JPH05274379A - Cad図面変更管理支援装置 - Google Patents

Cad図面変更管理支援装置

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JPH05274379A
JPH05274379A JP4071583A JP7158392A JPH05274379A JP H05274379 A JPH05274379 A JP H05274379A JP 4071583 A JP4071583 A JP 4071583A JP 7158392 A JP7158392 A JP 7158392A JP H05274379 A JPH05274379 A JP H05274379A
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JP
Japan
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symbol
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generation number
data
cad
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JP4071583A
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English (en)
Inventor
Toyoji Tsuda
豊司 津田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】CADデータの改変履歴管理が、その主要なリ
スト(シンボルリスト、シンボル配置リストおよびネッ
トリスト)のそれぞれの性質に合せて適切に行え、新旧
のCAD図面の相違箇所の判別が容易且つ確実に行える
ことである。 【構成】一連のシンボル改変処理時にシンボルリスト2
のシンボル全体世代番号21を更新し、個々のシンボル
改変毎に該当シンボルデータの世代番号を更新する世代
管理機構を持つシンボルリスト保守機構を設け、更にC
AD図面の作画時に図面データ5の図面世代番号51と
上記シンボル全体世代番号21とを比較してシンボルリ
スト2の改変を判別する利用シンボル世代チェック機構
45を持つシンボル配置機構4を設け、改変判別時およ
び一連のシンボル再配置処理時には世代管理機構46に
より図面世代番号51を更新し、個々のシンボル再配置
毎に該当するシンボル配置データ61の世代番号643
を更新する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、CAD(計算機支援
設計)システムで作成した図面(以下、CAD図面と称
する)を改変する場合、或いは既存のCAD図面の一部
を修正して新たな図面を作成する場合に、新旧両図面の
相違を把握するのに好適なCAD図面変更管理支援装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電気系CADでは、形や寸法そ
れ自体に意味を持つ機械系CADと異なり、シンボルで
表現される部品と、その部品の配置、および部品間を配
線された回路で機能を表現するものである。
【0003】そのため、電気系のCADデータは、以下
に述べる主要な3種のリストであるシンボルリスト、シ
ンボル配置リストおよびネットリストを主構成要素とす
るのが一般的である。なお、必要により、CAD図面に
付されるコメントの集合であるコメントリストを更に構
成要素とする。
【0004】シンボルリストは、CAD図面に表現され
る部品のシンボル化された形状(シンボル形状)を表わ
すシンボルデータの集合である。またシンボル配置リス
トは、シンボルリストで定義されたシンボルを図面上に
配置した際の位置(シンボル位置)等を表わすシンボル
配置データの集合であり、そのシンボルで表わされた部
品を示す形式や名称を属性情報として持つ。更にネット
リストは、シンボルで表現された部品を接続する回路を
表現するものであり、データ上は、回路上の節点である
ノードと、そのノードが属するひとまとまりの配線単位
であるネットと、そのノードのタイプ(分岐数と分岐方
向との組合せによって分類される)を示す情報の集合で
ある。
【0005】さて、電気系CAD図面は、一般に次のよ
うな手順で作成される。まず、シンボルリストを作成
し、その後、シンボルを配置、属性を設定し(即ちシン
ボル配置リストを作成し)、回路を接続する。ここで、
シンボル配置リストでは、図面上にシンボルが一度配置
