JPH05273864A - 電子写真プリンタ - Google Patents

電子写真プリンタ

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Publication number
JPH05273864A
JPH05273864A JP4066713A JP6671392A JPH05273864A JP H05273864 A JPH05273864 A JP H05273864A JP 4066713 A JP4066713 A JP 4066713A JP 6671392 A JP6671392 A JP 6671392A JP H05273864 A JPH05273864 A JP H05273864A
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JP
Japan
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photosensitive drum
toner
intermediate transfer
developing
drum
Prior art date
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Pending
Application number
JP4066713A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichi Nakao
裕一 中尾
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
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Publication of JPH05273864A publication Critical patent/JPH05273864A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録媒体に過剰な液体キャリアが付着するこ
とを可能な限り低減しうる電子写真プリンタを提供す
る。 【構成】 一方向に回動する感光ドラム11と、この感
光ドラム上にプリント情報に基づく潜像を形成する手段
Aと、感光ドラム上の潜像を湿式トナーで現像してトナ
ー像となす現像手段20と、感光ドラムに圧接され、感
光ドラム上のトナー像が転写される中間転写ドラム31
と、中間転写ドラム上のトナー像が転写される記録媒体
Pを中間転写ドラムに対して搬入、搬出する手段70と
を備えた電子写真プリンタ1。感光ドラムの回動方向に
おいて、感光ドラムと中間転写ドラムとが接する位置よ
りも上流側で、かつ、現像手段よりも下流側に、感光ド
ラムの表面との間に所望の隙間を保って転動するスクイ
ズローラ60を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体トナーにより静電
潜像を現像する湿式タイプの電子写真プリンタに関し、
さらに詳しくは現像手段と中間転写ドラムとの間に補助
スクイズローラが設けられた電子写真プリンタに関す
る。
【0002】
【従来の技術】湿式タイプの電子写真プリンタは、感光
体上に形成された静電潜像を液体トナーによって現像
し、このトナー像を加熱ロール等の転写手段により紙等
の記録媒体に加熱・加圧して定着するもので、サブミク
ロンオーダーの微細なトナー粒子が使用できることか
ら、乾式タイプに比べ、解像力が高くシャープな像が得
られるという利点を有している。
【0003】この湿式タイプの電子写真プリンタにおい
て、カラー像を作成する場合には、例えば、赤の色相に
対応する静電潜像を感光体上に形成し、この静電潜像を
マゼンタ(赤)の液体トナーで現像した後、感光体に圧
接されている中間転写手段、例えば中間転写ドラムにマ
ゼンタのトナー像を転写する。以下同様にして、シアン
(青)、イエロー(黄)のトナー像を中間転写ドラムに
順次積層転写する。ついで、加熱ロールを中間転写ドラ
ムに圧接し、中間転写ドラムに積層転写したトナー像を
紙等の記録媒体に転写して定着させ、カラー像を作成し
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、湿式タイプ
の電子写真プリンタにおいては、トナー粒子を液体キャ
リア中に分散させた液体トナーを使用する。このため、
中間転写ドラムから転写紙等の記録媒体にトナー像を転
写したときには、液体キャリアも少なからず付着してく
る。このため、記録媒体へのトナー像の転写に際し、液
体キャリアによる濡れを可能な限り防ぐことが望まれて
いる。すなわち、通常、液体キャリアは、電気絶縁性の
有機溶媒が使用されることから、記録媒体へトナー像を
加熱・加圧して定着する際に、液体キャリアが気化して
生ずるガスがプリンタ外へ排出されてしまうという問題
があった。
【0005】このため、このガスの排出量を極力低く抑
える一手段として、感光ドラムに静電潜像を現像したと
きに、感光体に過剰な液体トナー、特に、液体キャリア
が必要以上に付着しないようにする必要があった。本発
明は上記の点に鑑みてなされたもので、記録媒体に過剰
な液体キャリアが付着することを可能な限り低減しうる
電子写真プリンタを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば上記目的
を達成するため、一方向に回動する感光ドラムと、この
感光ドラム上にプリント情報に基づく潜像を形成する手
段と、前記感光ドラム上の潜像を湿式トナーで現像して
トナー像となす現像手段と、前記感光ドラムに圧接さ
れ、前記感光ドラム上のトナー像が転写される中間転写
ドラムと、この中間転写ドラム上のトナー像が転写され
る記録媒体をその中間転写ドラムに対して搬入、搬出す
る手段とを備えた電子写真プリンタにおいて、前記感光
ドラムの回動方向において、前記感光ドラムと中間転写
ドラムとが接する位置よりも上流側で、かつ、現像手段
よりも下流側に、前記感光ドラムの表面との間に所望の
