JPH05275764A - 圧電積層体 - Google Patents

圧電積層体

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JPH05275764A
JPH05275764A JP4066292A JP6629292A JPH05275764A JP H05275764 A JPH05275764 A JP H05275764A JP 4066292 A JP4066292 A JP 4066292A JP 6629292 A JP6629292 A JP 6629292A JP H05275764 A JPH05275764 A JP H05275764A
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JP
Japan
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electrode plate
piezoelectric
electrode
piezoelectric element
convex
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Pending
Application number
JP4066292A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Miyazaki
浩 宮崎
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】高荷重・高電圧条件で駆動された場合において
も圧電素子のクラックを防止する。 【構成】電極板は両表面が凸状の第一電極板2と両表面
が凹状の第二電極板3とからなり、第一電極板2と第二
電極板3とが圧電素子1を介して交互に積層され、それ
ぞれの第一電極板2と第二電極板3の間の圧電素子1
は、分極時にプラス極が印加されて形成された凹状表面
が第一電極板2に対向し、マイナス極が印加されて形成
された凸状表面が第二電極板3に対向するように積層さ
れていることを特徴とする。分極後、圧電素子と電極板
が密着するので、圧電素子に過大な引張応力が作用する
のが防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクチュエータなどに
用いられる圧電積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電磁力を利用したアクチュエータ
に代わって、例えば実開昭64−30865号公報など
に開示されているように、圧電効果を利用した圧電アク
チュエータが多用されている。この圧電アクチュエータ
は発熱が少なく、また小型で高速駆動が可能なため、各
種の機械的駆動素子として極めて有望である。ただ圧電
効果による機械的変位は本質的に極めて小さいので、大
きな変位量を得るために圧電素子と電極板とを交互に多
重に積層し絶縁保護層で被覆された構造の圧電積層体と
して提供されている。
【0003】圧電素子と電極板とを交互に積層する場
合、圧電素子と電極板との導通を確実とすることが望ま
しい。そこで特開昭60−121784号公報などに
は、圧電板の両表面に導電性の銀ペーストなどからなる
内部電極層を形成した圧電素子が積層された圧電積層体
が開示されている。この内部電極層は、圧電素子の表裏
両面にスクリーン印刷などで銀ペーストを付着させ、7
00〜800℃で焼成して形成される。そして室温〜1
50℃の雰囲気中で内部電極層を介して圧電素子に60
0〜1000Vの電圧を印加し分極した後、電極板と交
互に積層して圧電積層体としている。また電極板と交互
に積層した後に、それらの電極板に電圧を印加して複数
の圧電素子を同時に分極し、そのまま圧電積層体とする
方法もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、圧電積層体
に電圧を印加して駆動する場合、例えば高荷重・高電圧
の条件で駆動すると圧電素子内にクラックが生じる場合
があった。このようにクラックが生じそれが進行する
と、所望の変位量が得られなくなったり、短絡が生じた
りする場合がある。この原因としては、発生応力のばら
つき、温度のばらつきによる体積変化のばらつき、など
が考えられている。
【0005】本発明者らは、この駆動時のクラックの発
生原因について鋭意研究したところ、圧電素子の反りが
原因の一つであることを見出した。すなわち圧電積層体
内の圧電素子に僅かな反りが生じていることが明らかと
なり、荷重を付与すると径方向及び周方向の引張り応力
が圧電素子内部に作用することが明らかとなったのであ
る。圧電素子に反りが無く平坦であればこのような応力
は作用せず、クラックも防止される。
【0006】そこで本発明者は圧電素子の反りの原因に
ついて研究を進めた結果、精密に平坦に形成された圧電
素子であっても分極処理後に反りが生じることが明らか
となり、分極処理時に反りが生じることを突き止めたの
である。例えば直径17mm、厚さ0.5mm、内部電
極層の直径15mmのPZTセラミックからなる圧電素
子について、100℃のシリコンオイル中にて1kv/
mmの電圧を印加して20分間保持する分極処理を行う
と、プラス極側で中心部が約3μm凹み、マイナス極側
で約3μm膨らんだ断面湾曲形状となることが分かっ
た。
【0007】しかも圧電素子を積層する場合には、分極
時にプラス極が印加された表面どうし及びマイナス極が
印加された表面どうしが対向するように積層するのが通
常である。また積層後に分極する場合は必然的にこのよ
うになる。したがって反りの生じた圧電素子の凹状表面
どうし及び凸状表面どうしが対向することとなり、荷重
付与時に半径方向及び周方向の大きな引張応力が圧電素
子内部に作用することが明らかとなったのである。
【0008】本発明はこのような知見に基づいてなされ
たものであり、圧電素子のクラックを防止できる構造と
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の圧電積層体は、板状の圧電素子と電極板とを交互に
複数枚積層してなる圧電積層体において、電極板は両表
面が凸状の第一電極板と両表面が凹状の第二電極板とか
らなり、第一電極板と第二電極板とが圧電素子を介して
交互に積層され、それぞれの第一電極板と第二電極板の
