JPH0527653A - 余剰現像液除去装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な機構で、感光紙あるいはドラム上に残
留する余剰現像液を確実に除去して、余剰現像液による
画像品質の低下を防止し、さらには、複数色の現像液を
用いてカラー画像を形成する時の他色の現像液混入も防
止することを目的としている。 【構成】 余剰現像液を除去する第１のスクイズローラ
ーに加えて、感光紙の端部の余剰現像液を吸液する第２
のスクイズローラーを備え、第１のスクイズローラーは
ドラム及び感光紙表面の余剰現像液を吸液し、第２のス
クイズローラーは、第１のスクイズローラーで除去不良
となった感光紙両端部の余剰現像液を吸液する構成とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は湿式画像形成装置に関
し、特に詳細には、現像終了後の余剰現像液を除去する
余剰現像液除去装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の画像形成装置は、図７に
示すような構成をしていた。感光紙１を搬送するドラム
２の周囲には、帯電器３、露光装置４、現像装置５が設
けられている。前記現像装置５の現像槽６の内部には、
現像電極７、現像ポンプ８、現像液９が配置されてい
る。また、スクイズローラー１０がローラーアーム１１
により現像槽６から支持されている。

【０００３】前記スクイズローラー１０は図８に示すよ
うに、ローラー軸１２と吸液性のあるスポンジローラー
１３から構成され、アーム軸１４に装着されたローラー
アーム１１により回転可能に支持されている。

【０００４】次に動作を説明すると、まず感光紙１がド
ラム２の回転に伴い帯電器３により帯電され、さらに露
光装置４によって画像情報に基づいた露光が行われ、静
電潜像が形成される。次に静電潜像が形成された感光紙
１は現像装置５によって現像される。現像ポンプ８によ
って現像電極７の上面に現像液９が供給され、静電潜像
は可視像化される。このとき、現像液９は感光紙１の表
面のみならずドラム２にも付着してしまう。感光紙１上
に残った余剰現像液およびドラム２上に付着した余剰現
像液は、図示しない手段によりドラム２の中心方向に押
し当てられたスクイズローラー１０により吸液され除去
される。その後、図示しない乾燥装置、排紙等で感光紙
１を排出することにより作像動作を終了する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな装置においては、余剰現像液を吸液するスクイズロ
ーラー１０は、吸液効果を十分に発揮させるために目の
細かいスポンジローラーが使用される。その場合、スポ
ンジローラーの硬度が比較的高くなってしまい、吸液す
る面の凹凸に従うことができなくなってしまう。図９に
示すように、感光紙１とドラム２との間に感光紙１の厚
さ（１００〜１５０μｍ程度）に相当する段差があるた
め、スクイズローラー１０を押し付けた状態でも感光紙
１の両端においてスクイズローラーが浮いたり、あるい
は押し付け圧力の低い吸液不良部分１５ａ、１５ｂがで
きる。

【０００６】また、段差のドラム側の箇所にも液残留部
分１６ａ、１６ｂができてしまう。このような余剰現像
液の除去不良が発生すると、感光紙の両端に所望の画像
とは無関係な着色部ができ、画像の品質を劣化させると
いう問題があった。また、複数色の現像液を用いて順次
作像することによりカラー画像を形成する装置において
は、ドラム上に残った余剰現像液が他色の現像液に混入
してしまうという問題があった。

【０００７】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、簡単な機構で、静電潜像保持体
あるいは搬送装置上に残留する余剰現像液を確実に除去
して、画像品質を低下させることなく、さらには、複数
色の現像液を用いてカラー画像を形成する時の他色の現
像液混入も防止することができる余剰現像液除去装置を
提供することを目的としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の余剰現像液除去装置は、第１の余剰現像液除
去ローラーに加えて静電潜像保持体の端部の余剰現像液
を吸液する第２の余剰現像液除去ローラー、あるいは、
搬送装置に接触する部分のローラー径を静電潜像保持体
に接触する部分のローラー径よりも大径とした余剰現像
液除去ローラー、あるいは、静電潜像保持体の両側端部
に対応する部分に少なくとも切込みを有する余剰現像液
除去ローラーのいずれかを備えている。