隙間を保って転動するスクイズローラを設けた構成とし
たものである。
【0007】好ましくは、前記現像手段は、異なる色に
対応する湿式トナーで現像を行う複数個の現像ユニット
を有している構成とする。
【0008】
【作用】スクイズローラは、現像手段でトナー像が現像
された感光ドラムから過剰な液体キャリアを除去し、中
間転写ドラムにトナー像を転写したときに必要以上に液
体キャリアが付着することを防止する。また、現像手段
が複数の現像ユニットを有する構成にすると、単一色の
プリントのみならずカラープリントにも対応できる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の電子写真プリンタの一実施例
を添付図面に基づいて詳細に説明する。先ず、本発明に
係る電子写真プリンタの全体構成を図1に基づいて説明
すると、電子写真プリンタ1は、感光手段10、現像手
段20、中間転写手段30、クリーニング手段40、転
写手段50、補助スクイズローラ60、給紙装置70お
よび矢印A方向から露光用の光を照射する図示しない露
光系等を備えており、図中に示す各矢印は各部材の回転
方向を示している。
【0010】尚、図1に示す電子写真プリンタ1は、正
面から見た図であり、以下の説明において図1に示す側
を正面側、図面の裏側に相当する奥部側を背面側とい
う。感光手段10は、感光ドラム11、感光ドラム11
の残留電荷を除去する除電器12および感光ドラム11
を一様に帯電させる帯電器13を有しており、残留電荷
の除去に先立ってクリーニング手段40によって表面を
清掃される。これらのクリーニング手段40、除電器1
2および帯電器13は、中間転写手段30と現像手段2
0との間に感光ドラム11の回転方向に沿って、この順
序で配置されている。
【0011】感光ドラム11は、円筒形のドラムの表面
に有機光電材料(OPC:organic phot-oconductor) からな
る感光層が形成されている。感光層の素材としては、O
PCの他に例えば、セレン(Se)系やアモルファスシリ
コン(α−Si)等も使用できる。除電器12は、LED
アレイや小形の白熱ランプで、感光体11の表面に光を
照射して残留潜像を消去する。帯電器13は、コロナ放
電で発生させたイオンにより感光ドラム11を均一に帯
電させる。
【0012】ここで、露光系は、感光ドラム11の表面
に静電潜像を形成するもので、レーザ光源、液晶シャッ
タ等を有しており、カラー原稿の各色相に対応したプリ
ント情報に基づいてレーザ光を矢印A方向から感光ドラ
ム11上に照射し、表面にプリント情報に対応した静電
潜像を形成する。また、プリント情報を感光ドラム11
上に照射する露光手段としては、LEDアレイを使用し
てもよい。
【0013】現像手段20は、第一現像ユニット21〜
第四現像ユニット24と、現像ユニット21〜24を一
体として図中左右方向に水平に移動させる駆動手段25
および各現像ユニット21〜24に配置され、ハウジン
グ210に着脱自在なトナーカートリッジ26を備えて
いる。駆動手段25は、ボールネジ25aおよび駆動モ
ータ25bを有している。第一現像ユニット21は、ハ
ウジング210の上部に液体トナーの液槽211が形成
されると共に、下部に各色相の液体トナーを収容したト
ナーカートリッジ26が収容され、液槽211にはそれ
ぞれ現像ローラ212とスクイズローラ213とが所定
の間隔で平行に配置されている。
【0014】この現像手段20は、各現像ユニット21
〜24にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン
(C)および黒(Bk)の各液体トナーを収容したトナ
ーカートリッジ26がそれぞれ配置されており、現像開
始前の所期位置においては、感光ドラム11の右方に配
置されている。そして、現像の際は、駆動手段25によ
り現像ユニット21、現像ユニット22、現像ユニット
23および現像ユニット24の順で感光手段10側へと
順次移動され、各色相に対応して形成された各静電潜像
が順次現像される。液体トナーは、液体キャリア中にそ
れぞれイエロー、マゼンタ、シアン等のトナー粒子を分
散させたものを使用する。
【0015】ここで、各現像ユニットの詳細は後述する
が、各現像ユニットは、それぞれ同様に構成されている
ので、他の現像ユニットについては図中対応する部分に
対応する符合を付して詳細な説明を省略する。中間転写
手段30は、中間転写ドラム31とこの中間転写ドラム
31の回転方向に沿って配置された帯電器32とを備え
ており、現像手段20で順次現像されたトナー像が中間
転写ドラム31上に順次積層転写される。
【0016】中間転写ドラム31は、円筒形の金属ドラ
ムの表面に薄いシリコン層を形成したもので、感光ドラ
ム11に圧接され、現像手段20で各色相のトナー像が
現像される度に、各トナー像が順次積層転写される。こ
の中間転写ドラム31は、記録媒体の大きさに応じて適
宜の直径のものが使用可能であり、本実施例では感光ド
ラム11と同じ直径としたが、大きい記録媒体の場合に
は感光ドラム11よりも直径が大きくなる。
【0017】帯電器32は、感光手段10の帯電器13
と同様の原理で中間転写ドラム31に帯電を施し、感光
ドラム11から転写される色相の異なる次のトナー像が
転写され易いように、前のトナー像の影響を打ち消すと
同時に、すでに中間転写ドラム31上に転写されたトナ
ー像が感光ドラム11上に戻ることを防ぐものである。
【0018】そして、中間転写手段30においては、感
光ドラム11に現像されたトナー像が、帯電器32によ
り帯電されながら中間転写ドラム31に順次積層転写さ
れる。この転写に際し、感光ドラム11には中間転写ド
ラム31に転写されなかった僅かなトナー像や液体トナ
ーが残るが、これらはクリーニング手段40により清掃
される。
【0019】クリーニング手段40は、カートリッジ内
に不織布とクリーニングブレードが設けられ、電子写真
プリンタ1に装着すると、前記クリーニングブレードが
感光ドラム11に当接する。このクリーニング手段40
