JPH0527481A - 電子写真用黒色トナー - Google Patents

電子写真用黒色トナー

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JPH0527481A
JPH0527481A JP3206107A JP20610791A JPH0527481A JP H0527481 A JPH0527481 A JP H0527481A JP 3206107 A JP3206107 A JP 3206107A JP 20610791 A JP20610791 A JP 20610791A JP H0527481 A JPH0527481 A JP H0527481A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 分光反射特性、帯電特性ともに優れ、良好な
黒色画像を与える電子写真用黒色トナーを得ることにあ
る。 【構成】 フタロシアニン系青顔料,ジスアゾ系黄顔
料,アゾ系赤顔料,キナクリドン系赤顔料の内、少なく
とも3種以上の顔料を含み、かつ、下式で示される化合
物を含有する電子写真用黒色トナーである。 【化4】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真用トナー、特
に近赤外領域において分光反射を有する黒色トナーに関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真用現像剤を用いる現像
方法は数多く知られており、米国特許第2618552
号記載のカスケード現像法、米国特許第2874063
号記載の磁気ブラシ法、米国特許第2895847号記
載のタッチダウン法、その他ジャンピング現像法等があ
る。特に、代表的な現像法としては、磁気ブラシ法が知
られている。
【0003】この磁気ブラシ法においては、キャリアと
して鋼、フェライトなどの磁性を有する粒子が用いられ
る。卜ナーとこの磁性キャリアとからなる現像剤は、磁
石で保持され、この磁石の磁界により、現像剤がブラシ
状に配列される。この磁気ブラシが光導電層上の静電潜
像面と接触すると、トナーのみがブラシから静電潜像ヘ
引きつけられ、現像が行われる。
【0004】その他、ジャンピング現像法とは、静電潜
像面と現像剤担持体との間で、直流及び交流電界を同時
に印加し、現像剤に前記潜像面と担持体との間の往復運
動をさせることにより、現像を行うものである。
【0005】これらの現像方法は、従来の黒白コピーだ
けでなく、多色カラーコピーを得るためにも使用でき
る。すなわち、まず第一に原稿からの光をブルーフィル
ターを通して光導電層上に露光し、この形成された静電
潜像を、上記フィルターと補色の関係にあるイエロート
ナーで現像する。次いで同様に、グリーンフィルター、
レッドフィルターを通して前記潜像と位置を合わせて露
光することにより形成された潜像を、それぞれ、マゼン
タトナー、シアントナーで現像する。そして最後にブラ
ックトナーによって「墨入れ」が行なわれる。現像され
た4色のトナーは同一の支持体に順をおって転写され、
1回の定着で最終のカラーコピーが得られる。もちろ
ん、このカラー現像法において、現像の順番は、上述の
イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの順序に限
定されるものではなく、適宜変更することが可能であ
る。
【0006】一般に、磁気ブラシ現像法や、カスケード
現像法等の2成分現像法を適用する場合には、その現像
剤中のキャリアとトナー(例えば着色樹脂微粉末)との
混合比率が、現像効果の上から極めて重要な要素とな
る。即ち磁気ブラシ現像法に於いて、前記マグネットに
付着した現像剤は、静電潜像を摺察してその潜像をトナ
ーで顕像化するが、その結果、現像剤からトナーが徐々
に消費され、キャリアに対するトナーの比率が低下し
(即ち、現像剤の濃度が低下し)、次第に現像画像の濃
度が薄くなる。そこで2成分現像法においては、トナー
を適宜補給することが必要となるが、この場合、トナー
が適正以上に補給されると、画像の濃度が濃くなり過ぎ
ると共に、カブリが増える不都合を生ずる。従って、好
ましい色調の画像を連続して得るためには、現像剤の濃
度を正確に検出することが必要となる。
【0007】従来、現像剤の濃度を自動的に制御する方
法がいくつか知られている。例えば特公昭38−172
45号公報等に於いて提案されている方法は、キャリア
とトナーとの色を違えておき、トナーの消費に従ってキ
ャリアとトナーの混合体たる現像剤の混合色濃度が変化
することを利用して、その変化を可視領域において光学
的に検知し、その変化に応じて現像剤へのトナーの補給
を制御することにより、現像剤濃度を一定に保つように
したものである。
【0008】しかしながら、この方法は、キャリアとト