【０００９】

【作用】上記の構成を有する本発明の余剰現像液除去装
置において、第２の余剰現像液除去ローラーは静電潜像
保持体の端部の余剰現像液を吸液する。また、搬送装置
に接触する部分のローラー径を、前記静電潜像保持体に
接触する部分のローラー径よりも大径とした余剰現像液
除去ローラーは、それぞれに対応した接触部分の余剰現
像液を吸液する。また、静電潜像保持体の両側端部に対
応する部分に、少なくとも切込みを有する余剰現像液除
去ローラーは、切込みを境としてそれぞれ搬送装置、静
電潜像保持体の余剰現像液を吸液する。

【００１０】

【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。

【００１１】なお、静電潜像の形成等は従来例と同様で
あるので、その説明中、同じものには同じ番号を付して
説明する。

【００１２】本発明の湿式画像形成装置の余剰現像液除
去装置の第１の実施例を図１及び図２を参照して説明す
る。

【００１３】第１及び第２の余剰現像液除去ローラーを
構成する第１のスクイズローラー２０及び第２のスクイ
ズローラー２１がローラーアーム４０にそれぞれ回転可
能に支持されている。第１のスクイズローラー２０は従
来例で説明したスクイズローラーと同様に、ドラム２と
感光紙１の両者に接触可能に構成されている。第２のス
クイズローラー２１はスポンジローラー２２ａと２２ｂ
が第２ローラー軸２３に装着され、ドラム２上に支持さ
れた感光紙１の端部に接触可能に構成されている。

【００１４】第１のスクイズローラー２０、第２のスク
イズローラー２１は共にバネ等により略ドラム回転軸方
向に加勢されており、弾性変型しながらドラム２の周速
と同じ周速で回転する。ドラム２が搬送装置を、感光紙
１が静電潜像保持体を構成している。

【００１５】次に本実施例の動作を説明する。現像液が
供給され現像された後、余剰現像液が付着した感光紙１
は、ドラム２の回転に伴ってドラム２と第１のスクイズ
ローラー２０の間に入る。まず、この第１のスクイズロ
ーラー２０により感光紙１上とドラム２上の余剰現像液
がほぼ除去されるが、従来例と同様に感光紙１の端部に
は吸液不良部分が、ドラム２上には液残留部分ができ、
余剰現像液が残る。その後、ドラム２がさらに回転する
と、前記吸液不良部分の余剰現像液は第２のスクイズロ
ーラー２１により吸液される。このように、感光紙１上
の余剰現像液は、その端部も含めて良好に除去される。

【００１６】次に本発明の余剰現像液除去装置の第２の
実施例を図３及び図４を参照して説明する。

【００１７】余剰現像液除去ローラーであるスクイズロ
ーラー３０は図に示すように、スポンジローラー２７の
太さが中心部２７ａと両端部２７ｂ、２７ｃとで異なっ
ている。中心部２７ａの幅は感光紙１の幅に略等しく感
光紙１上の余剰現像液を、両端部２７ｂ、２７ｃはドラ
ム２上の余剰現像液を吸液するよう構成されている。ロ
ーラー中心部２７ａの半径は両端部２７ｂ、２７ｃの半
径に比べ、およそ感光紙１の厚さだけ小さくなってい
る。

【００１８】次に本実施例の動作を説明する。現像液が
供給され現像された後、余剰現像液が付着した感光紙１
は、ドラム２の回転に伴ってドラム２とスクイズローラ
ー３０の間に入る。２種類の太さを持つスクイズローラ
ー３０の中心部２７ａが感光紙１の表面に、両端部２７
ｂ、２７ｃがドラム２にそれぞれ接触するため、ドラム
２上に感光紙１が乗って段差がある状態でも、感光紙１
の端部およびドラム２上の余剰現像液も良好に除去され
る。この場合は、１本の余剰現像液除去ローラーで余剰
現像液の除去が行えるので、現像タンクが大きくなった
りすることはない。

【００１９】次に本発明の余剰現像液除去装置の第３の
実施例を図５及び図６を参照して説明する。

【００２０】余剰現像液除去ローラーであるスクイズロ
ーラー３１は図に示すように、スポンジローラー２８は
径が等しい３つのローラー（中心部２８ａ、両端部２８
ｂ、２８ｃ）に独立した構成をしている。中心部２８ａ
は感光紙１上の余剰現像液を、両端部２８ｂ、２８ｃは
ドラム２上の余剰現像液を吸液するよう構成されてい
る。