は、中間転写ドラム31に転写を終えて感光ドラム11
に残ったトナー像や液体トナーの残滓を前記クリーニン
グブレードでかき集め、これを前記不織布で払拭するこ
とにより清掃する。尚、クリーニング手段40の構成の
詳細は後述する。
【0020】転写手段50は、ヒータ(図示せず)を内
蔵した加熱ロール51と後述する押圧機構とを有してお
り、加熱ロール51は押圧機構により中間転写ドラム3
1に圧接され、中間転写ドラム31に積層転写されたカ
ラーのトナー像を加熱・加圧して転写紙P上に定着させ
る。ここで、前記押圧機構は、感光ドラム11から中間
転写ドラム31にトナー像を転写するときには、加熱ロ
ール51を中間転写ドラム31から離間させておく。そ
して、4種類のトナー像うち最後のトナー像の転写され
た部分が到達するまでに、押圧機構により加熱ロール5
1が中間転写ドラム31に所定の押圧力で押し付けられ
る。これにより、加熱ロール51は、中間転写ドラム3
1に積層転写されたカラーのトナー像を加圧・加熱して
給紙装置70から供給される転写紙P上に転写させて定
着する。
【0021】補助スクイズローラ60は、感光ドラム1
1との間に、例えば、30μmの間隔を保持して現像手
段20と中間転写手段30との間に配置され、トナー像
が現像された感光ドラム11からこの間隔を超える過剰
の液体トナー、特に液体キャリアを除去する。尚、補助
スクイズローラ60に代えて、帯電器を用いたスクイズ
コロナを使用しても同様の効果が得られる。
【0022】給紙装置70は、中間転写ドラム31に積
層形成されたトナー像を定着するときに、中間転写ドラ
ム31と加熱ロール50との間に転写紙Pを供給する。
本発明の電子写真プリンタ1は、以上のように構成さ
れ、以下のようにしてカラー像を作成する。まず、クリ
ーニング手段40で清掃された感光ドラム11の表面か
ら除電器12で残留電荷を除去し、帯電器13で一様に
帯電させる。
【0023】つぎに、図中矢印Aで示すようにレーザ光
を照射し、感光ドラム11の表面にプリント情報に対応
した静電潜像を順次形成する。このレーザ光の照射によ
る静電潜像は、イエロー、マゼンタ、シアンおよび黒の
色相に対応して合計4回形成される。ついで、ボールネ
ジ25aが駆動モータ25bにより回転され、図中感光
ドラム11の右方に配置されていた現像手段20が感光
ドラム11側へ水平に移動され、第一現像ユニット21
でイエローのトナー像が、第二現像ユニット22でマゼ
ンタのトナー像が、以下同様にして、シアンおよび黒の
トナー像が順次現像される。このようにして、各現像ユ
ニットで現像されたトナー像は中間転写ドラム31へと
順次転写され、中間転写ドラム31には4色のトナー像
が積層形成される。
【0024】そして、第四現像ユニット24で現像され
たトナー像の中間転写ドラム31への転写と並行して、
前記押圧機構により加熱ロール51が中間転写ドラム3
1に圧接され、中間転写ドラム31上に積層転写された
4色のトナー像が加熱・加圧されて転写紙P上へ定着さ
れ、カラー像を形成する1工程が終了する。このカラー
像の形成において、補助スクイズローラ60は、現像手
段20と中間転写ドラム31との間に、感光ドラム11
との間に僅かな隙間を保持して当接配置されているの
で、感光ドラム11との間隔を超える過剰な液体キャリ
アを感光ドラム11の表面から除去する。したがって、
感光ドラム11に圧接されている中間転写ドラム31に
トナー像が転写されたとき、中間転写ドラム31には必
要以上に液体キャリアが付着しない。このため、中間転
写ドラム31と加熱ロール51とのニップによって転写
紙Pへトナー像を定着したとき、液体キャリアに起因す
る気化ガスの発生が低く抑えられる。
【0025】次に、現像手段20の現像ユニット21、
駆動手段25およびトナーカートリッジ26について図
2ないし図11を参照して説明する。第一現像ユニット
21は、図2、図3および図5に示すように、液槽21
1が現像槽BD と排出槽BE とに仕切られ、中央長手方
向に配設された支持部材214、支持部材214に立設
された仕切板215、側壁211a、211b、211
cによって画成される現像槽BD に現像ローラ212
が、側壁211a、211d、211e、211fによ
って画成される排出槽BE にスクイズローラ213が、
それぞれ配置されている。
【0026】支持部材214は、図5に示すように、液
槽211の底壁に形成した凹部211gに固定され、複
数箇所に排出槽BE と連通する小孔(図示せず)が設け
られている。また、支持部材214は、上端を各ローラ
212、213に当接させて各ローラ上の液体トナーを
かきとるためのプラスチック製のフィルムFが両側面に
取付けられている。このフィルムFは、金属製でもよ
い。また、現像槽BD から仕切板215をオーバーフロ
ーした液体トナーは、支持部材214の前記小孔を通っ
て排出槽BE へ流入する。
【0027】また、図2ないし図4に示すように、各側
壁211e、211fには、上部を幅狭に形成した凹溝
211hがそれぞれ形成され、各凹溝211hには軸受
216がそれぞれ取付けられている。各軸受216は、
各ローラ212、213の回転軸212a、213aを
支持し、凹溝211hに僅かに上下動可能に保持されて
いる。そして、各軸受216と液槽211との間には、
ねじりコイルばね217がそれぞれ介装され、各軸受2
16を上方に付勢している。ここで、各軸受216は、
凹溝211hの上部が幅狭に形成されているため外れる
ことはない。
【0028】一方、各側壁211b、211cには、同
一の幅を有する凹溝211jが、図2および図3に示す
ように形成され、これらの凹溝211jに軸受218が
それぞれ上下動可能に取付けられている。各軸受218
は、液体トナーが現像槽BDから排出槽BE 側へ流出し
ないように、現像ローラ212の回転軸212aを液密
に支持している。
【0029】また、液槽211は、図3ないし図5に示
すように、排出槽BE の底面に、液体トナーをトナーカ
ートリッジ26へ排出する排出口211kが下方に突出
させて設けられ、下面の排出口211kに隣接する位置