ナーとの色調が類似していると使用出来ない。一般に広
く使用されている磁気ブラシ法に於いては、トナーとし
て樹脂にカーボンブラック、荷電制御剤を混合した黒色
トナーを用い、一方、キャリアとしては、各種の鉄粉、
フェライト等例えば電解鉄粉、還元鉄粉、アトマイズ鉄
粉、マグネタイト、Fe−Znフェライト、Fe−Co
フェライトなど、あるいはそれらの表面を酸化したもの
や、表面処理を施したもの等、色調としては灰色から黒
色のものまで種々、用いている。
【0009】このようなキャリアおよびトナーの拡散反
射率は双方とも小さく、その差が少ないばかりか現像剤
全体としての反射光量が少ないため、反射光量を現像剤
濃度の検出手段として使用することは困難であった。
【0010】本出願人は、正確に現像剤濃度を検知する
方法として、先に現像剤の赤外域での反射もしくは透過
濃度を検知する方法を提案した(特開昭53−1078
53号公報)。この方法によれば、現像剤濃度による反
射率の変化、即ち反射光量の変化が大きくとれ、検出精
度を良くすることができるだけでなく、白黒コピー以外
にもカラーコピーにも使用できる等の利点がある。しか
しながら、この方法においては、トナーの赤外域での反
射もしくは透過光を検出する為、従来黒色の着色剤とし
て広く使用されているカーボンブラック、鉄黒、ニグロ
シン、染料等を使用することができず、赤外域に反射も
しくは透過のある着色剤を使用しなければならないとい
う問題点があった。
【0011】このような間題点を解決する方法として、
特開昭48−63727号、特開昭57−119363
号に提案されるように、赤外光を反射もしくは透過し、
且つ黒色でない染顔料等の着色剤を2種以上適度に結着
樹脂と配合、混合、あるいは混練することにより、黒色
化したトナーを用いる手段がある。
【0012】このように黒色でない着色剤を組合せるこ
とにより、実質的に黒色のトナーを得ることは可能であ
るが、実際にトナーとして用いるためには、その色調の
みならず上述した赤外分光特性、更には摩擦帯電性等の
電子写真特性がいずれも良好であることが不可欠であ
る。しかしながら、このような電子写真特性についての
検討は、上述した従来の黒色化トナーの提案において
は、全くなされていない。
【0013】実際のトナーが満足すベき上記電子写真特
性としては、以下に述ベるような種々の属性が考えられ
る。 (1)トナーの電子写真特性として、好ましい摩擦帯電
性、及び流動性を有すること。 (2)取扱い中、または貯蔵中にケーキング、凝集する
ことがなく、保存安定性が良いこと。 (3)帯電的に環境依存性が小さいこと。 (4)くり返し多数回の複写に用いても、劣化のない耐
久特性を有すること。 (5)にじみ、カブリがなく、鮮明な画質の画像を与え
ること。
【0014】上記した電子写真特性の内、特に帯電特性
は、トナーの環境特性、画質等に大きな影響を与えるも
のであり、それゆえ、特に荷電制御性は、着色剤の選択
に際して極めて重要である。
【0015】また、くり返しの複写によっても、キャリ
ア汚染(いわゆるスペント化)しにくく、結着樹脂ヘの
分散不良などによりトナー表面にブリードしてトナー劣
化を促進することのない着色剤を選択しなければならな
い。
【0016】しかしながら、本発明者らの検討によれ
ば、従来の複数の着色剤の組合せによる黒色化トナーに
おいては、色調ないし赤外分光特性に関しては不十分で
はあるがある程度の結果が得られたものの、摩擦帯電特
性をはじめとする電子写真特性に関しては、極めて不充
分な結果しか得られなかった。したがって、このような
従来の黒色化トナーを用いた場合には、耐久時、あるい
は高温高湿、低温低湿時においては、良好な画像を得る
ことは困難であった。
【0017】また、特開平3−15077号公報におい
ては、近赤外領域に光感度を有するペリレン系化合物が
提案されているが、該化合物は、近赤外領域での光感度
は充分得られるものの、着色剤としては、一般の公知の
染顔料にくらべると着色力が低く、所望する着色力及び
画像濃度を得るためにはトナー中にかなり多量の、我々
の検討では10重量部以上、好ましくは15重量部以上
の添加が必要であった。該化合物は1〜5重量部の添加
ではトナー中で帯電制御的挙動を示し、高温高湿下、低
温低湿下のトナーの帯電量を安定化する好ましい特性を
示すが、10重量部以上の添加ではトナーの帯電量を著
しく低下させ、トナー飛散や非画像域へのトナー付着を
助長させ、ほとんど実用に耐え得ないものであった。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、近赤
外域の光を十分感度良く反射又は透過しうる電子写真用
黒色トナーを提供することにある。
【0019】また別の目的は、充分な帯電特性を有する
電子写真用黒色トナーを提供することにある。
【0020】更に他の目的は、環境安定性が良く、特に
