JPH05277953A - レジンボンド砥石 - Google Patents

レジンボンド砥石

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JPH05277953A
JPH05277953A JP7474192A JP7474192A JPH05277953A JP H05277953 A JPH05277953 A JP H05277953A JP 7474192 A JP7474192 A JP 7474192A JP 7474192 A JP7474192 A JP 7474192A JP H05277953 A JPH05277953 A JP H05277953A
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resin
filler
grinding
grindstone
grinding wheel
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Tetsuji Yamashita
哲二 山下
Katsutoshi Yoshida
勝俊 吉田
Shigetsugu Maekawa
茂嗣 前川
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レジンボンド砥石において、切削加工中、砥
石の目詰まりを生じにくい砥石を提供する。 【構成】 樹脂結合相1中に、金属コーティング層3が
形成された中空球体フィラー2を分散させた。 【効果】 切削加工時にフィラーの一部が破壊して容易
にチップポケットを生じることにより、砥粒層、切粉の
排出性および研削液の保持性が大幅に向上し、砥石の目
詰まりを防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、砥石の結合剤としてレ
ジンボンドを用いたレジンボンド砥石に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ダイヤモンド,c−BN砥粒
等の結合剤にレジン(樹脂)を用いたレジンボンド砥石
がある。
【0003】このレジンボンド砥石は超硬合金の精密研
削に最も多く使用されており、またガラスやセラミック
スなどの仕上研削にも使用されている。c−BN砥石と
して最も多く使用されているのもこのレジンボンド砥石
である。
【0004】このレジンボンドによるダイヤモンド,c
−BN砥石は加工能率が高く、仕上げ面あらさ、チッピ
ング等の被加工物表面品位が良好であるという長所があ
る。
【0005】上記砥石の結合剤であるレジンは、熱硬化
性のフェノールホルマリン樹脂を主体とした有機質ボン
ドが主として用いられている。さらに、近年、フェノー
ル樹脂よりも耐熱性の高いポリイミド樹脂を使ったもの
も増えてきている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、レジンボン
ド砥石に共通する問題として、砥粒保持力が弱く砥粒層
の摩耗が大きい点が挙げられる。このため、砥粒層の排
出量が極めて多くなって砥石の目つまりを生じ易いとい
う問題点があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するためになされたもので、以下、その構成について説
明する。
【0008】本発明のレジンボンド砥石では、樹脂結合
相中に、金属コーティングされた中空状のフィラーを分
散させることを特徴とする。
【0009】ここで、上記中空状のフィラーとしては、
ガラス、プラスチック等からなる中空体が望ましい。
【0010】上記中空状フィラーの添加量は、3〜40
vol%が好ましい。添加量が3%未満では中空状フィ
ラーの添加効果があまり期待できず、40%を越えると
結合相の強度低下が無視できず、砥粒相の型崩れが生じ
易くなるためである。なお、市販の中空球体はその粒径
が不揃いであるため、目的に合わせて分級して使用する
ことが好ましい。また、チップポケット形成には、砥粒
径と同等ないし2〜3割大きい事が好ましい。
【0011】さらに、コーティング金属としては、N
i,Cu,Ag等が考えられ、特に、Agは比重が大き
いため、見かけ比重をボンド他成分と合わせ易く、砥石
結合剤として熱伝導性を良好にするため、ボンド劣化を
防ぐことができる。なお、上記金属層の厚さは、中空状
フィラーの見かけ比重をボンド他成分のそれと同等の値
になるように設定することが望ましい。
【0012】また、上記樹脂結合相は、従来から使用さ
れているフェノール系あるいはポリイミド系など、熱硬
化性および熱可塑性を問わずいかなるものでも良い。砥
粒の粒径や集中度も使用目的に応じて決定される。
【0013】
【作用】上記構成によれば、切削加工時にフィラーの一
部が破壊することによって容易にチップポケットが生
じ、砥粒層、切粉の排出性および研削液の保持性が大幅
に向上し、砥石の目づまりが防止される。また、中空状
のフィラーの表面に金属コーティングを形成することに
より、砥粒、ボンド、フィラーの混合時において、中空
フィラーの分散が良好となり、砥石本来の効果が得られ
る。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して本発明のレジンボンド
砥石について詳しく説明する。図1は本発明の一実施例
であるレジンボンド砥石の砥粒相を示す拡大断面図であ
る。この砥粒層においては、符号1で示される樹脂結合
相間に、Ag等のコーティング層3を有する中空球体フ
ィラー2と、超砥粒4とが分散されている。ここで上記
コーティング層3の厚さは、中空球体のフィラー2の見
かけ比重をボンド他成分の比重のそれと同等になるよう
に形成されている。
【0015】上記構成のレジンボンド砥石を製造するに
は、まず、中空状フィラー2の分散が悪いので、中空球
体フィラー2に、メッキ等によりAg層、Cu層あるい
はCu−Sn層をコートして比重を0.22g/ccか
ら1.5〜5.0g/ccにした後に、所定の超砥粒
4、樹脂結合相1、Ag等のコーティング層3を形成し
た中空球体のフィラー2を均一に混合して台金とともに
型込めし、次いで、加圧加熱成形、焼成を行って固化さ
せる。
【0016】このようにして製造されたレジンボンド砥
石においては、コーティング層3が形成されているた
め、ボンド他成分と合わせ易く、砥石結合剤として熱伝
導性を良好にするためボンド劣化を防ぐことができる。
また上記フィラー2が中空体であるため、切削加工時に
おいて図2に示すように、フィラー2の一部が破壊する
ことによって容易にチップポケットが生じ、砥粒相、切
粉の排出性および研削液の保持性が大幅に向上し、砥石
の目つまりが防止されるという優れた効果が得られる。
【0017】さらに、外形が球体のフィラー2が結合相
1中に分散しているため、フィラー2に接触している結
合相1のどの部分にも鋭角な部分が存在しない。このた
め、通常の不定形なフィラーを分散させた場合とは異な
り、フィラーに接触している結合相1に応力集中等によ
る微小繰り返し荷重が軽減されることになる。このた
め、フィラー2添加によっても結合相1全体の強度が低
下しにくくなるという効果も奏する。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明のレジンボン
ド砥石では、樹脂結合相中に、金属コーティングされた
中空状のフィラーを分散させたので、切削加工時にフィ
ラーの一部が破壊することによって容易にチップポケッ
トが生じる。従って本発明のレジンボンド砥石によれ
ば、砥粒相、切粉の排出性および研削液の保持性が大幅
に向上し、砥石の目つまりを防止することができる。
【0019】また、中空状のフィラーに金属コーティン
グが施されているので、砥粒、ボンド、フィラーの混合
時において、中空フィラーの分散が良好であり、砥石本
来の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレジンボンド砥石の一実施例を示す拡
大断面図である。
【図2】切削加工時における同砥石の拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
1 樹脂結合相 2 中空球体フィラー 3 金属コーティング層 4 超砥粒

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂結合相中に超砥粒を分散してなる砥
    粒層を有するレジンボンド砥石において、上記樹脂結合
    相中に、さらに金属コーティングされた中空状のフィラ
    ーを分散させたことを特徴とするレジンボンド砥石。
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