JPH04103667U - 積層型圧電素子 - Google Patents

積層型圧電素子

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JPH04103667U
JPH04103667U JP525491U JP525491U JPH04103667U JP H04103667 U JPH04103667 U JP H04103667U JP 525491 U JP525491 U JP 525491U JP 525491 U JP525491 U JP 525491U JP H04103667 U JPH04103667 U JP H04103667U
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JP
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piezoelectric element
piezoelectric
disc
shaped
pellet
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JP525491U
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Inventor
守 石切山
Original Assignee
トヨタ自動車株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】積層型圧電素子の使用時に、円板状圧電ペレッ
トがクラックを発生しにくいこと及び、仮にクラックが
発生してもその進展を防止するとともに、電気特性(比
誘電率)を低下させることのない強化部を形成する。 【構成】積層型圧電素子は、円板状圧電ペレット1と円
板状電極板2とを交互に積層してなる積層型圧電素子に
おいて、前記圧電ペレット1は、中心部P1及び周縁部
P2に強化粉末を含む強化部10、11をもつことを特
徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、積層型圧電素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、積層型圧電素子は、数十枚の圧電ペレット及び電極板を交互に積層する 構造であるために、例えば圧電ペレットのうち1枚が内部応力等の影響で微小ク ラックを発生させた場合、クラックが進展して大きくなり割れた破片が飛散し欠 損部ができると、その両面側の電極板が接触してショ−トし作動不良となる。
【0003】 このため、前記圧電ペレットに発生する不具合を防ぐ手段として、内部応力を 減少できる構造としたり、圧電ペレット自体を強化することが考えられている。 例えば、特開昭63−28807号公報には、圧電ペレット内に空孔を設けて内 部応力を減少させる技術が開示されている。また特開昭61−47617号公報 には、圧電ペレットの電気的ストレスを受け易い外層部の厚みを厚くさせて強度 を高める技術が開示されている。さらに特開昭61−58285号公報には、一 枚の圧電ペレットを、同一面上で一体化した複数のユニットから構成し、クラッ クや割れを防止する技術が開示されている。また圧電ペレット全体を主原料に補 強材としてAl及びSi、Zr等を添加した成形材料により製造し、強度を高め る技術が一般的に知られている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかし前記圧電ペレット内に空孔を設けた場合には、積層型圧電素子の駆動時 に空孔部に正及び負の電荷が発生し絶縁破壊の原因となったり、圧電ペレットに 対し割れ発生の条件が揃ったとき空孔部の周辺が割れ発生の起点となり易い。 また、前記圧電ペレットの外層部の厚みを厚くさせる場合には、外部からの衝撃 には効果があるが、内部発生応力による割れに対しては効果がみられない。
【0005】 また、前記一枚の圧電ペレットを、同一面上で一体化した複数のユニットから 構成する場合には、製造工数が増しコスト的に不利なものとなる。 また、前記圧電ペレット全体を主原料に補強材を添加した成形材料により製造 した場合には、ペレット全体にわたって圧電性を阻害することにより電気特性( 比誘電率)が低下する不具合を発生させる。