低温低湿、高温高湿それぞれの環境下に於いても、帯電
量の差が小さい電子写真用黒色トナーを提供することに
ある。
【0021】更に他の目的は、着色剤の結着樹脂ヘの分
散性が良好であり、少量の添加で強烈な黒色が得られる
電子写真用黒色トナーを提供することにある。
【0022】更に他の目的は、キャリアのスペント化し
にくく、耐久性に優れた電子写真用黒色トナーを提供す
ることにある。
【0023】更に他の目的は、保存安定性の良好な電子
写真用黒色トナーを提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、結
着樹脂中に含有させた場合に、黒色化トナーとしての優
れた分光反射特性のみならず、帯電特性、環境安定性を
はじめとする良好な電子写真特性を与える着色剤につい
て鋭意検討したところ、 フタロシアニン系青顔料,ジ
スアゾ系黄顔料,アゾ系赤顔料,キナクリドン系赤顔料
の内、少なくとも3種以上の顔料を含み、かつ、下式で
示される化合物を含有した黒色トナー
【0025】
【化2】 を見出し本発明を完成するに到った。
【0026】本発明の顔料及び化合物(I)の結着樹脂
100重量部に対する添加量は、2〜20重量部、好ま
しくは3〜15重量部である。本発明の顔料及び(I)
の添加量が20重量部を越えると、キャリアヘのスペン
ト化を生じやすくなるのみではなく、着色剤がトナー表
面に数多く露出することによるトナーのドラムヘの融着
が増加し、耐久特性に不安が生じるようになる。
【0027】また化合物(I)の添加量は結着樹脂10
0重量部に対し5重量部以下でなければならない。それ
以上の添加はトナーの帯電量を低下せしめ、帯電分布を
ブロード化させる。好ましくは0.1〜3重量部が良
い。化合物(I)と他の顔料との構成比は1:100〜
1:2好ましくは1:80〜1:3である。この構成比
以外では、トナーの黒色度と、帯電安定化及び近赤外域
での光反射のバランスをとることができない。
【0028】本発明のトナー用結着樹脂としては、本発
明の要旨を損わない範囲で以下のものを使用することが
できる。
【0029】例えばポリスチレン、クロロポリスチレ
ン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロロスチ
レン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレ
ン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合
体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイ
ン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体
(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−ア
クリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル
共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、ス
チレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−
メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル
酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重
合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレ
ン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α
−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリ
ロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン
系樹脂(スチレン又はスチレン置換体を含む単重合体又
は共重合体)、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル
共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、低分子量ポリエ
チレン、低分子量ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、
ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチ
レン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポ
