JPH0520355U - 積層型圧電アクチユエータ - Google Patents

積層型圧電アクチユエータ

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JPH0520355U
JPH0520355U JP6677391U JP6677391U JPH0520355U JP H0520355 U JPH0520355 U JP H0520355U JP 6677391 U JP6677391 U JP 6677391U JP 6677391 U JP6677391 U JP 6677391U JP H0520355 U JPH0520355 U JP H0520355U
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JP
Japan
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piezoelectric
pellet
piezoelectric actuator
laminated
thickness
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JP6677391U
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English (en)
Inventor
守 石切山
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧電ペレットの上面及び下面の強度を向上す
ることにより、圧電ペレット表面に発生するクラックを
防止するとともに、圧電ペレット内部に生じるクラック
の進展を阻止することにより、積層型圧電アクチュエー
タの耐久性を向上させることを目的とする。 【構成】 上面及び下面に強化粉末としてAl2 3
添加された強度向上部10を有する圧電ペレット1と電
極板2とを、銀ペースト3を介して複数枚積層して形成
された積層型圧電アクチュエータ。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、積層型圧電アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】
圧電アクチュエータは発熱が少なく、また小型で高速駆動が可能なため、各種 光学装置、精密工作機械、その他機械的駆動素子としても極めて有望視されてい る。 しかしながら、圧電効果による機械的な変位は本質的には極めて小さいため、 圧電ペレットと、電気的に接続されて電極となる電極板とを交互に複数枚積層し て圧電効果を高めた構造のものが通常用いられている。 すなわち、図6に示すように圧電ペレット11と外部引き出し用の突起22を 有する金属板12が銀ペースト13を介して交互に複数枚積層されており、金属 板12の突起22は、隣接する突起22とは180°ずれた位置になるように設 置されている。そして、突起22は積層型圧電アクチュエータの軸方向に折曲さ れて、一つおいた隣の突起22と干渉し、その干渉点でスポット溶接され電気的 に接続されて構成されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、かかる積層型圧電アクチュエータは、一般に圧電効果を高めるため に積層して用いる。そのため、圧電ペレットには積層荷重が発生し、圧電ペレッ ト表面に凹凸が存在すると、その凸部に荷重がかかり応力が発生する。また、圧 電ペレットは中央部と外周部とで温度差が生じるため、圧電ペレットの伸びが中 央部と外周部とで異なり、その結果、伸びの大きい部分と小さい部分との境界で クラックが発生し易いという問題があった。
【0004】 そこで、本発明の積層型圧電アクチュエータは、圧電ペレットを部分的に強化 することにより、圧電ペレット表面に発生するクラックを防止するとともに、圧 電ペレット内部に生じるクラックを強度向上部で阻止することにより、積層型ア クチュエータの耐久性を向上させることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案の積層型圧電アクチュエータは、圧電材料からなる圧電ペレットと、電 気的に接続されて電極となる電極板とを交互に複数枚積層してなる積層型圧電ア クチュエータにおいて、圧電ペレット内の上面及び下面に強化粉末が添加された 強度向上部を有することを特徴とする。
【0006】 圧電ペレットの強度向上部を形成する部分に含まれる強化粉末としては、例え ばSi,Al,Mn等の酸化物よりなる粉末を用いることができる。強化粉末の 混入量は、圧電ペレットの主成分である圧電効果を有する材料粉末の重量を10 0とした場合、その2〜5%の範囲で用いることが好ましい。この理由としては 、上記数値の範囲内であると圧電ペレットの強度が増して割れ不良率が少なくな るとともに、電気特性(比誘電率)を良好に保持するとができるからである。す なわち、強化粉末が2%未満であると圧電ペレットの強度を増す効果が少なく、 5%を超過すると電気特性(比誘電率)が低下するからである。 また、同様に電気特性(比誘電率)と割れ不良率との関係から、上面及び下面 に形成された強度向上部の厚みが、それぞれ圧電ペレットの厚みの1〜2%とな るように形成するのが好ましく、更には上面と下面の厚みが同じ厚みに形成され る方がより好ましい。