【0006】 本考案は、前記従来の不具合を解決した積層型圧電素子を提供することを目的 とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案の積層型圧電素子は、円板状圧電ペレットと円板状電極板とを交互に積 層してなる積層型圧電素子において、 前記圧電ペレットは中心部及び周縁部に強化粉末を含む強化部をもつことを特 徴とする。
【0008】 円板状圧電ペレットの強化部を形成する部分に含まれる強化粉末は、例えばS i、Al、Mn等よりなる粉末を用いることができる。強化粉末の混入量は、圧 電ペレット成形体の主成分である圧電効果を有する材料粉末量を100とした場 合、その2〜5%の範囲内で用いることが好ましい。この理由としては、上記数 値の範囲内であると円板状圧電ペレットの強度が増しその割れ不良率が少なくな るとともに、電気特性(比誘電率)を良好に保持することができるからである。 すなわち、前記強化粉末が2%未満であると円板状圧電ペレットの強度を増す効 果が少なく、5%を超過すると電気特性(比誘電率)が悪くなるからである。
【0009】
【作用および効果】
本考案の積層型圧電素子の構成によると、円板状圧電ペレットは、中心部及び 周縁部に強化粉末を含む強化部をもつので、クラックそのものが発生しにくくな る。また仮に、クラックが発生したとしてもその進展は両強化部によって妨げら れる。このため圧電ペレット全体に割れが広がったり圧電ペレットの破片が外へ 飛び散りペレットに欠損部ができるような現象を発生させない。このため圧電ペ レットの両面側の電極板が圧電ペレットの欠損部を介してショ−トすることを防 止できる。これによって積層型圧電素子の品質(信頼性)を向上することができ る。
【0010】 さらに強化部は、圧電ペレットの全領域のうち、中心部及び周縁部に部分的に 形成されているため、強化粉末をペレット全体に含ませることによる電気特性( 比誘電率)の低下を防止することができる。
【0011】
【実施例】
本実施例の積層型圧電素子を図1〜図8に基づいて説明する。 本実施例の積層型圧電素子は、その全体を正面で示す図5のように、交互に積 層された数十枚の円板状圧電ペレット1と円板状電極板2とよりなる。そして積 層された各円板状電極板2は、交互に陰極リ−ド線20及び陽極リ−ド線21の 一方が連結される。また、陰極リード線20及び陽極リード線21はそれぞれ外 部陰電極22及び外部陽電極23に連結される。
【0012】 円板状圧電ペレット1は、平面で示す図1のように、中心部P1に円形に形成 された第1強化部10と、前記第1強化部10に対しその径方向に一定の間隔を 保って同心円状に取り囲む周縁部P2にリング状に形成された第2強化部11を もち、表面及び裏面に銀電極100が印刷、焼付されている。 ついで前記円板状圧電ペレット1の製造工程を説明する。円板状圧電ペレット 1を形成する場合、成形体を形成する成形工程と、成形工程で得られた成形体を 焼成する焼成工程が行なわれる。そして成形工程に先立ち、強化粉末を含む補助 原料と、強化粉末を含まない主原料との2種類が調整される。すなわち、強化粉 末を含む補助原料としては、PZT(PbO、ZrO2 、TiO2 )を主成分と する粉末100重量%と、強化粉末としてAl2 3 粉末3重量%とをボ−ルミ ルにて混合、攪拌、分散した後、乾燥して得た。またこれとともに別途前記強化 粉末を含まない主原料としては、前記PZTを主成分とする粉体を、所定量秤量 しボ−ルミルにより混粉した後、仮焼して得た。そして前記補助原料と主原料の 2種類の原料は、別途用意された図略の金型にそれぞれ別々に入れて一軸プレス で成形し成形体として製造される。なお、前記金型は、円板状圧電ペレット形状 のキャビティをもつ。金型のキャビティ内には強化粉末を含む補助原料を図3に 示されるように中心部P1で円形状に配置されるとともに、この中心部P1より 一定間隔径方向に離れた周縁部P2位置でリング状に配置される。そして前記中 心部P1及び周縁部P2以外の部分P11及びP21部分には前記強化粉末を含 まない主原料を入れ、かつ全体がほぼ1枚の円板形状となるように埋め尽くされ る。この状態で1軸プレスで成形することにより円板状成形体1aが得られた。
【0013】 ついでこの円板状成形体1aは、電気炉中で1250℃、2時間焼成し焼結す ることにより図4に示される円板状焼成体1bとなる。この円板状焼成体1bに は、中心部P1及び周縁部P2の周辺に強化粉末が若干拡散した状態の第1強化 部10及び第2強化部11が形成される。そして円板状焼成体1bは、機械加工 その他により研削された後、その両面に電極100となる銀が印刷され、図1、 2に示される円板状圧電ペレット1となる。