されたら、配置シンボル番号が振られ、その後そのシン
ボルが削除されても、その番号は再利用されず欠番とな
る。これはCAD図面の作成処理手順を操作順に合せる
こと、およびネットリストとのつき合せが複雑にならな
いようにするためである。一方、ネットリストは、ネッ
ト単位で処理され、接続、切断がある場合は、処理単位
(ネット)が変化するので、一括して処理される。
【0006】以上のようにして作成されたCAD図面を
改変する場合、或いは一部を修正し新しい図面を作成す
る場合には、シンボル定義の追加、削除、変更、図面上
でのシンボル再配置(配置シンボルの追加、削除、移
動)、これに伴うネットリストの再作成(再構築)が行
われる。
【0007】この際、CAD図面は、機械(CADシス
テム)により情報が追加、削除、変更されるため、手書
き修正図に比較して修正部が判別しにくく、機能検図が
困難であった。
【0008】そこで、CADデータの改変履歴を管理す
ることで、機能検図を容易にすることが考えられる。し
かし、CADの主要データであるシンボルリスト、シン
ボル配置リストおよびネットリストは、それぞれの性質
が異なるため、CADデータの改変履歴管理が困難であ
り、したがってCADデータ改変を判別することも容易
ではない。
【0009】このため、既存図面を改変する場合に、端
末のレベルで図面を表示し、修正部分のみ色を変えて表
示する方式(第1の方式)や、端末に新旧両図面をイメ
一ジ展開し、重なり部分を消去する方式(第2の方式)
が考えられる。
【0010】しかし上記第1の方式では、修正作業中の
オペレータのみしか改変部分が判別できず、しかも修正
作業終了後のCADデータからは改変部分が全く判別で
きないという問題がある。また上記第2の方式は、残存
部の表示形態の点(特に文字部分の修正時判読不能とな
る点)で問題がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記したように従来
は、既存のCAD図面を改変した場合に、その改変部分
を利用者が判別できるようにするための方式として幾つ
か考えられていたが、修正作業中のオペレータのみしか
判別できないとか(第1の方式)、画面上での判別が困
難である(第2の方式)といった問題があり、実用性に
乏しかった。
【0012】この発明は上記事情に鑑みてなされたもの
でその目的は、CADデータの改変履歴管理が、その主
要な3種のリスト(シンボルリスト、シンボル配置リス
トおよびネットリスト)のそれぞれの性質に合せて適切
に行え、新旧のCAD図面の相違箇所の判別が容易且つ
確実に行えるCAD図面変更管理支援装置を提供するこ
とにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明のCAD図面変
更管理支援装置は、リスト全体の世代番号と各シンボル
データ毎に最終の改変の世代番号とが設定されるシンボ
ルリストと、一連のシンボル改変処理時にシンボルリス
トの全体世代番号を更新し、個々のシンボル改変毎に該
当するシンボルデータの世代番号を更新する第1の世代
管理手段を有するシンボルリスト保守手段と、CAD図
面全体の世代番号を持つ図面属性データ、およびリスト
全体の世代番号と各シンボル配置データ毎に最終の改変
の世代番号とが設定されるシンボル配置リストを有する
CAD図面ファイルと、CAD図面を作画する際に、C
AD図面ファイルの全体世代番号とシンボルリストの全
体世代番号とを比較してシンボルリストが改変されたも
のであるか否かを判別する判別手段、および改変判別時
および一連のシンボル再配置処理時にCAD図面ファイ
ルの全体世代番号を更新し、個々のシンボル再配置毎に
該当するシンボル配置データの世代番号を更新する第2
の世代管理手段を有するシンボル配置手段とを備えたこ
とを特徴とするものである。
【0014】この発明は更に、CAD図面の変更・修正
に伴い、ネットリストを再構築するネットリスト再構築
手段を備え、新旧のネットリストを対象に相対応するノ
ードの分岐属性を比較し、その比較結果に応じて修正さ
れたネットを判別するようにしたことも特徴とする。
【0015】
【作用】この発明においては、従来、CADの主要デー
タの特性上、一括ライブラリとしての世代管理が必要な
シンボルリスト、改変でも相対位置を変化させたくない
シンボル配置リスト、および毎修正時に新しく作成し直
されるネットリストと、改変の管理手段が異なるため
に、CADデータの改変履歴管理は困難とされていたの
に対し、これら主要データの個々の性質に鑑みて、世代
管理・判別機能をそれぞれに用意し組合せることで、C