【００２１】次に本実施例の動作を説明する。現像液が
供給され現像された後、余剰現像液が付着した感光紙１
は、ドラム２の回転に伴ってドラム２とスクイズローラ
ー３１の間に入る。スクイズローラー３１の中心部２８
ａが感光紙１の表面に、両端部２８ｂ、２８ｃがドラム
２にそれぞれ押し当てられる。ローラー中心部２８ａお
よび両端部２８ｂ、２８ｃはそれぞれ独立して変形可能
であるため、ドラム２上に感光紙１が乗って段差がある
状態でも、感光紙１の端部およびドラム２上の余剰現像
液も良好に除去される。

【００２２】本実施例では、３個の独立したスポンジロ
ーラーを用いたが、さらに多数に分割されたスクイズロ
ーラーを用いてもよい。また、分割されたスポンジロー
ラーでなく、単に切込みを入れたスポンジローラーを用
いても同様の効果が得られる。

【００２３】以上のように、感光紙１端部の余剰現像剤
を除去する専用のスクイズローラーを設けたり、押し当
てられる場所によって径の違うスクイズローラーを用い
たり、押し当てられる場所に対応して独立に変形できる
スクイズローラーを用いることにより、感光紙１上とド
ラム２上の余剰現像液が確実に除去され、感光紙１の端
部などに吸液不良部分が発生することがない。

【００２４】

【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明の余剰現像液除去装置によれば、余剰現像液を除去
する第１の余剰現像液除去ローラーに加えて、静電潜像
保持体の端部の余剰現像液を吸液する第２の余剰現像液
除去ローラーを備えることにより、あるいは、搬送装置
に接触する部分のローラー径を静電潜像保持体に接触す
る部分のローラー径よりも大径とした余剰現像液除去ロ
ーラーを備えることにより、あるいは、静電潜像保持体
の両側端部に対応する部分に少なくとも切込みを有する
余剰現像液除去ローラーを備えることにより、簡単な機
構で、静電潜像保持体あるいは搬送装置上に残留する余
剰現像液を確実に除去して、画像品質を低下させること
なく、さらには、複数色の現像液を用いてカラー画像を
形成する時、他色の現像液混入も防止することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の湿式画像形成装置の余剰現像液除去装
置の一実施例を示すもので、スクイズローラー近傍の構
成を示す要部概略図である。

【図２】その実施例の動作を示す概略図である。

【図３】本発明の湿式画像形成装置の余剰現像液除去装
置の第２の実施例を示すものであって、スクイズローラ
ー近傍の構成を示す要部概略図である。

【図４】その実施例の動作を示す概略図である。

【図５】本発明の湿式画像形成装置の余剰現像液除去装
置の第３の実施例を示すものであって、スクイズローラ
ー近傍の構成を示す要部概略図である。

【図６】その実施例の動作を示す概略図である。

【図７】従来の湿式電子写真装置の作像部の構成を示す
概略的な正面図である。

【図８】従来のスクイズローラーを示す図である。

【図９】従来のスクイズローラー近傍の構成を示す要部
概略図である。

【符号の説明】

１ 感光紙 ２ ドラム ５ 現像装置 ９ 現像液 ２０ 第１のスクイズローラー ２１ 第２のスクイズローラー ３０ スクイズローラー ３１ スクイズローラー

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 搬送装置上に支持された静電潜像保持体
   に現像液を供給して現像を行う現像装置と、現像終了後
   の前記搬送装置および前記静電潜像保持体に接触して余
   剰現像液を除去する第１の余剰現像液除去ローラーとを
   備えた湿式画像形成装置であって、 前記静電潜像保持体の端部の余剰現像液を吸液する第２
   の余剰現像液除去ローラーを備えたことを特徴とする余
   剰現像液除去装置。
2. 【請求項２】 搬送装置上に支持された静電潜像保持体
   に現像液を供給して現像を行う現像装置と、現像終了後
   の前記搬送装置および前記静電潜像保持体に接触して余
   剰現像液を除去する余剰現像液除去ローラーとを備えた
   湿式画像形成装置であって、 前記余剰現像液除去ローラーにおいて、前記搬送装置に
   接触する部分のローラー径を、前記静電潜像保持体に接
   触する部分のローラー径よりも大径としたことを特徴と
   する余剰現像液除去装置。
3. 【請求項３】 搬送装置上に支持された静電潜像保持体
   に現像液を供給して現像を行う現像装置と、現像終了後
   の前記搬送装置および前記静電潜像保持体に接触して余
   剰現像液を除去する余剰現像液除去ローラーとを備えた
   湿式画像形成装置であって、 前記余剰現像液除去ローラーが、前記静電潜像保持体の
   両側端部に対応する部分に、少なくとも切込みを有する
   ことを特徴とする余剰現像液除去装置。