間の圧電素子は、分極時にプラス極が印加されて形成さ
れた凹状表面が第一電極板に対向し、マイナス極が印加
されて形成された凸状表面が第二電極板に対向するよう
に積層されていることを特徴とする。
【0010】
【作用】板状の圧電素子に対して電圧を印加して分極処
理を行うと、プラス極が印加された一表面が凹状に、マ
イナス極が印加された他表面が凸状に変形し、略球面状
に湾曲した形状となる。そこで本発明では、圧電素子ど
うしの間に介在される電極板を両表面が凸状の第一電極
板と両表面が凹状の第二電極板とから構成し、圧電素子
の凹状表面が第一電極板に対向し凸状表面が第二電極板
に対向するように積層されている。したがって圧電素子
の両表面とそれぞれの電極板の表面との間隙が従来に比
べて小さくなり、高荷重・高電圧の条件で駆動した場合
に発生する引張応力が小さくなる。
【0011】そして第一電極板及び第二電極板を、その
表面の曲率が分極後の圧電素子表面の曲率と一致するよ
うに形成すれば、圧電素子と電極板との間隙をほとんど
無くすことができ、発生する引張応力を極めて小さくす
ることができる。
【0012】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。図1
に本発明の一実施例の圧電積層体の要部断面図を、図3
にその構成説明図を示す。この圧電積層体は、PZTセ
ラミックよりなる圧電素子1と、隣接する圧電素子1の
間に交互に介在された第一電極板2及び第二電極板3と
から構成されている。以下、この圧電積層体を製造する
方法を詳細に説明し、構成の詳細な説明に代える。 (1)圧電素子の製作 (原料調製工程)PbO粉末が60質量%と、ZrO2
粉末が22質量%と、TiO2 粉末が13質量%に、焼
結助剤としてのSrCO3 粉末を5質量%加え、水35
リットルとともに混粉装置中に投入して4時間粉砕し
た。そして真空下120℃に加熱して乾燥させ、原料粉
末とした。 (成形工程)上記原料粉末に10質量%のPVA水溶液
を加え、これを乾燥させた後篩いにかけて造粒した。こ
の造粒粉2.5gを直径18mmの円柱状キャビティを
もつ金型に入れ、98MPaの面圧をかけて円板状の成
形体を形成した。 (焼成・加工工程)この成形体を坩堝に入れ、300℃
/hrの昇温速度で加熱し1200℃で2時間保持して
焼成した。その後研削加工して可能な限り平面度を向上
させ、外径が17mmとなるように周端面も研削して圧
電素子とした。 (電極形成工程)この圧電素子を洗浄した後乾燥させ、
両表面に周縁部を残して銀ペーストを直径15mmの円
形にスクリーン印刷し、500℃で30分加熱して焼き
付けて内部電極層10を形成した。 (2)電極板の製作 厚さ0.02mmのステンレス板から、打ち抜き又はエ
ッチングなどにより舌片部20,30をもつ円板状に形
成する。これを500kgf/cm2 の圧力でプレス成
形し、両表面に凸状の球状表面21をもつ第一電極板2
と、両表面に凹状の球状表面31をもつ第二電極板3を
形成した。なお、第一電極板2と第二電極板3のそれぞ
れの球状表面21,31の曲率半径は、それぞれ975
0mmとした。 (3)圧電積層体の製作 (積層工程)両表面に内部電極層10が形成された圧電
素子1と、第一電極板2及び第二電極板3を交互に積層
する。ここで第一電極板2と第二電極板3は、図1及び
図2に示すようにそれぞれ交互の位置関係となるよう
に、また舌片部20,30がそれぞれ60度ずつずれた
位置となるように積層する。この状態では、図3に示す
ように圧電素子1は平坦であるため第一電極板2及び第
二電極板3との間には間隙が生じている。 (分極工程)上記積層体を100℃のシリコンオイル中
に浸漬し、図3に示すように第一電極板2がプラス極、
第二電極板3がマイナス極となるように20kVの電圧
を印加し、20分間保持して分極を行う。この分極によ
り、圧電素子1は第一電極板2の凸状の球状表面21に
対向する表面が凹状に、第二電極板3の凹状の球状表面
31に対向する表面が凸状に変形する。
【0013】ここで上記分極条件によれば、圧電素子1
の変形した両表面の曲率半径は9750mmであり、第
一電極板2と第二電極板3のそれぞれの球状表面21,
31の曲率半径と同一である。したがって圧電素子1
は、図1に示すように変形により第一電極板2及び第二
電極板3と密着し、間隙が解消される。 (4)耐久試験上記により得られた圧電積層体は、第一
電極板2どうし及び第二電極板3どうしが電気的に接続
されて電極取り出し部とされ、以下の条件で耐久試験に
供された。
【0014】 電圧 :0〜800V プリセット面圧:28MPa 雰囲気温度 :25℃ 作動回数 :1×107 回 その後圧電積層体から圧電素子1を取り出し、透過X線
により観察したところ、クラックの発生は認められなか
った。 (5)比較例 両表面が平坦な電極板を用いたこと以外は実施例と同様
にして圧電積層体を形成し、同様に耐久試験を行った。
その結果、圧電素子にクラックの発生が認められた。 (6)実施例の他の態様 上記実施例では、積層体を形成した後分極したが、それ
ぞれ分極された湾曲形状の圧電素子を、凹状の一表面が
上記第一電極板2に対向し、凸状の他表面が上記第二電
極板3に対向するように交互に積層しても、同様の効果
をもつ圧電積層体を形成することができる。
【0015】
【発明の効果】すなわち本発明の圧電積層体によれば、
高荷重・高電圧の条件で駆動した場合のクラックの発生
を防止することができ、長期間使用することができる。
そして駆動時に発生する荷重は圧電素子の全面で伝達す
ることができるため、ロスが少なく変位量、発生荷重な
どの基本的特性が向上する。
【0016】さらに、電極板と圧電素子とは湾曲した状
態で密接して積層されているため、半径方向のずれが防
止されている。このためプリセット荷重を加えても偏荷
重の発生が少なく、クラックの発生が一層防止されてい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の圧電積層体の要部断面図で
ある。
【図2】本発明の一実施例の圧電積層体の構成説明図で
ある。
【図3】本発明の一実施例の圧電積層体の分極前の要部
断面図である。
【符号の説明】
1:圧電素子 2:第一電極板
3:第二電極板 10:内部電極層 20:舌片部 3
0:舌片部 21:凸状の球状表面 31:凹状の球
状表面