ADデータの改変の判別を容易にするようにしている。
【0016】即ち、シンボルリストに関しては、本来作
画機能とは独立操作され、作画に先立って改変され、ラ
イブラリとして全体の世代番号(バージョン、レビジョ
ン)の更新が行われる点に着目し、更に個々のシンボル
改変毎に該当するシンボルデータの世代番号がシンボル
リスト保守手段内の管理手段(第1の世代管理手段)に
よって更新されるようにしている。
【0017】また、作画にあたり図面全体の属性として
使用されたシンボルリストの全体世代番号を登録・呼出
し可能とすることにより、シンボル使用時に改変された
ものか否かが判別できるようにしている。
【0018】次に、シンボル配置手段によるシンボル配
置時には、シンボル配置リストの個々のシンボル配置デ
ータに同様の属性(世代番号)を付加する。この一連の
シンボル配置処理時には、図面全体の世代番号とシンボ
ルリスト全体の世代番号との比較により、配置されるシ
ンボル(利用シンボル)が改変されている否かをシンボ
ル配置手段内の判別手段にて判別し、改変が判別された
なら、シンボル配置位置等が同一であっても改変された
として扱い、シンボル配置手段内の管理手段(第2の世
代管理手段)により、図面全体の世代番号が更新され
る。
【0019】次に、ネットリストに関しては、接続、切
断によりネットの構成がその都度変化するので、シンボ
ルリストやシンボル配置リストのような管理はできな
い。そこで本発明では、接続、切断が発生するとノード
の分岐属性(分岐数、分岐方向)が変化することに着目
し、ネットリスト再構築手段が新旧のネットリストを対
象に相対応するノードの分岐属性を比較し、分岐属性が
変らないノードは削除し、残ったノードを有するネット
が改変されたと判別するようにしている。
【0020】以上により、シンボルリスト、シンボル配
置リストおよびネットリストそれぞれの固有の改変部分
が判別可能となるため、その判別部分を他の部分と異な
る形態で表示・印字に反映することで、CADデータの
改変部分が容易に把握可能となる。
【0021】
【実施例】図1はこの発明の一実施例に係るCAD図面
変更管理支援装置の全体構成を示すブロック図である。
【0022】図1において、1は次に述べるシンボルリ
スト2の改変保守を司るシンボルリスト保守機構、2は
シンボルリストである。シンボルリスト2は、電気系C
AD図面に表現される各種部品をシンボル化した場合の
そのシンボルの形状等を表わすシンボルデータの集合で
ある。
【0023】3はシンボルリスト2、後述する図面デー
タ5、およびネットリスト8をもとに、既に作成された
図面を作画する既存図面作画機構、4はシンボル配置を
司るシンボル配置機構である。
【0024】5は図面データ(CAD図面ファイル)で
あり、図面全体の属性を定義するための図面属性50、
CAD図面上の各シンボルの位置等を表わすシンボル配
置データの集合であるシンボル配置リスト60、および
CAD図面に付されるコメントの集合であるコメントリ
スト70を持つ。
【0025】6はコメントリスト70の改変保守を司る
コメント保守機構、7はシンボル配置リスト60で示さ
れる配置シンボル(で表現された部品の各ピン)間の接
続関係を示すネットリスト、8はCAD図面の改変毎に
起動されてネットリスト7を再構築するネットリスト再
構築機構である。
【0026】図2は図1のシンボルリスト保守機構1の
内部構成およびシンボルリスト2のデータ構造を示す。
図2に示すように、シンボルリスト保守機構1は、シン
ボル作成を行うシンボル作成機構11、作成されたシン
ボルをシンボルリスト2に登録するシンボル登録機構1
2、およびシンボルリスト2に登録したシンボル(登録
シンボル)の削除を行うシンボル削除機構13を有す
る。
【0027】シンボルリスト保守機構1はまた、登録シ
ンボルの修正を行うシンボル修正機構14、およびシン
ボルリスト2の世代(バージョン、レビジョン)管理を
行う世代管理機構15を有する。
【0028】一方、シンボルリスト2は、リスト全体の
属性として世代番号(シンボル全体世代番号)21を持
つ。シンボルリスト2はまた、シンボルデータ22の群
を持つ。各シンボルデータ22は、CAD図面(電気系
CAD図面)に表現される部品のシンボル化された形状
(シンボル形状)を表わす形状データ23、および属性
データ24を持つ。この属性データ24は、部品を表わ
すシンボル名称241、部品の接続ピンの位置を示すピ
ンデータ242、および該当シンボルが作成された世代
番号(シンボル世代番号、世代属性)243を持つ。