リビニルブチラール樹脂等がある。本発明のトナーにお
いて、特に好ましい樹脂としてはスチレン−アクリル酸
エステル系樹脂、スチレン−メタクリル酸エステル系樹
脂、ポリエステル樹脂がある。
【0030】特に、次式
【0031】
【化3】 (式中Rはエチレンまたはプロピレン基であり、x,y
はそれぞれ1以上の正の整数であり、かつx+yの平均
値は2〜10である。)で代表されるビスフェノール誘
導体もしくはその置換体をジオール成分とし、2価以上
のカルボン酸又はその酸無水物又はその低級アルキルエ
ステルとからなるカルボン酸成分(例えばフマル酸、マ
レイン酸、無水マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、
トリメリット酸、ピロメリット酸など)とを少なくとも
共縮重合したポリエステル樹脂がシャープな溶融特性を
有するのでより好ましい。
【0032】本発明に用いられるフタロシアニン系青顔
料としては例えば、C.I.ピグメントブルー15,
C.I.ピグメントブルー16,C.I.ピグメントブ
ルー17,フタルイミドメチル基を数個置換したフタロ
シアニン顔料などがある。ジスアゾ系黄顔料としては
C.I.ピグメントイエロー14,C.I.ピグメント
イエロー17,C.I.ピグメントイエロー81などが
ある。アゾ系赤顔料としてはC.I.ピグメントレッド
5,C.I.ピグメントレッド17,C.I.ピグメン
トレッド114などがある。キナクリドン系赤顔料とし
ては,C.I.ピグメントレッド122,,C.I.ピ
グメントレッド202,,C.I.ピグメントレッド2
06などがある。
【0033】一方、必要に応じて本発明のトナーと組合
せて使用されるキャリアとしては、磁性を有する物質、
または磁性を有しない物質のどちらでも使用可能であ
り、例えば、鉄、鋼、フェライト、Ba−Feフェライ
ト、Cu−Feフェライト、Zn−Feフェライト、S
r−Feフェライト、及びクロム、セリウム、マグネシ
ウムの各酸化物、または、ジルコン、ケイ素、二酸化ケ
イ素等が用いられる。これらの物質は、平均粒径20〜
100μm、好ましくは25〜70μm、より好ましく
は30〜65μmの粒子として用いられる。
【0034】本発明の卜ナーには、必要に応じて、各種
添加剤、例えば荷電制御剤、滑剤、微粉末シリカ、PV
DF(ポリフッ化ビニリデン)粉、などを混合しても良
い。
【0035】本発明のトナーは、常法に従い、本発明の
着色剤及びその他を結着樹脂中に混練、分散させ、粉
砕,更には必要により分級を行うことにより、平均粒径
が好ましくは5.0〜15.0μmの粒子として得られ
る。上記混練の際には、着色剤相互の混合性ないしこれ
らの結着樹脂ヘの分散性向上の点からは、充分予備混合
した後に、混練分散させることが好ましい。
【0036】このようにして得られた本発明のトナーの
摩擦帯電量は、例えば以下のようにして測定することが
できる(ブローオフ法)。
【0037】図1に摩擦帯電量測定装置の一例を示す模
式斜視図を示す。
【0038】図1を参照して、底に500メッシュ(磁
性粒子の通過しない大きさに適宜変更することが可能)
の導電性スクリーン1のある金属製の測定容器2に、摩
擦帯電量を測定しようとする現像剤約4gを入れ、金属
製のフタ3をする。このときの測定容器2全体(フタ3
を含む)の重量を秤り、W1 (g)とする。次に、吸引
機4(少なくとも、測定容器2と接する部分は絶縁体か
らなる)を用いて、吸引口5から吸引し、風量調節弁6
を調整して真空計7に示される圧力を70mmHgとす
る。
【0039】この状態で充分(約1分間)吸引を行な
い、トナーを吸引除去する。このときの電位計8の電位
を直読し、V(ボルト)とする。ここで9はコンデンサ
ーであり、この容量をC(μF)とする.また、吸引後
の測定容器2全体の重量を秤り、W2 (g)とする。こ
の場合、現像剤中のトナーの摩擦帯電量T(μC/g)
は下式の如く計算される。
【0040】T(μC/g)=C×V/(W1 −W2 ) 以下実施例により本発明を詳細に説明する。
【0041】
【実施例】実施例1 フタルイミドメチル基を1〜2個置換した 1.5重量部 フタロシアニン顔料 C.I.ピグメント・レッド5 2.0重量部 C.I.ピグメント・イエロー17 1.1重量部 化合物(I) 0.8重量部 及び荷電制御剤としてクロム含金錯体を4.0重量部を
プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸とを縮合して得
られたポリエステル樹脂100重量部に加え、更にヘン
シェルミキサーを用いて充分予備混合した後、ロールミ
ルで溶融混練して混練物とした。この混練物を冷却した
後ハンマーミルを用いて粗粉砕し、次いでエアージェッ
ト方式による微粉砕機で微粉砕した。更に得られた微粉
砕物を平均粒径8.0μmに分級し、微粉末シリカ0.