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状の圧電素子と電極板とを交互に複数
    枚積層してなる圧電積層体において、 前記電極板は両表面が凸状の第一電極板と両表面が凹状
    の第二電極板とからなり、該第一電極板と該第二電極板
    が前記圧電素子を介して交互に積層され、それぞれの該
    第一電極板と該第二電極板の間の該圧電素子は、分極時
    にプラス極が印加されて形成された凹状表面が該第一電
    極板に対向し、マイナス極が印加されて形成された凸状
    表面が該第二電極板に対向するように積層されているこ
    とを特徴とする圧電積層体。
JP4066292A 1992-03-24 1992-03-24 圧電積層体 Pending JPH05275764A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003046158A (ja) * 2001-07-27 2003-02-14 Kyocera Corp 圧電素子用部材
JP2003069102A (ja) * 2001-08-29 2003-03-07 Kyocera Corp 圧電素子用部材
KR20160005221A (ko) * 2014-07-04 2016-01-14 한국기술교육대학교 산학협력단 폴리이미드 유기 유전층을 포함한 정전기력 기반 작동기

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003046158A (ja) * 2001-07-27 2003-02-14 Kyocera Corp 圧電素子用部材
JP2003069102A (ja) * 2001-08-29 2003-03-07 Kyocera Corp 圧電素子用部材
KR20160005221A (ko) * 2014-07-04 2016-01-14 한국기술교육대학교 산학협력단 폴리이미드 유기 유전층을 포함한 정전기력 기반 작동기

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