【0029】図3は主として図1のシンボル配置機構4
の内部構成およびシンボル配置リスト60のデータ構造
を示す。図3に示すように、シンボル配置機構4は、シ
ンボルリスト2を読込むシンボルリスト読込み機構4
1、シンボル配置の追加処理を行うシンボル配置追加機
構42、シンボル配置の削除処理を行うシンボル配置削
除機構43、およびシンボル配置の移動処理を行うシン
ボル配置移動機構44を有する。
【0030】シンボル配置機構4はまた、シンボル配置
の対象となる図面データ5の図面属性50が持つ後述す
る図面世代番号51と利用するシンボルリスト2のシン
ボル全体世代番号21とを比較してシンボルリスト2全
体の改変を判別する利用シンボル世代チェック機構4
5、および世代管理機構46を有する。
【0031】世代管理機構46は、利用シンボル世代チ
ェック機構45のチェック結果に基づく図面データ5の
世代管理(シンボル全体世代番号51の更新管理)、お
よびシンボル配置の追加、削除、移動時における後述す
る世代番号643の更新管理を行う。次に既存図面作画
機構3は、既存図面の図面データ5を読込む既存図面読
込み機構31を有する。
【0032】一方、シンボル配置リスト60は、シンボ
ル配置データ61の群を持つ。各シンボル配置データ6
1は、CAD図面上に配置された際に付されるユニーク
なシンボル配置番号(NO)62、CAD図面上のシン
ボル(部品)の配置位置(を示すシンボル位置データ)
63、および属性データ64を持つ。この属性データ6
4は、部品を表わすシンボル名称641並びに形式64
2、および該当シンボルが配置された世代番号(シンボ
ル配置世代番号)243を持つ。なお、シンボル配置番
号62は、該当シンボルが一度配置されて番号が割当て
られると、その後削除されても欠番とされるようになっ
ている。
【0033】次に図面属性50は、該当図面データ5で
示される図面全体の世代番号(図面世代番号)51を持
つ。この図面世代番号51は、利用するシンボルリスト
2のシンボル全体世代番号21に一致するように、シン
ボル配置機構4の世代管理機構46により管理される。
【0034】図4は図1のネットリスト7のデータ構造
を示す。図に示すように、ネットリスト7は、CAD図
面上に配置される各シンボルのピン位置に対応するノー
ド(節点、接続点)に付されたノード名71、そのノー
ドが属するネットの番号(ネット番号72)、およびそ
のノードの分岐数、分岐方向等の種別(分岐属性)を表
わすタイプ73の組が、CAD図面上の全ノードについ
て登録されたものである。ここでネットとは、互いに接
続関係を持つノードの集合、即ちひとまとまりの配線単
位をいう。図5は、図4に示すタイプ73により識別さ
れるノードの種類を整理して示したものである。
【0035】まず、図5(a)に分岐数0のノード、即
ち他のどのノードとも接続されないノードを、図5
(b)に分岐数1のノード、即ち他の1ノードと接続さ
れるノード(分岐方向の組合せにより4種)を、それぞ
れ示す。また、図5(c)に分岐数2のノード、即ち他
の2ノードと接続されるノード(分岐方向の組合せによ
り6種)を、図5(d)に分岐数3のノード、即ち他の
3ノードと接続されるノード(分岐方向の組合せにより
4種)を、図5(e)に分岐数4のノード、即ち他の4
ノードと接続されるノード(1種)を、それぞれ示す。
なお、本実施例における分岐方向は、xのプラス方向、
xのマイナス方向、yのプラス方向、およびyのマイナ
ス方向の4種である。
【0036】次に、この発明の一実施例の動作を説明す
る。まず、シンボルリスト保守機構1の動作を、図6の
フローチャートを適宜参照して説明する。
【0037】シンボルリスト保守機構1においては、設
計者等の利用者からのキーボード、マウス等(図示せ
ず)の操作によりシンボル作成・登録が要求されたなら
ば、シンボル作成機構11およびシンボル登録機構12
が交互に起動され、一連のシンボル作成・登録作業が行
われる(ステップS1)。
【0038】この一連のシンボル作成・登録作業では、
利用者から要求されたシンボルを作成するシンボル作成
機構11の処理と、その作成されたシンボルの形状デー
タ23と、シンボル名称241、ピンデータ242並び
にそのシンボルの世代番号243を含む属性データ24
とを持つシンボルデータ22(図2参照)をシンボルリ
スト2に登録するシンボル登録機構12の処理とが、必
要なシンボル数だけ繰返し行われる。
【0039】次に、一度作成・登録されたシンボルの改
変(削除、修正)が要求されたならば、シンボル削除機
構13による削除処理(該当シンボルデータ22の削
