JPH05277068A - 自覚式検眼装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、省スペース化と、検眼能率の向上
を図ることが可能な自覚式検眼装置を提供することを目
的とする。 【構成】 本発明の自覚式検眼装置１は、視力表装置１
５を内蔵したテーブル２と、該テーブル２の内部に配置
した前記視力表装置１５からの光束を反射する第１反射
装置と、前記テーブル２の上部に配置された前記第１反
射装置からの光束を被検眼に反射する第２反射装置とを
有する自覚式検眼装置１において、近用視力表２５を第
１反射装置と第２反射装置との間で挿脱可能に設けた。
この構成により、検者主体の検眼を行うことができ、検
眼能率の向上を図ることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自覚式検眼装置に関
し、より詳しくは、検眼能率の向上を図った自覚式検眼
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、自覚式で被検者の視力，斜位等の
各種視機能を検査する自覚式検眼装置においては、テー
ブル上方に自覚式の検眼手段を配置するとともに、テー
ブルの前方に被検者の眼から３ｍ乃至５ｍの距離を隔て
各種視標を呈示する視力表装置を配置する構成が一般的
であった。

【０００３】また、従来装置では、被検者の眼の近用検
査を行うために検眼手段の近くに近用視力表をこの検眼
手段の検眼窓に対峙する状態に配置していた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな自覚式検眼装置の場合、テーブルの前方に３ｍ乃至
５ｍの距離を隔て各種視標を呈示する視力表装置を配置
するものであるため、占有スペースが大きくなり、特に
床面積の狭い眼鏡店等に自覚式検眼装置を設置する際に
大きな支障になるという問題があった。

【０００５】また、従来の自覚式検眼装置の場合、視力
表装置はテーブルからかなり離れているので、検者は視
力表装置が呈示する対象となる各種視標を直接被検者に
指示することができず、口頭や遠隔操作用の操作手段に
設けた表示部の表示を介して対象となる各種視標を被検
者に指示せざるをえず、検眼能率が悪いという問題があ
った。さらに、被検者の眼の近用検査を行う場合には、
検眼手段の検眼窓に対峙する状態に配置した近用視力表
を視認させるが、やはり近用視力表の視標を直接被検者
に指示することができず、検者主体の検査を行うことが
できないという問題があった。

【０００６】そこで、本発明は、構成を改良し、検者主
体の検査を遂行できて検眼能率の向上を図ることが可能
な自覚式検眼装置を提供することを目的とするものであ
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、視力表装置を
内蔵したテーブルと、該テーブルの内部に配置した前記
視力表装置からの光束を反射する第１反射装置と、前記
テーブルの上部に配置された前記第１反射装置からの光
束を被検眼に反射する第２反射装置とを有する自覚式検
眼装置において、近用視力表を第１反射装置と第２反射
装置との間で挿脱可能に設けたものである。

【０００８】

【作用】上述した構成の自覚式検眼装置の作用を以下に
説明する。

【０００９】この自覚式検眼装置によれば、テーブルの
内部に設けた視力表装置からの光束を反射する第１反射
装置と、テーブルの上部に配置され、前記第１反射装置
からの光束を被検眼に反射する第２反射装置との間に、
近用視力表を挿脱可能に設けたので、遠用検査の場合に
は近用視力表を第１反射装置と第２反射装置との間から
離脱させ、近用検査の場合には近用視力表を第１反射装
置と第２反射装置との間に挿入でき、これにより、検者
主体の遠用検査，近用検査を随時遂行できて検眼能率の
向上を図れる。

【００１０】

【実施例】以下に本発明の実施例を詳細に説明する。

【００１１】図１，図２に示す自覚式検眼装置１は、平
面形状が略Ｔ字状に形成した検眼用のテーブル２を具備
している。このテーブル２は、直方体状で検者が座る一
端４ａ側に直方体状の切欠部３を設け、他端４ｂ側に自
覚式の検眼手段５を配置したテーブル本体２ａと、この
テーブル本体２ａの中央部から水平に突設した突出部２
ｂとから構成している。

【００１２】前記切欠部３の側面には光束の透過穴６
ａ，６ｂを穿設している。また、前記突出部２ｂの上面
には、光束の透過穴７を穿設している。

【００１３】テーブル本体２ａの他端４ｂ側には支柱８
が垂直配置に立設され、この支柱８の上端に取り付けた
アーム９の先端部において、自覚式の検眼手段５を吊り
下げる状態で支持している。さらに、アーム９に対して
回動可能に取り付けた支持棒１０により、第２反射装置
としての外部ミラー１３を支持している。