には側壁211e側へテーパ状に延びるガイド211m
が形成されている。このガイド211mは、現像ユニッ
ト21に取付けるトナーカートリッジ26を案内し、排
出口211kに対して位置決めする。さらに、現像ロー
ラ212の一方の側壁211f側に位置する回転軸21
2aの直下には、トナーカートリッジ26から供給され
る液体トナーの流入口211nが設けられている。
【0030】そして、現像ローラ212およびスクイズ
ローラ213は、図2および図3に示すように、回転軸
212aおよび回転軸213aの両端にそれぞれスペー
サローラ219が取付けられ、さらに各一端にはそれぞ
れギア212b、213bが取付けられている。各スペ
ーサローラ219は、ベアリング219aを介して各ロ
ーラ212、213の回転軸212a、213aを支持
し、外径が各ローラ212、213の外径より僅かに大
径に形成されている。これにより、スペーサローラ21
9は、感光ドラム11の両端に摺接したときに、現像ロ
ーラ212およびスクイズローラ213と感光ドラム1
1との間に所定の隙間を形成する。本実施例の電子写真
プリンタ1では、例えば、感光ドラム11と現像ローラ
212との隙間は 100μm、感光ドラム11とスクイズ
ローラ213との隙間は50μmに設定する。
【0031】さらに、両ローラ212、213は、図2
ないし図4に示すように、回転軸212a、213aの
側壁211e側の端面に電極板EP1、EP2の上端が圧接
され、電極板EP1、EP2の下端は、それぞれ電圧印加用
の電源コントローラEC に接続されている。一方の電極
板EP1は、現像ローラ212に現像バイアス電圧を印加
し、感光ドラム11の静電潜像を現像する現像ユニット
を切替える際には、バイアス電圧を白地エリア側から印
字エリア側に増加させる。すなわち、現像ローラ212
には、図6に示すように、通常、現像バイアス電圧VB
(約−300 〜−500 V)が印加され、白地エリアAW
感光ドラム表面電位VBWが約−500〜−700V、印
字エリアAP の感光ドラム表面電位VBPが約−100 Vと
なるように設定されている。このとき、現像ユニットの
切替に際して現像ローラ212に印加するバイアス電圧
を白地エリア側から印字エリア側にプラス方向に増加さ
せるのである。これにより、感光ドラム11は、表面か
ら過剰の液体トナーが除去され、液体トナーのスクイズ
性が向上し、中間転写ドラム31へ過剰の液体トナー、
特に液体キャリアが付着するのが防止される。
【0032】そして、図7に示すように、両ローラ21
2、213に取付けた各ギア212b、213bには、
電子写真プリンタ1の背面側に設けた他の現像ユニット
22〜24の各ギアと共に、中間ギアやタイミングプー
リからなる複数の伝達部材20aに掛け回したタイミン
グベルト20bにより駆動モータ20cの回転が伝達さ
れる。これにより、現像ユニット21〜24において
は、図5に矢印で示すように、現像ローラ212は感光
ドラム11と反対方向に、スクイズローラ213は感光
ドラム11と同方向に、それぞれ回転駆動される。
【0033】このとき、各現像ユニットの現像ローラお
よびスクイズローラの回転速度は、複数の伝達部材20
aの歯数の調節により、例えば、現像ローラが感光ドラ
ム11の5倍、スクイズローラが感光ドラム11の3倍
となるように設定する。各ローラの回転速度をこのよう
に設定すると、感光ドラム11への液体トナーの供給
と、感光ドラム11に塗布された液体トナーのスクイズ
とのバランスが良好となり、静電潜像の最適な現像性が
達成される。
【0034】したがって、第一現像ユニット21では、
感光ドラム11に形成された静電潜像が、現像ローラ2
12によって感光ドラム11に供給された液体トナーで
現像され、スクイズローラ213により感光ドラム11
に過剰に付着している液体トナーがスクイズされ、現像
されたトナー像が中間転写ドラム31へと転写される。
この状況は、他の現像ユニット22〜24においても同
様である。このとき液槽211内では、トナーカートリ
ッジ26から送られてくる液体トナーが、流入口211
nから現像槽BD に供給され、仕切板215をオーバー
フローした液体トナーおよびスクイズローラ213に当
接しているフィルムFを流下してくる液体トナーは、支
持部材214に設けた小孔を通って排出槽BE へ流入
し、排出口211kからトナーカートリッジ26へと還
流する。
【0035】つぎに、現像ユニット21〜24を左右方
向に一体に移動させる駆動手段25を図8を参照して説
明する。駆動手段25は、ボールネジ25aと、このボ
ールネジ25aを回転させる駆動モータ25bとを備え
ており、ボールネジ25aは、両端が支持ブラケット2
5c、25cに回転自在に支持され、ハウジング210
の下部に設けられたナットを兼ねる複数の支持部材21
0aと螺合している。そして、ボールネジ25aは、一
端に取付けられたプーリ25dと駆動モータ25bのプ
ーリ25eとの間に巻き掛けられたベルト28で回転駆
動される。これにより、現像手段20の現像ユニット2
1〜24が左右方向に一体に移動される。
【0036】ここで、現像ユニット21〜24が左方向
に移動すると、先ず最初に第一現像ユニット21が感光
ドラム11に当接する。このとき、現像ローラ212お
よびスクイズローラ213は、図2ないし図4に示した
ように、液槽211の各凹溝211hに僅かに上下動自
在に保持された軸受216に支持され、各軸受216は
ねじりコイルばね217によって上方へ付勢され、さら
にスペーサローラ219が回転軸212a、213aに
取付けられている。
【0037】したがって、現像ローラ212についてみ
ると、まず、回転軸212aに取付けた各スペーサロー
ラ219が感光ドラム11の両端に摺接する。この状態
から第一現像ユニット21がさらに左方に移動すると、
各スペーサローラ219を介して現像ローラ212に下
方へ押圧する押圧力が作用する。すると、現像ローラ2
12の回転軸212aを支持している軸受216が凹溝
211h内を僅かに下方へ移動し、現像ローラ212