5重量部及びアルミナを0.3部を外部添加して本発明
の黒色トナーとした。
【0042】この卜ナー100重量部と、フッ素樹脂コ
ートしたFe−Cu−Znフェラィト(平均粒径50μ
m、キャリア粒子)900重量部とを混合し、現像剤と
した。このトナーの可視および赤外域における分光拡散
反射率、及びキャリアとして使用したフッ素樹脂コート
フェライト粒子の分光拡散反射率を測定した所赤外域に
おいてキャリア粒子と本発明のトナーとの反射率の差が
非常に大きくなっており、本発明者等の意図した通りで
あることを確認した。
【0043】上記により得た現像剤を、図2に模式側面
断面図に示すようなカラー電子写真複写機に適用して画
像形成テストを行った。
【0044】上記の複写機を用いて耐久画像形成試験を
行ったが、1万枚の耐久後でも、カブリのない鮮明な画
像が得られた。また、ドラム11へのトナー融着もなか
った。この時、現像剤の初期の帯電量と1万枚後の帯電
量との比(1万枚後の帯電量/初期の帯電量)は、1.
3となり、帯電量にほとんど変化はなかった。
【0045】実施例2 実施例1のポリエステル樹脂に代えて、スチレン−ジエ
チルアミノエチルメタクリレート樹脂を用いた以外は、
実施例lと同様にして本発明の黒色トナーおよび現像剤
を得た。
【0046】この現像剤を用い、実施例1と同様に耐久
画像形成試験を行ったところl.5万枚後でも、良好な
画像が得られた。またトナー濃度も1.5万枚後でも変
動はなかった。
【0047】比較例1 実施例1の黒色混合物に代えて、カーボンブラック5重
量部を使用した以外は実施例1とほぼ同様にして、トナ
ーを作製し、現像剤を得た。
【0048】この現像剤の分光拡散反射率は可視及び赤
外域において非常に小さく、反射濃度による現像剤濃度
検出には適していないことがわかる。
【0049】比較例2 C.I.ピグメント・レッド 57:1 7重量部 C.I.ピグメント・ブルー15 3重量部 C.I.ピグメント・イエロー12 4重量部 実施例1の黒色混合物に代えて、上記3種の着色剤を混
合して得た黒色混合物を用いた他は、実施例1と同様に
してトナーおよび現像剤を得た。
【0050】分光反射率測定による測定では実用可能限
界ギリギリの赤外光の反射率を得ることができたが、実
施例1と同様な耐久画像形成試験を行ったところ、8千
枚で画像上のカブリが著しく増し、実用上不可の状態と
なった.この現像剤においては、初期の帯電量−11.
3μC/gに対し、8千枚時では−3.8μC/gと帯
電量の絶対値がかなり低い値を示した。
【0051】このことから、この比較例2のトナーに
は、耐久時に充分な帯電量が与えられなかったため、カ
ブリが著しく増加したものと推定される。
【0052】この比較例2のトナーは、常温常湿ではほ
ぼ適正な帯電量の値を与えられるものの、低温低湿、高
温高湿条件下における帯電量とは著しい差が見られ、帯
電的に不安定なトナーであった。
【0053】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、結着樹
脂中に、特定の構造を有するペリレン系着色剤を含有さ
せることにより、分光反射特性、帯電特性にともに優れ
る黒色卜ナーが得られる。
【0054】本発明のトナーは、上記ペリレン系化合物
等の特性に基づき、帯電特性等の良好な電子写真特性を
示すのみならず、特に赤外において優れた分光特性を示
すため、良好な黒色画像を与えると同時に、現像剤濃度
の正確な検出が極めて容易である。
【0055】したがって、本発明のトナーは2成分現像
剤を用いる現像方法、特に、現像剤濃度の正確なコント
ロールが極めて重要な、カラー電子写真用の黒色トナー
として好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において用いられる摩擦帯電量測定装置
の例を示す模式斜視図である。
【図2】実施例で用いたカラー電子写真複写機の概要を
示す模式側面断面図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フタロシアニン系青顔料,ジスアゾ系黄
    顔料,アゾ系赤顔料,キナクリドン系赤顔料の内、少な
    くとも3種以上の顔料を含み、かつ、下式で示される化
    合物を含有する電子写真用黒色トナー。 【化1】
  2. 【請求項2】 上記式で示される化合物の含有量は、ト
    ナー結着樹脂100重量部に対して5重量部以下である
    請求項1に記載の電子写真用黒色トナー。
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