【００１４】支柱８は、図示しない上下・回動機構部に
より図１に矢印で示すように上下動及び回動可能となっ
ている。

【００１５】前記テーブル２の内部には、例えばランド
ルトマーク等の視標１５ａを呈示する視力表装置１５
と、この視力表装置１５からの光束を所定の光路長（３
ｍ乃至５ｍ）をもって前記透過穴７からテーブル２の上
方に反射する第１反射装置としての内部反射系１６と、
前記透過穴７の下側領域に配置した表面に視標２５ａを
表示した近用視力表２５と、この近用視力表２５を内部
反射系１６から外部ミラー１３に至る外部空間にに露出
する光路とこの光路から退避した位置とに駆動する近用
視力表駆動手段２６とを配置している。

【００１６】前記近用視力表駆動手段２６は、図３に示
すように、前記透過穴７の両端縁に沿って平行状態に固
定した一対のガイドレール２７ａ，２７ｂに、近用視力
表２５をスライド可能に装着するとともに、近用視力表
２５から側方に突設したラック２８と、このラック２８
の下側に配置した駆動モータ２９と、この駆動モータ２
９の原動軸に嵌着されラック２８に噛合するピニオン３
０とを具備している。

【００１７】そして、駆動モータ２９の回転をピニオン
３０，ラック２８を介して近用視力表２５に伝達し、近
用視力表２５を前記透過穴７を塞ぐ位置と、透過穴７の
内部側方に退避した位置とに変位するようになってい
る。

【００１８】前記視力表装置１５は、図４に示すよう
に、外部に呈示する視標１５ａを前記切欠部３の側面に
設けた透過穴６ａに臨ませる状態となっている。

【００１９】内部反射系１６は、テーブル本体２ａの他
端４ｂ側において視標１５ａに対面する状態で配置さ
れ、視標１５ａから透過穴６ａ，６ｂを透過してくる光
束をこの視標１５ａの下方に反射する第１のミラー１７
と、第１のミラー１７からの光束をテーブル本体２ａの
下方領域に向けて反射する第２のミラー１８と、テーブ
ル本体２ａの下方領域に配置され第２のミラー１８から
の光束を上方に反射する第３のミラー１９と、テーブル
本体２ａの上方領域に配置され第３のミラー１９からの
光束を突出部２ｂ側へ反射する第４のミラー２０と、突
出部２ｂ内に配置され第４のミラー２０からの光束を透
過穴７を経て前記外部ミラー１３へ反射する第５のミラ
ー２１とを具備している。

【００２０】前記外部ミラー１３は、第５のミラー２１
からの光束を検眼手段５に向けて反射するとともに、前
記支持棒１０を回動することにより、検眼手段５の前方
から上方位置に跳ね上げるようになっている。

【００２１】次に、上述した構成の自覚式検眼装置１の
作用を説明する。

【００２２】テーブル２に対し外部に露出する状態で設
けた切欠部３の透過穴６ａに臨む視力表装置１５が呈示
する視標１５ａの光束は、透過穴６ａ，６ｂを透過した
後、テーブル２に内蔵した内部反射系１６の第１乃至第
５のミラー１７乃至２１で順次反射し、透過穴７から上
方に射出される。外部ミラー１３は、第５のミラー２１
からの光束を検眼手段５に向けて反射する。これによ
り、検眼手段５を覗き込む被検者の眼により視力表装置
１５が呈示する視標１５ａを所定の光路長をもって視認
できる。

【００２３】この場合、テーブル２内に３ｍ乃至５ｍの
光路長をもった内部反射系１６を内蔵しているので、テ
ーブル２以外の場所に視力表装置１５を配置する必要は
なくなり、自覚式検眼装置１の占有スペースはテーブル
２の寸法のみで定まり、従来例に比べ省スペースを図る
ことができる。

【００２４】また、検者はテーブル２に対し外部に露出
する状態で設けた切欠部３に臨む視力表装置１５が呈示
する視標１５ａを、指又は指示棒等で直接被検者に指示
することができ、これにより、被検者は対象となる特定
の視標１５ａを直ちに認識でき、検眼能率の向上を図る
ことも可能となる。