は、スペーサローラ219によって感光ドラム11との
間に所定の隙間を維持した状態で感光ドラム11をかわ
す。これにより、第一現像ユニット21は、現像ローラ
212とスクイズローラ213との間に感光ドラム11
が位置する現像位置まで移動される。
【0038】さらに、スクイズローラ213は、現像ユ
ニット21が左方へ移動し、現像ユニット21が現像ユ
ニット22へ切替えられるときに、現像ローラ212と
同様に作動して感光ドラム11をかわしてゆく。また、
現像ユニットを他の現像ユニットに切替えるときには、
現像ローラの回転を停止させた後、駆動手段25により
現像ユニット21〜24を左方向に一体に移動させる。
このようにすると、感光ドラム11上に静電潜像を現像
した現像ユニット21を、次の現像ユニット22に切替
えるときに、現像ローラ212が停止し、液体トナーが
感光ドラム11に供給されないので、感光ドラム11に
必要以上に過剰な液体トナーが供給されることがない。
このため、現像ローラ212に引き続いて接近してくる
スクイズローラ213による液体トナーのスクイズ効果
もあるが、感光ドラム11に過剰の液体トナーが付着す
ることがなく、感光ドラム11から液体トナーを除去す
るスクイズ性が一層向上し、隣接する現像ユニット相互
間で液体トナーが混入せず、液体トナー相互間の汚染が
防止される。
【0039】このように、現像手段20においては、各
現像ユニット21〜24の切替や初期位置への復帰に際
して、現像ユニット全体を感光ドラム11に対して接線
方向である左右方向の一方向へ移動させるだけであるこ
とから、感光ドラム11をかわすために現像ユニット全
体を上下方向にも移動させる等の複雑な動きをさせる必
要がなく、感光ドラム11と各現像ユニット21〜24
の位置決めが容易なうえ、駆動手段25の構造を簡単に
することができ、各現像ユニット21〜24相互間で液
体トナーの混入を防止できるという利点がある。
【0040】つぎに、トナーカートリッジ26を図9な
いし図11を参照して説明する。トナーカートリッジ2
6は、長方体形状の槽体260、槽体260内を上下に
区画する隔壁261および蓋板262を有し、上部にコ
ンクトナーを収容するコンクトナー槽TCTが、下部に現
像用の液体トナーを収容する液体トナー槽TLTが形成さ
れており、各現像ユニットのハウジングに着脱自在な使
捨てタイプのカートリッジである。
【0041】槽体260は、前面に把手260aが設け
られ、底部に磁気回転子263を回転自在に支持する中
心から放射状に広がる3つの支持片を有する支持部材2
60bが三箇所に設けられており、磁気回転子263
は、ハウジング210と対向し、一つの現像ユニットに
対応する位置に設置された駆動部27によって回転駆動
される。この駆動部27は、印加される交流電流により
回転磁界を発生し、磁気回転子263を回転させ、液体
トナー槽TLT内の液体トナーを撹拌する。また、槽体2
60には、後壁の上部に、支持ブラケット260cが設
けられ、この支持ブラケット260cにL字形のレバー
260dが回動自在に取付けられている。レバー260
dは直角に折曲した一方に押圧部が、また他方に、二股
に分岐して後述するプラグ265に係合するリフト部が
形成され、押圧部が押されることにより回動し、プラグ
265を持ち上げる。さらに、支持ブラケット260d
下方の槽体260の下部には、液体トナーを上方の液槽
に送出する送出口260eが設けられている。この送出
口260eには、弁体260f及びばねが配置され、弁
体260fがこのばねによって閉弁されて送出口260
eを閉塞している。送出口260eは、トナーカートリ
ッジ26を各現像ユニットのハウジングに装着すると、
ハウジング側に形成された受け口(図示せず)に嵌合
し、弁体260fがばね力に抗して開弁される。これに
より、液体トナーが送出口260eから後述するポンプ
29に排出される。
【0042】隔壁261は、中央に円筒状の受け部26
1aが上下方向に形成され、支持ブラケット260d側
にコンクトナー槽TCT内のコンクトナーを液体トナー槽
LTに流出させる流出口261bが設けられている。蓋
板262は、受け部261aと対応して中央に上下方向
に連通する還流筒262aが形成され、連通筒262a
の中央には弁体264を収容した弁室262bが形成さ
れ、弁体264はばねによって押し上げられて閉弁され
ている。この弁体264は、トナーカートリッジ26を
ハウジング210に挿入するのに従い、現像ユニット2
1の液槽211に設けたテーパ状に延びるガイド211
mにより、下方へ押し下げられて排出口211kから開
口262cへの流路を開弁させる。また、蓋板262
は、支持ブラケット260d側に凹部262eが形成さ
れ、この凹部262eに挿着孔262fが形成されてい
る。この挿着孔262fには、プラグ265が嵌められ
ている。
【0043】プラグ265は、凹部262eの周縁に取
付けた板ばね266によって上部を押圧されており、レ
バー260dの回動操作によって引き上げられる。ま
た、プラグ265には、弁体267がスライド自在に入
れ子状に嵌め込まれている。この弁体267は、ばね2
68により下方へ付勢され、隔壁261に形成された流
出口261bを閉塞している。
【0044】ここで、液体トナーは、電子写真プリンタ
1を使用する場合だけ、各トナーカートリッジ26から
それぞれの現像ユニットに供給され、通常は、各現像ユ
ニットの液槽内には液体トナーは入っていない。また、
磁気回転子263は、たとえば、電子写真プリンタ1に
電源を投入した立上げ時等に駆動部27により回転され
て液体トナーを撹拌し、沈降しているトナー粒子を液体
キャリア中に均一に分散させる。
【0045】したがって、ハウジング210の所定位置
にセットされるトナーカートリッジ26は、図11に示
すように、液体トナー槽TLT内の液体トナーがポンプ2
9によって送出口260eから上方に位置する現像ユニ
ット21に送られ、流入口211nから液槽211内に
供給される。そして、各現像ユニットで現像を終えて濃