【0014】 前記のように構成された円板状圧電ペレット1は、図5に示されるように円板 状電極板2と交互に積層され、かつこの各円板状電極板2には陰極リ−ド板20 及び陽極リ−ド板21が交互に連結され、さらに陰極リード板20及び陽極リー ド板21に外部陰電極22及び外部陽電極23が連結されて積層型圧電素子が形 成される。
【0015】 このようにして構成された積層型圧電素子によれば、強化粉末の含有量と圧電 ペレットの割れ不良率との関係を示す図6の曲線e1のように、円板状圧電ペレ ット1の中心部P1及び周縁部P2に形成された第1強化部10及び第2強化部 11に含まれる強化粉末の含有量が2重量%以上の場合に不良率が2.5%以下 と良好なものとなることが判明した。さらに強化粉末の含有量と電気特性(比誘 電率)との関係を示す図7の曲線e2の示すように、強化粉末の含有量が5重量 %以下で非誘電率が2500以上と良好な結果を示す。
【0016】 従って前記強化粉末の含有量は2〜5重量%の範囲とすることが好ましいこと が判明した。 (比較例) 上記実施例の積層型圧電素子の円板状圧電ペレット1の効果をさらに確認する ため、同円板状圧電ペレット1と、テスト用の円板状圧電ペレットとして作製さ れたサンプルA、B、Cおよび従来の分散タイプのサンプルDを用いて、それぞ れ積層型圧電素子に組入れ、パルス波(周波数100Hz、立ち上がり時間10 0μs)で−200〜600Vの電圧を印加する条件で1×108 回作動して比 較し、実施例の製品歩留りを評価した。その結果を、強化粉末の含有量と良品率 との関係を示す図8に記す。
【0017】 なお、サンプルAは、全体に分散された強化粉末の含有量が2重量%以下のも のである。サンプルBは、中心部にのみ強化粉末が含有され、かつその含有量は 2重量%に僅かに満たないものである。サンプルCは、周縁部にのみ、強化粉末 が含有され、かつその含有量は4重量%のものである。サンプルDは、強化粉末 が複数の円形状に分散して含有され、かつその含有量は3重量%に僅かに満たな いものである。
【0018】 比較例のサンプルA、B、Cおよび従来のサンプルDは、それぞれ図8の曲線 a、b、cおよびdの示すように強化粉末の含有量が増えるに従って良品率が低 下することがわかる。これに対し本実施例の場合には直線eの示すように、強化 粉末が3重量%を越えて4重量%に達成しても、ほぼ100%の良品率を保持す ることが判明した。
【0019】 従って本実施例の積層型圧電素子によれば、円板状圧電ペレットが中心部及び 周縁部に強化粉末を含む強化部をもつことにより、不良率を低下することができ るとともに、円板状圧電ペレット自体が強化粉末を含むにもかかわらず電気特性 (比誘電率)を良好な状態に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の積層型圧電素子を構成する円板状圧
電ペレットを示す平面図である。
【図2】図1における円板状圧電ペレットを示す正面図
である。
【図3】本実施例の積層型圧電素子を構成する円板状圧
電ペレットの成形体を示す平面図である。
【図4】図3における成形体を焼結して形成した焼成体
を示す平面図である。
【図5】本実施例の積層型圧電素子の全体を示す正面図
である。
【図6】本実施例における積層型圧電素子の強化粉末の
含有量と不良率との関係を示す図である。
【図7】本実施例の積層型圧電素子の強化粉末の含有量
と電気特性との関係を示す図である。
【図8】本実施例の積層型圧電素子、比較例及び従来の
各サンプルの強化粉末の含有量と良品率との関係を示す
説明図である。
【符号の説明】
1…円板状圧電ペレット 10…円形状の
第1強化部 11…リング状の第2強化部 P1…中心部 P2…周縁部 2…円板状電極板 1a…成形体 1b…焼成体

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】円板状圧電ペレットと円板状電極板とを交
    互に積層してなる積層型圧電素子において、前記圧電ペ
    レットは中心部及び周縁部に強化粉末を含む強化部をも
    つことを特徴とする積層型圧電素子。
JP525491U 1991-02-12 1991-02-12 積層型圧電素子 Pending JPH04103667U (ja)

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