【００２５】一方、前記近用視力表２５を用いた近用検
査を行う場合には、駆動モータ２９の回転をピニオン３
０，ラック２８を介して近用視力表２５に伝達し、近用
視力表２５を前記透過穴７を塞ぐ位置に露出させる。こ
れにより、被検者は検眼手段５，外部ミラー１３を介し
て近用視力表２５の視標２５ａを視認できる。この際、
検者は透過穴７に露出する視標２５ａを指又は指示棒等
で直接被検者に指示することができ、検者主体の近用検
査を遂行できる。また、近用視力表２５は前記透過穴７
を塞ぐので、透過穴７の蓋としても機能する。

【００２６】次に、図５を参照して本発明の他の実施例
を説明する。

【００２７】図５に示す自覚式検眼装置１Ａは、前記自
覚式検眼装置１と同様な構成であるが前記外部ミラー１
３から透過穴７に至る間の光路に視標３１ａを表面に表
示した近用視力表３１を挿脱するようにしたことが特徴
である。

【００２８】即ち、近用視力表３１は、手動式の近用視
力表駆動手段３２により外部ミラー１３から透過穴７に
至る間の光路に挿入され、また、この光路から退避する
ようになっている。

【００２９】前記近用視力表駆動手段３２は、前記突出
部２ｂの側面に取り付けた支持台３３と、この支持台３
３に対し垂直上下方向にスライド可能に装着した第１の
支持杆３４と、この第１の支持杆３４の上端部において
位置決め用ストッパー付きの連結部材３５を介して回動
可能に取り付けた第２の支持杆３６と、この第２の支持
杆３６に近用視力表３１をスライド可能に、かつ、回転
可能に取り付ける近用視力表３１と一体の嵌装部材３７
とを具備している。

【００３０】このような構成の自覚式検眼装置１Ａによ
れば、近用視力表駆動手段３２の手動操作により図５に
示すように近用視力表３１を外部ミラー１３から透過穴
７に至る間の光路に臨ませることができるとともに、近
用検査を行わないときには、前記第１の支持杆３４，第
２の支持杆３６，嵌装部材３７を各々操作して、図６に
示すように、近用視力表３１を突出部２ｂの側面に収納
することができ、テーブル２の上方スペースを有効に活
用することができる。

【００３１】尚、自覚式検眼装置１（又は１Ａ）を利用
して掛枠検査を行う場合には、前記検眼手段５を被検者
の顔の上方に移動すればよい。

【００３２】また、被検者の体格に応じて前記検眼手段
５の位置調整を行うこともいうまでもない。

【００３３】本発明は、上述した実施例に限定されるも
のではなく、その要旨の範囲内で種々の変形が可能であ
る。

【００３４】例えば、前記自覚式検眼装置１Ａの近用視
力表駆動手段３２は、上述した場合のほか、電動式とす
ることも可能である。

【００３５】

【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、上述した
構成としたので、検者主体の検眼を行うことができ、検
眼能率の向上を図ることが可能な自覚式検眼装置を提供
することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例装置の外観を示す斜視図

【図２】本発明の実施例装置の光学要素の配置を示す光
学配置図

【図３】本発明の実施例装置の近用視力表駆動手段の斜
視図

【図４】本発明の実施例装置におけるテーブルの切欠部
の部分斜視図

【図５】本発明の他の実施例装置の外観を示す斜視図

【図６】本発明の他の実施例装置における近用視力表を
収納した状態を示す斜視図

【符号の説明】

１ 自覚式検眼装置 １Ａ 自覚式検眼装置 ２ テーブル ３ 切欠部 ５ 検眼手段 １３ 外部ミラー １５ 視力表装置 １５ａ 視標 １７乃至２１ 第１乃至第５のミラー ２５ 近用視力表 ２６ 近用視力表駆動手段 ３１ 近用視力表 ３２ 近用視力表駆動手段

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 視力表装置を内蔵したテーブルと、該テ
   ーブルの内部に配置した前記視力表装置からの光束を反
   射する第１反射装置と、前記テーブルの上部に配置され
   た前記第１反射装置からの光束を被検眼に反射する第２
   反射装置とを有する自覚式検眼装置において、近用視力
   表を第１反射装置と第２反射装置との間で挿脱可能に設
   けたことを特徴とする自覚式検眼装置。