度が低下した液体トナーは、液槽211の排出口211
kから還流口262cを通って液体トナー槽TLTに還流
する。
【0046】このとき、液槽211内に供給される液体
トナーは、中間に配置したトナー濃度検知器Sで濃度が
検出され、濃度が薄い場合には、制御装置( ECU)C
U から指令が発信される。この指令信号により、電磁ソ
レノイドSEMに短時間通電され、電磁ソレノイドSEM
作動してトナーカートリッジ26に設けたレバー260
dを押圧し、プラグ265を板ばね266の押圧力に抗
して弁体267と共に通電中のみ引き上げる。
【0047】これにより、コンクトナー槽TCT内の高濃
度のコンクトナーが流出口262bから液体トナー槽T
LT内に流出し、現像ユニット21に供給されている液体
トナーの濃度が上昇する。このコンクトナーの供給動作
は、現像ユニット21に供給される液体トナーの濃度が
所定値まで上昇するまで繰り返される。トナーカートリ
ッジ26からは、このようにして所定濃度の液体トナー
が各現像ユニットに供給される。そして、コンクトナー
槽TCT内のコンクトナーを消費してしまったときは、ト
ナーカートリッジ26をハウジング210から引き抜い
て廃棄し、新たなトナーカートリッジ26に交換する。
【0048】ここで、トナーカートリッジ26は、磁気
回転子263だけを内部に設け、駆動部27をハウジン
グ210側に設けたので、使い捨てが可能であり、ま
た、液体トナー槽TLTとコンクトナー槽TCTとを一体化
したので、液体トナー槽TLTとコンクトナー槽TCTとを
個別に電子写真プリンタ1と接続する必要がない。この
ため、トナーカートリッジ26と電子写真プリンタ1と
の接続箇所を低減させることができ、電子写真プリンタ
1の構造を単純化すると共に構成部品数も低減できる。
【0049】さらに、現像手段20には感光ドラム11
から過剰な液体トナーを除去するスクイズ手段が設けら
れている。このスクイズ手段を図12ないし図15を参
照して以下に説明する。スクイズ手段80は、各現像ユ
ニットのそれぞれに配置されるスクイズブレード81、
支持軸82、駆動ラック83、ロータリーソレノイド8
4およびガイド部材85を備えている。
【0050】スクイズブレード81は、図12および図
15に示すように、支持軸82に取付板82a、82b
により取付けられており、通常は図示のように、感光ド
ラム11と当接しないように倒れている。支持軸82
は、現像手段20の液槽211に、各スクイズローラと
隣接してこのスクイズローラの長手方向に沿って設置さ
れており、図12および図14に示すように、液槽21
1の前面から突出した端部にピニオン82cが取付けら
れている。
【0051】駆動ラック83は、液槽211の前面に現
像ユニット21〜24に沿って左右方向に水平に配置さ
れ、液槽211の側面に設けた複数のガイド軸SG に係
合する長孔状のガイド孔83aが複数設けられている。
また、駆動ラック83の上端には、ラック83bが設け
られ、各支持軸82に取付けたピニオン82cと噛合し
ている。さらに、駆動ラック83の下端一側にはラック
83cが設けられている。
【0052】ロータリソレノイド84は、図12および
図13に示すように、現像手段20のハウジング210
に設けた取付板86に支持され、駆動軸84aの先端に
ピニオン84bが取付られている。駆動軸84aは、取
付板86近傍の、駆動ラック83の背面側のハウジング
210に取付けた支持ブラケット87から前面側に突出
し、ピニオン84bが駆動ラック83のラック83cと
噛合している。
【0053】また、支持ブラケット87の上部には、ロ
ータリソレノイド84の直上位置にガイド部材85が取
付けられている。このガイド部材85は、外周に環状の
凹溝85aを有するボビン形状の部材で、駆動ラック8
3の上端を収容してロータリソレノイド84により液槽
211に沿って移動する駆動ラック83を案内する。こ
のスクイズ手段80は、現像ユニットを切替える際に以
下のようにして作動する。
【0054】まず、ロータリソレノイド84に通電する
と、駆動軸84aがピニオン84bとともに、図12に
おいて時計方向に所定角度回動する。すると、ピニオン
84bの回動により駆動ラック83が、右方に所定距離
移動する。このとき、駆動ラック83は、各長孔83a
に係合するガイド軸SG とガイド部材85とに案内され
ながら水平方向に移動する。
【0055】この駆動ラック83の移動により、ラック
83bと噛合している各ピニオン82cが、支持軸82
とともに図中矢印で示すように反時計方向に回動する。
これにより、各支持軸82に取付けられたスクイズブレ
ード81が、図15に示すように起き上がり、感光ドラ
ム11の下側に位置する面に当接する。この状態で現像
ユニットを、図15において右方に移動すると、スクイ
ズブレード81が感光ドラム11上の過剰な液体トナー
を除去する。したがって、現像ユニットの切替に際して
隣接する液槽間で液体トナーが混入し合うことがなく、
液体トナー相互の汚染が防止され、作成されるカラー像
が一層鮮明になる。さらに、このように、感光ドラム1
1上の過剰な液体トナーを除去することにより、中間転
写ドラム31への過剰な液体トナー、特に、トナー粒子
を分散させた液体キャリアの付着が回避され、加熱ロー
ルによる転写紙Pへのトナー像の転写に際し、電子写真
プリンタ1の外部へ排出される液体キャリアの気化ガス
の排出量を低く抑えることができる。
【0056】ついで、クリーニング手段40の詳細な構
成を図16を参照して説明する。クリニング手段40
は、ハウジング41内に、不織布42を巻回した巻出し
ローラ43、巻取りローラ44、巻出しローラ43から
不織布42を掛け渡して巻取りローラ44へ案内する複
数の中間ローラ45およびクリーニングブレード46が
配設されている。このクリーニング手段40は、感光ド
ラム11から中間転写ドラム31にトナー像を転写した
ときに、感光ドラム11上に僅かに残るトナー像や液体
トナー(感光ドラム11に現像されるトナー像および液
体トナーの内の数%)をクリーニングブレード46でか
