数H v(z)を 【数1】 (ここに、zはz=exp(sTx)で表され、sはラ
    プラス演算子、Txは正の定数であり、Nvは正の整数、
    v,nは正の比率、Lvは4以上の整数)とした第vの演
    算手段を有する構成となし、前記T個の補償信号作成手
    段を前記誤差信号の帰還路に並列に接続していることを
    特徴とする補償制御器。
  2. 【請求項2】 制御信号作成手段は、第1乃至第Tの補
    償信号作成手段による誤差補償信号にそれぞれ正の比率
    v(v=1,2,… ,T)を掛けた後に誤差検出手段
    の誤差信号と加算合成して制御信号を作り出し、かつ、
    比率Pvを 【数2】 としたことを特徴とする請求項1記載の補償制御器。
  3. 【請求項3】 正の比率Pv(v=1,2,… ,T)を 【数3】 としたことを特徴とする請求項2記載の補償制御器。
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