除)またはシンボル修正機構14による修正処理(該当
シンボルデータ22中の形状データ23の修正等)が、
要求された各シンボル(のシンボルデータ22)につい
て繰返し行われる(ステップS2)。このとき、修正処
理が行われた場合であれば、該当シンボルデータ22中
のシンボル世代番号243が世代管理機構15により更
新される。そしてステップS2が全て終了すると、即ち
一連の修正作業が終了すると、世代管理機構15によ
り、シンボルリスト2のシンボル全体世代番号21が一
度更新される(ステップS3)。このステップS3は、
シンボル作成・登録作業だけが行われた場合にも実行さ
れる。
【0040】このように本実施例では、一度作成・登録
されたシンボルが改変された場合には、シンボル全体世
代番号21と、改変されたシンボルのシンボルデータ2
2の世代番号243とが更新される。ここで、一連のシ
ンボル修正作業中は、シンボル全体世代番号21は一度
しか更新されない。
【0041】次に、シンボル配置機構4を中心とする動
作を、図7のフローチャートを適宜参照して説明する。
既存のCAD図面を改変する場合、或いは一部を修正し
新しい図面を作成する場合には、まず既存図面作画機構
3が起動され、同機構3内の既存図面読込み機構31に
より既存のCAD図面の図面データ5およびネットリス
ト7が読込まれる(ステップS11)。次にシンボル配
置機構4が起動され、同機構4内のシンボルリスト読込
み機構41によりシンボルリスト2が読込まれる(ステ
ップS12)。既存図面作画機構3は、上記読込まれた
図面データ5、ネットリスト7およびネットリスト7を
もとに、既存のCAD図面を作画する(ステップS1
3)。
【0042】次にシンボル配置機構4の利用シンボル世
代チェック機構45が起動される。利用シンボル世代チ
ェック機構45は、シンボルリスト2のシンボル全体世
代番号21と図面データ5の図面属性50に含まれてい
る図面世代番号51とを比較して、CAD図面の作画に
使用したシンボルが旧図より新しいシンボルであるか否
かをチェックする(ステップS14)。即ち利用シンボ
ル世代チェック機構45は、シンボル全体世代番号21
と図面世代番号51とが一致していれば、旧図と同じシ
ンボルであると判断し、一致していなければ旧図より新
しいシンボルであると判断する。
【0043】もし旧図より新しいシンボルであると判断
された場合には、世代管理機構46によって(図面デー
タ5の図面属性50中の)上記図面世代番号51がシン
ボル全体世代番号21の値に更新される。このとき、シ
ンボル配置リスト60内の各シンボル配置データ61中
の世代番号643も、世代管理機構46によって全て更
新される(ステップS15)。
【0044】さて、既存のCAD図面の改変等のために
シンボルの再配置が要求されている場合には、その要求
内容に応じてシンボル配置追加機構42、シンボル配置
削除機構43またはシンボル配置移動機構44が起動さ
れて、シンボル配置の追加、削除または移動が行われ、
図面データ5のシンボル配置リスト60が更新される
(ステップS16)。これにより、追加であれば新たな
シンボル配置データ61がシンボル配置リスト60に登
録され、削除であれば該当シンボル配置データ61が削
除される。移動であれば該当シンボル配置データ61中
のシンボル位置データ63が書替えられる。そして移動
時には、該当シンボル配置データ61中の世代番号64
3が世代管理機構46により更新される(ステップS1
7)。
【0045】また、コメントの修正が要求されている場
合には、コメント保守機構6が起動される。コメント保
守機構6は、利用シンボル世代チェック機能を持たない
点を除き、シンボル配置機構4と同様の構成を有してお
り、コメントリスト70を対象に、コメントの追加、削
除または移動を行う(ステップS18)。コメントリス
ト70中の各コメントデータには、(シンボル配置デー
タ61中の世代番号643に相当する)世代番号が含ま
れており、そのコメントが移動された場合には、そのコ
メントの世代番号が更新される(ステップS19)。
【0046】さて、上記したシンボル再配置等が行わ
れ、更に回路の接続が完了すると、ネットリスト再構築
機構8によりネットリスト7の再構築が行われる(ステ
ップS20)。このネットリスト再構築機構8の動作に
ついて、図8の回路接続図を参照して説明する。
【0047】図8の例は、同図(a)に示すように、a
1 ,a2 …a12のノードとノード間接続i12,i24…i
1112で表現されていたネットNが、同図(b)に示すよ
うに2分割されて、a1 ,a2 …a6 のノードを持つネ