き集め、不織布42で吸い取ることにより清掃する。
【0057】不織布42は、巻出しローラ43から複数
の中間ローラ45を介して巻取りローラ44に巻回され
ている。中間ローラ45は、当接ローラ45aとガイド
ローラ45bとからなり、当接ローラ45aは、図示し
ない当接手段によって感光ドラム11に間歇的に当接さ
れる。また、巻取りローラ44は、図示しない駆動手段
によって間歇的に回転され、感光ドラム11のトナー像
や液体トナーの残滓を払拭する。クリーニングブレード
46は、ウレタンゴム製のブレードで、軸48aを中心
として回動するアーム48の先端に取付けられ、通常
は、ばね49によってアーム48の基端が下方に引き下
げられて、感光ドラム11から離隔している。このアー
ム48は、クリーニング手段40を電子写真プリンタ1
に装着すると、電子写真プリンタ1側に設けたテーパ状
のガイド突起Gにより基端側が僅かに押し上げられる。
これにより、図示のようにクリーニングブレード46の
先端が比較的弱い押圧力で感光ドラム11に圧接され
る。
【0058】各現像ユニットでの現像が開始され、感光
ドラム11が回転を始めると、電子写真プリンタ1側に
設けた電磁ソレノイド47に通電され、アーム48の基
端がさらに引き上げられる。これにより、クリーニング
ブレード46は、先端がより強い押圧力で感光ドラム1
1に圧接され、中間転写ドラム31に転写されたトナー
像や液体トナーの残滓をかき取り、感光ドラム11の表
面をクリーニングする。このようにしてかき取ったトナ
ー像や液体トナーの残滓は、不織布42で払拭されて感
光ドラム11の表面から取除かれる。
【0059】クリニング手段40は、このようにして巻
取りローラ44の間歇的な回転によって感光ドラム11
を清掃するが、不織布42を消費したときには、ハウジ
ング41を一体に電子写真プリンタ1から外して廃棄
し、新たなクリーニング手段40に交換する。
【0060】したがって、このクリーニング手段40を
設けることにより、感光ドラム11がトナー像や液体ト
ナーの残滓による汚染から防止され、新たな静電潜像を
現像する際の現像性が向上する。また、クリーニングブ
レード46は、感光ドラム11の回転時のみ強い押圧力
で圧接するので、常時圧接させてクリーニングする場合
に比べて、感光ドラム11の劣化が少なくなり寿命が延
びる。また、クリーニングブレード46は、常時感光ド
ラム11に当接し、シールの役割を果たしているので、
不織布42で払拭されなかった液体トナーの残滓は、感
光ドラム11上を除電器12側へ流出することがなく、
現像手段20により形成されるトナー像を汚すことがな
い。
【0061】つぎに、転写手段50の押圧機構52につ
いて図17および図18を参照して説明する。押圧機構
52は、電子写真プリンタ1の本体1aに中間転写ドラ
ム31に対して揺動自在に取付けられた支持基板53に
支持される加熱ロール51、ギア54、駆動モータ55
およびベアリング56等を備えている。加熱ロール51
は、支持基板53の一側に支持され、支持基板53の揺
動により中間転写ドラム31に圧接される。支持基板5
3は、中間転写ドラム31の斜上方に略中央をシャフト
H により揺動自在に支持されており、一端が本体1a
に、他端がこの基板53の一側に、それぞれ係止された
スプリング57により中間転写ドラム31側へ付勢され
ている。ギア54は、一体に設けたプーリ54aととも
にシャフトSH に回転可能に支持され、加熱ロール51
のシャフト51aの一端に取付けたギア51bと噛合し
ている。駆動モータ55は、回転軸に固定されたプーリ
55aとギア54のプーリ54aとの間に巻き掛けたベ
ルト58により加熱ロール51を回転させる。また、ベ
アリング56は、支持基板53の他側に軸支され、本体
1aに取付けられた偏心カム2により押圧されて、支持
基板53をシャフトSH を中心として時計方向に回動さ
せ、加熱ロール51を中間転写ドラム31から離隔させ
る。偏心カム2は、本体1a側に設けられた駆動モータ
3によってギア系(図示せず)を介して回動される。
【0062】このように構成される押圧機構52は、現
像ユニット21〜24側で感光ドラム11の静電潜像を
現像し、中間転写ドラム31にトナー像を積層転写して
いる間、偏心カム2がベアリング56を押圧して、図1
7に示すように、中間転写ドラム31から加熱ロール5
1を離隔させている。このとき、支持基板53には、図
17に矢印で示すように、スプリング57によりシャフ
トSH を中心として反時計方向に回動させようとするば
ね力が作用している。そして、中間転写ドラム31への
最後のトナー像の転写が開始されると、この転写と並行
して駆動モータ3が回転して偏心カム2をベアリング5
6から離隔させる。
【0063】これにより、図18に示すように、支持基
板53に支持された加熱ロール51がスプリング57の
ばね力により中間転写ドラム31に圧接され、最後のト
ナー像の中間転写ドラム31上への転写と並行して転写
紙Pが中間転写ドラム31と加熱ロール51とでニップ
される。この結果、中間転写ドラム31に積層転写され
た4色のトナー像が加熱・加圧されて転写紙Pへ定着さ
れ、カラー像が形成される。
【0064】中間転写ドラム31は、上端が支持軸33
aを介して本体1aに回動自在に取付けられた支持板3
3の略中央に回転自在に支持され、一端が本体1aに、
他端が支持板33の下端にそれぞれ係止されたばね34
のばね力により、感光ドラム11に所定の押圧力で圧接
されている。そして、中間転写ドラム31は、支持板3
3に設けた係止軸33bの下部に設けられた係止ピン3
3bを係止する着脱レバー35を回動操作することによ
り、感光ドラム11への離接操作が行われる。
【0065】そして、中間転写ドラム31と加熱ロール
51とは、中間転写ドラム31が感光ドラム11に圧接
したときに、これら両ドラム11、31の回転軸11a
と回転軸31aとの各中心を通る軸線La と、加熱ロー
ル51が中間転写ドラム31に圧接したときにこれらの
両回転軸51a、31aの中心を通る軸線Lb とが直交
するように配置されている。すなわち、感光ドラム1