【0007】 上面及び下面に強化粉末が添加された圧電ペレットの製造方法としては、圧電 材料に強化粉末が添加されていない主原料と、強化粉末が添加された補助原料と を別々に調製し、主原料を真ん中となるように金型内に配置してプレスし、その 後焼成して形成しても良いし、或いは主原料を金型に入れて所定の大きさにプレ スして成形し、強化粉末が添加された補助原料をスラリー状にしてこの焼成体の 上面と下面に塗布し、再び焼成して形成しても良い。
【0008】
【作用】
本考案の積層型圧電アクチュエータの構成によれば、圧電ペレットの上面及び 下面に強化粉末が添加された強度向上部を形成することにより、強化部が圧電ペ レットの粒界及び空孔内に存在するので、圧電ペレットの表面に発生する割れを 防止することができるとともに、圧電ペレットの内部に発生した割れが粒界に沿 って上下方向に進展した場合、強度向上部によってその割れの進展を妨げること ができる。 また、強度向上部は、圧電ペレットの全領域のうち上面及び下面に部分的に形 成されているため、強化粉末を圧電ペレット全体に含ませることによる電気特性 (比誘電率)の低下を防止することができる。
【0009】
【実施例】
以下、本考案の積層型圧電アクチュエータの実施例を添付図面に基づいて詳細 に説明する。 本実施例の積層型圧電アクチュエータは、直径15mm、厚さ0.5mmの円 板状の圧電ペレット1と、直径15mm、厚さ0.03mmの略円形状のCuも しくはSUSからなる電極板2とが交互に58枚積層されて構成されている。ま た、圧電ペレット1は図1に示すように圧電ペレット内の上面と下面に強度向上 部10が形成されており、圧電ペレット1の表面及び裏面に銀電極3が印刷、焼 付けされている。更に、電極板2は外周縁に先端が積層型圧電アクチュエータの 軸方向に折曲された幅2mmの突起21が径方向に0.3mm延出しており、こ の突起21は隣接する突起21とは180°ずれた位置になるように積層されて いる。そして、積層型圧電アクチュエータの各側面に突出する突起21はリード 板5a,5bにそれぞれスポット溶接されている。また、隣接する電極板2の突 起21に生じる放電を防止するために、積層された各圧電板1及び電極板2の側 面にはシリコーン樹脂による絶縁コーティング層(図示せず)が形成されている 。絶縁コーティング層はシリコーン樹脂の他にエポキシ樹脂等により形成するこ ともできる。そして、電源(図示せず)の正極と負極に接続されたリード線4a ,4bがリード板5a,5bに接続された構成となっている。
【0010】 次に、圧電ペレット1の製造工程について説明する。 (実施例1) まず、圧電ペレット1を形成する場合、成形体を形成する成形工程と、成形工 程で得られた成形体を焼成する焼成工程が行われる。そして、この焼成工程に先 立ち、強化粉末を含む補助原料と、強化粉末を含まない主原料との2種類が調製 される。すなわち、強化粉末を含む補助原料としては、PZT(PbO,ZrO 2 ,TiO2 )を主成分とする粉末100重量%と、強化粉末としてAl2 3 粉末3重量%とをボールミルにより混合し、攪拌、分散した後、乾燥して得た。 また、これとともに強化粉末を含まない主原料としては、PZTを主成分とする 粉体を所定量秤量し、ボールミルにより混粉した後、仮焼して得た。 次に、上記工程により得られた主原料及び補助原料を、補助原料間に主原料が くるように金型に入れて一軸プレスにて成形し、図1に示すように圧電ペレット の上面と下面に強度向上部10が形成された成形体1aを得る。なお、補助原料 は上面と下面の厚みがそれぞれ圧電ペレットの厚みの1%となるようにする。 ついでこの圧電ペレット成形体1aは、電気炉内で1250℃、2時間焼成し て圧電ペレット焼成体1bとなる。そして、圧電ペレット1bの上面と下面を研 削加工した後、その両面に銀ペースト3が印刷され図1に示される圧電ペレット 1となる。 得られた圧電ペレット1は、図2に示されるように電極板2と交互に積層され 、さらにリード板5a、5bにリード線4a,4bが接続されて積層型圧電アク チュエータが形成される。
【0011】 (実施例2) 実施例1と同様にして、強化粉末を含まない主原料と、強化粉末としてAl2 3 を含む補助原料を調製する。 次に、強化粉末を含まない主原料を金型内に入れて所定の大きさに一軸プレス を用いて成形し、1250℃で2時間焼成する。そして、この焼成体の上面と下 面に、強化粉末を含む補助原料をスラリー状にして塗布し、再び1250℃にて 焼成する。その後、この焼成体を研削加工して所定の強度向上部を有する圧電ペ レットを作成する。 以下、実施例1と同様にして積層型圧電アクチュエータを形成する。