ットN1 と、b1 (a7 ),b2 (a8 )…b
6 (a12)のノードを持つネットN2 に再構築された場
合である。
【0048】CAD図面(回路図)編集上の作業は、図
8(a)の状態でノード間接続i48とi59の削除と、i
89の追加であるが、ネットリスト再構築時には、1つの
ネットNが、図8(b)に示すようにN1 とN2 の全く
別のネットに編成される。
【0049】このように、ネットリストの再構築は、回
路の接続作業完了時にシンボルのピンをベースに、その
回路のひとまとまりの接続分をネットとしてまとめる処
理であるため、シンボルリスト2、シンボル配置リスト
60およびコメントリスト70のような世代管理は困難
である。
【0050】そこで本実施例では、以下に詳述するよう
に、ネットリスト再構築前後の両者のノードの特性(分
岐属性)の変化に着目することで、どのネットが修正さ
れたかを判別するようにしている。
【0051】即ち、図8(a),(b)の各ノードの分
岐属性を比較すると、a4 ,a5 は各々4方向分岐,3
方向分岐から、3方向分岐,2方向分岐に変化してい
る。また、b2 (a8 ),b3 (a9 )は分岐数は各々
2方向,3方向で変化していないが、分岐方向が変化し
ている。即ち、CAD図面の改変が行われると、ノード
によっては、(図4に示すタイプ73で示される)分岐
属性が変化する。
【0052】このように、CAD図面が改変され、ノー
ド間の接続や切断が発生すると、ノードの分岐属性が変
化する。このため、分岐属性が変化するノードをネット
リスト再構築機構8にて検出することにより、そのノー
ドを含むネットは今回の改変が加わったものと判別でき
る。図8の例では、a4 ,a5 ,b2 (a8 ),b
3(a9 )を含むネットNが改変の影響を受けたものと
判別される。
【0053】以上の判別は、具体的には次のように行わ
れる。即ちネットリスト再構築機構8は、まず改変前の
ネットリスト7と改変後のネットリスト7について、相
対応するノード(のノード名71)毎にその分岐属性を
示すタイプ73を比較し、一致していれば分岐属性が変
化していないものとして、そのノードを消去する。ま
た、タイプ73が一致していなければ、分岐属性が変化
しているものとして、そのノードを残す。この結果、残
ったノードを有する回路部分(ネット)が改変されたも
のと判別される。
【0054】なお、電気回路図面では、その回路上に許
容範囲内で部品が接続されているか等の周知の機能チェ
ックを必要とするので、本実施例のようにネット単位に
改変の有無が判別できれば、即ち回路上での点検範囲を
ネット単位に判別できれば充分である。
【0055】さて、以上のようにして、利用シンボル、
シンボル配置、コメント、ネットリストの各々について
改変が把握できると、これらはCADデータの基本デー
タであるため、図面の表示や印字上でも、この単位で表
現でき、且つ表示・印字可能である。
【0056】つまり、変更・修正が検出されたシンボル
には、例えばハッチングや網かけを施したり、変更があ
った回路部分(ネット)を太く表現するといった強調表
現により、検図者の注意を促すことが可能となる。な
お、検図完了時には、正式図として、上記の強調表現を
本来の状態に戻して出力することもできる。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
電気系CADデータの主要な3リスト、即ちシンボルリ
スト、シンボル配置リストおよびネットリストの個々の
性質に合った世代管理・判別機能をそれぞれに用意し組
合せる構成としたので、CADデータの各種の改変部分
の検出が容易に行えるようになり、その検出部分を表示
画面等に反映することで、新旧のCAD図面の相違箇所
が容易且つ確実に把握できる。
【0058】また、この発明によれば、CADデータに
ついて(イメージではなくて)原データ単位に改変の把
握ができることから、例えばシンボル形状は同じでも名
称や形式の文字の一部分が修正された場合には、配置さ
れたシンボル全体の修正として確認できる。これによ
り、部品変更を確実に認識でき、設計者の図面認識のレ
ベルと一致する。
【0059】更に、この発明によれば、部品間の接続を
示すネットの変更では、その回路全体の点検範囲を検出
して示すことができるため、チェック漏れをより少なく
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るCAD図面変更管理
支援装置の全体構成を示すブロック図。
【図2】図1のシンボルリスト保守機構1の内部構成お
よびシンボルリスト2のデータ構造を示す図。