1、中間転写ドラム31および加熱ロール51は、感光
ドラム11と中間転写ドラム31とを結んだ軸線L
a と、中間転写ドラム31と加熱ロール51とを結ぶ軸
線Lb とが、直交もしくは実質的に直交するように配置
されている。
【0066】これにより、加熱ロール51を中間転写ド
ラム31に圧接したとき、軸線Lb方向に作用する押圧
力の、軸線La 方向の分力がゼロとなり、加熱ロール5
1の圧接に伴って感光ドラム11に圧接されている中間
転写ドラム31の押圧力を変化させるような応力が中間
転写ドラム31に作用しない。したがって、中間転写ド
ラム31は、感光ドラム11に対して常に一定の押圧力
で圧接することとなり、感光ドラム11に現像されたト
ナー像の中間転写ドラム31への転写には何ら影響を及
ぼすことはない。
【0067】ここで、感光ドラム11と中間転写ドラム
31とを結ぶ軸線La と、中間転写ドラム31と加熱ロ
ール51とを結ぶ軸線Lb とは、必ずしも厳密な意味で
直交している必要はなく、記録媒体に転写される定着像
が許容される範囲内で鮮明に得られる程度の範囲内で実
質的に直交していればよい。尚、本発明の電子写真プリ
ンタにおいては、プリント情報をカラー原稿からの反射
光とすれば、カラー複写機として使用することができる
ことは言うまでもなく、さらにカラー像の作成のみなら
ず単一色の像の作成も可能である。
【0068】また、上記実施例では記録媒体として紙を
使用したが、他の、例えば、PPC等のプラスチックフ
ィルム、金属板および缶等、種々の記録媒体に対しても
転写可能である。
【0069】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
電子写真プリンタによれば、感光ドラムと中間転写ドラ
ムとが接する位置よりも上流側で、かつ、現像手段より
も下流側に、感光ドラムの表面との間に所望の隙間を保
って転動するスクイズローラを設けたので、トナー像が
現像された感光ドラムから過剰な液体キャリアが除去さ
れ、中間転写ドラムにトナー像を転写したときに必要以
上に液体キャリアが付着することがない。このため、記
録媒体に過剰な液体キャリアが付着することが低減さ
れ、記録媒体へのトナー像の定着の際に発生する液体キ
ャリアの気化ガスの発生量を低く抑えることができると
いう優れた効果を奏する。
【0070】また、現像手段が複数個の現像ユニットを
有する構成にすると、単一色のプリントのみならずカラ
ープリントにも対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真プリンタの一実施例を示す全
体構成図である。
【図2】現像手段に配置された現像ローラとスクイズロ
ーラを示す平面図である。
【図3】図2の現像手段をIII−III線に沿って切断した
断面図である。
【図4】図2の現像手段を右側から見た側面図である。
【図5】図2の現像手段をV−V線に沿って切断した断
面図である。
【図6】感光ドラム表面電位の関係を示す説明図であ
る。
【図7】図1の電子写真プリンタを背面側から見た背面
図である。
【図8】図1の電子写真プリンタの現像ユニットを一体
に移動させる駆動手段を示す正面図である。
【図9】現像ユニットのトナーカートリッジを示す断面
図である。
【図10】トナーカートリッジ内に設けられる磁気回転
子の平面図である。
【図11】トナーカートリッジから現像ユニットに圧送
される液体トナーの濃度調節の機構を示すブロック図で
ある。
【図12】電子写真プリンタに設けたスクイズ手段の要
部を示す正面図である。
【図13】図12に示したスクイズ手段を右側から見た
側面図である。
【図14】スクイズ手段の要部を断面にして示した側面
図である。
【図15】スクイズ手段の要部を断面にして示した正面
図である。
【図16】電子写真プリンタのクリーニング手段を断面
にして示した正面図である。
【図17】加熱ロールが中間転写ドラムに対して離隔し
ている状態における転写手段の押圧機構を示す全体構成
図である。
【図18】加熱ロールが中間転写ドラムに圧接された状
態を示す全体構成図である。
【符号の説明】
1 電子写真プリンタ 10 感光手段 11 感光ドラム 12 除電器 13 帯電器 20 現像手段 21〜24 現像ユニット 25 駆動手段 26 トナーカートリッジ 30 中間転写手段 31 中間転写ドラム 32 帯電器 40 クリーニング手段 50 転写手段 51 加熱ロール 60 補助スクイズローラ 70 給紙装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/10 113 6605−2H 21/00 114

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方向に回動する感光ドラムと、この感
    光ドラム上にプリント情報に基づく潜像を形成する手段
    と、前記感光ドラム上の潜像を湿式トナーで現像してト
    ナー像となす現像手段と、前記感光ドラムに圧接され、
    前記感光ドラム上のトナー像が転写される中間転写ドラ
    ムと、この中間転写ドラム上のトナー像が転写される記
    録媒体をその中間転写ドラムに対して搬入、搬出する手
    段とを備えた電子写真プリンタにおいて、前記感光ドラ
    ムの回動方向において、前記感光ドラムと中間転写ドラ
    ムとが接する位置よりも上流側で、かつ、現像手段より
    も下流側に、前記感光ドラムの表面との間に所望の隙間
    を保って転動するスクイズローラを設けたことを特徴と
    する電子写真プリンタ。
  2. 【請求項2】 前記現像手段は、異なる色に対応する湿
    式トナーによる現像を行う複数個の現像ユニットを有す
    る、請求項1の電子写真プリンタ。
JP4066713A 1992-03-25 1992-03-25 電子写真プリンタ Pending JPH05273864A (ja)

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