【0012】 このようにして形成された積層型圧電アクチュエータによれば、強化粉末の含 有量と圧電ペレットの割れ不良率(3×108 回駆動後の総数に対する不良品の 割合)との関係を示す図3の曲線からわかるように、圧電ペレット1の上面と下 面に含まれる強化粉末の含有量が2重量%以上の場合に、割れ不良率が2.5% 以下と良好なものとなることが判明した。一方、強化粉末の含有量と電気特性( 比誘電率)との関係を示す図4の曲線からわかるように、強化粉末の含有量が5 重量%以下で比誘電率が2500以上と良好な結果を示す。 従って、強化粉末の含有量は2〜5重量%の範囲とすることが好ましいことが わかった。 また、図5に圧電ペレットの厚みに対する強度向上部の厚みの割合と電気特性 (比誘電率)の関係を示す曲線e1と、圧電ペレットの厚みに対する強度向上部 の厚みの割合と割れ不良率の関係を示す曲線e2をまとめて示す。 図5中の曲線e1からわかるように、圧電ペレットの厚みに対する強度向上部 の厚みが2%の範囲で電気特性(比誘電率)が良好なものとなる。一方、割れ不 良率との関係を示す曲線e2から、圧電ペレットの厚みに対する強度向上部の厚 みが1%以上の場合に割れ不良率の少ない良好なものとなる。 従って、強度向上部の厚みは、圧電ペレットの厚みの1〜2%が好ましいこと がわかった。
【0013】 従って、本実施例の積層型圧電アクチュエータによれば、圧電ペレットが上面 および下面に強度向上部を有することにより、不良率を低下することができると ともに、圧電ペレット自体が強化粉末を含むにもかかわらず電気特性(比誘電率 )を良好な状態に保つことができる。 また、従来積層型圧電ペレットに発生するクラックを防止するために、圧電ペ レット内に所定値以上の空孔を設ける方法や、圧電ペレットの外層部の厚みを厚 くする方法等があるが、空孔を設ける場合には、形成された空孔により圧電ペレ ットに発生する応力を吸収し、緩和することができるが、その空孔が亀裂発生の 起点となってしまうという問題がある。また、外層部の厚みを厚くする場合には 外部からの衝撃には効果があるが、内部発生応力による割れに対しては効果が見 られない等の問題があった。しかし、本考案の積層型圧電アクチュエータによれ ば上記問題が発生することなく圧電ペレットに発生するクラックを防止すること が可能となる。
【0014】
【考案の効果】
本考案の積層型圧電アクチュエータによれば、圧電ペレット内の上面及び下面 に強化粉末を含む強度向上部を形成することにより、圧電ペレット表面にクラッ クが発生するのを防止することができるとともに、圧電ペレット内に生じたクラ ックが圧電ペレットの上下方向に進展するのを阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の圧電ペレットの側面の断面図であ
る。
【図2】 本考案の積層型圧電アクチュエータの構成を
示す断面図である。
【図3】 本考案における積層型圧電アクチュエータの
強化粉末の含有量と割れ不良率との関係を示すグラフで
ある。
【図4】 本考案の積層型圧電アクチュエータの強化粉
末の含有量と電気特性との関係を示すグラフである。
【図5】 本考案の積層型圧電アクチュエータにおける
圧電ペレットの厚みに対する強度向上部の厚みの割合と
割れ不良率との関係、及び圧電ペレットの厚みに対する
強度向上部の厚みの割合と電気特性との関係を示すグラ
フである。
【図6】 従来の積層型圧電アクチュエータの構成を示
す側面図である。
【符号の説明】
1 ・・・ 圧電ペレット 1a ・・・ 圧電ペレット成形体 1b ・・・ 圧電ペレット焼成体 2 ・・・ 電極板 3 ・・・ 銀ペースト 4a,4b ・・・ リード線 5a,5b ・・・ リード板 10 ・・・ 強度向上部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電材料からなる圧電ペレットと、電気
    的に接続されて電極となる電極板とを交互に複数枚積層
    してなる積層型圧電アクチュエータにおいて、前記圧電
    ペレット内の上面及び下面に強化粉末が添加された強度
    向上部を有することを特徴とする積層型圧電アクチュエ
    ータ。
JP6677391U 1991-08-22 1991-08-22 積層型圧電アクチユエータ Pending JPH0520355U (ja)

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JPH0520355U true JPH0520355U (ja) 1993-03-12

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ID=13325522

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011530162A (ja) * 2008-08-01 2011-12-15 エプコス アクチエンゲゼルシャフト 破断規制層を有する圧電アクチュエータ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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