【図3】主として図1のシンボル配置機構4の内部構成
およびシンボル配置リスト60のデータ構造を示す図。
【図4】図1のネットリスト7のデータ構造を示す図。
【図5】図4に示すタイプ73により識別されるノード
の種類を整理して示す図。
【図6】シンボルリスト保守機構1の動作を説明するた
めのフローチャート。
【図7】シンボル配置機構4を中心とする動作を説明す
るためのフローチャート。
【図8】ネットリスト再構築機構8の動作を説明するた
めの回路接続図。
【符号の説明】
1…シンボルリスト保守機構、2…シンボルリスト、3
…既存図面作画機構、4…シンボル配置機構、5…図面
データ(CAD図面ファイル)、6…コメント保守機
構、7…ネットリスト、8…ネットリスト再構築機構、
15…世代管理機構(第1の世代管理手段)、21…シ
ンボル全体世代番号、22…シンボルデータ、31…既
存図面読込み機構、41…シンボルリスト読込み機構、
45…利用シンボル世代チェック機構(判別手段)、4
6…世代管理機構(第2の世代管理手段)、50…図面
属性、51…図面世代番号、60…シンボル配置リス
ト、61…シンボル配置データ、70…コメントリス
ト、71…ノード名、72…ネット番号、73…タイ
プ、243…シンボル世代番号、643…シンボル配置
世代番号。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既存のCAD図面の変更・修正が可能な
    電気系CADシステムにおいて、 各種シンボルの形状等を表わすシンボルデータの集合で
    あるシンボルリストであって、リスト全体の世代番号と
    各シンボルデータ毎に最終の改変の世代番号とが設定さ
    れるシンボルリストと、 このシンボルリストの改変保守を司るシンボルリスト保
    守手段であって、一連のシンボル改変処理時に上記シン
    ボルリストの全体世代番号を更新し、個々のシンボル改
    変毎に該当するシンボルデータの世代番号を更新する第
    1の世代管理手段を有するシンボルリスト保守手段と、 CAD図面全体の世代番号を持つ図面属性データ、およ
    びCAD図面上の各シンボルの位置等を表わすシンボル
    配置データの集合であるシンボル配置リストを含み、こ
    のシンボル配置リストには、リスト全体の世代番号と各
    シンボル配置データ毎に最終の改変の世代番号とが設定
    されるCAD図面ファイルと、 シンボル配置を司るシンボル配置手段であって、上記C
    AD図面ファイルと上記シンボルリストをもとにCAD
    図面を作画する際に、上記CAD図面ファイルの全体世
    代番号と上記シンボルリストの全体世代番号とを比較し
    てシンボルリストが改変されたものであるか否かを判別
    する判別手段、およびこの判別手段による改変判別時お
    よび一連のシンボル再配置処理時に上記CAD図面ファ
    イルの全体世代番号を更新し、個々のシンボル再配置毎
    に該当するシンボル配置データの世代番号を更新する第
    2の世代管理手段を有するシンボル配置手段と、 を具備することを特徴とするCAD図面変更管理支援装
    置。
  2. 【請求項2】 上記CAD図面の変更・修正に伴い、同
    CAD図面上の変更・修正前の配置シンボル間の接続関
    係を示す第1のネットリストを変更・修正後の配置シン
    ボル間の接続関係を示す第2のネットリストに再構築す
    るネットリスト再構築手段を更に備え、このネットリス
    ト再構築手段は上記第1および第2のネットリストを対
    象に相対応するノードの分岐属性を比較し、その比較結
    果に応じて修正されたネットを判別することを特徴とす
    る請求項1記載のCAD図面変更管理支援装置。
JP4071583A 1992-03-27 1992-03-27 Cad図面変更管理支援装置 Pending JPH05274379A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07134671A (ja) * 1993-11-10 1995-05-23 Taisei Corp 図面履歴管理装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07134671A (ja) * 1993-11-10 1995-05-23 Taisei Corp 図面履歴管理装置

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